JPH0834866A - ポリイミドフィルムの接着性改善方法及び接着性を改善したポリイミドフィルム - Google Patents

ポリイミドフィルムの接着性改善方法及び接着性を改善したポリイミドフィルム

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JPH0834866A
JPH0834866A JP19370594A JP19370594A JPH0834866A JP H0834866 A JPH0834866 A JP H0834866A JP 19370594 A JP19370594 A JP 19370594A JP 19370594 A JP19370594 A JP 19370594A JP H0834866 A JPH0834866 A JP H0834866A
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polyimide film
film
improving
treatment
adherence
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JP19370594A
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Masao Nakada
雅郎 中田
Kosuke Kataoka
孝介 片岡
Yoshihide Onari
義秀 大成
Kosaku Nagano
広作 永野
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
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    • HELECTRICITY
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 近年の高接着化要求を満足する優れた接着性
改善効果を得ることのできるポリイミドフィルムの接着
性改善方法及び接着性を改善したポリイミドフィルムを
提供することを目的とする。 【構成】 ポリイミドフィルム18を一定のラインスピ
ードで走行させ、サンドブラスト処理装置12のサンド
ブラスト吹き出しノズル22からフィルム表面に研削材
を吹き付けて表面処理を行い、その後、プラズマ処理装
置14に導入して該表面にプラズマ処理を施すことによ
り、優れたポリイミドフィルムの接着性改善効果が安定
的に得られた。かかる方法により表面処理されたポリイ
ミドフィルムは、フィルム表面に凹凸が形成されて接着
面積が増加するとともに表面脆弱層及び汚染層が除去さ
れ、さらに該表面が親水化されており、優れた接着性を
示すものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリイミドフィルムの
接着性改善方法及び接着性を改善したポリイミドフィル
ムに関し、更に詳しくは接着剤に影響を与えず、優れた
接着性改善効果が安定的に得られるポリイミドフィルム
の接着性改善方法及びかかる接着性改善方法により接着
性を改善したポリイミドフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】通常、ポリイミドフィルムは、接着剤を
用いて金属箔(主に銅箔)と張り合わせたり、蒸着法、
メッキ法、又はスパッタ法によりフィルム層と金属層か
らなる積層板に加工したりして、FPC(フレキシブル
プリント配線板)のベースフィルムとして使用される。
ところが、従来のポリイミドフィルムは表面の接着性に
乏しいことが問題になっており、そのままでは製品の不
良を生じる原因となっていた。
【0003】ところで、ポリイミドフィルムの表面は、
フィルムの製膜工程において溶液をキャスティングし縮
合重合させて製膜する結果、安定剤や添加剤等を混入し
た場合にも、フィルムの表面形状は平滑となる。そし
て、ポリイミドフィルムの表面の接着性が乏しい原因の
1つは、この平滑な表面形状にあることが考えられる。
すなわち、フィルムの表面形状が平滑であると、フィル
ムと接着剤との実接着面積が比較的小さくなってしまう
ことから、充分な接着強度が得られないと考えられる。
【0004】また、このようにして溶液キャスト法で得
られたポリイミドフィルムの表面には、製膜時に混入さ
れた安定剤や添加剤が優先的にブリードし、表面脆弱層
(WBL;Weak Boundary Layer )が形成されること
や、この他にもWBL形成物としてオリゴマー等の低分
子重合体の表面への移行が加速される場合があることが
学術的に知られている。また、製膜工程中の設備から発
生したり、大気中に存在する油分等の汚染物質がフィル
ムに付着し、汚染層を形成する場合も考えられる。これ
らの層はフィルム表面から剥離しやすいため、接着剤等
により接着させる場合にフィルムのモレキュラスケール
まで強力に接着させることができず、かかる層の存在も
フィルムの接着性を阻害する要因となると考えられてい
る。
【0005】そこで、ポリイミドフィルムの表面の接着
性を改善することを目的にフィルム表面にけい砂その他
の砂を圧縮空気又は遠心力で吹き付けて処理するサンド
ブラスト処理を施すことにより、フィルム表面に凹凸を
形成してフィルムと接着剤との接触面積を増加させると
同時にフィルム表面のWBLや汚染層を除去して接着性
を向上させる方法が用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、サンド
ブラスト処理は、ポリイミドフィルム表面に凹凸を形成
して、接着剤とのアンカー効果による接着強度の増加を
期待する方法であるので、ポリイミドフィルムの強度を
落とさないような処理条件に制限する必要がある。この
ため、サンドブラスト処理では接着強度の向上に限界が
あり、近年の高接着化要求を満足するほどの接着性が得
られないという問題がある。
【0007】そこで、本発明者らは、上記問題点を解決
し、ポリイミドフィルムの接着性をさらに向上させる優
れた接着性改善効果を得ることのできるポリイミドフィ
ルムの接着性改善方法及び接着性を改善したポリイミド
フィルムを提供することを目的に鋭意研究を重ねた結
果、本発明に至ったのである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るポリイミド
フィルムの接着性改善方法の要旨とするところは、細か
い粒度の研削材をポリイミドフィルムの表面に高速投射
することにより表面処理を行った後、該表面にプラズマ
処理を行うことにある。
【0009】また、かかるポリイミドフィルムの接着性
改善方法において、前記研削材を高速投射する表面処理
が、サンドブラスト処理であることにある。
【0010】次に、本発明に係る接着性を改善したポリ
イミドフィルムの要旨とするところは、上記のいずれか
に記載するポリイミドフィルムの接着性改善方法により
表面処理して得られることにある。
【0011】
【作用】本発明に係るポリイミドフィルムの接着性改善
方法は、細かい粒度の研削材をポリイミドフィルムの表
面に高速投射することにより表面処理を行った後、該表
面にプラズマ処理を行うことを特徴とし、フィルム表面
に研削材を高速投射することにより、フィルム表面に凹
凸を形成して接着剤との接触面積を増大させ、更にフィ
ルム表面に形成されているWBLや汚染層をも除去する
ことができる。またプラズマ処理により、フィルム表面
に親水基(水酸基、カルボン酸基、カルボニル基等)を
導入してポリイミドフィルム表面の親水性を向上させる
ことができる。
【0012】ここで、ポリイミドフィルムの接着性が低
い原因として、フィルム表面が平滑で接着面積が小さい
こと、WBLや汚染層の存在によりモレキュラスケール
での接着ができないこと、フィルム表面の溌水性が高く
接着剤が均一に付着されないことなどが考えられる。そ
こで、これらの原因を取り除くことによりポリイミドフ
ィルムの接着性を改善するのである。
【0013】すなわち、フィルム表面に研削材を高速投
射することによってフィルム表面に凹凸を形成するとと
もに、フィルム表面に形成されているWBLや汚染層を
除去し、フィルムの接着性不良の要因の一部を取り除い
て接着性を向上させるのであるが、かかる処理の後に更
にプラズマ処理を行うことにより、凹凸が形成されてW
BLや汚染層が除去されたフィルム表面が親水化され
て、接着性不良の別の要因であるフィルム表面の溌水性
の問題をも解消することができる。その結果、フィルム
表面の接着性を飛躍的に向上させることができる。
【0014】なお、フィルム表面に研削材を高速投射す
る手段としては、研削材を圧縮空気又は遠心力によりフ
ィルム表面に吹き付ける方法があるが、更に圧縮空気法
では、乾式法や湿式法が考えられる。また、研削材で
は、けい砂、合成樹脂粒子、ガラスビーズ、スティール
グリッド、銅スラグ等が考えられるが、特には研削材と
してけい砂その他の砂を用いるサンドブラスト処理は、
処理条件の適正化が容易でフィルムの強度を低下させる
ことなく表面処理を行うことができ好ましい。
【0015】
【実施例】以下に、本発明に係るポリイミドフィルムの
接着性改善方法を、図面に基づいて詳細に説明する。こ
こでいうポリイミドフィルムは、厚み数μmの薄膜か
ら、厚み数百μmのシート状物も含めて広義のフィルム
を意味し、ポリイミドフィルムの分子構造は問わない。
【0016】かかるポリイミドフィルムの接着性改善方
法は、細かい粒度の研削材をポリイミドフィルムの表面
に高速投射することにより表面処理を行った後、該表面
にプラズマ処理を行うことを特徴とし、例えば、図1に
示す表面処理装置10を用いて実施することができる。
かかる表面処理装置10は、サンドブラスト処理を行っ
た後にプラズマ処理を行うものであり、サンドブラスト
処理装置12とプラズマ処理装置14とを備えて構成さ
れている。そして、繰り出し装置16から送り出された
ポリイミドフィルム18は、サンドブラスト処理装置1
2によってフィルム表面に研削材が吹き付けられ、その
後、引き続いてプラズマ処理装置14内に導入されてプ
ラズマ処理が行われ、表面処理の施されたポリイミドフ
ィルム18が巻取り装置20に巻き取られるように構成
されている。
【0017】なお、サンドブラスト処理装置12及びプ
ラズマ処理装置14は従来公知の装置が用いられ、特に
限定されない。詳しくは、サンドブラスト処理装置12
は、研削材を吹き付けるサンドブラスト吹き出しノズル
22と、ノズル22からの吹き出し量(ブラスト量)を
調整する調整弁24と、研削材を貯留するホッパー26
と、圧縮空気を送り出すエアチャンバー28とを備え、
サンドブラスト吹き出しノズル22は可変してポリイミ
ドフィルム18との角度及び間隔(ブラスト角度、ブラ
スト距離)を調整できるようになっている。そして、ブ
ラスト量、ブラスト角度、ブラスト距離を最適な条件に
設定してサンドブラスト処理を行うことができるように
構成されている。また、プラズマ処理装置14は、装置
14内にガスを導入するためのガス導入部30と、装置
14内に電流を流して放電を開始させるための電源32
を備えており、装置14内のガス雰囲気を一定組成・一
定圧力に保ってプラズマ処理を行うことができるように
構成されている。
【0018】さらに詳しくは、サンドブラスト処理は、
研削材を圧縮空気でフィルム表面に吹き付けることによ
り表面処理を行うものであり、サンドブラスト処理装置
12においては、サンドブラスト吹き出しノズル22か
ら研削材を吹き出してポリイミドフィルム18に吹き付
けるのであるが、研削材の吹き出し量(ブラスト量)は
調整弁24で調整し、ポリイミドフィルム18とサンド
ブラスト吹き出しノズル22との角度及び間隔(ブラス
ト角度、ブラスト距離)は、ノズル22を可変させて調
整する。そして、エアチャンバー28から送り出す圧縮
空気によってホッパー26内の研削材をサンドブラスト
吹き出しノズル22から吹き出させてポリイミドフィル
ム18に吹き付けることにより、適正化した処理条件で
サンドブラスト処理をするのである。
【0019】ここで、かかるサンドブラスト処理におけ
る処理条件は、処理後に研削材や被研削物がポリイミド
フィルム表面に残らず、また、ポリイミドフィルムの強
度が低下しないような条件にする必要があるが、かかる
処理条件は経験的に適宜設定することができる。
【0020】具体的には、研削材としてはけい砂その他
の研削材が用いられるが、特には粒径が0.05〜10
mm、更には0.1〜1mmのけい砂を用いることが好まし
い。また、ブラスト距離は100〜300mmとするのが
好ましく、ブラスト角度は45〜90度、更には45〜
60度とするのが好ましい。また、ブラスト量は1〜1
0kg/min とすることが好ましい。サンドブラスト処理
により、ポリイミドフィルム表面に該研削材や被研削物
が残らないようにし、更に研削深さを制御するためであ
る。なお、研削深さは0.01〜0.1μmにとどめる
ことが好ましく、それによりフィルムの強度が低下しな
いようにすることができる。
【0021】なお、サンドブラスト処理装置12におい
ては、ポリイミドフィルムの片面を処理するように構成
されているが、サンドブラスト吹き出しノズル22をポ
リイミドフィルム18の両側に配置して、フィルムの両
面を処理できるように構成してもよい。
【0022】このようにしてフィルム表面にサンドブラ
スト処理をすることにより、フィルム表面に凹凸を形成
し、フィルムと接着剤との接触面積を増加させることが
できる。また、同時にWBLや汚染層が除去され、接着
剤とフィルム表面をモレキュラスケールで接着させるこ
とができる。
【0023】次いで、上記サンドブラスト処理工程によ
り表面に凹凸が形成されたポリイミドフィルム18がプ
ラズマ処理装置14に導入され、該プラズマ処理装置1
4内でプラズマ処理が施される。プラズマ処理装置14
はフィルムの導入口及び導出口がシールされていて、ガ
ス導入部30から適当な組成のガスが導入され、所定の
ガス圧力に保持される。そして電源32のスイッチを入
れると、放電が開始し、装置14内にプラズマが発生す
るように構成されている。このときグロー放電が得られ
るよう、ガス組成、ガス圧力を適宜選択する。
【0024】ここで、プラズマ処理を行う雰囲気のガス
圧力は特に限定されないが、100〜1000Torrの範
囲の圧力下で行うことが好ましい。100Torr以下では
真空装置などが必要となるし、1000Torr以上では放
電がしにくくなるためである。特には、大気圧下で行う
ことによりプラズマ処理の作業性が良くなり、本発明に
係る接着性改善方法により表面処理して得られる、優れ
た接着性を有するポリイミドフィルムを生産性良く得ら
れるので好ましい。また、プラズマ処理のガス組成は特
に限定されないが、100〜1000Torr中での放電も
グロー放電するよう、希ガス元素の単独ガス又は混合ガ
ス雰囲気下で行うのが好ましい。なお、装置内の空気を
該希ガス元素で置換した状態が特に好ましいが、グロー
放電を阻害しない程度の空気が混入していても構わな
い。
【0025】かかる処理工程により、フィルム表面を化
学修飾して親水性官能基(水酸基、カルボン酸基、カル
ボニル基等)を導入することができ、フィルム表面の親
水性が向上される。
【0026】このようにして、サンドブラスト処理をし
た後、連続してプラズマ処理を行うことにより、凹凸が
形成されて接着面積が増加したポリイミドフィルム表面
を更に親水化させることができ、非常に優れた接着性改
善効果を得ることができる。すなわち、ポリイミドフィ
ルムの接着性不良の原因と考えられる要因をそれぞれ取
り除くことにより、接着性の飛躍的向上を実現すること
ができるのである。
【0027】以上、本発明に係るポリイミドフィルムの
接着性改善方法の実施例を説明したが、サンドブラスト
処理において、上述のように研削材を圧縮空気によりフ
ィルム表面に吹き付けるのではなく、高速回転する羽根
車によりフィルム表面にたたき付けるようにしてもよ
い。
【0028】なお、研削材としてはポリイミドフィルム
より硬度の高い砥粒を用いればよく、研削材をポリイミ
ドフィルムの表面に高速投射する手段として、上述した
サンドブラスト処理の他に、ショットブラスト、ショッ
トピーニング、液体ホーニングなどの方法を用いること
も可能である。ショットブラスト又はショットピーニン
グは、研削材として砂の代わりに球状の鋼粒(ショッ
ト)を用いる方法であり、ブラスト角度、ブラスト距
離、ブラスト量の他、鋼粒の硬度、粒度などを適正化し
て行えばよい。また、液体ホーニングは、これらの研削
材を液体とともに高速で噴射する方法であり、該研削材
が鋼粒の場合には、これらを防錆剤を加えた水に混合し
たものが用いられる。これらの方法によっても、サンド
ブラスト処理と同様の効果が得られる。
【0029】また、上述のようにサンドブラスト処理と
プラズマ処理を連続的に行わずに、別工程で実施するよ
うにしてもよい。その他、本発明はこれらの実施例のみ
に限定されるものではなく、本発明はその趣旨を逸脱し
ない範囲内で当業者の知識に基づき、種々なる改良、変
更、修正を加えた態様で実施しうるものである。
【0030】なお、かかるポリイミドフィルムの接着性
改善方法により表面処理されたポリイミドフィルムは、
表面脆弱層及び汚染層が除去されてフィルム表面に凹凸
が形成され、さらにその表面が安定的に親水化されてい
るので、従来のサンドブラスト処理のみによって表面処
理されたポリイミドフィルムに比べて優れた接着性を示
し、接着剤を用いてフィルムと金属箔(銅箔等)と強固
に張り合わせることができる。また、蒸着法、メッキ
法、又はスパッタ法によってもフィルム表面に均一に金
属層を形成することができる。すなわち、本発明に係る
接着性を改善したポリイミドフィルムは、FPC(フレ
キシブルプリント配線板)のベースフィルムとして好適
に使用することができるものである。
【0031】以下に実施例により本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例によって限定される
ものではない。
【0032】実施例 1 図1に示したものとほぼ同じ処理装置を用い、4,4’
−ジアミノジフェニルエーテルに代表される芳香族ジア
ミンとピロメリット酸二無水物に代表される芳香族テト
ラカルボン酸二無水物とから公知の方法で得られた25
μm厚のポリイミドフィルムを用いて、サンドブラスト
処理とプラズマ処理を連続的に行い、ポリイミドフィル
ムの表面処理を行った。処理条件はラインスピードを
1.5m/min とし、サンドブラスト処理は、加圧一段
式で粒径0.1〜1mmのけい砂を使用し、吹き出しノズ
ルとポリイミドフィルムとの角度、間隔をそれぞれ45
度、130mmとした。吹き出し量は調整弁により6kg/
min とした。プラズマ処理は、ガス組成がAr /He =
6/4の雰囲気下で圧力を760Torrとし、電力密度を
1300w・min /m2 とした。
【0033】このように処理したポリイミドフィルムに
ついて、以下の方法で接着強度の評価を行った。アクリ
ル系接着剤(デュポン(株)製 "パイララックス”)を
用いて上記処理フィルムと銅箔(三井金属鉱業(株)製
電解銅箔 "3EC”35μm厚)とをラミネートし、1
85℃×1時間で接着剤の硬化反応を行い、FCCL
(フィルム・銅箔積層板)を作製した。得られたFCC
Lの銅パターン幅が3mmとなるようサンプルを切り出
し、引張試験器(島津製作所(株)製 "S−100−
C”)によりピールテストスピード50mm/min で90
°剥離の引張試験を行った。n=5の平均値による測定
結果を表1に示す。なお、引き剥がし後の破壊面は、す
べてフィルム/接着剤界面で発生した。
【0034】
【表1】
【0035】比較例 1 比較のために、実施例1で使用した25μm厚のポリイ
ミドフィルムについて、表面処理を施さずに用い、実施
例1と同様にして接着強度を評価した。n=5の平均値
による測定結果を表1に示す。なお、引き剥がし後の破
壊面は、すべてフィルム/接着剤界面で発生した。
【0036】比較例 2 比較のために、実施例1で使用した25μm厚のポリイ
ミドフィルムについて、サンドブラスト処理のみを施し
て用い、実施例1と同様にして接着強度を評価した。サ
ンドブラスト処理は実施例1と同様の条件で行った。n
=5の平均値による測定結果を表1に示す。なお、引き
剥がし後の破壊面は、すべてフィルム/接着剤界面で発
生した。
【0037】
【発明の効果】本発明に係るポリイミドフィルムの接着
性改善方法は、細かい粒度の研削材をポリイミドフィル
ムの表面に高速投射することにより表面処理を行った
後、該表面にプラズマ処理を行うことを特徴とし、かか
る方法によりフィルム表面に凹凸を形成した後、更にそ
のフィルム表面に親水性官能基を導入することができ
る。その結果、フィルム表面と接着剤との接触面積が増
加されるとともに、WBLや汚染層が除去されて接着剤
がフィルム表面とモレキュラスケールで接着できるよう
になり、更にフィルム表面が安定的に親水化され、優れ
た接着性改善効果を得ることができる。かかるポリイミ
ドフィルムの接着性改善方法により接着性を改善したポ
リイミドフィルムは、フィルム表面の接着剤との接触面
積が増加されるとともにフィルム表面が安定的に親水化
されており、更にWBLや汚染層が存在しないため、優
れた接着性を示し、FPCのベースフィルムとして好適
に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るポリイミドフィルムの接着性改善
方法を実施するための表面処理装置を示した説明図であ
る。
【符号の説明】
10;表面処理装置 12;サンドブラスト処理装置 14;プラズマ処理装置 16;繰り出し装置 18;ポリイミドフィルム 20;巻取り装置 22;サンドブラスト吹き出しノズル 24;調整弁 26;ホッパー 28;エアチャンバー 30;ガス導入部 32;電源

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細かい粒度の研削材をポリイミドフィル
    ムの表面に高速投射することにより表面処理を行った
    後、該表面にプラズマ処理を行うことを特徴とするポリ
    イミドフィルムの接着性改善方法。
  2. 【請求項2】 前記研削材を高速投射する表面処理が、
    サンドブラスト処理であることを特徴とする請求項1に
    記載するポリイミドフィルムの接着性改善方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載するポリイ
    ミドフィルムの接着性改善方法により表面処理して得ら
    れることを特徴とする接着性を改善したポリイミドフィ
    ルム。
JP19370594A 1994-07-25 1994-07-25 ポリイミドフィルムの接着性改善方法及び接着性を改善したポリイミドフィルム Withdrawn JPH0834866A (ja)

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