JPH084091A - 押ボタン型小便器用自動水洗器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 乾電池を電源とするモ−タを駆動し、カムレ
バ−機構を作動させてフラッシュバルブ押ボタンを押圧
することにより洗浄水を小便器に吐出させる際、小便器
のクリ−ン度を保ちながら洗浄水の節水を可能とする押
ボタン型小便器用自動水洗器を提供することを目的とす
る。 【構成】 上記目的を果たす押ボタン型小便器用自動水
洗器は、用便者を検知する人検知器８からの人体検知信
号に基づいて乾電池７を電源とするモ−タ９Ａを駆動
し、レバ−１０を作動させてフラッシュバルブ押ボタン
６Ａを押圧することにより洗浄水を小便器に吐出させる
自動水洗器において、前の洗浄水吐出時からの経過時間
を計測するタイマの計測時間が所定時間に満たないうち
に次の洗浄が行われる場合は前洗浄を省略するとともに
本洗浄における洗浄水吐出時間より短い節水本洗浄制御
をする制御回路を備えた構成になっている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、乾電池を電源とするモ
−タを駆動し、カムレバ−機構を作動させてフラッシュ
バルブ押ボタンを自動的に押圧することによりフラッシ
ュバルブを開弁し、洗浄水を小便器に吐出させる押ボタ
ン型小便器用自動水洗器に係り、詳しくは小便器のクリ
−ン度を高く保ちながら、洗浄水の節水を実現する押ボ
タン型小便器用自動水洗器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、新設の小便器には赤外線あるいは
超音波式の人体検知器や電磁弁、及びそれらを制御する
制御部等を設けた自動水洗器が装備される一方、既設の
押ボタン型小便器フラッシュバルブに手を加えることな
く、同フラッシュバルブに取り付けられ、人検知器から
の人体検知信号に基づいて乾電池を電源とするモ−タユ
ニットを駆動し、カムレバ−機構を作動させてフラッシ
ュバルブ押ボタンを自動的に押圧することにより洗浄水
を小便器に吐出させる後付け用の自動水洗器が使用され
始めている。そして、このタイプの押ボタン型小便器用
自動水洗器は、単に本洗浄機能だけを有するもの、ある
いは洗浄水の吐出時間が同じの前洗浄機能と本洗浄機能
とを備えたものがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の押ボタン型
小便器用自動水洗器の内、前者のタイプは前洗浄が無く
本洗浄機能だけを有するものであるため、小便器の汚れ
具合が大きく、クリ−ン度が低いという問題がある。一
方、後者のタイプは前洗浄機能と本洗浄機能とを備えた
ものであるが、複数の用便者が連続的に同一小便器を使
用した場合でも、各用便者が用便する毎に必ず前洗浄と
本洗浄とが行われるため、小便器のクリ−ン度は高い
が、洗浄水の使用量が多くなるという問題がある。

【０００４】そこで本発明では、通常の使用状態では、
前洗浄時の洗浄水の吐出時間を本洗浄時より短くする一
方、複数の用便者が短時間間隔で同一小便器を使用する
場合は、自動的に前洗浄を省略するとともに本洗浄時間
を短縮し、洗浄水の節水を行うことにより、小便器のク
リ−ン度を保ちながら洗浄水の節水を行うことを解決す
べき技術的課題とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題解決のための技
術的手段は、用便者を検知する人検知手段からの人体検
知信号に基づいて乾電池を電源とするモ−タユニットを
駆動し、カムレバ−機構を作動させてフラッシュバルブ
押ボタンを自動的に押圧することにより小便器に洗浄水
を吐出させる自動水洗器において、前の洗浄水吐出時か
らの経過時間を計測するタイマを有し、同タイマの計測
時間が所定時間を越えている場合は、洗浄水の吐出時間
が短い前洗浄及び前洗浄時の洗浄水の吐出時間より長い
本洗浄をする一方、同タイマの計測時間が所定時間に満
たないうちに次の洗浄が行われる場合は、前記前洗浄を
省略するとともに前記本洗浄における洗浄水吐出時間よ
り短い節水本洗浄をする制御手段を備えることである。

【０００６】

【作用】上記構成の押ボタン型小便器用自動水洗器によ
れば、制御手段は、前の洗浄水吐出時からの経過時間を
計測するタイマの計測時間が所定時間に満たないうちに
次の用便者が小便器を使用し、次の洗浄が行われる場合
は前洗浄を省略するとともに本洗浄の洗浄水吐出時間よ
り短い節水本洗浄をする一方、上記タイマの計測時間が
所定時間を越えたあとに次の用便者が小便器を使用する
場合は前洗浄と本洗浄とを行う。

【０００７】

【実施例】次に、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。図１は、押ボタン型小便器フラッシュバルブ
に取り付けられた押ボタン型小便器用自動水洗器１の外
観斜視図である。図１に示すように、押ボタン型小便器
用自動水洗器１は、前面カバ−ケ−ス２がカバ−ベ−ス
３にネジ４で固定されており、後述の内部機器を保護し
ている。前面カバ−ケ−ス２の正面凹部２Ａに、後述の
フラッシュバルブ押ボタンを手動で押すための手動押ボ
タン５が取着されている。また、前面カバ−ケ−ス２の
正面窓２Ｂの奥には後述の人検知器８が設けられてお
り、正面窓２Ｂから放射した赤外線が用便者で反射した
反射赤外線を受信することにより人体を検知するように
構成されている。

【０００８】図２は、押ボタン型小便器用自動水洗器１
の内部機器の配置を示した平面図であり、図３は、同自
動水洗器１の内部機器の配置を示した正面図である。図
２、図３に示すように、前面カバ−ケ−ス２の内部に
は、既設の押ボタン型小便器フラッシュバルブ６が位置
しており、同フラッシュバルブ６にはフラッシュバルブ
押ボタン６Ａが突出されている。そしてこのフラッシュ
バルブ押ボタン６Ａが押圧されたとき、図示していない
小便器に洗浄水が吐出される。

【０００９】図面上、押ボタン型小便器フラッシュバル
ブ６の左側には乾電池７が配置されており、その乾電池
７の下側には制御回路用のプリント基板が収納された制
御ボックスＣＢＸが配設されている。また、前記正面窓
２Ｂの内部に取り付けられた人検知器８は、前述したよ
うに正面窓２Ｂから赤外線を放射し、用便者で反射した
赤外線を受信することにより用便者を検知するように構
成されている。

【００１０】図面上、押ボタン型小便器フラッシュバル
ブ６の右側にはモ−タユニット９が配設されており、人
検知器８による用便者の検知状態に応じて制御回路から
モ−タ９Ａに駆動電流が通電され、駆動される。モ−タ
ユニット９は後述のカム機構によりレバ−１０を図２に
示した矢印方向に揺動させ、レバ−１０の中間部に取り
付けられた押付量調整ボルト（押ボタン押圧部材）１１
がフラッシュバルブ押ボタン６Ａを押圧する。その結
果、フラッシュバルブ６が開弁され、図示していない小
便器に洗浄水が吐出される。

【００１１】前面カバ−ケ−ス２の正面凹部２Ａに、フ
ラッシュバルブ押ボタン６Ａを手動で押すための前記手
動押ボタン５が取着されている。この手動押ボタン５は
前記乾電池７の寿命が切れたとき、あるいはモ−タ９Ａ
等が故障したときのバックアップ用として設けられたも
ので、前面カバ−ケ−ス２の正面凹部２Ａによりガイド
されており、指で押圧されたとき、正面凹部２Ａに沿っ
て押し込まれる。手動押ボタン５の端部には押ボタン裏
面板５Ａが取着されており、この押ボタン裏面板５Ａは
手動押ボタン５が押されたとき、前記押付量調整ボルト
１１の基端部と当接し、押付量調整ボルト１１を押すこ
とにより、これをレバ−１０とともに矢印方向に回動さ
せて押付量調整ボルト１１の先端部をフラッシュバルブ
押ボタン６Ａに当接させ、それを押圧することによって
フラッシュバルブ６が開弁され図示していない小便器に
洗浄水が吐出される。尚、手動押ボタン５は押されてい
ないとき、スプリング１２の弾性力により前面カバ−ケ
−ス２の表面とほぼ一致する位置に自動復帰する。

【００１２】図２、図３に示すように、押ボタン型小便
器用自動水洗器１を既設のフラッシュバルブ６に取り付
けるための本体ベ−ス１３が、同フラッシュバルブ６を
左右に跨ぐように配置されている。図３より明らかなよ
うに、本体ベ−ス１３の図面上、左側の下部が水平状に
曲げられており、その水平突出部に前記レバ−１０の回
動中心となる支点軸１４が取り付けられている。

【００１３】上記支点軸１４にレバ−１０の一端部が回
動自在に取着される一方、レバ−１０の他端部にはロ−
ラ−１５が取着されている。このロ−ラ−１５は、モ−
タユニット９により回動される円管カム１６の内周カム
面と接触し、同カム面に応じてレバ−１０が支点軸１４
を中心としてフラッシュバルブ押ボタン６Ａ方向に揺動
されるため、レバ−１０の中間部に取着された押付量調
整ボルト１１がフラッシュバルブ押ボタン６Ａに当接
し、それを押圧することからフラッシュバルブ６が開弁
され、図示していない小便器に洗浄水が吐出される。

【００１４】図２、図３に示すように、円管カム１６に
一体的にドグ１６Ａが上方突出形状に形成されている。
一方、円管カム１６の回動に伴ってこのドグ１６Ａと当
接したときオンに作動されるリミットスイッチＬＳがモ
−タユニット９の下部に配設されている。上記リミット
スイッチＬＳ及び前記人検知器８は、マイクロコンピュ
−タを中枢として構成された制御回路の入力側に接続さ
れる一方、モ−タユニット９のモ−タ９Ａは制御回路の
出力側に接続される。

【００１５】以上のように構成された押ボタン型小便器
用自動水洗器１は、後述のフロ−チャ−ト（図５参照）
に示すような前洗浄、本洗浄、及び節水本洗浄を行い、
図示していない小便器に前洗浄の洗浄水、本洗浄の洗浄
水、及び節水本洗浄の洗浄水を吐出させ、小便器を水洗
する。尚、図２、図３には示していないが、小便器の設
置条件等により、前洗浄機能を作動させない（ＯＦＦ）
ように操作したり、前洗浄機能を作動させる（ＯＮ）よ
うに切り替え操作するための切替スイッチが前記前面カ
バ−ケ−ス２の外側から操作できるように取り付けられ
ている。

【００１６】図４は、上記各洗浄制御のための制御ブロ
ック図である。図４に示すように、マイクロコンピュ−
タＭＣＰを中枢として構成された制御回路の入力側に
は、前記人検知器８とリミットスイッチＬＳと上記切替
スイッチＳＷとが電気的に接続されており、出力側には
モ−タユニット９のモ−タ９Ａが接続されている。

【００１７】図５は、マイクロコンピュ−タＭＣＰを中
枢として構成された制御回路の洗浄制御フロ−チャ−ト
である。以下、このフロ−チャ−トに従って、押ボタン
型小便器用自動水洗器１の洗浄制御を説明する。ステッ
プＳ１において、用便者が小便器の前に立つと、人検知
器８の受光センサ−がオンする。そして人体検知信号が
制御回路に入力されると、ステップＳ２において、マイ
クロコンピュ−タＭＣＰの人検知タイマがスタ−トす
る。

【００１８】ステップＳ３において、前回の洗浄からの
経過時間が所定時間Ｔ４（２分）を越えたか否かを判断
し、まだ２分経過していない場合は、ステップＳ２０に
移項する一方、２分経過した場合は、ステップＳ４にお
いて切替スイッチＳＷがオンになっているか否かを判断
する。その判断の結果、切替スイッチＳＷがオンになっ
ていない場合は、ステップＳ１１に移項して前洗浄制御
を跳ばし、直接的に本洗浄制御を行う一方、切替スイッ
チＳＷがオンになっている場合には、ステップＳ５にお
いて、人検知状態のままか否かを判断する。

【００１９】ステップＳ５の判断の結果、人検知状態の
ままである場合は、ステップＳ６に進んで人検知状態が
所定時間Ｔ１（３秒）経過したか否かを判断する。人検
知状態が３秒以上経過した場合、前洗浄制御をする。ス
テップＳ７に示すように、モ−タ９Ａを回転させると、
モ−タ９Ａの回転に伴って前記ドグ１６Ａが前記リミッ
トスイッチＬＳと当接し、リミットスイッチＬＳからオ
ン信号が入力されても、ステップＳ８に示すようにこの
信号を無視する。ステップＳ９において、リミットスイ
ッチＬＳからのオン信号がオフに変化したとき、ステッ
プＳ１０に示すようにモ−タ９Ａを停止させる。即ち、
前記円管カム１６がモ−タユニット９により１回転され
る過程でリミットスイッチＬＳがドグ１６Ａによりオン
され、そのオンの状態で前記押付量調整ボルト１１がフ
ラッシュバルブ押ボタン６Ａに当接し、それを押圧する
ことからフラッシュバルブ６が開弁され、図示していな
い小便器に前洗浄用の洗浄水が吐出される。そしてリミ
ットスイッチＬＳからのオン信号がオフに変化したと
き、押付量調整ボルト１１がフラッシュバルブ押ボタン
６Ａから離れ、モ−タ９Ａの停止とともに洗浄水の吐出
が停止される。尚、本実施例では、円管カム１６がモ−
タユニット９により１回転される時間は２秒になってい
る。

【００２０】上記前洗浄が終了したあと、ステップＳ１
１に示すように、人検知器８の受光センサ−がオフ、即
ち、用便者が小便器の前を離れると、ステップＳ１２に
おいてマイクロコンピュ−タＭＣＰの人検知タイマが所
定時間Ｔ２（８秒）経過したか否かを判断し、その時間
が経過した場合には、本洗浄制御に移項する。ステップ
Ｓ１３において、モ−タ９Ａを回転させ、円管カム１６
を回動させてステップＳ１４に示すようにリミットスイ
ッチＬＳからオン信号が出力されたとき、ステップＳ１
５に示すようにモ−タ９Ａを停止させる。この状態で押
付量調整ボルト１１がフラッシュバルブ押ボタン６Ａに
当接し、それを押圧することからフラッシュバルブ６が
開弁され、図示していない小便器に本洗浄用の洗浄水の
吐出が開始され、ステップＳ１６に示すように所定時間
Ｔ３（２秒）経過するまで洗浄水の吐出が継続される。

【００２１】洗浄水の吐出が２秒間継続されたあと、ス
テップＳ１７に示すように、モ−タ９Ａを回転させ、円
管カム１６を回動させてステップＳ１８に示すようにリ
ミットスイッチＬＳからのオン信号がオフに変化したと
き、ステップＳ１９に示すようにモ−タ９Ａを停止さ
せ、小便器に対する本洗浄用の洗浄水の吐出を停止させ
たあと、ステップＳ１に戻る。

【００２２】一方、前記ステップＳ３の判断の結果、前
の洗浄から２分経過していないと判断した場合には、ス
テップＳ２０において、人検知器８の受光センサ−がオ
フ、即ち、用便者が便器の前を離れると、ステップＳ２
１においてマイクロコンピュ−タＭＣＰの人検知タイマ
が所定時間Ｔ２（８秒）経過したか否かを判断し、その
時間が経過した場合には、節水本洗浄制御を行う。

【００２３】ステップＳ２２に示すようにモ−タ９Ａを
回転させ、モ−タ９Ａの回転に伴って前記ドグ１６Ａが
前記リミットスイッチＬＳに当接し、リミットスイッチ
ＬＳからのオン信号が入力されても、ステップＳ２３に
示すようにこの信号を無視する。このオン信号が入力さ
れている間、小便器に対する節水本洗の洗浄水が吐出さ
れる。ステップＳ２４において、リミットスイッチＬＳ
からのオン信号がオフに変化したとき、ステップＳ２５
に示すようにモ−タ９Ａを停止させ、小便器に対する本
洗浄用の洗浄水の吐出を停止させたあと、ステップＳ１
に戻る。即ち、前述の前洗浄制御と同様の節水本洗浄制
御をして節水する。

【００２４】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、用便者を
検知する人検知手段からの人体検知信号に基づいて乾電
池を電源とするモ−タユニットを駆動し、カムレバ−機
構を作動させてフラッシュバルブ押ボタンを自動的に押
圧することにより小便器に洗浄水を吐出させる自動水洗
器において、前の洗浄水吐出時からの経過時間を計測す
るタイマを有し、同タイマの計測時間が所定時間を越え
ている場合は、洗浄水の吐出時間が短い前洗浄及び前洗
浄時の洗浄水の吐出時間より長い本洗浄をする一方、同
タイマの計測時間が所定時間に満たないうちに次の洗浄
が行われる場合は前記前洗浄を省略するとともに前記本
洗浄における洗浄水吐出時間より短い節水本洗浄をする
ため、小便器のクリ−ン度を保ちながら洗浄水の節水を
行うことができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】押ボタン型小便器用自動水洗器の外観図であ
る。

【図２】押ボタン型小便器用自動水洗器の内部構成を示
した平面図である。

【図３】押ボタン型小便器用自動水洗器の内部構成を示
した正面図である。

【図４】押ボタン型小便器用自動水洗器の制御ブロック
図である。

【図５】押ボタン型小便器用自動水洗器の制御フロ−チ
ャ−ト図である。

【符号の説明】

１ 押ボタン型小便器用自動水洗器 ２ 前面カバ−ケ−ス ３ カバ−ベ−ス ６ フラッシュバルブ ６Ａ フラッシュバルブ押ボタン ８ 人検知器 ９ モ−タユニット ９Ａ モ−タ １０ レバ− １１ 押付量調整ボルト １５ ロ−ラ− １６ 円管カム １６Ａ ドグ ＬＳ リミットスイッチ ＭＣＰ マイクロコンピュ−タ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 用便者を検知する人検知手段からの人体
   検知信号に基づいて乾電池を電源とするモ−タユニット
   を駆動し、カムレバ−機構を作動させてフラッシュバル
   ブ押ボタンを自動的に押圧することにより小便器に洗浄
   水を吐出させる自動水洗器において、前の洗浄水吐出時
   からの経過時間を計測するタイマを有し、同タイマの計
   測時間が所定時間を越えている場合は、洗浄水の吐出時
   間が短い前洗浄及び前洗浄時の洗浄水の吐出時間より長
   い本洗浄をする一方、同タイマの計測時間が所定時間に
   満たないうちに次の洗浄が行われる場合は前記前洗浄を
   省略するとともに前記本洗浄における洗浄水吐出時間よ
   り短い節水本洗浄をする制御手段を備えたことを特徴と
   する押ボタン型小便器用自動水洗器。
2. 【請求項２】 制御手段は、節水本洗浄の洗浄水吐出時
   間を前洗浄における洗浄水の吐出時間と同一にすること
   を特徴とする請求項１の押ボタン型小便器用自動水洗
   器。