JPH083648A - 鉄損の低い鏡面方向性珪素鋼板の製造方法 - Google Patents
鉄損の低い鏡面方向性珪素鋼板の製造方法Info
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- JPH083648A JPH083648A JP7120345A JP12034595A JPH083648A JP H083648 A JPH083648 A JP H083648A JP 7120345 A JP7120345 A JP 7120345A JP 12034595 A JP12034595 A JP 12034595A JP H083648 A JPH083648 A JP H083648A
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Abstract
方向性珪素鋼板を安価に製造する。 【構成】 仕上げ焼鈍の焼鈍分離剤として非水和性酸化
物を用い、かつ焼鈍分離剤中のアルカリ金属不純物の総
和(重量%):〔A〕が、脱炭焼鈍板の片面あたりの酸
素量(g/m2):〔O〕に対し、下記の条件を満たす
ようにする。 〔A〕>0.2×〔O〕 【効果】 仕上げ焼鈍後において、鋼板表層直下に析出
物の残留もしくは生成がなく、かつ鏡面を呈する、すな
わち鉄損の低い一方向性珪素鋼板が製造できる。
Description
電気機器等の鉄芯として利用される一方向性珪素鋼板の
製造方法に関するものであり、特に、表面付近に析出物
がない状態でかつ鏡面にすることにより、鉄損特性の向
上を図ろうとするものである。
れる一方向性珪素鋼板は、Siを0.8〜4.8%含有
し、製品の結晶組織を{110}<001>方位に高度
に集積させた鋼板である。一方向性鋼板の製品特性とし
て、磁束密度(B8で代表される)が高く、鉄損(W
17/50で代表される)が低いことが要求される。特
に、最近では地球環境保全や省エネルギーの見地から、
電力損失の少ない鉄芯材料、すなわち鉄損の低い一方向
性珪素鋼板が求められている。
ス損失による寄与に分けて考えることができる。前者は
鋼板の磁区幅の減少に伴って低下し、後者は磁壁移動の
障害をなくすことによって低減できる。磁壁移動の障害
となるものは鋼板表面の凹凸および鋼板中の析出物であ
る。
る手段としては、まず磁区を細分化する技術を中心に開
発がなされてきた。例えば、積み鉄芯用の材料として、
仕上げ焼鈍後の鋼板にレーザービームを照射して局部的
な微小歪を与える方法が特開昭58−26405号公報
等に開示されている。また、巻き鉄芯用には、珪素鋼板
を鉄芯に加工した後の歪取り焼鈍によっても磁区細分化
効果の消失しない方法も、特開昭62−8617号公報
に開示されている。これらの方法により、渦電流損失が
大きく減少することによって全鉄損値も低減された。
ち鋼板表面が平坦な一方向性珪素鋼板(以下、鏡面を呈
する一方向性珪素鋼板とする)を安価に製造する方法に
関しては、様々の提案がなされてきたにもかかわらず、
工業化に至っていない。以下にヒステリシス損失を低減
させるために従来提案されてきた手法と、それが工業化
に至らなかった理由を述べる。
鋼板の表面には、脱炭焼鈍工程で鋼板表面に生ずるSi
O2を主体とする内部酸化物層と、仕上げ焼鈍時の鋼板
の焼き付きを防止するために鋼板表面に塗布されるMg
Oを主体とする焼鈍分離剤が、仕上げ焼鈍時に反応して
生成する、フォルステライト(Mg2SiO4)を主体
とするいわゆるグラス皮膜が存在する。同皮膜がSiO
2内部酸化層を母体として形成されるため、皮膜と鋼板
の界面は平滑ではなく、これが磁壁移動の障害となって
いることが従来から指摘されている(例えば、S.D.
Washko,T.H.Shen and W.G.M
orris:J.Appl.Phys.,vol.5
3,p8296−8298)。これを受けて、仕上げ焼
鈍時に皮膜を形成させない方法や、形成された皮膜を除
去した後鋼板表面を平滑化する種々の方法が提案されて
きた。
882においては、焼鈍分離剤として、非水和性の酸化
物、すなわち高純度でかつ粗粒なアルミナを用いて仕上
げ焼鈍を行うことにより、グラス皮膜のない一方向性珪
素鋼板を製造する方法が開示されている。しかしなが
ら、この方法では、後述するように、仕上げ焼鈍後に鋼
板表面直下に析出物が残存しかつ表面も平滑にならな
い。したがって鉄損の向上代もたかだか2%にとどま
る。
鏡面化を達成する方法として、仕上げ焼純後に化学研磨
もしくは電解研磨を行う方法が、例えば特開昭60−3
9123号公報に開示されている。しかしながら化学研
磨、電解研磨は、研究室レベルでの小試料の処理を行う
には容易であるが、工業的規模で行うにあたっては処理
条件(薬液濃度、浴温)の管理が困難でありかつ廃液処
理設備を必要とするため、実用化には至っていない。
面を呈する一方向性珪素鋼板の製造方法として、本発明
者等は、脱炭焼鈍板の酸化層を酸洗等により除去し、ア
ルミナ等の焼鈍分離剤を用いて仕上げ焼鈍を行うことに
より、鋼板表面直下の介在物の生成を防止する方法を開
示している(例えば特開平6−256848号公報)。
同法によれば、脱炭酸化膜を除去しなかった場合に比較
して鉄損値(W17/50)が0.1W/kg程度低い
一方向性珪素鋼板が得られる。ここで工業的に鋼板の酸
洗を行うことは技術的には可能である。しかしながら従
来工程に対して新たなる工程を付加するものであり、製
造コストの増大をもたらす。
析出物が存在せずかつ表面が鏡面を呈する鉄損の低い一
方向性珪素鋼板を、従来の工程に準じ低コストで製造す
る方法、具体的には特開平6−256848号公報の方
法において酸洗工程を採用せずに済む方法を開示するも
のである。
験を通じて、脱炭焼鈍時の鋼板酸素量に応じて、焼鈍分
離剤として用いる酸化物中の不純物元素、特にアルカリ
金属濃度を制御すれば、仕上げ焼鈍後の鋼板直下に生成
する鉄損に有害な析出物の残留もしくは生成を防止でき
ると同時に、仕上げ焼鈍過程における鋼板表面の鏡面化
が促進されることを見いだした。
に説明する。珪素鋼板中の炭素は、最終製品の結晶組織
を{110}<001>方位に高度に集積させるために
必要な中間製品の結晶集合組織を得るために、必須の元
素である。したがって、製造工程初期においては、必ず
含有させておかなければならない。一方、最終製品中に
炭素が残存すると鉄損特性を悪化させるため、通常、仕
上げ焼鈍工程の前工程である一次再結晶焼鈍を湿潤雰囲
気中で行い、鋼板の脱炭を行う。このため一次再結晶焼
鈍は脱炭焼鈍とも称される。磁気特性を劣化させないた
めには、脱炭焼鈍後の残留炭素濃度は30ppm以下で
ならなければならないとされている。
の酸素ポテンシャルに依存し、酸素ポテンシャルが低く
なると脱炭性が悪化する。一方、酸素ポテンシャルの増
大は珪素鋼板の表面にSiO2を主体とする内部酸化層
の形成を促進する。現在のところ、脱炭完了と内部酸化
層形成防止が両立する条件は、生産性を損なわない程度
の焼鈍時間(数分以内)を前提に考えると、見いだされ
ていない。したがって、脱炭焼鈍は必然的にSiO2内
部酸化層形成を伴う。
板に高純度で比較的粗粒のアルミナを塗布し、仕上げ焼
鈍を行うと、表面酸化物皮膜のない一方向性珪素鋼板が
得られるが、鏡面は呈さない。のみならず、図3(a)
に示したように、表面直下に析出物の形成が認められ
る。
上げ焼鈍前の鋼板が酸可溶性Alを含有するか否かによ
る。すなわち、仕上げ焼鈍以前の工程において鋼板が酸
可溶性Alを含有する場合には、図1(a)に示したX
線回折結果により、この析出物がムライト(3Al2O
3・2SiO2)である。一方、仕上げ焼鈍以前の工程
において鋼板が酸可溶性Alを含まない場合には、表面
層の電解抽出残渣の赤外線吸収スペクトル測定により、
SiO2であることがわかった。
物の形成量が脱炭焼鈍露点の上昇とともに増加すること
から、同析出物におけるSiO2成分の起源が脱炭焼鈍
時に形成されたSiO2内部酸化層であると考えられ
る。一方、同析出物におけるAl2O3成分の起源は、
焼鈍分離剤として使用したアルミナではなく、二次再結
晶を制御するために鋼板に含有させた酸可溶性Alであ
ると推定される。なぜならば、析出物が鋼板表面に露出
していないからである。
酸化SiO2は、還元性雰囲気での仕上げ焼鈍によって
も還元されず、鋼板直下に残留することがわかる。特
に、酸可溶性Alを含有する場合には、酸可溶性Alが
SiO2と反応し、鋼板表面直下でムライトを形成す
る。これらの表層直下の析出物は鋼板内部に形成されて
いるため、仕上げ焼鈍後段の高温、還元性雰囲気の条件
下でも還元されない。
仕上げ焼鈍の高温領域において原子の拡散が活発にな
り、鋼板表面の鏡面化が進行する。これに対し、鋼板表
面直下に析出物が存在すると、原子の移動が阻害され、
仕上げ焼鈍中での鏡面化は阻害される。
成が上記機構であるゆえ、本発明が解決しようとする課
題は、以下の条件を含む製造条件の下に製造される方向
性珪素鋼板において必ず発生する。すなわち鋼板がS
iを含有する。脱炭焼鈍工程を必要とする。仕上げ
焼鈍時にフォルステライトを主体とする皮膜を形成せ
ず、鋼板表面を鏡面化する。したがって、本発明は基本
的に上記条件を前提とする全ての方向性珪素鋼板の製造
に適用できる。
ナを用いた仕上げ焼鈍実験を行った。その結果、アルミ
ナ中に不純物として含まれるNaが多い場合には、脱炭
焼鈍酸化膜が存在しても鏡面化することを見いだした。
さらに、図3(b)および図1(b)に示したように、
表面が鏡面を呈する場合には表層直下の析出物が存在し
ないことが判明した。理由は不明であるが、Naの存在
により、脱炭焼鈍時に形成されたSiO2の仕上げ焼鈍
工程における還元が促進されたものと推定される。
起これば、鋼板直下の析出物の残留、生成がなくなり、
鏡面化が容易に進行する。したがってNa含有量の多い
アルミナを焼鈍分離剤として用い、仕上げ焼鈍を行った
場合は表面が鏡面を呈しかつ鋼板表層直下に析出物の存
在しない一方向性珪素鋼板が得られる。
成防止に必要な、焼鈍分離剤アルミナ中Na濃度を調査
したところ、脱炭焼鈍時の酸素量に依存することがわか
った。図2はアルミナ中Na濃度と仕上げ焼鈍後の鋼板
直下析出物の発生状況を整理したものである。脱炭焼鈍
板の酸素量が少なければ、必要なNa量は少なくてす
み、 〔A〕>0.2×〔O〕 なる関係が認められた。
の酸素量(g/m2)、〔A〕は焼鈍分離剤として用い
るアルミナ中のNa濃度(重量%)である。したがっ
て、上記関係を満たす脱炭焼鈍板と焼鈍分離剤を用いる
ならば、仕上げ焼鈍後の表面直下析出物の形成が防止で
きかつ鏡面を呈する鋼板が得られる。
において上記関係を満たすためには、脱炭焼鈍時の露点
を脱炭反応が行える範囲内において焼鈍雰囲気中の露点
を下げても良いし、脱炭焼鈍後に軽酸洗を行って脱炭酸
化膜の一部を削除しても良い。
係を満たすためには、適当なNa量を不純物として含む
アルミナを選択しても良いし、各種Na化合物(酸化
物、水酸化物、塩化物、硫酸塩、硝酸塩等)をアルミナ
に必要量添加しても磁気的な平滑表面が得られる。
ミナ中の種々の不純物の、仕上げ焼鈍時における鏡面化
におよぼす影響を調査したところ、Na以外でもLiや
K等のアルカリ金属はいずれも同様の効果を有すること
を見いだした。したがってこれらの化合物をアルミナに
添加しても良い。
造方法としては、Goss等によるMnSを主インヒビ
ターとして用いる製造法(例えば、U.S.P1,96
5,559)、田口,坂倉等によるAlNとMnSを主
インヒビターとして用いる製造法(例えば、特公昭40
−15644号公報)、または小松等による(Al,S
i)Nを主インヒビターとして用いる製造法(例えば、
特公昭60−45285号公報)が基本的になる。以下
にその要点を述べる。
重要な元素である。しかしながら含有量が4.8%を超
えると、冷間圧延時に鋼板が割れやすくなり、圧延が困
難になる。一方、Si量を下げると仕上げ焼鈍時にα→
γ変態が生じ、結晶の方向性が損なわれる。したがっ
て、Siの下限は通常0.8%である。
ターとしての機能をはたす元素である。安定した二次再
結晶を起こさせるためには、Mnが0.02〜0.3
%、Sが0.005〜0.04%の範囲にするのが良
い。
(Al,Si)Nを形成し、インヒビターとしての機能
をはたす元素である。磁束密度の高い方向性珪素鋼板を
製造するためには0.012〜0.05%添加するのが
良い。
リスターと称される空孔を鋼板に形成するゆえ、0.0
1%以下が望ましい。他のインヒビター構成元素とし
て、B,Bi,Pb,S,Se,Sn,Ti等をAlに
加えて利用できる。
一次再結晶組織を、二次再結晶に適する集合組織に整え
るために必要である。したがって、冷間圧延工程までは
0.02%以上含有させておく必要がある。一方、0.
1%を超えると一次再結晶集合組織が悪化し、また脱炭
に必要な時間も長くなり不経済である。
板とされるか、または溶鋼を連続鋳造して薄帯とされ
る。上記熱延板もしくは連続鋳造薄帯は、ただちに、も
しくは短時間焼鈍を経て冷間圧延される。この短時間焼
鈍は製品の磁気特性を向上させるのに有効であり、75
0〜1200℃の温度域で30秒〜30分間行うのが良
いが、望む製品の特性レベルとコストを勘案して採否を
決めれば良い。
によっても異なるが、AlNやAl(Si,N)をイン
ヒビターのうちの一つとして利用する場合には、特公昭
40−15644号公報に開示されているように、基本
的には最終冷延率80%以上とすれば良い。
炭素の除去を目的として、湿潤雰囲気中、750〜90
0℃の温度域で脱炭焼鈍を行う。(Al,Si)Nを主
インヒビターとして用いる場合(例えば、特公昭62−
45285号公報)には、脱炭焼鈍後に鋼板に対し窒化
処理を施す。この窒化処理の具体的方法については特に
限定するものではなく、アンモニア等の窒化能を有する
雰囲気ガス中で焼鈍する方法等がある。窒化量は0.0
05%以上、望ましくは鋼中のAl当量以上である。
び鋼板の焼き付き防止を目的として焼鈍分離剤を塗布す
る。本発明における焼鈍分離剤としては、MgOのよう
な水和しやすい酸化物は好ましくない。水和しやすい焼
鈍分離剤を用いると、仕上げ焼鈍中に鋼板表面の追加酸
化が起こったり、脱炭酸化膜と反応して表面に酸化物層
を形成し、鏡面化しないからである。一方、焼鈍分離剤
が非水和性の安定な酸化物ならば、本発明においてはそ
の化学種を限定しない。
酸化物ならば、基本的に使用可能である。ZrO2やY
2O3等も採用可能である。アルミナは最も安価な非水
和性酸化物の一つであるため、本発明に適している。特
に安価なアルミナは不純物としてNa成分を比較的多量
に含有するため、一層有利である。
定するものではなく、焼鈍分離剤を水に懸濁して塗布乾
燥しても良いし、静電塗布法によっても良い。水に懸濁
する場合には、懸濁液に防錆剤を添加すると塗布の際の
鋼板の点錆の発生を防止できる。比較的粒径の粗い酸化
物粒子を水に懸濁して用いる場合には、メチルセルロー
ス等の粘結剤を添加することにより鋼板に対する焼鈍分
離剤の塗布性、乾燥後の焼鈍分離剤酸化物の付着性が向
上する。
焼鈍分離剤塗布工程において、以下の条件を満たすよう
規定するところにある。すなわち、仕上げ焼鈍直前の鋼
板酸素量〔O〕と焼鈍分離剤中のアルカリ金属不純物濃
度〔A〕の合計との関係が、 〔A〕>0.2×〔O〕 なる条件下にあることを必要とする。ここで、〔O〕は
仕上げ焼鈍直前の鋼板表面の片面あたりの酸素量(g/
m2)、〔A〕は焼鈍分離剤として用いる焼鈍分離剤中
のアルカリ金属不純物の総和(重量%)である。
ような手段が可能である。アルカリ金属不純物濃度が低
い酸化物を焼鈍分離剤として用いる場合には脱炭焼鈍後
に鋼板に軽酸洗を施して鋼板酸素量を減少させることが
できる。ただしこの場合製造工程が増えるため、製造コ
ストの観点からは好ましくはない。
ぼ完了しかつ鋼板の酸化が進行しないような雰囲気と焼
鈍時間を選択し、その際に生成した鋼板酸素量に応じた
不純物アルカリ金属量を含有する非水和性酸化物を焼鈍
分離剤として用いる方が良い。
て、必要な不純物アルカリ金属濃度を確保するために
は、以下のような手段が可能である。まず、一般的な工
業用アルミナ、特に安価な製品は、その製造工程上必然
的に不純物Naを0.2%程度含んでおり、利用でき
る。したがって、本発明は焼鈍分離剤の購入コストを低
減する効果もある。
純物Naが不足な場合、またはアルカリ金属不純物を含
まない非水和性酸化物を焼鈍分離剤として用いる場合に
は、アルカリ金属塩を酸化物粉に混入させるか、または
焼鈍分離剤スラリーを作製する際にアルカリ金属塩を必
要量溶解させれば良い。後者の場合、用いるアルカリ金
属塩はNa,K,Li等の水酸化物、硝酸塩、硫酸塩、
塩化物、酢酸塩等の水溶性の塩が良い。
ための仕上げ焼鈍を行う。特開平2−258929号公
報に開示されているように、昇温過程の途中において一
定の温度で保持し、二次再結晶が一定の温度域で進行す
るような手段を講じることは、製品の磁束密度を向上さ
せる上で有効である。二次再結晶完了後、窒化物等の純
化と鋼板表面の平滑化を行うために、水素100%の雰
囲気中、1100℃以上に保定する。
ィングを施すならば、鉄損の低い珪素鋼板が得られる。
さらにレーザー照射等の磁区細分化処理を施すならば、
一層鉄損を下げることができる。以上、特に本発明の効
果が顕著に現れる実施形態を述べたが、本発明の実施に
あたっては必ずしも上記鋼板成分、製造条件に限定され
るものではない。先に述べたように、下記の前提の下に
製造される方向性珪素鋼板の鉄損を低減しようとする場
合には全て適用可能である。鋼板がSiを含有する。
脱炭焼鈍工程を必要とする。仕上げ焼鈍時にフォル
ステライトを主体とする皮膜を形成せず、鏡面化する。
5%、S:0.007%、酸可溶性Al:0.03%、
N:0.008%、Sn:0.05%を含有する板厚
2.3mmの熱延珪素鋼帯を1100℃で2分間焼鈍
し、酸洗した後、0.23mmに冷延した。この冷延鋼
板に対し種々の雰囲気と焼鈍時間により脱炭焼鈍を施し
た。その際の鋼板酸素量は表1に示した通りである。つ
いでアンモニア雰囲気中で焼鈍することにより、鋼板窒
素量を0.025%まで増加させ、インヒビターの強化
を行った。
部は不純物としてのアルカリ金属の種類と濃度を変化さ
せたアルミナを、水スラリーで塗布し、仕上げ焼鈍を施
した。仕上げ焼鈍では、1200℃まではN2100%
の雰囲気ガス中で10℃/hrの昇温速度で昇温し、1
200℃に到達した後H2100%の雰囲気ガスに切り
替え20時間の保定を行った。これらの試料に張力コー
ティングを施した後、レーザーを照射して磁区細分化処
理を行った。得られた製品の磁気特性を表1に示す。
07%、S:0.025%、酸可溶性Al:0.026
%、N:0.008%、Sn:0.1%を含有する板厚
2.3mmの熱延珪素鋼帯を1100℃で2分間焼鈍
し、酸洗した後、0.23mmに冷延した。この冷延鋼
板に対し種々の雰囲気と焼鈍時間により脱炭焼鈍を施し
た。その際の鋼板酸素量は表2に示した通りである。
部は不純物としてのアルカリ金属の種類と濃度を変化さ
せたアルミナを、水スラリーで塗布し、仕上げ焼鈍を施
した。仕上げ焼鈍では、1200℃まではN215%+
H285%の雰囲気ガス中で15℃/hrの昇温速度で
昇温し、1200℃に到達した後H2100%の雰囲気
ガスに切り替え20時間の保定を行った。これらの試料
に張力コーティングを施した後、レーザーを照射して磁
区細分化処理を行った。得られた製品の磁気特性を表2
に示す。
05%、S:0.025%を含有する板厚2.5mmの
熱延珪素鋼帯を酸洗した後、900℃で2分間の中間焼
鈍をはさむ2回冷延法により0.30mmに冷延した。
この冷延鋼板に対し種々の雰囲気と焼鈍時間により脱炭
焼鈍を施した。その際の鋼板酸素量は表3に示した通り
である。
部は不純物としてのアルカリ金属の種類と濃度を変化さ
せたアルミナを、水スラリーで塗布し、仕上げ焼鈍を施
した。仕上げ焼鈍では、1200℃まではN215%+
H285%の雰囲気ガス中で15℃/hrの昇温速度で
昇温し、1200℃に到達した後H2100%の雰囲気
ガスに切り替え20時間の保定を行った。これらの試料
に張力コーティングを施した。得られた製品の磁気特性
を表3に示す。
性珪素鋼板が安価に製造することができる。
鈍を行った一方向性珪素鋼板のX線回折パターン(Cu
Kα)であり、(a)は高純度アルミナを使用した例、
(b)は0.2%の不純物Naを含むアルミナを使用し
た例である。
焼鈍時の鋼板酸素量と仕上げ焼鈍後の鋼板直下析出物生
成の関係のグラフであり、○は析出物無し、●は析出物
有りを示す。
鈍を行った一方向性珪素鋼板の断面顕微鏡写真であり、
(a)は高純度アルミナを使用した例、(b)は0.2
%の不純物Naを含むアルミナを使用した例である。
Claims (8)
- 【請求項1】 珪素鋼帯を、必要に応じて焼鈍し、1回
もしくは中間焼鈍をはさむ2回以上の冷間圧延により最
終板厚とし、次いで脱炭焼鈍、必要に応じて窒化処理を
行った後、非水和性酸化物を主体とする焼鈍分離剤を塗
布してコイルに巻き取り、しかる後に仕上げ焼鈍を行う
ことにより、鏡面方向性珪素鋼板を製造する方法におい
て、仕上げ焼鈍直前の鋼板の片面あたりの酸素量(g/
m2):〔O〕と、焼鈍分離剤中のアルカリ金属不純物
の総和(重量%):〔A〕とが、下記の条件を満たすこ
とを特徴とする鉄損の低い鏡面方向性珪素鋼板の製造方
法。 〔A〕>0.2×〔O〕 - 【請求項2】 重量比で Si:0.8〜4.8%、 酸可溶性Al:0.012〜0.05%、 N ≦0.01%を含有する珪素鋼帯を、1回もしくは
中間焼鈍をはさむ2回以上の冷間圧延により最終板厚と
し、次いで脱炭焼鈍、窒化処理を行った後、非水和性酸
化物を主体とする焼鈍分離剤を塗布してコイルに巻き取
り、しかる後に仕上げ焼鈍を行うことにより、鏡面方向
性珪素鋼板を製造する方法において、仕上げ焼鈍直前の
鋼板の片面あたりの酸素量(g/m2):〔O〕と、焼
鈍分離剤中のアルカリ金属不純物の総和(重量%):
〔A〕とが、下記の条件を満たすことを特徴とする鉄損
の低い鏡面方向性珪素鋼板の製造方法。 〔A〕>0.2×〔O〕 - 【請求項3】 重量比で Si:0.8〜4.8%、 酸可溶性Al:0.012〜0.05%、 N ≦0.01%、 Mn:0.02〜0.3%、 S :0.005〜0.040%を含有する珪素鋼帯
を、1回もしくは中間焼鈍をはさむ2回以上の冷間圧延
により最終板厚とし、次いで脱炭焼鈍を行った後、非水
和性酸化物を主体とする焼鈍分離剤を塗布してコイルに
巻き取り、しかる後に仕上げ焼鈍を行うことにより、鏡
面方向性珪素鋼板を製造する方法において、仕上げ焼鈍
直前の鋼板の片面あたりの酸素量(g/m2):〔O〕
と、焼鈍分離剤中のアルカリ金属不純物の総和(重量
%):〔A〕とが、下記の条件を満たすことを特徴とす
る鉄損の低い鏡面方向性珪素鋼板の製造方法。 〔A〕>0.2×〔O〕 - 【請求項4】 重量比で Si:0.8〜4.8%、 Mn:0.02〜0.3%、 S :0.005〜0.040%を含有する珪素鋼帯
を、中間焼鈍をはさむ2回以上の冷間圧延により最終板
厚とし、次いで脱炭焼鈍を行った後、非水和性酸化物を
主体とする焼鈍分離剤を塗布してコイルに巻き取り、し
かる後に仕上げ焼鈍を行うことにより、鏡面方向性珪素
鋼板を製造する方法において、仕上げ焼鈍直前の鋼板の
片面あたりの酸素量(g/m2):〔O〕と、焼鈍分離
剤中のアルカリ金属不純物の総和(重量%):〔A〕と
が、下記の条件を満たすことを特徴とする鉄損の低い鏡
面方向性珪素鋼板の製造方法。 〔A〕>0.2×〔O〕 - 【請求項5】 焼鈍分離剤として用いる非水和性酸化物
がアルミナである請求項1,2,3または4記載の方向
性珪素鋼板の製造方法。 - 【請求項6】 焼鈍分離剤中の不純物アルカリ金属がL
i,Na,Kのいずれかである請求項1,2,3,4ま
たは5記載の方向性珪素鋼板の製造方法。 - 【請求項7】 焼鈍分離剤中にLi,Na,Kのいずれ
かの塩、酸化物、水酸化物を添加した請求項1,2,
3,4または5記載の方向性珪素鋼板の製造方法。 - 【請求項8】 仕上げ焼純後に張力付与型の絶縁コーテ
ィングを施す請求項1ないし7のいずれかに記載の方向
性珪素鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12034595A JP3412959B2 (ja) | 1994-04-22 | 1995-04-10 | 鉄損の低い鏡面方向性珪素鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6-85093 | 1994-04-22 | ||
JP8509394 | 1994-04-22 | ||
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