JPH083595Y2

JPH083595Y2 - コンクリートスラブ構築用天端定規

Info

Publication number: JPH083595Y2
Application number: JP1989149981U
Authority: JP
Inventors: 則光西尾
Original assignee: Takenaka Corp
Current assignee: Takenaka Corp
Priority date: 1989-12-26
Filing date: 1989-12-26
Publication date: 1996-01-31
Anticipated expiration: 2004-12-26
Also published as: JPH0389841U

Description

【考案の詳細な説明】「産業上の利用分野」本考案は、コンクリートスラブ構築用天端定規に係る
ものである。

「従来の技術と考案が解決しようとする課題」従来、コンクリートスラブの構築の際には、天端レベ
ルを決定するために、各所に天端定規が配される。

この天端定規は、通常、スラブ型枠上に載置する台座
に、上方からロックナット付きボルトを高さ調整自在に
螺装して成り、使用に当たっては、スラブ型枠上に載置
して釘止めし、ボルトの高さを調整してロックナットで
固定し、而して、そのボルトの上端で打設コンクリート
の天端レベルを決定する。コンクリート打設後の天端定
規は、打設コンクリート中に埋め殺しにする。

しかし、そのボルトの上端がスラブ上面に表出し、か
つ、台座の下端がスラブ下面に表出するため、天端定規
と打設コンクリートとの間に生ずる隙間から漏水し易い
欠点がある。

ところで、同様の天端定規に、台座からナット付きの
螺棒を起立させ、該螺棒の上端部に弾性パイプを嵌合さ
せて、これの下端をナットで受け、該ナットでその高さ
を調整するようにしたものがある（実開昭58-156954号
公報）。この天端定規は、前例のものと同様にして使用
するが、打設コンクリートの天端レベル決定直後に、そ
の弾性パイプを抜き取り、抜出孔をコンクリートで埋め
るものであるから、漏水の点については改善できる。

しかし、打設コンクリートの流動により、弾性パイプ
が浮き上がったり曲がったりして、正確な天端にレベル
が得られない欠点がある。

他に、セパレーターの中間部に天限尺を上下調整自在
にねじ止めしたものや（実開昭53-57526号公報）、台座
等からスプリング等の弾性屈伸手段を介してヘッドを起
立させたものなど（実開昭59-173847号公報、実開昭59-
192555号公報、実開昭64-18248号公報）もある。

しかし、これらの場合、コンクリート打設時に、打設
コンクリートの圧力ですぐに倒れ込み、スプリング等を
備えていても復元しないことが多く、天端レベルの正確
性が失われる欠点がある。そして、これらの場合も、全
体的に打設コンクリート中に埋め殺しとするために、前
述のような漏水を生じ易い欠点を有している。

また、スラブ筋にレベル筋を溶接して起立させ、打設
コンクリートの天端レベル決定後にこれを折り曲げてコ
ンクリート中に没入させることも行われている。

しかし、この場合には、そのレベル筋をコンクリート
中へ曲げ込むのが容易でない。更に、スラブ筋をベース
にするため、高精度を期待できない。

本考案は、これらの問題点を解決しようとするもので
ある。

「課題を解決するための手段」上記目的達成のため、本考案は、伸縮調整自在な天端
定規本体１の先端に、天端レベルの指標３を備えたレベ
ル棒２の下端を、一方向にのみ傾倒させる傾倒制限手段
を講じて伸縮自在に枢着したことを特徴とする。

「作用」如上の構成であるから、使用に当たっては、第３図、
第４図に示すように、天端定規本体１をスラブ型枠Ａ上
の適所に配して、釘Ｂで固定し、レベル棒２を直立させ
るとともに、その天端定規本体１を伸縮調整する。な
お、第３図、第４図中、Ｃは、スラブ筋、Ｄは、サポー
ト、Ｅは、角端太、Ｆは、スペーサである。

次に、それぞれのレベル棒２が傾倒する手前の側から
スラブ型枠Ａ上にコンクリートＧを打設し、天端レベル
がレベル棒２の指標３に達したところで打止めし、その
レベル棒２を打設コンクリート中へと倒し込み没入させ
て埋め殺し、コンクリート表面を均す。

「実施例」図面は、本考案の実施例を示している。

図示のものは、インサート用合成樹脂製であり、伸縮
自在な天端定規本体１の先端に、天端レベルの指標３を
備えたレベル棒２を屈伸自在に枢着している。

天端定規本体１は、下端に膨隆した脚部12を有する下
螺棒11と、上端に二又部14を有する上螺棒13とを、長ナ
ット15により伸縮自在に連結し、更に、上螺棒13に固定
ナット16を螺合してその長ナット15の位置決めを得るよ
うにし、また、上記脚部12に適数の釘孔17を穿設してい
る。

レベル棒２は、下端をピン21にて上記二又部14に屈伸
自在に枢着するとともに、傾倒制限手段として一方にの
み倒れ得るように下端面の一隅にだけアールを付けてお
り、また、中途部適所に色テープによる指標３を付して
いる。

如上の構成であり、第３図、第４図に示す通りに使用
すればよいが（「作用」の項参照）、この場合、天端定
規本体１の釘止めには脚部12の釘孔17を用い、天端定規
本体１の伸縮調整には上螺棒13と長ナット15とを適宜に
螺動進退させる。

「考案の効果」本考案によれば、天端レベルの指標３を備えたレベル
棒２の下端を、伸縮調整自在な天端定規本体１の先端
に、一方向にのみ傾倒させる傾倒制限手段を講じて屈伸
自在に枢着したので、スラブ型枠Ａ内へのコンクリート
Ｇの打設に当たり、天端定規本体１にてスラブ型枠Ａ上
に取り付けし、レベル棒２を直立させるとともに、その
天端定規本体１を伸縮調整して、そのレベル棒２の指標
３で打設コンクリートＧの天端レベルを設定することが
できるが、この際、レベル棒２が傾倒する手前の側から
コンクリートＧを打設することにより、レベル棒２が打
設コンクリートＧの圧力で倒れ込むことはなく、無論、
浮き上がるような不都合もなく、正確な天端レベルを得
ることができる。

また、打設コンクリートの天端レベル決定後に、レベ
ル棒２をその打設コンクリート中へ簡単に倒伏没入させ
ることができ、その後の処理もコンクリート表面に単に
均せばよくて、コンクリートの補充等は不要であり、作
業がきわめて容易である。

而して、そのレベル棒２の没入により、天端定規に起
因する漏水を防止でき、しかも、レベル棒２が万一打設
コンクリートの流動等で倒れたとしても簡単に直立させ
ることができ、スラブ型枠を基準とすることと相俟って
高精度の天端レベルを設定できる。

その上、コンクリート打設の際、コンクリート注入パ
イプの移動等に邪魔になるようなことがあれば、一時的
にレベル棒２を倒してその不都合を回避でき、作業に支
障をきたすことはない。勿論、これにより損傷等を回避
することもできる。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の実施例で、第１図は、截断側面図、第
２図は、要部の縦断正面図、第３図は、配置説明平面
図、第４図は、使用状態の截断側面図である。１……天端定規本体、２……レベル棒３……指標、11……下螺棒 12……脚部、13……上螺棒 14……二又部、15……長ナット 16……固定ナット、17……釘孔 21……ピンＡ……スラブ型枠、Ｂ……釘Ｃ……スラブ筋、Ｄ……サポートＥ……角端太、Ｆ……スペーサＧ……コンクリート

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】伸縮調整自在な天端定規本体１の先端に、
天端レベルの指標３を備えたレベル棒２の下端を、一方
向にのみ傾倒させる傾倒制限手段を講じて屈伸自在に枢
着したことを特徴とするコンクリートスラブ構築用天端
定規。