JPH0835819A - トロリ線の検査方法及び検査装置 - Google Patents

トロリ線の検査方法及び検査装置

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JPH0835819A
JPH0835819A JP6168514A JP16851494A JPH0835819A JP H0835819 A JPH0835819 A JP H0835819A JP 6168514 A JP6168514 A JP 6168514A JP 16851494 A JP16851494 A JP 16851494A JP H0835819 A JPH0835819 A JP H0835819A
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Japan
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trolley wire
light
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frequency
detection signal
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JP6168514A
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Inventor
Kentaro Egawa
健太郎 江川
Koichi Sakai
幸一 酒井
Kozo Takahashi
幸三 高橋
Yasushi Suzuki
康史 鈴木
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Nikon Corp
East Japan Railway Co
Original Assignee
Nikon Corp
East Japan Railway Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トロリ線101に生じる波状摩耗を迅速且つ安
全に検査発見する。 【構成】 トロリ線101に検査光を照射する発光手段21
と、前記トロリ線101からの乱反射光を受光して受光強
度に応じた検出信号を出力する受光手段51と、この受光
手段51からの検出信号の周波数を検出し、該周波数が一
定の周波数帯となるときに検知信号を出力する周波数検
出手段71と、この周波数検出手段71が出力する検知信号
により前記トロリ線101の摺動面を撮像する撮像手段81
と、を設けたトロリ線検査装置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トロリ線と称される架
線の検査、特にトロリ線の摺動面に発生する波状摩耗の
発生状態を検査する方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】今日、トロリ線と称される架線は、その
摺動面にパンタグラフの摺動による摩耗が進行し、特に
波状摩耗と称される部分的な摩耗によりパンタグラフが
トロリ線から離線する現象やトロリ線の断線などの大き
な弊害を引き起こすことが知られており、目視による摩
耗状態の検査が行われている。
【0003】この目視による検査は、軌道上を徒歩によ
って架線を見て廻り、又は検査車輌等に同乗した検査員
が架線を見上げて行っているものである。なお、トロリ
線の摩耗や損傷の内、悪影響が特に大きいとされる波状
摩耗は、在来線では低速力行区間に多く発生し、新幹線
では高速運行区間に多く発生することが知られており、
これらの区間を重点的に検査することも行われている。
【0004】また、今日では、波状摩耗の山と山との間
隔は、パンタグラフの形状等に依存して発生することが
判明しており、山と山との間隔即ち波状摩耗の代表的な
ピッチも略一定であることが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、徒歩に
よる目視検査では時間と労力とが多大に必要となるのみ
でなく、常に事故に対する危険を伴う不安があった。ま
た、検査車輌を用いて目視検査を行う場合においても、
トロリ線の状態を正しく把握するために検査車輌の運行
速度を低くして走行しなければならず、安全且つ迅速に
検査を行うには未だ不十分であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、トロリ線に検
査光を照射し、トロリ線からの検査光に基づく乱反射光
を受光し、この乱反射光の強度の変化を検出することと
し、この検出した強度変化によって波状摩耗の有無を検
知することとするものである。また、この乱反射光の強
度変化の周波数が一定の周波数帯となるときには、トロ
リ線の影像を記録することもある。
【0007】更に、この記録に際しては、架線の支柱番
号を併せて記録するようにすることもある。そして、こ
の反射光の検出に際しては変調した検査光をトロリ線に
照射することもある。更にこの方法を実施する装置とし
ては、トロリ線に光を照射する発光手段とトロリ線から
の乱反射光を受ける受光手段とを有する装置とし、受光
手段としては受光量に応じた検出信号を出力するものを
用い、この受光手段からの検出信号における周波数を検
出し、該検出信号が一定の周波数帯を有するときに検知
信号を出力する周波数検出手段を設け、この周波数検出
手段が出力する検知信号によりトロリ線を撮像する撮像
手段を設けることとする。
【0008】又、トロリ線の支柱をカウントし、柱番号
を記憶する位置記憶手段を当該装置に設け、撮像手段が
トロリ線を撮像するとき、位置記憶手段の記憶データを
撮像データと合わせて記録するようにしておくこともあ
る。そして、発光手段からの検査光を変調する変調手段
を設け、受光手段からの検出信号を変調周波数で検波す
る検波手段を設けることとし、検波手段の出力信号を周
波数検出手段に入力するように設けた装置とすることも
ある。
【0009】更に、発光手段からの検査光をトロリ線の
方向に反射すると共にトロリ線からの反射光を所定方向
に反射する第1可動ミラーを設けると共に、トロリ線か
らの乱反射光を受光手段の方向に反射する第2可動ミラ
ーを設け、前記第1可動ミラーからの反射光を受光して
トロリ線の位置を検出する位置検出手段と位置検出手段
の検出結果により第1可動ミラーと第2可動ミラーとを
制御する制御手段とを設けることもある。
【0010】
【作 用】本発明は、検査光を照射してこの乱反射光を
検出する方法である故、波状摩耗の箇所では摩耗に応じ
て乱反射光の強度が変化し、波状摩耗が摺動面に発生し
ている場合は、波状摩耗のピッチと車輌の走行速度に応
じた周波数を検出することができる。
【0011】また、この周波数が車輌の走行速度に応じ
て一定の周波数帯とされる故、一定周波数帯の変化が乱
反射光の強度変化中に検知されたとき、この検査光の照
射位置のトロリ線を撮影すれば、波状摩耗が生じている
トロリ線の摺動面の状態を影像として記録することがで
き、トロリ線の影像を撮影するとき、併せて支柱番号を
記録すれば、波状摩耗が生じている線区の特定が容易と
なる。
【0012】そしてトロリ線に照射する検査光に変調を
加える方法は、乱反射光の検出に際し、自然光などのノ
イズを除去し、検査光による乱反射光を正確に検出測定
することができる。また、トロリ線に検査光を照射する
発光手段は、トロリ線を極部的に照明することができ、
発光手段と受光手段とを一組とた装置は、この装置をト
ロリ線に対してトロリ線に沿って移動させると、トロリ
線の摺動面が平滑でないときは受光手段に入射される乱
反射光の光量を大きく変化させることができる。
【0013】そしてこの検査装置では、受光手段は受光
強度に応じた検出信号を出力するものであり、周波数検
出手段は検出信号の周波数を検出し、検出信号に一定の
周波数帯の信号が含まれて出力されたときに検知信号を
出力するものである故、当該検査装置の移動速度に応じ
て一定間隔でトロリ線の摺動面に変化が繰り返されてい
ることを検知でき、一定の周波数帯を検知したときに出
力する検知信号によりトロリ線を撮像する撮像手段は、
トロリ線の摺動面に一定間隔で変化が生じている箇所が
あるときに一定間隔の変化が繰り返されている箇所の影
像を記録することができる。
【0014】そして、トロリ線の支柱をカウントして支
柱番号を記憶し、この記憶データを撮像手段がトロリ線
を撮像するときに画像データと合わせて撮像手段に記憶
させる位置記憶手段は、撮像手段が記憶するトロリ線の
影像データに位置データを組み込ませることができる。
また、発光手段からの検査光を変調する変調手段は、発
光手段から照射される光を自然光とは異なる光とするこ
とができ、受光手段からの検出信号の内から変調周波数
帯の信号のみを周波数検出手段に出力する検波手段は、
受光手段に入射される光に応じた検出信号の内、発光手
段から照射された検査光による乱反射の信号成分のみを
抜き出して周波数検出手段に送ることができる。
【0015】そして、トロリ線からの反射光を所定の方
向に反射する第1可動ミラーとトロリ線からの乱反射光
を受光手段に反射する第2可動ミラーとを制御する制御
手段は、第1可動ミラーの反射光によりトロリ線の位置
を検出する位置検出手段の検出結果に基づいて第1可動
ミラーと第2可動ミラーとを制御する故、トロリ線の位
置に合わせて発光手段からの光を常にトロリ線に正しく
照射することができるようにすると共に、受光手段に正
しくトロリ線からの検査光による乱反射光が入射される
ように保つことができる。
【0016】
【実施例】本発明に係るトロリ線の検査方法は、図1に
示すように、発光手段21からの光を検査光としてハーフ
ミラー23や第1可動ミラー25によりトロリ線101に照射
し、この検査光によるトロリ線101からの乱反射光を第
2回転ミラーにより受光手段51のフォトダイオード53に
入射し、この乱反射光を分析して必要な場合にはCCD
カメラなどの撮像手段81によりトロリ線101の撮像を記
録するものである。
【0017】この方法に使用する発光手段21としては、
レーザーダイオードを発光源とし、コリメータレンズな
どによりレーザー光を略平行光束とした検査光を形成す
るものであり、この検査光をハーフミラー23により第1
可動ミラー25の方向に反射させ、第1可動ミラー25はハ
ーフミラー23から送られた検査光を枠体11の略垂直上方
方向に反射させるものであり、この第1可動ミラー25は
ハーフミラー23の中心と該第1可動ミラー25の中心を結
ぶ軸線15を回転軸として左右方向に回転可能とするもの
である。
【0018】また、第1可動ミラー25とハーフミラー23
とを結ぶ軸線15の位置には、ハーフミラー23の第1可動
ミラー25とは逆方向に第1レンズ33を配置し、検査光が
トロリ線101から反射された光を第1可動ミラー25でハ
ーフミラー23の方向に反射し、ハーフミラー23を透過さ
せて第1レンズ33によってトロリ線101が結像される位
置に分割ディテクタ35を設けている。
【0019】この分割ディテクタ35は、前記軸線15を中
心に左右対称とし、図2に示すように、4個のフォトダ
イオード36,37,38,39により4分割された受光面を形成
し、この分割ディテクタ35とした4個のダイオード36,3
7,38,39の受光量の差によりトロリ線101の像の位置を検
出するものであり、図3に示すように、第1フォトダイ
オード36乃至第4フォトダイオード39からの検出信号を
演算手段41に入力するものである。
【0020】なお、この演算手段41に検出信号を入力す
るに際し、本実施例では変調手段61により前記発光手段
21からトロリ線101に照射される検査光を数百ヘルツ乃
至数キロヘルツのパルス状としている故、この変調手段
61で設定した周波数で第1フォトダイオード36乃至第4
フォトダイオード39の検出信号を検波し、変調手段61の
周波数帯のみの検出信号を演算手段41に入力することと
し、検査光による反射光をもってトロリ線101の像の位
置を検出することにより自然光等の外乱が分割ディテク
タ35に入射された場合の影響を除くこととしている。
【0021】また、この演算手段41では、第2フォトダ
イオード37と第3フォトダイオード38との出力差を主と
してトロリ線101の結像位置を判定するものであり、ト
ロリ線101の像が第2フォトダイオード37と第3フォト
ダイオード38との境界に位置しているか否かを算出する
ものであって、第2フォトダイオード37または第3フォ
トダイオード38に像が片寄っている場合は、第2フォト
ダイオード37の出力と第3フォトダイオード38の出力と
の差によりモータ制御回路46に制御信号を出力し、第1
モータ47を正転または逆転させることにより第1可動ミ
ラー25を回動させ、常にトロリ線101の像が第2フォト
ダイオード37と第3フォトダイオード38との間に、即ち
分割ディテクタ35の中央に位置するように調整するもの
である。
【0022】さらに、この検査装置には第2可動ミラー
55を設け、この第2可動ミラー55は、斜方向から第1可
動ミラー25の真上近辺のトロリ線101の像を受光手段51
のフォトダイオード53に結像させるものとしている。従
って、この受光手段51には、発光手段21から照射された
検査光がトロリ線101の摺動面に照射され、この摺動面
に照射された検査光が乱反射したときの散乱光の一部が
入射されることになるものである。
【0023】この受光手段51は、第2可動ミラー55を介
して受光手段51に入力される光を受光手段51に設けたレ
ンズ52によりフォトダイオード53に集光し、このフォト
ダイオード53の検出信号も、図3に示したように検波手
段65を介して周波数検出手段71に入力し、フォトダイオ
ード53に入光された光に基づく検出信号の内、検査光に
よる乱反射成分による信号を抽出して周波数検出手段71
に入力するものである。
【0024】なお、この第2可動ミラー55は、前記モー
タ制御回路46により正逆回転する第1モータ47と同期し
て正逆回転する第2モータ48により軸線15を中心に第1
可動ミラー25と同様に左右へ回動し、第1可動ミラー25
の向きに合わせて回動することによりトロリ線101から
の乱反射光を常に受光手段51の中心に入射させるように
しており、受光手段51のフォトダイオード53は垂直方向
に長い受光面を有するものを用いてトロリ線101の高さ
が変化した場合でもトロリ線101からの乱反射光が受光
手段51のフォトダイオード53に入射されるようにしてい
るものである。
【0025】そして、前記周波数検出手段71は、検波手
段65を介して受光手段51のフォトダイオード53から入力
された検出信号の周波数成分を周波数アナライザ73によ
り分析し、一定周波数帯の成分が発生したとき、トリガ
発生回路75から検知信号を出力させるものである。本実
施例は、このように発光手段21からの検査光を第1可動
ミラー25によりトロリ線101に照射し、検査光が照射さ
れるトロリ線101の摺動面を斜方向から見た像を受光手
段51のフォトダイオード53に結ぶ故、トロリ線101の下
面である摺動面がが平滑であれば、フォトダイオード53
に入射される光の強度は一定であるも、トロリ線101の
下面にアーク損傷や極部的摩耗が生じているとフォトダ
イオード53に入射される光の強度が変化し、波状摩耗の
如く一定間隔で極部的摩耗が繰り返されるとき、この検
査装置を載置した車輌の走行速度と波状摩耗のピッチと
に応じて一定の周期でフォトダイオード53に入射される
光の強度、ひいては検出信号の出力が変化する。
【0026】従って、周波数検出手段71により検査光の
変調周波数と異なる一定の周期を有するとき、周波数検
出手段71からの検知信号によりトロリ線101の影像を撮
像手段81により撮像すれば、トロリ線101に生じている
波状摩耗の状態を影像として記録することができる。
又、多くの場合、在来線のトロリ線101に生じる波状摩
耗は、山と山とのピッチが66mm程度のものが一般的で
あり、例えば時速50Kmで車両を走行させると約22
0ヘルツの周波数を発生させることとなる故、この周波
数帯を検出したときに検知信号をトリガ発生回路75から
出力させることにより波条摩耗の検出を容易に行なうこ
とができる。
【0027】同様に、新幹線のトロリ線101に生じる波
状摩耗のピッチは、215mm程度又はその2分の1程度
のピッチのものが多い現状である故、時速50Kmで車
両を走行させると約65ヘルツ又は130ヘルツの周波
数帯を生じさせることとなり、この周波数帯を検出した
ときに検知信号を出力する周波数検出手段71により波条
摩耗の検出を容易に行なうことができる。
【0028】尚、周波数アナライザ73を車両の速度計と
連動させることにより検出すべき周波数帯を自動的に調
整変更するようにしておく場合や、この検査装置を積載
した車両を一定速度で走行させることとし、波状摩耗が
状況により一定のピッチである故、車両の走行速度と波
状摩耗のピッチとにより定まる特定の周波数帯を検出す
る周波数検出手段71とすることもあり、この場合、周波
数アナライザ73に限ることなく、特定周波数帯を通過さ
せるバンドパスフィルタなどとトリガ発生回路75とを組
み合わせて用いることもできる。
【0029】さらに、本実施例における検査装置は、前
記枠体11の軸線15上にCCDカメラ82などの撮像手段81
を設け、この撮像手段81としてはCCDカメラ82の近傍
にストロボ83を設けておき、このCCDカメラ82はトロ
リ線101を含む広範囲を撮像視野とし、前記第1可動ミ
ラー25上方のトロリ線101部分を斜下から撮像し得るよ
うに設けておき、前記検知信号が周波数検出手段71から
出力されたときにトロリ線101を含む影像を撮像するも
のとし、CCDカメラ82でトロリ線101を撮像するに際
しては、必要に応じてストロボ83を発光させるようにす
ることがあるものである。
【0030】又、本実施例では、分割ディテクタ35や演
算手段41で構成した位置検出手段31と、モータ制御回路
46および第1モータ47や第2モータ48で構成した制御手
段45と、を設けてトロリ線101の位置を検出しつつ第2
可動ミラー55により発光手段21からの検査光を常にトロ
リ線101の方向に照射することとしている故、図4に示
すように、トロリ線101が曲引きアームにより左右に折
曲させて張られていても、常に検査光をトロリ線101の
位置に向けて照射することができ、検査光の幅を絞るこ
とにより発光手段21から照射する検査光の強度を余り低
下させずにトロリ線101に照射することができる。
【0031】さらに、本実施例では、曲引きアームの下
方を第1可動ミラー25が通過するときは分割ディテクタ
35に入射される検査光の量が一時的に増加する故、この
回数をカウンタ93で記憶することにより曲引きアームを
支持している支柱の数を記憶し、CCDカメラ82の影像
をビデオフロッピー85に記録する際に、このカウンタ93
のカウント値をインポーザ95によりビデオフロッピー85
に記録させるものとし、カウンタ93のカウント値をプリ
セットすることにより支柱番号をカウンタ93とインポー
ザ95とで形成した位置記憶手段91により撮像手段81のビ
デオフロッピー85に記憶させ、トロリ線101の影像に支
柱番号を合成して記録し得るようにしている。
【0032】従って、このビデオフロッピー85に記録し
た影像を再成してトロリ線101の摺動面の状態を視覚に
より判断するとき、支柱番号により当該撮影区間を特定
することができるものである。なお、トロリ線101の検
査に際しては、前述のように第1可動ミラー25や第2可
動ミラー55を用いることなく、発光手段21からの検査光
を直接上方に照射してトロリ線101に検査光を当てるこ
とも可能である。
【0033】更に、発光手段21にはシリドリカルレンズ
を組み込み、検査光をトロリ線101に垂直な方向に広が
るスリット光とし、左右には広い範囲に検査光を照射し
つつ検査光が広範囲に分散することを防止することもあ
る。又、周波数検出手段71から検知信号が出力されたと
き、撮像手段81によりトロリ線101の影像を撮像する場
合のみでなく、適宜の警報装置を作動させることも可能
であり、また、撮像手段81によりトロリ線101の影像を
記録する場合は、ビデオフロッピー85のみでなく、光磁
気ディスクやビデオテープなどの適宜の記録媒体を使用
すれば足りるものである。
【0034】
【発明の効果】本発明は、走行する車輌からトロリ線に
検査光を照射し、この乱反射光の強度変化によりトロリ
線の摺動面が平滑でないことの検出を行う検査方法であ
る故、迅速な検査が可能となる。また、この検査により
一定周期で強度変化を検出したときにトロリ線の影像を
記録する方法は、波状摩耗の発生箇所の影像を記録し、
経時的変化等を視覚的に確認することができる。
【0035】そして支柱をカウントし、支柱番号をトロ
リ線の影像と併せて記録する方法は、波状摩耗の発生し
ている現場を特定することが極めて容易に行えるもので
ある。さらに、検査光に特定の変調を加える方法は、検
波により検査光の反射光や乱反射光のみを容易に抜き出
すことができ、自然光やその他の外乱光線による信号を
除去することにより、トロリ線下面の状態を正確に検査
することができる。
【0036】また、発光手段、受光手段および周波数検
出手段と撮像手段とを有する検査装置は、この装置を車
輌の上部等に固定することにより容易にトロリ線摺動面
の検査を行なうことができ、位置記憶手段を有する装置
は、記録場所の特定も容易に行なうことができるもので
あり、変調手段や検波手段を有する装置は自然光などの
外乱の影響を受けることなく、トロリ線における摺動面
の検査を正確に行うことができるものである。
【0037】そして、可動ミラーや位置検出手段および
制御手段を有する検査装置は、発光手段からの検査光を
分散させることなくトロリ線に照射することができるも
のであり、検査光の輝度を高くすることなくトロリ線へ
の照度を高く維持することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトロリ線検査装置の1実施例を示
す各部配置図。
【図2】本発明に係るトロリ線検査装置に用いた分割デ
ィテクタの概要を示す図。
【図3】本発明に係るトロリ線検査装置の回路ブロック
図。
【図4】トロリ線の状態を示す模式図。
【符号の説明】
11 枠体 21 発光手段 23 ハーフミラー 25 第1可動ミラ
ー 31 位置検出手段 35 分割ディテク
タ 41 演算手段 45 制御手段 46 モータ制御回路 47 第1モータ 48 第2モータ 51 受光手段 53 フォトダイオード 55 第2可動ミラ
ー 61 変調手段 65 検波手段 71 周波数検出手段 73 周波数アナラ
イザ 75 トリガ発生回路 81 撮像手段 82 CCDカメラ 85 ビデオフロッ
ピー 91 位置記憶手段 93 カウンタ 101 トロリ線 105 支柱 107 曲引きアーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 幸三 東京都千代田区丸の内3−2−3 株式会 社ニコン内 (72)発明者 鈴木 康史 東京都千代田区丸の内3−2−3 株式会 社ニコン内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行する車輌からトロリ線に検査光を照
    射すると共に、この検査光による前記トロリ線からの乱
    反射光を検出し、前記乱反射光の強度変化を検出して前
    記トロリ線の摺動面状態を検査することを特徴とするト
    ロリ線の検査方法。
  2. 【請求項2】 走行する車輌からトロリ線に検査光を照
    射すると共に、この検査光による前記トロリ線からの乱
    反射光を検出し、前記乱反射光が一定の周期帯で強度変
    化するとき、前記トロリ線を撮影してトロリ線の摺動面
    の影像を記録することを特徴とするトロリ線の検査方
    法。
  3. 【請求項3】 前記トロリ線の支柱をカウントし、前記
    トロリ線を撮影するとき、支柱番号を前記トロリ線の影
    像と併せて記録することを特徴とする請求項2に記載し
    たトロリ線の検査方法。
  4. 【請求項4】 前記トロリ線に照射する検査光を変調す
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記
    載されたトロリ線の検査方法。
  5. 【請求項5】 トロリ線に検査光を照射する発光手段
    と、前記トロリ線からの乱反射光を受光して受光強度に
    応じた検出信号を出力する受光手段と、この受光手段か
    らの検出信号の周波数を検出し、該周波数が一定の周波
    数帯となるときに検知信号を出力する周波数検出手段
    と、この周波数検出手段が出力する検知信号により前記
    トロリ線の摺動面を撮像する撮像手段と、を有すること
    を特徴とするトロリ線検査装置。
  6. 【請求項6】 前記トロリ線の支柱をカウントして支柱
    番号を記憶し、この記憶データを前記トロリ線の摺動面
    の画像データと合わせて前記撮像手段に記憶させる位置
    記憶手段を有することを特徴とする請求項5に記載され
    たトロリ線検査装置。
  7. 【請求項7】 前記発光手段から出力される前記検査光
    を変調する変調手段と、前記受光手段からの検出信号の
    内、前記変調手段の周波数帯の信号のみを抜き出して前
    記周波数検出手段に出力する検波手段と、を有すること
    を特徴とする請求項5又は請求項6に記載のトロリ線検
    査装置。
  8. 【請求項8】 前記発光手段からの検査光を前記トロリ
    線の方向に反射すると共に前記トロリ線からの反射光を
    所定の方向に反射する第1可動ミラーと、前記トロリ線
    からの乱反射光を受光手段に反射する第2可動ミラー
    と、前記第1可動ミラーからの反射光を受光して前記ト
    ロリ線の位置を検出する位置検出手段と、この位置検出
    手段の検出結果に基づいて、前記第1可動ミラーと前記
    第2可動ミラーとを制御する制御手段と、を有すること
    を特徴とする請求項5乃至請求項7の何れかにに記載さ
    れたトロリ線検査装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006250776A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Meidensha Corp 画像処理によるトロリー線の磨耗状態測定装置
JP2007261569A (ja) * 2006-03-01 2007-10-11 Mitsubishi Electric Corp 路線映像管理装置
JP2012125109A (ja) * 2010-12-10 2012-06-28 Railway Technical Research Institute パンタグラフの離線検知方法及び装置
JP2014180207A (ja) * 2014-05-16 2014-09-25 Railway Technical Research Institute パンタグラフの離線検知方法及び装置

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