JPH08339929A - 内燃機関用点火コイル - Google Patents

内燃機関用点火コイル

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JPH08339929A
JPH08339929A JP7168062A JP16806295A JPH08339929A JP H08339929 A JPH08339929 A JP H08339929A JP 7168062 A JP7168062 A JP 7168062A JP 16806295 A JP16806295 A JP 16806295A JP H08339929 A JPH08339929 A JP H08339929A
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coil
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和孝 中道
Koji Yoshikawa
晃司 吉川
Katsuharu Ishikawa
克治 石川
Toshiro Suzuki
敏郎 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一次コイル及び二次コイルと共にケース内に
収容する永久磁石を、ケース内の凹部から遮蔽して合成
樹脂を充填し、絶縁性を維持し得る内燃機関用点火コイ
ルを提供する。 【構成】 ケース30内に一次コイル12及び二次コイ
ル22を収容する凹部30hを形成すると共に、この凹
部の一側面に永久磁石5を支持する段部30sを形成す
る。永久磁石5を第2のコア2の端面の面積より大に形
成して第2のコアの端面との当接部から少くとも段部3
0s方向に延出する延出端部5bを形成する。そして、
段部30sの、永久磁石の延出端部に対向する位置に溝
30dを形成し、この溝内に永久磁石の延出端部を収容
した状態で、保持部13によって永久磁石を保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関用点火コイルに
関し、特にケース内に一次コイル及び二次コイルを収容
すると共に合成樹脂を充填する点火コイルに係る。
【0002】
【従来の技術】内燃機関用点火コイルは、コアに一次コ
イル及び二次コイルが巻装されたもので、一次コイルは
コネクタを介して一次電流を制御する制御回路に接続さ
れ、二次コイルは高圧ターミナルを介して点火プラグに
接続される。例えば、特開平6−77066号公報に
は、ケース内に収容する第1のコアと、第1のコアに対
して所定の位置に配置し第1のコアと共に磁路を形成す
る第2のコアと、第2のコアに巻装する一次コイル及び
二次コイルとを備えた内燃機関用点火コイルにおいて、
第2のコアを内蔵し少くとも一次コイルを巻装する一次
ボビンと、一次ボビンに連結し、一次コイルの巻線を接
続する一次ターミナルを設けた連結部と、この連結部に
連結し、少くとも一次ターミナルに接続するコネクタタ
ーミナルを設けたコネクタ部とを一体的に形成して一次
コイルアセンブリを構成し、一次ボビン、連結部及びコ
ネクタ部によって郭成される空間に第1のコアの少くと
も一部が位置するように、一次コイルアセンブリをケー
ス内に配設するようにした点火コイルが提案されてい
る。同公報に記載の点火コイルによれば、部品点数を低
減し得ると共に、ケース内に収容された第1のコアと一
次ボビンに内蔵された第2のコアとの接合を容易且つ適
切に行なうことができ、点火コイルとして良好な組付性
を確保することができる。
【0003】また、同公報には一次コイルアセンブリの
連結部と一次ボビンとの間に保持部を形成し、この保持
部に第2のコアの端面を露呈させると共に、保持部の、
第2のコアの端面の周縁に保持片を形成し、第2のコア
の端面に接するように永久磁石を配置し保持片で保持す
る構造が開示されている。これにより、第2のコアの端
面の所定位置に確実に永久磁石を配設することができる
ので、第1のコアと第2のコアとの間に永久磁石を介装
することによる所期の出力増加を確保することができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載の点火
コイルにおいては、ケース内に例えばエポキシ樹脂が充
填されるが、異なる材質の部材(例えば、金属性のコ
ア、永久磁石)が存在するときには、各部材の熱膨張係
数の相違により充填樹脂に亀裂(所謂、割れ)が生ずる
おそれがある。
【0005】上記公報の図3に表れているように、永久
磁石5は、その厚さ方向の端面が一次ボビン11の外側
面と略面一となる大きさに設定されている。このように
ケース内に露出する永久磁石の端面と、これに接合する
一次ボビンの端面が面一であって、永久磁石の角部(所
謂エッジ部)がケース内の凹部に露出していない場合に
は然程問題ないが、製造上あるいは組付上の誤差によっ
て永久磁石のエッジ部がケース内の凹部に露出する場
合、あるいは大型の永久磁石を配置する必要があって一
次ボビンから永久磁石の角部が延出せざるを得ない場合
には、充填樹脂に亀裂が生ずるおそれがある。言うまで
もなく、ケース内は絶縁性の確保が必要であり、亀裂の
発生は好ましくない。
【0006】そこで、本発明は、一次コイル及び二次コ
イルと共にケース内に収容する永久磁石を、ケース内の
凹部から遮蔽して合成樹脂を充填し、絶縁性を維持し得
る内燃機関用点火コイルを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、請求項1に記載のように、ケース内に収
容する第1のコアと、該第1のコアに対して所定の位置
に配置し当該第1のコアと共に磁路を形成する第2のコ
アと、該第2のコアに巻装する一次コイル及び二次コイ
ルと、前記第1のコアと前記第2のコアとの間に介装す
る永久磁石を備え、前記第2のコアを内蔵し少くとも前
記一次コイルを巻装する一次ボビンに隣接して保持部を
形成し、該保持部に前記第2のコアの端面を露呈させる
と共に、当該保持部によって前記永久磁石を前記第2の
コアの端面に当接した状態で保持し、前記第2のコアの
端面が前記永久磁石を介して前記第1のコアに対向する
ように、前記一次ボビンを前記ケース内に配設した内燃
機関用点火コイルにおいて、前記ケース内に前記一次コ
イル及び二次コイルを収容する凹部を形成すると共に、
該凹部の一側面に前記永久磁石を支持する段部を形成
し、前記永久磁石を前記第2のコアの端面の面積より大
に形成して前記第2のコアの端面との当接部から少くと
も前記段部方向に延出する延出端部を形成し、前記段部
の、前記永久磁石の延出端部に対向する位置に溝を形成
し、該溝内に前記永久磁石の延出端部を収容した状態
で、前記保持部によって前記永久磁石を保持するように
構成したものである。
【0008】前記保持部に、請求項2に記載のように、
前記ケースの溝の側面のうち少くとも前記ケースの凹部
に隣接する側の側面に対し略平行に該側面より長い壁部
を形成し、該壁部及び前記溝によって前記永久磁石の延
出端部を前記ケースの凹部側に対して遮蔽するように構
成するとよい。
【0009】また、請求項3に記載のように、前記保持
部に形成する前記壁部を平面視コ字状に形成すると共
に、前記ケースの溝の両側で、前記壁部の相互に平行な
両端部に対向する位置の前記段部に夫々切欠を形成し、
前記一次ボビンを前記ケース内に配設したとき前記壁部
の両端部を夫々前記切欠に収容するように構成するとよ
い。
【0010】
【作用】本発明の内燃機関用点火コイルにおいては、第
2のコアを内蔵する一次ボビンに一次コイルが巻装さ
れ、保持部に永久磁石が装着され、第2のコアの端面に
当接した状態で保持される。更に、一次コイルに二次コ
イルが巻装され、これらがケース内に収容されると、ケ
ース内の第1のコアと第2のコアが永久磁石を介して磁
気的に接続され所定の磁路が形成される。このとき、永
久磁石は、延出端部がケースの溝内に収容された状態で
保持されているので、ケースの凹部側に対して遮蔽され
ている。従って、ケース内に合成樹脂が充填されても永
久磁石のエッジ部は溝に囲繞されているので、仮にエッ
ジ部に亀裂が生じても溝部分で阻止されケース内にまで
影響を及ぼすことはない。而して、内燃機関用点火コイ
ルが構成され、一次コイルに供給される一次電流が断続
すると、磁束変化が生じ、二次コイルに高電圧が誘起さ
れるが、安定した絶縁性が維持される。
【0011】請求項2に記載のように、保持部に壁部が
形成されている場合には、仮に一次ボビンと段部との間
に間隙が残置され、万一この間隙を介して永久磁石のエ
ッジ部から充填樹脂に亀裂が生じても、壁部で阻止され
る。更に、請求項3に記載のように、段部に切欠が形成
されている場合には、壁部の両端部が切欠に収容される
ので、永久磁石と段部との間が壁部によって遮蔽された
状態となる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の内燃機関用点火コイルの望ま
しい実施例を図面を参照して説明する。図15は本発明
の一実施例に係る内燃機関用点火コイルの組付状態を示
すもので、本実施例のケースはアッパケース30とロア
ケース40が接合されて成る。図1乃至図3はアッパケ
ース30側の構成を示すもので、一次コイルアセンブリ
10に二次コイルアセンブリ20が組み付けられ、これ
らがアッパケース30内に収容されると、図3に示す構
造となる。本実施例は同時点火方式(ダブル点火方式と
も呼ばれる)の内燃機関用点火コイルに係り、図2に示
すようにI字状のコア2及び口字状のコア3を有し、こ
れらによって略日字状の磁路が構成される。コア2は一
次コイルアセンブリ10に内蔵されており、コア3はア
ッパケース30に一体的に収容され、一部を除き埋設さ
れている。一次コイルアセンブリ10は図7乃至図10
に示すように構成されており、一次コイル12が巻装さ
れる前の状態を図4乃至図6に示す。
【0013】アッパケース30は図11に示す平面形状
を呈する合成樹脂、例えばポリブチレンテレフタレート
(PBT)製の筐体で、図1乃至図3に示すようにイン
サート樹脂成形によってコア3が一体的に収容され、コ
ア3の内側に形成されたアッパケース30の凹部30h
に、一次コイルアセンブリ10及び二次コイルアセンブ
リ20が収容されている。アッパケース30は図1の右
側の面(ロアケース40と接合される面)が開放し開口
部30aが形成され、アッパケース30の一つの側面に
は図3に示すように開口部30bが形成されている。こ
の開口部30bに対向する側面には高圧コネクタ部31
が延出形成され、一方の高圧ターミナル7(図3には頭
部のみが表れている)が収容されている。他の側面には
一次コイルアセンブリ10の支持部15が嵌合する開口
部30cが形成され、これの反対側にフランジ部33が
延出形成されている。フランジ部33にはインサート樹
脂成形によりカラー34が埋設されている。
【0014】コア3は図2に示すように略矩形の環状鉄
心で、無方向性珪素鋼板が複数積層されて成るが、方向
性珪素鋼板を用いることとしてもよい。コア2と接合す
るコア3の接合部3a,3bは、接合部3aが若干内側
に延出し幅広に形成され、接合部3bには凹部が形成さ
れており、何れもアッパケース30の内側に露呈してい
る。一方、コア2は、図2に示すように一端部が拡幅さ
れた接合部2aと他端部が拡幅された接合部2bを有す
る略四角柱状の鉄心である。このコア2は、圧延方向が
その軸方向である方向性珪素鋼板が複数積層されて成
る。
【0015】一次コイルアセンブリ10に関しては、イ
ンサート樹脂成形によりコア2並びに一次ターミナル6
a,6b及びコネクタ用のターミナル6c,6d(及び
これらの間の導体部)が一体的に収容され、図4乃至図
10に示すように一次ボビン11、保持部13、連結部
14、支持部15及びコネクタ部16が形成されてい
る。一次ボビン11はコア2の回りに形成され、コア2
の両端近傍に夫々鍔部11a,11bが形成されてい
る。鍔部11aは図5及び図6に明らかなように、対向
する二辺に突起11cが形成されている。また、他の対
向する二辺の各々に一対の突起11dが形成され、これ
ら一対の突起11dの端面が、後述する二次ボビン21
の中空部に嵌合するように構成されている。突起11c
は一次コイルアセンブリ10の軸方向の移動を規制する
もので、二次ボビン21の中空部に形成された突起21
c(図2)に係止される。後述する樹脂部9を形成する
際には、一対の突起11d間に形成された溝11e(図
6)を介して、二次ボビン21の中空部内に樹脂が流入
する。一次ボビン11は更に、図5に示すように鍔部1
1aからコア2の接合部2b迄を被覆する被覆部11f
を有する。
【0016】一次ボビン11に隣接して一体的に形成さ
れる保持部13は、永久磁石5をコア2の接合部2aに
当接するように保持するもので、図2に示すように接合
部2aの長手方向の端面が露呈するように形成され、図
4に示すように凹部13bが形成されると共に、凹部1
3bの長手方向の両側端に保持片13aが形成されてい
る(図2,図5参照)。これにより、永久磁石5が図4
の上方側から凹部13bに挿入されると、保持片13a
により所定の位置に保持されコア2の接合部2aに密着
する。尚、永久磁石5は一次コイル12の通電時にコア
2,3に形成される磁束の方向と反対の方向となるよう
に配置される。また、保持部13には図5に示すように
鍔部11b方向に突出する凸部13cが形成されてい
る。更に、図10に示すように、保持部13には壁部1
3d,13f,13gが立設されており、これらによっ
て平面視コ字状の壁部が形成され、永久磁石5の一次ボ
ビン11側に対して遮蔽するように配置されている。
【0017】以上のように、保持部13は長手方向が一
次ボビン11の軸に対し直交するように形成され、その
一側端部(図4の下方の側端部)から一次ボビン11の
軸と平行に延出する板状の連結部14が形成され、更に
連結部14の板面に対し直交する方向、即ち保持部13
に保持される永久磁石5の板面と平行な方向に延出する
支持部15が形成されている、従って、これら保持部1
3、連結部14及び支持部15によって、図4に示すよ
うにコ字状断面が形成されている。尚、連結部14を一
次ボビン11等とは別体に形成して接合することとして
もよい。
【0018】連結部14には、図5及び図8に明らかな
ように略正方形の作業穴14a,14bが形成されてお
り、これらの近傍に一次コイル12の巻線を案内する三
角柱状の案内部14c,14dが延出形成されている。
更に、支持部15に連続してコネクタ部16が形成され
ており、一次ターミナル6a,6bの基部が支持部15
に植設され、一次ターミナル6a,6bが連結部14の
板面上に支持されると共に、コネクタ部16にコネクタ
用のターミナル6c,6dが植設され、一次ターミナル
6aとターミナル6cとを一体的に接続する導体(図示
省略)、及び一次ターミナル6bとターミナル6dを一
体的に接続する導体(図示省略)が支持部15及びコネ
クタ部16に埋設されている。一次ターミナル6a,6
bは例えば金属製のリード部材で形成され、巻線の接続
前は先端部が折り返され、図4に示すようにJ字状に屈
曲されており、各先端部の平面部分が作業穴14a,1
4bに対向するように配置される。
【0019】そして、図7乃至図10に示すように、一
次ボビン11に一次コイル12が巻装されて一次コイル
アセンブリ10が構成される。即ち、鍔部11a,11
b間に一次コイル12の巻線が二層もしくは四層に巻回
される。一次コイル12の両端部の巻線12a,12b
は案内部14c,14dに案内されて導出され、夫々一
次ターミナル6a,6bの先端部に挾持され、圧力を加
えながら溶接される。本実施例においては、作業穴14
a,14bを介して一次ターミナル6a,6bと巻線1
2a,12bが溶接され、しかもこの溶接作業は、後述
するアッパケース30への組み付け前に行われるので作
業が容易である。尚、コネクタ16はアッパケース30
外にて外部コネクタ(図示せず)と電気的に接続され、
ターミナル6cはバッテリ(図示せず)に接続され、タ
ーミナル6dは制御回路、通称イグナイタ(図示せず)
に接続される。
【0020】保持部13に装着される永久磁石5は長方
形で、その一辺の幅は図2の左右方向に表れているよう
にコア2の接合部2aの積層端面の一辺の幅より若干大
きい値に設定され、他辺の幅は図1の左右方向に表れて
いるように接合部2aの積層端面の他辺の幅より若干大
きい値に設定されている。従って、永久磁石5の板面の
面積はコア2の接合部2aの積層端面の面積より大とな
っており、図1に示すように端部5bがコア2の接合部
2aより外方に延出し、本発明にいう延出端部を構成し
ている。この永久磁石5としては、例えば残留磁束密度
が大で減磁されにくいサマリウム−コバルト(Sm−C
o)系金属の焼結体の希土類マグネットが用いられる。
尚、上述の説明では一次コイル12を巻装する前に永久
磁石5を保持部13に装着することとしたが、その順序
は逆でもよい。
【0021】二次コイルアセンブリ20は、二次ボビン
21に二次コイル22が巻装されて成る。二次ボビン2
1は軸方向に所定間隔毎に複数の鍔部21aが形成され
た断面略矩形の樹脂製筒体であり、これらの鍔部21a
間に形成される複数の溝内に、二次コイル22の巻線が
図2の上方から下方へ順次巻回されている。本実施例は
同時点火方式の点火コイルであるので、二次ボビン21
の鍔部21aの両端が幅広の鍔部21d,21eとさ
れ、これらの鍔部21d,21eに、図3に示すように
二次ターミナル23,24が植設されている。
【0022】二次ボビン21の一方の端面には、一次ボ
ビン11の凸部13c(図5,図6)が嵌合する凹部2
1f(図2)が形成されている。而して、前述の一次コ
イルアセンブリ10の一次ボビン11部分が二次ボビン
21の中空部に挿入されると、図2に示すように鍔部1
1aの突起11cが二次ボビン21の突起21cを乗り
越えて係止されると共に、凸部13cが凹部21fに嵌
合される。これにより、二次ボビン21に対し一次ボビ
ン11が両端で支持され、一次ボビン11と二次ボビン
21との間の軸方向及び幅方向の相対移動が規制される
ので安定した接合状態となる。
【0023】図3に示すように、両端の鍔部21d,2
1eに植設された二次ターミナル23,24に、二次コ
イル22の巻線の両端が巻き付けられ、これらに夫々中
継ターミナル25,26が接続されている。一方の二次
ターミナル23には中継ターミナル25の一端が接合さ
れ、その他端は一方の高圧ターミナル7に接続されてい
る。他方の二次ターミナル24には中継ターミナル26
が接合され、図1に示すように二次ボビン21の軸に略
平行に延出しており、後述するようにロアケース40が
アッパケース30に組み付けられる際に、この中継ター
ミナル26が、ロアケース40に設けられた他方の高圧
ターミナル8(図15参照)に接続される。
【0024】また、アッパケース30内には、図11に
示すように一対の矩形の突出部30p,30qが一体的
に形成されている。これらの突出部30p,30qは、
連結部14の作業穴14a,14bに嵌合するように、
これらの外形より小さく形成され、突出高さは連結部1
4の厚さと略等しい寸法に設定されている。更に、アッ
パケース30内には、図11及び図12に示すように段
部30sが形成されており、この段部30sに永久磁石
5の端部5bを収容し得る矩形の溝30dが形成されて
おり、凹部30h側に壁部30eが立設されている。ま
た、図11に示すように溝30dの両側で、保持部13
の壁部13f,13gと対向する位置に一対の切欠30
f,30gが形成されている。
【0025】而して、上記の構成になる点火コイルの各
部品の組付に当たっては、先ず一次コイルアセンブリ1
0に対し二次コイルアセンブリ20が組み付けられ、図
1に示すようにアッパケース30内に収容され、アッパ
ケース30の開口部30cに一次コイルアセンブリ10
の支持部15が嵌合される。これにより、一次コイルア
センブリ10の保持部13、連結部14及び支持部15
によって構成されるコ字状断面部分にコア3の接合部3
a部分が嵌合すると、連結部14がコア3の板面に当接
し、永久磁石5がコア3の接合部3aの内側の積層端面
に対向し、コア2の接合部2bがコア3の凹部3bに嵌
合して各々の積層端面が当接する。従って、コア2、コ
ア3及び永久磁石5は確実に所定の位置関係となる。
【0026】このとき、永久磁石5は保持部13の凹部
13b内に収容され端部5aが保持片13aによって保
持されているので、コア2,3の各々の接合部2a,3
a間の所定位置に配置されることとなる。また、永久磁
石5の端部5bは溝30d内に収容され、保持部13の
壁部13f,13gがアッパケース30の切欠30f,
30gに嵌合されるので、永久磁石5の端部5bは壁部
30eのみならず壁部13d,13f,13gによって
二重に遮蔽される。この関係を明らかにすべく、二次コ
イルアセンブリ20を除き一次コイルアセンブリ10の
みを収容した状態を図13に示し、図14に図13のA
−A線断面の拡大斜視図を示す。
【0027】また、図3に示すように、連結部14の作
業穴14a(14b)内にアッパケース30の突出部3
0p(30q)が嵌合し、これによって作業穴14a
(14b)が閉塞される。このとき、同図のように両者
間に微小の間隙が形成されてもよい。このように組み付
けられた後、中継ターミナル25の先端と高圧ターミナ
ル7が電気的に接続される。
【0028】そして、アッパケース30には図15に示
すようにロアケース40が接合される。このロアケース
40は蓋体部40aと、これに対し垂直方向に延出し高
圧コネクタ部を構成する筒体部40bから成り、これら
が合成樹脂によって一体的に形成されている。筒体部4
0bの中心軸に高圧ターミナル8がインサート成形され
ており、一方の先端に形成されたボス部がロアケース4
0のアッパケース30との接合面側に露出している。而
して、アッパケース30にロアケース40が組付けられ
る際に、高圧ターミナル8に中継ターミナル26が電気
的に接続される。このように組付けられた後、アッパケ
ース30の開口部30bからアッパケース30内の空間
に熱硬化性の合成樹脂、例えばエポキシ樹脂が充填、硬
化されて図2に点描で示すように樹脂部9が形成され
る。これにより、一次コイル12及び二次コイル22が
含侵固着されると共に二次コイル22の出力高電圧に耐
え得る絶縁性が確保される。
【0029】この場合において、二次ボビン21の中空
部内には、鍔部11aの突起11d間の溝11e、及び
鍔部11a,11bと中空部との間隙を介して樹脂が充
填されるので、中空部内に空隙が形成されることなく確
実に樹脂部9が形成される。特に、被覆部11f等によ
りコア2,3の各辺のエッジ部が樹脂部9と直接接触し
ないように構成されているので、亀裂の発生が阻止され
る。しかも、永久磁石5の端部5bは溝30d内に収容
され、更に壁部13d,13f,13gによって遮蔽さ
れているので、一次ボビン11と段部30sの間、具体
的には図13に示すように一次ボビン11と段部30e
との間に間隙が残置され、永久磁石5のエッジ部から充
填樹脂に亀裂が生じても、壁部13d,13f,13g
によって凹部30h内への伝達が阻止される。厳しい環
境条件においてもこれらによって亀裂の伝達が阻止さ
れ、樹脂部9に割れが生ずることはない。更に、連結部
14の作業穴14a,14bはアッパケース30の突出
部30p,30qによって閉塞されており、両者間の間
隙は微小であり、また連結部14と突出部材30p,3
0qが同じ材質であるので、この間隙に充填された樹脂
に、使用時の熱膨張によって亀裂が生ずるといったこと
はない。従って、一次ターミナル6a,6bと一次コイ
ル12の巻線12a,12bとの接続部に対し安定した
絶縁性が維持される。
【0030】而して、同時点火方式の内燃機関用点火コ
イルが構成され、内燃機関(図示せず)に装着され、高
圧ターミナル8が直接一つの点火プラグ(図示せず)に
接続されると共に、高圧ターミナル7がハイテンション
コード(図示せず)を介して他の点火プラグ(図示せ
ず)に接続される。そして、一次コイル12の一次電流
が断続されると二次コイル22に逆起電力が誘起され3
0乃至40kvの高電圧が発生する。この高電圧は二次
ターミナル23,24、中継ターミナル25,27及び
高圧ターミナル7,8を介して各点火プラグに出力され
る。而して、各点火プラグに対し、個別に高電圧が印加
され、各々の電極部に火花放電が生じ、各燃焼室(図示
せず)内の圧縮混合気が着火される。
【0031】以上のように、本実施例は二つの高圧ター
ミナル7,8を備えた同時点火方式の点火コイルに係る
ものであるが、勿論通常の内燃機関用点火コイルに適用
することもでき、この場合には高圧ターミナル7,8の
何れか一方を用いることとすればよい。
【0032】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下に記載の効果を奏する。即ち、請求項1に記載の
内燃機関用点火コイルにおいては、溝内に永久磁石の延
出端部を収容した状態で、保持部によって永久磁石を保
持するように構成されているので、ケース内に合成樹脂
が充填されてもケースの凹部内への亀裂の伝達が阻止さ
れ、安定した絶縁性を維持することができる。
【0033】また、請求項2に記載の内燃機関用点火コ
イルにおいては、壁部及び溝によって永久磁石の延出端
部をケースの凹部側に対して遮蔽するように構成されて
いるので、更に確実に亀裂の伝達を阻止することができ
る。
【0034】更に、請求項3に記載の内燃機関用点火コ
イルにおいては、保持部に設けられた壁部の両端部を夫
々切欠に収容するように構成されているので、一層確実
に亀裂の伝達を阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る内燃機関用点火コイル
の縦断面図である。
【図2】本発明の一実施例に係る内燃機関用点火コイル
の横断面図である。
【図3】本発明の一実施例に係る内燃機関用点火コイル
の平面図である。
【図4】本発明の一実施例に係る内燃機関用点火コイル
における一次コイルアセンブリの一次コイル巻回前の状
態を示す部分断面正面図である。
【図5】本発明の一実施例に係る内燃機関用点火コイル
における一次コイルアセンブリの一次コイル巻回前の状
態を示す平面図である。
【図6】本発明の一実施例に係る内燃機関用点火コイル
における一次コイルアセンブリの一次コイル巻回前の状
態を示す側面図である。
【図7】本発明の一実施例に係る内燃機関用点火コイル
における一次コイルアセンブリの正面図である。
【図8】本発明の一実施例に係る内燃機関用点火コイル
における一次コイルアセンブリの平面図である。
【図9】本発明の一実施例に係る内燃機関用点火コイル
における一次コイルアセンブリの側面図である。
【図10】本発明の一実施例に係る内燃機関用点火コイ
ルにおける一次コイルアセンブリの背面図である。
【図11】本発明の一実施例に係る内燃機関用点火コイ
ルにおけるアッパケースの平面図である。
【図12】本発明の一実施例に係る内燃機関用点火コイ
ルにおけるアッパケースの縦断面図である。
【図13】本発明の一実施例に係る内燃機関用点火コイ
ルにおけるアッパケースに一次コイルアセンブリを収容
した状態を示す縦断面図である。
【図14】本発明の一実施例に係る内燃機関用点火コイ
ルにおける永久磁石の延出端部近傍を図13のA−A線
に沿って切断して示す斜視図である。
【図15】本発明の一実施例に係る内燃機関用点火コイ
ルにおけるアッパケースとロアケースを接合する状態を
示す側面図である。
【符号の説明】
2 コア, 2a,2b 接合部 3 コア, 3a,3b 接合部 5 永久磁石 6a,6b 一次ターミナル 6c,6d ターミナル 7,8 高圧ターミナル 9 樹脂部 10 一次コイルアセンブリ 11 一次ボビン, 11a,11b 鍔部 12 一次コイル 13 保持部 13d,13f,13g 壁部 14 連結部 14a,14b 作業穴 15 支持部 16 コネクタ部 20 二次コイルアセンブリ 21 二次ボビン 22 二次コイル 23,24 二次ターミナル 25,26 中継ターミナル 30 アッパケース 30a,30b 開口部 30d 溝 30e 壁部 30f,30g 切欠 30h 凹部 30s 段部 31 高圧コネクタ部 33 フランジ部 40 ロアケース 40a 蓋体部 40b 筒体部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 敏郎 愛知県大府市共和町一丁目1番地の1 愛 三工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース内に収容する第1のコアと、該第
    1のコアに対して所定の位置に配置し当該第1のコアと
    共に磁路を形成する第2のコアと、該第2のコアに巻装
    する一次コイル及び二次コイルと、前記第1のコアと前
    記第2のコアとの間に介装する永久磁石を備え、前記第
    2のコアを内蔵し少くとも前記一次コイルを巻装する一
    次ボビンに隣接して保持部を形成し、該保持部に前記第
    2のコアの端面を露呈させると共に、当該保持部によっ
    て前記永久磁石を前記第2のコアの端面に当接した状態
    で保持し、前記第2のコアの端面が前記永久磁石を介し
    て前記第1のコアに対向するように、前記一次ボビンを
    前記ケース内に配設した内燃機関用点火コイルにおい
    て、前記ケース内に前記一次コイル及び二次コイルを収
    容する凹部を形成すると共に、該凹部の一側面に前記永
    久磁石を支持する段部を形成し、前記永久磁石を前記第
    2のコアの端面の面積より大に形成して前記第2のコア
    の端面との当接部から少くとも前記段部方向に延出する
    延出端部を形成し、前記段部の、前記永久磁石の延出端
    部に対向する位置に溝を形成し、該溝内に前記永久磁石
    の延出端部を収容した状態で、前記保持部によって前記
    永久磁石を保持するように構成したことを特徴とする内
    燃機関用点火コイル。
  2. 【請求項2】 前記保持部に、前記ケースの溝の側面の
    うち少くとも前記ケースの凹部に隣接する側の側面に対
    し略平行に該側面より長い壁部を形成し、該壁部及び前
    記溝によって前記永久磁石の延出端部を前記ケースの凹
    部側に対して遮蔽するように構成したことを特徴とする
    請求項1記載の内燃機関用点火コイル。
  3. 【請求項3】 前記保持部に形成する前記壁部を平面視
    コ字状に形成すると共に、前記ケースの溝の両側で、前
    記壁部の相互に平行な両端部に対向する位置の前記段部
    に夫々切欠を形成し、前記一次ボビンを前記ケース内に
    配設したとき前記壁部の両端部を夫々前記切欠に収容す
    るように構成したことを特徴とする請求項2記載の内燃
    機関用点火コイル。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008034734A1 (de) * 2006-09-21 2008-03-27 Robert Bosch Gmbh Vorrichtung zur energiespeicherung und energietransformierung
JP2009088479A (ja) * 2007-09-14 2009-04-23 Denso Corp 点火コイル
JP2012156427A (ja) * 2011-01-28 2012-08-16 Denso Corp 内燃機関用の点火コイル及びその製造方法
CN102655048A (zh) * 2011-03-30 2012-09-05 杭州银湖电气设备有限公司 干式空心滤波电抗器副线圈支撑装置

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