JPH0841495A

JPH0841495A - 硬質表面用漂白剤組成物

Info

Publication number: JPH0841495A
Application number: JP18207694A
Authority: JP
Inventors: Shin Aihara; 伸相原; Hiroyuki Yamada; 浩之山田; Yasuhiko Makino; 康彦牧野; Hironobu Shionome; 博信塩野目
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 1994-08-03
Filing date: 1994-08-03
Publication date: 1996-02-13

Abstract

(57)【要約】【構成】（ａ）次亜塩素酸アルカリ金属塩０．５〜１
０重量％、（ｂ）アルカリ性を呈する物質０．１〜１０
重量％、（ｃ）下記一般式（１）で表される界面活性剤
０．１〜５重量％、（ｄ）クメンスルホン酸、キシレン
スルホン酸、トルエンスルホン酸及びこれらのアルカリ
金属塩から選ばれる１種又は２種以上０．１〜５重量％
を含有する硬質表面用漂白剤組成物。【化１】RO(CH₂CH₂O)_nCH₂COOM （１）（式中、Ｒは炭素数４〜１０のアルキル基を示し、Ｍは
水素原子、アルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子
を示し、ｎはモル平均重合度を示す１〜４５の数であ
る。）【効果】本発明によれば、短時間で漂白することがで
き、かつ噴霧使用時の起泡力が高いためにミストの飛散
や液の跳ね返りなどを防止し得る硬質表面用漂白剤組成
物を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、漂白力及び起泡力に優
れた硬質表面用漂白剤組成物に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、浴室、台所等のタイル、目地、プラスチック、陶
器、排水管等の表面に付着している汚れやかびの除去に
は、次亜塩素酸アルカリ金属塩を主基剤とする洗浄漂白
剤組成物が多用されている。その際、手軽に使用するた
めに噴霧器を用いて洗浄漂白剤を噴霧する方法が多く採
用されている。

【０００３】上記洗浄漂白剤を被洗浄面に噴霧して使用
する際に生じるミストの飛散や液の跳ね返りなどを防止
するために、界面活性剤と表面活性剤を配合することに
より起泡力を向上させた洗浄漂白剤が提案されている
（特開昭６３−７２７９８号、特開昭６３−１６５４９
５号公報）。

【０００４】この洗浄漂白剤においては、界面活性剤と
して、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫
酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル硫酸エステルスルホン酸塩、分岐鎖を有するアル
コール硫酸エステル塩、アルキルジメチルアミンオキシ
ド、アルキルトリメチルアンモニウムクロリド、塩化ベ
ンザルコニウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホ
ン酸塩等が用いられている。

【０００５】しかしながら、これらの界面活性剤を配合
した漂白剤組成物を用いた場合、汚れやかびを十分満足
できるレベルにまで除去するには漂白剤を汚れやかびに
ある一定時間（３０〜６０分）接触させておく必要があ
った。また、次亜塩素酸塩には特有の臭いがあるため、
狭い浴室内などで使用する場合には抵抗があり、より短
時間で汚れやかびを十分に除去することができる漂白剤
組成物が望まれていた。

【０００６】従って、本発明の目的は、噴霧時の起泡力
及び漂白性能が高く、ミストの飛散や液の跳ね返りなど
を防止することができ、かつ短時間で汚れやかびを十分
に除去することができる硬質表面用漂白剤組成物を提供
することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】このような実情におい
て、本発明者は鋭意検討を行った結果、特定の界面活性
剤を配合した漂白剤組成物は短時間で優れた漂白性能を
示し、かつ噴霧使用時の起泡力も高く、ミストの飛散や
液の跳ね返りが防止されるため、硬質表面の洗浄漂白に
好適であることを見出し、本発明を完成した。

【０００８】すなわち、本発明は、次の成分（ａ）〜
（ｄ）：（ａ）次亜塩素酸アルカリ金属塩０．５〜１０重量％、
（ｂ）アルカリ性を呈する物質０．１〜１０重量％、
（ｃ）下記一般式（１）；

【０００９】

【化２】RO(CH₂CH₂O)_nCH₂COOM （１）

【００１０】（式中、Ｒは炭素数４〜１０のアルキル基
を示し、Ｍは水素原子、アルカリ金属原子又はアルカリ
土類金属原子を示し、ｎはモル平均重合度を示す１〜４
５の数である。）で表される界面活性剤０．１〜５重量
％、（ｄ）クメンスルホン酸、キシレンスルホン酸、ト
ルエンスルホン酸及びこれらのアルカリ金属塩から選ば
れる１種又は２種以上０．１〜５重量％を含有すること
を特徴とする硬質表面用漂白剤組成物を提供するもので
ある。

【００１１】本発明において使用される成分（ａ）の次
亜塩素酸アルカリ金属塩としては、次亜塩素酸ナトリウ
ム、次亜塩素酸カリウム等が挙げられ、特に次亜塩素酸
ナトリウムが好ましい。

【００１２】本発明の漂白剤組成物中における成分
（ａ）の含有量は０．５〜１０重量％（以下、単に％で
示す）であるが、特に２〜７％とすることが好ましい。
この含有量が０．５％未満では漂白剤組成物の漂白力が
不足し、また、１０％を超えても漂白力が特に向上する
ものでもなく、実使用上必要としない。

【００１３】また、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸
カリウムにはそれぞれ塩化ナトリウム、及び塩化カリウ
ムが含有されるが、本発明の場合、組成物中に０．１〜
１０％、好ましくは０．２〜３％の範囲で含有すること
が保存安定性の面から好ましい。

【００１４】成分（ｂ）のアルカリ性を呈する物質とし
ては、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、メタ珪酸塩、
三燐酸塩等が挙げられる。これらの塩としてはアルカリ
金属塩、特にナトリウム塩が好ましい。具体例として
は、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、メタ珪酸ナト
リウム、三燐酸ナトリウム等が挙げられ、これらのうち
特に水酸化ナトリウムが好ましい。

【００１５】本発明の漂白剤組成物中における成分
（ｂ）の含有量は０．１〜５％であるが、特に０．５〜
５％とすることが好ましい。この含有量が０．１％未満
では、アルカリ性が不足し、成分（ａ）の次亜塩素酸ア
ルカリ金属塩の安定性が悪化する。また、５％を超えて
も漂白力や安定性が特に向上するものでもなく、実使用
上必要としない。

【００１６】成分（ｃ）の界面活性剤は下記式（１）で
表されるものである。

【００１７】

【化３】RO(CH₂CH₂O)_nCH₂COOM （１）

【００１８】（式中、Ｒは炭素数４〜１０のアルキル基
を示し、Ｍは水素原子、アルカリ金属原子又はアルカリ
土類金属原子を示し、ｎはモル平均重合度を示す１〜４
５の数である。）

【００１９】上記式（１）において、Ｒの炭素数４〜１
０のアルキル基としては、ブチル基、ヘキシル基、オク
チル基、デシル基などが挙げられ、また、天然物から誘
導された炭素数の異なるアルキル基の混合物であっても
差し支えない。本発明においてはこれらのうちヘキシル
基及びオクチル基が好ましい。Ｍのアルカリ金属原子と
しては、ナトリウム、カリウム等が挙げられ、アルカリ
土類金属原子としては、マグネシウム、カルシウム等が
挙げられる。本発明においてＭとしては、ナトリウムが
特に好ましい。また、ｎは１〜４５の数であるが、特に
１〜２０であることが好ましい。

【００２０】成分（ｃ）の具体例としては、ポリオキシ
エチレン（ｎ＝１０）ヘキシルアルコールエーテルカル
ボン酸ナトリウム、ポリオキシエチレン（ｎ＝１０）オ
クチルアルコールエーテルカルボン酸ナトリウムなどが
挙げられる。

【００２１】本発明の漂白剤組成物中における成分
（ｃ）の含有量は０．１〜５％であるが、特に０．１〜
３％とすることが好ましい。この含有量が０．１％未満
では漂白剤組成物の漂白性能が損なわれ、また、５％を
超えると成分（ａ）の次亜塩素酸アルカリ金属塩の安定
性が悪くなる。

【００２２】成分（ｄ）は表面活性剤いわゆるハイドロ
トロープ剤であり、クメンスルホン酸、キシレンスルホ
ン酸、トルエンスルホン酸及びこれらのアルカリ金属塩
から選ばれる１種又は２種以上であるが、アルカリ金属
塩としては、クメンスルホン酸ナトリウム、ｍ−キシレ
ンスルホン酸ナトリウム、ｐ−トルエンスルホン酸ナト
リウムなどが挙げられる。本発明においては成分（ｄ）
としてｍ−キシレンスルホン酸ナトリウムを使用するこ
とが好ましい。

【００２３】本発明の漂白剤組成物中における成分
（ｄ）の含有量は０．１〜５％であるが、特に０．１〜
３％とすることが好ましい。この含有量が０．１％未満
では噴霧時における漂白剤組成物の起泡力が低下し、ま
た、５％を超えても起泡力が特に向上するものでもな
く、実使用上必要としない。

【００２４】本発明の硬質表面用漂白剤組成物には、目
的とする性能を損なわない範囲で、通常の漂白剤組成物
に配合されている添加剤、例えば他の界面活性剤、キレ
ート剤、香料、水などを添加することができる。具体的
には噴霧時の泡の持続性を向上させる目的で飽和脂肪酸
塩、アルカンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩な
どの界面活性剤を０〜３％、汚れに対する浸透力を高め
る目的でアルキルエーテル硫酸エステル塩などの界面活
性剤を０〜３％添加すると良い。また、保存安定性を更
に向上させる目的でニトリロトリス（メチレン）トリス
ホスホン酸、Ｎ−オキシドなどの有機ホスホン酸塩やポ
リアクリル酸塩などのキレート剤を０〜１％及び組成物
総重量を１００％とする量の水を添加すると良い。

【００２５】本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、霧状
及び泡状噴出の切り換え式のスプレー付きの容器に充填
して使用するのが好ましい。

【００２６】

【発明の効果】本発明によれば、短時間で漂白すること
ができ、かつ噴霧使用時の起泡力が高いためにミストの
飛散や液の跳ね返りなどを防止し得る硬質表面用漂白剤
組成物を得ることができる。

【００２７】

【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。

【００２８】実施例１〜４及び比較例１〜９表１に示す組成の硬質表面用漂白剤組成物を調製し、経
過時間による漂白力の相違、及び噴霧使用時の起泡力に
ついて下記の方法で評価した。結果を表１に示す。

【００２９】［漂白力測定方法］クラドスポリウム・ヘ
ルバルム（Ｃｌａｄｏｓｐｏｒｉｕｍｈｅｒｂａｕ
ｍ）を接種し、３０℃で１４日間培養したプラスチック
板（ＡＢＳ樹脂製）をモデルかびプレートとして用いた
（プラスチック板のＬ値＝９２．４、モデルかびプレー
トのＬ値＝６０〜７０）。このモデルかびプレートを水
平に置き、硬質表面用漂白剤組成物を４０μｌ滴下し、
５分間及び３０分間放置し、水洗、風乾した後、測色計
（日本電色工業（株）製、ＮＤ−３００Ａ）を用いて明
度（Ｌ値）を測定した。

【００３０】硬質表面用漂白組成物を市販の噴霧器を用
いて窓ガラスに噴霧し、そのときの起泡力を１０人のパ
ネラーによる官能評価により、下記評価基準に従って評
価した。

【００３１】○：噴霧時の泡立ちが良い。 △：噴霧時に少し泡立つ。 ×：噴霧に泡が立たない。

【００３２】

【表１】

【００３３】表１から、３０分後の漂白力性能について
は、実施例と比較例とで差が見られないことがわかる。
しかしながら、実施例１〜４では５分後の漂白力が高
く、更に噴霧使用時の起泡力も高いのに対し、比較例１
では５分後の漂白力及び噴霧時の起泡力が低い、比較例
２〜５では５分後の漂白力は実施例１〜４と同等である
が、噴霧時の起泡力が低い、比較例７では５分後の漂白
力及び噴霧時の起泡力が低い、比較例８及び９では噴霧
時の起泡力は高いが、５分後の漂白力が低いという結果
となった。

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｃ１１Ｄ 7:18 7:06 7:12 7:14 7:16 7:26 7:34）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】次の成分（ａ）〜（ｄ）：（ａ）次亜塩素酸アルカリ金属塩０．５〜１０重量％、
（ｂ）アルカリ性を呈する物質０．１〜１０重量％、
（ｃ）下記一般式（１）；【化１】RO(CH₂CH₂O)_nCH₂COOM （１）（式中、Ｒは炭素数４〜１０のアルキル基を示し、Ｍは
水素原子、アルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子
を示し、ｎはモル平均重合度を示す１〜４５の数であ
る。）で表される界面活性剤０．１〜５重量％、（ｄ）
クメンスルホン酸、キシレンスルホン酸、トルエンスル
ホン酸及びこれらのアルカリ金属塩から選ばれる１種又
は２種以上０．１〜５重量％を含有することを特徴とす
る硬質表面用漂白剤組成物。