JPH0834676A - MgO−CaO系溶射材 - Google Patents
MgO−CaO系溶射材Info
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- JPH0834676A JPH0834676A JP6175717A JP17571794A JPH0834676A JP H0834676 A JPH0834676 A JP H0834676A JP 6175717 A JP6175717 A JP 6175717A JP 17571794 A JP17571794 A JP 17571794A JP H0834676 A JPH0834676 A JP H0834676A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、以上のような従来のMgO
−CaO系転炉用溶射材料に対して溶着材を種々研究、
検討した結果、高炉スラグ−アルミナ系溶着材、及び高
炉スラグ−スピネル系溶着材で、溶射火炎中で充分溶融
し、適量の添加で高い付着性と高い耐食性が得られ、燐
成分の少ないMgO−CaO系溶射材を提供することに
ある。 【構成】 本発明のMgO−CaO系溶射材は、ドロマ
イトクリンカーまたはドロマイトクリンカー及びマグネ
シアクリンカーを55〜85重量%、及び溶着材とし
て、高炉スラグ10〜40重量%及びアルミナ及び/ま
たはスピネル2〜10重量%、ただし、溶着材の合計量
として15〜45重量%含有してなり、且つ溶着材のS
iO2/Al2O3の重量比が0.5〜1.5であることを
特徴とする。
−CaO系転炉用溶射材料に対して溶着材を種々研究、
検討した結果、高炉スラグ−アルミナ系溶着材、及び高
炉スラグ−スピネル系溶着材で、溶射火炎中で充分溶融
し、適量の添加で高い付着性と高い耐食性が得られ、燐
成分の少ないMgO−CaO系溶射材を提供することに
ある。 【構成】 本発明のMgO−CaO系溶射材は、ドロマ
イトクリンカーまたはドロマイトクリンカー及びマグネ
シアクリンカーを55〜85重量%、及び溶着材とし
て、高炉スラグ10〜40重量%及びアルミナ及び/ま
たはスピネル2〜10重量%、ただし、溶着材の合計量
として15〜45重量%含有してなり、且つ溶着材のS
iO2/Al2O3の重量比が0.5〜1.5であることを
特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融金属精錬窯炉の内
張り耐火物を補修するために用いられるMgO−CaO
系溶射材に関するものである。
張り耐火物を補修するために用いられるMgO−CaO
系溶射材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、溶融金属精錬窯炉例えば転炉にお
ける補修には、溶射補修が利用されるようになった。溶
射補修法として、LPG−酸素、コークス粉−酸素火炎
などの高速火炎中に耐火粉体を混入させ、耐火物の損傷
部位に溶融吹き付けする補修法が採用されている。
ける補修には、溶射補修が利用されるようになった。溶
射補修法として、LPG−酸素、コークス粉−酸素火炎
などの高速火炎中に耐火粉体を混入させ、耐火物の損傷
部位に溶融吹き付けする補修法が採用されている。
【0003】特に、転炉に対するMgO−CaO系溶射
材として、例えば特公昭56−23950号公報には、マグネ
シアクリンカーの5%以上と転炉または高炉滓の95%
以下を混合混練し、焼成し、粉砕することを特徴とする
窯炉用溶射粉末の製造法が開示されている。
材として、例えば特公昭56−23950号公報には、マグネ
シアクリンカーの5%以上と転炉または高炉滓の95%
以下を混合混練し、焼成し、粉砕することを特徴とする
窯炉用溶射粉末の製造法が開示されている。
【0004】また、特公昭60−53273号公報には、窯炉
の炉壁に、MgOを主成分とする粉末状の耐火材をフラ
ックスと共に火炎により溶射して、前記炉壁に溶射層を
形成せしめ、前記溶射層の形成により炉壁を補修する窯
炉の火炎溶射補修方法において、前記フラックスとして
風砕転炉スラグを使用し、前記MgOを主成分とする粉
末状の耐火材に前記風砕転炉スラグを前記耐火材との合
計量の5〜50重量%の割合で添加してなる窯炉の火炎
溶射補修方法が例示されている。
の炉壁に、MgOを主成分とする粉末状の耐火材をフラ
ックスと共に火炎により溶射して、前記炉壁に溶射層を
形成せしめ、前記溶射層の形成により炉壁を補修する窯
炉の火炎溶射補修方法において、前記フラックスとして
風砕転炉スラグを使用し、前記MgOを主成分とする粉
末状の耐火材に前記風砕転炉スラグを前記耐火材との合
計量の5〜50重量%の割合で添加してなる窯炉の火炎
溶射補修方法が例示されている。
【0005】更に、特開昭64−28281号公報には、スラ
グ5〜50重量%、残部がマグネシアクリンカーを主体
とし、かつ全体の粒度が500μm以下である火炎溶射
材において、前記マグネシアクリンカーの粒度の44μ
m以下を含まないか、20重量%未満、前記スラグの粒
度の44μm以下を20〜80重量%としたことを特徴
とする火炎溶射材が開示されている。
グ5〜50重量%、残部がマグネシアクリンカーを主体
とし、かつ全体の粒度が500μm以下である火炎溶射
材において、前記マグネシアクリンカーの粒度の44μ
m以下を含まないか、20重量%未満、前記スラグの粒
度の44μm以下を20〜80重量%としたことを特徴
とする火炎溶射材が開示されている。
【0006】また、特公平4−37029号公報には、球状
マグネシアクリンカー40〜90重量%と破砕スラグ1
0〜60重量%とからなる火炎溶射材が開示されてい
る。
マグネシアクリンカー40〜90重量%と破砕スラグ1
0〜60重量%とからなる火炎溶射材が開示されてい
る。
【0007】更に、特公平2−40024号公報には、石灰
クリンカー5〜80重量%、スラグ3〜60重量%、残
部がマグネシアクリンカーを主材とした火炎溶射材が開
示されている。
クリンカー5〜80重量%、スラグ3〜60重量%、残
部がマグネシアクリンカーを主材とした火炎溶射材が開
示されている。
【0008】また、Al2O3−MgO系溶射材として、
特公平2−40630号公報には、重量割合でスラグ5〜4
0重量%、残部が軽焼アルミナまたは軽焼アルミナ及び
マグネシアクリンカーよりなる火炎溶射材が開示されて
いる。
特公平2−40630号公報には、重量割合でスラグ5〜4
0重量%、残部が軽焼アルミナまたは軽焼アルミナ及び
マグネシアクリンカーよりなる火炎溶射材が開示されて
いる。
【0009】更に、Cr2O3−MgO系溶射材として、
特開平5−39557号公報には、クロム質原料1〜20重
量%、スラグ10〜60重量%、残部がマグネシアクリ
ンカーを主材とした溶射材が開示されている。
特開平5−39557号公報には、クロム質原料1〜20重
量%、スラグ10〜60重量%、残部がマグネシアクリ
ンカーを主材とした溶射材が開示されている。
【0010】これらはいずれも融点2300℃以上の高
融点耐火物質であるマグネシアクリンカー、ドロマイト
クリンカー、石灰クリンカーに対して溶射火炎で溶融
し、溶着させる物質(以下、溶着材と称す)として主に転
炉スラグが適量添加され使用されている。これらの溶射
材料は、スラグ添加量の増加と共に高付着率が得られる
反面、スラグに対する耐食性は低下するため、スラグを
溶着材としたMgO−CaO系溶射材料で溶着性及び耐
食性の両特性について充分であるとは言えない。更に、
転炉スラグを使用する場合は、溶射材料中のP2O5成分
量についても充分少ないとは言えない。
融点耐火物質であるマグネシアクリンカー、ドロマイト
クリンカー、石灰クリンカーに対して溶射火炎で溶融
し、溶着させる物質(以下、溶着材と称す)として主に転
炉スラグが適量添加され使用されている。これらの溶射
材料は、スラグ添加量の増加と共に高付着率が得られる
反面、スラグに対する耐食性は低下するため、スラグを
溶着材としたMgO−CaO系溶射材料で溶着性及び耐
食性の両特性について充分であるとは言えない。更に、
転炉スラグを使用する場合は、溶射材料中のP2O5成分
量についても充分少ないとは言えない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、転炉の
溶射補修は、従来の吹き付け補修に比較して優れた耐用
性が知られているが、機動性、吹き付け能力では及ばな
い。そのため転炉操業における少ない頻度の空き時間内
で高い補修効率を得る必要があり、溶射補修材には高い
付着歩留まりと付着した溶射体の高い耐食性が強く求め
られている。
溶射補修は、従来の吹き付け補修に比較して優れた耐用
性が知られているが、機動性、吹き付け能力では及ばな
い。そのため転炉操業における少ない頻度の空き時間内
で高い補修効率を得る必要があり、溶射補修材には高い
付着歩留まりと付着した溶射体の高い耐食性が強く求め
られている。
【0012】更に、溶鋼中の燐含有量の低減を目的とし
た鋼の高級化指向が強まり、転炉溶射補修材についても
無燐タイプが求められている。
た鋼の高級化指向が強まり、転炉溶射補修材についても
無燐タイプが求められている。
【0013】従って、本発明の目的は、以上のような従
来のMgO−CaO系転炉用溶射材料に対して溶着材を
種々研究、検討した結果、高炉スラグ−アルミナ系溶着
材、及び高炉スラグ−スピネル系溶着材で、溶射火炎中
で充分溶融し、適量の添加で高い付着性と高い耐食性が
得られ、燐成分の少ないMgO−CaO系溶射材を提供
することにある。
来のMgO−CaO系転炉用溶射材料に対して溶着材を
種々研究、検討した結果、高炉スラグ−アルミナ系溶着
材、及び高炉スラグ−スピネル系溶着材で、溶射火炎中
で充分溶融し、適量の添加で高い付着性と高い耐食性が
得られ、燐成分の少ないMgO−CaO系溶射材を提供
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明に係るMg
O−CaO系溶射材は、ドロマイトクリンカーまたはド
ロマイトクリンカー及びマグネシアクリンカーを55〜
85重量%、及び溶着材として、高炉スラグ10〜40
重量%及びアルミナ及び/またはスピネル2〜10重量
%、ただし、溶着材の合計量として15〜45重量%含
有してなり、且つ溶着材のSiO2/Al2O3の重量比
が0.5〜1.5であることを特徴とする。
O−CaO系溶射材は、ドロマイトクリンカーまたはド
ロマイトクリンカー及びマグネシアクリンカーを55〜
85重量%、及び溶着材として、高炉スラグ10〜40
重量%及びアルミナ及び/またはスピネル2〜10重量
%、ただし、溶着材の合計量として15〜45重量%含
有してなり、且つ溶着材のSiO2/Al2O3の重量比
が0.5〜1.5であることを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明に使用するドロマイトクリンカーとして
は、天然ドロマイトクリンカーあるいは合成ドロマイト
クリンカーで、CaO成分を20〜65重量%含有し、
P2O5含有量が0.05重量%以下のものが使用でき
る。
は、天然ドロマイトクリンカーあるいは合成ドロマイト
クリンカーで、CaO成分を20〜65重量%含有し、
P2O5含有量が0.05重量%以下のものが使用でき
る。
【0016】また、本発明に使用するマグネシアクリン
カーとしては、電融マグネシアクリンカー、焼結マグネ
シアクリンカーあるいは天然マグネシアクリンカー等の
MgO成分を90重量%以上含有し、P2O5含有量が
0.06重量%以下のものが使用できる。なお、マグネ
シアクリンカーと、ドロマイトクリンカーとを併用する
ことにより本発明のMgO−CaO系溶射材の付着性を
向上させることができる。
カーとしては、電融マグネシアクリンカー、焼結マグネ
シアクリンカーあるいは天然マグネシアクリンカー等の
MgO成分を90重量%以上含有し、P2O5含有量が
0.06重量%以下のものが使用できる。なお、マグネ
シアクリンカーと、ドロマイトクリンカーとを併用する
ことにより本発明のMgO−CaO系溶射材の付着性を
向上させることができる。
【0017】また、本発明に使用するドロマイトクリン
カーの量またはドロマイトクリンカーとマグネシアクリ
ンカーの合計量が55重量%未満では、低融性溶着材の
添加割合が多くなり過ぎるために、付着率は向上する
が、耐食性に劣るために好ましくなく、また、85重量
%を超えると、溶着材の添加割合が少ないために付着率
が低下し、且つ耐食性にも劣るために好ましくない。好
ましくは、ドロマイトクリンカーまたはドロマイトクリ
ンカーとマグネシアクリンカーの添加量は60〜80重
量%の範囲内である。
カーの量またはドロマイトクリンカーとマグネシアクリ
ンカーの合計量が55重量%未満では、低融性溶着材の
添加割合が多くなり過ぎるために、付着率は向上する
が、耐食性に劣るために好ましくなく、また、85重量
%を超えると、溶着材の添加割合が少ないために付着率
が低下し、且つ耐食性にも劣るために好ましくない。好
ましくは、ドロマイトクリンカーまたはドロマイトクリ
ンカーとマグネシアクリンカーの添加量は60〜80重
量%の範囲内である。
【0018】なお、マグネシアクリンカーと、ドロマイ
トクリンカーを併用する場合、これらの配合割合は、マ
グネシアクリンカー/ドロマイトクリンカーの重量比で
2.5以下が好ましく、より好ましくは2.0以下であ
り、更に最適には1.0以下である。マグネシアクリン
カー/ドロマイトクリンカーの重量比で2.5を超えた
場合は、マグネシアクリンカーに比較して高温で液相が
生成し易いドロマイトクリンカー添加量が少なくなるた
めに付着率が低下し好ましくない。
トクリンカーを併用する場合、これらの配合割合は、マ
グネシアクリンカー/ドロマイトクリンカーの重量比で
2.5以下が好ましく、より好ましくは2.0以下であ
り、更に最適には1.0以下である。マグネシアクリン
カー/ドロマイトクリンカーの重量比で2.5を超えた
場合は、マグネシアクリンカーに比較して高温で液相が
生成し易いドロマイトクリンカー添加量が少なくなるた
めに付着率が低下し好ましくない。
【0019】更に、本発明に溶着材として使用する高炉
スラグは、塩基度(CaO/SiO2重量比)1.2〜1.
3、Al2O3成分を15重量%以下、P2O5成分を0.
06重量%以下のものが使用でき、徐冷スラグ、水砕ス
ラグのいずでも使用できる。なお、高炉スラグの添加量
は10〜40重量%、好ましくは15〜30重量%の範
囲内である。該添加量が10重量%未満では溶着材とし
ての添加割合が少ないために付着率が低下し、また、低
気孔率の緻密な組織が得られず、耐食性にも劣るために
好ましくない。また、40重量%を超えると低融性溶着
材の添加割合が多くなり過ぎるために、付着率は向上す
るが、耐食性に劣るために好ましくない。
スラグは、塩基度(CaO/SiO2重量比)1.2〜1.
3、Al2O3成分を15重量%以下、P2O5成分を0.
06重量%以下のものが使用でき、徐冷スラグ、水砕ス
ラグのいずでも使用できる。なお、高炉スラグの添加量
は10〜40重量%、好ましくは15〜30重量%の範
囲内である。該添加量が10重量%未満では溶着材とし
ての添加割合が少ないために付着率が低下し、また、低
気孔率の緻密な組織が得られず、耐食性にも劣るために
好ましくない。また、40重量%を超えると低融性溶着
材の添加割合が多くなり過ぎるために、付着率は向上す
るが、耐食性に劣るために好ましくない。
【0020】更に、本発明のMgO−CaO系溶射材に
おいては、溶射材として上記高炉スラグに加えて、アル
ミナ及び/またはスピネルを使用する。アルミナとして
は、仮焼アルミナ、焼結アルミナ、電融アルミナ等の燐
を含まないアルミナであれば使用でき、活性な仮焼アル
ミナが好ましい。
おいては、溶射材として上記高炉スラグに加えて、アル
ミナ及び/またはスピネルを使用する。アルミナとして
は、仮焼アルミナ、焼結アルミナ、電融アルミナ等の燐
を含まないアルミナであれば使用でき、活性な仮焼アル
ミナが好ましい。
【0021】また、スピネルは、焼結スピネル、電融ス
ピネル等のAl2O3成分85〜95重量%及びMgO成
分15〜5重量%よりなり、その合計量が97重量%以
上の理論組成スピネルに比較してアルミナが富化された
融点1925℃の液相を含むスピネル固溶体組成物のス
ピネルであり、且つP2O5含有量が0.04重量%以下
の活性な焼結スピネルが好ましい。
ピネル等のAl2O3成分85〜95重量%及びMgO成
分15〜5重量%よりなり、その合計量が97重量%以
上の理論組成スピネルに比較してアルミナが富化された
融点1925℃の液相を含むスピネル固溶体組成物のス
ピネルであり、且つP2O5含有量が0.04重量%以下
の活性な焼結スピネルが好ましい。
【0022】アルミナ及び/またはスピネルの添加量は
2〜10重量%、好ましくは4〜8重量%の範囲内であ
る。該添加量が2重量%未満であると付着率が低下し好
ましくなく、また、10重量%を超えると低融性溶着材
の割合が多くなり過ぎるために、付着率は向上するが溶
射中に溶流現象の発生が見られ、耐食性に劣るために好
ましくない。
2〜10重量%、好ましくは4〜8重量%の範囲内であ
る。該添加量が2重量%未満であると付着率が低下し好
ましくなく、また、10重量%を超えると低融性溶着材
の割合が多くなり過ぎるために、付着率は向上するが溶
射中に溶流現象の発生が見られ、耐食性に劣るために好
ましくない。
【0023】また、溶着材として使用する高炉スラグ
と、アルミナ及び/またはスピネルの合計量は15〜4
5重量%、好ましくは20〜40重量%の範囲内であ
る。該合計量が15重量%未満の場合には付着率低下の
ために好ましくなく、また、該合計量が45重量%を超
えると耐食性低下のために好ましくない。
と、アルミナ及び/またはスピネルの合計量は15〜4
5重量%、好ましくは20〜40重量%の範囲内であ
る。該合計量が15重量%未満の場合には付着率低下の
ために好ましくなく、また、該合計量が45重量%を超
えると耐食性低下のために好ましくない。
【0024】更に、溶着材のSiO2/Al2O3重量比
は0.5〜1.5、好ましくは0.6〜1.3の範囲内にあ
る。該重量比が0.5未満では低融性溶着材の割合が多
くなり過ぎるために、付着率は向上するが耐食性に劣る
ために好ましくなく、また、1.5を超えると付着率が
低下するために好ましくない。
は0.5〜1.5、好ましくは0.6〜1.3の範囲内にあ
る。該重量比が0.5未満では低融性溶着材の割合が多
くなり過ぎるために、付着率は向上するが耐食性に劣る
ために好ましくなく、また、1.5を超えると付着率が
低下するために好ましくない。
【0025】なお、溶着材としてアルミナ及びスピネル
を併用すると、アルミナに比較して液相生成温度の低い
スピネルによって、溶着材の溶融性を向上させることが
できる。
を併用すると、アルミナに比較して液相生成温度の低い
スピネルによって、溶着材の溶融性を向上させることが
できる。
【0026】更に、本発明のMgO−CaO系溶射材に
おいてP2O5成分の含有量が0.06重量%未満とする
ことにより、鋼の高級化指向に適した内張り補修材とす
ることができる。
おいてP2O5成分の含有量が0.06重量%未満とする
ことにより、鋼の高級化指向に適した内張り補修材とす
ることができる。
【0027】上述のような原料配合を有する本発明のM
gO−CaO系溶射材は、構成原料として粒度0.5m
m以下、好ましくは0.3mm以下で、45μm以下の
粒子を多く含有しないものを使用することが好ましい。
このような粒度構成の原料を使用して調製することによ
り、微粒子飛散による粉塵を防止することができ、均一
な噴出性と、高い付着歩留まりが得られる。なお、原料
の粒度が0.5mmを超えると溶射面で充分な溶着が得
られず、付着率に問題があるために好ましくない。
gO−CaO系溶射材は、構成原料として粒度0.5m
m以下、好ましくは0.3mm以下で、45μm以下の
粒子を多く含有しないものを使用することが好ましい。
このような粒度構成の原料を使用して調製することによ
り、微粒子飛散による粉塵を防止することができ、均一
な噴出性と、高い付着歩留まりが得られる。なお、原料
の粒度が0.5mmを超えると溶射面で充分な溶着が得
られず、付着率に問題があるために好ましくない。
【0028】本発明のMgO−CaO系溶射材は、慣用
の方法例えばLPG−酸素バーナー等を用いて溶融金属
精錬窯炉の補修部位に火炎溶射することができる。
の方法例えばLPG−酸素バーナー等を用いて溶融金属
精錬窯炉の補修部位に火炎溶射することができる。
【0029】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に説明す
る。表1に示す化学組成を有するマグネシアクリンカ
ー、ドロマイトクリンカー、高炉スラグ、仮焼アルミナ
及び転炉スラグをいずれも粒度0.3mm以下に調製し
て使用し、表2に記載する配合割合で溶射材を作製し、
LPG−酸素バーナーにて400mm離れたMgO質れ
んがに溶射した時の付着率、付着物の物性、P2O5成分
の分析値及び耐食性を表2に併記する。
る。表1に示す化学組成を有するマグネシアクリンカ
ー、ドロマイトクリンカー、高炉スラグ、仮焼アルミナ
及び転炉スラグをいずれも粒度0.3mm以下に調製し
て使用し、表2に記載する配合割合で溶射材を作製し、
LPG−酸素バーナーにて400mm離れたMgO質れ
んがに溶射した時の付着率、付着物の物性、P2O5成分
の分析値及び耐食性を表2に併記する。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】表2中、侵食試験は、LPG−酸素バーナ
ーによる回転るつぼ法で、転炉スラグを使用し、175
0℃−3時間にて実施し、侵食深さを測定したものであ
る。
ーによる回転るつぼ法で、転炉スラグを使用し、175
0℃−3時間にて実施し、侵食深さを測定したものであ
る。
【0034】
【発明の効果】本発明のMgO−CaO系溶射材は、ド
ロマイトクリンカーまたはマグネシアクリンカーとドロ
マイトクリンカーを主材とし、溶着材として高炉スラグ
及びアルミナ及び/またはスピネルを使用することによ
り、付着性、低気孔率、耐食性に優れ、且つ低燐タイプ
の溶射体が得られ、溶融金属精錬窯炉の内張り材等を限
られた補修時間内で効率的に補修することができる。
ロマイトクリンカーまたはマグネシアクリンカーとドロ
マイトクリンカーを主材とし、溶着材として高炉スラグ
及びアルミナ及び/またはスピネルを使用することによ
り、付着性、低気孔率、耐食性に優れ、且つ低燐タイプ
の溶射体が得られ、溶融金属精錬窯炉の内張り材等を限
られた補修時間内で効率的に補修することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 ドロマイトクリンカーまたはドロマイト
クリンカー及びマグネシアクリンカーを55〜85重量
%、及び溶着材として、高炉スラグ10〜40重量%及
びアルミナ及び/またはスピネル2〜10重量%、ただ
し、溶着材の合計量として15〜45重量%含有してな
り、且つ溶着材のSiO2/Al2O3の重量比が0.5〜
1.5であることを特徴とするMgO−CaO系溶射
材。 - 【請求項2】 P2O5成分の含有量が0.06重量%以
下である、請求項1記載のMgO−CaO系溶射材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6175717A JPH0834676A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | MgO−CaO系溶射材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6175717A JPH0834676A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | MgO−CaO系溶射材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0834676A true JPH0834676A (ja) | 1996-02-06 |
Family
ID=16001012
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6175717A Pending JPH0834676A (ja) | 1994-07-27 | 1994-07-27 | MgO−CaO系溶射材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0834676A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN116375457A (zh) * | 2023-03-31 | 2023-07-04 | 中铸新材工业(江苏)有限公司 | 一种修补渣线用抗侵蚀低磷可塑料及其制备方法 |
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1994
- 1994-07-27 JP JP6175717A patent/JPH0834676A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN116375457A (zh) * | 2023-03-31 | 2023-07-04 | 中铸新材工业(江苏)有限公司 | 一种修补渣线用抗侵蚀低磷可塑料及其制备方法 |
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