JPH0838086A - 密封包装マカロニ類の製造方法 - Google Patents
密封包装マカロニ類の製造方法Info
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- JPH0838086A JPH0838086A JP6175134A JP17513494A JPH0838086A JP H0838086 A JPH0838086 A JP H0838086A JP 6175134 A JP6175134 A JP 6175134A JP 17513494 A JP17513494 A JP 17513494A JP H0838086 A JPH0838086 A JP H0838086A
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- Japan
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- macaroni
- macaronis
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- temperature
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Abstract
(57)【要約】
【目的】常温保存でき、電子レンジ加熱等の簡単な操作
で喫食できる密封包装マカロニ類を製造する方法であっ
て、pH調整剤等を用いることなく、また、マカロニ類
の強度低下を抑制して、食感、食味の良好な密封包装マ
カロニ類を製造する方法を提供する。 【構成】水分含量を35重量%以上に調整した被処理マ
カロニ類8をマイクロ波透過性包装容器7に充填し密封
する工程と、容器7に密封したマカロニ類8に0.5〜
2.8kg/cm2 の加圧条件下でマイクロ波照射する
ことによりマカロニ類8の温度を100〜130℃まで
上昇させる工程と、この温度及び圧力を所定時間維持す
る工程とを含む密封包装マカロニ類の製造方法。
で喫食できる密封包装マカロニ類を製造する方法であっ
て、pH調整剤等を用いることなく、また、マカロニ類
の強度低下を抑制して、食感、食味の良好な密封包装マ
カロニ類を製造する方法を提供する。 【構成】水分含量を35重量%以上に調整した被処理マ
カロニ類8をマイクロ波透過性包装容器7に充填し密封
する工程と、容器7に密封したマカロニ類8に0.5〜
2.8kg/cm2 の加圧条件下でマイクロ波照射する
ことによりマカロニ類8の温度を100〜130℃まで
上昇させる工程と、この温度及び圧力を所定時間維持す
る工程とを含む密封包装マカロニ類の製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マカロニ類を密封包装
して加熱により調理及び殺菌することにより、常温で長
期間保存でき、電子レンジ加熱等の簡単な操作によりす
ぐ喫食できる密封包装マカロニ類を製造する方法に関す
る。
して加熱により調理及び殺菌することにより、常温で長
期間保存でき、電子レンジ加熱等の簡単な操作によりす
ぐ喫食できる密封包装マカロニ類を製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、常温で長期保存でき、電子レンジ
加熱等の簡単な操作によりすぐ喫食できるマカロニ類
は、常法により製麺、乾燥させたマカロニ類に蒸煮等の
調理を施した後、保存性を付与するためにレトルト殺菌
を行ったり、あるいは有機酸等を用いたpH調整と軽度
の加熱殺菌とを併用する等の方法で製造されている。
加熱等の簡単な操作によりすぐ喫食できるマカロニ類
は、常法により製麺、乾燥させたマカロニ類に蒸煮等の
調理を施した後、保存性を付与するためにレトルト殺菌
を行ったり、あるいは有機酸等を用いたpH調整と軽度
の加熱殺菌とを併用する等の方法で製造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レトル
ト殺菌では加圧加熱時間が長くなるため食感、食味が著
しく劣化する。また、pH調整を併用する殺菌では加熱
殺菌時間は短いが、使用する有機酸等の食味への影響が
生じる場合があるばかりでなく、有機酸等のpH調整剤
の使用は消費者に悪いイメージを与える傾向にある。
ト殺菌では加圧加熱時間が長くなるため食感、食味が著
しく劣化する。また、pH調整を併用する殺菌では加熱
殺菌時間は短いが、使用する有機酸等の食味への影響が
生じる場合があるばかりでなく、有機酸等のpH調整剤
の使用は消費者に悪いイメージを与える傾向にある。
【0004】また、何れの殺菌方法においても、被処理
マカロニ類として、通常、常法により小麦粉等を水と混
練し、押出機より高圧で押出した後、切断し乾燥させた
マカロニ類を水分含量が65重量%程度になるまで蒸気
や熱湯を用いて蒸す又は煮る又はそれら双方の処理を施
したものを用いる。この蒸煮はマカロニの種類や形状等
の条件により異なるが、沸騰水中で10〜15分程度を
要し、この間にマカロニ類の澱粉が一部溶出して該マカ
ロニ類の強度等を低下させることがある。さらにその
上、前記の殺菌処理を行うことで強度が相当低下するこ
とが多々ある。
マカロニ類として、通常、常法により小麦粉等を水と混
練し、押出機より高圧で押出した後、切断し乾燥させた
マカロニ類を水分含量が65重量%程度になるまで蒸気
や熱湯を用いて蒸す又は煮る又はそれら双方の処理を施
したものを用いる。この蒸煮はマカロニの種類や形状等
の条件により異なるが、沸騰水中で10〜15分程度を
要し、この間にマカロニ類の澱粉が一部溶出して該マカ
ロニ類の強度等を低下させることがある。さらにその
上、前記の殺菌処理を行うことで強度が相当低下するこ
とが多々ある。
【0005】特に日本では、マカロニ類の食感として、
所謂アルデンテといわれるやや硬めの食感を残した状態
のものが好まれる傾向にあるため、前記のように強度が
低下したマカロニ類は消費者の嗜好に合わないものとな
る可能性が高い。このように現在製造されている常温保
存性を有し、電子レンジ加熱等の簡単な操作により喫食
することができる調理済マカロニ類は、食感、食味、マ
カロニの強度及び消費者のイメージ等の点について十分
なものではない。
所謂アルデンテといわれるやや硬めの食感を残した状態
のものが好まれる傾向にあるため、前記のように強度が
低下したマカロニ類は消費者の嗜好に合わないものとな
る可能性が高い。このように現在製造されている常温保
存性を有し、電子レンジ加熱等の簡単な操作により喫食
することができる調理済マカロニ類は、食感、食味、マ
カロニの強度及び消費者のイメージ等の点について十分
なものではない。
【0006】そこで本発明は、常温保存でき、電子レン
ジ加熱等の簡単な操作により喫食することができる密封
包装マカロニ類を製造する方法であって、pH調整剤等
を用いることなく、また、マカロニ類の強度低下を抑制
して、食感、食味の良好な密封包装マカロニ類を製造す
る方法を提供することを課題とする。
ジ加熱等の簡単な操作により喫食することができる密封
包装マカロニ類を製造する方法であって、pH調整剤等
を用いることなく、また、マカロニ類の強度低下を抑制
して、食感、食味の良好な密封包装マカロニ類を製造す
る方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の密封包装マカロニ類の製造方法は、水分含量を35
重量%以上に調整した被処理マカロニ類をマイクロ波透
過性包装容器に充填し密封する工程と、前記容器に密封
したマカロニ類に0.5〜2.8kg/cm2の加圧条
件下でマイクロ波照射することにより該マカロニ類の温
度を100〜130℃まで上昇させる工程と、該温度及
び圧力を所定時間維持する工程とを含むことを特徴とす
る。
明の密封包装マカロニ類の製造方法は、水分含量を35
重量%以上に調整した被処理マカロニ類をマイクロ波透
過性包装容器に充填し密封する工程と、前記容器に密封
したマカロニ類に0.5〜2.8kg/cm2の加圧条
件下でマイクロ波照射することにより該マカロニ類の温
度を100〜130℃まで上昇させる工程と、該温度及
び圧力を所定時間維持する工程とを含むことを特徴とす
る。
【0008】本発明方法における当初の「被処理マカロ
ニ類」は、マカロニ、スパゲティ、バーミゼリー等又は
これらの組み合わせであって、通常、高蛋白質の、そし
て例外はあるとしても一般的には漂白していない小麦粉
又はファリナセモリナ又はこれらを混合したもの等を主
原料とし、これを水又は温水と混練したマカロニ生地
に、通常100kg/cm2 以上の高圧をかけて圧縮す
ることでマカロニ生地内部の空気を除去した後、鋳型か
ら押出し、適当な形状にすると共に適当な長さに切断
し、さらに急速に乾燥又は比較的長時間かけて熟成乾燥
させたものである。なお、前記主原料に卵、ミルク、野
菜類、大豆等の食品やビタミン等の栄養素等が添加され
ることもある。
ニ類」は、マカロニ、スパゲティ、バーミゼリー等又は
これらの組み合わせであって、通常、高蛋白質の、そし
て例外はあるとしても一般的には漂白していない小麦粉
又はファリナセモリナ又はこれらを混合したもの等を主
原料とし、これを水又は温水と混練したマカロニ生地
に、通常100kg/cm2 以上の高圧をかけて圧縮す
ることでマカロニ生地内部の空気を除去した後、鋳型か
ら押出し、適当な形状にすると共に適当な長さに切断
し、さらに急速に乾燥又は比較的長時間かけて熟成乾燥
させたものである。なお、前記主原料に卵、ミルク、野
菜類、大豆等の食品やビタミン等の栄養素等が添加され
ることもある。
【0009】前記の乾燥させた被処理マカロニ類の水分
含量は通常13重量%程度であるが、これを35重量%
以上に調整しておく。水分含量の調整は、通常、蒸気や
熱湯を用いて蒸煮することにより行う。これは35重量
%より少ない場合、マイクロ波照射により昇温させるこ
とが困難になるからである。このように、被処理マカロ
ニ類の水分含量は35重量%以上に調整しておくが、好
ましい範囲として55〜68重量%程度を例示できる。
いずれにしても上限は72重量%程度である。
含量は通常13重量%程度であるが、これを35重量%
以上に調整しておく。水分含量の調整は、通常、蒸気や
熱湯を用いて蒸煮することにより行う。これは35重量
%より少ない場合、マイクロ波照射により昇温させるこ
とが困難になるからである。このように、被処理マカロ
ニ類の水分含量は35重量%以上に調整しておくが、好
ましい範囲として55〜68重量%程度を例示できる。
いずれにしても上限は72重量%程度である。
【0010】前記マカロニ類に本発明方法による処理を
施すことにより、該マカロニ類が加熱調理及び殺菌され
るため、本発明処理済マカロニ類を食する場合は、さら
に蒸煮するとしても、通常マカロニ類を蒸煮する場合よ
り短時間の蒸煮時間で済む。また、被処理マカロニ類の
水分含量を35重量%以上に調整し、そのとき水分含量
が低いとき等にさらに前記包装容器に該被処理マカロニ
類と共に水分を充填しておくことが考えられ、これによ
り殺菌処理後のマカロニ類を、通常の蒸煮により得られ
る水分含量65重量%程度のマカロニ類同様に調理され
た、しかし強度はその場合ほど低下していないものとす
ることができ、そして該処理済マカロニ類を食する場合
は必ずしも蒸煮する必要がなくなる。この場合も、前記
包装容器に充填する水分を含む被処理マカロニ類の水分
含量の上限は72重量%程度とする。前記方法において
使用する包装容器は、少なくとも一部、又は全部がマイ
クロ波透過性を有し、加熱条件に応じた耐熱性を有する
必要があり、その材質としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート
等の重合体やエチレン−ビニルアルコール共重合体等を
挙げることができる。
施すことにより、該マカロニ類が加熱調理及び殺菌され
るため、本発明処理済マカロニ類を食する場合は、さら
に蒸煮するとしても、通常マカロニ類を蒸煮する場合よ
り短時間の蒸煮時間で済む。また、被処理マカロニ類の
水分含量を35重量%以上に調整し、そのとき水分含量
が低いとき等にさらに前記包装容器に該被処理マカロニ
類と共に水分を充填しておくことが考えられ、これによ
り殺菌処理後のマカロニ類を、通常の蒸煮により得られ
る水分含量65重量%程度のマカロニ類同様に調理され
た、しかし強度はその場合ほど低下していないものとす
ることができ、そして該処理済マカロニ類を食する場合
は必ずしも蒸煮する必要がなくなる。この場合も、前記
包装容器に充填する水分を含む被処理マカロニ類の水分
含量の上限は72重量%程度とする。前記方法において
使用する包装容器は、少なくとも一部、又は全部がマイ
クロ波透過性を有し、加熱条件に応じた耐熱性を有する
必要があり、その材質としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート
等の重合体やエチレン−ビニルアルコール共重合体等を
挙げることができる。
【0011】被処理マカロニ類を充填した包装容器は例
えば上記材質と同様材質の蓋でヒートシール等の公知の
手段により密封する。蓋体を用いないで該容器それ自体
を一部重ね合わせてヒートシールする等して密封しても
よい。前記方法において、前記容器に密封したマカロニ
類をマイクロ波照射することにより、該マカロニ類の中
心部の温度が100〜130℃になるまで加熱するが、
加熱温度が100℃より低い場合は、十分な殺菌を行う
ことができず、加熱温度が130℃より高い場合には加
熱時間は短縮されるが、過加熱することになり、何れに
してもマカロニ類の品質を劣化させる。また、過加熱に
よる容器の耐熱性の問題が生じる場合もある。
えば上記材質と同様材質の蓋でヒートシール等の公知の
手段により密封する。蓋体を用いないで該容器それ自体
を一部重ね合わせてヒートシールする等して密封しても
よい。前記方法において、前記容器に密封したマカロニ
類をマイクロ波照射することにより、該マカロニ類の中
心部の温度が100〜130℃になるまで加熱するが、
加熱温度が100℃より低い場合は、十分な殺菌を行う
ことができず、加熱温度が130℃より高い場合には加
熱時間は短縮されるが、過加熱することになり、何れに
してもマカロニ類の品質を劣化させる。また、過加熱に
よる容器の耐熱性の問題が生じる場合もある。
【0012】前記マイクロ波照射時に0.5〜2.8k
g/cm2 の範囲内で加圧するのは、マイクロ波照射に
より包装内容物の温度を最高130℃まで加熱するため
に必要であるが、この加圧によりマイクロ波照射による
昇温で包装内容物が突沸したり、包装容器が変形したり
することを防ぐこともできる。0.5kg/cm2 より
低圧の場合、加圧による十分な効果が得られず、2.8
kg/cm2 より高圧の場合、包装容器及び内容物に損
傷を与える恐れがある。
g/cm2 の範囲内で加圧するのは、マイクロ波照射に
より包装内容物の温度を最高130℃まで加熱するため
に必要であるが、この加圧によりマイクロ波照射による
昇温で包装内容物が突沸したり、包装容器が変形したり
することを防ぐこともできる。0.5kg/cm2 より
低圧の場合、加圧による十分な効果が得られず、2.8
kg/cm2 より高圧の場合、包装容器及び内容物に損
傷を与える恐れがある。
【0013】前記方法において、0.5〜2.8kg/
cm2 の圧力と100〜130℃の温度とを、被処理マ
カロニ類の種類、重量等に応じて所定時間維持すること
により、予想される食品変敗原因菌の栄養細胞を殺菌す
ることができる。また、このときの相対湿度を実質上0
%〜30%に維持することが考えられるが、これにより
エチレン−ビニルアルコール共重合体等の材質からなる
包装容器の酸素バリア性を劣化させることがなく、該容
器の密封性を維持することができる。
cm2 の圧力と100〜130℃の温度とを、被処理マ
カロニ類の種類、重量等に応じて所定時間維持すること
により、予想される食品変敗原因菌の栄養細胞を殺菌す
ることができる。また、このときの相対湿度を実質上0
%〜30%に維持することが考えられるが、これにより
エチレン−ビニルアルコール共重合体等の材質からなる
包装容器の酸素バリア性を劣化させることがなく、該容
器の密封性を維持することができる。
【0014】
【作用】本発明の密封包装マカロニ類の製造方法による
と、マイクロ波照射により被処理マカロニ類を内部から
直接加熱することで、該マカロニ類の温度を短時間に殺
菌温度まで上昇させることができ、加熱殺菌処理時間が
短くて済む。また、pH調整剤等を用いることなく殺菌
を行うことができる。これらにより該マカロニ類の食
感、食味等の品質劣化が抑制される。また、マイクロ波
照射により被処理マカロニ類が加熱調理及び殺菌される
ため、これを食するとき蒸煮するとしても短時間の蒸煮
を施すのみでよく、蒸煮によりマカロニ類の澱粉が一部
溶出して強度が低下するのが防がれる。
と、マイクロ波照射により被処理マカロニ類を内部から
直接加熱することで、該マカロニ類の温度を短時間に殺
菌温度まで上昇させることができ、加熱殺菌処理時間が
短くて済む。また、pH調整剤等を用いることなく殺菌
を行うことができる。これらにより該マカロニ類の食
感、食味等の品質劣化が抑制される。また、マイクロ波
照射により被処理マカロニ類が加熱調理及び殺菌される
ため、これを食するとき蒸煮するとしても短時間の蒸煮
を施すのみでよく、蒸煮によりマカロニ類の澱粉が一部
溶出して強度が低下するのが防がれる。
【0015】さらに、包装容器に被処理マカロニ類と共
に水分を充填しておくときには、処理後のマカロニ類
は、通常の蒸煮により水分含量65重量%程度に調整し
たマカロニ類と同様に調理され、しかも殺菌されたもの
とすることができ、また、この場合は処理後に必ずしも
蒸煮を施す必要がなくなる。
に水分を充填しておくときには、処理後のマカロニ類
は、通常の蒸煮により水分含量65重量%程度に調整し
たマカロニ類と同様に調理され、しかも殺菌されたもの
とすることができ、また、この場合は処理後に必ずしも
蒸煮を施す必要がなくなる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。1実施例
によると、マイクロ波透過性包装容器に水分含量35重
量%以上に調整した被処理マカロニ類を密封する包装工
程(A)と、該密封包装済のマカロニ類包装容器を搬送
ライン上に少なくとも1個ずつ供給する運搬工程(B)
と、0.5〜2.8kg/cm2 の加圧条件下にて前記
搬送ライン上に設けられた導波管より前記マカロニ類包
装容器にマイクロ波を照射し、前記包装容器内のマカロ
ニ類の温度を100〜130℃に上昇させるマイクロ波
照射工程(C)と、前記温度を前記加圧条件下で、且つ
相対湿度実質上0%〜30%、雰囲気温度130℃以下
の乾熱加熱雰囲気下にて所定時間維持する加熱処理工程
(D)とを順次経て、加圧下に加熱殺菌された密封包装
マカロニ類を製造する。また、ここでは、加熱処理工程
(D)のあとに、密封包装マカロニ類を冷却し、大気圧
下へ戻す冷却工程(E)を採用する。なお、前記工程
(A)では必要に応じ被処理マカロニ類の水分含量を3
5重量%以上に調整すると共に、適量の水分(通常は
水)を加えてもよい。
によると、マイクロ波透過性包装容器に水分含量35重
量%以上に調整した被処理マカロニ類を密封する包装工
程(A)と、該密封包装済のマカロニ類包装容器を搬送
ライン上に少なくとも1個ずつ供給する運搬工程(B)
と、0.5〜2.8kg/cm2 の加圧条件下にて前記
搬送ライン上に設けられた導波管より前記マカロニ類包
装容器にマイクロ波を照射し、前記包装容器内のマカロ
ニ類の温度を100〜130℃に上昇させるマイクロ波
照射工程(C)と、前記温度を前記加圧条件下で、且つ
相対湿度実質上0%〜30%、雰囲気温度130℃以下
の乾熱加熱雰囲気下にて所定時間維持する加熱処理工程
(D)とを順次経て、加圧下に加熱殺菌された密封包装
マカロニ類を製造する。また、ここでは、加熱処理工程
(D)のあとに、密封包装マカロニ類を冷却し、大気圧
下へ戻す冷却工程(E)を採用する。なお、前記工程
(A)では必要に応じ被処理マカロニ類の水分含量を3
5重量%以上に調整すると共に、適量の水分(通常は
水)を加えてもよい。
【0017】以上のことをさらに具体的に以下に詳述す
る。図1は本発明の密封包装マカロニ類の製造に用いる
連続式マイクロ波加熱加圧殺菌装置の概略構成を示して
いる。この装置は第一圧力調整室1、マイクロ波照射室
2、乾熱加熱室3、冷却室4及び第二圧力調整室5をこ
の順序で連続的に備え、前記各室1、2、3、4、5の
間、及び室1と外部との間、室5と外部との間にはゲー
ト弁b、c、d、e、a、fが設けられている。またこ
の装置は、装置の一方の外部から各ゲート弁及び各室内
部を通り、他方の外部まで伸びる食品搬送コンベアライ
ンLを備えている。各室1、2、3、4、5はそれぞれ
圧力計1A、2A、3A、4A、5A及び圧力調整弁1
B、2B、3B、4B、5Bを介して1つのコンプレッ
サ6に配管接続され、これにより各室をそれぞれ所定の
空気圧とすることができる。なお、ここでは各室共通の
コンプレッサ6を用いているが、各室別々のコンプレッ
サ等を備えていてもよい。また、室3、室4の温度制御
に支障が生じないのであれば、ゲート弁c及びdは必ず
しも設置する必要はなく、マイクロ波照射室2、乾熱加
熱室3及び冷却室4は常時同一圧力としても差し支えな
い。マイクロ波照射室2はその内部の上部及び下部にそ
れぞれ3本ずつマイクロ波導波管21を備えており、導
波管21は室2外のマイクロ波発生装置22に接続され
ている。なお、導波管21の設置数は、これに限らず、
包装されたマカロニ類の大きさ、性状、包装容器の形
状、材質及び加熱条件等に応じて適宜数を設置できる。
乾熱加熱室3は熱風循環式ヒータ31を備え、冷却室4
は冷却器41を備えている。
る。図1は本発明の密封包装マカロニ類の製造に用いる
連続式マイクロ波加熱加圧殺菌装置の概略構成を示して
いる。この装置は第一圧力調整室1、マイクロ波照射室
2、乾熱加熱室3、冷却室4及び第二圧力調整室5をこ
の順序で連続的に備え、前記各室1、2、3、4、5の
間、及び室1と外部との間、室5と外部との間にはゲー
ト弁b、c、d、e、a、fが設けられている。またこ
の装置は、装置の一方の外部から各ゲート弁及び各室内
部を通り、他方の外部まで伸びる食品搬送コンベアライ
ンLを備えている。各室1、2、3、4、5はそれぞれ
圧力計1A、2A、3A、4A、5A及び圧力調整弁1
B、2B、3B、4B、5Bを介して1つのコンプレッ
サ6に配管接続され、これにより各室をそれぞれ所定の
空気圧とすることができる。なお、ここでは各室共通の
コンプレッサ6を用いているが、各室別々のコンプレッ
サ等を備えていてもよい。また、室3、室4の温度制御
に支障が生じないのであれば、ゲート弁c及びdは必ず
しも設置する必要はなく、マイクロ波照射室2、乾熱加
熱室3及び冷却室4は常時同一圧力としても差し支えな
い。マイクロ波照射室2はその内部の上部及び下部にそ
れぞれ3本ずつマイクロ波導波管21を備えており、導
波管21は室2外のマイクロ波発生装置22に接続され
ている。なお、導波管21の設置数は、これに限らず、
包装されたマカロニ類の大きさ、性状、包装容器の形
状、材質及び加熱条件等に応じて適宜数を設置できる。
乾熱加熱室3は熱風循環式ヒータ31を備え、冷却室4
は冷却器41を備えている。
【0018】以上説明したマイクロ波加熱加圧殺菌装置
により、前述の密封包装マカロニ類がつぎのように製造
される。先ず、蒸煮により水分含量を35重量%以上に
調整した被処理マカロニ類8を、マイクロ波透過性包装
容器7に充填し、蓋体71にて密封する。次いでゲート
弁aを開け、この密封されたマカロニ類を被処理食品搬
送コンベアラインLにより第一圧力調整室1内に搬入
し、ゲート弁aを閉じた後、室1内をコンプレッサ6の
運転及び圧力調整弁1Bによる調整により殺菌のための
所定圧力にする。次いで予め弁2Bの操作で室1内と同
気圧に設定されたマイクロ波照射室2のゲート弁bを開
けて被処理マカロニ類8を容器7とともに室2内へ搬入
し、ゲート弁bを閉じる。さらにマイクロ波発生装置2
2で発生させたマイクロ波を導波管21から被処理マカ
ロニ類8に所定時間照射し、該マカロニ類の温度を殺菌
のための所定温度まで昇温させる。次いで、予め弁3B
の操作で室2内と同気圧に設定され、ヒータ31により
前記昇温したマカロニ類と実質上同温度に設定された乾
熱加熱室3のゲート弁cを開けて加熱された被処理マカ
ロニ類を室3に搬入し、ゲート弁cを閉じ、該温度、圧
力を所定時間維持する。次いで、予め弁4Bの操作で室
3と同気圧に設定され、冷却器41で冷やされた冷却室
4のゲート弁dを開けて加熱殺菌されたマカロニ類を搬
入し、ゲート弁dを閉じ、該マカロニ類を常温に戻す。
次いで、予め弁5Bの操作で室4と同気圧に設定された
第二圧力調整室5のゲート弁eを開けて加熱処理済みの
マカロニ類を搬入し、ゲート弁eを閉じ、室5内を徐々
に減圧して常圧に戻す。その後、ゲート弁fを開けて該
マカロニ類を装置から搬出する。以上、被処理マカロニ
類を装置内に搬入し、各室内を通り、装置外へ搬出する
操作は、全て食品搬送コンベアラインLにより行う。
により、前述の密封包装マカロニ類がつぎのように製造
される。先ず、蒸煮により水分含量を35重量%以上に
調整した被処理マカロニ類8を、マイクロ波透過性包装
容器7に充填し、蓋体71にて密封する。次いでゲート
弁aを開け、この密封されたマカロニ類を被処理食品搬
送コンベアラインLにより第一圧力調整室1内に搬入
し、ゲート弁aを閉じた後、室1内をコンプレッサ6の
運転及び圧力調整弁1Bによる調整により殺菌のための
所定圧力にする。次いで予め弁2Bの操作で室1内と同
気圧に設定されたマイクロ波照射室2のゲート弁bを開
けて被処理マカロニ類8を容器7とともに室2内へ搬入
し、ゲート弁bを閉じる。さらにマイクロ波発生装置2
2で発生させたマイクロ波を導波管21から被処理マカ
ロニ類8に所定時間照射し、該マカロニ類の温度を殺菌
のための所定温度まで昇温させる。次いで、予め弁3B
の操作で室2内と同気圧に設定され、ヒータ31により
前記昇温したマカロニ類と実質上同温度に設定された乾
熱加熱室3のゲート弁cを開けて加熱された被処理マカ
ロニ類を室3に搬入し、ゲート弁cを閉じ、該温度、圧
力を所定時間維持する。次いで、予め弁4Bの操作で室
3と同気圧に設定され、冷却器41で冷やされた冷却室
4のゲート弁dを開けて加熱殺菌されたマカロニ類を搬
入し、ゲート弁dを閉じ、該マカロニ類を常温に戻す。
次いで、予め弁5Bの操作で室4と同気圧に設定された
第二圧力調整室5のゲート弁eを開けて加熱処理済みの
マカロニ類を搬入し、ゲート弁eを閉じ、室5内を徐々
に減圧して常圧に戻す。その後、ゲート弁fを開けて該
マカロニ類を装置から搬出する。以上、被処理マカロニ
類を装置内に搬入し、各室内を通り、装置外へ搬出する
操作は、全て食品搬送コンベアラインLにより行う。
【0019】このように、マイクロ波照射により被処理
マカロニ類を内部から直接加熱して短時間で温度上昇さ
せることにより、加熱殺菌処理時間を短縮することがで
きる。これにより加熱殺菌による被処理マカロニ類の食
感、食味等の品質劣化を低減することができる。また、
pH調整剤等を用いることなく殺菌を行うことができ、
食感、食味等の品質劣化がさらに低減する。以上の結
果、食感、食味等の点で品質良好な、常温流通可能な密
封包装マカロニ類を製造することができる。また、マイ
クロ波照射により被処理マカロニ類が加熱調理及び殺菌
されるため、食するときに蒸煮するとしても、短時間の
蒸煮を行うだけで食することができ、蒸煮によるマカロ
ニ類の強度の低下が防がれる。
マカロニ類を内部から直接加熱して短時間で温度上昇さ
せることにより、加熱殺菌処理時間を短縮することがで
きる。これにより加熱殺菌による被処理マカロニ類の食
感、食味等の品質劣化を低減することができる。また、
pH調整剤等を用いることなく殺菌を行うことができ、
食感、食味等の品質劣化がさらに低減する。以上の結
果、食感、食味等の点で品質良好な、常温流通可能な密
封包装マカロニ類を製造することができる。また、マイ
クロ波照射により被処理マカロニ類が加熱調理及び殺菌
されるため、食するときに蒸煮するとしても、短時間の
蒸煮を行うだけで食することができ、蒸煮によるマカロ
ニ類の強度の低下が防がれる。
【0020】また、包装容器7に被処理マカロニ類と共
に水分を充填しておくときには、処理後のマカロニ類が
通常の蒸煮を行ったものと同様に調理された、但し、強
度はその場合ほど低下していないものとなり、処理後に
必ずしも蒸煮する必要がなくなる。次に、本発明実施の
具体例について説明する。 実験例1 太さ1.7mmの乾燥スパゲティ400gを、0.5重
量%の食塩水2リットル中で約9分間煮沸し、水切りし
た。水切り後の重量は980gで、水分含量は64.1
重量%となった。この蒸煮スパゲティをポリプロピレン
製の包装容器7に180g充填し、ポリプロピレン製の
蓋で密封した。
に水分を充填しておくときには、処理後のマカロニ類が
通常の蒸煮を行ったものと同様に調理された、但し、強
度はその場合ほど低下していないものとなり、処理後に
必ずしも蒸煮する必要がなくなる。次に、本発明実施の
具体例について説明する。 実験例1 太さ1.7mmの乾燥スパゲティ400gを、0.5重
量%の食塩水2リットル中で約9分間煮沸し、水切りし
た。水切り後の重量は980gで、水分含量は64.1
重量%となった。この蒸煮スパゲティをポリプロピレン
製の包装容器7に180g充填し、ポリプロピレン製の
蓋で密封した。
【0021】次いで、マイクロ波加熱加圧殺菌装置にお
ける室2内で、2.1kg/cm2の加圧下にマイクロ
波照射出力を0.2kWとして、包装されたスパゲティ
の中心部の温度を120℃まで上昇させ、次いで室3内
で相対湿度実質上0%の乾熱加熱雰囲気下で、温度12
0℃、圧力2.1kg/cm2 を6.5分間維持して殺
菌を行い、さらに冷却室4及び圧力調製室5で冷却及び
圧力調整して殺菌済スパゲティ180gを得た。 実験例2 太さ1.7mmの乾燥スパゲティ400gを、0.5重
量%の食塩水2リットル中で約3分間煮沸し、水切りし
た。水切り後の重量は580gであり、水分含量は3
9.3重量%となった。この蒸煮スパゲティ106gと
水74gをポリプロピレン製の包装容器7に充填し、ポ
リプロピレン製の蓋で密封した。次いで実験例1と同様
にしてこれを殺菌し、殺菌済スパゲティ180gを得
た。 比較例1 実験例1において、マイクロ波加熱加圧殺菌装置に代え
て、熱水を用いたレトルト殺菌装置を用いて、包装され
たスパゲティの中心部の温度を120℃まで上昇させ、
その温度120℃、及び加圧圧力2.1kg/cm2 を
6.5分間維持することにより殺菌を行い、殺菌済スパ
ゲティ180gを得た。 比較例2 実験例2において、マイクロ波加熱加圧殺菌装置に代え
て、熱水を用いたレトルト殺菌装置を用いて、包装され
たスパゲティの中心部の温度を120℃まで上昇させ、
その温度120℃、及び加圧圧力2.1kg/cm2 を
6.5分間維持することにより殺菌を行い、殺菌済スパ
ゲティ180gを得た。 比較例3 太さ1.7mmの乾燥スパゲティ400gを、実験例1
と同様にして煮沸し水切りした。この蒸煮スパゲティ
を、リンゴ酸を主成分とした業務用のpH調整液(pH
3.0)に浸漬し、殺菌後のスパゲティのpHがpH
4.0となるように調整した。このpH調整したスパゲ
ティ180gを実験例1と同様に充填、密封した。これ
を、熱水を用いたレトルト殺菌装置を用いて、包装され
たスパゲティの中心部の温度を120℃まで上昇させ、
その温度120℃、及び加圧圧力2.1kg/cm2 を
4.5分間維持することにより殺菌を行い、殺菌済スパ
ゲティ180gを得た。
ける室2内で、2.1kg/cm2の加圧下にマイクロ
波照射出力を0.2kWとして、包装されたスパゲティ
の中心部の温度を120℃まで上昇させ、次いで室3内
で相対湿度実質上0%の乾熱加熱雰囲気下で、温度12
0℃、圧力2.1kg/cm2 を6.5分間維持して殺
菌を行い、さらに冷却室4及び圧力調製室5で冷却及び
圧力調整して殺菌済スパゲティ180gを得た。 実験例2 太さ1.7mmの乾燥スパゲティ400gを、0.5重
量%の食塩水2リットル中で約3分間煮沸し、水切りし
た。水切り後の重量は580gであり、水分含量は3
9.3重量%となった。この蒸煮スパゲティ106gと
水74gをポリプロピレン製の包装容器7に充填し、ポ
リプロピレン製の蓋で密封した。次いで実験例1と同様
にしてこれを殺菌し、殺菌済スパゲティ180gを得
た。 比較例1 実験例1において、マイクロ波加熱加圧殺菌装置に代え
て、熱水を用いたレトルト殺菌装置を用いて、包装され
たスパゲティの中心部の温度を120℃まで上昇させ、
その温度120℃、及び加圧圧力2.1kg/cm2 を
6.5分間維持することにより殺菌を行い、殺菌済スパ
ゲティ180gを得た。 比較例2 実験例2において、マイクロ波加熱加圧殺菌装置に代え
て、熱水を用いたレトルト殺菌装置を用いて、包装され
たスパゲティの中心部の温度を120℃まで上昇させ、
その温度120℃、及び加圧圧力2.1kg/cm2 を
6.5分間維持することにより殺菌を行い、殺菌済スパ
ゲティ180gを得た。 比較例3 太さ1.7mmの乾燥スパゲティ400gを、実験例1
と同様にして煮沸し水切りした。この蒸煮スパゲティ
を、リンゴ酸を主成分とした業務用のpH調整液(pH
3.0)に浸漬し、殺菌後のスパゲティのpHがpH
4.0となるように調整した。このpH調整したスパゲ
ティ180gを実験例1と同様に充填、密封した。これ
を、熱水を用いたレトルト殺菌装置を用いて、包装され
たスパゲティの中心部の温度を120℃まで上昇させ、
その温度120℃、及び加圧圧力2.1kg/cm2 を
4.5分間維持することにより殺菌を行い、殺菌済スパ
ゲティ180gを得た。
【0022】次に、実験例1、2及び比較例1、2、3
による殺菌済スパゲティにつき、色調、食感、食味、香
り、ほぐれの評価及び総合評価を10人のパネラーによ
る官能試験により実施した。結果を表1に示す。表1中
の数値は、通常の蒸煮、すなわちここでは実験例1のマ
イクロ波処理前の煮沸及び水切りと同様の煮沸及び水切
りにより得られた殺菌していないスパゲティについての
各項目の評価をそれぞれ100点満点として、相対的に
示したものである。
による殺菌済スパゲティにつき、色調、食感、食味、香
り、ほぐれの評価及び総合評価を10人のパネラーによ
る官能試験により実施した。結果を表1に示す。表1中
の数値は、通常の蒸煮、すなわちここでは実験例1のマ
イクロ波処理前の煮沸及び水切りと同様の煮沸及び水切
りにより得られた殺菌していないスパゲティについての
各項目の評価をそれぞれ100点満点として、相対的に
示したものである。
【0023】
【表1】
【0024】実験例1、2によるスパゲティは比較例
1、2、3によるスパゲティと比べて、いずれの項目に
ついても評価が優れており、これはマイクロ波照射によ
り急速にスパゲティを殺菌温度にまで上昇させることで
全体の加熱時間が短縮されたためと考えられる。また、
比較例3ではpH調整剤のリンゴ酸を使用したことで酸
臭が残存したため、香りの評価が特に悪かった。
1、2、3によるスパゲティと比べて、いずれの項目に
ついても評価が優れており、これはマイクロ波照射によ
り急速にスパゲティを殺菌温度にまで上昇させることで
全体の加熱時間が短縮されたためと考えられる。また、
比較例3ではpH調整剤のリンゴ酸を使用したことで酸
臭が残存したため、香りの評価が特に悪かった。
【0025】次に実験例1、2及び比較例1、2、3に
よる殺菌済スパゲティにつき、剪断強度を測定した。測
定はレオメーター(サン科学社製)を用い、該レオメー
ターに剪断力用プランジャーを取り付け、進入距離を5
mmにセットし、試験速度を60mm/分として行っ
た。検体数は各例10ずつとし、その平均値を求めた。
結果を表2に示す。なお参考までに通常の蒸煮、すなわ
ちここでは実験例1と同様の煮沸により得られたスパゲ
ティの強度も表中に示した。
よる殺菌済スパゲティにつき、剪断強度を測定した。測
定はレオメーター(サン科学社製)を用い、該レオメー
ターに剪断力用プランジャーを取り付け、進入距離を5
mmにセットし、試験速度を60mm/分として行っ
た。検体数は各例10ずつとし、その平均値を求めた。
結果を表2に示す。なお参考までに通常の蒸煮、すなわ
ちここでは実験例1と同様の煮沸により得られたスパゲ
ティの強度も表中に示した。
【0026】
【表2】
【0027】実験例1、2によるスパゲティは比較例
1、2、3により得られたスパゲティに比べて剪断強度
が大きく、通常の蒸煮により得られたスパゲティに比べ
ても剪断強度は殆ど低下しなかった。このように実験例
1、2によるスパゲティは、比較例1、2、3によるス
パゲティに比べ、殺菌による色調、食感、食味、香り及
びほぐれ等の品質劣化が小さく抑えられ、通常の蒸煮に
より得られたスパゲティに最も近かった。また剪断強度
は、比較例1、2、3により得られたスパゲティよりも
大きく、通常の蒸煮により得られたスパゲティの強度に
近かった。
1、2、3により得られたスパゲティに比べて剪断強度
が大きく、通常の蒸煮により得られたスパゲティに比べ
ても剪断強度は殆ど低下しなかった。このように実験例
1、2によるスパゲティは、比較例1、2、3によるス
パゲティに比べ、殺菌による色調、食感、食味、香り及
びほぐれ等の品質劣化が小さく抑えられ、通常の蒸煮に
より得られたスパゲティに最も近かった。また剪断強度
は、比較例1、2、3により得られたスパゲティよりも
大きく、通常の蒸煮により得られたスパゲティの強度に
近かった。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
常温保存でき、電子レンジ加熱等の簡単な操作により喫
食できる密封包装マカロニ類を製造する方法であって、
pH調整剤等を用いることなく、また、マカロニ類の強
度低下を抑制して、食感、食味、色調、香り及びほぐれ
等の点で品質良好な密封包装マカロニ類を製造する方法
を提供することができる。
常温保存でき、電子レンジ加熱等の簡単な操作により喫
食できる密封包装マカロニ類を製造する方法であって、
pH調整剤等を用いることなく、また、マカロニ類の強
度低下を抑制して、食感、食味、色調、香り及びほぐれ
等の点で品質良好な密封包装マカロニ類を製造する方法
を提供することができる。
【図1】本発明の1実施例に用いるマイクロ波加熱加圧
殺菌装置の概略構成を示す図である。
殺菌装置の概略構成を示す図である。
1 第一圧力調整室 2 マイクロ波照射室 21 導波管 22 マイクロ波発生装置 3 乾熱加熱室 31 熱風循環式ヒータ 4 冷却室 41 冷却器 5 第二圧力調整室 6 コンプレッサ 1A、2A、3A、4A、5A 圧力計 1B、2B、3B、4B、5B 圧力調整弁 a、b、c、d、e、f ゲート弁 L 搬送コンベアライン
Claims (3)
- 【請求項1】 (a)水分含量を35重量%以上に調整
した被処理マカロニ類をマイクロ波透過性包装容器に充
填し密封する工程と、(b)前記容器に密封したマカロ
ニ類に0.5〜2.8kg/cm2 の加圧条件下でマイ
クロ波照射することにより該マカロニ類の温度を100
〜130℃まで上昇させる工程と、(c)該温度及び圧
力を所定時間維持する工程とを含むことを特徴とする密
封包装マカロニ類の製造方法。 - 【請求項2】 前記工程(a)において、被処理マカロ
ニ類に加えて水分をマイクロ波透過性包装容器に充填す
る請求項1記載の密封包装マカロニ類の製造方法。 - 【請求項3】 前記工程(c)を相対湿度30%以下の
乾熱加熱雰囲気下で行う請求項1又は2記載の密封包装
マカロニ類の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6175134A JPH0838086A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | 密封包装マカロニ類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6175134A JPH0838086A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | 密封包装マカロニ類の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0838086A true JPH0838086A (ja) | 1996-02-13 |
Family
ID=15990888
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6175134A Pending JPH0838086A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | 密封包装マカロニ類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0838086A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017023037A (ja) * | 2015-07-21 | 2017-02-02 | 日本製粉株式会社 | パスタ類の製造方法 |
-
1994
- 1994-07-27 JP JP6175134A patent/JPH0838086A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017023037A (ja) * | 2015-07-21 | 2017-02-02 | 日本製粉株式会社 | パスタ類の製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20021105 |