JPH08340192A - 電波吸収壁 - Google Patents
電波吸収壁Info
- Publication number
- JPH08340192A JPH08340192A JP16787095A JP16787095A JPH08340192A JP H08340192 A JPH08340192 A JP H08340192A JP 16787095 A JP16787095 A JP 16787095A JP 16787095 A JP16787095 A JP 16787095A JP H08340192 A JPH08340192 A JP H08340192A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ferrite
- radio wave
- field direction
- electric field
- plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Building Environments (AREA)
- Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)
- Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 CFRC等の高誘電率の繊維強化コンクリー
トを用いた場合でも普通コンクリートの場合と同等の電
波吸収特性を実現し、軽量化、薄型化を可能とする。 【構成】 到来電波の磁界方向に連続、かつ電界方向に
不連続にフェライト板1を配置し、CFRC11に前記
フェライト板1を固定してなる電波吸収壁において、前
記フェライト板1を前記磁界方向に連続した状態に保持
する低誘電率材料のフェライト抑え部材10を前記フェ
ライト板1に接着し、かつ当該フェライト抑え部材10
の少なくとも一部を前記フェライト板間の電界方向間隙
部分に位置させている。
トを用いた場合でも普通コンクリートの場合と同等の電
波吸収特性を実現し、軽量化、薄型化を可能とする。 【構成】 到来電波の磁界方向に連続、かつ電界方向に
不連続にフェライト板1を配置し、CFRC11に前記
フェライト板1を固定してなる電波吸収壁において、前
記フェライト板1を前記磁界方向に連続した状態に保持
する低誘電率材料のフェライト抑え部材10を前記フェ
ライト板1に接着し、かつ当該フェライト抑え部材10
の少なくとも一部を前記フェライト板間の電界方向間隙
部分に位置させている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、TVゴースト防止等の
建造物の電波反射防止策として、建造物の壁面に用いら
れる建材用の電波吸収壁に関する。
建造物の電波反射防止策として、建造物の壁面に用いら
れる建材用の電波吸収壁に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、フェライトを用いたTVゴース
ト防止用電波吸収壁は、図9及び図10に示す如く、フ
ェライト板を到来電波に対し磁界方向に連続に、電界方
向に一定の間隔を設けて配置しコンクリートを打設した
プレキャスト・カーテンウォール構造で構成されてい
る。すなわち、図9及び図10に示すように、金属反射
メッシュ(電波反射体)をなす鉄筋2の前面にフェライ
ト板1(例えば縦横寸法10cm×10cmのフェライトタ
イル)を磁界方向に連続に、電界方向に不連続となるよ
うに配置し、フェライト板1の落下防止のための特殊足
付き外装タイル3をフェライト板1の前面に被せ、背面
側にコンクリート4を打設した構造となっている。な
お、コンクリート打設の際にフェライト板1が機械振動
で動いて磁界方向に隙間が生じないように、図11の如
くフェライト板1の背面にコンクリート等からなる長尺
のフェライト抑え板5を接着し、コンクリート打設時の
フェライト板1の動きを防止している。
ト防止用電波吸収壁は、図9及び図10に示す如く、フ
ェライト板を到来電波に対し磁界方向に連続に、電界方
向に一定の間隔を設けて配置しコンクリートを打設した
プレキャスト・カーテンウォール構造で構成されてい
る。すなわち、図9及び図10に示すように、金属反射
メッシュ(電波反射体)をなす鉄筋2の前面にフェライ
ト板1(例えば縦横寸法10cm×10cmのフェライトタ
イル)を磁界方向に連続に、電界方向に不連続となるよ
うに配置し、フェライト板1の落下防止のための特殊足
付き外装タイル3をフェライト板1の前面に被せ、背面
側にコンクリート4を打設した構造となっている。な
お、コンクリート打設の際にフェライト板1が機械振動
で動いて磁界方向に隙間が生じないように、図11の如
くフェライト板1の背面にコンクリート等からなる長尺
のフェライト抑え板5を接着し、コンクリート打設時の
フェライト板1の動きを防止している。
【0003】この種のフェライトを用いた電波吸収壁の
電波吸収特性は、使用周波数帯におけるフェライトの磁
気損失が主体的に支配し、如何にフェライトのもつ固有
の磁気特性を劣化させることなく実用化するかによって
その電波吸収特性が決定される。このため、この種の電
波吸収壁では、フェライト板は到来電波の磁界方向に連
続化し、フェライト板間の空隙によって生ずる反磁界に
よる特性劣化を防止する必要がある。特にプレキャスト
・カーテンウォール構造においては、コンクリートを打
設する際に、機械振動等によりフェライト板に空隙が生
じ特性を大幅に劣化させる問題がある。その対策とし
て、図9及び図10に示した電波吸収壁では、図11に
示したように、フェライト板1の背面にフェライト抑え
板5を接着し、コンクリート打設時のフェライト板1の
動きを防止し、フェライト板1間の空隙発生を防止した
構造が採用されている。
電波吸収特性は、使用周波数帯におけるフェライトの磁
気損失が主体的に支配し、如何にフェライトのもつ固有
の磁気特性を劣化させることなく実用化するかによって
その電波吸収特性が決定される。このため、この種の電
波吸収壁では、フェライト板は到来電波の磁界方向に連
続化し、フェライト板間の空隙によって生ずる反磁界に
よる特性劣化を防止する必要がある。特にプレキャスト
・カーテンウォール構造においては、コンクリートを打
設する際に、機械振動等によりフェライト板に空隙が生
じ特性を大幅に劣化させる問題がある。その対策とし
て、図9及び図10に示した電波吸収壁では、図11に
示したように、フェライト板1の背面にフェライト抑え
板5を接着し、コンクリート打設時のフェライト板1の
動きを防止し、フェライト板1間の空隙発生を防止した
構造が採用されている。
【0004】他方、電波吸収壁に用いるフェライトの誘
電率はできるだけ小さい方が電波吸収特性の周波数特性
上望ましいが、フェライト自身固有の誘電率が約10あ
り、現状ではこの固有誘電率を基に電波吸収壁が設計さ
れている。図9及び図10に示した電波吸収壁の場合、
到来電波の電界方向からみたフェライト板と該フェライ
ト板間の物質からなるフェライト含有層の実効誘電率
は、フェライトの固有誘電率より低い約7程度の誘電率
を持つコンクリートとの組み合わせとなり、設計上は有
利な方向になりほとんど問題化されていない。
電率はできるだけ小さい方が電波吸収特性の周波数特性
上望ましいが、フェライト自身固有の誘電率が約10あ
り、現状ではこの固有誘電率を基に電波吸収壁が設計さ
れている。図9及び図10に示した電波吸収壁の場合、
到来電波の電界方向からみたフェライト板と該フェライ
ト板間の物質からなるフェライト含有層の実効誘電率
は、フェライトの固有誘電率より低い約7程度の誘電率
を持つコンクリートとの組み合わせとなり、設計上は有
利な方向になりほとんど問題化されていない。
【0005】図9及び図10に示した構造は、現在広く
VHF帯用のTVゴースト対策用電波吸収壁として、建
造物に実用化されている。
VHF帯用のTVゴースト対策用電波吸収壁として、建
造物に実用化されている。
【0006】近年、建造物の外壁に対し軽量化、薄型化
の流れとしてカーボン繊維をコンクリートに混入したカ
ーボン繊維強化コンクリート(以下、CFRCと称す
る)の実用化が試みられるようになってきた。当然電波
吸収壁に対してもCFRCを用いたプレキャスト・カー
テンウォール構造の電波吸収壁が要望されている。
の流れとしてカーボン繊維をコンクリートに混入したカ
ーボン繊維強化コンクリート(以下、CFRCと称す
る)の実用化が試みられるようになってきた。当然電波
吸収壁に対してもCFRCを用いたプレキャスト・カー
テンウォール構造の電波吸収壁が要望されている。
【0007】しかし、現状では、図9及び図10に示す
様な従来構造での電波吸収壁は電波吸収特性の問題で実
用化されていない。また、実公平6−48951号で提
案されているプレキャスト壁板として、プラスチック
系、ガラス系の繊維を混入したコンクリートを用い電波
吸収壁部分を構成し、これをCFRCで構成されるプレ
キャスト・カーテンウォールと組み合わせ軽量化を計っ
た構成があるが、製造工程が複雑で軽量化の目的は多少
達成されてもコスト的に高価となり、広く実用化される
には至っていない。
様な従来構造での電波吸収壁は電波吸収特性の問題で実
用化されていない。また、実公平6−48951号で提
案されているプレキャスト壁板として、プラスチック
系、ガラス系の繊維を混入したコンクリートを用い電波
吸収壁部分を構成し、これをCFRCで構成されるプレ
キャスト・カーテンウォールと組み合わせ軽量化を計っ
た構成があるが、製造工程が複雑で軽量化の目的は多少
達成されてもコスト的に高価となり、広く実用化される
には至っていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】CFRCはカーボン繊
維をコンクリートに混合したもので、コンクリートの強
度を上げ軽量、薄型化が計られる等、現状は多少コスト
面で課題が有るも高層建造物の建材として、とりわけ外
壁材料として将来期待される建材である。
維をコンクリートに混合したもので、コンクリートの強
度を上げ軽量、薄型化が計られる等、現状は多少コスト
面で課題が有るも高層建造物の建材として、とりわけ外
壁材料として将来期待される建材である。
【0009】このCFRCは建築材料としての特性面で
は従来のコンクリートと比較し優れた特性を有する一
方、電気特性面からみると、電気伝導性の良いカーボン
を混合することによりコンクリートの誘電率を大幅に増
加させ高誘電率材料となる。図12にカーボン添加量に
対するコンクリートの誘電率変化特性を示す(複素誘電
率で示す。)。カーボン混入量わずか1vol%でもコン
クリートの誘電率は約2倍になり現在CFRCとして強
度等から最適混合量とされる2〜3vol%のカーボン量
では40〜100程度の誘電率となる。
は従来のコンクリートと比較し優れた特性を有する一
方、電気特性面からみると、電気伝導性の良いカーボン
を混合することによりコンクリートの誘電率を大幅に増
加させ高誘電率材料となる。図12にカーボン添加量に
対するコンクリートの誘電率変化特性を示す(複素誘電
率で示す。)。カーボン混入量わずか1vol%でもコン
クリートの誘電率は約2倍になり現在CFRCとして強
度等から最適混合量とされる2〜3vol%のカーボン量
では40〜100程度の誘電率となる。
【0010】図9及び図10の電波吸収壁のコンクリー
ト部分をこのCFRCで構成する場合、CFRCの誘電
率が大きな問題となる。図13に電波吸収壁のコンクリ
ート部分の誘電率を変化させたときの電波吸収特性を示
す。普通コンクリートの誘電率約7に近い誘電率、例え
ば5〜10では200MHzで反射減衰量(電波吸収
量)約20dBに対し、誘電率40では10dB程度ま
で大幅に劣化する。このことが現在CFRCだけで電波
吸収壁のコンクリート部分を構成できない理由である。
ト部分をこのCFRCで構成する場合、CFRCの誘電
率が大きな問題となる。図13に電波吸収壁のコンクリ
ート部分の誘電率を変化させたときの電波吸収特性を示
す。普通コンクリートの誘電率約7に近い誘電率、例え
ば5〜10では200MHzで反射減衰量(電波吸収
量)約20dBに対し、誘電率40では10dB程度ま
で大幅に劣化する。このことが現在CFRCだけで電波
吸収壁のコンクリート部分を構成できない理由である。
【0011】本発明は、従来製造技術を用いてコンクリ
ート部分をCFRC等の繊維強化コンクリートで構成
し、プレキャスト・カーテンウォール構造に適した電波
吸収壁を提供しようとするものであり、その課題は(1)
複合誘電体の考え方で到来電波の電界方向からみたフェ
ライト板と該フェライト板間の物質からなるフェライト
含有層の実効誘電率を下げること、(2)現状一般のコン
クリートを用いたプレキャスト・カーテンウォール電波
吸収壁構造から前記フェライト含有層の実効誘電率低減
の可能性を見いだすことである。
ート部分をCFRC等の繊維強化コンクリートで構成
し、プレキャスト・カーテンウォール構造に適した電波
吸収壁を提供しようとするものであり、その課題は(1)
複合誘電体の考え方で到来電波の電界方向からみたフェ
ライト板と該フェライト板間の物質からなるフェライト
含有層の実効誘電率を下げること、(2)現状一般のコン
クリートを用いたプレキャスト・カーテンウォール電波
吸収壁構造から前記フェライト含有層の実効誘電率低減
の可能性を見いだすことである。
【0012】本発明の第1の目的は、CFRC等の高誘
電率の繊維強化コンクリートを用いた場合でも普通コン
クリートの場合と同等の電波吸収特性を実現可能で、軽
量化、薄型化に適した電波吸収壁を提供することにあ
る。
電率の繊維強化コンクリートを用いた場合でも普通コン
クリートの場合と同等の電波吸収特性を実現可能で、軽
量化、薄型化に適した電波吸収壁を提供することにあ
る。
【0013】本発明の第2の目的は、CFRC等の高誘
電率の繊維強化コンクリートを用いた場合でも普通コン
クリートの場合と同様の製造技術を用いて製造可能で、
構造の複雑化を招くことのない電波吸収壁を提供するこ
とにある。
電率の繊維強化コンクリートを用いた場合でも普通コン
クリートの場合と同様の製造技術を用いて製造可能で、
構造の複雑化を招くことのない電波吸収壁を提供するこ
とにある。
【0014】本発明のその他の目的や新規な特徴は後述
の実施例において明らかにする。
の実施例において明らかにする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電波吸収壁は、到来電波の磁界方向に連
続、かつ電界方向に不連続にフェライト板を配置し、繊
維強化材を混入した繊維強化コンクリートに前記フェラ
イト板を固定してなる構成において、前記フェライト板
を前記磁界方向に連続した状態に保持する低誘電率材料
のフェライト抑え部材を前記フェライト板に接着し、か
つ当該フェライト抑え部材の少なくとも一部を前記フェ
ライト板間の電界方向間隙部分に位置させている。
に、本発明の電波吸収壁は、到来電波の磁界方向に連
続、かつ電界方向に不連続にフェライト板を配置し、繊
維強化材を混入した繊維強化コンクリートに前記フェラ
イト板を固定してなる構成において、前記フェライト板
を前記磁界方向に連続した状態に保持する低誘電率材料
のフェライト抑え部材を前記フェライト板に接着し、か
つ当該フェライト抑え部材の少なくとも一部を前記フェ
ライト板間の電界方向間隙部分に位置させている。
【0016】また、前記フェライト抑え部材が前記フェ
ライト板の背面及び前記電界方向間隙部分に臨む側面に
対接する構成としてもよい。
ライト板の背面及び前記電界方向間隙部分に臨む側面に
対接する構成としてもよい。
【0017】さらに、前記フェライト抑え部材が前記フ
ェライト板の前面を覆う外装材を兼ねるものであっても
よい。
ェライト板の前面を覆う外装材を兼ねるものであっても
よい。
【0018】
【作用】現状の普通コンクリートを用いたプレキャスト
・カーテンウォール構造の電波吸収壁において、コンク
リート打設時にフェライト板(フェライトタイル)の入
射電波磁界方向での連続性を保つ目的でフェライト板背
面がコンクリート等からなる抑え板で固定されているこ
とに着目し、さらにフェライト板の見かけの誘電率は入
射電波電界方向での特性であり、フェライト板とフェラ
イト板間の電界方向間隙部分に入り込んだコンクリート
等との組合わされた複合的材料としての特性として与え
られることに着目した。すなわち、フェライト板と該フ
ェライト板間のコンクリート等の物質からなるフェライ
ト含有層の実効誘電率は、普通コンクリートを用いた場
合、普通コンクリートの誘電率が7〜10であり、フェ
ライト板の誘電率が約10であることから、電波吸収壁
としての実効誘電率は8〜9程度となり、フェライト電
波吸収体設計条件が成立ち、フェライト単体と同等の特
性が得られていることに着目した。
・カーテンウォール構造の電波吸収壁において、コンク
リート打設時にフェライト板(フェライトタイル)の入
射電波磁界方向での連続性を保つ目的でフェライト板背
面がコンクリート等からなる抑え板で固定されているこ
とに着目し、さらにフェライト板の見かけの誘電率は入
射電波電界方向での特性であり、フェライト板とフェラ
イト板間の電界方向間隙部分に入り込んだコンクリート
等との組合わされた複合的材料としての特性として与え
られることに着目した。すなわち、フェライト板と該フ
ェライト板間のコンクリート等の物質からなるフェライ
ト含有層の実効誘電率は、普通コンクリートを用いた場
合、普通コンクリートの誘電率が7〜10であり、フェ
ライト板の誘電率が約10であることから、電波吸収壁
としての実効誘電率は8〜9程度となり、フェライト電
波吸収体設計条件が成立ち、フェライト単体と同等の特
性が得られていることに着目した。
【0019】本発明はこの2つの条件を同時に満足させ
るもので、CFRC等の高誘電率の繊維強化コンクリー
トを用いた電波吸収壁でも普通コンクリートを用いた電
波吸収壁と同等の電波吸収特性を得ようとするものであ
る。
るもので、CFRC等の高誘電率の繊維強化コンクリー
トを用いた電波吸収壁でも普通コンクリートを用いた電
波吸収壁と同等の電波吸収特性を得ようとするものであ
る。
【0020】フェライト板を到来電波の磁界方向に連続
に、電界方向に間隙を設けて配列したTVゴースト対策
用電波吸収壁において、電波吸収壁設計上問題となるの
は電界方向からみたフェライト板の見かけの誘電率であ
る。この誘電率をほぼフェライト板の誘電率と同等にす
ることが必要条件であり、この条件を満足させるために
は複合材料の取り扱いにより、フェライト板間に充填さ
れたコンクリート等の物質とフェライト板からなるフェ
ライト含有層の実効誘電率をほぼ10程度に抑える必要
がある。このため、(1)フェライト板間の間隙に10程
度の誘電率特性を持った材料を充填する、(2)一部空気
層を設ける、等のことが考えられる。
に、電界方向に間隙を設けて配列したTVゴースト対策
用電波吸収壁において、電波吸収壁設計上問題となるの
は電界方向からみたフェライト板の見かけの誘電率であ
る。この誘電率をほぼフェライト板の誘電率と同等にす
ることが必要条件であり、この条件を満足させるために
は複合材料の取り扱いにより、フェライト板間に充填さ
れたコンクリート等の物質とフェライト板からなるフェ
ライト含有層の実効誘電率をほぼ10程度に抑える必要
がある。このため、(1)フェライト板間の間隙に10程
度の誘電率特性を持った材料を充填する、(2)一部空気
層を設ける、等のことが考えられる。
【0021】このどちらの構成においても、高層建造物
の外壁材として用いられる電波吸収壁としては、電波吸
収特性もさることながら、まず建材としての性能条件を
満足させることが第一である。このためには従来のプレ
キャスト・カーテンウォールの製造方法では困難で、例
えば、(1)の場合は電波吸収体部分を予め作りこれを外
壁材を作るとき一体化させる等、複雑な製造工程が求め
られ、製造方法においても、コスト的にも課題が多すぎ
る。(2)の場合は建材としての特性をどう確保するか、
構造的検討を含めやはり大きな課題が残されている。
の外壁材として用いられる電波吸収壁としては、電波吸
収特性もさることながら、まず建材としての性能条件を
満足させることが第一である。このためには従来のプレ
キャスト・カーテンウォールの製造方法では困難で、例
えば、(1)の場合は電波吸収体部分を予め作りこれを外
壁材を作るとき一体化させる等、複雑な製造工程が求め
られ、製造方法においても、コスト的にも課題が多すぎ
る。(2)の場合は建材としての特性をどう確保するか、
構造的検討を含めやはり大きな課題が残されている。
【0022】従って、フェライト板の見かけの誘電率を
調整する構造としては、現状の電波吸収壁構造を構成す
る部材の一部を利用しCFRC等の高誘電率の繊維強化
コンクリートとの共存のなかで誘電率を調整することが
望まれる。
調整する構造としては、現状の電波吸収壁構造を構成す
る部材の一部を利用しCFRC等の高誘電率の繊維強化
コンクリートとの共存のなかで誘電率を調整することが
望まれる。
【0023】本発明は、現状では図11のようにフェラ
イト板背面に配設されているフェライト抑え板に着目
し、このフェライト抑え板と同様の機能を持つフェライ
ト抑え部材の少なくとも一部が電界方向のフェライト板
間の間隙部分に位置するようにフェライト板に取り付
け、かつフェライト抑え部材の材質も低誘電率の例えば
発泡コンクリート、軽量コンクリート等を用い、抑え板
としての作用と同時にフェライト板間の誘電率を制御す
る役割をも持たせるものである。
イト板背面に配設されているフェライト抑え板に着目
し、このフェライト抑え板と同様の機能を持つフェライ
ト抑え部材の少なくとも一部が電界方向のフェライト板
間の間隙部分に位置するようにフェライト板に取り付
け、かつフェライト抑え部材の材質も低誘電率の例えば
発泡コンクリート、軽量コンクリート等を用い、抑え板
としての作用と同時にフェライト板間の誘電率を制御す
る役割をも持たせるものである。
【0024】このような構成であれば、従来の製造方法
で製作可能であり、コスト的にも、建材としての性能に
おいても従来と同等以上のものが得られる。
で製作可能であり、コスト的にも、建材としての性能に
おいても従来と同等以上のものが得られる。
【0025】
【実施例】以下、本発明に係る電波吸収壁の実施例を図
面に従って説明する。
面に従って説明する。
【0026】図1は本発明の第1実施例であって、プレ
キャスト・コンクリート一体型電波吸収壁の平断面図で
あり、図2はフェライト板をフェライト抑え部材で抑え
る構造部分の斜視図である。これらの図において、フェ
ライト板1は、例えば10cm×10cmの方形で厚みは9
mmのフェライト・タイル形状のものであり、各フェライ
ト板1が到来電波の磁界方向に連続した状態に保持され
るように、図2の如く各フェライト板1の両側に発泡コ
ンクリート、軽量コンクリート等で形成されたの低誘電
率材料の断面略L字状フェライト抑え部材10が接着固
定されている。すなわち、フェライト抑え部材10はフ
ェライト板1に比して長尺であって、磁界方向に連続配
置された各フェライト板1の背面及び到来電波の電界方
向に形成された隣り合うフェライト板同士の電界方向間
隙部分に臨む(対面する)側面に対接状態で固着されて
いる。図2のように、到来電波の磁界方向に連続するよ
うにフェライト抑え部材10で保持され、かつ電界方向
に所要の間隔をおいて配列された各フェライト板1、及
びフェライト抑え部材10の背後にはCFRC11が打
設され、打設されたCFRC11の背面には、金属板、
金属メッシュ、鉄筋等の電波反射体12が配設(一体
化)されている。なお、CFRC11の一部はフェライ
ト抑え部材10同士の隙間にも充填されている。
キャスト・コンクリート一体型電波吸収壁の平断面図で
あり、図2はフェライト板をフェライト抑え部材で抑え
る構造部分の斜視図である。これらの図において、フェ
ライト板1は、例えば10cm×10cmの方形で厚みは9
mmのフェライト・タイル形状のものであり、各フェライ
ト板1が到来電波の磁界方向に連続した状態に保持され
るように、図2の如く各フェライト板1の両側に発泡コ
ンクリート、軽量コンクリート等で形成されたの低誘電
率材料の断面略L字状フェライト抑え部材10が接着固
定されている。すなわち、フェライト抑え部材10はフ
ェライト板1に比して長尺であって、磁界方向に連続配
置された各フェライト板1の背面及び到来電波の電界方
向に形成された隣り合うフェライト板同士の電界方向間
隙部分に臨む(対面する)側面に対接状態で固着されて
いる。図2のように、到来電波の磁界方向に連続するよ
うにフェライト抑え部材10で保持され、かつ電界方向
に所要の間隔をおいて配列された各フェライト板1、及
びフェライト抑え部材10の背後にはCFRC11が打
設され、打設されたCFRC11の背面には、金属板、
金属メッシュ、鉄筋等の電波反射体12が配設(一体
化)されている。なお、CFRC11の一部はフェライ
ト抑え部材10同士の隙間にも充填されている。
【0027】本実施例では、例えばフェライト板1の電
界方向の長さを10cm、フェライト板1の側面に位置す
るフェライト抑え部材10の電界方向の厚みを2cm、隣
り合うフェライト抑え部材10間に充填されたCFRC
11の電界方向の厚みを2cmとした(隣り合うフェライ
ト板間の隙間は6cm)。
界方向の長さを10cm、フェライト板1の側面に位置す
るフェライト抑え部材10の電界方向の厚みを2cm、隣
り合うフェライト抑え部材10間に充填されたCFRC
11の電界方向の厚みを2cmとした(隣り合うフェライ
ト板間の隙間は6cm)。
【0028】この第1実施例の場合、フェライト板1を
磁界方向に連続した状態に保持する低誘電率材料のフェ
ライト抑え部材10が隣り合うフェライト板同士の電界
方向間隙部分に延在しているので、電界方向からみたフ
ェライト板と該フェライト板間の物質からなるフェライ
ト含有層を想定したとき、該フェライト含有層の実効誘
電率はフェライト板同士の電界方向間隙部分が全てCF
RC11で充たされている場合に比べて相当低くなる。
例えば、10cmのフェライト板同士の電界方向間隙部分
が、フェライト抑え部材の一部である2cmの発泡コンク
リート(誘電率約4)と、2cmのCFRC(誘電率約4
0)と、フェライト抑え部材の一部である2cmの発泡コ
ンクリートとから構成されている場合、前記フェライト
含有層の実効誘電率はそれらの混合材料としての値を示
し、約9である。
磁界方向に連続した状態に保持する低誘電率材料のフェ
ライト抑え部材10が隣り合うフェライト板同士の電界
方向間隙部分に延在しているので、電界方向からみたフ
ェライト板と該フェライト板間の物質からなるフェライ
ト含有層を想定したとき、該フェライト含有層の実効誘
電率はフェライト板同士の電界方向間隙部分が全てCF
RC11で充たされている場合に比べて相当低くなる。
例えば、10cmのフェライト板同士の電界方向間隙部分
が、フェライト抑え部材の一部である2cmの発泡コンク
リート(誘電率約4)と、2cmのCFRC(誘電率約4
0)と、フェライト抑え部材の一部である2cmの発泡コ
ンクリートとから構成されている場合、前記フェライト
含有層の実効誘電率はそれらの混合材料としての値を示
し、約9である。
【0029】この第1実施例によれば、次の通りの効果
を得ることができる。
を得ることができる。
【0030】(1) 隣り合うフェライト板同士の電界方
向間隙部分に、フェライト板1を磁界方向に連続状態に
保持するための低誘電率のフェライト抑え部材10が延
在するようにしており、前記電界方向間隙部分の全てに
CFRC11が充填されている場合に比べて、電界方向
からみたフェライト板と該フェライト板間の物質からな
るフェライト含有層の実効誘電率を相当低くし、実効誘
電率10以下を実現できる。この結果、高誘電率のCF
RC11で打設したプレキャスト・コンクリート一体型
の電波吸収壁であるのにもかかわらず、普通コンクリー
トで打設したものと同等の電波吸収特性とすることがで
きる。
向間隙部分に、フェライト板1を磁界方向に連続状態に
保持するための低誘電率のフェライト抑え部材10が延
在するようにしており、前記電界方向間隙部分の全てに
CFRC11が充填されている場合に比べて、電界方向
からみたフェライト板と該フェライト板間の物質からな
るフェライト含有層の実効誘電率を相当低くし、実効誘
電率10以下を実現できる。この結果、高誘電率のCF
RC11で打設したプレキャスト・コンクリート一体型
の電波吸収壁であるのにもかかわらず、普通コンクリー
トで打設したものと同等の電波吸収特性とすることがで
きる。
【0031】(2) 従来の普通コンクリートを打設した
プレキャスト・コンクリート一体型の電波吸収壁におい
ても使用しているフェライト抑え板と同様の機能を持つ
フェライト抑え部材10を用いればよく、従来のプレキ
ャスト・コンクリート一体型の電波吸収壁の製造技術を
用いることができ、製造工程の複雑化や、構造の複雑化
を招くことがなく、CFRCの特長を生かした軽量、薄
型の電波吸収壁が得られる。
プレキャスト・コンクリート一体型の電波吸収壁におい
ても使用しているフェライト抑え板と同様の機能を持つ
フェライト抑え部材10を用いればよく、従来のプレキ
ャスト・コンクリート一体型の電波吸収壁の製造技術を
用いることができ、製造工程の複雑化や、構造の複雑化
を招くことがなく、CFRCの特長を生かした軽量、薄
型の電波吸収壁が得られる。
【0032】(3) フェライト抑え部材10がフェライ
ト板1の背面及びフェライト板間の電界方向間隙部分に
臨む側面に対接するように断面略L字状であり、フェラ
イト板1の接着固定を確実に実行できる。
ト板1の背面及びフェライト板間の電界方向間隙部分に
臨む側面に対接するように断面略L字状であり、フェラ
イト板1の接着固定を確実に実行できる。
【0033】図3は本発明の第2実施例であって、フェ
ライト板1の落下防止を兼ねた外装材としてシヤーコネ
クタ付き外装タイル(磁器タイル等)を用いたプレキャ
スト・カーテンウォール電波吸収壁の平断面図である。
この場合、金属反射メッシュ(電波反射体)をなす鉄筋
22の前面にフェライト板1を到来電波の磁界方向に連
続に、電界方向に不連続となるように配置し、シヤーコ
ネクタ付き外装タイル23をフェライト板1の前面に被
せている。ここで、シヤーコネクタ付き外装タイル23
は外装タイル本体の両端部に金属等のシヤーコネクタ2
3aを差し込む等して一体化したものであり、シヤーコ
ネクタ23aは外装タイル23の背後方向に延長してい
る。外装タイル23の電界方向の寸法は、フェライト板
1の電界方向の寸法よりも十分長く、フェライト板1の
両端に残った部分に発泡コンクリート、軽量コンクリー
ト等で形成された低誘電率材料の断面略L字状フェライ
ト抑え部材20が配置され、フェライト板1の背面及び
電界方向間隙部分に臨む側面に接着固定されている。フ
ェライト抑え部材20はフェライト板1よりも十分長尺
であり、CFRC打設時にフェライト板1が機械振動等
で動いて磁界方向に隙間が生じるのを防止する。そし
て、フェライト板1、シヤーコネクタ付き外装タイル2
3及びフェライト抑え部材20の背面側にCFRC11
を打設することで、フェライト板1、シヤーコネクタ付
き外装タイル23、フェライト抑え部材20及び鉄筋2
2を一体化している。その際、シヤーコネクタ23aが
CFRC11中に埋没して外装タイル23の落下を防止
している。なお、CFRC11の一部はフェライト抑え
部材20同士の隙間及びシヤーコネクタ付き外装タイル
23の隙間にも充填されている。
ライト板1の落下防止を兼ねた外装材としてシヤーコネ
クタ付き外装タイル(磁器タイル等)を用いたプレキャ
スト・カーテンウォール電波吸収壁の平断面図である。
この場合、金属反射メッシュ(電波反射体)をなす鉄筋
22の前面にフェライト板1を到来電波の磁界方向に連
続に、電界方向に不連続となるように配置し、シヤーコ
ネクタ付き外装タイル23をフェライト板1の前面に被
せている。ここで、シヤーコネクタ付き外装タイル23
は外装タイル本体の両端部に金属等のシヤーコネクタ2
3aを差し込む等して一体化したものであり、シヤーコ
ネクタ23aは外装タイル23の背後方向に延長してい
る。外装タイル23の電界方向の寸法は、フェライト板
1の電界方向の寸法よりも十分長く、フェライト板1の
両端に残った部分に発泡コンクリート、軽量コンクリー
ト等で形成された低誘電率材料の断面略L字状フェライ
ト抑え部材20が配置され、フェライト板1の背面及び
電界方向間隙部分に臨む側面に接着固定されている。フ
ェライト抑え部材20はフェライト板1よりも十分長尺
であり、CFRC打設時にフェライト板1が機械振動等
で動いて磁界方向に隙間が生じるのを防止する。そし
て、フェライト板1、シヤーコネクタ付き外装タイル2
3及びフェライト抑え部材20の背面側にCFRC11
を打設することで、フェライト板1、シヤーコネクタ付
き外装タイル23、フェライト抑え部材20及び鉄筋2
2を一体化している。その際、シヤーコネクタ23aが
CFRC11中に埋没して外装タイル23の落下を防止
している。なお、CFRC11の一部はフェライト抑え
部材20同士の隙間及びシヤーコネクタ付き外装タイル
23の隙間にも充填されている。
【0034】本実施例では、例えばフェライト板1の電
界方向の長さを10cm、フェライト板1の側面に位置す
るフェライト抑え部材20の電界方向の厚みを2cm、隣
り合うフェライト抑え部材20間に充填されたCFRC
11の電界方向の厚みを2cmとた(隣り合うフェライト
板間の隙間は6cm)。
界方向の長さを10cm、フェライト板1の側面に位置す
るフェライト抑え部材20の電界方向の厚みを2cm、隣
り合うフェライト抑え部材20間に充填されたCFRC
11の電界方向の厚みを2cmとた(隣り合うフェライト
板間の隙間は6cm)。
【0035】図4は、本発明の第2実施例において、1
0cmのフェライト板同士の電界方向間隙部分が、フェラ
イト抑え部材の一部である2cmの発泡コンクリート(誘
電率約4)と、2cmのCFRC(誘電率約40)と、フ
ェライト抑え部材の一部である2cmの発泡コンクリート
とから構成されている場合の電波吸収特性を示す。この
図から、前記電界方向間隙部分の全てにCFRCが充填
されている場合(図13グラフ中の誘電率40の曲線参
照)よりも大幅に改善されていることが判る。
0cmのフェライト板同士の電界方向間隙部分が、フェラ
イト抑え部材の一部である2cmの発泡コンクリート(誘
電率約4)と、2cmのCFRC(誘電率約40)と、フ
ェライト抑え部材の一部である2cmの発泡コンクリート
とから構成されている場合の電波吸収特性を示す。この
図から、前記電界方向間隙部分の全てにCFRCが充填
されている場合(図13グラフ中の誘電率40の曲線参
照)よりも大幅に改善されていることが判る。
【0036】この第2実施例の場合、外装タイル23を
シヤーコネクタ23aで確実にCFRC11側に固定す
ることでフェライト板1及び外装タイル23の落下を防
止でき、建材としての要求特性と電波吸収特性の両者を
満足するプレキャスト・カーテンウォール電波吸収壁が
得られ、CFRCを用いることで軽量化、薄型化を図る
ことが可能になる。
シヤーコネクタ23aで確実にCFRC11側に固定す
ることでフェライト板1及び外装タイル23の落下を防
止でき、建材としての要求特性と電波吸収特性の両者を
満足するプレキャスト・カーテンウォール電波吸収壁が
得られ、CFRCを用いることで軽量化、薄型化を図る
ことが可能になる。
【0037】図5は本発明の第3実施例であって、フェ
ライト板1の落下防止を兼ねた外装材としてシヤーコネ
クタ付き外装タイル(磁器タイル等)を用いたプレキャ
スト・カーテンウォール電波吸収壁の平断面図である。
この場合、金属反射メッシュ(電波反射体)をなす鉄筋
22の前面にフェライト板1を到来電波の磁界方向に連
続に、電界方向に不連続となるように配置し、シヤーコ
ネクタ付き外装タイル33をフェライト板1の前面に被
せている。ここで、シヤーコネクタ付き外装タイル33
は外装タイル本体の中間部に金属等のシヤーコネクタ3
3aを差し込む等して一体化したものであり、シヤーコ
ネクタ33aは外装タイル33の背後方向に延長してい
る。外装タイル33の電界方向の寸法は、フェライト板
1の電界方向の寸法よりも十分長く、外装タイル33を
目地充填用隙間を残して近接配置したとき、フェライト
板間の電界方向間隙部分が数cm(例えばフェライト板1
の電界方向の長さが10cmのとき電界方向間隙部分が6
cm)残るようにしている。そして、シヤーコネクタ33
aが電界方向間隙部分を通過して後方に延長するように
フェライト板1とシヤーコネクタ付き外装タイル33の
位置関係を設定する。さらに、磁界方向に連続した各フ
ェライト板1の背面及び電界方向間隙部分に臨む両側面
に対接するように発泡コンクリート、軽量コンクリート
等で形成された低誘電率材料の断面コ字状フェライト抑
え部材30が配置され、各フェライト板1の背面及び両
側面に接着固定されている。フェライト抑え部材30は
フェライト板1よりも十分長尺であり、CFRC打設時
にフェライト板1が機械振動等で動いて磁界方向に隙間
が生じるのを防止する。そして、フェライト板1、シヤ
ーコネクタ付き外装タイル33及びフェライト抑え部材
30の背面側にCFRC11を打設することで、フェラ
イト板1、シヤーコネクタ付き外装タイル33、フェラ
イト抑え部材30及び鉄筋22を一体化している。その
際、シヤーコネクタ33aがCFRC11中に埋没して
外装タイル33の落下を防止している。なお、フェライ
ト板1の前面を覆う外装タイル33間の隙間にはタイル
目地材34を充填する。
ライト板1の落下防止を兼ねた外装材としてシヤーコネ
クタ付き外装タイル(磁器タイル等)を用いたプレキャ
スト・カーテンウォール電波吸収壁の平断面図である。
この場合、金属反射メッシュ(電波反射体)をなす鉄筋
22の前面にフェライト板1を到来電波の磁界方向に連
続に、電界方向に不連続となるように配置し、シヤーコ
ネクタ付き外装タイル33をフェライト板1の前面に被
せている。ここで、シヤーコネクタ付き外装タイル33
は外装タイル本体の中間部に金属等のシヤーコネクタ3
3aを差し込む等して一体化したものであり、シヤーコ
ネクタ33aは外装タイル33の背後方向に延長してい
る。外装タイル33の電界方向の寸法は、フェライト板
1の電界方向の寸法よりも十分長く、外装タイル33を
目地充填用隙間を残して近接配置したとき、フェライト
板間の電界方向間隙部分が数cm(例えばフェライト板1
の電界方向の長さが10cmのとき電界方向間隙部分が6
cm)残るようにしている。そして、シヤーコネクタ33
aが電界方向間隙部分を通過して後方に延長するように
フェライト板1とシヤーコネクタ付き外装タイル33の
位置関係を設定する。さらに、磁界方向に連続した各フ
ェライト板1の背面及び電界方向間隙部分に臨む両側面
に対接するように発泡コンクリート、軽量コンクリート
等で形成された低誘電率材料の断面コ字状フェライト抑
え部材30が配置され、各フェライト板1の背面及び両
側面に接着固定されている。フェライト抑え部材30は
フェライト板1よりも十分長尺であり、CFRC打設時
にフェライト板1が機械振動等で動いて磁界方向に隙間
が生じるのを防止する。そして、フェライト板1、シヤ
ーコネクタ付き外装タイル33及びフェライト抑え部材
30の背面側にCFRC11を打設することで、フェラ
イト板1、シヤーコネクタ付き外装タイル33、フェラ
イト抑え部材30及び鉄筋22を一体化している。その
際、シヤーコネクタ33aがCFRC11中に埋没して
外装タイル33の落下を防止している。なお、フェライ
ト板1の前面を覆う外装タイル33間の隙間にはタイル
目地材34を充填する。
【0038】この第3実施例によっても前述の第2実施
例と同様の効果を得ることができる。但し、外装タイル
33の落下を防止するためのシヤーコネクタ33aの個
数は第2実施例よりも少なくて済む。
例と同様の効果を得ることができる。但し、外装タイル
33の落下を防止するためのシヤーコネクタ33aの個
数は第2実施例よりも少なくて済む。
【0039】図6は本発明の第4実施例であって、フェ
ライト板1の落下防止を兼ねた外装材としてシヤーコネ
クタ付き外装タイル(磁器タイル等)を用いたプレキャ
スト・カーテンウォール電波吸収壁の平断面図である。
この場合、フェライト板1、鉄筋22、シヤーコネクタ
付き外装タイル33の配置は前述の第3実施例とほぼ同
様であるが、フェライト抑え部材の形状及び配置が異な
っている。すなわち、第4実施例で用いるフェライト抑
え部材40は発泡コンクリート、軽量コンクリート等の
低誘電率材料で断面略L字状に形成した長尺部材であ
り、フェライト板1の片側のみに取り付けられ、フェラ
イト板1の一端部の背面及び電界方向間隙部分に臨む側
面に接着固定されている。なお、その他の構成は前述の
第3実施例と同様である。
ライト板1の落下防止を兼ねた外装材としてシヤーコネ
クタ付き外装タイル(磁器タイル等)を用いたプレキャ
スト・カーテンウォール電波吸収壁の平断面図である。
この場合、フェライト板1、鉄筋22、シヤーコネクタ
付き外装タイル33の配置は前述の第3実施例とほぼ同
様であるが、フェライト抑え部材の形状及び配置が異な
っている。すなわち、第4実施例で用いるフェライト抑
え部材40は発泡コンクリート、軽量コンクリート等の
低誘電率材料で断面略L字状に形成した長尺部材であ
り、フェライト板1の片側のみに取り付けられ、フェラ
イト板1の一端部の背面及び電界方向間隙部分に臨む側
面に接着固定されている。なお、その他の構成は前述の
第3実施例と同様である。
【0040】この第4実施例の場合、前述の第3実施例
に比べてフェライト抑え部材40の作製が容易な利点が
ある。その他の効果は第3実施例と同様である。なお、
電波吸収特性を改善するためにはフェライト抑え部材4
0の電界方向間隙部分に延在する部分の肉厚を大きくす
ることが望ましい。
に比べてフェライト抑え部材40の作製が容易な利点が
ある。その他の効果は第3実施例と同様である。なお、
電波吸収特性を改善するためにはフェライト抑え部材4
0の電界方向間隙部分に延在する部分の肉厚を大きくす
ることが望ましい。
【0041】図7は本発明の第5実施例であって、フェ
ライト板1の落下防止を兼ねた外装材として足付き外装
タイル(磁器タイル等)を用いたプレキャスト・カーテ
ンウォール電波吸収壁の平断面図である。この場合、金
属反射メッシュ(電波反射体)をなす鉄筋22の前面に
フェライト板1を到来電波の磁界方向に連続に、電界方
向に不連続となるように配置し、足付き外装タイル53
をフェライト板1の前面に被せている。ここで、足付き
外装タイル53は外装タイル本体の中間部に背後に延長
する足53aを一体に形成したものである。外装タイル
53の電界方向の寸法は、フェライト板1の電界方向の
寸法よりも十分長く、外装タイル53を目地充填用隙間
を残して近接配置したとき、フェライト板間の電界方向
間隙部分が数cm(例えばフェライト板1の電界方向の長
さが10cmのとき電界方向間隙部分が6cm)残るように
している。そして、足53aが電界方向間隙部分を通過
して後方に延長するようにフェライト板1と足付き外装
タイル53の位置関係を設定する。さらに、磁界方向に
連続した各フェライト板1の両端部の背面及び電界方向
間隙部分に臨む側面に対接するように発泡コンクリー
ト、軽量コンクリート等で形成された低誘電率材料の断
面L字状フェライト抑え部材50が配置され、各フェラ
イト板1の背面及び側面に接着固定されている。フェラ
イト抑え部材50はフェライト板1よりも十分長尺であ
り、CFRC打設時にフェライト板1が機械振動等で動
いて磁界方向に隙間が生じるのを防止する。そして、フ
ェライト板1、足付き外装タイル53及びフェライト抑
え部材50の背面側にCFRC11を打設することで、
フェライト板1、足付き外装タイル53、フェライト抑
え部材50及び鉄筋22を一体化している。その際、足
53aがCFRC11中に埋没して外装タイル53の落
下を防止している。なお、フェライト板1の前面を覆う
外装タイル53間の隙間にはタイル目地材34を充填す
る。
ライト板1の落下防止を兼ねた外装材として足付き外装
タイル(磁器タイル等)を用いたプレキャスト・カーテ
ンウォール電波吸収壁の平断面図である。この場合、金
属反射メッシュ(電波反射体)をなす鉄筋22の前面に
フェライト板1を到来電波の磁界方向に連続に、電界方
向に不連続となるように配置し、足付き外装タイル53
をフェライト板1の前面に被せている。ここで、足付き
外装タイル53は外装タイル本体の中間部に背後に延長
する足53aを一体に形成したものである。外装タイル
53の電界方向の寸法は、フェライト板1の電界方向の
寸法よりも十分長く、外装タイル53を目地充填用隙間
を残して近接配置したとき、フェライト板間の電界方向
間隙部分が数cm(例えばフェライト板1の電界方向の長
さが10cmのとき電界方向間隙部分が6cm)残るように
している。そして、足53aが電界方向間隙部分を通過
して後方に延長するようにフェライト板1と足付き外装
タイル53の位置関係を設定する。さらに、磁界方向に
連続した各フェライト板1の両端部の背面及び電界方向
間隙部分に臨む側面に対接するように発泡コンクリー
ト、軽量コンクリート等で形成された低誘電率材料の断
面L字状フェライト抑え部材50が配置され、各フェラ
イト板1の背面及び側面に接着固定されている。フェラ
イト抑え部材50はフェライト板1よりも十分長尺であ
り、CFRC打設時にフェライト板1が機械振動等で動
いて磁界方向に隙間が生じるのを防止する。そして、フ
ェライト板1、足付き外装タイル53及びフェライト抑
え部材50の背面側にCFRC11を打設することで、
フェライト板1、足付き外装タイル53、フェライト抑
え部材50及び鉄筋22を一体化している。その際、足
53aがCFRC11中に埋没して外装タイル53の落
下を防止している。なお、フェライト板1の前面を覆う
外装タイル53間の隙間にはタイル目地材34を充填す
る。
【0042】この第5実施例によっても前述の第2実施
例と同様の効果を得ることができ、足付き外装タイル5
3を用いることで、シヤーコネクタを省略できる特長が
ある。
例と同様の効果を得ることができ、足付き外装タイル5
3を用いることで、シヤーコネクタを省略できる特長が
ある。
【0043】図8は本発明の第6実施例であって、フェ
ライト板の落下防止のための外装材として到来電波の磁
界方向にフェライト板を連続させて保持するフェライト
抑え部材をそのまま利用する構造を持つプレキャスト・
カーテンウォール電波吸収壁の平断面図である。この場
合、到来電波の磁界方向にフェライト板1を連続させて
保持するフェライト抑え部材60がフェライト板1の落
下防止のための外装材を兼ねており、該フェライト抑え
部材60は、押し出し成形等により、到来電波の磁界方
向に長く、陶磁器、発泡乃至軽量コンクリート等の低誘
電率材料で断面略コ字状(又は略C字状)に形成され、
両側に足部60aを有するようになっている。そして、
フェライト抑え部材60の内側にフェライト板1が磁界
方向に連続するように接着され、フェライト板1を接着
一体化したしたフェライト抑え部材60は電界方向に一
定間隔で配列されている。そして、フェライト板1及び
フェライト抑え部材60の背面側にCFRC11を打設
することで、フェライト板1、フェライト抑え部材60
及び鉄筋22を一体化している。その際、フェライト抑
え部材60の足部60aがCFRC11中に埋没するこ
とで外装材を兼用したフェライト抑え部材60の落下を
防止している。なお、CFRC11の一部はフェライト
抑え部材60同士の隙間にも充填されている。
ライト板の落下防止のための外装材として到来電波の磁
界方向にフェライト板を連続させて保持するフェライト
抑え部材をそのまま利用する構造を持つプレキャスト・
カーテンウォール電波吸収壁の平断面図である。この場
合、到来電波の磁界方向にフェライト板1を連続させて
保持するフェライト抑え部材60がフェライト板1の落
下防止のための外装材を兼ねており、該フェライト抑え
部材60は、押し出し成形等により、到来電波の磁界方
向に長く、陶磁器、発泡乃至軽量コンクリート等の低誘
電率材料で断面略コ字状(又は略C字状)に形成され、
両側に足部60aを有するようになっている。そして、
フェライト抑え部材60の内側にフェライト板1が磁界
方向に連続するように接着され、フェライト板1を接着
一体化したしたフェライト抑え部材60は電界方向に一
定間隔で配列されている。そして、フェライト板1及び
フェライト抑え部材60の背面側にCFRC11を打設
することで、フェライト板1、フェライト抑え部材60
及び鉄筋22を一体化している。その際、フェライト抑
え部材60の足部60aがCFRC11中に埋没するこ
とで外装材を兼用したフェライト抑え部材60の落下を
防止している。なお、CFRC11の一部はフェライト
抑え部材60同士の隙間にも充填されている。
【0044】この第6実施例においても、フェライト板
間の電界方向間隙部分に低誘電率のフェライト抑え部材
60の一部が位置することになり、これによって電波吸
収特性を改善することができる。また、フェライト抑え
部材60がフェライト板1の落下防止のための外装材を
兼ねており、構造が簡単になる利点もある。
間の電界方向間隙部分に低誘電率のフェライト抑え部材
60の一部が位置することになり、これによって電波吸
収特性を改善することができる。また、フェライト抑え
部材60がフェライト板1の落下防止のための外装材を
兼ねており、構造が簡単になる利点もある。
【0045】なお、上記各実施例では、フェライト抑え
部材の形状として略L字状、略コ字状のものを例示した
が、フェライト板1を磁界方向に連続させて保持可能
で、フェライト板間の電界方向間隙部に少なくとも一部
が配置されればよく、板状を含む多様な形状が可能であ
る。
部材の形状として略L字状、略コ字状のものを例示した
が、フェライト板1を磁界方向に連続させて保持可能
で、フェライト板間の電界方向間隙部に少なくとも一部
が配置されればよく、板状を含む多様な形状が可能であ
る。
【0046】また、フェライト抑え部材の材質は、CF
RCとの付着性が良好な低誘電率材料であれば、発泡乃
至軽量コンクリート等の無機材料の他、有機材料の使用
も可能である。
RCとの付着性が良好な低誘電率材料であれば、発泡乃
至軽量コンクリート等の無機材料の他、有機材料の使用
も可能である。
【0047】さらに、フェライト板1の落下防止機能を
持つ外装材は、陶磁器製タイル等の他、非導電性の非磁
性材であれば、無機、有機の各種材料の使用が可能であ
る。また、外装タイルの落下防止にシヤーコネクタを使
用したとしても電波吸収特性への影響は殆どない。
持つ外装材は、陶磁器製タイル等の他、非導電性の非磁
性材であれば、無機、有機の各種材料の使用が可能であ
る。また、外装タイルの落下防止にシヤーコネクタを使
用したとしても電波吸収特性への影響は殆どない。
【0048】また、第1乃至第2実施例では、フェライ
ト板の電界方向の長さ10cmに対して電界方向のフェラ
イト板間の間隙部分の長さを6cmとしたが、両者の長さ
の比率は、到来電波の電界方向からみたフェライト板と
該フェライト板間の間隙部分の物質からなるフェライト
含有層の実効誘電率が10以下となりかつ当該間隙部分
の長さが過大にならない範囲で適宜変更可能である。
ト板の電界方向の長さ10cmに対して電界方向のフェラ
イト板間の間隙部分の長さを6cmとしたが、両者の長さ
の比率は、到来電波の電界方向からみたフェライト板と
該フェライト板間の間隙部分の物質からなるフェライト
含有層の実効誘電率が10以下となりかつ当該間隙部分
の長さが過大にならない範囲で適宜変更可能である。
【0049】以上本発明の実施例について説明してきた
が、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の
範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者
には自明であろう。
が、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の
範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者
には自明であろう。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電波吸収
壁によれば、到来電波の磁界方向に連続、かつ電界方向
に不連続にフェライト板を配置し、CFRC等の繊維強
化材を混入した高誘電率の繊維強化コンクリートに前記
フェライト板を固定した場合において、前記フェライト
板を前記磁界方向に連続した状態に保持する低誘電率材
料のフェライト抑え部材を前記フェライト板に接着し、
かつ当該フェライト抑え部材の少なくとも一部が前記フ
ェライト板間の電界方向間隙部分に位置するようにした
ので、電界方向からみたフェライト板と該フェライト板
間の物質からなるフェライト含有層の実効誘電率を低く
することができ(例えば、実効誘電率10以下を実現で
き)、電波吸収特性を改善することができ、普通コンク
リートを用いた場合と同等の電波吸収特性とすることが
できる。また、従来の普通コンクリートを用いるコンク
リート一体型の電波吸収壁においても使用しているフェ
ライト抑え板と同様の機能を持つフェライト抑え部材を
利用しており、従来のプレキャスト・コンクリート一体
型の電波吸収壁の製造技術を用いることができ、製造工
程の複雑化や、構造の複雑化を招くことがなく、CFR
Cの特長を生かした軽量、薄型の電波吸収壁が得られ
る。このように、フェライト抑え部材を前記フェライト
含有層の誘電率特性の制御材として利用できることが明
らかになり、この結果、高誘電率特性を示し電波吸収壁
への応用が課題であったCFRC等の繊維強化コンクリ
ートを用いた電波吸収壁の実用化が達成され、軽量建材
の実用化に道を開くことができた。
壁によれば、到来電波の磁界方向に連続、かつ電界方向
に不連続にフェライト板を配置し、CFRC等の繊維強
化材を混入した高誘電率の繊維強化コンクリートに前記
フェライト板を固定した場合において、前記フェライト
板を前記磁界方向に連続した状態に保持する低誘電率材
料のフェライト抑え部材を前記フェライト板に接着し、
かつ当該フェライト抑え部材の少なくとも一部が前記フ
ェライト板間の電界方向間隙部分に位置するようにした
ので、電界方向からみたフェライト板と該フェライト板
間の物質からなるフェライト含有層の実効誘電率を低く
することができ(例えば、実効誘電率10以下を実現で
き)、電波吸収特性を改善することができ、普通コンク
リートを用いた場合と同等の電波吸収特性とすることが
できる。また、従来の普通コンクリートを用いるコンク
リート一体型の電波吸収壁においても使用しているフェ
ライト抑え板と同様の機能を持つフェライト抑え部材を
利用しており、従来のプレキャスト・コンクリート一体
型の電波吸収壁の製造技術を用いることができ、製造工
程の複雑化や、構造の複雑化を招くことがなく、CFR
Cの特長を生かした軽量、薄型の電波吸収壁が得られ
る。このように、フェライト抑え部材を前記フェライト
含有層の誘電率特性の制御材として利用できることが明
らかになり、この結果、高誘電率特性を示し電波吸収壁
への応用が課題であったCFRC等の繊維強化コンクリ
ートを用いた電波吸収壁の実用化が達成され、軽量建材
の実用化に道を開くことができた。
【図1】本発明に係る電波吸収壁の第1実施例を示す平
断面図である。
断面図である。
【図2】第1実施例においてフェライト板を到来電波の
磁界方向に連続配置してフェライト抑え部材で固着する
構造部分の斜視図である。
磁界方向に連続配置してフェライト抑え部材で固着する
構造部分の斜視図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す平断面図である。
【図4】第2実施例の場合の反射減衰量の周波数特性を
示すグラフである。
示すグラフである。
【図5】本発明の第3実施例を示す平断面図である。
【図6】本発明の第4実施例を示す平断面図である。
【図7】本発明の第5実施例を示す平断面図である。
【図8】本発明の第6実施例を示す平断面図である。
【図9】電波吸収壁の従来例を示す斜視図である。
【図10】同平断面図である。
【図11】従来例においてフェライト板を到来電波の磁
界方向に連続配置してフェライト抑え板で固着する構造
部分の斜視図である。
界方向に連続配置してフェライト抑え板で固着する構造
部分の斜視図である。
【図12】CFRCのカーボン繊維量(vol%)と誘電率
(複素誘電率の実数部及び虚数部)との関係を示すグラフ
である。
(複素誘電率の実数部及び虚数部)との関係を示すグラフ
である。
【図13】コンクリート一体型の電波吸収壁においてコ
ンクリートの誘電率をパラメータとした反射減衰量の周
波数特性を示すグラフである。
ンクリートの誘電率をパラメータとした反射減衰量の周
波数特性を示すグラフである。
1 フェライト板 2,22 鉄筋 3,23,33,53 外装タイル 4 コンクリート 5 フェライト抑え板 10,20,30,40,50,60 フェライト抑え
部材 11 CFRC 12 電波反射体 23a,33a シヤーコネクタ 34 目地材 53a 足 60a 足部
部材 11 CFRC 12 電波反射体 23a,33a シヤーコネクタ 34 目地材 53a 足 60a 足部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平井 義人 東京都中央区日本橋一丁目13番1号ティー ディーケイ株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 到来電波の磁界方向に連続、かつ電界方
向に不連続にフェライト板を配置し、繊維強化材を混入
した繊維強化コンクリートに前記フェライト板を固定し
てなる電波吸収壁において、前記フェライト板を前記磁
界方向に連続した状態に保持する低誘電率材料のフェラ
イト抑え部材を前記フェライト板に接着し、かつ当該フ
ェライト抑え部材の少なくとも一部を前記フェライト板
間の電界方向間隙部分に位置させたことを特徴とする電
波吸収壁。 - 【請求項2】 前記フェライト抑え部材が前記フェライ
ト板の背面及び前記電界方向間隙部分に臨む側面に対接
するものである請求項1記載の電波吸収壁。 - 【請求項3】 前記フェライト抑え部材が前記フェライ
ト板の前面を覆う外装材を兼ねている請求項1記載の電
波吸収壁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16787095A JP2948505B2 (ja) | 1995-06-12 | 1995-06-12 | 電波吸収壁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16787095A JP2948505B2 (ja) | 1995-06-12 | 1995-06-12 | 電波吸収壁 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08340192A true JPH08340192A (ja) | 1996-12-24 |
JP2948505B2 JP2948505B2 (ja) | 1999-09-13 |
Family
ID=15857615
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16787095A Expired - Fee Related JP2948505B2 (ja) | 1995-06-12 | 1995-06-12 | 電波吸収壁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2948505B2 (ja) |
-
1995
- 1995-06-12 JP JP16787095A patent/JP2948505B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2948505B2 (ja) | 1999-09-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH08340192A (ja) | 電波吸収壁 | |
JP3509936B2 (ja) | 電波吸収材及びプレキャストコンクリート板並びにカーテンウォール | |
JP2791937B2 (ja) | 建材用電波吸収壁 | |
JPH0834354B2 (ja) | フエライトを含有する電波吸収体 | |
JP2582632B2 (ja) | 電波吸収壁 | |
JPH0828591B2 (ja) | 電波吸収壁 | |
JP2983908B2 (ja) | 薄型電波吸収壁 | |
JP4222453B2 (ja) | 広帯域建材用電波吸収壁 | |
JPH11274787A (ja) | フェライト電波吸収体 | |
JPH0834355B2 (ja) | 電波吸収壁 | |
JP3845829B2 (ja) | テレビ電波無反射型建物 | |
JP4363901B2 (ja) | 電磁波吸収パネルの製作方法及び電磁波吸収パネル | |
JP2521031Y2 (ja) | 電波吸収壁 | |
JP2003321811A (ja) | 電波音波吸収パネル | |
JPH0638475Y2 (ja) | 電波吸収壁 | |
JPH06120726A (ja) | 電波吸収壁 | |
JPH1154983A (ja) | 電波吸収壁 | |
JP3641025B2 (ja) | 電波吸収壁 | |
JP3627901B2 (ja) | 電波吸収パネル構造 | |
JP2000196283A (ja) | 電波吸収壁 | |
JPH0983177A (ja) | 電波吸収パネル | |
JP3117117B2 (ja) | 広帯域電波吸収壁 | |
JPH0132394Y2 (ja) | ||
JPH10117087A (ja) | 建造物の反射障害軽減構造 | |
JPH10196005A (ja) | 電波吸収体パネル及び電波吸収壁 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990525 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080702 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090702 Year of fee payment: 10 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |