JPH0841848A - 浄水用ブロックおよびその製造方法、水質浄化方法 - Google Patents

浄水用ブロックおよびその製造方法、水質浄化方法

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JPH0841848A
JPH0841848A JP6201460A JP20146094A JPH0841848A JP H0841848 A JPH0841848 A JP H0841848A JP 6201460 A JP6201460 A JP 6201460A JP 20146094 A JP20146094 A JP 20146094A JP H0841848 A JPH0841848 A JP H0841848A
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water purification
water
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concrete block
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Hiromitsu Shimajiri
裕光 島尻
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Abstract

(57)【要約】 【目的】河川や湖沼などの水を浄化して、生物が生息で
きるような水環境を実現するための浄水用ブロックおよ
びその製造方法、水質浄化方法に関し、構成が簡単で既
存の確立された技術で安価に製造でき、しかも浄水と魚
や水生小動物の生息にも適した浄水用ブロックおよびそ
の製造方法、並びに水質浄化方法を実現することを目的
とする。 【構成】空洞を有するコンクリートブロックであって、
全骨材に対する粗骨材の重量比を30〜70%とし、ま
た水・セメント比w/cを35%〜20%とすること
で、多孔質のコンクリートブロックとする。さらに、骨
材として、普通骨材、軽量骨材、廃棄用のコンクリート
がらまたは石材工場で使用不能の石がらの1種または2
種以上を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、河川や湖沼などの水を
浄化して、生物が生息できるような水環境を実現するた
めの浄水用ブロックおよびその製造方法、水質浄化方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】河川や水辺の水環境を改善し、魚や水生
小動物が生息できる自然環境を取り戻すべく、種々の工
夫が行なわれてきた。従来の河川などの水質浄化方法と
しては、多孔質の石材を川底に敷き、石材の表面に生物
を活着させる方法が行なわれている。
【0003】一方、実開昭61−188466号公報に
記載のように、コンクリートブロック製の筒体に、多数
の貫通孔を開け、筒体の内部に樹脂モルタル製の突起物
を形成して、藻や菌を付着させる人口漁礁用のブロック
が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前者のように、多孔質
の石材を川底に敷き、石材表面に生物を活着させる方法
は、石材の表面積を十分に大きくできない、多孔質の石
材の製造が困難でコスト高となる、魚や水生小動物の生
息に対する配慮がなされていない、等の問題がある。
【0005】これに対し、後者の貫通孔つき筒状コンク
リートブロックの場合は、魚や水生小動物の生息には有
効であるが、製造が困難でコスト高となるほか、円筒状
なため配置や用途が制限され、汎用性に欠ける。
【0006】本発明の技術的課題は、このような問題に
着目し、構成が簡単で既存の確立された技術で安価に製
造でき、しかも浄水と魚や水生小動物の生息にも適した
浄水用ブロックおよびその製造方法、並びに水質浄化方
法を実現することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1から請求項5ま
では浄水用ブロックの発明、請求項6から請求項9まで
は浄水用ブロックの製造方法の発明であり、請求項10
から請求項13までは河川や湖沼などの水質浄化方法の
発明である。
【0008】請求項1は、空洞を有するコンクリートブ
ロックであって、全骨材に対する粗骨材の比を、30〜
70%とすることで、多孔質のコンクリートブロックと
したことを特徴とする浄水用ブロックである。
【0009】請求項2は、水・セメント比w/cを、3
5%〜20%とすることで、多孔質のコンクリートブロ
ックとしたことを特徴とする浄水用ブロックである。
【0010】請求項3は、骨材として、普通骨材、軽量
骨材、廃棄用のコンクリートがらまたは石材工場で使用
不能の石がらの1種または2種以上を用いたことを特徴
とする請求項1または2に記載の浄水用ブロックであ
る。
【0011】請求項4は、空洞コンクリートブロックの
少なくとも外面に、空洞1と平行方向の溝3を多数形成
したことを特徴とする請求項1から請求項3中のいずれ
かの項に記載の浄水用ブロックである。
【0012】請求項5は、空洞コンクリートブロックの
少なくとも外面に、多数の凹部ないし穴5を形成したこ
とを特徴とする請求項1から請求項3中のいずれかの項
に記載の浄水用ブロックである。
【0013】請求項6は、空洞を有するコンクリートブ
ロックの製造方法であって、全骨材に対する粗骨材の比
を、30〜70%とし、水およびセメントとともに混練
した状態で、ブロックマシンで押し出し成型することを
特徴とする浄水用ブロックの製造方法である。
【0014】請求項7は、水・セメント比w/cを35
%〜20%とすることを特徴とする請求項6記載の浄水
用ブロックの製造方法である。
【0015】請求項8は、空洞を有するコンクリートブ
ロックの製造方法であって、全骨材に対する粗骨材の比
を、30〜70%とし、水およびセメントとともに混練
した状態で、開閉枠式の成型装置で成型することを特徴
とする浄水用ブロックの製造方法である。
【0016】請求項9は、水・セメント比w/cを35
%〜20%とすることを特徴とする請求項8記載の浄水
用ブロックの製造方法である。
【0017】請求項10は、全骨材に対する粗骨材の比を
30〜70%とすることで構成した、多孔質の空洞コン
クリートブロックを、河川や湖沼の底に敷くことを特徴
とする水質浄化方法である。なお、本発明における「河
川や湖沼」とは、水たまりや用水路、排水路なども含む
ものとする。
【0018】請求項11は、骨材として、普通骨材、軽量
骨材、廃棄用のコンクリートがらまたは石材工場で使用
不能の石がらの1種または2種以上を用いてなる多孔質
の空洞コンクリートブロックを用いることを特徴とする
請求項10記載の水質浄化方法である。
【0019】請求項12は、前記の空洞コンクリートブロ
ックの少なくとも外面に、空洞と平行方向の溝を多数形
成したブロックを用いることを特徴とする請求項10ま
たは11に記載の水質浄化方法である。
【0020】請求項13は、空洞コンクリートブロックの
少なくとも外面に、多数の凹部ないし穴5を形成し、か
つ空洞7をテーパ状とし、その中に木炭などの浄水部材
を挿入してなることを特徴とする請求項10または11に記
載の水質浄化方法である。
【0021】
【作用】請求項1によると、全骨材に対する粗骨材の比
を30〜70%とすることで、また請求項2のように水
・セメント比w/cを、35%〜20%とすることで、
空洞コンクリートブロックを多孔質化しているため、河
川や湖沼の水質を浄化するのに適しており、しかも貫通
した空洞を有しているので、魚や水生小動物の生息にも
適している。構造は簡単であり、従来の空洞コンクリー
トブロックと同じ方法で製造できるので、安価に量産で
きる。
【0022】請求項3のように、請求項1、2の浄水用
ブロックの骨材として、廃棄用のコンクリートがらや石
材工場で使用不能の石がらを使用することにより、廃棄
物を再利用し、資源の有効活用を図るため、更にコスト
低減でき、また環境保全の上でも有効である。
【0023】請求項4によると、請求項1〜3の浄水用
ブロックに多数の溝3を形成してあり、また請求項5に
よると、多数の凹部ないし穴5を形成してあるため、こ
れらの溝3や凹部ないし穴5が、多孔質のコンクリート
ブロックの表面積をさらに増大することになり、浄水作
用がより向上する。
【0024】請求項6のように、全骨材に対する粗骨材
の比を30〜70%とし、また請求項7のように、水・
セメント比w/cを35%〜20%とし、浄水用ブロッ
クを成型する方法によると、コンクリートブロックを容
易に多孔質化でき、またブロックマシンで押し出し成型
するため、既存の確立した技術で容易に、かつ安価に量
産できる。
【0025】請求項8、9のように、開閉枠式の成型装
置で成型する方法によると、浄水用ブロックの表面に自
由に凹部ないし穴5を形成でき、水質浄化と魚や水生小
動物の生息の両機能がより向上する。また、デザインの
自由度も増す。しかも、成型に際しては、請求項8のよ
うに全骨材に対する粗骨材の比を30〜70%とした
り、請求項9のように水・セメント比w/cを35%〜
20%とするため、浄水用ブロックの多孔質化も容易に
実現できる。
【0026】請求項10のような全骨材に対する粗骨材の
比が30〜70%の多孔質空洞コンクリートブロック
や、請求項12のような多数の溝3を形成した多孔質コン
クリートブロックを、河川や湖沼の底に敷くことによ
り、多孔性を利用して容易に水質を浄化でき、藻なども
繁殖しやすい。
【0027】また請求項11のように、廃棄用のコンクリ
ートがらや石材工場で使用不能の石がら等を用いた多孔
質空洞コンクリートブロックを敷くことにより、廃棄物
の再利用による資源の有効活用とコスト低減ができ、環
境保全も実現できる。
【0028】請求項13のように、多数の凹部ないし穴5
を形成し、かつ空洞7をテーパ状とし、その中に木炭な
どの浄水部材を挿入した浄水用ブロックを河川や湖沼の
底に敷くと、空洞7がテーパ状なため、木炭などの浄水
部材が流れ出さないように挿入でき、かつ木炭などの浄
水作用によって効率的に浄化でき、また空洞7が魚や水
生小動物の住処となる。多数の凹部ないし穴5は、藻や
菌、水草などの繁殖に有効である。
【0029】
〔浄水用ブロックについて〕
【0030】図1は、請求項4の浄水用ブロックの実施
例を示す斜視図である。aは空洞コンクリートブロック
であり、通常の空洞コンクリートブロックとほぼ同じ形
状をしている。すなわち、長円状の空洞1が数個形成さ
れており、両端には空洞1と平行に、空洞1の2分の1
と同じ形状の凹部2を有している。
【0031】本発明の場合、この空洞コンクリートブロ
ックaの少なくとも外面に、空洞1と平行方向の溝3が
多数形成されている。この溝3は、空洞コンクリートブ
ロックaの上下の平らな外面4a、4bのみに設けても
よいが、前記の両端の凹部2にも形成してもよい。さら
に、空洞1の内面にも形成してもよい。
【0032】図2は、請求項5の浄水用ブロックの実施
例を示す正面図と水平断面図である。この空洞コンクリ
ートブロックbは、その少なくとも外面に、多数の凹部
ないし穴5が形成されている。この凹部ないし穴5は、
上下の平坦な外面6a、6bのみに形成してもよいが、
両端の面6c、6dや前後の端面6e、6fにも形成し
てもよい。
【0033】空洞7の内面には、凹部ないし穴5を形成
してもよいし、図1の実施例と同様な溝3を形成しても
よい。なお、空洞内面の凹部ないし穴5は、コンクリー
トが固まる前に、空洞7に露出している骨材を引っかけ
て取り出すことで形成できる。
【0034】空洞7は、図1の場合と同様に前後の全長
においてほぼ同じ大きさでもよいが、図示のように前端
面6e側が大きく、後端面6f側が小さくなるような、
テーパ状に形成してもよい。このように前端側が大きな
空洞にすると、内部に木炭8などの浄水部材を入れるの
に適している。
【0035】浄水用ブロックの標準サイズは、幅100
0mm、高さ200〜500mm、奥行き500m程度
の寸法が適しているが、図1に例示したとおりの範囲内
であれば、各種サイズを選択できる。また、図3に例示
するように、空洞1、7を2段に設けることもできる。
【0036】図1、図2の空洞コンクリートブロック
a、bは、請求項1〜3のような構成とすることで、多
孔質に構成できる。すなわち、請求項1のように、空洞
コンクリートブロックa、bにおいて、全骨材に対する
粗骨材の比を、30〜70%とすることで、多孔質にで
きる。
【0037】粗骨材の比が30%より少なくなると、多
孔質化が困難であり、70%を越えると、粗骨材間の結
合力が弱すぎて、使用に耐えられない。30〜70%の
範囲内においては、強度を要する場所かどうかなど、用
途に応じてあるいは各種骨材の入手の難易に応じて割合
を選定するが、粗骨材が多いほど空隙(孔)は大きくか
つ多くなり、浄水用ブロックとして適するが、結合力が
低下するので、強度が低下する。逆に粗骨材が少ないほ
ど空隙(孔)は小さくかつ少なくなるが、結合力が上が
って、強度が増す。
【0038】請求項2のように、水・セメント比w/c
を、35%〜20%とすることによっても、多孔質化で
きる。通常のコンクリートブロックでは、水・セメント
比は40%程度であるが、それよりも水の比率を少なく
し、35%以下とすると、モルタルの流動性が低下する
ので、各骨材間に空隙ができやすくなる。しかしなが
ら、水の比率が少な過ぎて約20%未満になると、骨材
間の接着力が低下し、使用に耐えられないほど強度が低
下する。
【0039】骨材としては、通常のコンクリートブロッ
クでは、普通骨材、軽量骨材が使用されるが、請求項3
によると、主として廃棄用のコンクリートがらや石材工
場で使用不能の石がらを用いる。コンクリートがらや石
がらが入手困難な場合は、普通骨材や軽量骨材なども併
用する。 〔浄水用ブロックの製造方法について〕
【0040】図4は請求項6、7のようにブロックマシ
ンで浄水用ブロックを押し出し成型する方法を例示する
図であり、(a)は水平断面図(A−A断面図)、
(b)は垂直断面図(B−B断面図)である。10は金
属製の型枠であり、その内面の形状は、通常の空洞コン
クリートブロックの外形と同じ形状をしているが、図1
の溝3を形成できるように、多数の凸条3aが互いに平
行に形成されている。
【0041】11はプランジャーであり、図1の空洞1
を形成するためのもので、型枠10の内部に配置され、
上端が支持フレーム12に取り付けられ、型枠10など
の装置本体側に支持されている。13は底板であり、型
枠10およびプランジャー11の下面に当接しており、
図示されていないシリンダーなどによって、矢印a1で
示すように上下駆動される。
【0042】図4(a)に示すように、型枠10および
プランジャー11で形成される空間が、ちょうど空洞コ
ンクリートブロックと同じ形状となる。この空間にコン
クリート14を充填して成型するが、充填されたコンク
リート14を押し固めるためのプレス盤15がロッド1
6および連結盤17を介して駆動軸18に連結されてい
る。駆動軸18は、図示されていない油圧シリンダーな
どで上下方向に駆動される。また、プレス盤15は、型
枠10とプランジャー11で形成される空間に入る形状
・寸法をしている。
【0043】次にこの装置によるコンクリートブロック
の製造方法を説明する。まず、底板13が図示のように
型枠10およびプランジャー11の下面に当接するまで
上昇した状態において、型枠10とプランジャー11で
形成される空間に図示のようにコンクリート14を所定
量充填する。
【0044】ついで、プレス用の油圧シリンダーが作動
してプレス盤15が下降し、型枠10とプランジャー1
1で形成される空間中に入り込み、空間中のコンクリー
ト14を加圧する。
【0045】プレス盤15が、鎖線15’で示す所定位
置まで下降して、加圧工程が終わると、底板13もその
駆動シリンダーによって下降開始し、プレス盤15と同
じ速度で下降する。そして、図5のように、成型された
コンクリートブロック14’の上面が型枠10の下面を通
過して、コンクリートブロック14’が完全に型枠10お
よびプランジャー11から抜けると、底板13およびプ
レス盤15の下降動作が完了する。
【0046】その後、プレス盤15は上昇し、図4のよ
うに型枠10より上側まで戻って次の成型に備え、一方
底板13上のコンクリートブロック14’は、養生工程に
移送されて養生・乾燥することでコンクリートブロック
が完成する。
【0047】なお、図5の成型工程で成型されたコンク
リートブロック14’が養生工程に移送された後は、底板
13が型枠10およびプランジャー11の底面まで上昇し
て、図4(b)のように成型空間の底部を閉じた状態と
なり、次の成型に備える。
【0048】このようにして、ブロックマシンで押し出
し成型する際に、請求項6のように、全骨材に対する粗
骨材の比を、30〜70%とし、水およびセメントとと
もに混練した状態で、ブロックマシンで押し出し成型す
ることにより、完成した浄水用ブロックが多孔質とな
り、水が通過しやすく、あるいは藻や水草などが育ちや
すくなる。
【0049】また、請求項7のように、全骨材に対する
粗骨材の比は通常のコンクリートブロックと同程度と
し、水・セメント比w/cを35%〜20%とすること
によっても、ブロックマシンで押し出し成型された浄水
用ブロックが多孔質となる。
【0050】図6は、請求項8、9のように開閉枠式の
成型装置で浄水用ブロックを成型する方法を例示する図
であり、図7は図6のはA−A断面図である。底板20
上には、L字状の取付け脚21を有する側板22a、2
2bがボルトで固定され、両側板22a、22bの両端
間に、端板23a、23bが垂直に支持されている。ま
た、テーパ付きのプランジャー24の下端の軸25を、
底板20の支持孔26に挿入して垂直に立て、各プラン
ジャー24の上端の大径部が入る孔27を有する加圧板
28を備えている。
【0051】この装置において、側板22a、22b、
端板23a、23bと各プランジャー24間の空間に、
コンクリートを充填した後、加圧板28を載せ、各プラ
ンジャー24の上端を孔27に嵌入させてから、加圧板
28を押しつけることで、浄水用ブロックが成型され
る。本発明の浄水用ブロックの場合、多孔質であること
が望ましいので、加圧板28による加圧力は、さほど大
きくする必要はない。
【0052】成型後は、加圧板28を持ち上げて取り外
した後、ボルトをゆるめて側板22a、22bを取り外
し、かつ端板23a、23bを外す。また、プランジャ
ー24の上端の取っ手29を持ち、各プランジャー24
を引き上げて取り出した後、次の養生工程に移送する。
【0053】このようにして、開閉枠式の成型装置で成
型する際に、請求項8のように、全骨材に対する粗骨材
の比を、30〜70%とし、水およびセメントとともに
混練した状態で、開閉枠式の成型装置に充填して成型す
ることにより、多孔質の浄水用ブロックを得ることがで
き、とくにブロックマシンの場合と違って、加圧力が弱
いので、容易に多孔質とすることができ、通水性にすぐ
れ、かつ表面積の大きな浄水用ブロックを実現できる。
【0054】また、請求項9のように、全骨材に対する
粗骨材の比は通常のコンクリートブロックと同程度と
し、水・セメント比w/cを35%〜20%とするととも
に、開閉枠式の成型装置に充填して成型すると、ブロッ
クマシンで押し出し成型する場合に比べて、加圧力が小
さいので、浄水用ブロックを容易に多孔質化できる。
【0055】開閉枠式の成型装置の場合は、ブロックマ
シンで押し出し成型する方法と違って、側板22a、2
2b、端板23a、23bの内面を、図7の側板22
a、22bのように凹凸32を付けることで、図2のよ
うな凹部ないし穴5を容易に形成できる。
【0056】さらに、破線で示すような中子30を側板
22a、22bの内面に一体に設けておけば、図2に破
線31で示すように、浄水用ブロックbの空洞7を上下
の平坦な外面6a、6bと連通させることもできる。そ
のほか、浄水用ブロックbの外面のデザインの自由度が
増す。 〔水質浄化方法について〕
【0057】図8は請求項10〜13の発明による水質
浄化方法の実施例である。図8(1)は、図1の多孔質
の浄水用ブロックaを河川の底に敷きつめた実施例であ
り、この浄水用ブロックaは、請求項1のように、全骨
材に対する粗骨材の比を、30〜70%とすることで構
成した多孔質の空洞コンクリートブロックである。
【0058】この空洞コンクリートブロックは、請求項
3のように、骨材として、普通骨材、軽量骨材、廃棄用
のコンクリートがらまたは石材工場で使用不能の石がら
の1種または2種以上を用いてなるブロックでもよい。
【0059】また、請求項4のように、空洞コンクリー
トブロックの少なくとも外面に、空洞1と平行方向の溝
3を多数形成したブロックを用いると、溝3によって、
浄水用ブロック表面の凹凸がさらに増え、藻も水草など
が生えやすくなる。
【0060】図8(2)は、請求項13の実施例であ
り、空洞コンクリートブロックの少なくとも外面に、多
数の凹部ないし穴5が形成されている。しかも空洞がテ
ーパ状になっており、その中に木炭8などの浄水部材が
挿入されている。このようにテーパ状空洞7を有する浄
水用ブロックの場合は、図示のように空洞7の開口の大
きい側71側が水流の上流側になるように設置すると、
テーパ状空洞7中に入った水流は、木炭8によっても浄
化されるので、より効率的に浄水できる。
【0061】
【発明の効果】請求項1のように全骨材に対する粗骨材
の比を30〜70%とし、また請求項2のように水・セメン
ト比w/cを、35%〜20%とすることで、浄水用ブ
ロックを多孔質化しているため、河川や湖沼の水質浄化
に適し、しかも貫通した空洞を有しているので、魚や水
生小動物の生息にも適している。構造は簡単で、従来の
空洞コンクリートブロックと同じ方法で製造できるの
で、安価に量産できる。
【0062】請求項3のように、請求項1、2の浄水用
ブロックの骨材として、廃棄用のコンクリートがらや石
材工場から出た石がらを使用することにより、廃棄物の
再利用によるコスト低減と、環境保全が可能となる。
【0063】請求項4、5のように請求項1〜3の浄水
用ブロックに多数の溝3や多数の凹部ないし穴5を形成
することにより、多孔質コンクリートブロックの表面積
がさらに増大し、浄水作用がより向上する。
【0064】請求項6のように、全骨材に対する粗骨材
の比を30〜70%とし、また請求項7のように、水・
セメント比w/cを35%〜20%とし、浄水用ブロッ
クを成型する方法によると、浄水用ブロックを容易に多
孔質化でき、またブロックマシンで押し出し成型するた
め、安価に量産できる。
【0065】請求項8、9のように、開閉枠式の成型装
置で成型する方法によると、凹部ないし穴5を自由に形
成でき、水質浄化と魚や水生小動物の生息の両機能がよ
り向上し、またデザインの自由度も増す。しかも、成型
に際しては、請求項8のように全骨材に対する粗骨材の
比を30〜70%としたり、請求項9のように水・セメ
ント比w/cを35%〜20%とすることで、浄水用ブ
ロックの多孔質化も容易になる。
【0066】請求項10のように粗骨材の比が30〜70
%の多孔質空洞コンクリートブロックや、請求項12のよ
うな多数の溝3を形成した多孔質コンクリートブロック
を、河川や湖沼の底に敷くことにより、多孔性を利用し
て容易に水質浄化できる。また請求項11のように、廃棄
用のコンクリートがらや石材工場で使用不能の石がら等
を用いた多孔質空洞コンクリートブロックを敷くことに
より、廃棄物の再利用によるコスト低減と環境保全が可
能となる。
【0067】請求項13のように、テーパ状の空洞7の中
に木炭などの浄水部材を挿入した浄水用ブロックを河川
や湖沼の底に敷くと、空洞7がテーパ状なため浄水部材
が流出しにくく、かつ木炭などの浄水作用によって効率
的に浄化できる。空洞7は魚や水生小動物の住処とな
り、多数の凹部ないし穴5は、藻や菌、水草などの繁殖
に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項4の浄水用ブロックの実施例を示す斜視
図である。
【図2】請求項5の浄水用ブロックの実施例を示す正面
図と水平断面図である。
【図3】空洞を2段に設けた浄水用ブロックの実施例で
ある。
【図4】ブロックマシンで浄水用ブロックを押し出し成
型する方法を例示する断面図である。
【図5】ブロックマシンで浄水用ブロックを押し出し成
型する工程を例示する断面図である。
【図6】開閉枠式の成型装置を例示する斜視図である。
【図7】図6のはA−A断面図である。
【図8】本発明による水質浄化方法の実施例を示す縦断
面図である。
【符号の説明】
a 空洞コンクリートブロック 1 長円状の空洞 2 凹部 3 溝 5 凹部ないし穴 7 空洞 8 木炭などの浄水部材 b 空洞コンクリートブロック 10 金属製の型枠 3a 凸条 11 プランジャー 15 プレス盤 22a、22b 側板 23a、23b 端板 28 加圧板 29 取っ手 30 中子
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E02B 3/14 301 5/02 Z 15/00 Z // E04C 1/00

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空洞を有するコンクリートブロックであ
    って、 全骨材に対する粗骨材の重量比を、30〜70%とする
    ことで、多孔質のコンクリートブロックとしたことを特
    徴とする浄水用ブロック。
  2. 【請求項2】 水・セメント比w/cを、35%〜20
    %とすることで、多孔質のコンクリートブロックとした
    ことを特徴とする浄水用ブロック。
  3. 【請求項3】 骨材として、普通骨材、軽量骨材、廃棄
    用のコンクリートがらまたは石材工場で使用不能の石が
    らの1種または2種以上を用いたことを特徴とする請求
    項1または2に記載の浄水用ブロック。
  4. 【請求項4】 空洞コンクリートブロックの少なくとも
    外面に、空洞1と平行方向の溝3を多数形成したことを
    特徴とする請求項1から請求項3中のいずれかの項に記
    載の浄水用ブロック。
  5. 【請求項5】 空洞コンクリートブロックの少なくとも
    外面に、多数の凹部ないし穴5を形成したことを特徴と
    する請求項1から請求項3中のいずれかの項に記載の浄
    水用ブロック。
  6. 【請求項6】 空洞を有するコンクリートブロックの製
    造方法であって、 全骨材に対する粗骨材の比を、30〜70%とし、水お
    よびセメントとともに混練した状態で、ブロックマシン
    で押し出し成型することを特徴とする浄水用ブロックの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 水・セメント比w/cを35%〜20%
    とすることを特徴とする請求項6記載の浄水用ブロック
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 空洞を有するコンクリートブロックの製
    造方法であって、 全骨材に対する粗骨材の比を、30〜70%とし、水お
    よびセメントとともに混練した状態で、開閉枠式の成型
    装置で成型することを特徴とする浄水用ブロックの製造
    方法。
  9. 【請求項9】 水・セメント比w/cを35%〜20%
    とすることを特徴とする請求項8記載の浄水用ブロック
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 全骨材に対する粗骨材の比を30〜70
    %とすることで構成した、多孔質の空洞コンクリートブ
    ロックを、河川や湖沼の底に敷くことを特徴とする水質
    浄化方法。
  11. 【請求項11】 骨材として、普通骨材、軽量骨材、廃棄
    用のコンクリートがらまたは石材工場で使用不能の石が
    らの1種または2種以上を用いてなる多孔質の空洞コン
    クリートブロックを用いることを特徴とする請求項10記
    載の水質浄化方法。
  12. 【請求項12】 前記の空洞コンクリートブロックの少な
    くとも外面に、空洞と平行方向の溝を多数形成したブロ
    ックを用いることを特徴とする請求項10または11に
    記載の水質浄化方法。
  13. 【請求項13】 空洞コンクリートブロックの少なくとも
    外面に、多数の凹部ないし穴5を形成し、かつ空洞7を
    テーパ状とし、その中に木炭などの浄水部材を挿入して
    なることを特徴とする請求項10または11に記載の水
    質浄化方法。
JP6201460A 1994-08-02 1994-08-02 浄水用ブロックおよびその製造方法、水質浄化方法 Pending JPH0841848A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4914524B1 (ja) * 2011-03-31 2012-04-11 株式会社ファクト 人工漁礁の製造方法
JP2013017462A (ja) * 2011-07-14 2013-01-31 Nippon Steel & Sumikin Engineering Co Ltd 漁礁ブロック及び藻場の形成方法
CN106968388A (zh) * 2017-04-16 2017-07-21 温智韬 新型多孔砖和空心砖
CN107338772A (zh) * 2017-08-30 2017-11-10 中国电建集团成都勘测设计研究院有限公司 用于水利水电工程的隧洞流道结构

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