JP2007292057A - 燃料噴射弁、燃料噴射弁の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明に係る燃料噴射弁では、閉弁時にバルブ30のボール弁32が当接するバルブシート40は、ステンレス製の基材を覆う該基材よりも軟質のSnめっき被膜を有するとともに、これら基材及びSnめっき被膜によって平滑状の平滑面42を形成する構成とされる。
【選択図】 図2
Description
そこで、下記特許文献1には、バルブボディ側にバルブよりもヤング率の低い低ヤング率部材を設けた流体制御弁が開示されている。この流体制御弁では、閉弁時にバルブが着座したバルブボディ側の低ヤング率部材が弾性変形することによって、バルブの磨耗を抑制し、これによって流体のシール性を確保する可能性が提示されている。しかしながら、低ヤング率部材は、変形能が高いため高精度の加工を行うのが難しいうえ、軟質であるがゆえに閉弁時における硬質のバルブとの当接によってそれ自体が磨耗し易いため、開閉動作が繰り返される場合の耐久性が懸念される。
前記課題を解決する本発明の第1発明は、請求項1に記載の燃料噴射弁である。
請求項1に記載のこの燃料噴射弁は、燃料噴射を行う噴射弁であって、燃料噴射孔、バルブシート及びバルブを少なくとも備える構成とされる。
本発明の燃料噴射孔は、燃料を噴射可能な噴射孔として構成される。ここでいう燃料には、ガソリン、液化石油ガス(LPG)、液化天然ガス(LNG)等の液体燃料、それ以外の種々の燃料が包含される。
本発明のバルブシートは、前記の燃料噴射孔を有するバルブシートとして構成される。
本発明のバルブは、前記のバルブシートに対向して配置されるバルブとして構成される。
本発明の燃料噴射弁は、バルブのバルブ側当接部とバルブシートのバルブシート側当接部とが当接して燃料噴射孔からの燃料噴射が停止される閉弁状態と、この当接が解除されて燃料噴射孔から燃料噴射がなされる開弁状態に設定される構成とされる。本構成に関しては、バルブ側当接部がバルブの一部または全部を構成し、またバルブシート側当接部がバルブシートの一部または全部を構成することができる。
このとき、本発明の被膜は、基材よりも軟質であるため、成形時において当該当接部の基材の凹部に、この基材よりも軟質の材料が入り込み易く、表面が平滑状とされた平滑面を容易に形成させることが可能となる。なお、この平滑面の形成に際しては、被膜によって被覆された基材を所定条件下に置くエージング処理が施されるのが好ましい。このエージング処理によって、平滑面の面粗度(平滑度合い)が向上することとなる。
また、本発明の燃料噴射弁において、基材及び被膜によって形成される平滑面は、換言すれば、被膜とこの被膜表面に露出した基材部分とによって平滑状に形成される面とされる。従って、閉弁状態において、例えばバルブシート側当接部の平滑面の各部位のうち、被膜の露出した基材部分が、バルブ側当接部の基材部分と当接することとなるため、少なくとも基材部分同士の当接構造が実現される。
なお、本発明の燃料噴射弁において、基材に対し被膜を施す方法に関しては、めっき処理、PVD処理、CVD処理、溶射などの処理方法を適宜用いることができる。
前記課題を解決する本発明の第2発明は、請求項2に記載の燃料噴射弁である。
請求項2に記載のこの燃料噴射弁では、請求項1に記載の被膜は、基材に対し当該基材よりも軟質のめっき材がめっき処理されることによって形成されている。
前記課題を解決する本発明の第3発明は、請求項3に記載の燃料噴射弁である。
請求項3に記載のこの燃料噴射弁は、請求項2に記載の構成のように、基材に対し当該基材よりも軟質のめっき材がめっき処理されており、更に基材と被膜との間に、これら基材及び被膜の金属結合により形成された拡散層を備える構成とされる。この拡散層は、所定の拡散処理条件での処理によって、基材及び被膜を金属結合させて互いの密着性を高めるのに寄与する部位とされる。この拡散処理条件としては、拡散に要する時間、温度、雰囲気などのうちの少なくとも1つによって規定される条件を用いることができる。
前記課題を解決する本発明の第4発明は、請求項4に記載の流体制御弁である。
請求項4に記載のこの流体制御弁は、流体の流れを制御する制御弁であって、流体吐出孔、バルブシート及びバルブを少なくとも備える構成とされる。ここでいう流体制御弁には、インジェクタ以外に、レギュレーター、リリーフバルブ、遮断弁、チェック弁等が広く包含される。
本発明の流体吐出孔は、流体を吐出可能な吐出孔として構成される。ここでいう流体には、ガソリン、液化石油ガス(LPG)、液化天然ガス(LNG)等の液体燃料をはじめ、水素等の気体が広く包含される。
本発明のバルブシートは、前記の流体吐出孔を有するバルブシートとして構成される。
本発明のバルブは、前記のバルブシートに対向して配置されるバルブとして構成される。
本発明の流体制御弁は、バルブのバルブ側当接部とバルブシートのバルブシート側当接部とが当接して流体吐出孔からの流体吐出が停止される閉弁状態と、この当接が解除されて流体吐出孔から流体吐出がなされる開弁状態に設定される構成とされる。本構成に関しては、バルブ側当接部がバルブの一部または全部を構成し、またバルブシート側当接部がバルブシートの一部または全部を構成することができる。
このとき、本発明の被膜は、基材よりも軟質であるため、成形時において当該当接部の基材の凹部に、この基材よりも軟質の材料が入り込み易く、表面が平滑状とされた平滑面を容易に形成させることが可能となる。
また、本発明の流体制御弁において、基材及び被膜によって形成される平滑面は、換言すれば、被膜とこの被膜表面に露出した基材部分とによって平滑状に形成される面とされる。従って、閉弁状態において、例えばバルブシート側当接部の平滑面の各部位のうち、被膜の露出した基材部分が、バルブ側当接部の基材部分と当接することとなるため、少なくとも基材部分同士の当接構造が実現される。
なお、本発明の流体制御弁において、基材に対し被膜を施す方法に関しては、めっき処理、PVD処理、CVD処理、溶射などの処理方法を適宜用いることができる。
前記課題を解決する本発明の第5発明は、請求項5に記載の流体制御弁である。
請求項5に記載のこの流体制御弁では、請求項4に記載の被膜は、基材に対し当該基材よりも軟質のめっき材がめっき処理されることによって形成されている。
前記課題を解決する本発明の第6発明は、請求項6に記載の流体制御弁である。
請求項6に記載のこの流体制御弁は、請求項5に記載の構成のように、基材に対し当該基材よりも軟質のめっき材がめっき処理されており、更に基材と被膜との間に、これら基材及び被膜の金属結合により形成された拡散層を備える構成とされる。この拡散層は、所定の拡散処理条件での処理によって、基材及び被膜を金属結合させて互いの密着性を高めるのに寄与する部位とされる。この拡散処理条件としては、拡散に要する時間、温度、雰囲気などのうちの少なくとも1つによって規定される条件を用いることができる。
前記課題を解決する本発明の第7発明は、請求項7に記載の燃料噴射弁の製造方法である。
この製造方法は、請求項1に記載の燃料噴射弁と実質的に同様の燃料噴射弁に対し適用される。この製造方法では、少なくとも第1の処理工程及び第2の処理工程が行われる。第1の処理工程は、バルブシート側当接部とバルブ側当接部の少なくとも一方に、基材を覆う当該基材よりも軟質の被膜を形成させる処理工程とされる。典型的には、基材に対し当該基材よりも軟質のめっき材をめっき処理する方法をこの第1の処理工程に用いることができる。第2の処理工程は、第1の処理工程において形成された被膜の表面にエージング処理を施すことによって、基材及び被膜による平滑面を形成させる処理工程とされる。ここでいうエージング処理とは、バルブを仮組した状態で作動させて、バルブシートに数千回程度の当りづけを行う処理とされる。
前記課題を解決する本発明の第8発明は、請求項8に記載の燃料噴射弁の製造方法である。
この製造方法では、請求項7に記載の製造方法において、第2の処理工程の前に、第1の処理工程において形成された被膜の表面に熱拡散処理を施すのが好ましい。ここでいう熱拡散処理とは、典型的には所定条件下(例えば、温度180℃、60min)において、被膜及び基材の金属結合による密着性(耐久性)の高い熱拡散層を形成させる処理とされる。
前記課題を解決する本発明の第9発明は、請求項9に記載の燃料噴射弁の製造方法である。
この製造方法は、請求項1に記載の燃料噴射弁と実質的に同様の燃料噴射弁に対し適用される。この製造方法では、少なくとも第1の処理工程及び第2の処理工程が行われる。第1の処理工程は、バルブシート側当接部とバルブ側当接部の少なくとも一方に、基材を覆う当該基材よりも軟質の被膜を形成させる処理工程とされる。第2の処理工程は、第1の処理工程において形成された被膜の表面にバニシング加工を施すことによって、基材及び被膜による平滑面を形成させる処理工程とされる。ここでいうバニシング加工とは、液圧で保持された高硬度ボール等の加工ツールを被膜の表面に転がり接触(圧縮回転接触)させて、被膜の表面を押しならす塑性加工とされる。なお、必要に応じては、第2の処理工程の前に、第1の処理工程において形成された被膜の表面に、前述の熱拡散処理を施すこともできる。
具体的には、バルブシート側当接部及びバルブ側当接部の少なくとも一方が基材よりも軟質の被膜を有するため、表面が平滑状とされた平滑面を容易に形成させることが可能となり、これによって閉弁状態におけるシール性を高めることができる。
また、閉弁状態において、例えばバルブシート側当接部の平滑面の各部位のうち、被膜の露出した基材部分が、バルブ側当接部の基材部分と当接し、同様の硬さの基材部分同士の当接構造が少なくとも実現されるため、開閉動作が繰り返される場合であっても、耐久性(耐摩耗性)を高めることができる。
また、本発明のように、基材に対し被膜を被着させる構造の場合には、基材に対し別部材を設ける構成に比して成形精度が高いという作用効果を奏する。
具体的には、バルブシート側当接部とバルブ側当接部のいずれか一方が基材よりも軟質の被膜を有するため、表面が平滑状とされた平滑面を容易に形成させることが可能となり、これによって閉弁状態におけるシール性を高めることができる。
また、閉弁状態において、例えばバルブシート側当接部の平滑面の各部位のうち、被膜の露出した基材部分が、バルブ側当接部の基材部分と当接し、同様の硬さの基材部分同士の当接構造が少なくとも実現されるため、開閉動作が繰り返される場合であっても、耐久性(耐摩耗性)を高めることができる。
また、本発明のように、基材に対し被膜を被着させる構造の場合には、基材に対し別部材を設ける構成に比して成形精度が高いという作用効果を奏する。
また、閉弁状態において、例えばバルブシート側当接部の平滑面の各部位のうち、被膜の露出した基材部分が、バルブ側当接部の基材部分と当接し、同様の硬さの基材部分同士の当接構造が少なくとも実現されるため、開閉動作が繰り返される場合であっても、耐久性(耐摩耗性)を高めることができる。
また、閉弁状態において、例えばバルブシート側当接部の平滑面の各部位のうち、被膜の露出した基材部分が、バルブ側当接部の基材部分と当接し、同様の硬さの基材部分同士の当接構造が少なくとも実現されるため、開閉動作が繰り返される場合であっても、耐久性(耐摩耗性)を高めることができる。
また、燃料通路21aの上流側には、燃料通路21aへと供給されるガソリン燃料をフィルタ処理するための燃料フィルタ23が取り付けられている。
スプリングアジャスタ33は、固定コア21の内周面の所定位置に、圧入等によって固定される。固定コア21に対するスプリングアジャスタ33の固定位置を調整することによって、バルブ30をバルブシート40方向に付勢するスプリング34の付勢力を調整することができる。スプリングアジャスタ33の内周側の孔は、燃料通路33aとして用いられる。これにより、ガソリン燃料は、燃料フィルタ23、燃料通路21a,33a,31a,41a及び溝41dを介して燃料噴射孔41cへと供給可能とされる。
なお、バルブ30のボール弁32がバルブシートボディ41のシート面41bに当接した状態では、固定コア21と可動コア31の間に微小間隙が形成されるように構成されている。
電磁コイル52は、コイル巻き線に電流が付与されることで電磁力を発生する電磁式のコイルとして構成される。この電磁コイル52のコイル巻き線は、固定コア21の外周側に配置されるボビン51に巻かれている。通常、電磁コイル52のコイル巻き線が巻かれたこの固定コア21は、樹脂によって被覆される。この時、一端側が電磁コイル52に接続された接続線25の一部がインサート成形等によって内装される。
ボディ22は、筒状に形成され、ボビン51の外周側に、固定コア21のフランジ21bの外周面がボディ22の内周面の当接するように配置されている。例えば、ボディ22の固定コア21を、圧入等によって取り付ける。このとき、ボディ22は、その軸方向の上流側の端部(図1の上方側の端部)が、フランジ21bより上流側に位置するように配置される。
なお、電磁コイル52と外部電源を接続する接続線25としては、1本の接続線を用いてもよいし、直接接続される複数の接続線を用いてもよい。例えば、ボビン51から突出している接続線と、コネクタ24に内装されている接続線を用いることもできる。
また、図3に示すように、この平滑面42では、基材表面がSnめっき材によってめっき処理されることでSnめっき被膜が形成されており、更にこのSnめっき被膜表面には、基材の一部が露出した基材露出部43が形成されている。なお、平滑面42の平滑度合いを示す面粗度は、めっき処理前の基材の最大表面粗さ以下となるように構成される。
なお、ここでいう平滑面42が、本発明における「平滑面」に相当する。またステンレス材が本発明における「基材」に相当し、Snめっき被膜が、本発明における「被膜」に相当する。
また、この平滑面42は、ボール弁32とバルブシート40との間のシール部分の微小隙間をSnめっき材で埋めることで漏れ量を低減させ、これによって燃料噴射弁10の閉弁時における燃料シール性を向上させるのに効果的である。特に本実施の形態では、ステンレス製の基材よりも軟質のSnめっき材をめっき材として用いるため、成形時においてバルブシート40の基材の凹部に、この基材よりも軟質のSnめっき材が入り込み易く、バルブシート40側の平滑面42を容易に形成させることが可能となる。
更に、閉弁時におけるボール弁32とバルブシート40との当接は、実質的にボール弁32とバルブシート40の基材露出部43との間にて同様の硬さのステンレス材同士で行われるため、開閉動作が繰り返される場合であっても、耐久性(耐摩耗性)が良いという作用効果を奏する。
第2工程としてのエージング処理では、第1工程のSnめっき処理にて得られた部材に対し、数千回程度の当りづけを行う。このエージング処理によって、基材の凸部のめっき材が除去されることとなり、表面が平滑状とされた平滑面42(Snめっき被膜及び基材露出部43からなる平滑面)が形成される(図4中の(b)参照)。特に、このエージング処理は、平滑面42の面粗度(平滑度合い)を向上させて、閉弁時における燃料シール性を高めるのに効果的である。
第2工程としての熱拡散処理では、第1工程のSnめっき処理にて得られた部材を、所定条件下(例えば、温度180℃、60min)に置く操作を行う。この熱拡散処理によって、これらSnめっき被膜及び基材の金属結合による密着性(耐久性)の高い熱拡散層が形成される(図5中の(a)参照)。この熱拡散層が形成されることによって、基材に対しSnめっき被膜が剥離し難い状態が形成されることとなる。この熱拡散層が、本発明における「拡散層」に相当する。なお、本発明において、この熱拡散層のような拡散層を形成させる拡散処理条件としては、拡散に要する時間、温度、雰囲気などのうちの少なくとも1つによって規定される条件を用いることができる。
第3工程としてのエージング処理は、第1実施の形態におけるエージング処理と同様の処理条件にて遂行される。このエージング処理によって、基材の残る微小隙間にのみSnめっき材が残り、表面が平滑状とされた平滑面42(Snめっき被膜及び基材露出部43からなる平滑面)が形成される(図5中の(b)参照)。
第2工程としてのバニシング加工は、スパロール加工とも称呼され、第1工程のSnめっき処理にて得られた部材のSnめっき処理面を押しならす塑性加工とされる。典型的には、液圧で保持された高硬度ボール等の加工ツールを、所定条件下(例えば、ワーク周速100m/min、送り0.1mm/rev、圧力35MPa)においてSnめっき処理面に転がり接触(圧縮回転接触)させる塑性加工法とされる。このバニシング加工を施すことによって、凸部のSnめっき除去ができると同時に、ステンレス製の基材表面が加工硬化された加工硬化層が形成される(図7中の(b)参照)。この加工硬化層は、基材表面から数μmの範囲に形成される耐摩耗性の高い高硬度の被覆層とされる。従って、基材表面に加工硬化層を形成させることによって、平滑面42の耐摩耗性向上を図ることが可能となる。更には基材凹部の開口部(幅)が狭まり、耐異物噛み込み性が向上する。
なお、必要に応じては、バニシング加工の前に、第2実施の形態の熱拡散処理、すなわち第1工程のSnめっき処理にて得られた部材を、所定条件下(例えば、温度180℃、60min)に置く操作を行うこともできる。
また、本実施の形態によれば、ステンレス製の基材とSnめっき被膜との間に熱拡散層を備えることによって、これらステンレス製の基材とSnめっき被膜との密着性を高め、このSnめっき被膜が剥離し難い構成とされるため、これによって耐久性の高い燃料噴射弁10が提供される。本構成は、とりわけバルブの作動回数(摺動回数)が比較的多いことが予想されるバルブ製品に対し特に効果的である。
本発明は、上記実施の形態で説明した構成に限定されるものではなく、燃料噴射弁の仕様、燃料の種類等に応じて、種々の変更、追加、削除が可能である。
20 本体部
21 固定コア
21a 燃料通路
21b フランジ
22 ボディ
23 燃料フィルタ
24 コネクタ
24a ソケット部
25 接続線
30 バルブ(弁体)
31 可動コア
31a 燃料通路
31b 連通孔
32 ボール弁
33 スプリングアジャスタ
33a 燃料通路
34 スプリング
40 バルブシート
41 バルブシートボディ
41a 燃料通路
41b シート面
41c 燃料噴射孔
41d 溝
42 平滑面
43 基材露出部
50 駆動部
51 ボビン
52 電磁コイル
Claims (9)
- 燃料を噴射可能な燃料噴射孔と、
前記燃料噴射孔を有するバルブシートと、
前記バルブシートに対向して配置されるバルブと、
を備え、
前記バルブのバルブ側当接部と前記バルブシートのバルブシート側当接部とが当接して前記燃料噴射孔からの燃料噴射が停止される閉弁状態と、前記当接が解除されて前記燃料噴射孔から燃料噴射がなされる開弁状態に設定される燃料噴射弁であって、
前記バルブシート側当接部と前記バルブ側当接部の少なくとも一方は、基材を覆う当該基材よりも軟質の被膜を有するとともに、これら基材及び被膜によって平滑面を形成する構成であることを特徴とする燃料噴射弁。 - 請求項1に記載の燃料噴射弁であって、
前記被膜は、前記基材に対し当該基材よりも軟質のめっき材がめっき処理されることによって形成されていることを特徴とする燃料噴射弁。 - 請求項2に記載の燃料噴射弁であって、
前記基材と前記被膜との間に、これら基材及び被膜の金属結合により形成された拡散層を備えることを特徴とする燃料噴射弁。 - 流体を吐出可能な流体吐出孔と、
前記流体吐出孔を有するバルブシートと、
前記バルブシートに対向して配置されるバルブと、
を備え、
前記バルブのバルブ側当接部と前記バルブシートのバルブシート側当接部とが当接して前記流体吐出孔からの流体吐出が停止される閉弁状態と、前記当接が解除されて前記流体吐出孔から流体吐出がなされる開弁状態に設定される流体制御弁であって、
前記バルブシート側当接部と前記バルブ側当接部の少なくとも一方は、基材を覆う当該基材よりも軟質の被膜を有するとともに、これら基材及び被膜によって平滑面を形成する構成であることを特徴とする流体制御弁。 - 請求項4に記載の流体制御弁であって、
前記被膜は、前記基材に対し当該基材よりも軟質のめっき材がめっき処理されることによって形成されていることを特徴とする流体制御弁。 - 請求項5に記載の流体制御弁であって、
前記基材と前記被膜との間に、これら基材及び被膜の金属結合により形成された拡散層を備えることを特徴とする流体制御弁。 - 燃料を噴射可能な燃料噴射孔と、
前記燃料噴射孔を有するバルブシートと、
前記バルブシートに対向して配置されるバルブと、
を備え、
前記バルブのバルブ側当接部と前記バルブシートのバルブシート側当接部とが当接して前記燃料噴射孔からの燃料噴射が停止される閉弁状態と、前記当接が解除されて前記燃料噴射孔から燃料噴射がなされる開弁状態に設定される燃料噴射弁の製造方法であって、
前記バルブシート側当接部と前記バルブ側当接部の少なくとも一方に、基材を覆う当該基材よりも軟質の被膜を形成させる第1の処理工程と、
前記第1の処理工程において形成された前記被膜の表面にエージング処理を施すことによって、前記基材及び被膜による平滑面を形成させる第2の処理工程と、
を有することを特徴とする、燃料噴射弁の製造方法。 - 請求項7に記載の燃料噴射弁の製造方法であって、
前記第2の処理工程の前に、前記第1の処理工程において形成された前記被膜の表面に熱拡散処理を施すことを特徴とする、燃料噴射弁の製造方法。 - 燃料を噴射可能な燃料噴射孔と、
前記燃料噴射孔を有するバルブシートと、
前記バルブシートに対向して配置されるバルブと、
を備え、
前記バルブのバルブ側当接部と前記バルブシートのバルブシート側当接部とが当接して前記燃料噴射孔からの燃料噴射が停止される閉弁状態と、前記当接が解除されて前記燃料噴射孔から燃料噴射がなされる開弁状態に設定される燃料噴射弁の製造方法であって、
前記バルブシート側当接部と前記バルブ側当接部の少なくとも一方に、基材を覆う当該基材よりも軟質の被膜を形成させる第1の処理工程と、
前記第1の処理工程において形成された前記被膜の表面にバニシング加工を施すことによって、前記基材及び被膜による平滑面を形成させる第2の処理工程と、
を有することを特徴とする、燃料噴射弁の製造方法。
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