JPH0548313A - 誘電体セラミツク素子の電極形成方法 - Google Patents

誘電体セラミツク素子の電極形成方法

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JPH0548313A
JPH0548313A JP19996591A JP19996591A JPH0548313A JP H0548313 A JPH0548313 A JP H0548313A JP 19996591 A JP19996591 A JP 19996591A JP 19996591 A JP19996591 A JP 19996591A JP H0548313 A JPH0548313 A JP H0548313A
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JP
Japan
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dielectric ceramic
electrode
heat treatment
dielectric
layer
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Application number
JP19996591A
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English (en)
Inventor
Motohide Takechi
元秀 武市
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Dexerials Corp
Original Assignee
Sony Chemicals Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 誘電体セラミック素子において、高温高湿度
下においても高いQ値が持続するように電極を形成する
と共に、そのような電極を容易な製造工程で得られるよ
うにする。 【構成】 誘電体セラミック上に無電解銅メッキにより
銅層を形成し、その上にニッケルなどの耐食性金属層を
形成し、次いで温度60〜600℃で熱処理をすること
により誘電体セラミック素子の電極を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、誘電体セラミック素
子の電極形成方法に関する。更に詳しくは、この発明
は、高周波用誘電体共振器、マイクロ波集積回路用素子
等の誘電体セラミック素子において、セラミック誘電体
上に電極を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高周波用誘電体共振器等の誘電体セラミ
ック素子は誘電体セラミック上に電極を形成したもので
ある。このような誘電体セラミック素子の電極形成方法
としては、誘電体セラミック上に高温焼付け型銀ペ−ス
トをディッピングあるいは筆塗りにより塗布し、600
〜800℃で焼付け、電極を形成する方法が多用されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この高
温焼付け型銀ペ−ストには銀粒子を誘電体セラミックに
融着させるためのガラスフリットが含有されているので
電極自体の比抵抗が高くなり、そのために誘電体セラミ
ック素子に目標特性(例えば、所定のQ値等)を達成さ
せるには電極を数十ミクロンという厚い層に形成しなく
てはならないという問題がある。また、電極がこのよう
な厚い層となるように高温焼付け型銀ペ−ストを塗布す
る際には、塗布した銀ペ−ストが焼付け後の冷却過程で
クラックやはがれ等を起こさないように、塗布作業を数
回に分けて行わなくてはならなず、その作業時間が長時
間に及ぶという問題もある。
【0004】このような銀ペ−ストを用いた電極形成方
法に対して、誘電体セラミック上に無電解銅メッキによ
り銅層を形成し、次いでその銅層に熱処理を施して電極
を形成する方法が提案されている(特開昭58−166
806号公報)。
【0005】しかしながらこの特開昭58−16680
6号公報に記載の方法の熱処理は銅自体の酸化による誘
電体共振器のQ値等の特性の低下を防ぐために不活性雰
囲気中で行わなくてはならず、したがってこの熱処理に
は無酸素炉が不可欠となるという問題がある。また、こ
の熱処理をして得られた誘電体セラミック素子をそのま
ま部品として高周波機器に実装すれば、高温高湿度下に
おいては特性が低下し易くなり、製品の信頼性を維持す
るのが困難となるという問題もある。
【0006】この発明は、以上のような従来の誘電体セ
ラミック素子の電極形成方法における問題点を解決しよ
うとするものであり、誘電体セラミック素子の電極を容
易な製造工程で高いQ値の特性が持続するように形成で
きるようにすることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明は、誘電体セラミック上に無電解銅メッ
キにより銅層を形成し、その上に耐食性金属層を形成
し、次いで温度60〜600℃で熱処理をすることを特
徴とする誘電体セラミック素子の電極形成方法を提供す
る。
【0008】この発明の方法は、誘電体セラミック上に
無電解銅メッキにより銅層を形成後、さらにその上にニ
ッケル層等からなる耐食性金属層を形成することによ
り、その後に行う熱処理を空気雰囲気で行えるように
し、かつ得られる誘電体素子の特性が高温高湿度下にお
いても長期間持続されるようにしたものである。
【0009】この発明の方法において使用する誘電体セ
ラミックとしては、一般に誘電体セラミック素子に使用
されるものを広く用いることができ、たとえば、チタン
酸バリウム系セラミック、チタン酸マグネシウム−カル
シウム系セラミック等を使用することができる。
【0010】誘電体セラミック上に形成する電極層とし
てはまず銅層を形成するが、この銅層は通常の無電解メ
ッキにより形成する。この場合、銅層の厚さは2〜10
μmとすることが好ましい。2μm未満であると目標と
するQ値が得られず、また10μmを超えて電極を形成
しても一定以上のQ値が得られないばかりでなく、かえ
って特性を悪化させる。
【0011】この発明においては、電極層として銅層上
にさらに耐食性金属層を形成することを特徴としている
が、この耐食性金属層は銅層の表面を安定化させる金属
から形成する。例えば、ニッケル、亜鉛、クロム、金、
銀、白金等の金属から形成することができ、特にニッケ
ルを使用することが作業性及びコストの点から好まし
い。このような耐食性金属層の形成方法としてはとくに
制限はないが、無電解メッキにより形成することがメッ
キ処理に必要な装置構成が簡易なものとなるので好まし
い。耐食性金属層の厚さは、それを構成する金属の種類
にもよるが、一般には厚さは0.1〜5.0μmとする
ことが好ましい。0.1μm未満であると銅の表面を安
定化させることが困難となり、5.0μmを超えると誘
電体素子の特性を低下させる。
【0012】銅層上に耐食性金属層を形成した後には熱
処理を行う。この熱処理は電極層の表面が耐食性金属層
となっているために不活性雰囲気下で行う必要はなく、
空気雰囲気下で行うことができる。熱処理温度は60〜
600℃とする。この範囲で処理することにより誘電体
素子のQ値を高くすることができる。また、熱処理時間
は熱処理温度によもよるが通常300℃で30分程度と
する。
【0013】
【作用】この発明によれば、誘電体セラミック上の電極
層としてまず無電解銅メッキにより銅層を形成し、さら
にその上にニッケル等の耐食性金属層を形成し、その後
熱処理するので、電極層の表面が安定化され、防錆性等
の耐食性が向上し、得られる誘電体セラミック素子の特
性が高温高湿度下においても長期間持続されるようにな
る。
【0014】また、この発明で使用する電極材料は従来
の高温焼付け型銀ペ−ストに比べて安価にすることがで
き、また電極の形成工程において無酸素炉等は不要とな
り簡易な装置構成で足るので、誘電体セラミック素子の
製造コストを低下させることが可能となる。
【0015】
【実施例】以下、この発明を実施例により具体的に説明
する。 実施例 誘電体セラミックとして図1に示した形状のチタン酸バ
リウム系セラミック成型物を用い、それを脱脂し、次い
でエッチング処理によりその表面を荒らし、さらに塩化
パラジウム処理して表面を活性化した。その後、そのセ
ラミック成型物を硫酸銅系無電解銅メッキ液(OPCカ
ッパ−T、奥野製薬工業製)に浸漬し、その表面に厚さ
5μmの銅被膜を形成した。
【0016】次ぎに、表面に銅被膜を形成したセラミッ
ク成型物を硫酸ニッケル系無電解ニッケルメッキ液(T
SP−55、奥野製薬工業製)に浸漬し、厚さ0.5μ
mのニッケル被膜を形成した。その後、洗浄、乾燥し、
空気中で300℃で30分間熱処理を行った。そして底
面を研磨し、図1に示した誘電体セラミックの底面以外
の面に電極層が形成された誘電体共振器を製造した。ま
た、熱処理の温度を種々の温度に変えて、同様に誘電体
共振器を製造した。 比較例 銅被膜上にニッケル被膜を形成しない以外は実施例1と
同様にして、熱処理温度を種々変化させて誘電体共振器
を製造した。 評価 実施例および比較例で得られた誘電体共振器のQ値を測
定した。結果を図2に示す。
【0017】また、300℃で30分間熱処理を行った
実施例および比較例の誘電体共振器を温度80℃、湿度
95%の雰囲気下に放置し、Q値の経時変化を測定し
た。結果を図3に示す。
【0018】図2にから、誘電体セラミック上に銅被膜
のみを形成した比較例においては、熱処理を空気中で温
度150℃以上とすると大幅にQ値が低下するが、銅被
膜上にさらにニッケル被膜を形成した実施例においては
60〜600℃の広い温度範囲で良好なQ値が得られる
ことが確認できた。
【0019】また図3から、比較例においては800時
間程度経過するとQ値の低下が見られるが、実施例にお
いてはほとんどQ値の低下が見られず、実施例の誘電体
共振器は特性の持続性能が優れていることが確認でき
た。
【0020】
【発明の効果】この発明により誘電体セラミック素子の
電極を形成すれば、高温高湿度下においても高いQ値が
持続する誘電体セラミック素子を得ることが可能とな
る。また、このような誘電体セラミック素子を容易な製
造工程で得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の誘電体共振器に使用する誘電体セラ
ミックの斜視図である。
【図2】誘電体共振器の熱処理温度とQ値の関係を示す
グラフである。
【図3】誘電体共振器の高温高湿度下における放置時間
とQ値の関係を示すグラフである。
【手続補正書】
【提出日】平成3年9月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この高
温焼付け型銀ペーストには銀粒子を誘電体セラミックに
融着させるためのガラスフリットが含有されているので
電極自体の比抵抗が高くなり、そのために誘電体セラミ
ック素子に目標特性(例えば、所定のQ値等)を達成さ
せるには電極を数十ミクロンという厚い層に形成しなく
てはならないという問題がある。また、電極がこのよう
な厚い層となるように高温焼付け型銀ペーストを塗布す
る際には、塗布した銀ペーストが焼付け後の冷却過程で
クラックやはがれ等を起こさないように、塗布作業を数
回に分けて行わなくてはならず、その作業時間が長時間
に及ぶという問題もある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】 銅層上に耐食性金属層を形成した後には
熱処理を行う。この熱処理は電極層の表面が耐食性金属
層となっているために不活性雰囲気下で行う必要はな
く、空気雰囲気下で行うことができる。熱処理温度は6
0〜600℃とする。この範囲で処理することにより誘
電体素子のQ値を高くすることができる。また、熱処理
時間は熱処理温度にもよるが通常300℃で30分程度
とする。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体セラミック上に無電解銅メッキに
    より銅層を形成し、その上に耐食性金属層を形成し、次
    いで温度60〜600℃で熱処理をすることを特徴とす
    る誘電体セラミック素子の電極形成方法。
  2. 【請求項2】 耐食性金属層としてニッケル層を形成す
    る請求項1記載の誘電体セラミック素子の電極形成方法
  3. 【請求項3】 熱処理を空気雰囲気で行う請求項1記載
    の誘電体セラミック素子の電極形成方法。
JP19996591A 1991-07-14 1991-07-14 誘電体セラミツク素子の電極形成方法 Pending JPH0548313A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160117204A (ko) 2015-03-31 2016-10-10 티디케이가부시기가이샤 코일 장치 및 코일 장치의 제조 방법
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CN114031424A (zh) * 2021-12-15 2022-02-11 大富科技(安徽)股份有限公司 微波介质陶瓷材料的表面金属化方法、微波介质陶瓷器件

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