JPH084186Y2 - 鋳造用の仕切り板 - Google Patents

鋳造用の仕切り板

Info

Publication number
JPH084186Y2
JPH084186Y2 JP1991038936U JP3893691U JPH084186Y2 JP H084186 Y2 JPH084186 Y2 JP H084186Y2 JP 1991038936 U JP1991038936 U JP 1991038936U JP 3893691 U JP3893691 U JP 3893691U JP H084186 Y2 JPH084186 Y2 JP H084186Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
partition plate
weir
shrinker
thin
casting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1991038936U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0528537U (ja
Inventor
茂 橋本
誠 榎本
隆 岸本
Original Assignee
自動車鋳物株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 自動車鋳物株式会社 filed Critical 自動車鋳物株式会社
Priority to JP1991038936U priority Critical patent/JPH084186Y2/ja
Publication of JPH0528537U publication Critical patent/JPH0528537U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH084186Y2 publication Critical patent/JPH084186Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、筒状体の外壁にフラン
ジを周設した鋳造品、たとえば自動車用ホイールハブ、
デフケースなどを鋳造する場合の押湯方案に用いる仕切
り板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用ホイールハブ、デフケー
スなどの鋳造品は、強度が要求される部材であるため、
球状黒鉛鋳鉄で鋳造され、また図5に示すような断面を
有している。即ち、円筒部aと周設された板状フランジ
部bとが交差する部分は肉厚部が形成され、そのため鋳
造時に、その肉厚部は他の部分より冷却が遅く、また球
状黒鉛鋳鉄は凝固時に引ける傾向が大きいため、その肉
厚部の最終凝固部cに引け巣が発生する。
【0003】よって、これを防止するため、以下、述べ
るように、いくつかの方法が採用された。すなわち、図
5おいて、図は鋳込後、湯が凝固し、まだシュリンカ等
を除去していない状態の縦断面を示すもので(以下同
じ)、フランジbの外側に、シュリンカ(押湯、引け巣
防止用の湯溜り)dを製品の最終凝固部cにできるだけ
近接させて配置するとともに、そこに堰e(図6参照)
を設けるようにしている。そして熱勾配をもたせ補湯効
果を得るため、さらにフランジbの上面に図示のような
駄肉fを設けている。そして凝固後は、このシュリンカ
dをハンマーなどで叩き折るなどの方法で除去してい
る。したがって、シュリンカdを除いたあとには、製品
に堰eと駄肉fの部分が大きく残ってしまうため、これ
らを旋盤やグラインダーなどを使って除去している。す
なわち、前記の方法はシュリンカと製品との接合部分が
広く大きくなるため、叩き折るために大きな力と時間を
要し、また作業環境も良いとは言えない。さらに残った
駄肉部分を除去するために前記加工設備や工数を要する
などの欠点があった。
【0004】よって、これらの問題を解決するため、図
7及び8に示すように薄いシェル砂製の板(以下、仕切
り板とする)iをフランジbの上に載置した状態となる
ようにして、さらにその上にシュリンカdを載置すると
ともに、引け巣発生個所である円筒aとフランジbの交
差部に接近して堰eを設けるようにした。これによっ
て、シュリンカdの折れ口を小さくし、駄肉fを減ら
し、熱的効果を大きくし、シュリンカdを小さくするこ
とができた。これに類似する公開技術として、特公昭5
1−48445号、特開昭54−104443号、特開
昭54−104444号などが知られている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】前記図7及び図8に示
す方法は、前記のように図5及び6に比較して多くの改
善がみられたが、仕切り板に厚いシェル板が用いられて
いるため、シュリンカの底部とフランジとは熱的に絶縁
されてしまう。そのため、熱勾配を良好にするためにや
はり駄肉を付け、堰も大きくせざるを得なかった。一
方、仕切り板全体を薄くすれば熱勾配は改善されるが、
作りにくいばかりでなく、運搬、取扱上で割れ易く、ま
た溶湯圧によって鋳込中に歪んだりするなどの問題点が
ある。そして最近の業界の厳しい部品の軽量化、コスト
の低減、欠陥対策の確実化の要請や、引け巣発生傾向の
多い高強度材質の採用などから、前記従来の方法では必
ずしも充分ではなく、一層の改善が要求されるようにな
った。
【0006】本考案は、前記事情に鑑みてなされたもの
で、前記問題点を解消した鋳造方案に用いる仕切り板を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的に添い、本考案
は、円筒部の外周にフランジを設けた製品を鋳造する際
に、フランジとなる部分の上面に仕切り板と、この仕切
り板上面にシュリンカとを配設するようにした鋳造方案
において、仕切り板の前記円筒部寄りの端辺に勾配部を
設けるとともに、その端辺の一部に方形の堰を設け、さ
らに、この堰を囲むように方形の薄肉部を仕切り板の中
央に設け、この薄肉部の外周の境界を勾配部で囲むとと
もに、堰に臨む薄肉部の端辺を勾配部で形成することに
よって前記課題を解消した。以下、本考案の実施例につ
いて図面を参照しながら詳細に説明する。図1及び図2
において、10はホイールハブ、11はホイールハブ1
0の円筒部、12はその円筒部11の外壁に周設された
フランジ、20はフランジ12上に配設された仕切り
板、30はさらに仕切り板20の上に配設されたシュリ
ンカである。
【0008】仕切り板20は、耐熱性の適切な材料や鋳
物砂などで成形したもので、たとえばシェル砂によって
形成し、図3及び図4に示すように厚肉部21と、該厚
肉部21の一端辺中央に設けた方形の薄肉部22と、さ
らに、この薄肉部22の端辺中央に方形の切欠部、即ち
堰23を備えている。この仕切り板20は、ホイールハ
ブ10の円筒部11寄りの端辺に勾配部24を、さらに
薄肉部22に接する厚肉部21の方形の境界の全周に、
同様な勾配部25を、また、前記堰23に臨む薄肉部2
2の方形の端辺の全部に同様に勾配部26を夫々設けて
ある。これら勾配部は約30°〜40°の勾配からなっ
ている。
【0009】前記シュリンカ30は、堰23、薄肉部2
2、及び少なくとも勾配部25を含む厚肉部21にわた
って仕切り板20を覆うように、図2に示す範囲にわた
って仕切り板20上に配置してある。
【0010】本考案に係る仕切り板は、以上のように構
成し、かつ配設されるので、鋳込まれた湯は、シュリン
カ30から仕切り板20の堰23を通り、ホイールハブ
10に流れて、全体の熱勾配は、シュリンカ30が最も
高く、勾配部の効果により熱勾配は徐々に下がりホイー
ルハブ10の部分が最も低くなる。よってシュリンカ3
0からの湯の補給が円滑かつ容易になる。すなわち、本
考案では、シュリンカ30の下部の仕切り板20に薄肉
部22を設けてあるため、シュリンカ30からの熱は砂
層である仕切り板20の薄肉部22を介しながら、ホイ
ールハブ10のフランジ12に伝達され、ホイールハブ
10の最終凝固部40をフランジ12の方へ引き寄せる
ことになる。したがって堰23が小さくとも、シュリン
カ30からの湯の補給が円滑かつ確実になされ、従来の
ように堰の付近に駄肉となる部分を設けなくともよい。
【0011】本考案の仕切り板は、これを全体的に薄板
で構成すれば、前記と同様な効果がえられ、また、材料
の節約になるが、製作時や、運搬、作業時などの際に破
損し易く、また、溶湯圧によって使用中に歪んだりする
おそれがあるが、本考案では、堰の周辺のみの板厚を薄
くし、熱勾配をより強調してあるので、前記問題点の発
生を防ぎながら前記のような効果を得ている。
【0012】また、本考案の仕切り板は、溶湯に接する
堰部に勾配(約30〜40°)を設けてあるため、凝固
後はシュリンカの基部にくさびを入れた状態となる。即
ち、シュリンカを除去するとき、この部分から折れ易く
なっており、また、フランジ上に残る堰の残部の高さが
低くなり、除去作業が簡単になる。
【0013】次に、重量約30kgのトラック用リアホ
イールハブについて各種の仕切り板を用いた場合の比較
例を表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】表1から判るように、本考案に係る仕切り
板を用いることによって効果のあることが確認できた。
また、本考案のものでも供試体3及び7の例から薄肉部
は製品に応じてある範囲内の広さが必要であることが判
った。また、別の観点、即ち、シュリンカの大きさ、除
去の能率(叩き折るに要する打撃回数)、駄肉と堰の除
去に用いる工具(チップや砥石)の寿命などの点につい
て比較した結果を表2に示す。
【0016】
【表2】
【0017】なお、本考案の前記実施例では、仕切り板
の端辺に切り込むようにして堰を設けたものについて説
明したが、仕切り板に貫通穴を設けた構造の堰について
も適用しうることは述べるまでもない。
【0018】
【考案の効果】以上のように、本考案に係る仕切り板を
用いることによって、次のような効果が得られる。 引け巣の発生が防止できる。 シュリンカ除去の際における製品への折れ込みが防
止できる。 仕切り板の折れや変形が防止できる。 シュリンカの大きさをより小さくでき、湯の使用量
を節約できる。 シュリンカ除去の能率が向上する。 駄肉や堰跡が小さくなり、これらの除去に要する加
工時間を少なくでき、したがって除去に使用する工具
(チップや砥石)の寿命は延びる。 引け巣発生傾向の多い高強度材料の採用が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る仕切り板を用いた鋳造方案の断面
説明図である。
【図2】図1の鋳造方案の平面説明図である。
【図3】本考案に係る仕切り板の平面図である。
【図4】図3に示す仕切り板のA−A断面図である。
【図5】従来の鋳造方案における図1に対応する説明図
である。
【図6】図5の鋳造方案の平面説明図である。
【図7】更に他の従来の鋳造方案における図1に対応す
る説明図である。
【図8】図7の鋳造方案の平面説明である。
【符号の説明】
10 ホイールハブ 11 円筒部 12 フランジ 20 仕切り板 22 薄肉部 23 堰 24,25,26 勾配部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒部の外周にフランジを設けた製品を
    鋳造する際に、フランジとなる部分の上面に仕切り板
    と、この仕切り板上面にシュリンカとを配設するように
    した鋳造方案において、仕切り板の前記円筒部寄りの端
    辺に勾配部を設けるとともに、その端辺の一部に方形の
    堰を設け、さらに、この堰を囲むように方形の薄肉部を
    仕切り板の中央に設け、この薄肉部の外周の境界を勾配
    部で囲むとともに、堰に臨む薄肉部の端辺を勾配部で形
    成したことを特徴とする鋳造用の仕切り板。
JP1991038936U 1991-04-26 1991-04-26 鋳造用の仕切り板 Expired - Lifetime JPH084186Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1991038936U JPH084186Y2 (ja) 1991-04-26 1991-04-26 鋳造用の仕切り板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1991038936U JPH084186Y2 (ja) 1991-04-26 1991-04-26 鋳造用の仕切り板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0528537U JPH0528537U (ja) 1993-04-16
JPH084186Y2 true JPH084186Y2 (ja) 1996-02-07

Family

ID=12539113

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1991038936U Expired - Lifetime JPH084186Y2 (ja) 1991-04-26 1991-04-26 鋳造用の仕切り板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH084186Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE534016C2 (sv) * 2008-03-06 2011-03-29 Camito Ab Gjutform och förfarande för kompositgjutning av ett i ett stycke gjutet verktyg

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5097095U (ja) * 1973-12-28 1975-08-13
JPS5582150U (ja) * 1978-11-28 1980-06-06

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0528537U (ja) 1993-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH084186Y2 (ja) 鋳造用の仕切り板
CN109604563A (zh) 一种复合石墨冷铁及其制备方法
JP3712171B2 (ja) 雌ネジ部の製造方法及び鋳物部品
CN111097876B (zh) 在3d打印砂型施加冷铁的方法
JPH0561018B2 (ja)
JPS6024258A (ja) 鋳造法
JP3514335B2 (ja) シリンダブロックの成形用金型
JPS63101066A (ja) 鋳鉄金型の冷却孔の鋳造方法
JPH10190025A (ja) 多結晶シリコンインゴット鋳造用鋳型
JPS5935326Y2 (ja) 環煉瓦付中台定盤を有する鋳型
JP3228463B2 (ja) 連続鋳造用ロングノズル
JPH0137804Y2 (ja)
JP2575334Y2 (ja) 鋳造用金型
JP3131327B2 (ja) 鋳型構造
JPS6132103B2 (ja)
JP3267909B2 (ja) 連続鋳造用ロングノズル
JP3018342U (ja) 水冷鋳型
JPS647016Y2 (ja)
JPS6232674Y2 (ja)
JPH0133804Y2 (ja)
JP2587188Y2 (ja) 中 子
JPH04113140U (ja) 鋳 枠
JPH0341877Y2 (ja)
JPS61176443A (ja) 中空鋼塊の製造方法
JPH0230360A (ja) 鋳鉄物品の製造方法