JPH0836907A - 照明装置 - Google Patents

照明装置

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JPH0836907A
JPH0836907A JP6191245A JP19124594A JPH0836907A JP H0836907 A JPH0836907 A JP H0836907A JP 6191245 A JP6191245 A JP 6191245A JP 19124594 A JP19124594 A JP 19124594A JP H0836907 A JPH0836907 A JP H0836907A
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JP
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opening
light
lighting
shielding
shape
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JP6191245A
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English (en)
Inventor
Takuo Murai
卓生 村井
Shigeru Myodo
成 明道
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
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Publication date
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  • Circuit Arrangement For Electric Light Sources In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 照明器具の位置替えの煩わしさがなく、ま
た、室内の照度分布を室内空間に対して連続的に変える
ことができ、さらに、作業内容、作業位置に応じた作業
のしやすい照明環境、及び部屋の用途にふさわしい雰囲
気を作り出して不快グレアを低減すること等ができる快
適な視環境を実現するための照明装置を得ること。 【構成】 非開口部を形成する板16a〜16d及びこ
の板を支持する支持枠15からなる開口設定部14と、
光源の点灯装置13等を備えた照明器具本体11との間
に面状に配置した光源14を有し、天井面10に取り付
けられる照明装置であって、光源12の調光を行う光照
射制御手段と、開口設定部14に開口部17を設定でき
かつ開口部17の位置及び形状を変えることができる開
口部形状制御手段と、開口部17の位置及び形状に基い
て光照射制御手段を制御する調光制御手段とを備えたも
の。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、快適な照明環境及び視
作業のしやすい照明環境を作り出すための照明装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、天井へ照明器具を取り付ける場合
は、一般に、天井板を張って天井を構成する際に、所定
の位置に照明器具を組み込んで固定してしまう方法がと
られており、その配置の仕方は、例えば事務所の場合で
は、何台かの照明器具を縦横どちらかの方向に連続的に
並べ、それをある間隔で何列か配置する方法がよく用い
られている。
【0003】しかし、この方法でいったん天井へ照明器
具を取り付けてしまうと、後で位置の変更の必要が生じ
ても容易に変更できなくなり、そのため、光源となる蛍
光灯の位置を変えることができなかった。このようなこ
とから、例えば、作業面での明るさが作業者にとって満
足するものでない場合でも、その照明分布を自在に変え
ることができないため、必ずしも快適に作業できる照明
環境を実現していたとは言えなかった。このように、照
明器具の位置の変更の必要性を生じることが往々にして
あり、そのような場合、照明器具の位置替え作業を容易
に行う方法が、今日までいくつか提案されている。
【0004】図17〜図19は特開昭51−12359
号公報に記載された照明器具の天井への取付工法を示す
もので、図17は照明器具を取り付けた天井の下面図、
図18はその作用説明図、図19は図18のA−A断面
図である。図において、1はT字ルーパー、2は吊り金
具、3は天井ボード、4は照明器具、5はこれらにより
構成された天井である。
【0005】上記の従来技術は、照度分布を簡単に変え
るために、照明器具4の位置替え作業の容易化を目的と
しており、照明器具4の平面面積を天井ボード3の平面
面積と等しく構成し、天井ボード3を任意数組み合わせ
て天井を構成する際、照明器具4を所定の天井ボード3
と自在に入れ替えて正確な位置に定着させ、必要に応じ
て照明器具4を天井に対して組み替え可能に取り付けた
ものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術では、
照明器具4の位置は天井ボード3の位置にしたがって変
えるしかないため、細かく連続的に照度分布を変えるこ
とができず、また、照明器具4の位置替えも決して容易
ではなく、人手を要するという煩しさがあった。
【0007】本発明は、上記のような課題を解決すべく
なされたもので、照明器具の位置替えの煩わしさがな
く、また、室内の照度分布を室内空間に対して連続的に
変えることができ、さらに、作業内容、作業位置に応じ
た作業のしやすい照明環境、及び部屋の用途にふさわし
い雰囲気を作り出し、不快グレアを低減すること等がで
きる快適な視環境を実現するための照明装置を得ること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)請求項1の照明装置は、非開口部を形成する板及
びこの板を支持する枠組からなる開口設定部と、光源の
点灯装置等を備えた照明器具本体との間に面状に配置し
た光源を有し、天井面に取付けられる照明装置であっ
て、上記光源の調光を行う光照射制御手段と、開口設定
部に開口部を設定できかつ開口部の位置及び形状を変え
ることができる開口部形状制御手段と、開口部の位置及
び形状に基いて光照射制御手段を制御する調光制御手段
とを備えたものである。
【0009】(2)請求項2の照明装置は、請求項1の
照明装置において、開口部形状制御手段は、開口設定部
に複数の開口部を設定すると共に、これら開口部の開口
面積及び開口部の中心とこれに隣接する開口部の中心と
の間隔をそれぞれ可変とするようにしたものである。
【0010】(3)請求項3の照明装置は、請求項1の
照明装置において、天井面と開口設定部との間に面状に
並べて設置された複数個の光源の間に、上下方向に長さ
可変の仕切手段を設けたものである。
【0011】(4)請求項4の照明装置は、請求項3の
照明装置において、仕切手段の両面を光反射率の高い材
料で構成したものである。
【0012】(5)請求項5の照明装置は、請求項1の
照明装置において、開口設定部の非開口部近傍に、上下
方向に長さ可変の遮光手段を設けたものである。 (6)請求項6の照明装置は、請求項1の照明装置にお
いて、開口設定部の非開口部近傍に、回動可能な遮光手
段を設けたものである。
【0013】(7)請求項7の照明装置は、請求項1の
照明装置において、複数の開口部のそれぞれの輝度及び
背景輝度を計測する輝度値計測手段と、開口部形状制御
手段への入力及び照明装置の形状、取付位置に関する各
部の寸法や設定値等を入力する初期状態設定手段と、輝
度値計測手段及び初期状態設定手段の出力により光照射
制御手段を制御する演算手段とを備えたものである。
【0014】(8)請求項8の照明装置は、請求項1,
5又は6の照明装置において、開口設定部の非開口部近
傍に設けた遮光手段の方向、形状等を変えることのでき
る遮光特性制御手段と、輝度値計測手段及び初期状態設
定手段の出力により遮光特性制御手段を制御する演算手
段とを備えたものである。
【0015】(9)請求項9の照明装置は、請求項8の
照明装置において、遮光特性制御手段は、開口設定部の
非開口部近傍に取付けた遮光手段の上下方向の長さを制
御するようにしたものである。
【0016】(10)請求項10の照明装置は、請求項
8の照明装置において、遮光特性制御手段は、開口設定
部に形成された非開口部近傍に取付けた遮光手段をその
基部を中心に回動させ、かつその回動角を制御するよう
にしたものである。
【0017】(11)請求項11の照明装置は、請求項
1〜10の照明装置において、複数台の照明器具を天井
面に取付け、これら照明器具をそれぞれ制御する手段を
備えたものである。
【0018】
【作用】
(1)請求項1の照明装置は、開口部の形状を変えるこ
とにより室内の照度分布を変えることができる。また、
例えば、開口部に位置する光源は高輝度、非開口部に位
置する光源は低輝度又は非点灯状態になるように、開口
部の形状に合せて複数の光源の輝度値をそれぞれ変える
ことにより、無駄な消費電力を抑制することができる。
【0019】(2)請求項2の照明装置は、開口部の面
積や位置に合わせて室内の照度分布をある規則性をもた
せて変えることができる。また、照明装置自体の外観を
変えることになるので、心理感覚に与える影響を変える
ことができる。
【0020】(3)請求項3の照明装置は、非開口部の
背面に位置する光源とこれに隣接する光源との間の仕切
手段を非開口部の近傍まで伸ばすことができ、また、仕
切手段への入射光を反射させることにより照明効率を高
めることができる。 (4)請求項4の照明装置は、上記請求項3の仕切手段
の両面を光反射率の高い材料で構成することにより、照
明効率をより高めることができる。
【0021】(5)請求項5の照明装置は、遮光手段の
上下方向の長さを変えることにより、遮光手段への光源
からの入射光線が反射散乱するので、光源の点灯状態を
変えることなく室内の照度分布、特に、遮光手段周辺の
照度分布を顕著に変えることができる。 (6)請求項6の照明装置は、遮光手段を回動させてそ
の角度を変えることにより、光源からの入射光線が反射
散乱するので、光源の点灯状態を変えることなく室内の
照度分布を変えることができ、特に、開口設定部の下方
周辺の照度分布を顕著に変えることができる。
【0022】(7)請求項7の照明装置は、視作業性が
よい。また、快適な照明環境を実現できる要件に基づい
て光照射条件を変えることができるので、例えば、照明
器具によって生じる不快グレアなどを低減することがで
きる。さらに、室内の相対照度分布を大きく変えること
なく、明るさを変えることができる。
【0023】(8)請求項8の照明装置は、視作業性が
よい。また、快適な照明環境を実現できる要件に基づい
て光照射条件を変えることができるので、例えば、照明
器具によって生じる不快グレアなどを低減することがで
きる。さらに、相対照度分布を大きく変えることができ
る。
【0024】(9)請求項9の照明装置は、遮光手段に
入射する光を反射、散乱させて光の進行方向を変えるこ
とができるため、光源の点灯状態を変えずに室内の照度
分布を変えることができる。
【0025】(10)請求項10の照明装置は、遮光手
段へ入射した光の反射方向が変るため、光源の点灯状態
を変えずに照度分布を変えることができる。特に、反射
光は開口設定部の下方周辺へ進むので、その周辺の照度
分布を顕著に変えることができる。また、それは同時に
開口部の見掛け上の形状を変えることにもなるため、不
快グレアを低減することができる。
【0026】(11)請求項11の照明装置は、室内の
輝度分布を全体的には1台の照明装置を単位としておお
まかに制御でき、また、局部的には各照明装置をそれぞ
れ制御することにより、きめ細かく制御することができ
る。なお、複数の照明装置をそれぞれ照明制御装置によ
り制御してもよく、その場合は、各照明装置を小形軽量
化及びその構造を簡素化すれば、照明装置を数台用いて
のシステム化が容易になる。
【0027】
【実施例】
実施例1 図1は本発明に係る照明装置の第1の実施例の斜視図で
ある。図において、10は天井面、11は天井面10に
取り付けられる照明器具本体、12は光源、13は点灯
装置等の照明器具である。15,15は光源12の両端
部近傍でかつその下方において照明器具本体11に設け
られた支持枠、16a,16b、16c,16d,…は
支持枠15,15に摺動可能に配置された非開口部を形
成する長方形状の板(以下非開口板という)、17は開
口部で、これらにより開口設定部14を構成する。18
は照明制御装置である。
【0028】本実施例においては、1つの非開口部が2
枚1組の非開口板16aと16b、16cと16dの組
合わせによって形成される。この1組の非開口板16
a,16b、16c,16dを互いに外側(又は内側)
へずらすことにより、開口部17の間隔を変えることが
でき、互いに異なる組みの非開口板16a,16b,…
…の位置を変えることにより、開口部17の幅を調整す
ることができる。上述の開口部17の形状、位置の制御
は開口部形状制御手段(図示せず)により行われる。
【0029】図2は本実施例において、開口部17の形
状に合わせて開口設定部14の上方に設けられた光源1
2の輝度を制御した一例を示すものである。開口部17
に対応した光源12を点灯し、非開口部に対応した光源
12は非点灯状態(斜線が付してある)としたもので、
このように複数の光源12のそれぞれについて調光制御
を行うことにより、非開口部の内側におけるあまり有効
でない光照射を抑制し、無駄な電力を減らすことができ
る。また、必要に応じて非開口部にあたる光源12の光
強度を変えることもできる。以上の操作は開口部17の
位置や形状に基いて調光制御手段(図示せず)によって
制御される光照射制御手段(図示せず)により行われ
る。なお、上記の開口形状制御手段、調光制御手段及び
光照射制御手段は、自動制御装置などを用いることによ
り自動化することもできる。
【0030】図3は本実施例に係る照明装置を用いた室
内の模式図である。19は部屋の壁面等に設けた非開口
板16a,16b,……の収納部である。2枚1組の非
開口板16a,16b,……のうち、開口設定部14の
状態設定に不要なものはこの収納部19に収納する。な
お、室内に装置操作器等を設けることにより、開口部の
形状と位置の制御及び不要な非開口板16a,16b,
……の収納部19への収納を自動化することができる。
【0031】実施例2 図4は本発明の第2の実施例の斜視図であり、実際の1
/4のスケールモデルを示す。図において、10aは下
面に銀面反射板を取り付けた天井面(ベニア板)、12
は光源である蛍光灯、20は蛍光灯12のイメージを消
すための乳白色アクリル板、21は複数の開口部17を
有するスリット板、22はアクリル板20及びスリット
板21を支持する透明板である。23は部屋の壁、23
aは床、18は取り付けられた48本の蛍光灯12のそ
れぞれを調光する照明制御装置、24は被験者である。
本実施例においては、図5に示すように、スリット板2
1の開口部17の幅Wと開口部17の間隔Gの条件を変
えた複数枚のスリット板を用意し、それを差し替えるこ
とにより、照明条件を変えるようにしたものである。
【0032】本実施例の照明装置を用い、図5に示すス
リット板21の開口部17の幅Wと開口部17間の間隔
Gの組み合わせを変えた場合、すなわち、室内の輝度分
布を変えたときの心理的効果を調査するため、被験者に
よる心理評価実験を行った。なお、本実施例においては
開口部17が長方形なので、開口部17の幅Wを変える
ことは開口面積を変えることに、また、開口部17間の
間隔Gを変えることは、非開口面積を変えることに相当
する。
【0033】スリット板21の厚さは約2mmであり、
開口部17の方向は縦と横の2である。実験では開口部
17間の間隔Gを20mm、160mm、300mmの
3条件、開口部17の幅Wを開口部間の間隔Gの10
%、50%の2条件とし、開口部17は縦横両方の場合
を用意した。したがって計12条件とした。また、モデ
ルルーム内の床面積23aの平均照度を500lx、1
000lx、2000lxの3条件とし、よって全条件
数は36であった。なお、スリット板21は入れ替え式
とした。
【0034】評価実験は36条件のそれぞれの場合につ
いて、被験者に室内の雰囲気に関する15項目につき7
段階評価を行ってもらった。その平均結果より因子分析
を行った結果の一例を図6、図7に示す。
【0035】図6は開口部間の間隔Gを20mm一定と
し、開口部幅Wをパラメータとした図で、横軸は床面平
均照度の対数をとったものであり、縦軸は明瞭性(第1
因子、寄与率51.1%)に関する因子得点で、高い得
点であるほど明瞭感を強く感じ、低いほどあまり感じな
いことを示す。なお、図上のシンボルは開口部17の幅
Wの違いで、縦横は被験者24からみた開口部17の方
向を示す。
【0036】図7は開口部17の幅Wを開口部間の間隔
の50%一定とし、開口部17間の間隔Gをパラメータ
とした図で、横軸は床面平均照度の対数をとったもので
あり、縦軸は明瞭性(第1因子、寄与率51.1%)に
関する因子得点で、高い得点であるほど明瞭感を強く感
じ、低いほどあまり感じないことを示す。なお、図上の
シンボルは開口部17間の間隔Gの違いで、縦横は被験
者24からみた開口部17方向を示す。
【0037】図6、図7によれば、床面23aの平均照
度が一定の場合でも、開口部17の幅W、開口部17の
間隔Gの違いが明瞭感に影響を及ぼすことを示し、ま
た、それらの変化幅はその大きさから無視できないもの
である。したがって、開口部17間の間隔G、開口部1
7の幅Wの変化による周囲の輝度分布の変化が心理感覚
に影響を与えることは明白である。なお、図6から開口
部17の方向性も心理感覚に影響を与える効果があると
いうことができる。また、実験では開口部17の位置に
合わせて各光源の輝度を変えることはしなかったが、消
費電力の面から考えれば、複数の光源の各々の輝度を制
御できる場合は、開口部17の位置で輝度値を高く、非
開口部では低くするかあるいは零として照明を実現する
ことが望ましい。
【0038】実施例3 図8は本発明の第3の実施例の模式図である。本実施例
は各光源12の間に伸縮可能な仕切手段である仕切板2
5を配設したもので、26は仕切板25の収納部であ
る。図の光源12において、斜線を付したものは非点灯
状態、斜線を付してないものは点灯状態にあることを示
す。図のように、開口部17に合わせて各光源12を点
灯したのち、点灯した光源12の両側の仕切板25を開
口設定部14の近傍まで伸長させれば、光源12からの
光線が非開口面内へ進入することがなく、効率よく光を
開口部17から下方へ照射することができる。この場
合、仕切板25の両面を反射率の高い材料で構成すれ
ば、さらに照射効率を向上させることができる。なお、
仕切板25の制御を自動化すれば、その設定が容易にな
る。
【0039】実施例4 図9は本発明に係る照明装置の第4の実施例の模式図で
ある。本実施例は開口部17を調整する非開口板16
a,16b,……に上下方向の長さ可変の遮光手段46
を設けたものであり、この遮光手段46は、例えば非開
口板16aの開口部17側に遮光板収納部47を取付
け、この遮光板収納部48に遮光板48を伸縮可能に収
納したものである。
【0040】本実施例においては、遮光板48を遮光板
収納部47に押込み又は引き出して長さを変えることに
より、遮光板48への光源12からの入射光線が図のよ
うに反射して散乱するため、光源12のそれぞれの輝度
値を変えることなく、主として遮蔽板48の周辺の照度
分布を変えることができる。また、それは同時に開口部
17の見掛けの大きさを変えることにもなり、不快グレ
アを低減することも可能になる。さらに、モニタを使う
作業を行う場合には、遮光板48を長くして開口部17
を完全に隠すことにより、ディスプレイ画面への光の映
り込みをなくすことができる。
【0041】実施例5 図10は本発明の第5の実施例の模式図である。本実施
例は開口部17を調整する非開口板16a,16b,…
…に可変角遮光手段49を設けたものであり、この可変
角遮光手段49は、例えば、非開口板16aの開口部1
7側にヒンジ50を介して回動可能に遮光板51を取付
けたものである。
【0042】本実施例においては、遮光板51を回動さ
せてその角度を変えることにより、遮光板51への光源
12からの入射光線が図のように反射して散乱するた
め、光源12のそれぞれの輝度値を変えることなく室内
の輝度分布を変えることができ、特に、開口設定部10
の下方周辺の明るさを顕著に変えることができる。ま
た、それは同時に開口部17の見掛けの大きさを変える
ことにもなり、不快グレアを低減することも可能にな
る。
【0043】実施例6 図11は本発明の第6の実施例のブロック図、図12は
その具体的構成図である。本実施例に係る照明装置は、
初期状態設定手段30、輝度値計測手段31、演算手段
32及び光照射手段33から構成されており、光照射手
段33を制御するための演算手段32は、照明環境の快
適化、視作業性の向上という目的であれば、演算方法と
しては何を選択してもよい。
【0044】図12は上記演算手段の演算方法に、照明
器具の不快グレアを低減させることを目的として、グレ
アインデックス法を用いた例を示す。グレアインデック
ス法とは、1961年IES Code(英)に発表さ
れた不快グレアの評価法で(参照;照明ハンドブック、
照明学会編、1978年、オーム社)、その評価式は次
式で与えられる。 Gi=0.48×Ls1.6 ×W0.8 ×P1.6 /F(1個の器具の場合) ……[1] G=ΣGi(複数の器具の場合) ……[2] GI=10log 10(0.5×G)(グレアインデックス) ……[3] 但し、Gi:グレア定数 Ls:観測者から見た器具の平均輝度 W:観測者から見た発光部の立体角 P:位置指数 F:背景輝度 グレアインデックス値GIはグレアによる不快の度合い
を示すもので、その値の意味するグレアの程度は表1の
通りである。なお識別できる最小のGI差は1である。
【0045】
【表1】
【0046】図12において、初期状態設定手段30
は、照明装置の開口部の開口形状を設定する開口部形状
制御部34、開口部の開口形態に合わせて複数の相対輝
度分布を決定する光源輝度分布制御部35、及び室内の
作業位置等に応じて観察者の位置を定めたとき、観察者
から見た照明装置の形状、取り付け位置等の条件を演算
手段32へ入力する初期条件入力部36から構成されて
いる。なお、初期条件入力部36は、室内照明環境の設
定を行うにあたって、所望のグレアインデックス値GI
0 及び照度値E0 、またそれぞれに対しての設定許容値
1 ,d2 を入力する。
【0047】輝度値計測手段31は、輝度計等によって
それぞの開口部の輝度を計測する開口部輝度計測部3
7、及び室内の壁面、床面等の周囲の輝度を計測する背
景輝度計測部38からなり、それらの出力は演算手段3
2へ入力される。
【0048】演算手段32は演算部39と比較部40と
からなり、演算部39では、初期状態設定手段30から
の入力をもとに上記[1]〜[3]式への入力パラメー
タ値を計算し、その値と、初期状態設定手段30と輝度
値計測手段31の出力とにより、[1]〜[3]式に基
づいてグレアインデックス値GIを算出する。
【0049】また、比較部40では、上記の値と、所望
のグレアインデックス値GI0 とを比較し、その差があ
る許容範囲d1 以上ならば、光照射手段33の光源輝度
値設定部41で新たな光源輝度値の設定を行うように指
示を出し、上記の内容を繰返す。一方、その差が許容範
囲d1 以内で、そのときの室内の照度値Eが所望の照度
値E0 に対して許容範囲d2 以内であれば演算処理を終
了する。若し、許容範囲d2 以上であれば、初期状態設
定手段30へ信号を出力する。この信号を受けた初期状
態設定手段30では、開口部形状制御部34で新たに開
口形状の設定を行い、以上の操作を繰返す。
【0050】光照射手段33は、比較部40からの出力
信号に基いて光源の輝度値設定を行う光源輝度値設定部
41と、その出力信号に基いて光源の輝度強度を変えて
照射する光照射部42とからなっている。
【0051】以上のような構成により光照射手段33を
制御すれば、不快グレアのない照明環境を実現すること
ができる。そして、以上の操作はすべて自動化すること
ができ、開口部形状がつくる照度分布に合わせて照明環
境を改善することができる。
【0052】実施例7 図13は本発明の第7の実施例のブロック図、図14は
その具体的構成図である。本実施例に係る照明装置は、
初期状態設定手段30、輝度値計測手段31、演算手段
32及び遮光特性制御手段43から構成されており、遮
光特性制御手段43を制御するための演算手段32は、
照明環境の快適化、視作業性の向上という目的であれ
ば、演算方法としては何を選択してもよい。
【0053】図14は上記演算手段の演算方法に、照明
器具の不快グレアを低減させることを目的として、グレ
アインデックス法を用いた例を示す。なお、その評価式
は実施例6で説明した[1],[2],[3]式と同じ
であり、また、初期状態設定手段30、輝度値計測手段
31も実施例6の場合と同じ構成である。
【0054】演算手段32において、比較部40では算
出されたグレアインデックス値GIの値と、所望のグレ
アインデックス値GI0 とを比較し、その差がある許容
範囲d1 以上なら遮光特性制御手段43の遮光特性値入
力部44で新たな遮光特性値の設定を行うように指示を
出し、上記の内容を繰返す。一方、その差が許容範囲d
1 以内で、そのときの室内の照度値Eが所望の照度値E
0 に対して許容範囲d2 以内であれば、演算処理を終了
する。若し、許容範囲d2 以上であれば初期状態設定手
段30へ信号を出力する。この信号を受けた初期状態設
定手段30では、開口部形状制御部34で新たに開口形
状の設定を行い、以上の操作を繰返す。
【0055】遮光特性制御手段43は、演算手段32の
比較部40からの信号に基いて遮光特性変化のための信
号を出力する遮光特性値入力部44と、その出力信号に
基いて遮光板の長さや回転角を変え、光源から照射され
る光の遮光特性を制御する遮光条件設定部45とからな
っている。
【0056】以上のような構成により遮光特性制御手段
43を制御すれば、不快グレアのない照明環境を実現す
ることができる。そして、これらの操作はすべて自動化
することができ、開口部形状がつくる照度分布に合わせ
て照明環境を改善することができる。
【0057】実施例8 図15は本発明の第8の実施例の斜視図である。本実施
例は、例えば4台の照明装置52a,52b,52c,
52dを天井に取付け、1台の照明制御装置18により
制御するようにしたものである。本実施例においては、
複数の照明装置52a〜52dを1台の照明制御装置1
8によりそれぞれ制御するように構成したことにより、
室内の照度分布を全体的には1台の照明装置としておお
まかに、局部的には各照明装置52a〜52dごとに個
々に制御することにより、きめ細かく制御することがで
きる。
【0058】なお、図16に示すように、複数の照明装
置52,52b,52c,…をそれぞれ照明制御装置1
8で制御するようにしてもよく、その場合は、それぞれ
の照明装置52a,52b,52c,…を小形軽量化し
て構造を簡単化すれば、各照明装置を複数台用いてのシ
ステム化が容易になる。
【0059】
【発明の効果】請求項1に係る照明装置は、非開口部を
形成する板及びこの板を指示する枠組みからなる開口設
定部と、光源の点灯装置等を備えた照明器具本体との間
に面状に配置した光源を有し、天井面に取付けられる照
明装置であって、これら光源の調光を行う光照射制御手
段と、開口設定部に開口部を設定できかつ開口部の形状
を変えることができる開口部形状制御手段と、開口部の
位置や形状に基いて光照射制御手段を制御する調光制御
手段とを備えたので、室内の照度分布を変えることがで
き、また、例えば、開口部に位置する光源は高輝度、非
開口部に位置する光源は低輝度又は非点灯となるよう
に、開口部の形状若しくは並びを考え、あるいは複数の
光源の輝度値をそれぞれ変えることにより、無駄な消費
電力を抑制することができる。
【0060】したがって、作業位置が変っても照度分布
を変えることによって作業をし易くすることができ、ま
た、室内の使用目的に合せて照度分布を変化させれば所
望の雰囲気を作り出すことができる。さらに、消費電力
の面からも効率のよい照明装置を得ることができる。
【0061】請求項2に係る照明装置は、請求項1の開
口部形状制御装置を、開口設定部に複数の開口部を設定
すると共に、それら開口部の開口面積及びある開口部の
中心とこれに隣接する開口部の中心との間隔を可変にす
るようにしたので、開口部の位置や面積に合わせて室内
の照度分布を規則性をもたせて変えることができ、ま
た、照明装置自体の外観を変えることになるため、心理
感覚に与える影響を変えることができる。したがって、
視作業がし易く、快適な照明環境を実現することができ
る。
【0062】請求項3に係る照明装置は、請求項1の照
明装置において、天井面と開口設定部との間に面状に並
べて設置された複数個の光源の間に、上下方向に長さ可
変の仕切手段を設けたので、非開口部の背面に位置する
光源とこれに隣接する光源の間の仕切手段を非開口部の
近傍まで伸ばすことができ、また、その仕切手段により
入射光を反射させることができるために照明効率を高め
ることができる。
【0063】請求項4の照明装置は、請求項3の仕切手
段の両面を光反射率の高い材料で構成したので、仕切手
段への入射光を高い割合で反射させることができ、照明
効率をより高めることができる。
【0064】請求項5の照明装置は、請求項1の照明装
置において、開口設定部の非開口部の近傍に、上下方向
に長さ可変の遮光手段を設けたので、遮光手段の上下方
向の長さを変えることにより、光源から遮光手段への入
射光線が反射散乱するため、光源の輝度を変えなくても
室内、特に遮光手段周辺の照度分布を変えることができ
る。
【0065】請求項6の照明装置は、請求項1の照明装
置において、開口設定部の非開口部近傍に、回動可能に
遮光手段を設けたので、遮光手段を回動させてその角度
を変えることにより、光源からの入射光線が反射散乱す
るため、光源の輝度を変えなくても室内の照度分布を変
えることができ、特に、開口設定部の下方周辺の照度分
布を顕著に変えることができる。
【0066】請求項7の照明装置は、請求項1の照明装
置において、複数の開口部のそれぞれの輝度及び背景輝
度を計測する輝度値計測手段と、開口部形状制御手段へ
の入力及び照明装置の形状、取付位置に関する各部の寸
法、設定値等を入力する初期状態設定手段と、輝度値計
測手段及び初期状態設定手段の出力により光照射制御手
段を制御する演算手段とを備えたので、視作業性がよ
く、また、快適な照明環境を実現できる要件に基いて光
照射条件を変えることができるため、例えば、照明器具
によって生じる不快グレアなどを低減することができ、
さらに、室内の相対照度分布を大きく変えることなく明
るさを変えることができる。このため、視作業のし易
い、快適な照明環境を作り出すことができる。
【0067】請求項8の照明装置は、請求項1の照明装
置において、開口設定部の非開口部近傍に取付けられた
遮光手段の方向、形状等を変えることのできる遮光特性
制御手段と、輝度値計測手段及び初期状態設定手段の出
力により遮光特性制御手段を制御する演算手段を備えた
ので、視作業性がよく、また、快適な照明環境を実現で
きる要件に基いて遮光特性を変えることができるため、
例えば、照明器具によって生じる不快グレアなどを低減
することができ、さらに、室内における相対照度分布を
変えることができる。このため、視作業のし易い、快適
な照明環境を作り出すことができる。
【0068】請求項9の照明装置は、上記請求項8の照
明装置において、遮光特性制御手段は、開口設定部に形
成された非開口部の近傍に設けた遮光手段の上下方向の
長さを制御するようにしたので、遮光手段に入射する光
源の光が反射、散乱して光の進行方向が変化するため、
光源の輝度を変えることなく室内の照度分布を変えるこ
とができる。また、それは同時に開口部の見掛けの大き
さを変えることにもなり、目に入射する光の量が変るの
で、不快グレアを低減することができる。また、モニタ
を使用する作業を行う場合、遮光手段を非開口面付近ま
で伸すことにより、CRTに映り込む光量を抑制又は完
全になくすことができる。このため、視作業のしやす
い、快適な照明環境を得ることができる。
【0069】請求項10の照明装置は、請求項8の照明
装置において、遮光特性制御手段は、開口設定部に形成
された非開口部の近傍に取付けた遮光手段をその基部を
中心に回動させ、かつその回動角を制御するようにした
ので、遮光手段へ入射した光源の光の反射方向が変るた
め、光源の輝度を変えずに室内の照度分布を変えること
ができる。特に、反射光は開口設定部の下方周辺へ進む
ので、その周辺での明るさを顕著に変えることができ、
またそれは同時に開口部の見掛けの大きさを変えること
になるため、不快グレアを低減することも可能になる。
このため、視作業のしやすい、快適な照明環境を得るこ
とができる。
【0070】請求項11の照明装置は、上記請求項1〜
10の照明装置において、複数台の照明器具を天井に取
付け、これら照明器具をそれぞれ制御する手段を備えた
ので、室内の照度分布を全体的には1台の照明装置を単
位としておおまかに、また、局部的には各照明装置をき
め細かく制御することができる。このため、視作業のし
やすい、快適な照明環境を作り出すことができる。な
お、複数の照明装置をそれぞれ照明制御により制御して
もよく、この場合、各照明装置を小形軽量化し、その構
造を簡単にすれば、照明装置を複数台用いてもシステム
化が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の斜視図である。
【図2】第1の実施例の作用説明図である。
【図3】第1の実施例の使用例を示す模式図である。
【図4】本発明の第2の実施例の斜視図である。
【図5】第2の実施例の開口部の条件を示す説明図であ
る。
【図6】心理実験の分析結果の一例を示す線図である。
【図7】心理実験の分析結果の一例を示す線図である。
【図8】本発明の第3の実施例の説明図である。
【図9】本発明の第4の実施例の説明図である。
【図10】本発明の第5の実施例の説明図である。
【図11】本発明の第6の実施例のブロック図である。
【図12】図11の具体的構成を示すブロック図であ
る。
【図13】本発明の第7の実施例のブロック図である。
【図14】図13の具体的構成を示すブロック図であ
る。
【図15】本発明の第8の実施例の説明図である。
【図16】本発明の第8の実施例のブロック図である。
【図17】従来の照明器具の取付け工法の一例を示す平
面図である。
【図18】図17の作用説明図である。
【図19】図18のA−A断面図である。
【符号の説明】
10 天井面 11 照明器具本体 12 光源 13 照明器具 14 開口設定部 15 支持枠 16a,16b,16c,16d,… 非開口板 17 開口部 18 照明制御装置 21 スリット板 25 仕切板 26 仕切板収納部 30 初期状態設定手段 31 輝度値計測手段 32 演算手段 33 光照射手段 43 遮光特性制御手段 46 遮光手段 49 可変角遮光手段

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非開口部を形成する板及び該板を支持す
    る枠組からなる開口設定部と、光源の点灯装置等を備え
    た照明器具本体との間に面状に配置した光源を有し、天
    井面に取り付けられる照明装置であって、 上記光源の調光を行う光照射制御手段と、上記開口設定
    部に開口部を設定できかつ開口部の位置及び形状を変え
    ることができる開口部形状制御手段と、上記開口部の位
    置及び形状に基いて上記光照射制御手段を制御する調光
    制御手段とを備えたことを特徴とする照明装置。
  2. 【請求項2】 開口部形状制御手段は、上記開口設定部
    に複数の開口部を設定すると共に、それら開口部の開口
    面積及びある開口部の中心とこれに隣接する開口部の中
    心との間隔をそれぞれ可変とすることを特徴とする請求
    項1記載の照明装置。
  3. 【請求項3】 天井面と開口設定部との間に面状に並べ
    て設置された複数個の光源の間に、上下方向の長さ可変
    の仕切手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の照
    明装置。
  4. 【請求項4】 仕切手段の両面を光反射率の高い材料で
    構成したことを特徴とする請求項3記載の照明装置。
  5. 【請求項5】 開口設定部の非開口部近傍に、上下方向
    に長さ可変の遮光手段を設けたことを特徴とする請求項
    1記載の照明装置。
  6. 【請求項6】 開口設定部の非開口部近傍に、回動可能
    な遮光手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の照
    明装置。
  7. 【請求項7】 複数の開口部のそれぞれの輝度及び背景
    輝度を計測する輝度値計測手段と、開口部形状制御手段
    への入力及び照明装置の形状、取付位置に関する各部の
    寸法、設定値等を入力する初期状態設定手段と、上記輝
    度値計測手段及び初期状態設定手段の出力により光照射
    制御手段を制御する演算手段とを備えたことを特徴とす
    る請求項1記載の照明装置。
  8. 【請求項8】 開口設定部の非開口部近傍に設けた遮光
    手段の方向、形状等を変えることのできる遮光特性制御
    手段と、輝度値計測手段及び初期状態設定手段の出力に
    より上記遮光特性制御手段を制御する演算手段とを備え
    たことを特徴とする請求項1、5又は6記載の照明装
    置。
  9. 【請求項9】 遮光特性制御手段は、開口設定部の非開
    口部近傍に設けた遮光手段の上下方向の長さを制御する
    ことを特徴とする請求項8記載の照明装置。
  10. 【請求項10】 遮光特性制御手段は、開口設定部の非
    開口部近傍に設けた遮光手段を回動させ、かつその回動
    角を制御することを特徴とする請求項8記載の照明装
    置。
  11. 【請求項11】 複数台の照明器具を天井面に取付け、
    これら照明器具をそれぞれ制御する手段を備えたことを
    特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9
    又は10記載の照明装置。
JP6191245A 1994-07-22 1994-07-22 照明装置 Pending JPH0836907A (ja)

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