JPH0838887A - カリウム選択的吸着剤およびその製造方法 - Google Patents

カリウム選択的吸着剤およびその製造方法

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JPH0838887A
JPH0838887A JP3694895A JP3694895A JPH0838887A JP H0838887 A JPH0838887 A JP H0838887A JP 3694895 A JP3694895 A JP 3694895A JP 3694895 A JP3694895 A JP 3694895A JP H0838887 A JPH0838887 A JP H0838887A
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potassium
manganese
selective adsorbent
manganese carbonate
alkoxide
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JP3694895A
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Yasuo Tanaka
康男 田中
Kimio Masuko
公男 益子
Masamichi Tsuji
正道 辻
Mitsuo Abe
光雄 阿部
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Japan Tobacco Inc
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Japan Tobacco Inc
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  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】カリウムイオンに対する選択的吸着性能に優
れ、吸着容量が大きく、しかも製造および再生が容易な
カリウム選択的吸着剤及びその製造方法を提供する。 【構成】本発明のカリウム選択的吸着剤は、マンガン1
モルに対してカリウム0.05モル以下を含む含水黒色
系マンガン酸化物を含有するカリウム選択的吸着剤であ
って、マンガン酸化物が、a軸が9.79〜9.83オ
ングストローム、c軸が2.82〜2.86オングスト
ロームである正方晶系であり、ホランド鉱系のα型二酸
化マンガンと同等の構造を有する。このカリウム選択的
吸着剤は炭酸マンガンおよび炭素数1〜5のカリウムア
ルコキシドのモル比1:2〜20:1の混合物を、酸素
含有雰囲気中で400〜800℃で加熱して含水黒色系
マンガン酸化物を生成させ、含水黒色系マンガン酸化物
を含む粗生成物を酸で抽出して未反応の炭酸マンガンお
よびカリウムアルコキシドを除去し、含水黒色系マンガ
ン酸化物であるカリウム選択的吸着剤が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カリウム選択的吸着剤
およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、素材産業の高精度化が進み、これ
に伴い、原料に対する要求純度も高度になる傾向にあ
る。無機系素材の中でも基本的な原料の一つである塩化
ナトリウムに関しても例外でない。
【0003】現在、工業用塩化ナトリウム資源は海外か
らの輸入によって賄われている。主に、生産現地での塩
化ナトリウム資源は海水の天日による濃縮操作によって
行われている。このため、塩化ナトリウムへの海水共存
成分の混入は避けられない。日本国内においても、電気
透析技術を改良・利用した工業用塩化ナトリウム原料の
製造が試みられているが、同様に海水共存成分の混入が
重要問題である。
【0004】海水共存成分のうち、特に陽イオンに注目
しても、ナトリウムイオンと化学的性質が異なる遷移金
属イオンおよびアルカリ土類金属イオンは、例えば、特
開昭53−91151号公報、特開昭53−3998号
公報に記載されているように、水酸化物沈澱またはキレ
ート樹脂を用いた吸着処理により除去することができ
る。
【0005】しかし、カリウムイオンは、ナトリウムイ
オンと同じアルカリ金属であり、海水中に相当量溶存し
てるが、効果的なカリウムイオンの分離除去技術は未だ
確立されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】国内の食塩製造工場で
は、海水をイオン交換膜を用いた電気透析によって濃縮
した濃厚塩水(以下、「イオンかん水」という)や苦汁
等のカリウム成分を除去または低濃度化するために、加
熱した後に冷却することによって温度差による溶解度の
差を利用してカリウム塩を析出させ、液中のカリウム濃
度を低下させる方法が行われている。しかし、この方法
は、エネルギーを大量に消費する欠点がある。
【0007】これに対して、特開平4−168290号
公報には、カリウム成分を選択的に吸着させる無機イオ
ン交換体(クリプトメラン型含水マンガン酸化物)をカ
リウム選択的吸着剤として用いて、直接、カリウムを除
去する方法が提案されている。しかしながら、この無機
イオン交換体は、優れた選択的吸着性能を有しているも
のの、製造原料が高価であり、また、製造方法も複雑で
ある。さらに、使用後の無機イオン交換体の吸着能を再
生するために、濃硝酸(濃度13N程度)を使用する必
要があるため、取り扱いに厳重な注意が必要であり、工
業的な実用上の欠点を有している。
【0008】また、特開平5−231号公報には、炭酸
マンガンおよびギ酸カリウムの混合物を焼成することに
よって得られるマンガンおよびカリウムを含有する含水
黒色酸化物を含有するカリウム選択的吸着剤が開示され
ている。このカリウム選択的吸着剤は、原料が比較的安
価であり、製造工程も大幅に簡略化されているが、カリ
ウムイオンに対する選択的吸着性が、特開平4−168
290号公報のカリウム選択的吸着剤に比べて低く、効
果的なカリウム除去は達成できない。
【0009】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、カリウムイオンに対する選択的吸着性能に優
れ、吸着容量が大きく、しかも製造および再生が容易な
カリウム選択的吸着剤およびその製造方法を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、炭酸マンガン
およびカリウムアルコキシドの混合物を酸素含有雰囲気
中で400〜800℃で加熱して含水黒色系マンガン酸
化物を生成させる工程、および、前記含水黒色系マンガ
ン酸化物を含む粗生成物を酸で抽出して未反応の前記炭
酸マンガンおよび前記カリウムアルコキシドを除去し、
前記含水黒色系マンガン酸化物であるカリウム選択的吸
着剤を得る工程を具備することを特徴とするカリウム選
択的吸着剤の製造方法を提供する。
【0011】また、本発明は、上述の方法により、炭酸
マンガンおよび炭素数1〜5のカリウムアルコキシドの
混合物を出発原料として得られた含水黒色系マンガン酸
化物であって、前記含水黒色系マンガン酸化物が、a軸
が9.79〜9.84オングストローム、c軸が2.8
2〜2.86オングストロームである正方晶系であり、
ホランド鉱系のα型二酸化マンガンと同等の構造を有す
ることを特徴とするカリウム選択的吸着剤を提供する。
【0012】以下、本発明をさらに詳細に説明する。本
発明のカリウム選択的吸着剤である含水黒色系マンガン
酸化物は、焼成後、十分に酸による抽出処理が行われた
ものであれば、マンガン1モルに対してカリウム0.0
5モル以下を含むマンガンとカリウムの複合酸化物であ
る。この含水黒色系マンガン酸化物は、a軸が9.79
〜9.84オングストローム、c軸が2.82〜2.8
6オングストロームである正方晶系の結晶構造を有し、
鉱物学的には、ホランド鉱(Hollandite)系のα型二酸化
マンガンと同等の構造を有する。
【0013】また、本発明のカリウム選択的吸着剤は、
まず、炭酸マンガンおよびカリウムアルコキシドの混合
物を、酸素含有雰囲気中で加熱して含水黒色系マンガン
酸化物を生成させる。ここで、出発原料の一つであるカ
リウムアルコキシドは、アルキルアルコールのカリウム
塩の総称であり、一般式Cn2n+1OK(nは炭素数を
示す)で示される。本発明で用いられるカリウムアルコ
キシドは炭素数1〜5である。すなわち、炭素数1のカ
リウムメトキシド、炭素数2のカリウムエトキシド、炭
素数3のカリウムプロポキシド、炭素数4のカリウムブ
トキシドまたは炭素数5のカリウムペントキシドを使用
することができる。炭素数6以上のカリウムアルコキシ
ドを用いた場合には、上述の結晶構造を有する含水黒色
系酸化物は生成される。しかしながら、このカリウムア
ルコキシドは炭酸マンガンとの反応性が乏しく、反応温
度を約600℃以上に上げる必要がある。この結果、吸
着剤の吸着容量が低下してしまうので好ましくない。
【0014】本発明の出発原料である炭酸マンガンおよ
びカリウムアルコキシドは、予め粉末状で配合した後に
十分混合される。ここで、炭酸マンガンおよびカリウム
アルコキシドの混合比は、モル比で炭酸マンガン:カリ
ウムアルコキシド=1:2〜20:1の範囲内であるこ
とが好ましい。炭酸マンガンの配合割合が1:2よりも
少ない場合には、得られる含水黒色系酸化物のカリウム
選択性が低下するおそれがあるからであり、一方、炭酸
マンガンの配合割合が20:1よりも多い場合には、吸
着剤の単位重量当たりの吸着容量が低下するおそれがあ
るからである。本発明のカリウム選択的吸着剤を、製塩
工業およびその関連工業等の海水を濃縮して原料に用い
る分野へ応用する場合、かん水の通常の濃度である約3
%のカリウム含有溶液に対してはこの吸着剤は十分な選
択吸着性を有しているので、大量に処理できるよう吸着
容量を大きくするために、カリウムアルコキシドの配合
割合を高め、炭酸マンガンの配合割合を低くするのが好
ましい。さらに、高度なカリウム除去精製処理を必要と
する場合には、炭酸マンガン:カリウムアルコキシドの
混合比を、例えば、10:1のような炭酸マンガンの配
合割合を高めるのが好ましい。この場合、吸着剤の吸着
容量は小さくなるが、カリウムに対する選択性が著しく
向上し、カリウム混合率のより低い精製品が得られる。
上述のように、炭酸マンガンおよびカリウムアルコキシ
ドの配合割合を変化させることにより、含水黒色系マン
ガン酸化物の選択的吸着性および吸着容量を変更するこ
とが可能であり、被処理対象の溶液中の塩化ナトリウム
またはカリウムの含有量に応じて、カリウム選択的吸着
剤の吸着特性を変更することができる。
【0015】炭酸マンガンおよびカリウムアルコキシド
の混合物を酸素含有雰囲気中で加熱・焼成して、これら
の化合物を熱分解させ、酸化することにより、マンガン
およびカリウムの複合酸化物である、上述の含水黒色系
酸化物が生成される。ここで、酸素含有雰囲気とは酸素
を5%以上含有する雰囲気をいい、例えば、空気雰囲気
をいう。
【0016】また、炭酸マンガンおよびカリウムアルコ
キシドの混合物の熱処理条件は、400℃〜800℃の
範囲内である。400℃よりも低い焼成温度では熱分解
反応が完全に進行せず、反応収率の低下を招く。一方、
800℃よりも高い場合には、生成される酸化物の表面
の吸着に関与する表面構造を破壊し、吸着性の低下をも
たらす。焼成温度が600℃を越えるとイオン吸着能力
が乏しい副生成物、具体的にはγ型三酸化マンガンの生
成割合が高くなるので、焼成温度は400〜600℃の
範囲内が好ましい。しかしながら、焼成温度が600℃
以上であっても800℃以下であれば生成物は吸着剤と
して実際に使用可能である。
【0017】炭酸マンガンおよびカリウムアルコキシド
の混合物の熱処理は、短時間であっても両者の反応は進
行し、上述の複合酸化物は生成される。しかしながら、
高いカリウム選択性を発揮させるために必要な安定した
結晶構造を有する結晶構造を得るためには、少なくとも
1時間以上、好ましくは8時間程度の熱処理が必要であ
る。
【0018】以上説明した炭酸マンガンとカリウムアル
コキシドの混合物の熱処理において、含水黒色系マンガ
ン酸化物の結晶が形成される。焼成温度が、目的とする
化合物への転位温度以下である場合には、生成速度は著
しく遅く、焼成温度が高すぎる場合には、目的としない
化合物の生成が多くなる。このため、焼成温度は目的と
する結晶が生成する転位温度以上であって、目的としな
い化合物の結晶が生成する転位温度よりも低い温度の範
囲内であることが好ましい。また、この焼成温度の範囲
内においては、上記混合物をより長時間焼成した方が、
また、より高温で焼成した方が、生成される結晶の結晶
化度が高くなり、結晶粒が十分に成長し、結晶内部の格
子欠陥が少なくない結晶構造のものが得られる。しか
し、結晶表面に水和構造が多く存在するほど吸着剤の吸
着容量は大きくなるが、焼成に伴って結晶内の水和構造
が破壊されてしまうので、吸着容量は減少する。これに
対して、結晶化度が低い結晶は、吸着容量が大きい反
面、選択性が低かったり、酸による再生を行う場合に溶
解しやすい。このように上記混合物の焼成のための温度
および時間の選択によって異なる特性を有する結晶が得
られるので、処理対象となる溶液に応じて適宜選択する
必要がある。
【0019】次いで、熱処理後の上述の含水黒色系酸化
物を含む粗生成物に対して無機酸を用いて抽出処理を行
い、未反応の炭酸マンガンおよびカリウムアルコキシド
および化合物中に塩(イオン)として存在しているK+
等の酸溶出性成分を除去する。無機酸としては、例え
ば、硝酸、硫酸、リン酸または塩酸であって、カリウム
を抽出するが酸化マンガンの溶解損失の少ないものであ
れば用いることができる。また、使用する無機酸の濃度
は、特に高濃度である必要がなく、例えば、約1Mの硝
酸を用いて十分に抽出を行うことが可能である。抽出操
作は、上澄み液中のカリウム濃度が十分に低下するま
で、必要に応じて繰り返し行ったり、カラムに充填した
吸着剤に溶液を通液する方法によって行うことが好まし
い。
【0020】このように本発明のカリウム選択的吸着剤
の製造方法において、含水黒色系マンガン酸化物から比
較的低濃度の酸を用いてカリウムを除去できることは、
製造工程だけでなく、カリウムイオンを吸着して飽和し
てしまった本発明のカリウム選択的吸着剤を、比較的低
濃度の酸を用いて再生することができる点でも塩化ナト
リウムの工業的生産に好ましい。
【0021】上述の製造方法により得られる生成物は、
黒色、濃いこげ茶色または非常に濃い褐色を呈する粉末
である。この生成物の化学組成は、酸抽出処理の程度に
よってカリウムの含有量が変化するが、十分に抽出処理
が行われたものについては、カリウムの含有量はマンガ
ン1モルに対してカリウム0.05モル以下である。こ
の含水黒色系マンガン酸化物は、a軸が9.79〜9.
84オングストローム、c軸が2.82〜2.86オン
グストロームである正方晶系の結晶構造を有し、鉱物学
的には、ホランド鉱系のα型二酸化マンガンと同等の構
造を有する。
【0022】
【作用】本発明のカリウム選択的吸着剤の製造方法は、
炭酸マンガンおよびカリウムアルコキシドの混合物を、
酸素含有雰囲気中で400〜800℃の温度で加熱する
ことにより、両化合物が熱分解して反応し、カリウムお
よびマンガンの複合酸化物である含水黒色系マンガン酸
化物を生成する。次いで、生成した複合酸化物を含む粗
生成物を酸抽出処理して、未反応の出発原料や酸溶出成
分を除去する。これにより、精製された含水黒色系マン
ガン酸化物が得られる。
【0023】本発明のカリウム選択的吸着剤は、優れた
カリウムイオンの選択的吸着性を有し、かつ、十分な吸
着容量を備えている。また、比較的安価な原料を用い
て、経済的かつ簡単に製造することが可能である。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。 実施例1〜6 カリウム選択的吸着剤の製造 炭酸マンガンおよびカリウムブトキシド[(CH33
COK]を、表1に示す分量で夫々秤量し、乳鉢内で十
分に混合し、坩堝に入れて空気雰囲気中の電気炉中で5
30℃に8時間保持して熱処理を施した。これにより、
出発原料が熱分解して反応し、黒色塊状の粗生成物を得
た。この粗生成物を1.0M硝酸水溶液1リットルに入
れて常温で時々攪拌しながら、一昼夜抽出し、上澄み液
を新しい硝酸水溶液に交換した。この抽出操作を上澄み
液中のカリウム濃度が約10-5M未満になるまで12回
反復した。この後、沈澱した精製物を十分に水洗し、次
いで脱水した後、70℃で乾燥して、こげ茶色または非
常に濃い褐色で粉末状の実施例1〜6の試料を得た。
【0025】
【表1】
【0026】実施例7〜9 炭素数が4であるカリウムブトキシドの代わりに、炭素
数1のカリウムメトキシドを用い、表2に示す混合割合
の炭酸マンガンおよびカリウムメトキシドの混合物に対
して同じく表2に併記する焼成温度で8時間熱処理を施
した以外は、実施例1と同様の手順に従って、実施例7
〜9の試料を得た。
【0027】
【表2】
【0028】実施例10〜12 炭素数が4であるカリウムブトキシドの代わりに、炭素
数2のカリウムエトキシドを用い、表3に示す混合割合
の炭酸マンガンおよびカリウムエトキシドの混合物に対
して同じく表3に併記する焼成温度で8時間熱処理を施
した以外は、実施例1と同様の手順に従って、実施例1
0〜12の試料を得た。
【0029】
【表3】
【0030】上述の実施例1〜12の試料の組成を分析
した。この結果、いずれの混合割合で合成したものも、
酸処理の結果カリウム成分が十分に除去されているた
め、MnO2 ・0.025K2 O・xH2 Oで表される
化合物であることが確認された。
【0031】また、粉末X線回折法により各試料の結晶
構造を解析し、解析結果から格子定数を決定した。この
結果を表1〜3に併記する。この結果、実施例1〜12
の試料は、a軸が9.79〜9.84オングストロー
ム、c軸が2.82〜2.86オングストロームである
正方晶系であり、ホランド鉱(Hollandite)系のα型二
酸化マンガンと同等の構造を有することが確認された。
【0032】吸着特性の評価 上述の実施例1〜4および6の試料10gをガラス製の
カラムに充填し、これらのカラムに製塩工場で実際に使
用されているイオンかん水をポンプで供給して通過させ
た。次いでカラムから流出した溶液中のナトリウムイオ
ンおよびカリウムイオン濃度を測定した。
【0033】また、現在苛性ソーダ製造工業において用
いられている、海外から輸入した天日塩を飽和まで溶解
した天日塩飽和かん水について、上述と同様のカラムに
天日塩飽和かん水を通過させ、カラムから流出した溶液
中のナトリウムイオンおよびカリウムイオン濃度を測定
した。
【0034】ここで使用したイオンかん水および天日塩
飽和かん水の塩化ナトリウムの濃度は、夫々、3.65
Mおよび5.09Mであり、カリウムイオン濃度は、
0.105Mおよび0.0024Mである。また、各イ
オン濃度の測定は希釈後の炎光光度法で行った。
【0035】この結果、カラムを通過させる前後でのナ
トリウムイオン濃度の変化はわずかであり、その変化量
は、イオンかん水および天日塩飽和かん水中のナトリウ
ムイオン濃度が高いために、誤差範囲内であった。
【0036】一方、カリウムイオンについては、カラム
通過前のカリウムイオン濃度を1.0とし、カラムから
流出した溶液中のカリウムイオンの相対濃度を求め、こ
れをカラムを通過させたイオンかん水の量を横軸にとっ
てプロットした。この結果をイオンかん水については図
1に、天日塩飽和かん水については図2に夫々示す。
【0037】図1および図2中、合成時のカリウムイオ
ン成分を充分に大きくした実施例1(混合比1:2)の
試料については特性線Iで、実施例2(混合比3:2)
の試料については特性線IIで、実施例3(混合比4:
1)の試料については特性線III で、実施例4(混合比
8:1)の試料については特性線IVで、さらに、合成時
のカリウムイオン成分を充分に小さくした実施例6(混
合比20:1)の試料については特性線VIに示した。
【0038】図1および2の結果から明らかなように、
実施例2〜4の試料は、製造時の炭酸マンガンおよびカ
リウムブトキシドの混合割合が異なっているが、この結
果、イオンかん水中または天日塩飽和かん水中のカリウ
ムイオンの除去性能に大きな変化が生じることが確認さ
れた。すなわち、図1に示されるように、比較的多量の
カリウムイオンを含有するイオンかん水に対しては、配
合割合8:1の実施例4の試料よりも配合割合3:2の
実施例2の試料の方が有利であった。このことから、炭
酸マンガンの配合割合が低い方が、製造されたカリウム
選択的吸着剤の吸着容量が大きくなり、イオンかん水に
対して吸着飽和に達しにくくなるため、比較的カリウム
イオンを多く含有する被処理対象を処理する場合に適し
ていることが確認された。
【0039】一方、図2に示されるように、カリウムイ
オンの溶存比率が低い天日塩飽和かん水に対しては、混
合比1:2の実施例1よりも混合比20:1の実施例6
の試料の方が有利であった。このことから、炭酸マンガ
ンの混合比が高いほど製造されたカリウム選択的吸着剤
のカリウムイオンの選択的吸着性が高くなり、低濃度で
カリウムイオンを含有する被処理対象を処理する場合に
優れていることが確認された。
【0040】また、上述のイオンかん水に代えて、カリ
ウムイオンの溶存比率が非常に低い、すなわち、ナトリ
ウムイオンが5.0Mで、カリウムイオンが0.000
5Mである飽和塩水を用いて、同様の手順により、カラ
ムから流出した溶液中のカリウムイオンの相対濃度を求
め、これをカラムを通過させた飽和塩水の量を横軸にと
ってプロットした。この結果を図3に示す。図3中、実
施例2(混合比3:2)の試料については特性線IIで、
実施例3(混合比4:1)の試料については特性線III
で、実施例4(混合比8:1)の試料については特性線
IVで示した。
【0041】図3に示されるように、カリウムイオンの
含有比率が極端に低い飽和塩水に対しては、配合割合
3:2の実施例2の試料よりも配合割合8:1の実施例
4の試料の方が有利であった。このことから炭酸マンガ
ンの配合割合が高いほど製造されたカリウム選択的吸着
剤のカリウムイオンの選択的吸着性が高くなり、カリウ
ムイオンが極端に少ない被処理対象を処理する場合に適
していることが確認された。
【0042】参考例 参考例として、上述の特開平4−168290号公報に
記載されたクリプトメラン型含水マンガン酸化物を製造
し、図1に示す実施例1〜4および6の結果と比較し
た。まず、0.5M過マンガン酸カリウムおよび1M硫
酸を含有する水溶液500mlと、1M硫酸マンガンお
よび1M硫酸を含有する水溶液500mlを混合して、
60℃で一昼夜放置して二酸化マンガンの沈澱を熟成さ
せ、6M硝酸でこの沈澱を洗浄した後、さらに水でpH
が2以上になるまで洗浄し、70℃で2日間乾燥した。
得られた黒色の塊状物を粉砕し、比重が1.38の濃硝
酸で反復洗浄し、上澄み液中にカリウムイオンの溶出が
ほどんどない(10-4M以下)ことを確認し、参考例の
試料約10gを得た。
【0043】このようにして得られた参考例の試料につ
いて、上述の実施例1〜4および6について行ったのと
同様にして、イオンかん水および天日塩かん水中のカリ
ウムイオンの吸着除去性能について調べた。この結果を
図4および図5に特性線Aで示す。また、参考例のクリ
プトメラン型含水マンガン酸化物を使用した吸着剤を再
生するために、本発明のカリウム選択的吸着剤の再生条
件である1.0M硝酸で再生を数回繰り返した場合の結
果を、夫々、図4および図5に特性線Bで示す。
【0044】特性線Aおよび特性線Bの結果から明らか
なように、参考例のクリプトメラン型含水マンガン酸化
物は、1.0M硝酸のような低濃度の酸では完全に再生
を行うことができず、カリウム吸着量が著しく小さくな
る。参考例のクリプトメラン型含水マンガン酸化物を、
全くカリウムを吸着していない状態(完全再生状態)に
戻すためには、吸着剤製造時における酸による前処理条
件と同じ、大量の濃硝酸で処理する必要がある。別の実
験で飽和吸着に達した参考例のクリプトメラン型含水マ
ンガン酸化物を大量の濃硝酸で処理することにより、完
全再生状態に戻ることが確認されている。
【0045】これに対して本発明のカリウム選択的吸着
剤は、再生条件に関しても優れた性能を発揮する。再生
操作には、その製造時前処理操作と同様の1.0M硝酸
を用いることが可能である。
【0046】次に、他のカリウムアルコキシド、すなわ
ちカリウムメトキシドおよびカリウムエトキシドを用い
た場合の吸着特性について検討した。第1に、炭酸マン
ガンおよびカリウムメトキシドを用いて調製した実施例
7〜9、および、炭酸マンガンおよびカリウムエトキシ
ドを用いて調製した実施例10〜12の試料を用いて、
上述と同様の手順に従い、試料を充填したカラムに、上
述のイオンかん水を通過させ、カラムから流出した溶液
中のカリウムイオンの相対濃度を求め、これをカラムを
通過させたイオンかん水の量を横軸にとってプロットし
た。この結果を、実施例7〜9については図6に、実施
例10〜12については図7に夫々示す。
【0047】図6中、実施例7(炭酸マンガンおよびカ
リウムメトキシドの混合比3:2)の試料については特
性線VII で、実施例8(炭酸マンガンおよびカリウムメ
トキシドの混合比4:1)の試料については特性線VIII
で、実施例9(炭酸マンガンおよびカリウムメトキシド
の混合比8:1)の試料については特性線IXで夫々示
す。また、図7中、実施例10(炭酸マンガンおよびカ
リウムエトキシドの混合比3:2)の試料については特
性線Xで、実施例11(炭酸マンガンおよびカリウムエ
トキシドの混合比4:1)の試料については特性線XI
で、実施例12(炭酸マンガンおよびカリウムエトキシ
ドの混合比8:1)の試料については特性線XII で夫々
示す。
【0048】第2に、炭酸マンガンおよびカリウムメト
キシドを用いて調製した実施例7〜9、および、炭酸マ
ンガンおよびカリウムエトキシドを用いて調製した実施
例10〜12の試料を用いて、上述と同様の手順に従
い、試料を充填したカラムに、上述の天日塩飽和かん水
を通過させ、カラムから流出した溶液中のカリウムイオ
ンの相対濃度を求め、これをカラムを通過させた天日塩
飽和かん水の量を横軸にとってプロットした。この結果
を、実施例7〜9については図8に、実施例10〜12
については図9に夫々示す。
【0049】図8中、実施例7(炭酸マンガンおよびカ
リウムメトキシドの混合比3:2)の試料については特
性線VII で、実施例8(炭酸マンガンおよびカリウムメ
トキシドの混合比4:1)の試料については特性線VIII
で、実施例9(炭酸マンガンおよびカリウムメトキシド
の混合比8:1)の試料については特性線IXで夫々示
す。また、図7中、実施例10(炭酸マンガンおよびカ
リウムエトキシドの混合比3:2)の試料については特
性線Xで、実施例11(炭酸マンガンおよびカリウムエ
トキシドの混合比4:1)の試料については特性線XI
で、実施例12(炭酸マンガンおよびカリウムエトキシ
ドの混合比8:1)の試料については特性線XII で夫々
示す。
【0050】図6〜9から明らかなように、カリウムメ
トキシドおよびカリウムエトキシドの何れを用いて調製
した吸着剤試料についても、炭酸マンガンとの混合比に
よって多少の差異が認められるものの、実施例1〜6の
カリウムブトキシドを用いて調製した吸着剤試料とほぼ
同様か、それ以上のカリウム吸着除去処理特性を示し
た。
【0051】個別に検討すると、図6に示したカリウム
メトキシドを用いて調製した実施例7〜9の吸着剤試料
によるイオンかん水に対するカリウム吸着除去特性は、
図1に示した、炭酸マンガンおよびカリウムブトキシド
を用いて調製した実施例1〜6の吸着剤試料とほぼ同様
であることがわかった。実施例7〜9の炭酸マンガンお
よびカリウムメトキシドを用いて調製した吸着剤試料
は、実施例1〜6の炭酸マンガンおよびカリウムブトキ
シドを用いて調製した吸着剤試料よりも混合比の差によ
る処理特性の変動の幅が小さいものの、何れの混合比の
実施例でも試料10gで40〜50mlのイオンかん水
に含まれるカリウムイオンをほとんど完全に除去でき
た。
【0052】また、図7に示した炭酸マンガンおよびカ
リウムエトキシドを用いて調製した実施例10〜12の
吸着剤試料によるイオンかん水に対するカリウム吸着除
去特性も、図1に示した、炭酸マンガンおよびカリウム
ブトキシドを用いて調製した実施例1〜6の吸着剤試料
とほぼ同様であることがわかった。実施例10〜12の
炭酸マンガンおよびカリウムエトキシドを用いて調製し
た吸着剤試料も、混合比の差による処理特性の変動の幅
が小さく、何れの混合比の実施例でも試料10gで約4
0mlのイオンかん水に含まれるカリウムイオンをほと
んど完全に除去できた。
【0053】このように、本発明のカリウム選択的吸着
剤は、イオンかん水に対するカリウムイオンの吸着除去
処理特性に関しては、吸着剤に用いられるカリウムアル
コキシドの炭素数の違いによる影響をあまり受けず、ほ
ぼ一定の処理性能を示すことがわかった。
【0054】さらに、天日塩飽和かん水に対する吸着除
去処理性能について考察すると、図8に示した、炭酸マ
ンガンおよびカリウムメトキシドを用いて調製した実施
例7〜9の吸着剤試料によるカリウム吸着除去特性は、
図2に示した炭酸マンガンおよびカリウムブトキシドを
用いて調製した実施例1〜6の吸着剤試料とほぼ同様で
あるか、またはそれよりも大きいカリウム吸着量を示し
ている。また、図9に示すように、炭酸マンガンおよび
カリウムエトキシドを用いて調製した実施例10〜12
の吸着剤試料についても同様である。従って、カリウム
選択的吸着剤に用いられるカリウムアルコキシドの炭素
数は、天日塩飽和かん水のカリウム吸着除去処理に関す
る限り、より少ないカリウムアルコキシドを使用した方
が有利であった。
【0055】上述のように、炭素数1のカリウムメトキ
シドおよび炭素数2のカリウムエトキシドは、両方共に
カリウムブトキシドと同様にカリウム選択的吸着剤に使
用可能であることが確認された。また、当該カリウム選
択的吸着剤の炭酸マンガンおよびカリウムアルコキシド
の混合比に関しては、炭酸マンガン:カリウムアルコキ
ド=1:2〜20:1の範囲で有効なカリウム選択的吸
着剤が調製可能であることが確認された。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のカリウム
選択的吸着剤は、優れたカリウムイオンの選択的吸着性
を有し、ナトリウム等のアルカリ金属イオン、アルカリ
土類金属イオン等の共存下で比較的微量に存在するカリ
ウムイオンを効率良く選択的に吸着除去することができ
る。また、十分な吸着容量を備えているので、高濃度の
カリウムイオンを含有する処理対象に対しても好適に使
用できる。また、比較的安価な原料を用いて、経済的か
つ簡単に製造することが可能である。さらに比較的低濃
度の酸を用いて再生することができる。この結果、塩化
ナトリウムからのカリウムの除去を工業的規模で実現す
ることができる。
【0057】また、本発明のカリウム選択的吸着剤の製
造方法は、比較的安価な原料を用いてカリウム選択的吸
着剤を製造可能であり、また、製造操作も簡単であるの
で、塩化ナトリウムの大量処理を達成できる。また、含
水黒色系マンガン酸化物を含む粗生成物を、比較的低濃
度の酸で精製することができるので、工業的な実用性が
非常に高い。また、原料の炭酸マンガンおよび炭素数1
〜5のカリウムアルコキシドのモル比1:2〜20:1
の混合割合を変更することで、被処理対象に応じた吸着
特性を有するカリウム選択的吸着剤を製造することがで
きる。特に、製塩業界や海水利用産業におけるイオンか
ん水などの利用効率や用途拡大を達成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】炭酸マンガンおよびカリウムブトキシドを用い
て調製したカリウム選択的吸着剤のイオンかん水に対す
るカリウム吸着除去特性を示す特性図。
【図2】炭酸マンガンおよびカリウムブトキシドを用い
て調製したカリウム選択的吸着剤の天日塩飽和かん水に
対するカリウム吸着除去特性を示す特性図。
【図3】炭酸マンガンおよびカリウムブトキシドを用い
て調製したカリウム選択的吸着剤の飽和塩水に対するカ
リウム吸着除去特性を示す特性図。
【図4】クリプトメラン型含水マンガン酸化物を用いた
参考例のカリウム選択的吸着剤のイオンかん水に対する
カリウム吸着除去特性を示す特性図。
【図5】クリプトメラン型含水マンガン酸化物を用いた
参考例のカリウム選択的吸着剤の天日塩飽和かん水に対
するカリウム吸着除去特性を示す特性図。
【図6】炭酸マンガンおよびカリウムメトキシドを用い
て調製したカリウム選択的吸着剤のイオンかん水に対す
るカリウム吸着除去特性を示す特性図。
【図7】炭酸マンガンおよびカリウムエトキシドを用い
て調製したカリウム選択的吸着剤のイオンかん水に対す
るカリウム吸着除去特性を示す特性図。
【図8】炭酸マンガンおよびカリウムメトキシドを用い
て調製したカリウム選択的吸着剤の天日塩飽和かん水に
対するカリウム吸着除去特性を示す特性図。
【図9】炭酸マンガンおよびカリウムエトキシドを用い
て調製したカリウム選択的吸着剤の天日塩飽和かん水に
対するカリウム吸着除去特性を示す特性図。
フロントページの続き (72)発明者 阿部 光雄 神奈川県横浜市緑区もみの木台2−16

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭酸マンガンおよびカリウムアルコキシ
    ドの混合物を酸素含有雰囲気中で400〜800℃で加
    熱して含水黒色系マンガン酸化物を生成させる工程、お
    よび、 前記含水黒色系マンガン酸化物を含む粗生成物を酸で抽
    出して未反応の前記炭酸マンガンおよび前記カリウムア
    ルコキシドを除去し、前記含水黒色系マンガン酸化物で
    あるカリウム選択的吸着剤を得る工程を具備することを
    特徴とするカリウム選択的吸着剤の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記カリウムアルコキシドの炭素数が1
    〜5であって、前記炭酸マンガンおよび前記カリウムア
    ルコキシドの配合割合が1:2〜20:1である請求項
    1記載のカリウム選択的吸着剤の製造方法。
  3. 【請求項3】 カリウムアルコキシドがカリウムブトキ
    シドであって、前記炭酸マンガンおよび前記カリウムブ
    トキシドの配合割合が3:2〜8:1である請求項1記
    載のカリウム選択的吸着剤の製造方法。
  4. 【請求項4】 加熱温度が400〜600℃である請求
    項1記載のカリウム選択的吸着剤の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の方法により、炭酸マンガ
    ンおよび炭素数1〜5のカリウムアルコキシドの混合物
    を出発原料として得られた含水黒色系マンガン酸化物で
    あって、 前記含水黒色系マンガン酸化物が、a軸が9.79〜
    9.84オングストローム、c軸が2.82〜2.86
    オングストロームである正方晶系であり、ホランド鉱系
    のα型二酸化マンガンと同等の構造を有することを特徴
    とするカリウム選択的吸着剤。
  6. 【請求項6】 前記カリウムアルコキシドが炭素数4の
    カリウムブトキシドであって、かつ、前記炭酸マンガン
    および前記カリウムアルコキシドの混合割合が3:2〜
    8:1である請求項5記載のカリウム選択的吸着剤。
  7. 【請求項7】 前記含水黒色系マンガン酸化物が、マン
    ガン1モルに対してカリウム0.05モル以下を含む請
    求項5記載のカリウム選択的吸着剤。
JP3694895A 1994-05-27 1995-02-24 カリウム選択的吸着剤およびその製造方法 Pending JPH0838887A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004069371A1 (ja) * 2003-02-04 2004-08-19 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology 塩の水溶液から不純物含有量を低減する方法
CN100337712C (zh) * 2003-02-04 2007-09-19 独立行政法人产业技术总合研究所 从盐的水溶液中降低杂质含量的方法

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