JPH08408U - 自転車の駆動機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は脚力によるクランクの駆動回転力を
分散平均化し、脚にかかる負担を軽減させる駆動機構を
提供することを目的とするものである。 【構成】 回転軸２に歯車３を回転自在に外嵌し、クラ
ンク１の基部より１２０度の角度を持って、補助支持部
４、４を突設し、上記クランク１および補助支持部４、
４との略中間位置の歯車３面にスプリング係止部５、
５、５を突設せしめ、同スプリング係止部５、５、５と
上記クランク１および補助支持部４、４との間をスプリ
ング部材６、６、６によって連結し、更に上記スプリン
グ部材５の付勢力の生じた状態で、係止ピン７によって
クランク１を係止させ、同クランク１の先端にペダルを
回転自在に装着した構成とするものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は脚力によるクランクの駆動回転力を平均化させることができる自転車 の駆動機構に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より自転車は、クランク先端に装着されるペダルを脚力によって周回させ ることで、クランク基部の回転軸に連結される歯車を駆動回転させ、同歯車と後 輪軸との間に連結される伝動用チェ−ンを周回させることによって、後輪を駆動 回転させ、走行させるものである。そこで図４に示すように、クランクａの先端 が最上部および最下部に位置する時に、歯車ｂに連結される回転軸ｃに係る駆動 力は、最小限となり、図５に示すようにクランクａの先端が左右側に位置する時 に、最大限となり、脚力による駆動回転力が均一化されない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従って上記クランクａの先端が最上部および最下部に位置する時には、脚に掛 かる負荷は最小限となり、クランクａの先端が左右側に位置する時には、最大限 となる。そのために、上り道の場合には、回転軸ｃを駆動回転させるために、ク ランクａが左右側に位置する時に、過剰な負荷を必要とすることとなる。 本考案では上記クランクの駆動回転力の均一化を図るために、クランクと歯車 との間に引長用バネを連結し、駆動回転力を均一化することが可能な駆動機構を 提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の上記目的は次の如き構成の駆動機構によって達成できる。即ちその要 旨はその両端にクランクの基端が連結される自転車の回転軸に歯車を回転自在な 状態で外嵌せしめ、上記クランクの基部より、該クランクと１２０度の角度を持 って補助支持部を上記歯車面と平行状に突設せしめ、更に上記クランクおよび補 助支持部との略中間位置の歯車周縁よりに、スプリング係止部をそれぞれ突設せ しめると共に、該スプリング係止部とクランクおよび補助支持部との間をスプリ ング部材によって連結せしめ、更に上記クランクをスプリング部材の付勢力の生 じている状態下で歯車面より突設せしめた係止ピンによって係止せしめ、かつク ランクの先端にペダルを回転自在に装着せしめた如き構成としたことを特徴とす る自転車の駆動機構である。

【０００５】

【作用】

本考案の自転車の駆動機構は、図２に示すように、クランク１を駆動回転させ ることによってスプリング部材６、６、６を介して歯車３を回転させることとな る。従ってスプリング部材６、６、６は、クランク１および補助支持部４、４に 引張されなが、その付勢力によって歯車３を回転させるために、クランク１に掛 かる駆動力を分散させることとなる。更に図３に示すように、坂道などの登り走 行では、歯車３に掛かる負荷の分だけ、スプリング部材６、６、６の引張長さと なり、ペダル８に加わる負荷が最大の時には、スプリング部材６、６、６によっ て軽減され、ペダル８に加わる負荷が最小の時には、スプリング部材６、６、６ の付勢力によって、歯車３が駆動回転させることとなり、脚に極端な負荷を掛け ずに、登坂することが可能となるものである。

【０００６】

【実施例】

以下本考案に係る自転車の駆動機構を、その実施例を示す図面を参酌し乍ら詳 述する。 図１は本考案の駆動機構を示す説明図である。 １はクランクであり、同クランク１の基端は回転軸２に直結されている。そし て上記回転軸２に、歯車３が回転自在な状態で遊嵌状に外嵌されるものである。 そこで上記クランク１の基部から同クランク１と１２０度の角度を持って、補 助支持部４、４が、上記歯車３面と平行状に突設されるものである。 更に上記クランク１と補助支持部４、４間の歯車３面上には、スプリング係止 部５、５、５が突設され、上記クランク１および補助支持部４、４とスプリング 係止部５、５、５間を、スプリング部材６、６、６によって連結固定し、上記ク ランク１を、スプリング部材６の付勢力が生じた状態で、歯車３面上に突設され る係止ピン７によって係止させるものである。 又上記クランク１の先端には、ペダル８を回転自在な状態で装着するものであ る。

【０００７】

【考案の効果】

以上述べて来た如く本考案によれば、歯車に掛かる負荷に応じて、スプリング 部材が引張しながらクランクを駆動回転させることで、クランクを周回させる駆 動力を分散させ、平坦走行あるいは、坂道の走行が支障なく行えるものである。

【０００８】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の駆動機構を示す平面説明図である。

【図２】本考案の作用状態を示す説明図である。

【図３】本考案の登坂時の作用状態を示す説明図であ
る。

【図４】従来の自転車の駆動機構を示す説明図である。

【図５】従来の自転車の駆動機構による作用状態を示す
説明図である。

【符号の説明】

１ クランク ２ 回転軸 ３ 歯車 ４ 補助支持部 ５ スプリング係止部 ６ スプリング部材 ７ 係止ピン ８ ペダル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 その両端にクランクの基端が連結される
   自転車の回転軸に歯車を回転自在な状態で外嵌せしめ、
   上記クランクの基部より、該クランクと１２０度の角度
   を持って補助支持部を上記歯車面と平行状に突設せし
   め、更に上記クランクおよび補助支持部との略中間位置
   の歯車周縁よりに、スプリング係止部をそれぞれ突設せ
   しめると共に、該スプリング係止部とクランクおよび補
   助支持部との間をスプリング部材によって連結せしめ、
   更に上記クランクをスプリング部材の付勢力の生じてい
   る状態下で歯車面より突設せしめた係止ピンによって係
   止せしめ、かつクランクの先端にペダルを回転自在に装
   着せしめた如き構成としたことを特徴とする自転車の駆
   動機構。