JPH0837410A - 誘電体共振器の導体膜の形成方法 - Google Patents

誘電体共振器の導体膜の形成方法

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JPH0837410A
JPH0837410A JP17236294A JP17236294A JPH0837410A JP H0837410 A JPH0837410 A JP H0837410A JP 17236294 A JP17236294 A JP 17236294A JP 17236294 A JP17236294 A JP 17236294A JP H0837410 A JPH0837410 A JP H0837410A
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JP
Japan
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conductor film
dielectric
dielectric resonator
film
forming
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JP17236294A
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English (en)
Inventor
Morihito Yasumura
守人 安村
Shigeru Kawamura
茂 河村
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 共振器のQ値を高く維持しつつ低コストで高
い密着力の導体膜をセラミック系誘電体部材の表面に形
成する。 【構成】 貫通孔4を有するチタン酸バリウム系誘電体
ブロック2の表面に無電解銅メッキにより銅膜6を形成
し、次いで酸素濃度5〜50ppmの不活性雰囲気中で
300〜1050℃で加熱処理する。その後、上端面の
銅膜6を研磨により除去して開放面とし、外導体8及び
内導体10を有する同軸型誘電体共振器とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘電体共振器の導体膜
の形成方法に関し、特に、低コストで高い密着力の導体
膜を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
セラミック系誘電体ブロックに孔部を形成し、該孔部の
内面に導体膜を形成し、上記ブロックの外表面にも導体
膜を形成してなる同軸型の誘電体共振器の製造に際して
は、上記導体膜の形成は銀ペーストを塗布し加熱処理に
より焼付けて銀膜を形成することでなされていた。
【0003】しかし、銀ペーストは高価であるので、低
コスト化を目指して銀膜の代わり銅膜を用いることが提
案されている。例えば、特開昭58−166806号公
報には、セラミック系誘電体の表面に無電解銅メッキに
より銅被膜を形成し、次いで加熱処理して銅膜を形成す
るという、導体膜の形成方法が開示されている。この特
開昭58−166806号公報に記載の方法では、加熱
処理を窒素またはアルゴン等の不活性雰囲気中で行うこ
とにより、銅膜の酸化による誘電特性の劣化を防止し共
振器のQ値を改善する様にしている。
【0004】ところで、誘電体共振器を実装する際に
は、その表面の導体膜に対して力がかかり、また、共振
器製造に際しては、誘電体ブロックの表面に導体膜の形
成されていない開放面を形成するのに一旦全表面に形成
した導体膜の一部を除去する研磨が行われるので、導体
膜の密着力が小さいと剥離するおそれがある。
【0005】本発明は、以上の様な従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであって、共振器のQ値を高く維持
しつつ低コストで高い密着力の導体膜を形成することを
目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的を達成するものとして、セラミック系誘電体部材の表
面に導体膜を形成せる誘電体共振器の上記導体膜を形成
する方法であって、セラミック系誘電体部材の表面に無
電解銅メッキにより銅被膜を形成し、次いで微量の酸素
を含む不活性雰囲気中で加熱処理することを特徴とす
る、誘電体共振器の導体膜の形成方法、が提供される。
【0007】本発明の一態様においては、上記不活性雰
囲気中の酸素濃度が5〜50ppmである。
【0008】本発明の一態様においては、上記加熱処理
での加熱温度が300〜1050℃、特に700〜10
00℃である。
【0009】次に、図面を参照しながら、本発明の概略
を説明する。
【0010】図1は、本発明による導体膜の形成を含む
誘電体共振器の製造工程を示す模式的斜視図である。
【0011】図1(a)において、2はセラミック系誘
電体部材(ブロック)である。該誘電体ブロック2は、
例えば図示されている様に全体的形状が四角柱状体であ
り、あるいは円柱状体でもよく、その柱長方向(上下方
向)に沿って中央に断面円形の貫通孔4が形成されてい
る。誘電体ブロック2の材料は、例えば、チタン酸バリ
ウム系のものであり、ランタニド系元素、Bi、Si、
Mn等を含む比誘電率30〜100のBa−Ti系材料
等を用いることができる。
【0012】以上の様な図1(a)に示されている誘電
体ブロック2の貫通孔4の内面を含む表面全体に、図1
(b)に示されている様に銅膜6を形成する。該銅膜6
の厚さは、例えば3〜50μm、なかでも5〜30μ
m、なかでも10〜20μmである。
【0013】以上の様な図1(b)に示されている誘電
体ブロック上端面の銅膜を研磨により除去して、図1
(c)に示されている様に誘電体ブロック2を露出させ
る。かくして、誘電体ブロック2の外側面上の銅膜から
なる外導体8と貫通孔4の内面上の銅膜からなる内導体
10とが同軸状に配列され、上端面を開放端面とし且つ
下端面を銅膜により上記外導体8と上記内導体10とを
短絡させた短絡面とするλ/4同軸型誘電体共振器が得
られる。
【0014】上記銅膜6の形成に関し、説明する。誘電
体ブロック2の表面への無電解銅メッキは、通常の条件
で所望厚さの銅被膜が形成されるまで適宜の時間(例え
ば20〜60分)継続する。次に、加熱処理を行う。こ
の加熱処理は不活性雰囲気中で但し微量の酸素を添加し
て行う。不活性ガスとしては、窒素やアルゴンが利用で
きる。不活性雰囲気中の酸素濃度は得られる銅膜6の密
着力に大きな影響を与え、酸素濃度1ppm以下では低
い密着力しか得られず、また酸素濃度が50ppmを越
えると密着力が低下することに加えて銅膜の酸化が増大
するので酸化層の除去が一層面倒になる。従って、高い
密着力が得られ且つ酸化層の除去が簡単に行えることか
ら、酸素濃度は5〜50ppmが好ましい。一方、加熱
処理の温度は、純銅の融点(1084℃)に近付くまで
上昇させると、銅膜6の密着力は一層向上するが、得ら
れる共振器のQ値とのバランスを考慮すると1050℃
以下が好ましく、更に、密着力の大きさ及び処理効率の
点から300℃以上であるのが好ましい。加熱処理温度
としては、例えば700〜1000℃がより好ましい。
加熱処理の時間は、例えば10〜60分程度、なかでも
20〜40分程度、なかでも30分程度である。
【0015】
【実施例】
(実施例1)Ba−Ti−Nd系の比誘電率約90の誘
電体からなる、図1(a)に示される様な誘電体ブロッ
クを複数個用意した。これらの誘電体ブロックの表面を
脱脂し、ホウ弗酸系の強酸で化学エッチングして表面を
粗化した。次に、これら誘電体ブロックを塩化パラジウ
ムの溶液に浸して、表面にパラジウムを吸着させ、活性
化させた。そして、これら誘電体ブロックを奥野製薬工
業社製の無電解銅メッキ液を用いてメッキし、表面全体
に約15μm厚の銅メッキ被膜を形成した。
【0016】メッキ被膜を洗浄及び風乾した後、不活性
雰囲気中で30分間加熱処理した。不活性雰囲気として
は窒素ガス雰囲気を用い、実質上窒素ガスのみ(酸素濃
度1ppm未満)の場合と、窒素ガスに微量(10pp
m)の酸素を添加した場合とについて加熱処理を実施し
た。加熱温度は0〜1000℃の範囲内で行った。
【0017】次に、研磨により開放端面を形成し、図1
(c)に示される様な誘電体共振器を得た。
【0018】かくして得られた誘電体共振器につき、外
導体8の銅膜の剥離強度を測定した。この剥離強度の測
定のため、外導体8の形成された表面に、2mm×2m
mの領域を孤立させる様に、0.4mm厚のダイヤモン
ドブレードで井桁形状に深さ1mmの切込みを入れた。
そして、上記孤立した2mm×2mmの領域の外導体銅
膜に、1mmφ×100mm長の錫メッキ銅線を銀入り
ハンダでハンダ付けし、プッシュプルゲージにより2
2.5mm/minの速度で垂直に引っ張り、銅膜を剥
すのに要する荷重を測定した。
【0019】その剥離強度測定結果を図2に示す。酸素
濃度1ppm未満の窒素ガス雰囲気中の場合には、熱処
理温度の上昇に伴い密着力が大幅に低下することがわか
る。3kgf/4mm2 程度の強度では、開放端面形成
のための研磨工程で銅膜が剥離しやすいので、4kgf
/4mm2 以上の強度が好ましい。酸素濃度10ppm
の窒素ガス雰囲気中の場合には、1000℃まで良好な
密着力が得られることが分かる。
【0020】(実施例2)Ba−Ti−La系の比誘電
率約40の誘電体を用いる他は上記実施例1におけると
同様にして銅膜を形成し誘電体共振器を製造した。但
し、加熱処理の温度は900℃とし、酸素濃度は0〜5
0ppmの範囲内で行った。かくして得られた誘電体共
振器につき、上記実施例1におけると同様にして、銅膜
の剥離強度を測定した。
【0021】その剥離強度測定結果を図3に示す。酸素
濃度1ppm以下では銅膜の密着力が低く、開放端面形
成のための研磨工程では剥離が生じやすく実用的ではな
い。酸素濃度5〜50ppmの範囲内の場合には、良好
な密着力が得られることが分かる。
【0022】(実施例3)実施例2と同様にして得られ
た誘電体共振器につき、Q値を測定した。そのQ値測定
結果を図4に示す。酸素濃度範囲0〜50ppmにおい
て、ほぼ同様な良好な値が得られた。
【0023】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の誘電体共振
器の導体膜の形成方法によれば、セラミック系誘電体部
材の表面に無電解銅メッキにより銅被膜を形成し、次い
で微量の酸素を含む不活性雰囲気中で加熱処理すること
により、高いQ値をもつ誘電体共振器の導体膜を低コス
ト且つ高い密着力で形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による導体膜の形成を含む誘電体共振器
の製造工程を示す模式的斜視図である。
【図2】誘電体共振器の導体膜剥離強度の測定結果を示
す図である。
【図3】誘電体共振器の導体膜剥離強度の測定結果を示
す図である。
【図4】誘電体共振器のQ値の測定結果を示す図であ
る。
【符号の説明】
2 誘電体ブロック 4 貫通孔 6 銅膜 8 外導体 10 内導体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック系誘電体部材の表面に導体膜
    を形成せる誘電体共振器の上記導体膜を形成する方法で
    あって、セラミック系誘電体部材の表面に無電解銅メッ
    キにより銅被膜を形成し、次いで微量の酸素を含む不活
    性雰囲気中で加熱処理することを特徴とする、誘電体共
    振器の導体膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 上記不活性雰囲気中の酸素濃度が5〜5
    0ppmである、請求項1に記載の誘電体共振器の導体
    膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 上記加熱処理での加熱温度が300〜1
    050℃である、請求項1または2に記載の誘電体共振
    器の導体膜の形成方法。
  4. 【請求項4】 上記加熱処理での加熱温度が700〜1
    000℃である、請求項3に記載の誘電体共振器の導体
    膜の形成方法。
JP17236294A 1994-07-25 1994-07-25 誘電体共振器の導体膜の形成方法 Pending JPH0837410A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006157292A (ja) * 2004-11-26 2006-06-15 Murata Mfg Co Ltd セラミック電子部品の製造方法、セラミック電子部品およびセラミック電子部品の製造装置

Cited By (2)

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JP2006157292A (ja) * 2004-11-26 2006-06-15 Murata Mfg Co Ltd セラミック電子部品の製造方法、セラミック電子部品およびセラミック電子部品の製造装置
JP4513530B2 (ja) * 2004-11-26 2010-07-28 株式会社村田製作所 セラミック電子部品の製造方法、セラミック電子部品およびセラミック電子部品の製造装置

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