JPH08338826A - アルギニンセンサ - Google Patents

アルギニンセンサ

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JPH08338826A
JPH08338826A JP7146390A JP14639095A JPH08338826A JP H08338826 A JPH08338826 A JP H08338826A JP 7146390 A JP7146390 A JP 7146390A JP 14639095 A JP14639095 A JP 14639095A JP H08338826 A JPH08338826 A JP H08338826A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
arginine
sensor
enzyme
membrane
immobilized
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP7146390A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Koyano
武 小谷野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リアルタイムで測定可能な簡単なアルギニン
センサの提供。 【構成】 アルギナーゼ22およびウレアーゼ24が固
定された多孔質ガラス膜を以って構成される酵素固定化
膜10を具え、この酵素固定化膜10において発生する
アンモニアを検出する塩化銀電極12を具え、この酵素
固定化膜10と銀塩化銀電極12との間に、ナノクチン
を含むポリ塩化ビニル膜14からなるアンモニア選択透
過膜14を介在させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、生体物質を用いたア
ルギニンセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】アルギニンは、生物の体を構成するタン
パク質のうちの塩基性タンパクの主構成成分となる、塩
基性の最も強いアミノ酸である。このアルギニンの定量
方法として、従来から坂口反応およびフォゲス−プロス
カウエル反応が用いられている。
【0003】坂口反応とは、アルカリ性の試料溶液を調
製し、これにαナフトール(または8−ヒドロキシキノ
リンや1−ナフトール−8−スルホン酸)と次亜塩素酸
(または次亜臭素酸やN−ブロモスクシンイミド)を作
用させると、約500nmに最大吸収を持つ赤色を呈す
る反応である。この赤色呈色の吸光度を測定することに
より、試料溶液中のアルギニン濃度を定量する。
【0004】また、フォゲス−プロスカウエル反応と
は、試料溶液にナフトール−アルコール溶液とKOH溶
液を加えると赤色を呈する反応である。この赤色呈色の
吸光度を測定することにより試料溶液中のアルギニン濃
度を定量する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、坂口反
応を利用する場合は、アルカリ性の試料溶液の調製が煩
雑で、呈色反応に手間がかかり、吸光度を吸光度計を用
いて測定する必要があった。さらに、この場合、生成し
た赤色を呈する色素が不安定であるため、この色素が生
成後急速に褪色してしまうという問題があった。
【0006】また、フォゲス−プロスカウエル反応を利
用する場合も、反応に手間がかかり、吸光度を吸光度計
を用いて測定する必要があった。
【0007】このため、試料溶液中のアルギニンの濃度
をリアルタイム(実時間)で容易に検出できるアルギニ
ン検出方法およびアルギニンセンサの実現が望まれてい
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(第1の発明)この出願に係る第1の発明のアルギニン
センサによれば、アルギナーゼおよびウレアーゼが固定
された酵素固定化膜を具え、酵素固定化膜において発生
するアンモニアを検出する電極を具え、この酵素固定化
膜と電極との間に介在するアンモニア選択透過膜を具え
てなることを特徴とする。
【0009】(第2の発明)また、この発明に係る第2
の発明のアルギニンセンサによれば、ウレアーゼが固定
された酵素固定化膜と、この固定化膜において発生する
アンモニアを検出する電極と、この酵素固定化膜と電極
との間に介在するアンモニア選択透過膜と以って構成さ
れた尿素センサを具え、第1の発明のアルギニンセンサ
を具え、尿素センサに電極の出力とアルギニンセンサの
電極の出力との差分を検出するための差分器を具えてな
ることを特徴とする。
【0010】
【作用】
(第1の発明)この出願に係る第1の発明のアルギニン
センサによれば、アンモニア分解酵素であるアルギナー
ゼと尿素分解酵素であるウレアーゼが固定された酵素固
定化膜を具えている。この試料溶液中のアルギニンは、
このアルギナーゼによってL−オルチニンと尿素とに分
解される。この尿素は、ウレアーゼによって二酸化炭素
(CO2 )とアンモニア(NH3 )とに分解される。
【0011】この分解反応により生成したアンモニア
は、アンモニウムイオン(NH4 +)となってアンモニア
選択透過膜を透過して電極に到達する。この電極によっ
て、(直接的にはアンモニウムイオンを検出することに
より)アンモニアを検出することによって、アルギニン
を実時間で容易に検出することができる。
【0012】(第2の発明)ところで、第1の発明のア
ルギニンセンサにおいては、試料溶液中に尿素が混在す
る場合は、アルギニンと共に尿素も検出する。そこで、
尿素が混在する場合でもアルギニンのみを検出するため
に、この出願に係る第2の発明のアルギニンセンサによ
れば、第1の発明のアルギニンセンサと尿素センサとを
組み合わせる。そして、アルギニンセンサの出力と尿素
センサの出力との差分とをとることにより、アルギニン
のみを検出することができる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して、この出願に係る各発
明の実施例について併せて説明する。尚、参照する図面
はこの発明が理解できる程度に各構成成分の大きさ、形
状および配置関係を概略的に示してあるに過ぎない。従
って、この発明は図示例にのみ限定されるものではな
い。
【0014】(第1実施例)第1実施例では、この出願
に係る第1の発明のアルギニンセンサの一例について説
明する。図1は、第1実施例のアルギニンセンサの説明
に供する構造図である。
【0015】第1実施例のアルギニンセンサによれば、
アルギナーゼ22およびウレアーゼ24が固定された酵
素固定化膜10を具え、この酵素固定化膜10において
発生するアンモニアを検出する塩化銀電極12を具え、
この酵素固定化膜10と銀塩化銀電極12との間に、ナ
ノクチンを含むポリ塩化ビニル膜14からなるアンモニ
ア選択透過膜14を介在させている。この銀塩化銀電極
12とアンモニア選択透過膜14とを合わせてアンモニ
ア電極(H2322NH4(商品名)Radiomet
er社製)16を構成する。
【0016】そして、この酵素固定化膜10には、アル
ギナーゼ22およびウレアーゼ24の2種類の酵素が固
定されている。酵素の固定にあたり、この実施例では、
先ず、直径0.9cm、厚さ1mmの多孔質ガラス膜
(旭ガラス社製)を、室温で1時間シランカップリング
剤としての1%アミノプロピルトリエトキシシラン(チ
ッソ社製)水溶液に浸漬する。次に、100mlの純水
中で20kHzの超音波を30分間照射して膜を洗浄す
る。洗浄後、膜を110℃の温度で20分間熱処理する
ことにより、アミノプロピルトリエトキシシランと多孔
質ガラス膜との間に共有結合を形成する。さらに、この
膜を1%のグルタールアルデヒドに1時間浸漬すること
によって、さらにグルタールアルデヒドを膜に結合させ
る。次に、100mlの純水中で20kHzの超音波を
30分間照射して膜を洗浄する。次に、膜を、1mgの
アルギナーゼおよび1mgのウレアーゼを含む100m
lのpH7.2のリン酸バッファーに室温で2時間浸漬
して、アルギナーゼおよびウレアーゼを膜の主に内部の
空孔の表面に固定する。未反応のアルギナーゼおよびウ
レアーゼは、pH7.2のリン酸バッファーで洗浄する
ことによって除去する。このようにして、多孔質ガラス
膜を以って構成される酵素固定化膜16が得られる。そ
して、酵素固定化膜10をアンモニア選択透過膜14に
接着またはかぶせて固定する。但し、この接着にあたっ
ては、酵素固定化膜10からアンモニア選択透過膜14
へのアンモニウムイオンの透過を妨げないように、酵素
固定化膜10の周囲の部分でアンモニア選択透過膜14
と接着すると良い。
【0017】次に、第1実施例のアルギニンセンサの特
性を計測した。計測にあたっては、100ccのビーカ
に所定アルギニン濃度の試料溶液を50cc入れ、これ
にこの実施例のアルギニンセンサを浸漬した。
【0018】試料溶液中のアルギニン20は、酵素固定
化膜10上のアルギナーゼによって、L−オルチニンと
尿素とに分解される。生成した尿素は、酵素固定化膜1
0に固定されたウレアーゼによって分解されてアンモニ
アを遊離する。アンモニアはアンモニウムイオンとなっ
て、アンモニア選択透過膜14を透過して銀塩化銀電極
12に到達する。
【0019】次に、図2に、第1実施例のアルギニンセ
ンサの特性の計測結果を示す。図2のグラフの横軸は試
料溶液中のアルギニンの濃度(mg/ml)を表し、縦
軸はアルギニンセンサの出力電圧(mV)を表す。グラ
フ中の折れ線Iは、測定プロットを結んだものである。
折れ線Iからアルギニンの濃度に応じて変化量が増加し
ており、アルギニンセンサとして充分な特性が得られる
ことが分かる。
【0020】また、図2に示すデータを検量線として用
いて、アルギニンの未知の濃度を定量することもでき
る。
【0021】(第2実施例)第2実施例では、第2の発
明のアルギニンセンサの一例について説明する。図3
は、第2実施例のアルギニンセンサの構成図である。こ
のアルギニンセンサは、第1実施例で説明したアルギニ
ンセンサ30と、尿素センサ32と、差分器34とを具
えている。
【0022】この尿素センサ32は、第1実施例のアル
ギニンセンサの酵素固定化膜にウレアーゼのみを固定し
た点を除いては、第1実施例のアルギニンセンサと同一
の構造である。そして、この尿素センサは尿素のみを検
出する。
【0023】また、この差分器34は、アルギニンセン
サの電気抵抗の出力と尿素センサの電気抵抗の出力との
差分を検出するためのものである。従って、尿素センサ
の出力を照会データとして用いることにより、尿素によ
る電気抵抗の変化分を取り除くことができる。その結
果、アルギニンのみを検出することができる。
【0024】上述した各実施例では、この出願に係る各
発明を特定の材料を使用し、特定の条件で構成した例に
ついて説明したが、これらの発明は多くの変更および変
形を行うことができる。例えば、アルギナーゼおよびウ
レアーゼを酵素固定化膜に固定する方法は、上述した第
1実施例で用いた方法に限定される必要はない。
【0025】
【発明の効果】
(第1の発明)この出願に係る第1の発明のアルギニン
センサによれば、アンモニア分解酵素であるアルギナー
ゼと尿素分解酵素であるウレアーゼが固定された酵素固
定化膜を具えている。この試料溶液中のアルギニンは、
このアルギナーゼによってL−オルチニンと尿素とに分
解される。この尿素は、ウレアーゼによって二酸化炭素
(CO2 )とアンモニア(NH3 )とに分解される。
【0026】この分解反応により生成したアンモニア
は、アンモニウムイオン(NH4 +)となってアンモニア
選択透過膜を透過して電極に到達する。この電極によっ
て、(直接的にはアンモニウムイオンを検出することに
より)アンモニアを検出することによって、アルギニン
を実時間で容易に検出することができる。
【0027】(第2の発明)この出願に係る第2の発明
のアルギニンセンサによれば、第1の発明のアルギニン
センサと尿素センサとを組み合わせる。そして、アルギ
ニンセンサの出力と尿素センサの出力との差分とをとる
ことにより、アルギニンのみを検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のアルギニンセンサの説明に供する
構造図である。
【図2】第1実施例のアルギニンセンサの特性グラフで
ある。
【図3】第2実施例のアルギニンセンサの説明に供する
構成図である。
【符号の説明】
10:酵素固定化膜 12:銀塩化銀電極 14:アンモニア選択透過膜 16:アンモニア電極 20:アルギニン 22:アルギナーゼ 24:ウレアーゼ 30:アルギニンセンサ 32:尿素センサ 34:差分器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルギナーゼおよびウレアーゼが固定さ
    れた酵素固定化膜を具え、 前記酵素固定化膜において発生するアンモニアを検出す
    る電極を具え、 該酵素固定化膜と前記電極との間に介在するアンモニア
    選択透過膜を具えてなることを特徴とするアルギニンセ
    ンサ。
  2. 【請求項2】 ウレアーゼが固定された酵素固定化膜
    と、該固定化膜において発生するアンモニアを検出する
    電極と、該酵素固定化膜と前記電極との間に介在するア
    ンモニア選択透過膜と以って構成された尿素センサを具
    え、 請求項1に記載のアルギニンセンサを具え、 前記尿素センサに前記電極の出力と前記アルギニンセン
    サの電極の出力との差分を検出するための差分器を具え
    てなることを特徴とするアルギニンセンサ。
JP7146390A 1995-06-13 1995-06-13 アルギニンセンサ Withdrawn JPH08338826A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002004465A1 (en) * 2000-07-06 2002-01-17 Fal Diagnostics Methods and kits for the detection of arginine compounds
EP2765412A1 (en) 2013-02-12 2014-08-13 Tanita Corporation Biosensor and measuring method employing same

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Effective date: 20020903