JPH08339650A - ディスク装置 - Google Patents

ディスク装置

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JPH08339650A
JPH08339650A JP14761595A JP14761595A JPH08339650A JP H08339650 A JPH08339650 A JP H08339650A JP 14761595 A JP14761595 A JP 14761595A JP 14761595 A JP14761595 A JP 14761595A JP H08339650 A JPH08339650 A JP H08339650A
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head
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転駆動されるディスクと、データのリード
/ライトを行うヘッドが搭載されたスライダと、該スラ
イダが先端部に取り付けられたサスペンションと、該サ
スペンションを移動させるアクチュエータとを備えたデ
ィスク装置に関し、耐久性を向上できるディスク装置を
簡単な構成で実現することを目的とする。 【構成】 少なくとも一部にディスクの板厚方向に湾曲
する湾曲部23bを有する梁23を設け、湾曲部23b
に板厚方向と略直交する方向の力を加えて湾曲部23b
を板厚方向に湾曲させ、この湾曲による湾曲部23bの
板厚方向の厚みの変化をスライダ16に伝達し、スライ
ダ16をディスク11の板厚方向に移動させ、ロード/
アンロード動作の内の少なくとも何れか一方の動作を行
うにように構成する。或いは、スライダ近傍の空気流の
速度を上げるスポイラを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転駆動されるディス
クと、該ディスクに対してデータのリード/ライトを行
うヘッドが搭載されたスライダと、該スライダが先端部
に取り付けられたサスペンションと、該サスペンション
の基端部が固着され、前記ヘッドが前記ディスクのトラ
ックを横切るように前記サスペンションを移動させるア
クチュエータとを備えたディスク装置に関し、更に詳し
くは、ディスク装置のロード/アンロード機構やスポイ
ラに関する。
【0002】近年、ディスク装置においては、大容量化
と小型化が求められ、ディスク装置内のロード/アンロ
ード機構等の内部機構に対しては、小型化に対応できる
ように、構成の簡素化が要望されている。又、耐久性と
いう面から、ヘッドクラッシュやヘッド吸着の発生を長
期にわたって防止できるものが要望されている。
【0003】
【従来の技術】代表的なディスク装置である磁気ディス
ク装置のヘッドの駆動に関して、CSS(Constant Start S
top)方式というものがある。これは、ディスク停止時に
は、ヘッドをディスク面に接触させておく方式である。
CSS方式では、ディスク停止時にヘッドがディスク面に
吸着し、再起動時にディスクが回転しない恐れがあるた
め、故意にディスク面を粗くするテクスチャを施してい
る。
【0004】一方、ディスク回転時にはヘッドをロード
状態に移動させ、ディスク停止時にはヘッドをディスク
面から強制的に浮かせるロード/アンロード機構を用い
たヘッドの駆動方式も存在する。
【0005】図23は後者の駆動方式による従来の磁気
ディスク装置におけるロード/アンロード機構部分の基
本的構成図である。この構成において、回転駆動される
ディスク1の近傍には、ムービングコイル方式の回転型
のアクチュエータ2が配置され、この一端側にディスク
1を挟むようにして一対のサスペンション3の基端部が
固着されている。
【0006】データのリード/ライトを行うヘッドが搭
載されたスライダ4は、各サスペンション3の先端部に
取り付けられ、それぞれディスク1の上面,下面に対向
している(上側のスライダのみを図示した)。このヘッ
ドがディスク1のトラックを横切るように、アクチュエ
ータ2はサスペンション3を駆動する。
【0007】ディスク1の外周部を跨ぐ二股のアンロー
ド部材5は、ディスク1の外周部近傍に固定されてお
り、各サスペンション3が駆動されてヘッドが待避領域
に移動した際に、各サスペンション3にそれぞれ上下の
傾斜面5aでもって摺接し、各ヘッドをディスク面から
浮かせるものである。アンロード部材5の傾斜面5a
は、ディスク1の内周側に行くにつれて厚さが漸次薄く
なるように二股の突出部5bを形成することにより得ら
れる。
【0008】上記従来例の動作は次の通りである。ディ
スク1が高速で回転している時は、回転に伴う空気流を
スライダ4が受けるため、ヘッドはディスク面より微小
量浮上している。従って、アクチュエータ2の回動によ
り、ヘッドをディスク1の目的のトラック上へ移動し、
ディスク1に対してデータのリード/ライトを行うこと
ができる。
【0009】磁気ディスク装置を停止させる際には、ア
クチュエータ2はアンロード部材5方向へ回動する。こ
れにより、サスペンション3の側部がアンロード部材5
の突出部5bに形成された傾斜面5aに乗り上がって、
ヘッドがディスク面から浮いた状態になる。この後、ア
クチュエータ2が停止し(アンロード状態)、ディスク
1の回転も停止する。
【0010】磁気ディスク装置の再起動時には、ディス
ク1が再び高速で回転駆動された後、アクチュエータ2
がディスク1の中心方向に回動する。これにより、サス
ペンション3とアンロード部材5の傾斜面5aとの係合
が解かれ、ヘッドがディスク1に対してデータのリード
/ライトを行えるようになる(ロード状態)。
【0011】複数のディスクを用いた磁気ディスク装置
においては、アンロード部材5をディスクの枚数分だけ
配置することになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】CSS方式においては前
述の通りディスク面にテクスチャを施している。しか
し、ディスク面が粗いとスライダの浮上高さを低くでき
ず、高密度記録ひいては大容量化を達成できなくなる。
又、このCSS方式では、起動動作時におけるディスクの
回転開始からヘッドの浮上開始までの接触時間と、停止
動作時におけるヘッドの浮上終了からディスクの回転停
止までの接触時間においては、ディスクとヘッドとが摺
接状態にあるため、多数回のCSS動作を繰り返すことに
よって両者の摺接面が摩耗し、摩耗進展によるヘッドク
ラッシュや、摺接面の平滑化によるヘッド吸着といった
障害が生じる。そこで、CSS方式では、耐久性の向上が
要望されている。
【0013】一方、図23の構成では、小型化が進めら
れ、ディスクとハウジング内面との間隔や、ディスク同
士の間隔が狭くなると、スライダ4やアンロード部材5
の板厚についても薄くせざるを得ない。しかし、アンロ
ード部材5の板厚を薄くすると、その剛性が低下し、サ
スペンション3の乗り上げが繰り返されること等により
変形し、この結果、アンロード部材5がディスク1に接
触し、ディスク1を損傷させることになる。よって、ア
ンロード部材5の板厚を薄くすると、耐久性を向上させ
ることができない。
【0014】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、耐久性を向上できる構造のディスク
装置を簡単な構成で実現することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する第1
の発明は、回転駆動されるディスクと、該ディスクに対
してデータのリード/ライトを行うヘッドが搭載された
スライダと、該スライダが先端部に取り付けられたサス
ペンションと、該サスペンションの基端部が固着され、
前記ヘッドが前記ディスクのトラックを横切るように前
記サスペンションを移動させるアクチュエータとを備え
たディスク装置において、前記サスペンションと共に前
記ディスクのトラックを横切る方向に移動し、少なくと
も一部に前記ディスクの板厚方向に湾曲する湾曲部を有
する梁を設け、前記湾曲部に板厚方向と略直交する方向
の力を加えて前記湾曲部を板厚方向に湾曲させ、この湾
曲による前記湾曲部の板厚方向の厚みの変化を前記スラ
イダに伝達し、前記スライダを前記ディスクの板厚方向
に移動させ、ロード/アンロード動作の内の少なくとも
何れか一方の動作を行うことを特徴とするものである。
【0016】上記課題を解決する第2の発明は、回転駆
動されるディスクと、該ディスクに対してデータのリー
ド/ライトを行うヘッドが搭載されたスライダと、該ス
ライダが先端部に取り付けられたサスペンションと、該
サスペンションの基端部が固着され、前記ヘッドが前記
ディスクのトラックを横切るように前記サスペンション
を移動させるアクチュエータとを備えたディスク装置に
おいて、前記ディスクの内周側に位置するインナストッ
パ若しくは前記ディスクの外周側に位置するアウタスト
ッパの少なくとも何れか一方のストッパを有し、該スト
ッパに、少なくとも一部に前記ディスクの板厚方向に湾
曲する湾曲部を有する梁を支持させると共に、前記アク
チュエータにより前記湾曲部に板厚方向と略直交する方
向の力を加えて前記湾曲部を板厚方向に湾曲させ、この
湾曲による前記湾曲部の板厚方向の厚みの変化を前記ス
ライダに伝達し、前記スライダを前記ディスクの板厚方
向に移動させ、ロード/アンロード動作の内の少なくと
も何れか一方の動作を行うことを特徴とするものであ
る。
【0017】図1は第1及び第2の発明に用いる梁の湾
曲部における変位に関する原理図である。図1におい
て、梁の湾曲部10に板厚方向と略直交する方向の力
(座屈荷重以上の力)fを加えると、湾曲部10は板厚
方向(ディスクの板厚方向と同一方向)yに湾曲し、こ
の湾曲により湾曲部10の板厚方向の厚みwが変化す
る。第1及び第2の発明では、この厚みwの変化をスラ
イダに伝達し、スライダをディスクの板厚方向即ちロー
ド/アンロード方向に移動させている。
【0018】ここで、第1の発明においては、ディスク
の内周側に位置するインナストッパ若しくはディスクの
外周側に位置するアウタストッパの少なくとも何れか一
方のストッパを設け、該ストッパに梁の湾曲部の側面が
当接することによって湾曲部を湾曲させ、スライダをデ
ィスク方向に移動させることが、構成を簡単にする上で
好ましい。
【0019】又、第2の発明においては、アクチュエー
タのヘッドアーム部に、梁の湾曲部の側面に当接して板
厚方向と略直交する方向の力を加えるフックを設けるこ
とが、構成を簡単にする上で好ましい。
【0020】更に、第1及び第2の発明の梁としては、
その湾曲部が自然状態にて既に湾曲しているものを用い
ることが、湾曲部の変位方向を確実にする上で好まし
い。上記課題を解決する第3の発明は、回転駆動される
ディスクと、該ディスクに対してデータのリード/ライ
トを行うヘッドが搭載されたスライダと、該スライダが
先端部に取り付けられたサスペンションと、該サスペン
ションの基端部が固着され、前記ヘッドが前記ディスク
のトラックを横切るように前記サスペンションを移動さ
せるアクチュエータとを備えたディスク装置であって、
CSS方式を採用するディスク装置において、前記ディス
クのCSSゾーンの近傍まで先端部が移動可能なスポイラ
を設け、装置起動時には前記ディスクのCSSゾーンの近
傍まで前記スポイラの先端部を移動させ、前記スライダ
近傍の空気流の速度を高めることを特徴とするものであ
る。
【0021】
【作用】第1の発明のディスク装置では、梁はディスク
のトラックを横切る方向にサスペンションと共に移動す
ることになる。ここで、梁の湾曲部に板厚方向と略直交
する方向の力を加えると、湾曲部がディスクの板厚方向
に湾曲し、湾曲部の板厚方向の厚みが変化する。この湾
曲部の板厚方向の厚みの変化はスライダに伝達され、ス
ライダをディスクの板厚方向に移動させる。これによ
り、ロード/アンロード動作の内の少なくとも何れか一
方の動作を行える。
【0022】この構成の場合、ディスクとヘッドとの摺
接や、梁とディスクとの接触等はなく、耐久性を向上さ
せることができる。又、梁は薄いものでよく、その湾曲
部も板厚方向と略直交する方向の力を受けるものである
から、ロード/アンロード機構部分を薄くでき、小型化
にも対応できる。
【0023】上記装置において、ディスクの内周側に位
置するインナストッパ若しくはディスクの外周側に位置
するアウタストッパの少なくとも何れか一方のストッパ
を設け、該ストッパに梁の湾曲部の側面が当接すること
によって湾曲部を湾曲させ、スライダをディスク方向に
移動させれば、簡単な構成でもって、ロード/アンロー
ド動作の内の少なくとも何れか一方の動作を行える。
【0024】第2の発明のディスク装置では、梁はスト
ッパにより支持されている。ここで、梁の湾曲部に板厚
方向と略直交する方向の力をアクチュエータが加える
と、湾曲部がディスクの板厚方向に湾曲し、湾曲部の板
厚方向の厚みが変化する。この湾曲部の板厚方向の厚み
の変化はスライダに伝達され、スライダをディスクの板
厚方向に移動させる。これにより、ロード/アンロード
動作の内の少なくとも何れか一方の動作を行える。
【0025】上記装置において、アクチュエータのヘッ
ドアーム部にフックを設け、梁の湾曲部の側面にフック
を当接させることによって湾曲部を湾曲させ、スライダ
をディスク方向に移動させれば、簡単な構成でもって、
ロード/アンロード動作の内の少なくとも何れか一方の
動作を行える。
【0026】上記第1及び第2の発明のディスク装置に
用いる梁として、その湾曲部が自然状態にて既に湾曲し
ているものを用いれば、湾曲部の変位方向は確実なもの
となる。
【0027】第3の発明のディスク装置では、ディスク
のCSSゾーンの近傍まで先端部が移動可能なスポイラを
設けられており、装置起動時には、ディスクのCSSゾー
ンの近傍までスポイラの先端部が移動し、スライダ近傍
の空気流の速度を高める。これにより、スライダを浮上
させようとする力も増大し、速やかにスライダが浮上す
る。この結果、起動動作時におけるディスクの回転開始
からヘッドの浮上開始までの接触時間を小さくでき、デ
ィスクとヘッドとが摺接することによる両者の摺接面の
摩耗の進展が遅れる。
【0028】よって、ヘッドクラッシュや、摺接面の平
滑化によるヘッド吸着といった障害が長期間にわたって
生じず、耐久性を向上させることができる。又、ヘッド
クラッシュやヘッド吸着といった障害が遠のいたこと
で、テクスチャを施す際にディスク面をそれ程粗く加工
する必要がなくなり、スライダの浮上高さを低くでき、
高密度記録ひいては大容量化を達成できる。
【0029】
【実施例】以下、磁気ディスク装置を例にとって、第1
の発明の実施例を説明する。図2は第1の発明の一実施
例(複数のディスクを用いたもの)における主要部の構
成を示す(一部破断)斜視図、図3及び図4は図2の実
施例におけるヘッドアセンブリとディスクとの位置関係
を示す図、図5及び図6は図2の実施例における梁の撓
みによるスライダの移動を説明するための図である。
【0030】これらの図において、一定の間隔をおいて
積層されたディスク11(本実施例では3枚;11a,
11b,11c)は、ベースプレート12上に設けられ
たスピンドルモータ(図示せず)によって回転駆動され
るものである。ベースプレート12上には、アクチュエ
ータ13が回転可能に設けられ、その一方の回転端部に
は、ディスク面方向に延出する複数のヘッドアーム部1
4(14a,14b,14c,14d)が形成されてい
る。
【0031】各ヘッドアーム部14の回転端部には、サ
スペンション15が取り付けられ、更に、このサスペン
ション15の先端部にスライダ16が取り付けられてい
る。サスペンション15及びスライダ16は、ディスク
11a,11b,11cの上面及び下面にそれぞれ対向
している。
【0032】即ち、ヘッドアーム部14aには、サスペ
ンション15aが取り付けられ、更に、このサスペンシ
ョン15aの先端部にスライダ16aが取り付けられて
いる。ヘッドアーム部14bには、サスペンション15
b,15cが取り付けられ、更に、サスペンション15
bの先端部にスライダ16bが取り付けられ、サスペン
ション15cの先端部にスライダ16cが取り付けられ
ている。ヘッドアーム部14c,14dについても、そ
れぞれヘッドアーム部14b,14aと同様な構造とな
っている。
【0033】スライダには正圧スライダと負圧スライダ
とがあるが、本実施例におけるスライダ16としては、
負圧スライダが用いられる。正圧スライダでは、スライ
ダとディスクとの間に発生する正圧力によってスライダ
を浮上させ、この正圧力と逆方向のばね力をスライダに
作用させることにより、スライダの浮上バランスを保つ
ものである。しかし、この正圧スライダにおいては、周
速に依存する正圧力と、周速に依存しないばね力とを用
いるので、ディスクの内周と外周とで浮上量が変化し、
低浮上化には限度がある。
【0034】これに対して、負圧スライダにおいては、
スライダとディスクとの間に発生する正圧力と負圧力と
によってスライダの浮上バランスを保っている。これら
正圧力と負圧力とは周速に依存し、ディスクの内周と外
周とでほとんど浮上量が変わらないので、低浮上化に有
利である。
【0035】本実施例におけるスライダ16は、どのよ
うなタイプの負圧スライダであってもよいが、その一例
を図7に示した。このスライダ16のディスク対向面に
は、ディスクの回転によって発生する空気流の流れ方向
(矢印wd)に沿って、両サイドに、凸状の第1及び第2
のサイドレール161,162が形成されている。そし
て、第1及び第2のサイドレール161,162の空気
流入端側には、ディスクより離反する方向のテーパ部1
61a,162aが設けられている。
【0036】又、凸状の第1のサイドレール161と第
2のサイドレール162との間には、空気流入端から空
気流出端へ空気流を導く溝163が形成されている。更
に、溝163の空気流入端近傍には、絞り部としてのク
ロスレール164が形成されている。
【0037】このスライダ16においては、ディスクが
回転することにより発生する空気流の一部は、スライダ
16とディスクとの間を流れる。これにより、第1及び
第2のサイドレール161,162には、正圧力(スラ
イダを浮上させる力)が発生する。一方、空気流は溝1
63にも入り、クロスレール164を通過後、急激に体
積が膨張し、クロスレール164以降の溝163には負
圧力が発生する。
【0038】これら正圧力と負圧力とのバランスによ
り、スライダ16は一定位置に安定浮上することにな
る。尚、各スライダ16における第2のサイドレール1
62の後端面に、データのリード/ライトを行うヘッド
20が形成されている。
【0039】ヘッドアーム部14aの上面には、平面図
において略T字形をした梁23(図8参照)の基部23
aが固定されている。これにより、梁23はサスペンシ
ョン15aと共にディスク11aのトラックを横切る方
向に移動する。梁23の他端には、ディスク11aの板
厚方向に湾曲する湾曲部23bが形成されている。この
湾曲部23bは、板厚方向と略直交する方向(図8
(a)の横方向)の力を受けると板厚方向に湾曲するも
のである。湾曲部23bの板厚方向の厚みの変化がスラ
イダ16aに伝達されるように、湾曲部23bの中央部
はサスペンション15aの上面に当接可能になってい
る。
【0040】本実施例では、梁23として、その湾曲部
23bが自然状態にて既に湾曲しているものを用い、湾
曲部23bの変位方向が確実にディスク11a方向にな
るように構成されている。
【0041】ベースプレート12上のディスク11の外
周側の位置には、ストッパ25が設けられており、梁2
3の湾曲部23bは、その側面が該ストッパ25に当接
することによって、湾曲するようになっている。尚、ヘ
ッドアーム部14dの下面にも、前述のヘッドアーム部
14aの場合と同様な梁が設けられている。
【0042】サスペンション15bとサスペンション1
5cとの間には、断面が略楕円形の円筒状の梁24(図
9参照)が、両サスペンション15b,15cに当接可
能に配置されている(例えば、サスペンション15bに
係止されている)。この梁24は、対向する2つの湾曲
部24a,24bからなる。梁24の湾曲部24a,2
4bは、その側面がストッパ25に当接することによっ
て、湾曲部24a,24bが互いに逆方向に湾曲する。
尚、ディスク11b下面に対向するサスペンション15
dとディスク11c上面に対向するサスペンション15
eとの間にも、前述のヘッドアーム部14bの場合と同
様な梁が設けられている。
【0043】アクチュエータ13のスライダ16側とは
反対側の回転端部には、コイル21が設けられている。
又、ベースプレート12上には、マグネット及びヨーク
で構成された磁気回路22が設けられ、この磁気回路2
2の磁気ギャップ内に、上記コイル21が配置されてい
る。そして、磁気回路22とコイル21とでムービング
コイル型のリニアモータ(VCM:ボイスコイルモー
タ)が構成されている。尚、ベースプレート12の上部
は図示しないカバーで覆われている。
【0044】次に、スライダ16a,16b,16cを
例にとって、上記実施例の作動を説明する。まず、磁気
ディスク装置の停止状態では、アクチュエータ13は待
避位置で停止している。又、この状態では、図5に示す
ように、スライダ16a,16b,16cはディスク面
から浮いた状態(アンロード状態)にある。
【0045】磁気ディスク装置が起動され、ディスク1
1が高速で回転を始めると、アクチュエータ13は、図
6に示すように、梁23,24の湾曲部23b,24
a,24bの側面をストッパ25に押圧する。これによ
り、湾曲部23b,24bの中央部分が図6の下方に向
かって湾曲し、湾曲部24aが図6の上方に向かって湾
曲する。このため、サスペンション15a,15cは下
方に押され、サスペンション15bは上方に押され、ス
ライダ16a,16b,16cはディスク面に接近し、
ディスク面から微小量浮上した状態(ロード状態)にな
る。
【0046】この状態では、負圧スライダであるスライ
ダ16a,16b,16cは空気流による吸引力を受け
ているため、アクチュエータ13によりストッパ25と
離れる方向に回動されても、ヘッド20(スライダ16
a,16b,16c)とディスク面との間隔を保ったま
まである。
【0047】従って、ロード状態を保ったままで、ヘッ
ド20をディスク面のデータエリアまで移動させること
ができ、アクチュエータ13の回動により、ヘッドをデ
ィスク11a,11bの目的のトラック上へ移動させ、
ディスク11a,11bに対してデータのリード/ライ
トを行うことができる。
【0048】磁気ディスク装置を停止させるには、まず
アクチュエータ13を待避位置へ回動させ、その後、デ
ィスク11a,11bの回転も停止させる。これによ
り、ヘッド20は空気流による拘束から開放され、梁2
3,24が自然状態に戻る力によって、ディスク面から
浮いたアンロード状態に戻る。
【0049】上記構成によれば、ディスク11とヘッド
20との摺接や、梁23,24とディスク11との接触
等はなく、耐久性を向上させることができる。又、梁2
3,24は薄いものでよく、その湾曲部23b,24
a,24bも板厚方向と略直交する方向の力を受けるも
のであるから、ロード/アンロード機構部分を薄くで
き、小型化にも対応できる。
【0050】尚、上記実施例は複数のディスクを使用し
たディスク装置であったが、本発明はこれに限ることな
く、一枚のディスクを使用したディスク装置にも適用可
能である。又、全てのサスペンションに対して、図8に
示したような梁を設けてもよい。
【0051】更に、梁の形状は図8や図9に示したもの
に限らない。即ち、サスペンションと共にディスクのト
ラックを横切る方向に移動し、少なくとも一部にディス
クの板厚方向に湾曲する湾曲部を有するもので、湾曲部
に板厚方向と略直交する方向の力を加えると湾曲部が板
厚方向に湾曲するものであれば、どのような構造のもの
であってもよい。例えば、湾曲部が自然状態で平板であ
っても、片面側に湾曲を規制する逆反り規制部材を配置
すれば、湾曲部は、板厚方向と略直交する方向の力を受
けたとき、座屈により必ず規制部材と反対側に湾曲する
ことになり、目的を達成できる。
【0052】又、上記実施例では、湾曲部をストッパに
当接することにより湾曲させる機構を用いたが、これに
限らず、形状記憶合金製のコイルばねを梁の両側部に
掛止して湾曲部を湾曲させておき、熱を加えることによ
り湾曲の度合いを変えるもの、湾曲部の側部を磁気吸
引力で引っ張ることにより湾曲させるように構成してお
き、この磁気吸引力を変えることにより湾曲の度合いを
変えるもの、等を用いてもよい。
【0053】更に、スライダとして、正圧スライダを用
いるものに対しても、本発明を適用できる。図10は第
1の発明の他の実施例を示す図で、本実施例と前述の実
施例との相違点は、本実施例がCSS方式をとる磁気ディ
スク装置であり、又、ヘッドショッピングポジションを
有している点である。図10には、ヘッドのヘッドショ
ッピングポジションへの移動及びヘッドショッピングポ
ジションからの復帰に関する機構部分のみが示されてい
る。
【0054】図10において、回転駆動されるディスク
31の外側には、ヘッドショッピングポジション32A
を与えるプレート32が設けられている。スライダ34
が取り付けられたサスペンション33には、例えば図8
に示した梁と同様な構造の梁35が、当接可能に設けら
れている。
【0055】更に、ストッパ36が図10の横方向に移
動可能に設けられ、このストッパ36に梁35の湾曲部
35aが当接できるようになっている。ストッパ36は
移動可能に配置されているだけでなく、ばね圧等の圧力
付加手段37により、弾性的に梁35の湾曲部35aを
支えられるようになっている。
【0056】この実施例では、図示しないアクチュエー
タにより、梁35の湾曲部35aの側面をストッパ36
に押圧すると、湾曲部35aが図10の上方に向かって
湾曲する。このため、サスペンション33は上方に押さ
れ、スライダ34がディスク面から浮上しアンロード状
態(図10に示した状態)になる。
【0057】この状態では、圧力付加手段37の働きに
より、梁35の湾曲部35aは弾性的に支えられている
ため、アクチュエータとストッパ36とを更に外側方向
に回動しても、ヘッドはその高さを保ったままである。
従って、アンロード状態を保ったままで、ヘッドをヘッ
ドショッピングポジション32Aまで移動させることが
できる。
【0058】ヘッドショッピングポジション32Aへの
移動後、梁35の湾曲部35aの拘束を開放すれば、梁
35が自然状態に戻るため、図11に示すように、スラ
イダ34はヘッドショッピングポジション32Aに接触
した状態に戻る。ディスク面へのスライダ34の復帰
は、逆の動作によって同様に達成できる。
【0059】図13は第2の発明の一実施例を示す図、
図14及び図15は図13の実施例における梁の撓みに
よるスライダの移動を説明するための図である。これら
の図において、図2〜図9と対応する部分には同一符号
を付して示した。本実施例と先に示した図2〜図9の第
1の発明の実施例との相違点は、梁23,24の取付位
置に関連した部分である。
【0060】即ち、本実施例では、梁23,24の湾曲
部23b,24a,24bの一方の側面をそれぞれ支持
部材26,28を介してストッパ25に固定すると共
に、ヘッドアーム部14a,14bに、梁23,24の
湾曲部23b,24a,24bの他方の側面に当接可能
なフック28,29を設けている。尚、本実施例におけ
る梁23は、図8のような基部23a付きのT字形梁で
はなく、湾曲部23bだけでなる矩形梁が用いられてい
る。
【0061】次の本実施例の作動を説明する。まず、磁
気ディスク装置の停止状態では、アクチュエータ13は
待避位置で停止している。又、この状態では、図13に
示すように、スライダ16a,16b,16cはディス
ク面から浮いた状態(アンロード状態)にある。
【0062】磁気ディスク装置が起動され、ディスク1
1が高速で回転を始めると、アクチュエータ13が始動
して、図14に示すように、梁23,24の湾曲部23
b,24a,24bの側面をフック28,29が押圧す
る。これにより、湾曲部23b,24bの中央部分が図
14の下方に向かって湾曲し、湾曲部24aが図14の
上方に向かって湾曲する。このため、サスペンション1
5a,15cは下方に押され、サスペンション15bは
上方に押され、スライダ16a,16b,16cはディ
スク面に接近し、ディスク面から微小量浮上した状態
(ロード状態)になる。
【0063】この状態では、負圧スライダであるスライ
ダ16a,16b,16cは空気流による吸引力を受け
ているため、アクチュエータ13によりストッパ25と
離れる方向に回動されても、ヘッド20(スライダ16
a,16b,16c)とディスク面との間隔を保ったま
まである。従って、ロード状態を保ったままで、ヘッド
20をディスク面のデータエリアまで移動させることが
でき、アクチュエータ13の回動により、ヘッドをディ
スク11a,11bの目的のトラック上へ移動させ、デ
ィスク11a,11bに対してデータのリード/ライト
を行うことができる。
【0064】磁気ディスク装置を停止させるには、まず
アクチュエータ13を待避位置へ回動させ、その後、デ
ィスク11a,11bの回転も停止させる。これによ
り、ヘッド20は空気流による拘束から開放され、梁2
3,24が自然状態に戻る力によって、ディスク面から
浮いたアンロード状態に戻る。
【0065】上記構成によれば、ディスク11とヘッド
20との摺接や、梁23,24とディスク11との接触
等はなく、耐久性を向上させることができる。又、梁2
3,24は薄いものでよく、その湾曲部23b,24
a,24bも板厚方向と略直交する方向の力を受けるも
のであるから、ロード/アンロード機構部分を薄くで
き、小型化にも対応できる。
【0066】尚、上記実施例では、梁23,24の移動
を規制するために湾曲部23b,24a,24bの一方
の側面を固定したが、梁23,24の移動を禁止できる
のであれば、固定でなくてもよい。又、この第2の発明
についても、第1の発明の場合と同様に種々の変形が可
能であることは言うまでもない。
【0067】図15は第3の発明の一実施例を示す平面
図である。第3の発明では、CSS方式を採用するディス
ク装置であることが前提となっている。このCSS方式を
採用する点及び梁を有していない点を除けば、図15の
実施例の構成は既に図2〜図9等に示した実施例の構成
とほぼ同様である。
【0068】図15において、一定の間隔をおいて積層
されたディスク41(本実施例では3枚)は、ベースプ
レート42上に設けられたスピンドルモータ(図示せ
ず)によって回転駆動されるものである。ベースプレー
ト42上には、アクチュエータ43が回転可能に設けら
れ、その一方の回転端部には、ディスク面方向に延出す
る複数のヘッドアーム部44が形成されている。
【0069】各ヘッドアーム部44の回転端部には、サ
スペンション45が取り付けられ、更に、このサスペン
ション45の先端部にスライダ46が取り付けられてい
る。サスペンション45及びスライダ46は、ディスク
41の上面或いは下面にそれぞれ対向するように設けら
れている。
【0070】スライダには正圧スライダと負圧スライダ
とがあるが、本実施例におけるスライダ46としては、
正圧スライダを用いている。アクチュエータ43のスラ
イダ46側とは反対側の回転端部には、コイル47が設
けられている。又、ベースプレート42上には、マグネ
ット及びヨークで構成された磁気回路48が設けられ、
この磁気回路48の磁気ギャップ内に、上記コイル47
が配置されている。そして、磁気回路48とコイル47
とでムービングコイル型のリニアモータが構成される。
【0071】更に、ベースプレート42上には、図16
に示すようなスポイラ49が軸50を中心に水平回動可
能に配置されている。スポイラ49はディスク41のCS
Sゾーンの近傍まで先端部が移動可能なもので、図示し
ない駆動手段によって、装置起動時にディスク41のCS
Sゾーンの近傍まで先端部が移動され、スライダ近傍の
空気流の速度を高める。このスポイラ49のスリット4
9a,49b,49cは、ディスク41との干渉を避け
るためのものである。
【0072】次に、上記実施例の作動を説明する。ま
ず、磁気ディスク装置の停止状態では、アクチュエータ
43はヘッドがCSSゾーンにある状態で停止しており、
スライダ46はディスク面に当接した状態にある。又、
スポイラ49の先端部はディスク41のCSSゾーンの近
傍まで移動している。
【0073】磁気ディスク装置が起動され、ディスク4
1が回転を始めると、ディスク41の回転により生じる
空気流によって、スライダ46とディスク41との間に
正圧力が発生してスライダ46が浮上し、ディスク面か
ら微小量浮上した状態(ロード状態)になる。
【0074】この浮上時には、スポイラ49の先端部は
ディスク41のCSSゾーンの近傍まで移動しており、デ
ィスク41の回転により生じた空気流はスポイラ49に
よってスライダ46近傍に集められるので、スライダ4
6近傍の空気流の速度は高められることになる。その結
果、スライダ46を浮上させようとする力も増大し、速
やかにスライダ46が浮上する。
【0075】この状態で、アクチュエータ43により、
ヘッドをディスク41の目的のトラック上へ移動させ、
ディスク41に対してデータのリード/ライトを行うこ
とができる。尚、スライダ46の浮上後のデータのリー
ド/ライトを行っている時間において、スポイラ49
は、図17に示すように、ディスク41の外周側の位置
に待避している。これは、スライダ46がディスク面か
ら微小量浮上した状態(ロード状態)を確保するためで
ある。
【0076】磁気ディスク装置を停止させるには、まず
アクチュエータ43を待避位置へ揺動させ、その後、デ
ィスク41の回転も停止させる。これにより、スライダ
46は空気流による拘束から開放され、ディスク面に接
触した状態に戻る。
【0077】上記構成によれば、起動動作時におけるデ
ィスク41の回転開始からヘッドの浮上開始までの接触
時間を小さくでき、ディスク41とヘッドとが摺接する
ことによる両者の摺接面の摩耗の進展が遅れることにな
る。よって、ヘッドクラッシュや、摺接面の平滑化によ
るヘッド吸着といった障害が長期間にわたって生じず、
耐久性を向上させることができる。
【0078】図18は第3の発明の他の実施例を示す平
面図、図19は図18の実施例の主要部の斜視図であ
る。これらの図において、図15等に示した実施例と対
応する部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0079】この実施例では、ディスク41の外周に沿
うような形状即ち円弧状に湾曲したスポイラ51が用い
られている。このスポイラ51の基端側の回動部は、こ
の回動部とベースプレート42との間に掛止された引っ
張りコイルばね52によって、スポイラ51の先端部が
ディスク41のCSSゾーンの近傍まで移動するように付
勢されている。
【0080】この実施例では、磁気ディスク装置の停止
時には、コイルばね52の働きにより、スポイラ51の
先端部がディスク41のCSSゾーンの近傍まで移動して
いる。そして、磁気ディスク装置が起動され、ディスク
41が回転を始めると、ディスク41の回転速度に応じ
てディスク41の回転により生じる空気流の速度が増大
するため、スポイラ51は次第に強くなる空気流に押さ
れて回動し、最後は図20に示すように、ディスク41
の外周部まで自動的に押し戻される。
【0081】一方、ディスク41の回転により生じる空
気流によって、スライダ46とディスク41との間に正
圧力が発生してスライダ46は浮上することになる。こ
こで、ディスク1の低速回転時には、ディスク41の回
転により生じた空気流はスポイラ51によってスライダ
46近傍に集められるので、スライダ46の浮上開始時
には、スライダ46近傍の空気流の速度が高められるこ
とになる。その結果、スライダ46を浮上させようとす
る力も増大し、速やかにスライダ46が浮上することに
なる。
【0082】スライダ46の浮上後のデータのリード/
ライトを行っている時間において、スポイラ51は、図
20に示したように、ディスク41の外周側の位置に待
避している。尚、ロック53は、その移動突起でもっ
て、装置の非稼働時にスポイラ51を図18の位置に固
定するためのものであるが、スポイラ51の移動開始の
タイミングを定めるために用いることもできる。
【0083】図21は第3の発明の更に他の実施例を示
す平面図である。この図において、図15等に示した実
施例と対応する部分には同一符号を付し、その説明は省
略する。本実施例では、ヘッドアーム部44の下流側
に、直線状のスポイラ54が軸55を中心に水平回動可
能に配置されている。
【0084】スポイラ54は、図15等に示した実施例
におけるスポイラと同様に空気の流れ方向を変えるもの
であるが、ヘッドアーム部44の側方の突起44aに当
接することにより、ヘッドアームのロック(アクチュエ
ータロック)をも行えるようになっている。スライダ4
6の浮上後のデータのリード/ライトを行っている時間
において、スポイラ54は、図22に示すように、ディ
スク41の外周側の位置に待避している。
【0085】この実施例においても、起動動作時におけ
るディスク41の回転開始からヘッドの浮上開始までの
接触時間を小さくでき、ディスク41とヘッドとが摺接
することによる両者の摺接面の摩耗の進展が遅れること
になる。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、第1及び第2の発
明によれば、梁の湾曲部に板厚方向と略直交する方向の
力が加わると、湾曲部がディスクの板厚方向に湾曲し、
湾曲部の板厚方向の厚みが変化する。この湾曲部の板厚
方向の厚みの変化はスライダに伝達され、スライダをデ
ィスクの板厚方向に移動させる。これにより、ロード/
アンロード動作の内の少なくとも何れか一方の動作を行
える。
【0087】この構成の場合、ディスクとヘッドとの摺
接や、梁とディスクとの接触等はなく、耐久性を向上さ
せることができる。又、梁は薄いものでよく、その湾曲
部も板厚方向と略直交する方向の力を受けるものである
から、ロード/アンロード機構部分を薄くでき、小型化
にも対応できる。
【0088】第1の発明のディスク装置において、ディ
スクの内周側に位置するインナストッパ若しくはディス
クの外周側に位置するアウタストッパの少なくとも何れ
か一方のストッパを設け、該ストッパに梁の湾曲部の側
面が当接することによって湾曲部を湾曲させ、スライダ
をディスク方向に移動させれば、簡単な構成でもって、
ロード/アンロード動作の内の少なくとも何れか一方の
動作を行える。
【0089】第2の発明のディスク装置において、アク
チュエータのヘッドアーム部にフックを設け、梁の湾曲
部の側面にフックを当接させることによって湾曲部を湾
曲させ、スライダをディスク方向に移動させれば、簡単
な構成でもって、ロード/アンロード動作の内の少なく
とも何れか一方の動作を行える。
【0090】上記第1及び第2の発明のディスク装置に
用いる梁として、その湾曲部が自然状態にて既に湾曲し
ているものを用いれば、湾曲部の変位方向を簡単な構成
で確実になものにできる。
【0091】第3の発明のディスク装置によれば、ディ
スクのCSSゾーンの近傍まで先端部が移動可能なスポイ
ラを設けられており、装置起動時には、ディスクのCSS
ゾーンの近傍までスポイラの先端部が移動し、スライダ
近傍の空気流の速度を高めることになる。これにより、
スライダを浮上させようとする力も増大し、速やかにス
ライダが浮上する。
【0092】この結果、起動動作時におけるディスクの
回転開始からヘッドの浮上開始までの接触時間を小さく
でき、ディスクとヘッドとが摺接することによる両者の
摺接面の摩耗の進展が遅れる。
【0093】よって、ヘッドクラッシュや、摺接面の平
滑化によるヘッド吸着といった障害が長期間にわたって
生じず、耐久性を向上させることができる。又、ヘッド
クラッシュやヘッド吸着といった障害が遠のいたこと
で、テクスチャを施す際にディスク面をそれ程粗く加工
する必要がなくなり、スライダの浮上高さを低くでき、
高密度記録ひいては大容量化を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1及び第2の発明に用いる梁の湾曲部におけ
る変位に関する原理図である。
【図2】第1の発明の一実施例(複数のディスクを用い
たもの)における主要部の構成を示す(一部破断)斜視
図である。
【図3】図2の実施例におけるヘッドアセンブリとディ
スクとの位置関係を示す図である。
【図4】図2の実施例におけるヘッドアセンブリとディ
スクとの位置関係を示す図である。
【図5】図2の実施例における梁の撓みによるスライダ
の移動を説明するための図である。
【図6】図2の実施例における梁の撓みによるスライダ
の移動を説明するための図である。
【図7】負圧スライダの一例を示す斜視図である。
【図8】梁の説明図で、(a)は正面図、(b)は平面
図である。
【図9】梁の説明図で、(a)は正面図、(b)は平面
図である。
【図10】第1の発明の他の実施例を示す図である。
【図11】図10の実施例の他の作動状態を示す図であ
る。
【図12】第2の発明の一実施例を示す図である。
【図13】図12の実施例における梁の撓みによるスラ
イダの移動を説明するための図である。
【図14】図12の実施例における梁の撓みによるスラ
イダの移動を説明するための図である。
【図15】第3の発明の一実施例を示す平面図である。
【図16】図15中のスポイラの斜視図である。
【図17】図15の実施例の他の作動状態を示す平面図
である。
【図18】第3の発明の他の実施例を示す平面図であ
る。
【図19】図18の実施例の主要部の斜視図である。
【図20】図18の実施例の他の作動状態を示す平面図
である。
【図21】第3の発明の更に他の実施例を示す平面図で
ある。
【図22】図21の実施例の他の作動状態を示す平面図
である。
【図23】従来の磁気ディスク装置におけるロード/ア
ンロード機構部分の基本的構成図である。
【符号の説明】
10:梁の湾曲部 11,11a,11b,11c,31,41:ディスク 12,42:ベースプレート 13,43:アクチュエータ 14,14a,14b,14c,14d,44:ヘッド
アーム部 15,15a,15b,15c,15d,15e,3
3,45:サスペンション 16,16a,16b,16c,34,46:スライダ 20:ヘッド 21,47:コイル 22,48:磁気回路 23,24,35:梁 23a:基部 23b,24a,24b,35a:湾曲部 25,36:ストッパ 28,29:フック 32:プレート 32A:ヘッドショッピングポジション 37:圧力付加手段 44a:突起 49:スポイラ 49a,49b,49c:スリット 50,55:軸 51,54:スポイラ 53:ロック

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動されるディスクと、該ディスク
    に対してデータのリード/ライトを行うヘッドが搭載さ
    れたスライダと、該スライダが先端部に取り付けられた
    サスペンションと、該サスペンションの基端部が固着さ
    れ、前記ヘッドが前記ディスクのトラックを横切るよう
    に前記サスペンションを移動させるアクチュエータとを
    備えたディスク装置において、 前記サスペンションと共に前記ディスクのトラックを横
    切る方向に移動し、少なくとも一部に前記ディスクの板
    厚方向に湾曲する湾曲部を有する梁を設け、 前記湾曲部に板厚方向と略直交する方向の力を加えて前
    記湾曲部を板厚方向に湾曲させ、この湾曲による前記湾
    曲部の板厚方向の厚みの変化を前記スライダに伝達し、
    前記スライダを前記ディスクの板厚方向に移動させ、ロ
    ード/アンロード動作の内の少なくとも何れか一方の動
    作を行うことを特徴とするディスク装置。
  2. 【請求項2】 前記ディスクの内周側に位置するインナ
    ストッパ若しくは前記ディスクの外周側に位置するアウ
    タストッパの少なくとも何れか一方のストッパを有し、
    該ストッパに前記梁の湾曲部の側面が当接することによ
    って前記湾曲部を湾曲させ、前記スライダを前記ディス
    ク方向に移動させることを特徴とする請求項1に記載の
    ディスク装置。
  3. 【請求項3】 回転駆動されるディスクと、該ディスク
    に対してデータのリード/ライトを行うヘッドが搭載さ
    れたスライダと、該スライダが先端部に取り付けられた
    サスペンションと、該サスペンションの基端部が固着さ
    れ、前記ヘッドが前記ディスクのトラックを横切るよう
    に前記サスペンションを移動させるアクチュエータとを
    備えたディスク装置において、 前記ディスクの内周側に位置するインナストッパ若しく
    は前記ディスクの外周側に位置するアウタストッパの少
    なくとも何れか一方のストッパを有し、該ストッパに、
    少なくとも一部に前記ディスクの板厚方向に湾曲する湾
    曲部を有する梁を支持させると共に、前記アクチュエー
    タにより前記湾曲部に板厚方向と略直交する方向の力を
    加えて前記湾曲部を板厚方向に湾曲させ、この湾曲によ
    る前記湾曲部の板厚方向の厚みの変化を前記スライダに
    伝達し、前記スライダを前記ディスクの板厚方向に移動
    させ、ロード/アンロード動作の内の少なくとも何れか
    一方の動作を行うことを特徴とするディスク装置。
  4. 【請求項4】 前記アクチュエータのヘッドアーム部
    に、前記梁の湾曲部の側面に当接して板厚方向と略直交
    する方向の力を加えるフックを設けたことを特徴とする
    請求項3に記載のディスク装置。
  5. 【請求項5】 前記梁として、その湾曲部が自然状態に
    て既に湾曲しているものを用いたことを特徴とする請求
    項1,2,3又は4に記載のディスク装置。
  6. 【請求項6】 回転駆動されるディスクと、該ディスク
    に対してデータのリード/ライトを行うヘッドが搭載さ
    れたスライダと、該スライダが先端部に取り付けられた
    サスペンションと、該サスペンションの基端部が固着さ
    れ、前記ヘッドが前記ディスクのトラックを横切るよう
    に前記サスペンションを移動させるアクチュエータとを
    備えたディスク装置であって、CSS方式を採用するディ
    スク装置において、 前記ディスクのCSSゾーンの近傍まで先端部が移動可能
    なスポイラを設け、装置起動時には前記ディスクのCSS
    ゾーンの近傍まで前記スポイラの先端部を移動させ、前
    記スライダ近傍の空気流の速度を高めることを特徴とす
    るディスク装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7099109B2 (en) 2002-03-25 2006-08-29 Samsung Electronics Co., Ltd. Hard disk drive having air flow accelerating device
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