JPH08340086A - 強誘電体薄膜、その製造方法、及びキャパシタ構造素子 - Google Patents

強誘電体薄膜、その製造方法、及びキャパシタ構造素子

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JPH08340086A
JPH08340086A JP16812095A JP16812095A JPH08340086A JP H08340086 A JPH08340086 A JP H08340086A JP 16812095 A JP16812095 A JP 16812095A JP 16812095 A JP16812095 A JP 16812095A JP H08340086 A JPH08340086 A JP H08340086A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、薄膜の表面が緻密で平坦であり、
かつ十分に大きな残留自発分極を示す強誘電体薄膜を低
温プロセスで作製可能な強誘電薄膜基板、その製造方
法、及び前記強誘電体薄膜を用いたキャパシタ構造素子
を提供することを目的としている。 【構成】 強誘電体と常誘電体とを混在させて強誘電体
薄膜を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強誘電体メモリ素子、
焦電センサ素子、圧電素子等に用いられる強誘電体薄
膜、その製造方法、及び前記強誘電体薄膜を用いたキャ
パシタ構造素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】強誘電体は、自発分極、高誘電率、電気
光学効果、圧電効果及び焦電効果等の多くの機能をもつ
ことから、コンデンサ、発振器、光変調器あるいは赤外
線センサ等の広範なデバイス開発に応用されている。従
来、これらの応用は、強誘電体材料である硫酸グリシン
(TGS)、LiNbO3、LiTaO3等の単結晶やB
aTiO3、PbTiO3、Pb(Zr1-XTiX)O3
(PZT)、PLZT等の焼結体セラミックスを切断、
研磨により50μm程度の厚さまで加工して用いてい
た。しかし、大型の単結晶は作製が困難で高価であり、
また劈開性のために加工が困難である。また、セラミッ
クスは、一般に脆く、加工工程でのひび割れ等により5
0μm以下の厚さまで加工することは困難であるため、
多くの手間を要し、生産コストも高くなる。
【0003】一方、薄膜形成技術の進展に伴って、現在
これらの強誘電体薄膜の応用分野が広がっている。その
一つとして、高誘電率特性をDRAM等の各種半導体素
子のキャパシタに適用することにより、キャパシタ面積
の縮小化による素子高集積化や、信頼性の向上が図られ
ている。また、特に最近では、DRAM等の半導体メモ
リ素子との組み合わせにより、高密度でかつ高速に動作
する強誘電体不揮発性メモリ(FRAM)の開発が盛ん
に行われている。強誘電体不揮発性メモリは、強誘電体
の強誘電特性(ヒステリシス効果)を利用してバックア
ップ電源不要とするものである。このようなデバイス開
発には、残留自発分極(Pr)が大きくかつ抗電場(E
c)が小さく、低リーク電流であり、分極反転の繰り返
し耐性が大きい等の特性をもつ材料が必要である。さら
には、動作電圧の低減と半導体微細加工プロセスに適合
するために、膜厚200nm以下の薄膜で上記の特性を
実現することが望まれる。
【0004】現在、FRAM等への応用を目的として、
PbTiO3、PZT、PLZT等のペロブスカイト構
造を有する酸化物強誘電体の薄膜化が、スパッタリング
法、蒸着法、ゾル−ゲル法、MOCVD法等の薄膜形成
方法により試みられている。
【0005】上述の強誘電体材料のうち、Pb(Zr
1-XTiX)O3 (PZT)は、最近最も集中的に研究さ
れているものであり、スパッタリング法やゾル−ゲル法
により強誘電特性の良好な薄膜が得られており、例え
ば、残留自発分極Prが10μC/cm2から26μC
/cm2と大きな値をもつものも得られている。しかし
ながら、PZTの強誘電特性は、組成xに大きく依存す
るにも拘わらず、蒸気圧の高いPbを含むため、成膜時
や熱処理時等での膜組成変化が起こり易いことや、ピン
ホールの発生、下地電極PtとPbの反応による低誘電
率層の発生等の結果、膜厚の低減(薄膜化)に伴い、リ
ーク電流や分極反転耐性の劣化が起こるという問題点が
ある。この為、強誘電特性、分極反転耐性に優れた他の
材料の開発が望まれている。また、集積デバイスへの応
用を考えた場合、微細加工に対応できるような薄膜の緻
密性も必要となる。
【0006】強誘電特性が良好であり、また、分極反転
耐性に優れている材料として、SrBi2Ta29で示
されるBi系の層状酸化物材料が注目を浴びている。こ
のSrBi2Ta29の薄膜はMOD法によって製造さ
れるものである。このMOD法とは、以下の工程を含む
成膜方法である。すなわち、ゾル−ゲル法と同様に有機
金属原料を所定の膜組成になるように混合し、濃度及び
粘度を調整した塗布用の原料溶液を作製する。これを基
板上にスピンコートし乾燥し、さらに有機成分の除去の
ために仮焼結を行う。これを所定の膜厚になるまで繰り
返し、最後に本焼結による結晶化を行う。したがって、
膜厚の制御は、1回の塗布膜の厚さに制限される。(1
994年秋期応用物理学会予稿集20p−M−19参
照) 強誘電体材料としてのSrBi2Ta29の最も大きい
問題は、焼結温度が750℃から800℃と極めて高
く、更に1時間以上という長い焼結時間が必要なことで
ある。それは、このように製造工程において、650℃
以上の温度で長時間の成膜や熱処理等の工程が行われる
と、下地の白金電極と強誘電体間の相互拡散反応や更に
は下地電極の下のシリコンや酸化シリコンと電極や強誘
電体との反応が起こり、また強誘電体薄膜からの構成元
素の揮発による膜組成の変化が発生し、実際のデバイス
作製プロセスへの適用は困難となるからである。また、
現在のところ、表面モフォロジーが0.3μm程度の粒
子径の大きい膜しか得られていないことから、高集積デ
バイスの開発に必要なサブミクロンの微細加工に適用で
きない。さらに、塗布成膜であるため、段差部の被覆性
が悪く、配線断線等の問題がある。したがって、SrB
2Ta29は強誘電特性及び分極反転耐性には優れて
いるものの、強誘電体薄膜材料としては、なお大きな問
題をもっている。
【0007】また、現在、強誘電体不揮発メモリの高集
積化を実現するために、MOSトランジスタと強誘電体
キャパシタとの間の配線に多結晶シリコンを用いること
が検討されているが、上記SrBi2Ta29のような
長時間の高温プロセスで強誘電体薄膜を作製するもので
は、配線用の多結晶シリコンと強誘電体薄膜の間での相
互拡散による特性劣化が起こるという問題がある。この
ような問題を解消するために各種の拡散バリア層を挿入
した構造が検討されているが、それでも、強誘電体薄膜
の成膜温度は650℃までが許容範囲であり、他の熱処
理工程においても短時間であれば700℃程度が限界と
考えられる。しかしながら、現状では、上記のSrBi
2Ta29や他の強誘電体薄膜では、一般的に成膜温度
が高いほど、結晶性と共に強誘電特性も向上するので、
成膜温度を下げると、結晶性や強誘電特性が劣化してし
まい、強誘電体薄膜における強誘電特性の向上と低温成
膜を両立させることは困難である。
【0008】他方、リーク電流や分極反転耐性に悪影響
を及ぼすPbを含まない酸化物強誘電体として、層状ペ
ロブスカイト構造を有するBi4Ti312がある。この
Bi4Ti312は、異方性の強い層状ペロブスカイト構
造(斜方晶系/格子定数:a=5.411Å、b=5.
448Å、c=32.83Å)をもつ強誘電体であり、
その単結晶の強誘電性はa軸方向に残留自発分極Pr=
50μC/cm2、抗電場Ec=50kV/cmと、上
記のビスマス系酸化物強誘電体の中でも最も大きい自発
分極をもち、優れた特性を示すものである。したがっ
て、このBi4Ti312のもつ大きな自発分極を強誘電
体不揮発性メモリ等に応用するためには、基板に垂直方
向に結晶のa軸成分を多くもつようにすることが望まし
い。
【0009】Bi4Ti312の薄膜化は、これまでに
も、MOCVD法やゾル−ゲル法により試みられている
が、それらのほとんどが、a軸配向膜よりも自発分極が
小さいc軸配向膜である。また、従来のゾルーゲル法で
は、良好な強誘電特性を得るために650℃以上の熱処
理が必要であり、更に膜表面モフォロジーは0.5μm
程度の結晶粒からなるので、微細加工を必要とする高集
積デバイスには適用するのは困難である。一方、MOC
VD法により、c軸配向のBi4Ti312薄膜が基板温
度600℃以上で、Pt/SiO2/Si基板やPt基
板上に作製されているが、これらの基板は、そのまま実
際のデバイス構造に適用できるものではない。すなわ
ち、Pt/Ti/SiO2/Si基板のように、Pt電
極層とその下のSiO2との接着強度を確保するための
Ti膜等の接着層が必要である。ところが、このような
接着層を設けたPt電極基板上に、Bi4Ti312薄膜
をMOCVD法により作製した場合、その膜表面モフォ
ロジーは、粗大結晶粒からなると共に、パイロクロア相
(Bi2Ti27)が発生し易くなることが報告されて
いる(Jpn.J.Appl.Phys.,32,19
93,pp.4086、及びJ.Ceramic So
c.Japan,102,1994,pp.512参
照)。膜表面モフォロジーが粗大結晶粒からなると、微
細加工を必要とする高集積デバイスには適用できないば
かりか、薄い膜厚ではピンホールの原因となり、リーク
電流の発生をもたらことになる。したがって、このよう
な従来技術では、200nm以下の薄い膜厚で良好な強
誘電特性を有する強誘電体薄膜を実現することは困難な
状況である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、上記従
来技術では、強誘電体薄膜を高集積デバイスに適用する
のに、微細加工や低リーク電流のために必要な薄膜表面
の緻密性や平坦性、大きな残留自発分極、低温成膜プロ
セス等の様々な条件を十分に満たすものが得られていな
いという課題を有している。
【0011】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたものであって、薄膜の表面が緻密で平坦で
リーク電流特性にに優れ、かつ十分に大きな残留自発分
極を示す強誘電体薄膜を低温プロセスで作製可能な強誘
電薄膜基板、その製造方法、及び前記強誘電体薄膜を用
いたキャパシタ構造素子を提供することを目的としてい
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、強誘電体薄膜を、強誘電体と常誘電体
とを混在させた膜によって構成している。
【0013】さらに、本発明では、上記の強誘電体薄膜
において、強誘電体をペロブスカイト構造又は層状ペロ
ブスカイト構造を有するものとしている。
【0014】さらに、本発明では、上記の強誘電体薄膜
において、常誘電体の構成元素を前記強誘電体の構成元
素の一部又は全部と同一元素としている。
【0015】さらに、本発明では、上記の強誘電体薄膜
において、強誘電体薄膜を構成する材料の組成が、強誘
電体材料の化学量論組成からずれているものを用いてい
る。
【0016】さらに、本発明では、上記の強誘電体薄膜
において、強誘電体がチタン酸ビスマスBi4Ti312
から成り、常誘電体がパイロクロア構造のチタン酸ビス
マスBi2Ti27から成り、かつ、前記強誘電体薄膜
を構成する材料のBi/Ti組成比が0.5から1.1
であることとしている。
【0017】また、本発明では、MOCVD法を用い基
板温度を400℃から500℃として基板上に強誘電体
と常誘電体とが混在して成る強誘電体薄膜を形成する工
程を含んだ強誘電体薄膜の製造方法としている。
【0018】また、MOCVD法を用い基板温度を50
0℃から650℃として基板上に強誘電体薄膜を形成し
た後、その強誘電体薄膜上にMOCVD法を用い基板温
度を400℃から500℃として強誘電体と常誘電体と
が混在して成る強誘電体薄膜を形成する工程を含んだ強
誘電体薄膜の製造方法としている。
【0019】また、基板上に導電性材料から成る下部電
極を配置し、その下部電極上に上記の強誘電体薄膜を配
置し、その強誘電体薄膜上に導電性材料から成る上部電
極を配置して、キャパシタ構造素子を構成している。
【0020】
【作用】本発明の強誘電体薄膜によれば、強誘電体と常
誘電体とを混在させることにより、十分な強誘電性を保
ち、かつ、薄膜の平滑性・緻密性に優れた強誘電体薄膜
を得ることができる。
【0021】すなわち、通常の強誘電体のみから成る強
誘電体薄膜では、その形成時、強誘電体の成長におい
て、結晶粒の粗大化に伴い、結晶粒子間に隙間が発生
し、これが原因となり、薄膜の平滑性や緻密性を劣化さ
せる。そして、このような強誘電体薄膜をもちいた素子
では、強誘電体薄膜においてピンホールが発生し、リー
ク電流増大の要因となっている。そこで、このような強
誘電体の結晶粒子間の隙間を緻密な常電導体で埋めるよ
うに、強誘電体中に常誘電体を介在させることにより、
強誘電体薄膜の強誘電性を劣化させることなく、薄膜の
平滑性や緻密性を改善することができ、リーク電流特性
に優れた素子を実現することができる。
【0022】このように本発明の強誘電体薄膜によれ
ば、薄膜の平滑性・緻密性に優れているので、微細加工
が可能になり、様々な高集積デバイスへの応用が可能に
なる。さらに、薄膜の平滑性・緻密性に優れているの
で、本発明の強誘電体薄膜を用いてデバイス素子を構成
すれば、リーク電流特性に優れた素子を実現できる。
【0023】本発明の強誘電体薄膜は、MOCVD法を
用いた成膜において、基板温度を従来よりも低温の40
0℃から500℃とするという製造方法により、実現す
ることができる。
【0024】すなわち、MOCVD法による成膜におい
て、従来よりも低温の基板温度とすることにより、強誘
電体と常誘電体とが混在した強誘電体薄膜を形成するこ
とができるが、この際に、基板温度が低温であるため常
誘電体相が粗大結晶粒を形成することはない。また、常
誘電体相としては、微小な結晶粒のほかに、アモルファ
ス構造のものも含まれることが考えられる。
【0025】このような本発明の強誘電体薄膜の製造方
法によれば、500℃以下という、低温プロセスで強誘
電体薄膜を形成できるので、複数の素子を備えた高集積
デバイスにおいて、他の素子を損傷することがなく、高
集積デバイスへの応用が可能になるばかりか、設計の自
由度を著しく向上させることができる。
【0026】また、MOCVD法を用いた成膜におい
て、MOCVD法を用い基板温度を500℃から650
℃として基板上に強誘電体薄膜を形成した後、その強誘
電体薄膜上にMOCVD法を用い基板温度を400℃か
ら500℃として強誘電体と常誘電体とが混在して成る
強誘電体薄膜を形成するという製造方法によっても、上
記の本発明の強誘電体薄膜を得ることができる。
【0027】この本発明の製造方法によれば、上述の製
造方法よりも強誘電体薄膜の強誘電性を高めることがで
きるが、これは、上述の製造方法よりもやや高い基板温
度で強誘電体薄膜の一部を形成しているので、強誘電体
の成長を促進させて、強誘電体薄膜の強誘電性を更に高
めることができるものと考えられる。
【0028】また、この製造方法の基板温度は、上述の
ものよりもやや高いが、十分に高集積デバイスへの応用
が可能なものであるので、この温度域での強誘電体薄膜
形成プロセスが許容され、より高い強誘電性が求められ
るものに有効である。
【0029】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照して説明する。図1は、本発明の第1の実施例である
キャパシタ構造素子の構造を示す図である。図1に示す
ように、このキャパシタ構造素子は、シリコン(Si)
基板1上に、酸化シリコン(SiO2)層2、接着層
3、下部電極4、強誘電体と常誘電体と混在した強誘電
体薄膜5、上部電極6が、それぞれ順次形成されている
ものである。
【0030】第1の実施例では、シリコン基板1として
はシリコン単結晶ウエハを用い、SiO2層2としては
シリコン単結晶ウエハ表面を熱酸化して得られる酸化シ
リコン薄膜を用いていた。また、接着層3としてはタン
タル(Ta)薄膜を、下部電極4としては白金(Pt)
薄膜を、強誘電体と常誘電体とが混在した強誘電体薄膜
5としてはチタン酸ビスマス薄膜を、上部電極6として
は白金(Pt)薄膜をそれぞれ用いた。
【0031】次に、図1に示した第1の実施例のキャパ
シタ素子の製造方法について説明する。まず、Pt/T
a/SiO2/Si基板の作製について説明する。シリ
コン基板1であるシリコン単結晶ウエハ(100)面の
表面を熱酸化することにより、膜厚200nmのSiO
2層2を形成する。そして、接着層3であるTa薄膜を
膜厚30nmで、そして、下部電極層4であるPt(1
11)薄膜を膜厚200nmで、それぞれスパッタ法に
より形成した。
【0032】なお、ここで、これらの材料や膜厚は、本
実施例に限定されるものではなく、シリコン単結晶基板
の代わりに多結晶シリコン基板やGaAs基板等を用い
ても良い。また、接着層は、成膜中に基板と下部電極層
との熱膨張率が異なることに起因する膜の剥離を防止す
るものであり、膜厚は膜の剥離を防止できる程度であれ
ば良く、材料についてもTa以外にチタン(Ti)等を
用いることできるが、本実施例の場合、TiとPtとの
合金が形成されるのでTaを用いるのが好ましい。ま
た、絶縁層に用いたSiO2層は、熱酸化により作製さ
れたものでなくても良く、スパッタ法、真空蒸着法、M
OCVD法等により形成されたSiO2膜や窒化シリコ
ン膜等を用いることができ、材料も膜厚も充分に絶縁性
を有するものであれば良い。
【0033】また、下部電極についても、膜厚は充分に
電極層として機能できる程度あれば良く、材料はPtに
限定されるものでなく、通常の電極材料に用いられる導
電性材料で良いが、他の薄膜との関連で適宜選択でき得
るものである。また、成膜方法も、ここまでは、シリコ
ン熱酸化やスパッタ法に限定されるものでなく、真空蒸
着法等の通常の薄膜形成技術を用いて行っても良い。ま
た、基板構造も上記のものに限定されるものではない。
【0034】次いで、このようにして作製したPt/T
a/SiO2/Si基板の上に、強誘電体と常誘電体が
混在した強誘電体薄膜であるチタン酸ビスマス薄膜をM
OCVD法により形成した。このときのMOCVD法に
よる成膜における原料の供給条件を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】チタン酸ビスマス薄膜の成膜は、表1に示
すようにビスマス原料としてトリオルトトリルビリルビ
スマス(Bi(o−OC773)を、チタン原料とし
てチタンイソプロポキサイド(Ti(i−OC
374)をそれぞれ用いて、これらの原料を表1に示
す原料温度にそれぞれ加熱気化して(ビスマス原料16
0℃、チタン原料50℃)、キャリアガスであるアルゴ
ン(Ar)ガスと反応ガスである酸素(O2)ガスと共
に成膜室内に供給した。ここで、Arガス供給時の流量
はBi原料に対して200sccm、Ti原料に対して
50sccmとし、O2ガス供給時の流量は1000s
ccmとした。なお、これらの成膜工程において、成膜
室内の真空度は、10Torr以上であると気相反応が
起こりやすくなるので、5Torrとした。
【0037】このような条件で、成膜温度即ち基板温度
を420℃に設定し、約1時間成膜を行い、200nm
の膜厚のチタン酸ビスマス薄膜を形成した。
【0038】このようにして形成したチタン酸ビスマス
薄膜について、X線回折による結晶性の観察と、SEM
(走査型電子顕微鏡)による表面モフォロジーの観察を
行った。このときのX線回折による観察結果を図2に、
SEMによる観察結果を図3にそれぞれ示す。
【0039】図2において、縦軸はX線回折強度(a.
u.)であり、横軸は回折角度2θ(deg)である。
そして、(00n)(nは整数)はBi4Ti312のc
軸配向による回折ピークを表し、(117)はBi4
312のa軸成分を含むランダムな配向による回折ピ
ークであり、(nnn)は(111)配向のBi2Ti2
7(パイロクロア相)による回折ピークを表し、2θ
=40度(deg)付近の回折ピークは下部電極のPt
によるものである。なお、Bi4Ti312は層状ペロブ
スカイト構造の強誘電体であり、パイロクロア相のBi
2Ti27は常誘電体である。
【0040】図2に示したX線回折パターンによれば、
本実施例によって作製されたチタン酸ビスマス薄膜の中
には、c軸配向やランダムな配向、即ちランダム配向の
強誘電体Bi4Ti312と、(111)配向の常誘電体
(パイロクロア)Bi2Ti27との両方が混在してい
ることがわかる。
【0041】なお、組成分析装置EPMAによる組成分
析の結果、Bi/Ti組成比は、強誘電体Bi4Ti3
12の化学量論組成であれば1.3、常誘電体(パイロク
ロア)Bi2Ti27の化学量論組成であれば1.0と
なるはずであるが、本実施例のチタン酸ビスマス薄膜の
Bi/Ti組成比では、強誘電体Bi4Ti312の化学
量論組成からずれた0.8となった。このように、Bi
/Ti比が、強誘電体Bi4Ti312の1.3と常誘電
体(パイロクロア)Bi2Ti27の1.0のいずれよ
りも小さくなっているのは、強誘電体Bi4Ti312
他に常誘電体Bi2Ti27が混在しているだけでな
く、常誘電性を示す非晶質のチタン酸ビスマスも混在し
ていることが考えられる。
【0042】また、図3によれば、このチタン酸ビスマ
ス薄膜の表面は、粒径が約0.1μmと、非常に平滑性
に優れた緻密な薄膜になっていることがわかる。これ
は、後述する比較例との比較すれば明らかである。
【0043】次いで、上記のようにして、Pt/Ta/
SiO2/Si基板の上に形成したチタン酸ビスマス強
誘電体薄膜の上に、上部電極6としてPt電極(100
μm)を真空蒸着法により形成して、図1に示すような
キャパシタ構造素子を作製し、その電気特性の評価を行
った。なお、ここで形成した上部電極6についても、下
部電極2と同様、膜厚は充分に電極として機能できる程
度であれば良く、材料はPtに限定されるものでなく、
通常の電極材料に用いられる導電性材料で良く、また成
膜方法も真空蒸着法の他スパッタ法等を用いることがで
きる。
【0044】図1に示した下部電極4と上部電極6との
間に電圧を印加して強誘電特性を評価した結果、図4の
(a)に示すような強誘電性ヒステリシス曲線を示し
た。すなわち、本実施例のキャパシタ構造素子では、3
V印加において、残留自発分極Pr=7.5μC/cm
2、抗電場Ec=70kV/cmという特性を示した。
このPrの値は、Bi4Ti312単結晶(バルク)で報
告されているc軸方向におけるPr=4μC/cm2
比較して、2倍近くの大きい値が得られている。
【0045】これは、Bi4Ti312のa軸方向のPr
の値がc軸方向のものより大きいことが知られており、
また本実施例のX線回折観察からランダム配向の強誘電
体Bi4Ti312を示したことから、この7.5μC/
cm2という大きな本実施例のPrは、Bi4Ti312
強誘電体のa軸配向成分が大きく寄与しているためと考
えられる。
【0046】また、この試料において、リーク電流密度
Ilを測定した結果、印加電圧依存性は図5に示すよう
になり、印加電圧3Vで、Il=8×10-7A/cm2
と小さな良好な値が得られた。これは、上述したよう
に、平滑性に優れた緻密なチタン酸ビスマス薄膜となっ
ているので、ピンホールの発生を抑えて、リーク電流特
性を大きく改善できたものと考えられる。
【0047】なお、上記実施例では、MOCVD法によ
るチタン酸ビスマス薄膜の成膜時の基板温度を420℃
としたが、このときの基板温度は400℃〜500℃の
範囲で、上記実施例と同様な良好な結果が得られた。
【0048】次に、上記実施例ではMOCVD法による
チタン酸ビスマス薄膜の形成時の基板温度420℃とし
たが、このときの基板温度を600℃として、その他は
上記実施例と同様にして作製した比較例について、チタ
ン酸ビスマス薄膜の観察と電気特性の測定を行った結果
を説明する。なお、比較例のチタン酸ビスマス薄膜の成
膜時間は、上記実施例よりも基板温度が高かったので、
同じ200nmの膜厚を得るのに、約40分間と上記実
施例より短い成膜時間であった。
【0049】図6に比較例のチタン酸ビスマスのX線回
折の観察結果を、図7に比較例のチタン酸ビスマス薄膜
のSEMによる観察結果をそれぞれ示す。
【0050】図6によれば、比較例のチタン酸ビスマス
薄膜のX線回折パターンは、c軸配向やランダムな配
向、即ちランダム配向の強誘電体Bi4Ti312のみの
回折ピークしか示しておらず、常誘電体(パイロクロ
ア)Bi2Ti27の存在は確認できない。また、組成
分析装置EPMAによる組成分析の結果、Bi/Ti組
成比は、強誘電体Bi4Ti312の化学量論組成であれ
ば1.3、常誘電体(パイロクロア)Bi2Ti27
化学量論組成であれば1.0となるはずであるが、比較
例のチタン酸ビスマス薄膜のBi/Ti組成比では、強
誘電体Bi4Ti312の化学量論組成と一致した1.3
となり、強誘電体Bi4Ti312のみが存在しており、
常誘電体(パイロクロア)Bi2Ti27が混在してい
ないと考えられる。
【0051】そして、図7によれば、比較例のチタン酸
ビスマス薄膜の表面は、粒径が約0.5μm以上の粗大
結晶粒子からなるものであった。これと比較すると、上
記実施例の薄膜では、その表面が粒径約0.1μmの結
晶粒からなり、非常に平滑性に優れた緻密な薄膜になっ
ていることわかる。
【0052】また、比較例のキャパシタ構造素子におい
て、上記実施例と同様の条件で、電気特性を測定した結
果、比較例では、印加電圧は3Vでリーク電流密度が1
-4A/cm2台と大きな値となった。これと比較する
と、上記実施例のキャパシタ構造素子が、比較例のもの
より3桁もリーク電気特性に優れていることがわかる。
【0053】次に、第2の実施例について説明する。第
2の実施例では、第1の実施例と同様の基板を用い、こ
の上に、MOCVD法によって、チタン酸ビスマス薄膜
を形成した。ただし、上記の第1の実施例では基板温度
を420℃として200nmのチタン酸ビスマス薄膜を
成膜したが、第2の実施例では、基板温度600℃とし
て50nmのチタン酸ビスマスを成膜した後、引き続き
基板温度を420℃として50nmのチタン酸ビスマス
を成膜して、総膜厚100nmのチタン酸ビスマス薄膜
を成膜した。
【0054】第2の実施例のチタン酸ビスマス薄膜につ
いて、X線回折による結晶性の観察と、SEM(走査型
電子顕微鏡)による表面モフォロジーの観察を行った。
このときのX線回折による観察結果を図8に、SEMに
よる観察結果を図9にそれぞれ示す。
【0055】図8のX線回折パターンによれば、第2の
実施例のチタン酸ビスマス薄膜の中には、第1の実施例
と同様、c軸配向やランダムな配向、即ちランダム配向
の強誘電体Bi4Ti312と、(111)配向の常誘電
体(パイロクロア)Bi2Ti27との両方が混在して
いることがわかる。また、それぞれの回折ピークを第1
の実施例と比較すると、第2の実施例では、強誘電体B
4Ti312によるものが大きくなっており、常誘電体
(パイロクロア)Bi2Ti27によるものが小さくな
っている。これは、強誘電体Bi4Ti312と常誘電体
(パイロクロア)Bi2Ti27との混合比が、強誘電
体Bi4Ti312の方が多くなっているためと考えられ
る。
【0056】そして、組成分析装置EPMAによる組成
分析の結果、Bi/Ti組成比は、第2の実施例のチタ
ン酸ビスマス薄膜のBi/Ti組成比では1.0とな
り、第1の実施例の0.8よりも大きい値となった。こ
れは、常誘電体Bi2Ti27又は常誘電体を示す非晶
質のチタン酸ビスマスの混合比が少なくなっているため
と考えられ、X線回折の観察結果と一致する。
【0057】また、図3によれば、このチタン酸ビスマ
ス薄膜の表面は、第1の実施例と同様に粒径が約0.1
μmと、非常に平滑性に優れた緻密な薄膜になっている
ことがわかる。
【0058】次いで、第1の実施例と同様に、上部電極
6を形成して、図1に示すようなキャパシタ構造素子と
して、その電気特性の評価を行った。
【0059】第2の実施例のキャパシタ構造素子の強誘
電特性を、第1の実施例と同様に測定した結果、図4の
(b)に示すような強誘電性ヒステリシス曲線を示し
た。すなわち、第2の実施例のキャパシタ構造素子で
は、3V印加において、残留自発分極Pr=5μC/c
2、抗電場Ec=100kV/cmという特性を示し
た。このPrの値は、チタン酸ビスマス薄膜の膜厚が第
1の実施例の200nmであるのに対して、第2の実施
例では全体で100nmと第1の実施例のものの半分で
あるにもかかわらず、十分に大きな値を示すものであ
る。これは、前述のとおり、強誘電体Bi4Ti312
混合比が多くなり、強誘電性が高められたものと考えら
れる。
【0060】また、リーク電気特性についても、第1の
実施例と同様に、測定を行った結果、リーク電流密度の
Ilの印加電圧依存性は図5に示すようになり、印加電
圧3Vで、Il=6×10-8A/cm2と、第1の実施
例のものより小さな良好な値が得られた。
【0061】なお、上記第2の実施例では、MOCVD
法によるチタン酸ビスマス薄膜の成膜時の基板温度を、
初めに強誘電体薄膜の一部を形成するときには600℃
とし、その後の強誘電体と常誘電体とが混在した強誘電
体薄膜を形成するときには420℃とした。しかしなが
ら、これらの基板温度は、初めに強誘電体薄膜の一部を
形成するときに500℃〜650℃の範囲とし、また後
の強誘電体と常誘電体とが混在した強誘電体薄膜を形成
するときに400℃〜500℃の範囲としたもので上記
実施例と同様の良好な効果が得られてた。
【0062】なお、チタン酸ビスマス薄膜のBi/Ti
組成比については、強誘電体Bi4Ti312の化学量論
組成からずれた0.5から1.1において、本発明の効
果により、良好な特性が得られた。
【0063】なお、上記実施例では強誘電体としてチタ
ン酸ビスマスBi4Ti312を用いたが、これに限定さ
れるものではなく、PZTやPLZT等のペロブスカイ
ト構造のものでも同様の結果が得られており、また、層
状ペロブスカイト構造として、上記実施例のBi4Ti3
12以外に、SrBi2Nb29、SrBi2Ta29
BaBi2Nb29、BaBi2Ta29、Pb2Bi2
29、PbBi2Ta29、SrBi4Ti415、B
aBi4Ti415、PbBi4Ti415、Na0.5Bi
4.5Ti415、K0.5Bi4.5Ti415、Sr2Bi4
518、Ba2Bi4Ti518、Pb2Bi4Ti518
等の強誘電体も本発明に適用可能である。
【0064】なお、上記実施例では、基板としてPt/
Ta/SiO2/Si基板を用いたキャパシタ構造素子
としたが、これに限定されるるものではい。例えば、S
iやGaAs基板に集積回路が形成され、その集積回路
の表面に酸化シリコンや窒化シリコン等の層間絶縁膜が
被覆され、この層間絶縁膜の一部に形成されたコンタク
トホールを介して、集積回路の要素と電気的に接続され
た電極層が層間絶縁膜上に形成され、その電極層上に本
発明の強誘電体薄膜を形成するような構成にしても良
い。即ち、本発明は、上記実施例のキャパシタ構造やト
ランジスタ構造を初めとした集積回路の要素と電気的に
接続した集積回路素子や、様々な高集積デバイスに適用
可能なものである。
【0065】
【発明の効果】以上のように、本発明の強誘電体薄膜に
よれば、200μm以下の膜厚においても、十分な強誘
電特性を確保し、かつ平滑性・緻密性に優れた強誘電体
薄膜を実現できるので、リーク電流特性を大幅に向上さ
せることができる。さらに、様々な微細加工プロセスに
対応でき、高集積デバイスに応用するのに有効なもので
ある。
【0066】また、本発明の強誘電体薄膜の製造方法に
よれば、低温プロセスで強誘電体薄膜を形成できるの
で、高集積デバイスに応用することがことが可能とな
る。さらに、従来のMOD法やゾル−ゲル法等の塗布成
膜でなく、MOCVD法を用いているので、大面積の薄
膜を膜厚制御性良く、高速に製造することができるの
で、生産性を著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の強誘電体薄膜を用いたキャパシタ構造
素子の構造を示す断面概略図である。
【図2】第1の実施例のチタン酸ビスマス薄膜のX線回
折による観察結果を示す図である。
【図3】第1の実施例のチタン酸ビスマス薄膜表面のS
EMによる観察結果を示す写真である。
【図4】第1の実施例のキャパシタ構造素子の強誘電ヒ
ステリシス曲線(a)及び第2の実施例のキャパシタ構
造素子の強誘電ヒステリシス曲線(b)を示す図であ
る。
【図5】第1の実施例のキャパシタ構造素子のリーク電
流密度Ilの印加電圧依存性を示す図である。
【図6】比較例のチタン酸ビスマス薄膜のX線回折によ
る観察結果を示す図である。
【図7】比較例のチタン酸ビスマス薄膜表面のSEMに
よる観察結果を示す写真である。
【図8】第2の実施例のチタン酸ビスマス薄膜のX線回
折による観察結果を示す図である。
【図9】第2の実施例のチタン酸ビスマス薄膜表面のS
EMによる観察結果を示す写真である。
【図10】第2の実施例のキャパシタ構造素子のリーク
電流密度Ilの印加電圧依存性を示す図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 酸化シリコン層 3 接着層 4 下部電極 5 強誘電体薄膜 6 上部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/31 H01L 21/316 X 21/316 27/10 451 27/10 451 49/02 41/187 37/02 41/24 41/18 101B 49/02 41/22 A // H01L 37/02 (72)発明者 木場 正義 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強誘電体と常誘電体とが混在して成るこ
    とを特徴とする強誘電体薄膜。
  2. 【請求項2】 前記強誘電体がペロブスカイト構造又は
    層状ペロブスカイト構造を有することを特徴とする請求
    項1に記載の強誘電体薄膜。
  3. 【請求項3】 前記常誘電体の構成元素が前記強誘電体
    の構成元素の一部又は全部と同一元素であることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の強誘電体薄膜。
  4. 【請求項4】 前記強誘電体薄膜を構成する材料の組成
    が、前記強誘電体材料の化学量論組成からずれているこ
    とを特徴とする請求項1、2又は3に記載の強誘電体薄
    膜。
  5. 【請求項5】 前記強誘電体がチタン酸ビスマスBi4
    Ti312から成り、前記常誘電体がパイロクロア構造
    のチタン酸ビスマスBi2Ti27又はアモルファス構
    造のチタン酸ビスマスから成り、かつ、前記強誘電体薄
    膜を構成する材料のBi/Ti組成比が0.5から1.
    1であることを特徴とする請求項4に記載の強誘電体薄
    膜。
  6. 【請求項6】MOCVD法を用い基板温度を400℃か
    ら500℃として基板上に強誘電体と常誘電体とが混在
    して成る強誘電体薄膜を形成する工程を含むことを特徴
    とする強誘電体薄膜の製造方法。
  7. 【請求項7】MOCVD法を用い基板温度を500℃か
    ら650℃として基板上に強誘電体薄膜を形成した後、
    該強誘電体薄膜上にMOCVD法を用い基板温度を40
    0℃から500℃として強誘電体と常誘電体とが混在し
    て成る強誘電体薄膜を形成する工程を含むことを特徴と
    する強誘電体薄膜の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から5のいずれか1項の強誘電
    体薄膜を用いたキャパシタ構造素子であって、基板上に
    導電性材料から成る下部電極が配置され、該下部電極上
    に強誘電体と常誘電体とが混在して成る強誘電体薄膜が
    配置され、該強誘電体薄膜上に導電性材料から成る上部
    電極が配置されて構成されたことを特徴とするキャパシ
    タ構造素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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