JPH0837920A - 青果物鮮度保持装置 - Google Patents

青果物鮮度保持装置

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JPH0837920A
JPH0837920A JP7191623A JP19162395A JPH0837920A JP H0837920 A JPH0837920 A JP H0837920A JP 7191623 A JP7191623 A JP 7191623A JP 19162395 A JP19162395 A JP 19162395A JP H0837920 A JPH0837920 A JP H0837920A
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JP
Japan
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ethylene gas
vegetables
fruits
catalyst
fruit
Prior art date
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Pending
Application number
JP7191623A
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English (en)
Inventor
Yasuaki Sakane
安昭 坂根
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 青果物から排出されるエチレンガスによっ
て、青果物の追熟、退色、老化、軟化等が起こってい
た。 【手段】 青果物貯蔵室6に貯蔵される青果物20から
発生するエチレンガスを吸着分解するエチレンガス分解
触媒3を備えてなる青果物鮮度保持装置において、エチ
レンガス分解触媒3は、青果物貯蔵室3内の天井部に配
設してなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭用の冷蔵庫に
関し、特に、青果物を長期間貯蔵できる冷蔵庫の青果物
鮮度保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】家庭において青果物を貯蔵する方法とし
ては、冷蔵庫による貯蔵が一般的である。これは、比較
的密閉度の高い貯蔵室内に乾燥した冷気を直接吹き込ま
ないで周囲からの間接冷却により庫内温度を約5℃に保
つと共に庫内の青果物からの水分の蒸散により保湿する
ものである。
【0003】青果物は収穫されると酸素を吸って炭酸ガ
スを放出する呼吸作用を開始して生命を維持している。
このとき、呼吸作用にともなう代謝産物としてエチレン
ガスを生成する。このエチレンガスは成熟ホルモンで青
果物の追熟、老化を促進するため、品質低下を招き、貯
蔵期間を短縮させてしまう。
【0004】エチレンガス生成量は青果物の種類によっ
て異なり、また、エチレンガスによる老化作用も青果物
の種類によって被り易いものとそうでないものがある。
したがって、エチレンガス生成量が少なく、エチレンガ
スの影響を受けにくい青果物だけを貯蔵する場合は問題
ない。
【0005】しかし、エチレンガス生成量の多い青果物
と他の青果物を一緒に貯蔵する場合には、アレロパシー
(他感作用)が重要な問題となり、エチレンガスの影響
を受け易い青果物の鮮度低下を促進するだけでなく、本
来あまリエチレンガスを放出しない青果物でも傷がつい
たりするとエチレンガスを放出し、周囲の新鮮な青果物
の追熟、退色、老化、軟化を促進させる。したがって、
青果物を保存する時に排出されるエチレンガスを除去す
ることが青果物の鮮度保持において重要である。たとえ
ば、特開平1―252244号には、光触媒を光照射に
よって励起させてエチレンガスを分解させる鮮度保持方
法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】家庭用の青果物貯蔵室
においては能動的にエチレンガスを除去する対策は取ら
れておらず、個々の青果物をラッピングしてエチレンガ
スの外部への放出を防ぐか、自然拡散・減衰によるエチ
レンガス濃度低下に期待するしかなかった。また、特開
平1―252244号の方法は分解速度が遅く実用的で
ない。
【0007】これらの問題点に鑑み、本発明の目的は、
従来の方法以外の方法で青果物から発生するエチレンガ
スを分解除去し、エチレンガスの影響をまったく受ける
ことがない青果物鮮度保持装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の青果物鮮度保持
装置は、上記課題を解決するために、請求項1記載の発
明は、青果物貯蔵室に貯蔵される青果物から発生するエ
チレンガスを吸着分解するエチレンガス分解触媒を備え
てなる青果物鮮度保持装置において、上記エチレンガス
分解触媒は、上記青果物貯蔵室の天井部に配設してなる
ものである。
【0009】また、請求項2記載の発明は、上記エチレ
ンガス分解触媒は、上記天井部の中央に配設してなるも
のである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の青果物鮮度保持装置は、
図1に示すように構成するものであり、図1において、
密閉度が高く周囲全体を断熱材7でとりかこんだ青果物
貯蔵室6内の天井部の中央に間隙をおいて触媒ユニット
5を取り付けたものである。
【0011】そして、触媒ユニット5の詳細図は図2に
示すように構成するものであり、図2において、触媒ユ
ニット5は、粒状活性炭の表面に塩化パラジウムを担持
した第1種触媒1と粒状活性炭の表面に塩化第二銅を担
持した第2種触媒2とを重量比で1対100に混合して
なるエチレンガス分解触媒3を通気性に優れた多孔質樹
脂板4によって上下方向から囲んで平板状のユニットに
したものである。
【0012】なお、触媒ユニット5は、片面または両面
を多孔質樹脂板4として中間をエチレンガス分解触媒3
からなる触媒層としたサンドイッチ状平板のユニットで
あり、青果物貯蔵室6の内壁に配設するが、天井部に設
置するのが好ましい。
【0013】エチレンガス分解触媒3は、粒状活性炭の
表面に塩化パラジウムを担持した第1種触媒と、粒状活
性炭の表面に塩化第二銅を担持した第2種触媒とを混合
したものであり、その混合重量比は、1:50〜1:1
00の範囲である。
【0014】エチレンガス分解触媒3の使用量は青果物
貯蔵室6の容積、青果物20の種類によって異なるが通
常容積10〜30リットルに対して30〜300gであ
る。
【0015】本発明の青果物鮮度保持装置において、青
果物から生成したエチレンガスを含んだ空気は、まず、
青果物からの蒸散による水分とエチレンガス分解触媒に
より主に下記反応式(1)〜(4)に示すようなワッカー反応
によりアセトアルデヒドを主とする分解生成物に急速に
分解する。
【0016】このときアセトアルデヒド分子に取り込ま
れる酸素は水分から供給されるため、アセトアルデヒド
は水分に溶解した状態で生成し、エチレンガス分解触媒
の表面に付着する。付着したアセトアルデヒドは沸点が
低いため、蒸発してガス化する。
【0017】 C24 + PdCl2 → Pd(C24)Cl2 (1) Pd(C24)C12 + H2O → CH3CHO + 2HCl + Pd0 (2) Pd0 + 2CuCl2 → PdCl2 + 2CuC1 (3) 2CuCl + 2HCl + 1/2O2 → 2CuC12 + H2O (4) 青果物貯蔵室6の中に置かれた青果物20からは、エチ
レンガス及び水分が蒸発する。青果物からの水分の蒸発
により青果物貯蔵室6内の相対湿度は85%以上に加湿
される。また触媒ユニット5の中のエチレンガス分解触
媒3も多孔質樹脂板4を介する水分の拡散によって加湿
される。
【0018】しかし、青果物貯蔵室6の内壁は、外周が
断熱材7で覆われているために外気温度の変化に対する
温度変化が極めて小さく結露せず、青果物貯蔵室6の底
に水分が溜ることがない。また、青果物の表面に結露が
ないため呼吸を妨げられることがなく腐敗は抑制され
る。
【0019】また、同時に、青果物から生成されるエチ
レンガスも触媒ユニット5のエチレンガス分解触媒3に
拡散してゆく、エチレンガス分解触媒3に達したエチレ
ンガスは、適度な水分とエチレンガス分解触媒3の中の
第1種触媒1によって(1)式および(2)式の反応が進行し
アセトアルデヒドの異性体に変化し第1種触媒1の塩化
パラジウムは還元されて金属パラジウムとなり、塩化パ
ラジウムは消費される。
【0020】しかし、第2種触媒2の塩化第二銅と酸素
により(3)式及び(4)式の酸化反応が進行し塩化パラジウ
ムが再生される。こうしてエチレンガスをアセトアルデ
ヒドに分解する反応を繰り返し、見かけ上つぎの(5)式
の反応が進行する。
【0021】 C24 + 1/2O2 → CH3CHO (5) こうしてエチレンガスはアセトアルデヒドを主とする異
性体に分解されて、青果物のエチレンガスによる老化は
促進することなく、青果物の保存期間を延ばすことがで
きる。
【0022】本発明の青果物鮮度保持装置において、エ
チレンガス分解触媒3の量を55g、青果物貯蔵室6の
容積を12リットル、相対湿度85〜90%、温度25
℃、エチレンガス濃度2000ppmとしてエチレンガス
分解性能を調べた。その結果を図3に示す。
【0023】このエチレンガス分解触媒3は、粒状活性
炭の表面に塩化パラジウムを担持した第1種触媒1と、
粒状活性炭の表面に塩化第二銅を担持した第2種触媒2
とを重合比で1対100に混合したものである。
【0024】青果物貯蔵室6の中に置かれた青果物20
からは、エチレンガス及び水分が蒸発する。青果物から
の水分の蒸発により青果物貯蔵室6内を相対湿度85%
以上に加湿される。エチレンガス分解触媒3も多孔質樹
脂板4を介する水分の拡散によって加湿される。しか
し、外周が断熱材7で覆われているために外気温度の変
化に対する温度変化が極めて小さく、青果物貯蔵室6の
内壁は結露せず、青果物貯蔵室6の底に水分が溜ること
がない。
【0025】また、青果物20の表面が結露しないため
呼吸を妨げることがなく腐敗は抑制される。また、同時
に青果物20から生成するエチレンガスは空気よりも比
重が軽いために次第に上昇し、多孔質樹脂板4を通過
し、エチレンガス分解触媒3に拡散して行く。
【0026】エレチンガス分解触媒3に達したエチレン
ガスは、適度な水分とエチレンガス分解触媒3の中の第
1種触媒1によって(1)式および(2)式の反応が進みアセ
トアルデヒドを主とする分解生成成分に変化する。この
とき、第1種触媒1の塩化パラジウムは還元されて金属
パラジウムとなり、塩化パラジウムは消費される。しか
し第2種触媒2の塩化第二銅と酸素により(3)式及び(4)
式の酸化反応が進み塩化パラジウムが再生される。
【0027】こうして、エチレンガスをアセトアルデヒ
ドに分解する反応を繰り返し、見かけ上(5)式の反応が
進行する。このとき反応に費やされる酸素は、水分の中
の酸素分子が費やされるため、(5)式で生成するアセト
アルデヒドは水分に溶解した形で生成し、沸点の低いア
セトアルデヒドは徐々に青果物貯蔵室6内に蒸散してゆ
く。
【0028】
【発明の効果】本発明の青果物貯蔵装置は上記のように
構成するものであり、請求項1記載の発明は、エチレン
ガス分解触媒を青果物貯蔵室内の天井部に配設すること
により、青果物から発生するエチレンガスは空気より比
重が軽く、青果物から自然に上昇して青果物貯蔵室の天
井部に溜まるため、エチレンガスをエチレンガス分解触
媒に効率よく供給することができ、特別に送風装置を設
けることなしに効率良くエチレンガスを分解できる。
【0029】また、エチレンガス分解触媒を天井部に配
設することにより、側面に配設した場合に比べて、エチ
レンガス分解触媒に青果物や、青果物を出し入れする際
に手が触れることが少なくなり、ゴミ等がエチレンガス
分解触媒の表面に詰まりにくくなり、長期間にわたって
安定してエチレンガスを分解できる。そして、エチレン
ガスを分解することにより、青果物の追熟、退色、老
化、軟化を促進することがないため鮮度保持期間が延
び、また、エチレン生成量の大きな青果物とエチレンガ
スの影響を受けない青果物をラッビングすることなく同
―の青果物貯蔵室で貯蔵することができる。
【0030】さらに、請求項2記載の発明は、エチレン
ガス分解触媒を天井部の中央に配設することにより、天
井部の全面や外周部に配設した場合に比べて、さらにエ
チレンガス分解触媒に青果物や、青果物を出し入れする
際に挿入される手が触れることが少なくなり、ゴミ等が
エチレンガス分解触媒の表面に詰まりにくくなり、長期
間にわたって安定してエチレンガスを分解できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の青果物貯蔵室の断面図である。
【図2】図1の触媒ユニットの断面図である。
【図3】本発明のエチレンガス分解触媒のエチレン分解
性能を示す図である。
【符号の説明】
1 第1種軸媒 2 第2種触媒 3 エチレンガス分解触媒 4 多孔質樹脂板 5 触媒ユニット 6 青果物貯蔵室 7 断熱材 20 青果物

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 青果物貯蔵室に貯蔵される青果物から発
    生するエチレンガスを吸着分解するエチレンガス分解触
    媒を備えてなる青果物鮮度保持装置において、 上記エチレンガス分解触媒は、上記青果物貯蔵室の天井
    部に配設してなることを特徴とする青果物鮮度保持装
    置。
  2. 【請求項2】 上記エチレンガス分解触媒は、上記天井
    部の中央に配設してなることを特徴とする請求項1記載
    の青果物鮮度保持装置。
JP7191623A 1995-07-27 1995-07-27 青果物鮮度保持装置 Pending JPH0837920A (ja)

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JP29198991A Division JP2989347B2 (ja) 1991-10-14 1991-10-14 青果物鮮度保持装置及び貯蔵室簡易設置型青果物鮮度保持ユニット

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02172534A (ja) * 1988-12-23 1990-07-04 Mitsubishi Heavy Ind Ltd オレフィン吸着剤
JPH0386237A (ja) * 1989-08-28 1991-04-11 Mitsubishi Heavy Ind Ltd オレフインの吸着剤
JP3117480B2 (ja) * 1991-06-19 2000-12-11 マツダ株式会社 自動変速機の制御装置

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