JPH0835526A - トルク伝達装置 - Google Patents
トルク伝達装置Info
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- JPH0835526A JPH0835526A JP6172164A JP17216494A JPH0835526A JP H0835526 A JPH0835526 A JP H0835526A JP 6172164 A JP6172164 A JP 6172164A JP 17216494 A JP17216494 A JP 17216494A JP H0835526 A JPH0835526 A JP H0835526A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】回転駆動体のトルクを、回転駆動体の軸線から
外れた位置に位置して該軸線と軸線方向を同じくする短
円柱状のピンを介して回転駆動体と同軸の被駆動体回転
軸に伝達するためのトルク伝達装置として、ピンをその
軸線方向に挿入させる駆動体側,被駆動体側両部材を一
体化してのピン孔加工が不可能な場合のトルク伝達装置
を提供する。 【構成】駆動体側,被駆動体側いずれか一方のピン孔を
ピン3より大口径に形成し、大口径ピン孔4とピン3と
の間の空隙を2重偏心ブッシュで埋めるようにするとと
もに、内側偏心ブッシュ11の外周面と外側偏心ブッシ
ュ12内周面とを同一テーパのテーパ面とし、両偏心ブ
ッシュ間の隙間を無くして起動,停止時の大口径ピン孔
4内周面へのピン3の押圧荷重によるフレッティング発
生を防止する。
外れた位置に位置して該軸線と軸線方向を同じくする短
円柱状のピンを介して回転駆動体と同軸の被駆動体回転
軸に伝達するためのトルク伝達装置として、ピンをその
軸線方向に挿入させる駆動体側,被駆動体側両部材を一
体化してのピン孔加工が不可能な場合のトルク伝達装置
を提供する。 【構成】駆動体側,被駆動体側いずれか一方のピン孔を
ピン3より大口径に形成し、大口径ピン孔4とピン3と
の間の空隙を2重偏心ブッシュで埋めるようにするとと
もに、内側偏心ブッシュ11の外周面と外側偏心ブッシ
ュ12内周面とを同一テーパのテーパ面とし、両偏心ブ
ッシュ間の隙間を無くして起動,停止時の大口径ピン孔
4内周面へのピン3の押圧荷重によるフレッティング発
生を防止する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、回転駆動体のトルク
を、回転駆動体の軸線から外れた位置に位置して該軸線
と軸線方向を同じくする短円柱状のピンを介して回転駆
動体と同軸の被駆動体回転軸に伝達するためのトルク伝
達装置であって、ピンをその軸線方向に挿入させる駆動
体側および被駆動体側両部材のピン孔がそれぞれ独立に
加工形成される場合のトルク伝達構造に関する。
を、回転駆動体の軸線から外れた位置に位置して該軸線
と軸線方向を同じくする短円柱状のピンを介して回転駆
動体と同軸の被駆動体回転軸に伝達するためのトルク伝
達装置であって、ピンをその軸線方向に挿入させる駆動
体側および被駆動体側両部材のピン孔がそれぞれ独立に
加工形成される場合のトルク伝達構造に関する。
【0002】
【従来の技術】この種トルク伝達構造として、従来、例
えば図3に示すものが知られている。図において、符号
6は回転駆動体、符号7は被駆動体本体に固定された板
状のセンタ、符号3は回転駆動体6のトルクをセンタ7
を介して被駆動体本体に伝達するためのピンである。こ
のピン3は、回転駆動体6のフランジ状端部部材6Aに
複数、周方向等間隔に形成されたピン孔6Bと、センタ
7に同数、周方向等間隔に形成された,ピン6Bの径よ
りも大口径のピン孔7Bとに挿入されている。そして、
ピン孔7Bとピン3との間に形成されるリング状の空隙
は、以下に詳細を説明する偏心ブッシュ1および2によ
って埋められている。
えば図3に示すものが知られている。図において、符号
6は回転駆動体、符号7は被駆動体本体に固定された板
状のセンタ、符号3は回転駆動体6のトルクをセンタ7
を介して被駆動体本体に伝達するためのピンである。こ
のピン3は、回転駆動体6のフランジ状端部部材6Aに
複数、周方向等間隔に形成されたピン孔6Bと、センタ
7に同数、周方向等間隔に形成された,ピン6Bの径よ
りも大口径のピン孔7Bとに挿入されている。そして、
ピン孔7Bとピン3との間に形成されるリング状の空隙
は、以下に詳細を説明する偏心ブッシュ1および2によ
って埋められている。
【0003】このようなトルク伝達構造がとられるの
は、駆動体側端部部材のピン孔と、被駆動体側端部部材
(図3ではセンタ7)のピン孔とが別々に加工形成さ
れ、このために両端部部材ピン孔のピッチ円やピン孔相
互間の孔ピッチに誤差が生じ、両部材を突き合わせたと
きにピン孔がずれ、同径に加工された両部材のピン孔に
静合レベルの加工公差をもつピンを挿入することができ
ない場合である。このために上記のごとく一方のピン孔
をピン径よりも大口径に形成し、ピンとピン孔との間に
生じる空隙を偏心ブッシュで埋めてピンとピン孔との空
隙を極力小さくし、起動,停止時の被駆動体の加速,減
速に基づくピン孔の凹みやピン表面のつぶれ等のフレッ
ティング現象の発生を防止するようにしている。
は、駆動体側端部部材のピン孔と、被駆動体側端部部材
(図3ではセンタ7)のピン孔とが別々に加工形成さ
れ、このために両端部部材ピン孔のピッチ円やピン孔相
互間の孔ピッチに誤差が生じ、両部材を突き合わせたと
きにピン孔がずれ、同径に加工された両部材のピン孔に
静合レベルの加工公差をもつピンを挿入することができ
ない場合である。このために上記のごとく一方のピン孔
をピン径よりも大口径に形成し、ピンとピン孔との間に
生じる空隙を偏心ブッシュで埋めてピンとピン孔との空
隙を極力小さくし、起動,停止時の被駆動体の加速,減
速に基づくピン孔の凹みやピン表面のつぶれ等のフレッ
ティング現象の発生を防止するようにしている。
【0004】ところで、ピン孔とピンとの間の空隙を埋
める偏心ブッシュは図3の例では、内側偏心ブッシュと
外側偏心ブッシュとからなる2重構成の偏心ブッシュと
している。以下、偏心ブッシュを2重構成とする理由に
つき説明する。回転駆動体のトルクを、直接、これと同
軸の被駆動体回転軸に伝達する場合、回転駆動体の軸線
と,被駆動体回転軸の軸線との間にはわずかのずれがあ
っても運転時に大きな振動が発生し、運転を継続するこ
とができない。このため、駆動体側,被駆動体側両端部
部材の突き合わせに際し、駆動体の軸線と被駆動体回転
軸の軸線とは実質完全に一致させる作業が行われる。一
方、両端部部材へのピン孔形成は、同一工作機械を用い
てプログラム加工により行われるため、ピン孔のピッチ
円の直径ならびにピッチ円上の第1のピン孔から最終ピ
ン孔までのピン孔相互間の間隔すなわちピッチには誤差
を生じない。しかし、ピッチの設定は、制御装置から工
作機械へ送るパルス信号数により行われるため、最終ピ
ン孔と第1のピン孔とのピッチは設定パルス信号数とい
くつかの信号数分異なったピッチとなり得る。ピッチ誤
差が生じる場合、このピッチ誤差を与える信号数は一定
であるので、両端部部材を突き合わせる際に両端部部材
の周方向相対位置を特定せずに突き合わせ、静合レベル
の加工公差をもつピンをピン孔径が小さい方の端部部材
のピン孔に挿入した場合、径が大きい方のピン孔とピン
との間に生じる空隙の最小寸法あるいは最大寸法は、径
が小さい方のピン孔のうち、例えば第1のピン孔が、径
が大きい方のピン孔のうちの第1以外のピン孔と対向し
た場合、第1の小径ピン孔に挿入されたピン(以下第1
ピンという)と最終小径ピン孔に挿入されたピン(以下
最終ピンという)とがそれぞれ入った2個の大口径ピン
孔におけるものと、それ以外の大口径ピン孔におけるも
のでは常に大きさが異なる。そこで、偏心ブッシュを2
重構成とし、内側偏心ブッシュの最小肉厚と外側偏心ブ
ッシュの最小肉厚との和が、互いに隣り合う第1ピンお
よび最終ピンの内側空隙同志、あるいは外側空隙同志の
平均値の小さい方に等しくなるように、また、内側偏心
ブッシュの最大肉厚と外側偏心ブッシュの最大肉厚との
和が前記平均値の大きい方に一致するように両偏心ブッ
シュを形成すれば、この1組の偏心ブッシュを用い、両
偏心ブッシュを互いに周方向にずらせながら、すべての
大口径ピン孔におけるピンまわりの空隙を実質完全に埋
めることができる。
める偏心ブッシュは図3の例では、内側偏心ブッシュと
外側偏心ブッシュとからなる2重構成の偏心ブッシュと
している。以下、偏心ブッシュを2重構成とする理由に
つき説明する。回転駆動体のトルクを、直接、これと同
軸の被駆動体回転軸に伝達する場合、回転駆動体の軸線
と,被駆動体回転軸の軸線との間にはわずかのずれがあ
っても運転時に大きな振動が発生し、運転を継続するこ
とができない。このため、駆動体側,被駆動体側両端部
部材の突き合わせに際し、駆動体の軸線と被駆動体回転
軸の軸線とは実質完全に一致させる作業が行われる。一
方、両端部部材へのピン孔形成は、同一工作機械を用い
てプログラム加工により行われるため、ピン孔のピッチ
円の直径ならびにピッチ円上の第1のピン孔から最終ピ
ン孔までのピン孔相互間の間隔すなわちピッチには誤差
を生じない。しかし、ピッチの設定は、制御装置から工
作機械へ送るパルス信号数により行われるため、最終ピ
ン孔と第1のピン孔とのピッチは設定パルス信号数とい
くつかの信号数分異なったピッチとなり得る。ピッチ誤
差が生じる場合、このピッチ誤差を与える信号数は一定
であるので、両端部部材を突き合わせる際に両端部部材
の周方向相対位置を特定せずに突き合わせ、静合レベル
の加工公差をもつピンをピン孔径が小さい方の端部部材
のピン孔に挿入した場合、径が大きい方のピン孔とピン
との間に生じる空隙の最小寸法あるいは最大寸法は、径
が小さい方のピン孔のうち、例えば第1のピン孔が、径
が大きい方のピン孔のうちの第1以外のピン孔と対向し
た場合、第1の小径ピン孔に挿入されたピン(以下第1
ピンという)と最終小径ピン孔に挿入されたピン(以下
最終ピンという)とがそれぞれ入った2個の大口径ピン
孔におけるものと、それ以外の大口径ピン孔におけるも
のでは常に大きさが異なる。そこで、偏心ブッシュを2
重構成とし、内側偏心ブッシュの最小肉厚と外側偏心ブ
ッシュの最小肉厚との和が、互いに隣り合う第1ピンお
よび最終ピンの内側空隙同志、あるいは外側空隙同志の
平均値の小さい方に等しくなるように、また、内側偏心
ブッシュの最大肉厚と外側偏心ブッシュの最大肉厚との
和が前記平均値の大きい方に一致するように両偏心ブッ
シュを形成すれば、この1組の偏心ブッシュを用い、両
偏心ブッシュを互いに周方向にずらせながら、すべての
大口径ピン孔におけるピンまわりの空隙を実質完全に埋
めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の2重構
成偏心ブッシュは、内側偏心ブッシュ,外側偏心ブッシ
ュともに外周面,内周面がいずれも軸線に平行な円筒面
に形成され、互いに挿入可能とするためにブッシュ相互
間に隙間を設ける必要があり、トータルでその隙間がフ
レッティング防止に必要な要求値を越えてしまうという
問題があった。
成偏心ブッシュは、内側偏心ブッシュ,外側偏心ブッシ
ュともに外周面,内周面がいずれも軸線に平行な円筒面
に形成され、互いに挿入可能とするためにブッシュ相互
間に隙間を設ける必要があり、トータルでその隙間がフ
レッティング防止に必要な要求値を越えてしまうという
問題があった。
【0006】この発明の目的は、回転駆動体のトルク
を、回転駆動体の軸線から外れた位置に位置して該軸線
と軸線方向を同じくする短円柱状のピンを介して回転駆
動体と同軸の被駆動体回転軸に伝達するためのトルク伝
達装置として、ピンをその軸線方向に挿入させる駆動体
側および被駆動体側両部材のピン孔がそれぞれ独立に加
工形成される場合、起動,停止時のピン孔内周面へのピ
ンの押圧荷重によるフレッティングを簡易に防止するこ
とのできるトルク伝達装置を提供することである。
を、回転駆動体の軸線から外れた位置に位置して該軸線
と軸線方向を同じくする短円柱状のピンを介して回転駆
動体と同軸の被駆動体回転軸に伝達するためのトルク伝
達装置として、ピンをその軸線方向に挿入させる駆動体
側および被駆動体側両部材のピン孔がそれぞれ独立に加
工形成される場合、起動,停止時のピン孔内周面へのピ
ンの押圧荷重によるフレッティングを簡易に防止するこ
とのできるトルク伝達装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、トルク伝達装置として、請求項
1に記載のごとく、駆動体側および被駆動体側両部材中
のいずれか一方に形成されるピン孔がピンの直径よりも
大口径に形成され、この大口径ピン孔とピンとの間に形
成されるリング状の空隙に、外周面がテーパ面に形成さ
れ内周面が外周面と軸線をずらせてピンと実質同径の円
筒面に形成された内側偏心ブッシュと,内周面が前記テ
ーパ面と等しいテーパをもち外周面と軸線をずらせたテ
ーパ面に形成された外側偏心ブッシュとがテーパ面を密
に嵌め合わせて2重に挿入される構造とする。
に、本発明においては、トルク伝達装置として、請求項
1に記載のごとく、駆動体側および被駆動体側両部材中
のいずれか一方に形成されるピン孔がピンの直径よりも
大口径に形成され、この大口径ピン孔とピンとの間に形
成されるリング状の空隙に、外周面がテーパ面に形成さ
れ内周面が外周面と軸線をずらせてピンと実質同径の円
筒面に形成された内側偏心ブッシュと,内周面が前記テ
ーパ面と等しいテーパをもち外周面と軸線をずらせたテ
ーパ面に形成された外側偏心ブッシュとがテーパ面を密
に嵌め合わせて2重に挿入される構造とする。
【0008】上記構造において、請求項2に記載のごと
く、外側偏心ブッシュの外周面をテーパ面に形成すると
ともに、ピンが挿入される駆動体側および被駆動体側両
部材中のいずれか一方に形成される大口径ピン孔の内周
面が前記外側偏心ブッシュ外周面のテーパ面と等しいテ
ーパをもつテーパ面に形成され、外側偏心ブッシュが大
口径ピン孔に圧入されるものとすれば極めて好適であ
る。
く、外側偏心ブッシュの外周面をテーパ面に形成すると
ともに、ピンが挿入される駆動体側および被駆動体側両
部材中のいずれか一方に形成される大口径ピン孔の内周
面が前記外側偏心ブッシュ外周面のテーパ面と等しいテ
ーパをもつテーパ面に形成され、外側偏心ブッシュが大
口径ピン孔に圧入されるものとすれば極めて好適であ
る。
【0009】あるいは、請求項3に記載のごとく、外側
偏心ブッシュ外周面を円筒面に形成するとともにピンが
挿入される駆動体側および被駆動体側両部材中のいずれ
か一方に形成される大口径ピン孔の内周面が前記外側偏
心ブッシュ外周面の円筒面と実質同径の円筒面に形成さ
れたものとしてもよい。
偏心ブッシュ外周面を円筒面に形成するとともにピンが
挿入される駆動体側および被駆動体側両部材中のいずれ
か一方に形成される大口径ピン孔の内周面が前記外側偏
心ブッシュ外周面の円筒面と実質同径の円筒面に形成さ
れたものとしてもよい。
【0010】
【作用】トルク伝達構造を請求項1記載のものとするこ
とにより、大口径ピン孔とピンとの間に存在する隙間が
少なくとも1つ少なくなり、トータルの隙間が有意に減
少してフレッティング現象が著しく起こりにくくなる。
そして、さらに、請求項2に記載のように、外側偏心ブ
ッシュの外周面と大口径ピン孔内周面とを同一テーパの
テーパ面として外側偏心ブッシュを大口径ピン孔に圧入
するようにすれば、トータルの隙間がさらに小さくな
り、フレッティング現象の発生を実質完全に防止するこ
とができる。
とにより、大口径ピン孔とピンとの間に存在する隙間が
少なくとも1つ少なくなり、トータルの隙間が有意に減
少してフレッティング現象が著しく起こりにくくなる。
そして、さらに、請求項2に記載のように、外側偏心ブ
ッシュの外周面と大口径ピン孔内周面とを同一テーパの
テーパ面として外側偏心ブッシュを大口径ピン孔に圧入
するようにすれば、トータルの隙間がさらに小さくな
り、フレッティング現象の発生を実質完全に防止するこ
とができる。
【0011】なお、請求項3記載のように、外側偏心ブ
ッシュの外周面と大口径ピン孔内周面とをともに円筒面
とすれば、請求項2記載の構造のように、大口径ピン孔
内周面の軸方向全長にわたって外側偏心ブッシュのテー
パ面を存在させ、かつこの全長を越えた余分なはみ出し
を存在させないようにするための加工工程を必要としな
いので、必要なフレッティング防止性能を容易に付与す
ることができる。
ッシュの外周面と大口径ピン孔内周面とをともに円筒面
とすれば、請求項2記載の構造のように、大口径ピン孔
内周面の軸方向全長にわたって外側偏心ブッシュのテー
パ面を存在させ、かつこの全長を越えた余分なはみ出し
を存在させないようにするための加工工程を必要としな
いので、必要なフレッティング防止性能を容易に付与す
ることができる。
【0012】
【実施例】図1に本発明の第1の実施例を示す。この実
施例では、内側偏心ブッシュ11の外周面と、外側偏心
ブッシュ12の内周面とが同一テーパのテーパ面に形成
され、さらに外側偏心ブッシュ12の外周面と,被駆動
体側端部部材であるセンタ7の大口径ピン孔内周面とも
互いに同一テーパのテーパ面に形成されている。また、
回転駆動体6側のピン孔6Bはピン3と静合レベルで嵌
合する寸法公差に仕上げられている。
施例では、内側偏心ブッシュ11の外周面と、外側偏心
ブッシュ12の内周面とが同一テーパのテーパ面に形成
され、さらに外側偏心ブッシュ12の外周面と,被駆動
体側端部部材であるセンタ7の大口径ピン孔内周面とも
互いに同一テーパのテーパ面に形成されている。また、
回転駆動体6側のピン孔6Bはピン3と静合レベルで嵌
合する寸法公差に仕上げられている。
【0013】組立ては、先ず、ピン3を回転駆動体6側
のピン孔6Bに挿入し、このピン3とセンタ7のピン孔
4との空隙に、内側偏心ブッシュ11と外側偏心ブッシ
ュ12とを互いに周方向にずらせながら図のように挿入
し、ハンマで軽く叩いてピン孔4の内側に保持する。こ
れにより、ピン3とピン孔4との間の隙間はピン3まわ
り1個所となり、フレッティング現象の発生を完全に防
止できる。
のピン孔6Bに挿入し、このピン3とセンタ7のピン孔
4との空隙に、内側偏心ブッシュ11と外側偏心ブッシ
ュ12とを互いに周方向にずらせながら図のように挿入
し、ハンマで軽く叩いてピン孔4の内側に保持する。こ
れにより、ピン3とピン孔4との間の隙間はピン3まわ
り1個所となり、フレッティング現象の発生を完全に防
止できる。
【0014】図2に本発明の第2の実施例を示す。この
実施例が第1の実施例と異なるところは、外側偏心ブッ
シュの外周面と大口径ピン孔内周面とをともに円筒面と
している点である。これにより、第1の実施例の場合の
ように、外側偏心ブッシュ12をピン孔4に圧入した状
態で外側偏心ブッシュ外周面のテーパ面をセンタ7の厚
みに全長にわたって存在させるとともに厚みからはみ出
さないようにするための加工工程を必要としないので、
必要なフレッティング防止性能を容易に得ることができ
る。
実施例が第1の実施例と異なるところは、外側偏心ブッ
シュの外周面と大口径ピン孔内周面とをともに円筒面と
している点である。これにより、第1の実施例の場合の
ように、外側偏心ブッシュ12をピン孔4に圧入した状
態で外側偏心ブッシュ外周面のテーパ面をセンタ7の厚
みに全長にわたって存在させるとともに厚みからはみ出
さないようにするための加工工程を必要としないので、
必要なフレッティング防止性能を容易に得ることができ
る。
【0015】
【発明の効果】本発明では、回転駆動体のトルクを、回
転駆動体の軸線から外れた位置に位置して該軸線と軸線
方向を同じくする短円柱状のピンを介し、回転駆動体と
同軸の被駆動体回転軸に伝達するためのトルク伝達装置
を以上の構造としたので、以下に記載する効果が得られ
る。
転駆動体の軸線から外れた位置に位置して該軸線と軸線
方向を同じくする短円柱状のピンを介し、回転駆動体と
同軸の被駆動体回転軸に伝達するためのトルク伝達装置
を以上の構造としたので、以下に記載する効果が得られ
る。
【0016】請求項1の構造では、ピンが挿入される駆
動体側および被駆動体側両部材中のいずれか一方に形成
される大口径ピン孔とピンとの間の隙間のトータルが従
来構造のものと比べて有意に減少し、隙間の存在に基づ
く起動,停止時のフレッティングを効果的に抑制するこ
とができ、大口径ピン孔が形成された方の部材を長寿命
化することができる。
動体側および被駆動体側両部材中のいずれか一方に形成
される大口径ピン孔とピンとの間の隙間のトータルが従
来構造のものと比べて有意に減少し、隙間の存在に基づ
く起動,停止時のフレッティングを効果的に抑制するこ
とができ、大口径ピン孔が形成された方の部材を長寿命
化することができる。
【0017】請求項2の構造では、大口径ピン孔とピン
との間の隙間がピンまわり1個所のみとなり、駆動体
側,被駆動体側両部材を一体化してのピン孔形成の場合
と同様、フレッティング現象発生を実質完全に防止する
ことができる。請求項3の構造では、請求項2記載の構
造の場合に必要となる,外側偏心ブッシュ外周面のテー
パ面を大口径ピン孔内周面の軸方向全長にわたり存在さ
せるとともにこの全長からはみ出させないようにするた
めの加工工数を必要としないため、必要なフレッティン
グ防止性能を容易に得ることができる。
との間の隙間がピンまわり1個所のみとなり、駆動体
側,被駆動体側両部材を一体化してのピン孔形成の場合
と同様、フレッティング現象発生を実質完全に防止する
ことができる。請求項3の構造では、請求項2記載の構
造の場合に必要となる,外側偏心ブッシュ外周面のテー
パ面を大口径ピン孔内周面の軸方向全長にわたり存在さ
せるとともにこの全長からはみ出させないようにするた
めの加工工数を必要としないため、必要なフレッティン
グ防止性能を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるトルク伝達装置の第1の実施例を
示す図であって、(a)は要部正面図、(b)は要部側
面部分断面図
示す図であって、(a)は要部正面図、(b)は要部側
面部分断面図
【図2】本発明によるトルク伝達装置の第2の実施例を
示す要部側面断面図
示す要部側面断面図
【図3】従来のトルク伝達構造例を示す図であって、
(a)は要部正面図、(b)は要部側面部分断面図
(a)は要部正面図、(b)は要部側面部分断面図
1 内側偏心ブッシュ 2 外側偏心ブッシュ 3 ピン 4 ピン孔 5 隙間 6 回転駆動体 6A 端部部材(部材) 7 センタ(部材) 7B ピン孔 11 内側偏心ブッシュ 12 外側偏心ブッシュ 22 外側偏心ブッシュ
Claims (3)
- 【請求項1】回転駆動体のトルクを、回転駆動体の軸線
から外れた位置に位置して該軸線と軸線方向を同じくす
る短円柱状のピンを介して回転駆動体と同軸の被駆動体
回転軸に伝達するためのトルク伝達装置であって、ピン
をその軸線方向に挿入させる駆動体側および被駆動体側
両部材のピン孔がそれぞれ独立に加工形成されるものに
おいて、前記駆動体側および被駆動体側両部材中のいず
れか一方に形成されるピン孔がピンの直径よりも大口径
に形成され、この大口径ピン孔とピンとの間に形成され
るリング状の空隙に、外周面がテーパ面に形成され内周
面が外周面と軸線をずらせてピンと実質同径の円筒面に
形成された内側偏心ブッシュと,内周面が前記テーパ面
と等しいテーパをもち外周面と軸線をずらせたテーパ面
に形成された外側偏心ブッシュとがテーパ面に密に嵌め
合わせて2重に挿入されていることを特徴とするトルク
伝達装置。 - 【請求項2】請求項1記載の装置において、外側偏心ブ
ッシュの外周面をテーパ面に形成するとともに、ピンが
挿入される駆動体側および被駆動体側両部材中のいずれ
か一方に形成される大口径ピン孔の内周面が前記外側偏
心ブッシュ外周面のテーパ面と等しいテーパをもつテー
パ面に形成され、外側偏心ブッシュが大口径ピン孔に圧
入されることを特徴とするトルク伝達装置。 - 【請求項3】請求項1記載の装置において、外側偏心ブ
ッシュ外周面を円筒面に形成するとともにピンが挿入さ
れる駆動体側および被駆動体側両部材中のいずれか一方
に形成される大口径ピン孔の内周面が前記外側偏心ブッ
シュ外周面の円筒面と実質同径の円筒面に形成されるこ
とを特徴とするトルク伝達装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17216494A JP3206700B2 (ja) | 1994-07-25 | 1994-07-25 | トルク伝達装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17216494A JP3206700B2 (ja) | 1994-07-25 | 1994-07-25 | トルク伝達装置 |
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