JPH08337639A - 液状エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
液状エポキシ樹脂組成物Info
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- JPH08337639A JPH08337639A JP14761795A JP14761795A JPH08337639A JP H08337639 A JPH08337639 A JP H08337639A JP 14761795 A JP14761795 A JP 14761795A JP 14761795 A JP14761795 A JP 14761795A JP H08337639 A JPH08337639 A JP H08337639A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 脂環式エポキシ樹脂含有量が40〜80重量
%であり且つ芳香族ジグリシジルアミン型エポキシ樹脂
含有量が20〜60重量%である混合エポキシ樹脂成分
に対し、硬化剤として酸無水物及び硬化促進剤を配合し
てなるエポキシ樹脂組成物であって、組成物の初期粘度
が23℃で2.0P(ポイズ)未満であることを特徴と
する液状エポキシ樹脂組成物。 【効果】 含浸性が良好であり、また、硬化性とポット
ライフのバランスが良く、しかも、得られる硬化物の耐
熱性及び耐湿性が良好であるので、コンデンサ絶縁封止
用の樹脂組成物として優れている。
%であり且つ芳香族ジグリシジルアミン型エポキシ樹脂
含有量が20〜60重量%である混合エポキシ樹脂成分
に対し、硬化剤として酸無水物及び硬化促進剤を配合し
てなるエポキシ樹脂組成物であって、組成物の初期粘度
が23℃で2.0P(ポイズ)未満であることを特徴と
する液状エポキシ樹脂組成物。 【効果】 含浸性が良好であり、また、硬化性とポット
ライフのバランスが良く、しかも、得られる硬化物の耐
熱性及び耐湿性が良好であるので、コンデンサ絶縁封止
用の樹脂組成物として優れている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液状エポキシ樹脂組成
物に関し、詳しくは、コンデンサの絶縁封止に好適なエ
ポキシ樹脂組成物に関する。
物に関し、詳しくは、コンデンサの絶縁封止に好適なエ
ポキシ樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、プラスチックフィルムコンデン
サ等のコンデンサは、湿度や衝撃などの外部環境からの
保護の目的で樹脂によって絶縁封止されている。コンデ
ンサの絶縁封止には、通常、エポキシ樹脂やフェノール
樹脂の組成物が使用され、絶縁封止方法としてはディッ
ピングやポッティングが採用されている。中でもエポキ
シ樹脂組成物は、絶縁封止用樹脂としての電気特性や信
頼性が優れているため主流となっている。
サ等のコンデンサは、湿度や衝撃などの外部環境からの
保護の目的で樹脂によって絶縁封止されている。コンデ
ンサの絶縁封止には、通常、エポキシ樹脂やフェノール
樹脂の組成物が使用され、絶縁封止方法としてはディッ
ピングやポッティングが採用されている。中でもエポキ
シ樹脂組成物は、絶縁封止用樹脂としての電気特性や信
頼性が優れているため主流となっている。
【0003】絶縁封止用のエポキシ樹脂組成物が、その
絶縁特性、特に高電圧下での絶縁特性を有効に発現する
ためには、含浸性、即ち、コンデンサの誘電体フィルム
間への浸透性が優れている必要がある。そして、一般
に、初期粘度の低いエポキシ樹脂組成物は含浸性が高い
ことが知られている。
絶縁特性、特に高電圧下での絶縁特性を有効に発現する
ためには、含浸性、即ち、コンデンサの誘電体フィルム
間への浸透性が優れている必要がある。そして、一般
に、初期粘度の低いエポキシ樹脂組成物は含浸性が高い
ことが知られている。
【0004】含浸性の優れたエポキシ樹脂組成物とし
て、ビスフェノールA型エポキシ樹脂に、低粘度化のた
めに反応性希釈剤としてブチルグリシジルエーテル等を
配合したものを主剤とし、硬化剤として酸無水物及び硬
化促進剤を使用した2液混合型エポキシ樹脂組成物が知
られている。しかしながら、このようなエポキシ樹脂組
成物では、低粘度化のために、多量の希釈剤を使用する
必要があり、より高い含浸性が必要とされるテレビ受像
機やディスプレイに用いられるフライバックトランス中
に埋め込まれるフィルムコンデンサに使用する場合、低
粘度化のために使用する多量の希釈剤のために硬化物の
耐熱性や耐湿性が悪くなるという欠点を有する。また、
エポキシ樹脂として広く使用されているビスフェノール
A型エポキシ樹脂等は、その製造方法に由来して、塩素
等の不純物を含むため、これを使用したコンデンサで
は、絶縁寿命が劣るという欠点を有する。
て、ビスフェノールA型エポキシ樹脂に、低粘度化のた
めに反応性希釈剤としてブチルグリシジルエーテル等を
配合したものを主剤とし、硬化剤として酸無水物及び硬
化促進剤を使用した2液混合型エポキシ樹脂組成物が知
られている。しかしながら、このようなエポキシ樹脂組
成物では、低粘度化のために、多量の希釈剤を使用する
必要があり、より高い含浸性が必要とされるテレビ受像
機やディスプレイに用いられるフライバックトランス中
に埋め込まれるフィルムコンデンサに使用する場合、低
粘度化のために使用する多量の希釈剤のために硬化物の
耐熱性や耐湿性が悪くなるという欠点を有する。また、
エポキシ樹脂として広く使用されているビスフェノール
A型エポキシ樹脂等は、その製造方法に由来して、塩素
等の不純物を含むため、これを使用したコンデンサで
は、絶縁寿命が劣るという欠点を有する。
【0005】特開平1−60624号公報では、含浸に
好適な液状エポキシ樹脂組成物として、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂及び脂環式エポキシ樹脂(主剤)と酸
無水物及びイミダゾール化合物(硬化剤)とからなる液
状エポキシ樹脂組成物が提案されている。しかし、この
エポキシ樹脂組成物は、高粘度のビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂を30〜60重量%使用しているため、耐熱
性や電気特性はよいものの、粘度が高いため、フィルム
コンデンサの絶縁封止に使用する場合には含浸性が十分
とはいえない。
好適な液状エポキシ樹脂組成物として、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂及び脂環式エポキシ樹脂(主剤)と酸
無水物及びイミダゾール化合物(硬化剤)とからなる液
状エポキシ樹脂組成物が提案されている。しかし、この
エポキシ樹脂組成物は、高粘度のビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂を30〜60重量%使用しているため、耐熱
性や電気特性はよいものの、粘度が高いため、フィルム
コンデンサの絶縁封止に使用する場合には含浸性が十分
とはいえない。
【0006】一方、脂環式エポキシ樹脂だけを主剤と
し、酸無水物および硬化促進剤を硬化剤として使用する
ことも考えられる。しかし、この場合、得られる組成物
の粘度は低くなるが、硬化性が低下し、フィルムコンデ
ンサを硬化する120℃前後では、短時間で硬化が終了
しない。
し、酸無水物および硬化促進剤を硬化剤として使用する
ことも考えられる。しかし、この場合、得られる組成物
の粘度は低くなるが、硬化性が低下し、フィルムコンデ
ンサを硬化する120℃前後では、短時間で硬化が終了
しない。
【0007】また、粘度の低いエポキシ樹脂として芳香
族ジグリシジルアミン型エポキシ樹脂が知られている。
しかし、これだけでは、得られる組成物の可使時間が短
くなり耐熱性も低下する。
族ジグリシジルアミン型エポキシ樹脂が知られている。
しかし、これだけでは、得られる組成物の可使時間が短
くなり耐熱性も低下する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
上記の欠点を解消するためになされたものであり、低粘
度で高い含浸性を有し且つ硬化性と耐熱性とが良好であ
り、フィルムコンデンサ用に好適な液状エポキシ樹脂組
成物を提供するものである。
上記の欠点を解消するためになされたものであり、低粘
度で高い含浸性を有し且つ硬化性と耐熱性とが良好であ
り、フィルムコンデンサ用に好適な液状エポキシ樹脂組
成物を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、樹脂成分として脂
環式エポキシ樹脂と芳香族ジグリシジルアミン型エポキ
シ樹脂との混合エポキシ樹脂を使用することによって、
得られる液状樹脂組成物の粘度を低く抑えることがで
き、指触硬化時間や硬化特性と樹脂組成物のポットライ
フのバランスがよく、且つ、硬化物の耐熱性や耐湿性に
優れた液状エポキシ樹脂組成物が提供されるこを見出し
本発明を完成した。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、樹脂成分として脂
環式エポキシ樹脂と芳香族ジグリシジルアミン型エポキ
シ樹脂との混合エポキシ樹脂を使用することによって、
得られる液状樹脂組成物の粘度を低く抑えることがで
き、指触硬化時間や硬化特性と樹脂組成物のポットライ
フのバランスがよく、且つ、硬化物の耐熱性や耐湿性に
優れた液状エポキシ樹脂組成物が提供されるこを見出し
本発明を完成した。
【0010】本発明は、脂環式エポキシ樹脂含有量が4
0〜80重量%、好ましくは50〜70重量%であり且
つ芳香族ジグリシジルアミン型エポキシ樹脂含有量が2
0〜60重量%、好ましくは30〜50重量%である混
合エポキシ樹脂成分に対し、硬化剤として酸無水物及び
硬化促進剤を配合してなるエポキシ樹脂組成物であっ
て、組成物の初期粘度が23℃で2.0P(ポイズ)未
満であることを特徴とする液状エポキシ樹脂組成物にあ
る。また、本発明は、該液状エポキシ樹脂組成物からな
るコンデンサ用エポキシ樹脂組成物にある。
0〜80重量%、好ましくは50〜70重量%であり且
つ芳香族ジグリシジルアミン型エポキシ樹脂含有量が2
0〜60重量%、好ましくは30〜50重量%である混
合エポキシ樹脂成分に対し、硬化剤として酸無水物及び
硬化促進剤を配合してなるエポキシ樹脂組成物であっ
て、組成物の初期粘度が23℃で2.0P(ポイズ)未
満であることを特徴とする液状エポキシ樹脂組成物にあ
る。また、本発明は、該液状エポキシ樹脂組成物からな
るコンデンサ用エポキシ樹脂組成物にある。
【0011】脂環式エポキシ樹脂は、エポキシ基を2個
以上有し、且つ、エポキシ基の少なくとも1個として脂
肪族環と縮合したオキシラン環を有する。本発明におい
て使用する脂環式エポキシ樹脂としては、常温で液状の
もの、具体的には、25℃での粘度が750cps以
下、好ましくは200〜600cps、更に好ましくは
350〜450cpsであるものが好ましい。本発明に
おいて使用する脂環式エポキシ樹脂としては、3,4−
エポキシシクロヘキシルメチル−(3,4−エポキシ)
シクロヘキシルカルボキシレート、ビニルシクロヘキセ
ンジオキサイド、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシ
ルメチル)アジペート、ジシクロアリファティックエス
テルジエポキシド等を挙げることができる。これらの脂
環式エポキシ樹脂は1種を単独で使用してもよいし、2
種以上を組み合わせて使用してもよい。
以上有し、且つ、エポキシ基の少なくとも1個として脂
肪族環と縮合したオキシラン環を有する。本発明におい
て使用する脂環式エポキシ樹脂としては、常温で液状の
もの、具体的には、25℃での粘度が750cps以
下、好ましくは200〜600cps、更に好ましくは
350〜450cpsであるものが好ましい。本発明に
おいて使用する脂環式エポキシ樹脂としては、3,4−
エポキシシクロヘキシルメチル−(3,4−エポキシ)
シクロヘキシルカルボキシレート、ビニルシクロヘキセ
ンジオキサイド、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシ
ルメチル)アジペート、ジシクロアリファティックエス
テルジエポキシド等を挙げることができる。これらの脂
環式エポキシ樹脂は1種を単独で使用してもよいし、2
種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0012】本発明において使用する芳香族ジグリシジ
ルアミン型エポキシ樹脂としては、常温で液状のもの、
具体的には、25℃での粘度が250cps以下、好ま
しくは10〜200cps、更に好ましくは30〜16
0cpsであるものが好ましい。本発明において使用す
る芳香族グリシジルアミン型エポキシ樹脂としては、芳
香族アミンのジグリシジルアミン誘導体を挙げることが
でき、具体的には、N,N−ジ(グリシジル)−o−ト
ルイジン、N,N−ジ(グリシジル)アニリン等を挙げ
ることができる。これらの芳香族ジグリシジルアミン型
エポキシ樹脂は1種を単独で使用してもよいし、2種以
上を組み合わせて使用してもよい。
ルアミン型エポキシ樹脂としては、常温で液状のもの、
具体的には、25℃での粘度が250cps以下、好ま
しくは10〜200cps、更に好ましくは30〜16
0cpsであるものが好ましい。本発明において使用す
る芳香族グリシジルアミン型エポキシ樹脂としては、芳
香族アミンのジグリシジルアミン誘導体を挙げることが
でき、具体的には、N,N−ジ(グリシジル)−o−ト
ルイジン、N,N−ジ(グリシジル)アニリン等を挙げ
ることができる。これらの芳香族ジグリシジルアミン型
エポキシ樹脂は1種を単独で使用してもよいし、2種以
上を組み合わせて使用してもよい。
【0013】本発明において硬化剤として使用する酸無
水物としては、一般にエポキシ樹脂硬化剤として慣用さ
れているものの中から任意に選択して使用することがで
きる。本発明において使用する酸無水物としては、常温
で液状のものが好ましく、具体的には、メチルテトラヒ
ドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、
ドデセニル無水コハク酸、メチルエンドメチレンテトラ
ヒドロ無水フタル酸等を挙げることができる。また、本
発明のエポキシ樹脂組成物の含浸性に悪影響を与えない
範囲で、常温で固体の酸無水物、例えば、無水フタル
酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタ
ル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物等を使
用することができる。常温で固体の酸無水物を使用する
場合には、常温で液状の酸無水物に溶解させ、常温で液
状の混合物として使用することが好ましい。酸無水物の
配合量については、硬化剤としての効果を発揮しうる有
効量であればよく特に制限はないが、通常、前記エポキ
シ樹脂成分におけるエポキシ基1当量当たり、0.5〜
1.5の酸無水物当量になるような割合で使用するのが
好ましい。
水物としては、一般にエポキシ樹脂硬化剤として慣用さ
れているものの中から任意に選択して使用することがで
きる。本発明において使用する酸無水物としては、常温
で液状のものが好ましく、具体的には、メチルテトラヒ
ドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、
ドデセニル無水コハク酸、メチルエンドメチレンテトラ
ヒドロ無水フタル酸等を挙げることができる。また、本
発明のエポキシ樹脂組成物の含浸性に悪影響を与えない
範囲で、常温で固体の酸無水物、例えば、無水フタル
酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタ
ル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物等を使
用することができる。常温で固体の酸無水物を使用する
場合には、常温で液状の酸無水物に溶解させ、常温で液
状の混合物として使用することが好ましい。酸無水物の
配合量については、硬化剤としての効果を発揮しうる有
効量であればよく特に制限はないが、通常、前記エポキ
シ樹脂成分におけるエポキシ基1当量当たり、0.5〜
1.5の酸無水物当量になるような割合で使用するのが
好ましい。
【0014】硬化促進剤は、エポキシ樹脂が酸無水物に
より硬化する際、硬化反応を促進する機能を有する化合
物である。本発明において使用する硬化促進剤として
は、例えば、ベンジルジメチルアミン、2,4,6−ト
リス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の三級アミ
ン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノ
エチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミ
ダゾール類、トリフェニルホスフィン等の有機ホスフィ
ン化合物、三級アミン塩、四級アンモニウム塩、ホスホ
ニウム塩、オクチル酸スズ等の金属塩等の公知の化合物
を挙げることができる。この硬化促進剤の配合量は、エ
ポキシ樹脂100重量部に対して0.1〜3.0重量部
の範囲で使用するのが好のましい。
より硬化する際、硬化反応を促進する機能を有する化合
物である。本発明において使用する硬化促進剤として
は、例えば、ベンジルジメチルアミン、2,4,6−ト
リス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の三級アミ
ン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノ
エチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミ
ダゾール類、トリフェニルホスフィン等の有機ホスフィ
ン化合物、三級アミン塩、四級アンモニウム塩、ホスホ
ニウム塩、オクチル酸スズ等の金属塩等の公知の化合物
を挙げることができる。この硬化促進剤の配合量は、エ
ポキシ樹脂100重量部に対して0.1〜3.0重量部
の範囲で使用するのが好のましい。
【0015】本発明の液状エポキシ樹脂組成物には、粘
度に悪影響を与えない範囲で各種の添加剤を配合するこ
とができる。そのような添加剤としては、シリコーン系
やフッ素系の消泡剤、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン等のシランカップリング剤等を挙げること
ができる。
度に悪影響を与えない範囲で各種の添加剤を配合するこ
とができる。そのような添加剤としては、シリコーン系
やフッ素系の消泡剤、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン等のシランカップリング剤等を挙げること
ができる。
【0016】本発明の液状エポキシ樹脂組成物は、ガラ
ス転移温度が高く、電気特性が優れており、しかも粘度
が低く含浸性が良好であるので、(フィルム)コンデン
サ用の樹脂組成物として好適である。例えば、本発明の
液状エポキシ樹脂組成物の硬化物は、絶縁破壊の強さの
点で優れており、直流での絶縁破壊の強さが50kV/
mm以上である。そのため、本発明の液状エポキシ樹脂
組成物をコンデンサ用樹脂組成物として使用することに
より、通常の樹脂組成物を使用したコンデンサでは、絶
縁性が破壊されてしまう電圧がかかった場合でも、コン
デンサが破壊されないという効果を奏することができ
る。
ス転移温度が高く、電気特性が優れており、しかも粘度
が低く含浸性が良好であるので、(フィルム)コンデン
サ用の樹脂組成物として好適である。例えば、本発明の
液状エポキシ樹脂組成物の硬化物は、絶縁破壊の強さの
点で優れており、直流での絶縁破壊の強さが50kV/
mm以上である。そのため、本発明の液状エポキシ樹脂
組成物をコンデンサ用樹脂組成物として使用することに
より、通常の樹脂組成物を使用したコンデンサでは、絶
縁性が破壊されてしまう電圧がかかった場合でも、コン
デンサが破壊されないという効果を奏することができ
る。
【0017】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0018】実施例及び比較例 表1及び表2に示す成分組成(重量部)を配合し、液状
のエポキシ樹脂組成物を得た。各組成物について、含浸
性、硬化性、ポットライフ、耐熱性、耐湿性及び絶縁破
壊の強さを下記のようにして測定し性能を評価した。
のエポキシ樹脂組成物を得た。各組成物について、含浸
性、硬化性、ポットライフ、耐熱性、耐湿性及び絶縁破
壊の強さを下記のようにして測定し性能を評価した。
【0019】(1)含浸性 各組成物を23℃に調整し、B型回転粘度計(東京計器
社製)で混合直後の粘度(初期粘度)を測定した。初期
粘度が低いほど含浸性に優れているため、初期粘度を次
のように区分し、Aに該当する場合を含浸性が良好であ
ると評価した。2P未満:A、2P〜4P:B、4P
超:C。
社製)で混合直後の粘度(初期粘度)を測定した。初期
粘度が低いほど含浸性に優れているため、初期粘度を次
のように区分し、Aに該当する場合を含浸性が良好であ
ると評価した。2P未満:A、2P〜4P:B、4P
超:C。
【0020】(2)硬化性 各組成物10gを金属缶に入れ、120℃の乾燥器中
で、樹脂表面が触れた物に付かなくなる時間(指触硬化
時間)を測定した。指触硬化時間が早いほど硬化性に優
れているため、指触硬化時間を次のように区分し、Aに
該当する場合を硬化性が良好であると評価した。20分
未満:A、20分〜30分:B、30分超:C。
で、樹脂表面が触れた物に付かなくなる時間(指触硬化
時間)を測定した。指触硬化時間が早いほど硬化性に優
れているため、指触硬化時間を次のように区分し、Aに
該当する場合を硬化性が良好であると評価した。20分
未満:A、20分〜30分:B、30分超:C。
【0021】(3)ポットライフ 各組成物を密封したものを40℃に調整し、粘度が初期
粘度の2倍になるまでに要した時間を可使時間とし、可
使時間が4時間以上の場合をポットライフが良好である
と評価した。
粘度の2倍になるまでに要した時間を可使時間とし、可
使時間が4時間以上の場合をポットライフが良好である
と評価した。
【0022】(4)耐熱性 各組成物を120℃で2時間硬化し、得られた各硬化物
のガラス転移温度を熱分析装置(リガク社製、DSC測
定装置)を使用して測定した。ガラス転移温度が高いほ
ど耐熱性に優れているため、ガラス転移温度を次のよう
に区分し、Aに該当する場合を耐熱性が良好であると評
価した。120℃以上:A、120℃未満:B。
のガラス転移温度を熱分析装置(リガク社製、DSC測
定装置)を使用して測定した。ガラス転移温度が高いほ
ど耐熱性に優れているため、ガラス転移温度を次のよう
に区分し、Aに該当する場合を耐熱性が良好であると評
価した。120℃以上:A、120℃未満:B。
【0023】(5)耐湿性 各組成物を120℃で2時間硬化し、得られた各硬化物
について、煮沸1時間後の吸水率の重量増加率をJIS
K 6911に準じて測定した。重量増加率を次のよ
うに区分し、Aに該当する場合を耐湿性が良好であると
評価した。0.5%以下:A、0.5%超:B。
について、煮沸1時間後の吸水率の重量増加率をJIS
K 6911に準じて測定した。重量増加率を次のよ
うに区分し、Aに該当する場合を耐湿性が良好であると
評価した。0.5%以下:A、0.5%超:B。
【0024】(6)絶縁破壊の強さ 各組成物を120℃で2時間硬化し、得られた各硬化物
の直流での絶縁破壊の強さを測定した。絶縁破壊の強さ
を次のように区分し、Aに該当する場合を絶縁破壊の強
さが良好であると評価した。50kV/mm以上:A、
50kV/mm未満:B。
の直流での絶縁破壊の強さを測定した。絶縁破壊の強さ
を次のように区分し、Aに該当する場合を絶縁破壊の強
さが良好であると評価した。50kV/mm以上:A、
50kV/mm未満:B。
【0025】
【表1】 実施例 比較例 1 2 3 1 2 3 4 成分 組成 (重量部) セロキサイド2021 80 60 40 100 90 30 0 GOT 20 40 60 0 10 70 100 B−570 110 110 110 110 110 110 1102E4MZ 1.1 1.1 1.1 1.1 1.1 1.1 1.1 特性 含浸性 A A A A A A A 硬化性 A A A C B A A ポットライフ 良 良 良 良 良 不良 不良 耐熱性 A A A C A C C 耐湿性 A A A C A A A 絶縁破壊の強さ A A A A A B B 。
【0026】なお、表1に示した配合成分は次の内容を
有する。
有する。
【0027】セロキサイド2021:3,4−エポキシ
シクロヘキシルメチル−(3,4−エポキシ)シクロヘ
キシルカルボキシレート、(ダイセル化学工業社製) GOT:N,N−ジ(グリシジル)−o−トルイジン、
(日本化薬社製) エピコート828:ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(油化シェルエポキシ社製) BGE:ブチルグリシジルエーテル、(阪本薬品工業社
製) B−570:メチルテトラヒドロフタル酸無水物、(大
日本インキ化学工業社製) 2E4MZ:2−エチル−4−メチルイミダゾール、
(四国化成工業社製)
シクロヘキシルメチル−(3,4−エポキシ)シクロヘ
キシルカルボキシレート、(ダイセル化学工業社製) GOT:N,N−ジ(グリシジル)−o−トルイジン、
(日本化薬社製) エピコート828:ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(油化シェルエポキシ社製) BGE:ブチルグリシジルエーテル、(阪本薬品工業社
製) B−570:メチルテトラヒドロフタル酸無水物、(大
日本インキ化学工業社製) 2E4MZ:2−エチル−4−メチルイミダゾール、
(四国化成工業社製)
【0028】
【表2】 比較例 5 6 7 8 成分 組成 (重量部) セロキサイド2021 70 50 − − エピコート828 30 50 90 80 BGE − − 10 20 B−570 100 95 80 802E4MZ 1.0 0.95 0.8 0.8 特性 含浸性 B C C A 硬化性 A A A A ポットライフ 良 良 良 良 耐熱性 A A C C 耐湿性 A A A C絶縁破壊の強さ A A B B 。
【0029】
【発明の効果】本発明の液状エポキシ樹脂組成物は、含
浸性が良好であり、また、硬化性とポットライフとのバ
ランスが良く、しかも、得られる硬化物の耐熱性及び耐
湿性が良好であるので、コンデンサ絶縁封止用の樹脂組
成物として優れている。
浸性が良好であり、また、硬化性とポットライフとのバ
ランスが良く、しかも、得られる硬化物の耐熱性及び耐
湿性が良好であるので、コンデンサ絶縁封止用の樹脂組
成物として優れている。
Claims (5)
- 【請求項1】 脂環式エポキシ樹脂含有量が40〜80
重量%であり且つ芳香族ジグリシジルアミン型エポキシ
樹脂含有量が20〜60重量%である混合エポキシ樹脂
成分に対し、硬化剤として酸無水物及び硬化促進剤を配
合してなるエポキシ樹脂組成物であって、組成物の初期
粘度が23℃で2.0P(ポイズ)未満であることを特
徴とする液状エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項2】 脂環式エポキシ樹脂が3,4−エポキシ
シクロヘキシルメチル−(3,4−エポキシ)シクロヘ
キシルカルボキシレートである請求項1に記載の液状エ
ポキシ樹脂組成物。 - 【請求項3】 芳香族ジグリシジルアミン型エポキシ樹
脂がN,N−ジ(グリシジル)−o−トルイジン又は
N,N−ジ(グリシジル)アニリンである請求項1に記
載の液状エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項4】 酸無水物がメチルテトラヒドロ無水フタ
ル酸である請求項1に記載の液状エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の液状エ
ポキシ樹脂組成物からなるコンデンサ用エポキシ樹脂組
成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14761795A JP2893322B2 (ja) | 1995-06-14 | 1995-06-14 | 液状エポキシ樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14761795A JP2893322B2 (ja) | 1995-06-14 | 1995-06-14 | 液状エポキシ樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08337639A true JPH08337639A (ja) | 1996-12-24 |
JP2893322B2 JP2893322B2 (ja) | 1999-05-17 |
Family
ID=15434381
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14761795A Expired - Fee Related JP2893322B2 (ja) | 1995-06-14 | 1995-06-14 | 液状エポキシ樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2893322B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009010265A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-01-15 | Nichicon Corp | 金属化フィルムコンデンサ |
-
1995
- 1995-06-14 JP JP14761795A patent/JP2893322B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009010265A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-01-15 | Nichicon Corp | 金属化フィルムコンデンサ |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP2893322B2 (ja) | 1999-05-17 |
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