JPH0839432A - 耐摩耗性に優れた表面処理金属部材およびその製法 - Google Patents
耐摩耗性に優れた表面処理金属部材およびその製法Info
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- JPH0839432A JPH0839432A JP6328540A JP32854094A JPH0839432A JP H0839432 A JPH0839432 A JP H0839432A JP 6328540 A JP6328540 A JP 6328540A JP 32854094 A JP32854094 A JP 32854094A JP H0839432 A JPH0839432 A JP H0839432A
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Abstract
てから熱処理した後、その表面に、粒子形状が略球形で
且つ平均粒子径が10〜400μmである微粒子の吹き
当て処理を行なって耐摩耗性を高める。 【効果】 摺動摩耗、転動摩耗、線間摩耗、摩耗疲労等
に対して優れた抵抗力を有し、たとえば各種摺動部材、
ばね部材、歯車部材、軸材、動力伝達部材との接触部品
の素材等として有効に活用できる。
Description
線間摩耗、摩耗疲労等に対して優れた抵抗力を有する表
面処理金属部材およびその製法に関し、この金属部材
は、例えば自動車、自動二輪、自転車等に使用されるコ
ンロッド、コンロッドピン、ピストンヘッド、バルブス
プリングリテーナ、シートレール、インナースリーブ、
オイルポンプ、バルブリフター、クランクシャフト、シ
リンダーライナー等の摺動部材、弁ばね等のばね部材、
あるいは自転車ギヤや二輪車スプロケット等の歯車部
材、自転車リヤプーリーや自転車ペダル軸、自転車クラ
ンク軸等の各種ベアリングと接触する軸材、更には動力
伝達部材との接触部品の素材等として有効に活用でき
る。更にはネジ、プレス金型等の治具・工具部材やスク
ロール等の圧縮器部材等としても好適である。また、自
動車ホイール、ゴルフヘッドや調理用ホットプレートの
プレート部の様な非動力伝達部材に適用し、耐摩耗性や
耐食性を高める等の手段としても有効に活用できる。
表することがある)は、優れた耐食性を有しているほ
か、軽量で比強度に優れたものであることから、各種化
学工業分野や航空、宇宙輸送機械分野を始めとして様々
の構造部材として広く活用されてきた。殊に近年では、
自動車分野をはじめとする各種輸送機械の高級化がます
ます進んでおり、快適走行や安全走行等の機能アップが
指向されるにつれて付属的な各種機能部は更に多くなる
傾向が見られ、これに伴なって車体重量の増大という問
題が生じている。他方では車体軽量化による燃費低減や
排ガス低減に対する要求も一段と高まっており、これら
の課題を併せて解決するため、これまでの鉄鋼材料に代
わる軽量金属材としてTi合金を利用しようとする動き
が急速に高まっている。
き性が悪いという欠点があることから、各種機械の摺動
部材や軸部材等として使用する場合には、Ni−PやC
rめっき等の湿式めっき、イオン窒化やほう化処理等の
熱拡散、肉盛り溶接、溶射等を施して耐摩耗性を高める
方法が試みられている。ところがNi−PめっきやCr
めっき等の湿式めっき法では、めっき層の硬度や靭性が
低いため、耐摩耗性が不十分である。一方、イオン窒化
やほう化処理等の熱拡散法では、高温(1000℃程
度)で長時間の処理を必要とするため、結晶粒成長によ
る結晶粒の粗大化やそれに伴なう機械的性質の劣化が生
じ易いという問題がある。また、肉盛り溶接法では熱歪
によって大きな変形が生じ易いほか、溶接部に亀裂が生
じたり接合不良を生じることがあり、しかも溶接後の研
削等の二次加工が必要であり、更には微細な形状物に対
する処理が困難であるといった多くの問題がある。
くの問題があるが、これらのうちNi−PめっきやCr
めっき等の湿式めっき法であれば、めっき層の硬度と靭
性を向上させると共にこれらを適度にバランスさせるこ
とにより、比較的容易に耐摩耗性を改善できると考えら
れる。それらの中でも特にNi−Pめっきは靭性、潤滑
性、析出効率等の点で優れたものであることから、最近
Ni−Pめっきとその後の熱処理、更には引き続いて行
われるショットピーニングやドライホーニング処理等の
微粒子吹き当て加工(以下、ホーニング処理で代表する
ことがある)を組み合わせ、耐摩耗性を高める方法が提
案されている。例えばNi−Pめっきに熱処理を施す技
術としては特開平2−221377号公報等があり、ま
た、Ni−Pめっきに熱処理を施し、更にその表面にシ
ョットピーニングやドライホーニング等の微粒子吹き当
て加工を行う方法として、特開平2−133578号、
特開昭63−312982号、特開平1−159358
号等が報告されている。また、これらの技術に類似する
技術として特開平4−246181号や特開平5−78
859号等も開示されている。
術で採用される熱処理は、Ni−Pめっき層の高硬度化
を進め、もしくはめっき層−基材の界面で相互拡散層を
形成し、それにより密着性を向上させることを主目的と
するものであるが、それらに開示された熱処理条件で
は、めっき層の高硬度化は達成されるものの、熱処理に
よってめっき層に多大な引張り応力が生じ、靭性が悪化
する。また、熱処理によるめっき層−基材界面の拡散層
の形成によって密着性は若干向上するが、その形成量は
不十分であって耐摩耗性を劇的に改善するまでには至ら
ない。
ーニング処理やドライホーニング処理は、主として、熱
処理で靭性の低下しためっき層に圧縮残留応力を付与
し、靭性を回復させると同時に、めっき層のタガ締め効
果を利用して基材の疲労強度を高めることを目的とする
ものであるが、処理条件によってはめっき層への圧縮残
留応力の付与が不十分で靭性が十分に回復し難く、しか
も、ショットピーニング処理時に表面に導入された傷を
起点としてクラックを生じる可能性が高く、その結果耐
摩耗性の改善が十分に行われないことも多い。
たもので、その目的は上記従来法で指摘した様な問題を
生じることなく、耐摩耗性に優れた表面処理金属部材お
よびその製法を提供しようとするものである。
のできた本発明に係る耐摩耗性に優れた表面処理金属部
材の製法は、金属基材の表面に電気Niめっきを施して
から熱処理した後、その表面に、粒子形状が略球形で且
つ平均粒子径が10〜400μmである微粒子を吹き当
てるところに要旨を有するものである。尚、上記熱処理
理条件としては、100〜650℃で0.1〜2時間、
より好ましくは500〜600℃で0.1〜1時間の範
囲が好ましく、また、電気Ni−Pめっきを行なうに先
立って、厚さ0.5〜5μmのNi系めっきを施し、次
いで非球状微粒子の吹き当て処理を行なう予備処理を施
してやれば、電気Ni−Pめっき層の基材との密着性が
一段と高められ、耐摩耗性を更に高めることができるの
で好ましい。
iまたはTi合金(なかでもα+β型Ti合金もしくは
β型Ti合金)、Fe系合金、Ni系合金、Al系合金
等が好ましいものとして挙げられ、本発明では、これら
の金属基材表面に前述の様なめっき処理を施してなる、
耐摩耗性に優れた表面処理金属部材そのものも特許請求
の範囲に包含するものである。
型Ti合金もしくはβ型Ti合金)に前述の電気Ni−
Pめっき処理及び微粒子吹き当て処理等を施した表面処
理材は、コンロッド、バルブスプリングリテーナ、弁バ
ネ等の自動車、自動二輪のエンジン部品やペダル軸、ク
ランク軸等の自転車部品などとして特に有用であり、ま
た金属基材が鉄系合金であるものは各種軸受けや摺動部
品として、更にAl系合金からなるものは、自転車用ギ
ア、二輪車スプロケット等や自動車バルブリフター、シ
リンダーライナー、ピストンヘッド等として特に有用で
ある。
面を硬質物質で被覆すればよい。しかし、基材と表面被
覆層の硬さが違いすぎると、外部から応力が加わったと
きに基材と被覆層の間で大きな歪み量の差が生じ、表面
被覆層の剥離が生じる。更に一般的傾向として表面に付
与する物質が硬ければ硬いほど靭性が低下し、衝撃によ
る破壊や長期間の使用において疲労破壊を生じる確率が
高くなる。従って耐摩耗性に優れた表面処理部材を得る
には、表面被覆層の密着性や硬さと靭性をバランスよく
向上させる必要がある。そこで、こうした観点から耐摩
耗性表面処理金属部材の製造法について検討を進めた結
果、基材にNi−Pめっきを施し、その後熱処理を施す
ことによってめっき層の高硬度化と高密着化を図り、引
き続き該めっき層にホーニング処理を施すことによっ
て、該めっき層に残留圧縮応力を付与することで熱処理
により低下した靭性を回復させる手法を採用すれば、表
面被覆層の密着性や硬さと靭性をバランス良く向上させ
得ることを知った。
場合を主体にして説明を進める。Ti合金基材表面にN
i−Pめっきを施し、更に熱処理とホーニング処理を施
す技術は、前述の如く既に特開平2−133578号、
特開昭63−312982号、特開平1−159358
号等に開示されていることから、当初はこれらの開示技
術を利用して耐摩耗性表面処理Ti合金部材の製法につ
いて検討を行った。ところが上記公報記載の方法では、
本発明者らが主目的とするレースエンジン用のコンロッ
ドやバルブスプリングリテーナ、弁ばね、クランクシャ
フト、ペダルシャフト等の如く厳しい摩耗条件が加わる
金属部材に対しては必ずしも満足のいく耐摩耗性が得ら
れないことを確認した。そこで、それらの開示技術を再
検討したところ、十分な耐摩耗性が得られない最大の原
因は熱処理後のホーニング処理にあることをつきとめ
た。
熱処理後の電気Ni−Pめっき層表面に、平均粒径20
0μmの各種微粒子を用いて、ホーニング処理を行った
ときの処理時間と残留圧縮応力の関係を調べた結果を示
したものであり、この結果からも明らかである様に、ガ
ラスビーズやジルコン粒の様な球状微粒子の方が残留圧
縮応力付与能力は大きく、カットワイヤやアルミナ、炭
化珪素の如く鋭角に尖った部分を持ったものは残留圧縮
応力付与能力が小さいことが分かった。更に微粒子とし
て上記の様な尖った部分を持ったものを使用すると、例
えば図2に略示する様にめっき表面が尖った部分によっ
て傷つけられ、この傷がクラック発生の起点になって部
材の早期摩耗や破壊を招くことが明らかとなった。一
方、ガラスビーズやジルコン粒の様な球状の微粒子を使
用すると、図3に示す如くめっき層表面には滑らかな凸
凹が形成されるため、表面にクラック発生の起点を導入
されることがない。こうした知見から、耐摩耗を目的と
するめっき層表面のホーニング処理には、球状の微粒子
を用いることが必要不可欠であることを知った。
た電気Ni−Pめっき層表面に、代表的な球状微粒子で
あるガラスビーズを用いてホーニング処理を行ったとき
の、微粒子の平均粒径とめっき層に付与された残留圧縮
応力の深さ方向分布を調べた結果(めっき層のX線回折
測定により求めた)を示したものであり、これらの図か
らも明らかである様に、平均粒子径が10〜400μm
のときに最も大きな残留圧縮応力が与えられ、しかも残
留圧縮応力がめっき内部まで付与されることをつきとめ
た。
ルギーが小さいため十分な圧縮応力が与えられず、一方
粒径が大きくなりすぎると、衝突エネルギーは十分に高
められるものの単位面積当りに衝突する微粒子の数が減
少するため十分な圧縮応力が付与できなくなると共に、
衝突の際の発熱によって応力弛緩が発生するためと考え
られる。
法、即ち無電解めっき法と電気めっき法を採用したとき
で、熱処理後ホーニング処理したときの靭性の回復度合
いがかなり異なってくることも見いだした。この点を図
5(A)、(B)を用いて以下に説明する。図5
(A)、(B)は、無電解Ni−Pめっき層または電気
Ni−Pめっき層に所定温度で真空熱処理を施し、その
後平均粒径200μmのガラスビーズを用いてホーニン
グ処理を行った試料のホーニング処理前後のめっきの割
れ発生荷重を調べた結果を示したものであり、割れ発生
荷重が高いほど靭性は高いと評価できる。尚、この割れ
発生荷重とは、通常のビッカース硬度試験機を改造し
て、荷重を1kg単位で変えれる様にした装置を使用
し、本装置の圧子を荷重を種々変えて押し付けたときに
割れが発生するときの荷重である。
に、熱処理ままでは無電解Ni−Pめっきおよび電気N
i−Pめっきのいずれにおいても靭性の低下が著しい
が、ホーニング処理後の値を比較すると、無電解Ni−
Pめっきの場合は割れ発生荷重で約1/2の低下が認め
られるのに対し、電気Ni−Pめっきでは割れ発生荷重
の低下が殆んど認められず、後者の方が靭性回復を起こ
し易いことが分かる。
表面に電気Ni−Pめっきを施した後熱処理を行い、引
き続きホーニング処理等の微粒子吹き当て加工を行う際
において、該微粒子として球状のものを使用し、且つそ
の平均粒径が10〜400μmのものを使用すれば、耐
摩耗性の卓越した表面処理Ti合金部材が得られること
が分かる。
す技術自体は、先に述べた様に特開平2−221377
号、特開平2−133578号、特開昭63−3129
82号、特開平1−159358号、特開平5−788
59号、特開平4−246181号によって公知であ
る。これらの開示内容によると、熱処理温度は個々で若
干異なるが約200〜500℃の範囲であり、一方、時
間については開示されていないものもあるが、約30分
〜2時間程度と思われる。そして本発明者らが確認した
ところによると、Ni−Pめっき層に熱処理を施した場
合、例えば、図6に示す様に、300℃前後で最大の硬
さを示し、その後硬さは次第に低下した後、500℃を
超えると熱処理前よりも大幅に軟化する場合が多い。
で拡散層が形成されてめっき層の密着性は向上するが、
この効果は熱処理温度が高いほど顕著になると考えられ
る。従って、前述の先行技術における熱処理条件の好適
範囲はめっき層がある程度の高い硬さを保つと同時に、
ある程度の高い密着性が得られる範囲であると考えられ
るが、この様な条件の熱処理と一般的に採用されている
従来のホーニング処理を組み合わせたとしても、期待さ
れる程の耐摩耗性改善効果を得ることはできない。
場合でも、次工程で前述の如く適正な条件でのホーニン
グ処理を組み合わせて実施すると、めっき層が一段と硬
質化すると共にめっき層の密着性も高められ、優れた耐
摩耗性が発揮されることを知った。これは、粒子形状や
平均粒子径の特定されたホーニング処理の採用による効
果、殊にめっき表面にクラック発生起点が導入されない
ことが顕著な好影響をもたらしたものと思われる。従っ
て本発明では、こうした公知の熱処理条件、具体的には
100〜500℃程度の温度で30分〜2時間程度の熱
処理を施した後、前述の条件でホーニング処理を行なう
場合が包含される。
なわれる熱処理の好適範囲は、めっき層がある程度硬質
化されると共に、高い密着性が発揮される範囲であると
述べたが、本発明で採用される前述の様な特異な条件設
定のもとで行われるホーニング処理との組み合わせによ
っては、更に適正な熱処理条件を設定することによって
耐摩耗性を一段と高めることがきるのではないかと考
え、その線に沿って更に検討を進めた。
硬さをある程度犠牲にしてもめっき層の密着性を高めた
方が効果的であること、つまり先行技術ではめっき層の
軟化防止のためむしろ避けられていた500℃よりも高
温側で、しかも1時間よりも短い時間の熱処理が最も効
果的であるという新たな知見を得た。しかも500℃よ
りも高温側で熱処理を行ったままでは、図6に示す様に
めっき硬度はHv600以下であるが、熱処理後に前述
の条件でホーニング処理を行えば、硬さをHv100〜
150程度上昇させることが可能であり、耐摩耗部材と
して十分に実用可能になることを見いだした。これは、
球状微粒子のめっき層への衝突により生じた加工硬化の
結果と考えられ、アルミナやカットワイヤの様に尖った
部分を有する非球形の微粒子ではこれほどの効果は認め
られない。
と、より高温側での熱処理によって拡散層の形成が容易
になり、めっき層の密着性は向上するが、この際注意し
なければならないのは、熱処理条件によってはめっき層
−母材界面に脆化層が形成される場合があることであ
る。そしてこの様な脆化層が形成されると、拡散層の厚
さがいくら大きくなっても脆化層で剥離が生じるため、
耐摩耗性の改善は達成できない。Ti合金とNi−Pめ
っき界面に形成される主な脆化層としてはTiとNiの
金属間化合物が挙げられ、これら金属間化合物の生成を
回避するには、熱処理温度を650℃程度以下に抑える
のが好ましいと考えられる。また熱処理時間を1時間以
下と定めたのは、たとえ650℃以下の好適熱処理温度
を採用した場合でも、処理時間が長くなりすぎると脆化
層が形成される危険が生じてくるからである。
気Ni−Pめっき層形成後に行われる熱処理条件は、比
較的低温から高温での処理を包含するものであって、具
体的には100〜650℃で0.1〜2時間(低温側で
は長時間、高温側では短時間を採用)の範囲であるが、
より好ましいのは、上記の様な理由から比較的高温側で
短時間、具体的には500〜600℃で0.1〜1時間
の範囲である。
理由として、めっき層の硬さをある程度犠牲にしても、
めっき層の密着性を高めることが耐摩耗性向上に有効で
あることを述べたが、Ni−Pめっき層の形成に先立っ
て次の様な予備処理を行えば、めっき層の密着性を更に
高めることができる。即ち、本発明者らは熱処理によっ
て生じるめっき層−基材間の拡散を促進させる方法とし
て、電気Ni−Pめっきを行う前に基材表面にNi−P
めっきもしくはNiめっき等のNi系めっきを施し、引
き続いて該Ni系めっき層にアルミナや炭化珪素等の様
な尖った部分を有する非球状微粒子を用いたホーニング
処理を行う方法である。
−PめっきもしくはNiめっき等のNi系めっきを行
い、引き続いて該Ni系めっき層にアルミナや炭化珪素
等の様に尖った部分を有する非球状微粒子を用いたホー
ニング処理を行うと、例えば図7に示す様にNi系めっ
き層の一部は微粒子の研削作用によって排除されるが、
残りのものは基材Ti合金中に埋め込まれ、Ti合金と
Ni系めっき材との混合層ができる。この混合層は、N
i系めっき材とTi基材の変形によって形成されたもの
であるから、非変形部に較べると高い歪みエネルギーを
有している。従って、この様な層の上に前述の様にして
電気Ni−Pめっきを行い、引き続いて熱処理を行う
と、混合層の歪みエネルギーによって電気Ni−Pめっ
き層界面の拡散が大幅に促進され、基材−めっき層間の
密着性が飛躍的に高められる。
i系めっきの形成には、無電解めっき、電気めっきのい
ずれを採用してもよい。尚、該予備処理で形成されるN
i系めっき層の厚さが不足すると、混合層中のNi成分
の量が不足することになって十分な歪エネルギーが与え
られず、逆に厚すぎると、混合層が形成されるまでに排
除されるNi系めっきの量が多くなって無駄になるので
0.5〜5μmの範囲が好ましい。
先立って基材表面にNi系めっきを行い、該Ni系めっ
き層に非球状微粒子を用いたホーニング処理を行ってお
くと、その後の電気Ni−Pめっきおよび熱処理後の基
材−めっき層間の拡散が著しく促進され、ひいては耐摩
耗性の優秀なものを得ることができる。そこで、本明細
書では、この処理を拡散促進処理と称することとした。
に拡散層を形成することによってめっきの密着性を高
め、それにより耐摩耗性を向上させるところに一つの特
徴を有しているが、こうした効果は、母材のチタン合金
としてTi−6Al−4V,Ti−6Al−2Sn−4
Zr−6Mo,Ti−5Al−2Sn−2Zr−4Mo
−4Cr等のα+β型チタン合金およびTi−15Mo
−5Zr−3Al,Ti−13V−11Cr−3Al,
Ti−15V−3Cr−3Zr−3Al等のβ型チタン
合金を用いたときにより効果的に発揮される。ちなみに
図8は、各種チタン合金母材に厚さ30μmの電気Ni
−Pめっき処理を施し、その後550℃で30分の真空
熱処理を行った時の、めっき−母材間に形成される拡散
層の厚さをオージェ電子分光法によるTiとNiの線分
析により調べた結果である。
α+β型チタン合金を用いた場合、純チタンおよびα型
チタン合金を用いた場合に較べて1.5〜2.5倍程度
の拡散層厚さが得られている。この理由としては、最密
構造であるhcp構造をもった純チタンやα型合金より
も、最密構造でないbcc構造のβ層を含むα+βおよ
びβ型チタン合金の方が、Niの母材への拡散が起こり
易いことが考えられるが、このほか、大量の添加元素の
拡散層形成に対する関与も推察される。
係を調べた結果を示したグラフであり、この結果から
も、拡散層が厚くなるほどめっきの密着性が向上し、耐
摩耗性が向上することを確認することができる。
した場合について説明したが、こうしためっき−母材間
の拡散層の形成は、基材として鉄系合金、ニッケル系合
金やアルミ系合金を用いた場合にも認められる。即ち、
母材として鉄系合金、ニッケル系合金を用いた場合、基
材がチタン合金の場合と同程度の熱処理条件でめっき−
母材間にチタン合金の場合と同等の拡散層が形成され、
密着性が向上する。また、熱処理条件を高温側の500
〜600℃で0.1〜1時間の範囲に設定すると、拡散
層の形成が一層容易となり、しかも界面に脆化層が形成
される恐れも少なくなることが確認された。
立って、Ni−PやNi系めっきを0.5〜5μmの範
囲で施してから、アルミナ等の非球状微粒子を用いてホ
ーニング処理等の微粒子吹き当て処理を行うと(本明細
書では、この処理を拡散促進処理という)、めっき−母
材間に混合層が形成され、これにより後の熱処理条件で
拡散層の形成が一段と促進されることも明らかとなっ
た。一方、めっき後に行われる球状微粒子の吹き当て処
理は、めっき層自身の改質を目的とするものであるから
基材が鉄系合金である場合にも同様の条件を採用すれば
よい。尚、鉄系合金の具体例としては普通鋼、Cr鋼,
Ni−Cr鋼,Ni−Cr−Mo鋼等が挙げられる。
も、めっき後の球状微粒子の吹き当て処理はめっき自身
の改質を行うものであるから、基材としてチタン合金や
鉄基合金を用いた場合と同様の効果を得ることができ
る。但し、熱処理については、母材の融点が低いため最
高でも400〜500℃程度にまでしか高めることがで
きず、このためチタン合金や鉄基合金の場合ほどの拡散
層の形成は起こらないが、拡散層形成によるそれなりの
密着性向上は認められ、また前記で規定するホーニング
処理による「めっき層へのクラック発生起点が導入され
ない」という効果は有効に発揮され、耐摩耗性を有意に
高めることができる。
理効果は、チタン合金の場合に較べると、図6に示した
様なめっきの硬さ向上が主体となるが、いずれにして
も、熱処理による拡散と球状微粒子吹き当てによるめっ
きの硬質化、さらには前述の様な拡散促進処理を併用す
ることにより、従来法に比べて耐摩耗性の著しい改善が
達成される。即ち、母材がアルミ合金である場合であっ
ても、電気Ni−Pめっきを実施する前に、Ni−Pめ
っきもしくはNiめっき等のNi系めっきを0.5〜5
μmの範囲で行った後、アルミナ等の非球状微粒子を用
いて吹き当て加工を行えば、めっき−基材間の拡散促進
とめっき層の硬質化が相乗的に好結果をもたらして、耐
摩耗性に優れた部材を得ることができる。尚、アルミ合
金では熱処理後いわゆる時効硬化処理を施することによ
り母材強度の確保ができるので、含まれる合金元素の種
類に応じた時効処理を行うことが好ましい。
より下記実施例によって制限を受けるものではなく、前
後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施
することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の
技術的範囲に含まれる。
に示す形状の試験片1に加工した後、脱脂、酸洗により
表面粗面化処理を行い、引き続いて図10の評価面2に
電気Ni−Pめっきおよび無電解Ni−Pめっきを施し
た。その後、各種条件で熱処理およびドライホーニング
処理を行い、耐摩耗性を評価した。
種処理を施した試験片1に、従来から耐摩耗部材として
用いられている軟窒化処理したSCM435(ビッカー
ス硬さ:Hv750程度)製のピン3(直径5mm)を
荷重20kgfで押し付け、ピンと試験片の接触部が2
m/secで回転する様にディスクを回転させ、摩耗距
離が1000mに達したときの試験片の摩耗減量で評価
した。この試験は無潤滑の状態で行った。
性は相対評価であり、ディスクの摩耗減量の最小値と最
大値の間を6等分することで、6段階に分け、摩耗減量
の少ない段階順にランク付けしたもの[6:大変優れて
いる、5:優れている、4:やや優れている、3:やや
劣る、2:劣る、1:大変劣る]である。また表1〜4
の実施例(No.1〜81)では、微粒子としてガラス
ビーズを用いた場合のみを挙げているが、これは微粒子
の形状がガラスビーズの様に球状であれば異種材料であ
ってもその効果はほとんど変わらず、たとえば他の球状
微粒子としてジルコン等を用いた場合でも同様の効果を
得ることができる。
の規定要件を満たす方法により作製したチタン合金部材
(No.1〜81)は、No.82〜136の比較例に
較べて優れた耐摩耗性を示している。実施例No.1〜
81の中でも、特に500〜600℃で0.1〜1時間
の熱処理を行った部材(No.37〜63、73〜8
1)は特に優れた耐摩耗性を示している。これは、この
様な高温側で比較的短時間の熱処理を施すことにより、
めっき−母材間で脆化層を形成すること無く拡散層が形
成され、めっきの密着性が格段に向上した結果と考えら
れる。これに対してNo.93〜95、105、107
は、500℃以上で2時間もの熱処理を行っているた
め、めっき−母材界面に脆化層が形成され、耐摩耗性は
相対的に悪くなっている。
度をやや低めの100〜450℃に設定した例であり、
熱処理温度をより好ましい500〜600℃に設定した
実施例No.93〜95,105〜107等には及ばな
いものの(個々のデータを比較すると同程度の耐摩耗性
を示しているものも認められるが、総じていえば若干劣
っている)、熱処理温度を更に低く100℃未満に設定
した実施例No.1〜9に比べると優れた耐摩耗性を示
していることが分かる。これは、熱処理温度が低めであ
っても、めっき層にある程度の硬さが付与されると共
に、密着性も高められたためと考えられる。
(No.86〜92、98〜104、110〜116)
では、熱処理によって低下しためっき層の靭性が後のホ
ーニング処理でも回復しておらず、しかも尖った部分を
有する非球状微粒子を用いた為に、めっき層にクラック
発生の起点が付与され、耐摩耗性が明らかに劣化してい
る。またNo.117〜125の比較例では、ホーニン
グ処理用の微粒子として平均粒径10〜400μmのガ
ラスビーズを用いているが、熱処理温度が650℃と高
温であったため、めっき−母材界面に脆化層が形成され
て満足な耐摩耗性が得られていない。No.84,8
5,108,109の比較例では、ガラスビーズを用い
ているものの粒径が10〜400μmの範囲外であった
ため、やはり耐摩耗性が乏しい。更に、No.126〜
136の比較例は無電解Ni−Pめっきを行った比較例
であり、熱処理によって低下しためっき層の靭性がその
後のホーニング処理でも十分に回復せず、十分な耐摩耗
性が得られていない。
に示す形状の試料1に加工した後、脱脂、酸洗により表
面粗面処理を行ない、引き続いて下記の処理を施して試
料を作製し、耐摩耗性を評価した。尚、耐摩耗性の評価
は前記実施例1と同様とした。
摩耗性は相対評価であり、ランク付けは前記実施例と同
じとした。
2)では、拡散促進処理用の微粒子としてアルミナのみ
を挙げているが、これは形状がアルミナのように非球状
で尖った部分を有するものであれば材質はどの様なもの
でもよく、たとえば炭化珪素等の非球状微粒子であって
も同様の効果を得ることができる。
い条件で拡散促進処理を施したチタン部材(No.13
7〜152)は、No.153〜164の参考例に較べ
て耐摩耗性に優れたものであることが分かる。これらの
中でも特に500〜600℃で0.2〜0.5時間の熱
処理を施したもの(No.140、141、143、1
44、148、149、151、152)は非常に優れ
た耐摩耗性を示している。一方、No.153〜156
の参考例は、拡散促進処理を施していないため、実施例
No.137〜152に較べると耐摩耗性に劣る。また
No.157〜160では、拡散促進処理は行っている
ものの、めっき厚が0.1μmと小さく母材とめっき層
の混合層の形成が不十分であるため、耐摩耗性の十分な
向上が果たせていない。更にNo.161〜164で
は、拡散促進処理として球状微粒子であるガラスビーズ
を用いたものであるため、母材とめっき層との混合層が
形成されず、耐摩耗性の向上が認められない。
r−3Al合金、Ti−13V−11Cr−3Al合
金、Ti−15V−3Cr−3Zr−3Al合金、純チ
タン、Ti−5Al−2.5Sn合金およびTi−8A
l−1Mo−1V合金よりなる各丸棒を使用し、図10
に示す形状の試料1に加工した後、評価面2に脱脂、酸
洗による表面粗面化処理を施し、引き続き必要に応じて
拡散促進処理を施してから電気Ni−Pめっきを行っ
た。更に各種の条件で熱処理を行い、その後平均粒径2
00μmのガラスビーズを用いてドライホーニング処理
を行った後、耐摩耗性を評価した。耐摩耗性の評価法お
よびランク付けは実施例1と同様とした。
尚、表10,11の実施例(No.165〜188)で
は、母材としてTi−6Al−4V合金、Ti−15M
o−5Zr−3Al合金、Ti−13V−11Cr−3
Al合金およびTi−15V−3Cr−3Al合金を用
いているが、本発明の効果はチタン合金中におけるβチ
タン相の存在に起因しているものと考えられ、上記以外
のα+βあるいはβ型チタン合金についても同様の効果
を得ることができる。
発明の規定要件を満たす実施例(No.165〜18
8)はNo.189〜207の参考例に較べて耐摩耗性
に優れてたものであることが分かる。即ちこれら実施例
はとりわけ耐摩耗性に優れたものであり、これは母材が
βチタン合金であるため、めっき−母材間で容易に拡散
層が形成されたためと考えられる。一方、No.189
〜207の参考例では、母材が純チタンもしくはαチタ
ン合金であるため拡散不足により耐摩耗性が不足気味と
なっている。
る丸棒を使用し、図10に示す形状の試料1に加工した
後、評価面2に脱脂、酸洗による表面粗面化処理を施
し、引き続き必要に応じて拡散促進処理を行ってから電
気Ni−Pめっきを施した。更に各種条件で熱処理を行
い、その後ドライホーニング処理を行ったものについて
耐摩耗性を評価した。耐摩耗性の評価およびランク付け
は実施例1と同様とした。
尚、表12の実施例(No.208〜225)では母材
としてS45C、SCM440、SNCM439を用い
ているが、本発明によってもたらされる拡散促進処理と
熱処理の効果は、母材に鉄が多量に含まれることによっ
て有効に発揮され、更にホーニング処理の効果はめっき
層のみに作用するものであるから、上記以外の鉄系合金
に適用した場合でも有効に発揮されるものである。
発明の規定要件を満たす実施例(No.208〜22
5)は、No.226〜249に較べて耐摩耗性に優れ
たものであることが分かる。これらの中でも拡散促進処
理を施したNo.212,213,217〜219、2
23〜225は、特に優れた耐摩耗性を示している。一
方、参考例のNo.231〜233、239〜241、
247〜249でも拡散促進処理を行っており、且つ、
その後の熱処理およびホーニング処理条件もNo.21
2,213,217〜219、223〜225の実施例
と同じであるが、拡散促進処理のめっき厚が0.1μm
と不足するため、耐摩耗性が十分といえない。更に比較
例のNo.228,236,244はホーニング処理の
微粒子径が小さ過ぎ、またNo.229,237,24
5は微粒子径が大き過ぎるため耐摩耗性が十分でない。
No.230,238,246の比較例では、ホーニン
グ処理に非球状微粒子を用いているため耐摩耗性が悪
い。
用し、図10に示す形状の試料1に加工した後、評価面
2に脱脂、酸洗による表面粗面化処理を行い、引き続き
必要に応じて拡散促進処理を施してから電気Ni−Pめ
っきを行った。次いで各種の条件で熱処理を行い、この
後ドライホーニング処理を行った試料について耐摩耗性
を評価した。耐摩耗性の評価およびランク付けは実施例
1と同様とした。
尚、表14の実施例(No.250〜261)では、母
材として7075、2014を用いた実施例を示した
が、本発明による拡散促進処理と熱処理の効果は、母材
にA1が多量に含まれることによって生じるものと考え
られ、且つホーニング処理の効果はめっき層のみに影響
を及ぼすものであるから、上記以外のAl系合金に適用
した場合も同様の効果を得ることができる。
発明の規定要件を満たす実施例(No.250〜26
1)は、比較例のNo.262〜266,270〜27
7に較べて耐摩耗性に優れたものであることが分かる。
これらの中でも拡散促進処理を施したNo.253〜2
55,259〜261は、格別に優れた耐摩耗性を示し
ている。一方、参考例のNo.267〜269、275
〜277も拡散促進処理を行っており、且つ、その後の
熱処理およびホーニング処理条件もNo.253〜25
5、259〜261の本発明と同じであるが、拡散促進
処理のためのめっき厚が0.1μmと不足するため耐摩
耗性が不十分である。更に比較例のNo.264,27
2は、ホーニング処理の微粒子径が小さ過ぎ、No.2
65,275は微粒子径が大き過ぎるため耐摩耗性が悪
い。またNo.266,274の比較例は、ホーニング
処理に非球状微粒子を用いているため耐摩耗性が悪い。
Al合金よりなる鋳塊を使用し、鍛造加工、熱処理等を
経て自動車エンジン用コンロッドに加工した後、脱脂、
酸洗による表面粗面化処理を行い、引き続き必要に応じ
て拡散促進処理を行った後、電気Ni−Pめっきを30
0μm行った。更に各種条件で熱処理を行い、その後各
種条件でドライホーニング処理を行って試料を作製し
た。この試料の耐摩耗性は、上記方法により作製した試
料を、ベンチテスト用に改造した排気量2000ccの
市販車用自動車エンジンに取付け、5500rpmで1
0日間連続運転した後の摩耗減量で評価した。評価結果
を表16に示す。表16の耐摩耗性は相対評価であり、
コンロッドの摩耗減量の最小値と最大値の間を6等分
し、前記と同じランク付けで評価した。
規定要件を満たす実施例(No.278〜289)は、
No.290〜298の比較例よりも優れた耐摩耗性を
有していることが分かる。これらの中でも、母材として
Ti−15Mo−5Zr−3Al合金を使用し、500
℃以上で0.5時間の熱処理を行ったコンロッド(N
o.285,286,288,289)は、特に優れた
耐摩耗性を示している。これらの実験からも明らかであ
る様に、本発明はチタン合金を基材とするコンロッド用
耐摩耗性表面処理法として有用であることが分かる。
理、切削加工等を経て自動車エンジン用バルブスプリン
グリテーナに加工した後、脱脂、酸洗による表面粗面化
処理を行い、引き続き必要に応じて拡散促進処理を行っ
た後30μmの電気Ni−Pめっきを施した。更に各種
条件で熱処理を行い、その後各種条件でドライホーニン
グ処理を行ってから試験に供した。試料の耐摩耗性は、
上記方法で作製した試料を、ベンチテスト用に改造した
排気量2000ccの市販車用自動車エンジンに取付
け、5500rpmで10日間連続運転した後の摩耗減
量で評価した。評価結果を表17に示す。表17の耐摩
耗性は相対評価であり、バルブスプリングリテーナの摩
耗減量の最小値と最大値の間を6等分し、前記と同じラ
ンク付けで評価した。
規定要件を満たす実施例(No.299〜304)は、
No.305〜313の比較例よりも優れた耐摩耗性を
示すことが分かる。これらの中でも、拡散促進処理を行
ったもの(No.302〜304)は、特に優れた耐摩
耗性を示している。これらのことから、本発明はチタン
合金を基材とするバルブスプリングリテーナ用の耐摩耗
性表面処理法として有用である。
Al合金、Ti−13V−11Cr−3Al合金による
鋳塊を使用し、鍛造加工、伸線加工、熱処理等を経て自
動車エンジン用弁ばねに加工した後、脱脂、酸洗による
表面粗面化処理を行い、引き続き必要に応じて拡散促進
処理を行った後20μmの電気Ni−Pめっきを行っ
た。更に各種条件で熱処理を行い、その後各種条件でド
ライホーニング処理を行ってから試験に供した。試料の
耐摩耗性は、上記方法で作製した試料を、ベンチテスト
用に改造した排気量2000ccの市販車用自動車エン
ジンに取付け、5500rpmで10日間連続運転した
後の摩耗減量によって評価した。評価結果を表18,1
9に示す。表18,19の耐摩耗性は相対評価であり、
弁ばねの摩耗減量の最小値と最大値の間を6等分し、前
記と同じランク付けで評価した。
発明の規定要件を満たす実施例(No.314〜33
1)は、No.332〜344の比較例よりも優れた耐
摩耗性を有していることが分かる。これらの中でも、β
チタン合金を用いたもの(No.320〜331)は、
特に優れた耐摩耗性を示している。これらのことから、
本発明はチタン合金を基材とする弁ばねの如く、耐摩耗
性が問題になる部材の耐摩耗表面処理法として有用であ
る。
車(マウンテンバイク)用フロントギアに、脱脂、酸洗
による表面粗面化処理を行い、引き続き必要に応じて拡
散促進処理を行った後30μmのNi−Pめっきを行っ
た。更に各種条件で熱処理を行い、その後各種条件でド
ライホーニング処理を行ってから試験に供した。耐摩耗
性評価は、市販のマウテンバイクに本ギアを取付け、本
ギアをモータにより200rpmで回転させながら、水
1リットルにつき砂を100gの割合で懸濁させた液を
毎分10リットルずつかけ、2時間後のギアの摩耗減量
を測定することによって行った。評価結果を表20に示
す。表20の耐摩耗性は相対評価であり、ギアの摩耗減
量の最小値と最大値の間を6等分し、前記と同様のラン
ク付けで評価した。
規定要件を満たす実施例(No.345〜356)は、
No.357〜367の比較例よりも優れた耐摩耗性を
有していることが分かる。これらの中でも、拡散促進処
理を行ったNo.348〜350、354〜356は、
特に優れた耐摩耗性を示している。これらのことから本
発明は、アルミ合金を基材とする自転車ギアの如く硬質
粒子とのこすれによる摩耗が問題になる部材の耐摩耗表
面処理法として有用である。
属基材、特にチタン合金、鉄系合金あるいはアルミ合金
を対象とし、該基材表面に電気Ni−Pめっき処理を施
した後、特定粒径の略球状微粒子によるホーニング処理
を施し、あるいは前記Ni−Pめっき処理に先立ってN
iめっきと非球状微粒子によるホーニング処理を施すこ
とにより、該基材に対するNi−Pめっき層の接合強度
を高めると共に該めっき層を硬質化することができ、そ
れにより耐摩耗性の非常に優れた表面処理金属部材を提
供し得ることになった。従って本発明は、チタン合金、
殊にα+βチタン合金やβチタン合金を基材とするコン
ロッド、バルブスプリングリテーナ、弁ばね等の自動車
や自動二輪、自転車、各種機械部品の耐摩耗性改善のた
めの表面処理として、あるいは鉄系合金やアルミ合金を
基材とする自転車用ギア等の自動車や自動二輪、自転
車、圧縮器部品、各種機械部品等の耐摩耗性改善のため
の表面処理として有効に活用することができる。
たときのホーニング処理時間と残留圧縮応力の関係を示
すグラフである。
性状を示す説明図である。
性状を示す説明図である。
グ処理を行なった時のめっき表面からの深さと残留圧縮
応力、及び微粒子の平均粒径と残留圧縮応力の関係を示
すグラフである。
を示すグラフである。
を示すグラフである。
ニング処理を行なったときの表面性状を示す説明図であ
る。
熱処理したときに形成される拡散層の厚さを示すグラフ
である。
示すグラフである。
明図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 金属基材の表面に電気Ni−Pめっきを
施してから熱処理した後、その表面に、粒子形状が略球
形で且つ平均粒子径が10〜400μmの微粒子を吹き
当てることを特徴とする耐摩耗性に優れた表面処理金属
部材の製法。 - 【請求項2】 熱処理を100〜650℃で0.1〜2
時間行なう請求項1に記載の製法。 - 【請求項3】 熱処理を、500〜600℃で0.1〜
1時間行なう請求項2に記載の製法。 - 【請求項4】 電気Ni−Pめっきを行なうに先立っ
て、厚さ0.5〜5μmのNi系めっきを施し、次いで
その表面に非球状微粒子を吹き当てる請求項1〜3のい
ずれかに記載の製法。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかの方法によって
製造されたものであることを特徴とする耐摩耗性に優れ
た表面処理金属部材。
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