JPH08339493A - 交 通 信 号 装 置 - Google Patents

交 通 信 号 装 置

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JPH08339493A
JPH08339493A JP16827995A JP16827995A JPH08339493A JP H08339493 A JPH08339493 A JP H08339493A JP 16827995 A JP16827995 A JP 16827995A JP 16827995 A JP16827995 A JP 16827995A JP H08339493 A JPH08339493 A JP H08339493A
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light
lens
incident
light source
film
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Makoto Takeda
田 真 武
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 太陽光等強烈光を直接受けた場合であって
も、信号光を確実に目視判断可能とする新規な構造から
なる交通信号装置を提供する。 【構成】 灯箱2と、レンズ6,6,6あるいは10,
10,10からなるレンズ群と、光源7,7,7と、全
反射鏡8,8,8とを備え、各レンズの光源側適所に、
入射光を光源光度以下にまで減衰可能とする入射光緩衝
膜11および/または12が設けられた交通信号装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】この発明は、道路等の運行上の危険防止
や交通の円滑化を図るために設置される光学的な信号装
置に関するものであり、特に、太陽光等外部からの強力
な光を受けた場合であっても、表示された信号光の目視
判断が確実になし得るようにする新規な構造からなる交
通信号装置を提供しようとするものである。
【0002】
【従来技術】複雑化する交通体系の中で、各種車両同士
あるいは車両と歩行者との間の危険を防止したり、交通
の整理、円滑化のために、交通信号装置は、極めて重要
な役割を果たしている。交通信号装置設置の適否につい
ては、自動車などの交通量とその変動状況、事故の発生
率、信号交差点間隔、道路等交通網の形態等々を合わせ
て考慮する必要があり、現在ではそれらを総合勘案した
交通信号機の先進的な制御システムが数多く開発され、
渋滞の防止や、無理な交差点侵入等を防ぐ上で大いに威
力を発揮している。こうした秀れた交通制御システムの
整備が進み、各所で交通信号装置に遭遇する機会が増え
ている多くのドライバーや歩行者側にとって、信号灯の
目視判断が如何に容易且つ正確になし得るものとなるか
は極めて重要な問題である。
【0003】道路通行に際し、要所要所に設置されてい
る交通信号装置を頼りに移動する最中、ドライバーや歩
行者が不都合や危険を感じる事例について考察してみる
と、先ず最も頻繁に起こり得る事例としては、見通しの
利かない箇所に設置された信号装置、即ち曲線道路の中
途に設置されていたり、木立ちや建物、看板、電信柱等
に遮られる箇所に設置されている信号装置等視界に入り
にくい信号装置に突然遭遇して困惑する場合があり、続
いて、信号装置自体は十分目視できる箇所に設置されて
いるものの、時間帯によって不都合な角度から太陽光が
差し込んでいる信号装置や、夜間工事規制で工事用夜間
照明のような強烈な光が直前で照らし出している信号装
置等で、当該信号装置に用意された緑・黄・赤3色の信
号灯の中の何れかが発光しているにも係わらず、それら
3色の信号灯全てが点灯しているかのように見えてしま
う場合がある。
【0004】設置箇所の悪い信号装置に起因して発生す
る前者の事例では、その設置箇所を変更するなり、周辺
の障害物を撤去する等、大掛かりな対策を必要とはする
ものの、取り敢えず行政指導を仰ぐ等の手段を講ずるこ
とによって何とか対策のしようもあり、また、それら信
号装置は、ドライバーや歩行者がより注意深く目視を続
け、移動して行く間には必ず見届けることが可能になる
ことから、慌てない限り、事故を起こす可能性はそれ程
高くないといえるが、後者の朝日や夕日を背にする等強
い光を直接レンズ前面から受けてしまっている信号装置
に遭遇した場合には、緑・黄・赤の3色の識別が物理的
に不可能となってしまい、特に交通量が閑散としている
場面等では周辺からの状況判断も利かず、専らドライバ
ーや歩行者自身の判断に委ねられてしまうという状況下
に置かれてしまうことから、その当事者判断を誤って不
幸な事故に巻き込まれてしまう可能性は、極めて高いも
のとなってしまう。
【0005】強烈な光が直接信号装置に照射されてしま
ったときに発生するこうした現象を、従来の信号装置の
構造を理解しながら検討してみると、凡そ次のようなメ
カニズムが想定される。図4の縦断面図に示した従来の
信号装置1は、灯箱2と、この灯箱2の前面に装着され
た前蓋3および前蓋3の上部に取り付けられたフード4
とを備えており、前蓋3には3色分の3つの円形孔5、
5、5が穿設され、各色のレンズ6、6、6が、所定の
位置の円形孔5、5、5に夫々装着されてなる構造から
成り立っている。
【0006】レンズ6は、灯箱2の前面に装着された前
蓋3に、夫々の色毎に、例えばガラス又はポリカーボネ
ート等のような硬質で光透過性が高く、着色された素材
からなるものとして用意され、プリズムを構成して主に
斜め下方に光を拡散するように工夫されている。このレ
ンズ6の内側所定距離を置いた位置、即ち灯箱2内に
は、光源としての信号用電球7が設けられ、該信号用電
球7の背後に、回転放物曲面を成して形成された碗状の
全反射鏡8が組み合わされている。
【0007】信号装置1は、例えば、緑色に点灯する場
合、緑色に対応する信号用電球7が発光し、この光L
が、信号用電球7の背後に有る全反射鏡8に反射して、
略平行な光に集光されるようにした上、この集光された
光が、先のレンズ6の内側から外側に向けて透過し、レ
ンズ6により斜め下方向に照射されてドライバーや歩行
者側に目視できる状態となり、緑・黄・赤3色の中の何
れが点灯しているかを認識させるようになっている。
【0008】こうして所定の色に発光するレンズ6に対
し、ドライバーや歩行者が目視する側となる方向のある
角度から強烈な光、例えば太陽光T等を浴びてしまう
と、その強い光は、光透過率の高い材質からなるレンズ
6を通過した後、信号用電球7背後に組み込まれた全反
射鏡8に達し、そのまま全反射されて恰も信号用電球7
が発光した場合と同様の状態を作り出してしまう。その
結果、緑・黄・赤と3色用に用意されたレンズ6,6,
6全てにおいて、全反射鏡8,8,8からの太陽光T等
による反射光が、各信号用電球7,7,7からの光のよ
うに同時に作用して外部に向けた同一の発光現象を惹起
してしまうことから、ドライバーや歩行者の殆どの人
に、3つ配列されたレンズ6,6,6が一斉に点灯した
かのように錯覚する見え方となってしまい、交通整理が
なされなければならない交差点等を混乱状態に陥れてし
まう。
【0009】この現象を回避する手段としては、例え
ば、夫々のレンズ6、6、6の外側表面を擦りガラス状
の光乱反射面に形成するか、反射鏡面に形成し、各レン
ズ6,6,6の表面で強烈光を反射して内部に強烈光が
透過してしまわないようにするか、あるいは太陽光Tよ
りも強く発光する信号用電球7,7,7を採用し、全反
射鏡8,8,8からの太陽光T等による反射光が各レン
ズ6,6,6を通して発光し、外部から着色光となって
目視されたとしても、信号灯としての1灯だけがそれら
よりも強く着色、発光するようにする対策等が考えられ
る。
【0010】しかし、前者の各レンズ6の表面で太陽光
Tを反射してしまう手段による場合には、各レンズ6,
6,6の表面が白昼何時でも白く光ることとなり、信号
灯として着色、発光する1灯との識別性を悪くしてしま
う虞があって、普段の信号灯としての機能に支障を来す
という難点があり、また、後者の信号用電球7の光度を
更に高めるようにする手段では、膨大な台数の信号機全
てに採用するとすれば、その消費電力が極端に増大する
ことになって、維持管理費上に大きな問題を生じてしま
う外、次第に老朽化していく過程で、信号用電球7の光
度は自然に低下していって、結局現況に近い状態に帰し
てしまう可能性があり、その持続効果の点に課題を残す
という難点を抱えていることから、これらの対策では抜
本的な解決策となり得ないことが判明する。
【0011】そこで、本願発明者は、前記までの課題に
着目し、太陽光T等の強烈光がレンズ6に直接照射した
場合であっても、レンズ6を透過した光Tが全反射鏡8
まで到達しないようにする構造について、鋭意開発、研
究を継続してきた結果、遂に以下で詳述するとおりの新
規な構成からなる交通信号装置の実現化に成功したもの
である。
【0012】
【発明の構成】この発明の交通信号装置は、その代表的
な実施例として図面と共に後述する幾つかの事例からも
明確に把握されるとおり、基本的に次のような構成から
成り立つものである。即ち、灯箱と、灯箱の前蓋に設け
られた緑・黄・赤3色からなるレンズ群と、これらレン
ズ群の各レンズから所定距離を置き、夫々のレンズに対
応する如くして灯箱内に設けた光源と、灯箱内各光源の
背後から、光源後方側に拡散する光を夫々のレンズ側に
向けて反射する全反射鏡とを備え、各レンズの光源側適
所に、入射光を光源光度以下にまで減衰可能とする入射
光緩衝膜が設けられたことを特徴とする交通信号装置と
するものである。
【0013】入射光緩衝膜は、アルミ蒸着層や着色透過
性フィルム、偏光フィルム等のような、それ自体では単
独介在性がなく、他の素材に積層状に一体化されて採用
されるか、他の補助部材に枠組みされる等して部品化さ
れるものと、それ自体が一枚板状の素材からなる偏光ガ
ラスのようなものとからなり、レンズを透過してきた光
を一部反射するか吸収する等、入射光に緩衝して全反射
鏡に達する光量を低下させ、全反射鏡に達して反射され
る光が、光源から発せられる光の強さよりも明確に弱め
られたものとなるよう機能する素材から形成されなけれ
ばならならない。
【0014】この入射光緩衝膜は、灯箱への組込み構造
が、レンズ群と光源との間に規制して配される、後述の
各実施例に代表されるような構造のものに形成されなけ
ればならず、その最も代表的な組込み構造は、実施例1
に対応するような、レンズの光源側内面にアルミ蒸着層
その他、入射光透過率を低減できる薄膜層からなる入射
光緩衝膜を一体形成した構造のものとするか、あるいは
実施例2に対応する、それ自体が独立した部材として灯
箱内に組み込み可能となる板状部材であって、例えば光
吸収性素材が混入成型されたり、あるいは光透過性を制
限するよう分子間構造のものに規制して形成されたガラ
ス板やプラスチックス板、あるいはまた、通常の透明ガ
ラス板やプラスチックス板にアルミ蒸着層その他の入射
光透過率を低減できる薄膜層からなる入射光緩衝膜を積
層、一体化した構造のもの、更には、それらを組み合わ
せた構造のものとする外、特に実施例には示していない
が、入射光緩衝膜がフィルム状の素材からなり、それら
を枠材で支持するようにした構造のもの等も包含してい
る。
【0015】したがって、この発明を構成する灯箱、レ
ンズ群、光源、および全反射鏡は、後述する実施例の中
に採用されているものに代表されるように、既に現状ま
でに採用されてきている素材、形状、組合せ構造のもの
を殆どそのまま採用可能であり、上記した入射光緩衝膜
の素材、組込み構造に対応させて、例えばレンズ群を構
成する各レンズが一部改良されたり、あるいは、灯箱内
部構造に適宜組込み用の取着部材が設置されるか、灯箱
自体を予めその組み込みに適した構造(例えば、隔壁や
フランジ等が灯箱の一部を構成するものとして一体化さ
れた構造等)のものに形成する。以下、この発明の交通
用信号装置の幾つかの代表的な実施例について説示し、
この発明が包含する技術的思想の理解をし易くなるよう
にすることとする。
【0016】
【実施例1】この実施例は、入射光緩衝膜をレンズ6の
表面に積層一体化してレンズ10としたものの代表的な
1実施例である。この信号装置1は、信号機用の柱(図
示せず。)に設置された灯箱2を備えており、その前面
には、円形孔5,5,5が穿設された前蓋3が装着さ
れ、それら3色分の3つの孔が水平方向に一列に穿設さ
れた円形孔5,5,5には、夫々レンズ10,10,1
0が装着されてレンズ群を構成している。なお、この前
蓋3の上部にはフード4が取り付けられ、特殊な場面を
除き、外部の光で信号用に発光する所定のレンズが見え
難くなるのを防止するようにしてある。
【0017】レンズ群の各レンズは、例えばガラス又は
ポリカーボネート等の硬質の光透過性の高い材質からな
り、プリズムを成して主に斜め下方に光を拡散するよう
に構成され、夫々異なる所定の3色に着色されたレンズ
10,10,10からなり、左から緑・黄・赤の順に配
列されている。各レンズ10の内側には、光源としての
信号用電球7が設けられ、更にその背後に、回転放物曲
面を成して形成された碗状の全反射鏡8が設けられてい
る。信号用電球7の図示しないフィラメント(光源)は
全反射鏡8の焦点に配置されている。
【0018】更に、前記レンズ10の信号用電球7側の
内側面には、入射光緩衝膜としての、例えば蒸着薄膜1
1が真空蒸着により形成されている。この蒸着薄膜11
は、所定の厚さの屈折率の異なる金属薄膜を多数重ねた
ものであり、膜の境界面での反射光による干渉を利用し
て、反射増加膜を構成している。つまり、レンズ10の
外側面から入射した太陽光Tは、多層膜の各境界面で、
夫々の薄膜層の反射能に対応する波長帯域が反射され、
総じて太陽光Tの殆ど全てが、レンズ10の外側に向け
て反射又は干渉されて光度が減少されるようになってい
る。
【0019】このように、レンズ10の内壁面に蒸着薄
膜11を形成したことにより、信号装置1のレンズ10
に太陽光Tが照射された場合でも、蒸着薄膜11で入射
光が大巾に制限され、外部からの光Tが全反射鏡8に到
達し、反射されたとしても、光源である信号用電球7の
光度よりも強くならないようにする。したがって、入射
光緩衝膜である蒸着薄膜11は、太陽光Tを半反射およ
び半吸収するように設定したものとしなければならな
い。また、蒸着薄膜11は、信号用電球7からの光(太
陽光Tとは逆向きの光)が略完全に透過するように設定
されていなければならない。
【0020】なお、前記蒸着薄膜11は、多層膜誘電体
反射鏡、即ち、高屈折率と低屈折率の誘電体薄膜を交互
に層状に数層から十数層重ねた反射膜をもつ反射鏡で代
替することも可能であり、この多層膜誘電体反射鏡によ
る場合には、各層の境界のフレネル反射係数と光学的膜
厚とにより、その多層膜の反射率を決定することができ
ることから、分光反射率が自由に選択可能となる上、レ
ンズ10の内側面に蒸着薄膜11を施すという製造工程
を必要とせず、それだけ経済的に目的を達成することが
可能となる。
【0021】
【実施例2】図2には、レンズ6と信号装置電球7との
間に入射光緩衝膜を配した事例が示されている。図中に
示される信号装置1は、前記実施例1同様、灯箱2と、
その前面に装着した前蓋3と、前蓋3の上部に取り付け
たフード4とを有し、前蓋3には、左右方向に3つ配列
された円形孔5,5,5(図では1つだけを示してい
る。)が穿設されており、レンズ6が、夫々の円形孔
5,5,5に夫々装着され、レンズ群を構成している。
レンズ群は、3色のレンズ6,6,6からなり、円形孔
5,5,5に対し、左から緑・黄・赤の順に取り付けら
れ、それら各レンズ6,6,6に対応する如くして、灯
箱2の内側、各レンズ6毎に所定距離を置いて、光源と
しての信号用電球7が夫々に設けられ、更に、各信号用
電球7の背後には、回転放物曲面を成して形成された碗
状の全反射鏡8が設けられている。
【0022】そして、入射光緩衝膜としての、例えばポ
リカーボネート製の光学フィル夕一12は、前記レンズ
6と信号用電球7との間に設けられている。この光学フ
ィルター12は、レンズ6の全面に対応可能な大きさの
プレート状に形成され、その周縁部をネジ(図中省略)
によって前蓋3側に取着されている。
【0023】この光学フィルター12のレンズ6側の全
面には、非金属の多層膜や金属薄膜と非金属薄膜とを重
ね合わせてなる干渉フィルター(図示せず。)が蒸着さ
れており、その膜厚および屈折率を適切に設定すること
により、入射光の吸収度合いを調節することができ、そ
の結果、全反射鏡8によって反射される外部からの光T
を光源の光度よりも低く押さえ、信号用電球7が点灯し
ていないときには、仮令、強い太陽光T等が入射したと
しても、点灯して発光している信号灯と明瞭に区別でき
るようにしている。なお、信号用電球7が発光した場合
には、全反射鏡8に反射して、光学フィル夕一12を高
透過率で透過し、レンズ6に達するように設計されてい
なければならない。
【0024】なお、この実施例の光学フィルター12に
は干渉フィルターが蒸着されたものを採用しているが、
その他、光を吸収する色、例えば、透明なグレーや黒色
にを着色されたフィルターであって、入射光の一部ある
いは大部分を吸収してしまい、半透過して全反射鏡8で
反射される光が、光源である信号用電球7から発せられ
る光度以下に規制し得るものであれば採用可能である。
但し、この吸収フィルターを光学フィルター12に採用
したものの場合には、信号用電球7からの光も弱めると
いう点でやや難点を伴うが、光を吸収することにより、
所期の目的を達成することができる。
【0025】
【実施例3】第3の実施例が図3に示されている。この
実施例は、前記した実施例1および2を併用したものの
代表的な事例である。前記した各実施例同様、この実施
例の信号装置1の場合にも、灯箱2、その前面に装着さ
れた前蓋3、およびフード4を備え、前蓋3の3個の円
形孔5,5,5には、水平方向一列に3色のレンズ群の
レンズ10,10,10が、左から緑・黄・赤の順に取
り付けられている。各レンズ10,10,10の内側所
定距離離反させた位置には、光源としての信号用電球
7,7,7が設けられ、それらの背後に対応させて、回
転放物曲面を成して形成された碗状の全反射鏡8,8,
8が設けられ、前記までの事例同様、全反射鏡8の焦点
が、各信号用電球7,7,7の夫々のフィラメント(図
示せず)に合うように設定されている。
【0026】こうして形成されるこの実施例の信号装置
1では、全てのレンズ10,10,10の各信号用電球
7,7,7側の内側面に、入射光緩衝膜としての、例え
ば蒸着薄膜11,11,11が真空蒸着により形成され
ると共に、更に、これらレンズ10,10,10の夫々
の信号用電球7,7,7との間には、例えばポリカーボ
ネート製の入射光緩衝膜としての光学フィルター12,
12,12が夫々設けられている。
【0027】なお、レンズ10内側面に夫々蒸着され
る、入射光緩衝膜としての蒸着薄膜11、および、レン
ズ10と信号用電球7との間に夫々配される光学フィル
ター12は、共に前記した各実施例と同様にして形成さ
れ、夫々が同様の機能を果たすことによって、相乗的且
つ段階的に入射光の侵入を緩衝する作用を果たすように
するものであって、光源である信号用電球7から発せら
れる光度以下への規制が、より簡便になし得るものとな
る。以上、この発明を代表する実施例の幾つかを示した
が、各実施例とも、レンズ群を構成する各レンズ6,
6,6あるいは10,10,10が、何れも水平方向一
列に並べられた事例によるものとしているが、勿論、こ
の発明がそれに限定される訳ではなく、例えば、縦配列
の形式のものや歩行者専用のものについても同様に採用
可能であることはいうまでもない。
【0028】
【作用効果】上記のとおりの構成からなるこの発明の交
通信号装置は、レンズに強烈な外部光、例えば太陽光が
照り付けられて、その光がレンズを透過したとしても、
その入射光は、レンズの内側に配した入射光緩衝膜によ
ってその一部または殆どが反射および/または吸収され
るようにし、全反射鏡に達っして反射してくる光が、そ
れまで透過してきたレンズに戻ってきて、仮に作動して
いない光源に対応したレンズを着色発光させたとして
も、その光度が光源光度以下に規制されたものとなるよ
うにしていることから、信号灯として正規に光源が作動
して発光する着色光だけが、光源が作動していない他の
2個のレンズの着色発光よりも遥かに明瞭に目視判断で
きるものとなり、従前までのような、全てのレンズが着
色発光したかのように見えてしまう不都合を遍く解消す
ることができることになる。
【0029】特に、この発明の基本的な構成を最もよく
代表している実施例1に示す信号用では、既存の信号装
置の構造をそのまま改変する必要がなく、単にそれまで
のレンズ群を構成する各レンズ6,6,6を加工処理し
て内側面に蒸着薄膜11等の入射光緩衝膜を形成したレ
ンズ10,10,10とすれば、直ちにこの発明の効果
的な信号装置を実現可能とし、極めて経済的ものとして
所期の目的を達成できるという秀れた特徴を有するもの
となる。
【0030】一方、実施例2および3のものでは、従前
までの灯箱をそのまま採用できない恨みはあるものの、
光学フィルター12を独立した構造で組み込む構造とし
ていることから、その光吸収作用を最適なものに調整し
た入射光緩衝膜の形成が容易になり、レンズ機能に全く
支障を来すことなく入射光の入射を緩衝する構造の実現
化が可能になるという秀れた特徴を有し、特に実施例3
に示したもののもののように、レンズ10の蒸着薄膜1
1の光の反射効果および吸収効果と、光学フィルター1
2の光吸収効果とを併用したものにあっては、それらの
特徴を段階的に利用可能とするため、段階的に入射光の
入射を緩衝でき、したがって、信号灯として作動すべき
光源から発せられる光が、できる限りそれら入射光緩衝
膜に影響されることなく外部に透過して、本来の信号灯
としての表示機能を全うすることができるようにする構
成の実現化が極めて容易となり、より効果的なこの発明
の信号用とすることができるものとなる。
【0031】叙上の如く、この発明の交通用信号装置
は、場所や日時によって必ずしも頻繁に発生するとはい
えないものの、一旦その現象が発生してしまうと多くの
ドライバーや通行者に多大の影響を及ぼし、最悪の場合
には極めて悲惨な交通事故を誘発してしまい、交通混乱
を起こした上、尊い人命までをも奪ってしまうことにも
なり兼ねない、太陽光等強烈な光による信号装置の目視
判断不能とする現象が、信号用電球の光度を高める対策
等で、膨大な消費電力を覚悟しなければならないといっ
た不都合もなく、極めて経済的且つ確実に解消できるよ
うにするするものであり、自動車を初めとする各種交通
手段が益々整備、発展していく社会環境の中で、この発
明の果たす役割は極めて重要なものになるといえる。
【図面の簡単な説明】
【図 1】この発明の第1実施例における交通信号装置
を示す縦断面図である。
【図2】この発明の第2実施例における交通信号装置を
示す縦断面図である。
【図3】この発明の第3実施例における交通信号装置を
示す縦断面図である。
【図4】従来の信号装置を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 信号装置(交通信号装置) 2 灯箱 3 前蓋 4 フード 6 レンズ 7 信号用電球(光源) 8 全反射鏡 10 入射光緩衝膜を積層一体化したレンズ 11 蒸着薄膜(入射光緩衝膜) 12 光学フィルター(入射光緩衝膜) T 太陽光

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 灯箱と、灯箱の前蓋に設けられた緑・黄
    ・赤3色からなるレンズ群と、これらレンズ群の各レン
    ズから所定距離を置き、夫々のレンズに対応する如くし
    て灯箱内に設けた光源と、灯箱内各光源の背後から、光
    源後方側に拡散する光を夫々のレンズ側に向けて反射す
    る全反射鏡とを備え、各レンズの光源側適所に、入射光
    を光源光度以下にまで減衰可能とする入射光緩衝膜が設
    けられたことを特徴とする交通信号装置。
  2. 【請求項2】 入射光緩衝膜が、レンズの光源側内面に
    蒸着、一体化した入射光透過率の低い薄膜層からなるも
    のとしたことを特徴とする請求項1記載の交通信号装
    置。
  3. 【請求項3】 入射光緩衝膜が、レンズと光源との間に
    配してなる独立したフィルターであって、入射光透過率
    を低く設定してなるものとしたことを特徴とする請求項
    1記載の交通信号装置。
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