JPH0841316A - 熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物からなる伸縮フィルム - Google Patents

熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物からなる伸縮フィルム

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JPH0841316A
JPH0841316A JP19739594A JP19739594A JPH0841316A JP H0841316 A JPH0841316 A JP H0841316A JP 19739594 A JP19739594 A JP 19739594A JP 19739594 A JP19739594 A JP 19739594A JP H0841316 A JPH0841316 A JP H0841316A
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JP
Japan
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film
weight
thermoplastic polyurethane
polyurethane resin
styrene
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Application number
JP19739594A
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English (en)
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Hideaki Toda
英明 戸田
Hidenori Ishizuka
英紀 石塚
Kenji Miyasaka
健司 宮坂
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Tonen Chemical Corp
Original Assignee
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速でのホットメルト接着性が優れていると
ともに、低応力での伸縮性に優れ、伸縮残留歪みが小さ
く、かつ適度の強度を有する熱可塑性ポリウレタン樹脂
組成物からなる伸縮フィルムを提供する。 【構成】 (a)熱可塑性ポリウレタン樹脂40〜60重量
%、 (b)エチレン−プロピレン−ジエン共重合体10〜30
重量%、 (c)低密度ポリエチレン系樹脂10〜30重量%、
及び (d)不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性さ
れたスチレンの比率が30重量%以下のスチレン系エラス
トマー10〜30重量%からなる熱可塑性ポリウレタン樹脂
組成物からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性ポリウレタン
樹脂組成物からなる伸縮フィルムに関し、特に不織布等
とホットメルト貼合することにより、使い捨て紙オムツ
等における各種のギャザー等に使用できる熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂組成物からなる伸縮フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】オムツ
のウエストギャザー等には低応力での伸縮機能、製造時
の高速でのホットメルト接着性等が要求され、現在機能
面から発泡ウレタンフォーム、ウレタン系フィルム等が
使用されている。実用例の大半は発泡ウレタンフォーム
であるが、価格が高く、またオムツに適用したときの性
能あるいは生産性に問題がある。また、ウレタン系フィ
ルムは、発泡ウレタンフォームに比べ、30〜100 %伸張
時のヒステリシス強度及び100 %伸張時の残留歪が大き
く、更にホットメルト接着剤との接着性や耐ブロッキン
グ性が劣る等の問題もある。
【0003】したがって、本発明の目的は、高速でのホ
ットメルト接着性が優れているとともに、低応力での伸
縮性に優れ、伸縮残留歪みが小さく、かつ適度の強度を
有する熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物からなる伸縮フ
ィルムを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意検討
した結果、本発明者らは、熱可塑性ポリウレタン樹脂組
成物において、ポリウレタン樹脂の硬度を下げかつその
配合比率を低くすると、ポリウレタンフォーム並に50%
及び100 %伸張時の強度が低くなること、更にエチレン
−プロピレン−ジエン共重合体、低密度ポリエチレン系
樹脂及び変性されたスチレン系エラストマーを添加する
と製膜加工性、耐ブロッキング性及びホットメルト接着
性が改善されることを発見し、本発明に想到した。
【0005】すなわち、本発明の伸縮フィルムは、 (a)
熱可塑性ポリウレタン樹脂40〜60重量%、 (b)エチレン
−プロピレン−ジエン共重合体10〜30重量%、 (c)低密
度ポリエチレン系樹脂10〜30重量%、及び (d)不飽和カ
ルボン酸もしくはその誘導体で変性されたスチレンの比
率が30重量%以下のスチレン系エラストマー10〜30重量
%からなる熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物からなるこ
とを特徴とする。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。 [1] 成分 (a) 熱可塑性ポリウレタン樹脂 ポリエステル系、アジペート系、ポリエーテル系、ポリ
カプロラクトン系等の長鎖ポリオール、短鎖ポリオー
ル、ジイソシアネートなどを原料として重付加反応によ
り分子内にウレタン結合を介して得られるポリウレタン
エラストマーが挙げられる。例えば長鎖ポリオールとし
てはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ルなどが、短鎖ポリオールとしてはエチレングリコー
ル、1,4-ブタンジオール、1,4-ヘキサンジオールなど
が、ジイソシアネートとしてはトリレンジイソシアネー
ト、4,4'- ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネートなどが挙げられる。これらの
中では、アジペート系ポリウレタンエラストマーが好ま
しい。
【0007】このような熱可塑性ポリウレタン樹脂は、
軟化温度が170 〜190 ℃でショアーA硬度(JIS A
硬度)が70〜88であることが好ましい。軟化温度が170
℃未満であると、フィルム製膜時にインフレーションチ
ューブがブロッキングし易く、両耳スリット後に2枚に
剥すことが難しい。一方、軟化温度が190 ℃を超える
と、フィルムの伸縮柔軟性及びホットメルト接者性が劣
るようになる。また、ショアーA硬度が70未満である
と、フィルム製膜時にインフレーションチューブがブロ
ッキングし易く、両耳スリット後に2枚に剥がすことが
難しい。またショアーA硬度が88を超えると、フィルム
の伸縮柔軟性及びホットメルト接着性が劣るようにな
る。
【0008】(b) エチレン−プロピレン−ジエン共重合
体(EPDM) エチレン、プロピレン及びジエン化合物からなるエラス
トマー性共重合体である。ジエン化合物としては、例え
ばエチリデンノルボルネン、1,4-ヘキサジエン、ジシク
ロペンタジエンなどが挙げられる。このようなエチレン
−プロピレン−ジエン共重合体は、エチレンの含有率が
60〜70モル%、プロピレンの含有率が30〜40モル%、及
びジエン化合物の含有率が1〜10モル%であることが好
ましい。より好ましくは、エチレンが62〜66モル%、プ
ロピレンが33〜37モル%、及びジエン化合物が3〜6モ
ル%である。
【0009】また数平均分子量は40万〜60万が好まし
く、密度は0.87g/cm3 以下が好ましい。更にメルトイ
ンデックス(MI、190 ℃、2.16kg荷重)は、0.1 〜12.0
g/10分が好ましく、より好ましくは0.3 〜5.0 g/10
分である。
【0010】(c) 低密度ポリエチレン系樹脂 高圧法によるエチレンの単独重合体、またはエチレンを
主成分とし、20重量%以下のビニル系化合物等を含む共
重合体、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン(LLDPE)−アクリル酸エチル共重合体等が挙げ
られる。また、線状低密度ポリエチレンであってもよ
い。密度は0.935 g/cm3 以下が好ましく、より好ましく
は0.925 g/cm3 以下である。またメルトインデックス
(MI、190 ℃、2.16kg荷重)は0.05〜20 g/10分が好ま
しく、より好ましくは0.5 〜5.0 g/10分である。
【0011】(d) 変性スチレン系エラストマー 例えばスチレン系エラストマーに不飽和カルボン酸もし
くはその誘導体を付加反応(例えばグラフト化)させる
ことにより得ることができる。そのようなスチレン系エ
ラストマーとしては、スチレンを主体とする重合体ブロ
ックとブタジエンやイソプレンを主体とする重合体ブロ
ックとからなるスチレン−ブタジエンのブロック共重合
体、あるいはスチレン−イソプレンのブロック共重合
体、またはブロック共重合体に水素添加してなるエラス
トマーを挙げることができる。具体例としては、スチレ
ン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SB
S)、スチレン−エチレン−ブテン−スチレンブロック
共重合(SEBS)、スチレン−イソプレン−スチレン
ブロック共重合体(SIS)、スチレン−エチレン−プ
ロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)など
が挙げられる。これらのうちでは、着色や物性の安定性
から水素添加物が好ましい。
【0012】スチレン系エラストマーは、スチレンの比
率が30重量%以下のものを使用する。例えばスチレン−
ブタジエン−スチレンブロック共重合体を水素添加する
ことにより、スチレン−エチレン−ブテン−スチレンブ
ロック共重合体(SEBS)となるが、スチレン(S)
とエチレン−ブテン(EB)との配合比率S/EBが30
/70以下のものを使用する。他のスチレン系エラストマ
ーにおいても同様である。スチレンの比率が30重量%
(S/EBが30/70)を超えると、得られたフィルムが
硬く、歪みが大きくなる。
【0013】上記不飽和カルボン酸もしくはその誘導体
の例としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ア
クリル酸、クロトン酸、エンド−ビ−シクロ−[2,2,1
]−5 −ヘプテン-2,3- ジカルボン酸、シス−4 −シ
クロヘキセン−1,2 −ジカルボン酸およびそれらの無水
物、イミド化物などが挙げられるが、無水マレイン酸を
使用することが好ましい。不飽和カルボン酸もしくはそ
の誘導体を付加して酸価2〜15mgCH3 ONa/gとす
るのが好ましく、より好ましくは5〜10mgCH3ONa
/gとする。
【0014】なお、本発明における上記組成物には、上
記各成分の他に、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、
無機充填材等を適宜配合することができる。
【0015】[2] 配合割合 (a) 熱可塑性ポリウレタン樹脂 全量を100 重量%として、熱可塑性ポリウレタン樹脂を
40〜60重量%とし、好ましくは45〜55重量%とする。熱
可塑性ポリウレタン樹脂の配合量が40重量%未満では、
ポリウレタンエラストマーの特性が失われ伸縮柔軟性が
悪くなり、またポリウレタンの特性である耐摩耗性、耐
熱性、機械的強度なども低下する。一方、60重量%を超
えると、高速時でのホットメルト接着性が悪くなる。ま
たインフレーションチューブがブロッキングし易く、両
耳スリット後に2枚に剥がすことが難しくなる。
【0016】(b) エチレン−プロピレン−ジエン共重合
体 全量を100 重量%として、エチレン−プロピレン−ジエ
ン共重合体を10〜30重量%とし、好ましくは15〜25重量
%とする。配合量が10重量%未満では、フィルムの製膜
時の安定性が不十分となり、製品の伸縮柔軟性、ホット
メルト接着性、ゴム弾性(100 %伸縮後のヒステリシス
歪が大きい)等が劣る。一方30重量%を超えるとインフ
レーションチューブがブロッキングし易く、両耳スリッ
ト後に2枚に剥がすのが難しくなる。
【0017】(c) 低密度ポリエチレン系樹脂 全量を100 重量%として、低密度ポリエチレン系樹脂を
10〜30重量%とし、好ましくは15〜25重量%とする。低
密度ポリエチレン系樹脂の配合量が10重量%未満では、
インフレーションチューブがブロッキングし易いため、
両耳スリット後に2枚に剥すことが難しい。一方、30重
量%を超えると、製品の伸縮柔軟性、ホットメルト接着
性、ゴム弾性(100 %伸縮後のヒステリシス歪が大き
い)等が劣るようになる。
【0018】(d) 変性スチレン系エラストマー 全量を100 重量%として、不飽和カルボン酸もしくはそ
の誘導体で変性されたスチレンの比率が30重量%以下の
スチレン系エラストマーを10〜30重量%とし、好ましく
は10〜25とする。変性スチレン系エラストマーの配合量
が10重量%未満では、ホットメルト接着性が劣り、また
フィルムの製膜が難しい。一方、30重量%を超えると、
変色したり機械的強度が低下したりする。
【0019】[3] 製造方法 熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物は、前記の各成分及び
必要に応じて他の成分を添加し、例えばヘンシェルミキ
サーまたは高速ミキサー等を用いて予めドライブレンド
した後、例えば180 〜230 ℃程度の加熱下、押出機等を
用いて溶融混練して押し出し、ペレット化することによ
って得られる。
【0020】熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物からフィ
ルムを製造する方法としては、通常のポリオレフィンフ
ィルム成形方法であるT−ダイ押出機によってもフラッ
トなフィルムを成形できるが、フィルムの縦と横の強度
バランス及び薄膜の高速成形性(生産性の向上)等を考
慮すると、チューブ状のフィルムを成形する空冷インフ
レーション成形法が好ましい。空冷インフレション成形
法は、樹脂温度180 〜230 ℃、ブロー比2.0 〜5.0 で行
うのが好ましい。フィルムの厚さは、各種用途により適
宜選択されるが通常100 μm以下に成形するのが好まし
い。より好ましいフィルムの厚さは20〜60μmである。
フィルム厚が100 μm を超えると、フィルムが硬くなり
好ましくない。上記の製膜方法では、例えば空冷インフ
レーション製膜装置によりフィルムを作成し、所定幅に
スリットしてシート状あるいはテープ状の巻取り製品と
する。また延伸工程を通してもよい。
【0021】更に上記のスリットした伸縮フィルムにホ
ットメルト接着材等を貼付したテープとし、このテープ
を伸張した状態で不織布、織布、プラスチックフィルム
又はシート、及びこれらの積層体に貼合した後、テープ
の伸張を緩和することで、例えばオムツ等のギャザーを
形成してもよい。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0023】なお、実施例及び比較例における試験方法
は次の通りである。また、各測定値は、フィルムのMD
(縦)方向について表す。 (1) 50%伸張時強度:JISL1096に準拠し、下記の機器及
び条件で測定した。 使用機器:ストログラフW(東洋精機(株)製) 測定サンプルサイズ:25mm×150 mm チャック間隔:100 mm 引張速度:300 mm/min 測定雰囲気:23℃、50%RH (2) 100 %伸張時強度:JISL1096に準拠し、(1) と同じ
条件で測定した。 (3) 破断時強度:JISL1096に準拠し、下記の機器、条件
で測定した。 使用機器:ストログラフW(東洋精機(株)製) 測定サンプルサイズ:25mm×150 mm チャック間隔:50mm 引張速度:300 mm/min 測定雰囲気:23℃、50%RH (4) 破断時伸度:JISL1096に準拠し、(3) と同じ条件で
測定した。 (5) 100 %伸張後の1サイクル歪み:JISL1096に準拠
し、(1) と同じ条件で測定した。 (6) ホットメルト接着性:アクリル板(25mm×150 mm)
の長方向の一方の端部に25mm×25mmのホットメルト接着
剤を塗布(30 g/m2 )し、その上にサンプルフィルム
(25mm×150 mm)を載せ、250 g荷重のゴムロールで軽
く1回押しつけてアクリル板に貼付し、その後(1) と同
じ条件でストログラフW(東洋精機(株)製)を使用し
て180 度剥離試験を行った。
【0024】実施例1 アジペート系熱可塑性ポリウレタン(PU、商品名:レ
ザミンP327 、ショアー硬度:85度、軟化温度:187
℃、大日精化工業(株)製)54重量%と、エチレン−プ
ロピレン−ジエン共重合体(EPDM、商品名:ビスタ
ロンV3708、エクソン化学(株)製)18重量%と、高圧
法低密度ポリエチレン(LDPE、商品名:NUCポリ
エチレンNUC−8506、密度0.923 g/cm3 、日本ユニカ
ー(株)製)18重量%と、無水マレイン酸で変性された
スチレン−ブタジエン共重合体の水素添加物(変性SE
BS、商品名:タフテックM−1913、S/EB比:30/
70、旭化成工業(株)製)10重量%とをヘンシェルミキ
サーを用いてドライブレンドした後、押出機を用いて22
5 ℃で溶融混練した。得られた組成物を用いて、空冷イ
ンフレーション製膜装置により、厚さ35μm×折幅1070
mm(ブローアップ比:4.5 )のフィルムを作成し、製膜
性を評価するとともに両耳をスリッティングしてシート
状に巻き取った。得られたシート状フィルムの物性を前
記試験方法に従って測定した。組成を表1に、測定結果
及び上記製膜性評価の結果を表2に示す。
【0025】実施例2 変性SEBSを商品名:タフテックM−1943(無水マレ
イン酸で変性、S/EB比:20/80、旭化成工業(株)
製)10重量%とした以外は実施例1と同じ熱可塑性エラ
ストマー組成物を用いて、実施例1と同様にしてフィル
ムを作成し、シート状に巻き取り、得られたシート状フ
ィルムの物性を測定した。組成を表1に、測定結果及び
上記製膜性評価の結果を表2に示す。
【0026】実施例3 アジペート系熱可塑性ポリウレタンの配合量を48重量%
とし、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体の配合量
を16重量%とし、高圧法低密度ポリエチレンの配合量を
16重量%とし、変性SEBSを商品名:タフテックM−
1943(無水マレイン酸で変性、S/EB比:20/80、旭
化成工業(株)製)20重量%とした以外は実施例1と同
じ熱可塑性エラストマー組成物を用いて、実施例1と同
様にしてフィルムを作成し、シート状に巻き取り、得ら
れたシート状フィルムの物性を測定した。組成を表1
に、測定結果及び上記製膜性評価の結果を表2に示す。
【0027】実施例4 変性SEBSを商品名:クレイトンFG1901X (S/EB
比:30/70、シェル化学(株)製)とした以外は実施例
3と同じ熱可塑性エラストマー組成物を用いて、実施例
1と同様にしてフィルムを作成し、シート状に巻き取
り、得られたシート状フィルムの物性を測定した。組成
を表1に、測定結果及び上記製膜性評価の結果を表2に
示す。
【0028】比較例1 変性SEBSのかわりにポリブタジエンブロックの水素
添加スチレン系エラストマー(未変性SEBS、商品
名:タフテックH−1052、旭化成工業(株)製)とした
以外は実施例1と同じ熱可塑性エラストマー組成物を用
いて、実施例1と同様にして空冷インフレーション製膜
装置を用いてフィルムの作成を試みたが製膜は不可能で
あった。組成を表1に示す。
【0029】比較例2 アジペート系熱可塑性ポリウレタンの配合量を60重量%
とし、変性SEBSの配合量を4重量%とした以外は実
施例1と同じ熱可塑性エラストマー組成物を用いて、実
施例1と同様にしてフィルムを作成し、シート状に巻き
取り、得られたシート状フィルムの物性を測定した。組
成を表1に、測定結果及び上記製膜性評価の結果を表2
に示す。
【0030】比較例3 変性SEBSを配合せず、アジペート系熱可塑性ポリウ
レタンの配合量を60重量%、エチレン−プロピレン−ジ
エン共重合体の配合量を20重量%、高圧法低密度ポリエ
チレンの配合量を20重量%とした以外は実施例1と同じ
熱可塑性エラストマー組成物を用いて、実施例1と同様
にしてフィルムを作成し、シート状に巻き取り、得られ
たシート状フィルムの物性を測定した。組成を表1に、
測定結果及び上記製膜性評価の結果を表2に示す。
【0031】比較例4及び5 それぞれ市販のウレタンフォーム及びウレタンフィルム
(商品名:シルクロン、大倉工業(株)製)を用いて、
実施例1と同様にしてフィルムの物性を測定した。測定
結果を表2に示す。
【0032】 表1 実施例 比較例 組成(重量%) P-327 (1) 54 54 48 48 54 60 60 V3708(2) 18 18 16 16 18 18 20 NUC-8506(3) 18 18 16 16 18 18 20 M-1913(4) 10 − − − − 4 − M-1943(5) − 10 20 − − − − FG1901X (6) − − − 20 − − − H-1052(7) − − − − 10 − − 注(1) :PU、大日精化工業(株)製。 (2) :EPDM、エクソン化学(株)製。 (3) :LDPE、日本ユニカー(株)製。 (4) :変性SEBS、S/EB比:30/70、旭化成工業(株)製。 (5) :変性SEBS、S/EB比:20/80、旭化成工業(株)製。 (6) :変性SEBS、S/EB比:30/70、シェル化学(株)製。 (7) :未変性SEBS、旭化成工業(株)製。
【0033】 表2 実施例 物性 フィルム厚み(μm) 35 35 35 35 50%伸張時強度(gf/25mm) 370 340 270 290 100 %伸張時強度(gf/25mm) 470 420 320 350 破断時強度(kgf/cm2 ) 200 210 300 320 破断時伸度(%) 490 500 680 700 100 %伸張後の歪(%) 12 12 12 11 ホットメルト接着性(gf/25mm) 20 20 35 40 フィルム製膜性 ○ ○ ○ ○
【0034】 表2(続き) 比較例 組成 フィルム厚み(μm) 35 35 35 1500(1) 35 50%伸張時強度(gf/25mm) − 320 320 260 400 100 %伸張時強度(gf/25mm) − 360 370 410 600 破断時強度(2) (kgf/cm2 ) − 180 170 3 330 破断時伸度(3) (%) − 500 550 370 400 100 %伸張後の歪(%) − 15 15 16 12 ホットメルト接着性(4) (gf/25mm) − 2 1 30 1 フィルム製膜性 × ○ ○ − − 注(1) :フォームのため、大きい。 (2) :要求特性180 kgf/cm2 以上。 (3) :要求特性 450%以上。 (4) :要求特性 10gf/25mm以上。
【0035】実施例5 実施例1で得られたフィルムを25mm幅にスリットした
後、ホットメルト接着材を貼付してテープを作製した。
得られたテープを長手方向に2倍に伸張した状態で透湿
性ポリエチレンフィルム上にホットメルト接着し、前記
テープの伸張を緩和することでギャザーを得た。テープ
のホットメルト性は良好であった。また、得られたギャ
ザーは均一で細かく良好な肌触りを有しており、低応力
での伸縮性も良好であった。
【0036】表2から明らかなように、本発明のフィル
ムは、低応力での伸縮性に優れ、伸縮残留歪みが小さ
く、かつ適度の強度を有するとともに、ホットメルト接
着性に優れている。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の熱可塑性
ポリウレタン樹脂組成物は熱可塑性ポリウレタン樹脂
と、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体と、低密度
ポリエチレン系樹脂と、不飽和カルボン酸もしくはその
誘導体で変性されたスチレンの比率が30重量%以下のス
チレン系エラストマーとからなるので、低応力での伸縮
機能に優れ、伸縮残留歪みが小さく、高速時でのホット
メルト接着性に優れ、かつ適度の強度を有する。
【0038】このような本発明の熱可塑性樹脂組成物を
用いた伸縮フィルムは、不織布、織布、プラスチックフ
ィルム又はシート、及びこれらの積層体等とホットメル
ト貼合し、生理用品、使い捨て紙オムツ等における各種
ギャザー等に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 53/00 LLZ // B29K 23:00 75:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)熱可塑性ポリウレタン樹脂40〜60重
    量%、 (b)エチレン−プロピレン−ジエン共重合体10〜
    30重量%、 (c)低密度ポリエチレン系樹脂10〜30重量
    %、及び (d)不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変
    性されたスチレンの比率が30重量%以下のスチレン系エ
    ラストマー10〜30重量%からなる熱可塑性ポリウレタン
    樹脂組成物からなる伸縮フィルム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の伸縮フィルムにおい
    て、空冷インフレーション法により作製したものである
    ことを特徴とする伸縮フィルム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の伸縮フィルムを
    不織布、織布、プラスチックフィルム又はシート、及び
    これらの積層体に貼合してなる各種ギャザー。
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