JPH08337632A - ポリオール樹脂組成物 - Google Patents

ポリオール樹脂組成物

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JPH08337632A
JPH08337632A JP14621095A JP14621095A JPH08337632A JP H08337632 A JPH08337632 A JP H08337632A JP 14621095 A JP14621095 A JP 14621095A JP 14621095 A JP14621095 A JP 14621095A JP H08337632 A JPH08337632 A JP H08337632A
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acid
compound
resin composition
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epoxy
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JP14621095A
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English (en)
Inventor
Koji Akimoto
耕司 秋本
Akihiko Nitta
明彦 新田
Kiyoshi Masamune
潔 正宗
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Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 防食性、密着性、可撓性の全ての性能を満足
できる塗膜を形成することのできるポリオール樹脂組成
物を提供すること。 【構成】 下記〔化1〕の一般式(I)で表されるエポ
キシ変性ウレタン化合物にエポキシ基との反応性を有す
る活性水素を少なくとも1個有する活性水素含有化合物
を付加させて得られるポリオール樹脂組成物、及び該ポ
リオール樹脂組成物と硬化剤とを含有する被覆用樹脂組
成物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリオール樹脂組成物
に関し、詳しくは、防食性、密着性、可撓性に優れた塗
膜を与えることのできるポリオール樹脂組成物に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】冷蔵
庫、洗濯機、電気ストーブなどの家電製品、自動販売
機、事務機器、食品陳列ケースなどを含む什器類などの
金属製品には、金属板に予め塗料を塗布した後に、成型
加工が行なわれる場合がある。この方法は、プレコート
メタル法と称され、金属板を複雑な形状とした後に塗装
を加えるポストコート方式に比べて、塗装工程が合理化
され、品質が均一になり、塗布消費量が節約されるなど
の利点があるため、今後ともにその用途は拡大されるも
のと考えられる。
【0003】プレコートメタルに用いられる塗料は、塗
膜形成後に上記用途に応じた形状に成型加工されるた
め、その塗膜が折り曲げ、ロール成型、エンボスプレ
ス、絞り加工などの成型加工に耐える十分な可撓性と金
属面に対する接着力を保持することが要求される。一
方、成型後の製品は、それぞれの最終用途に適合した性
能、例えば、建築外装材の場合には高度の耐候性や加工
した部分を含めた高度の防食性が要求され、また、冷蔵
庫などの家電製品の場合には耐摩擦性や耐汚染性が要求
される。これらの性能の他に光沢、耐水性、耐薬品性、
耐湿性などの耐久性が用途に応じてさらに要求される。
【0004】また、エポキシ樹脂に第二級アミン等の活
性水素化合物を付加して得られるポリオール樹脂は、メ
ラミン化合物、フェノール化合物、イソシアネート化合
物等の硬化剤と組み合わせて使用することにより、防食
性および基材との密着性に優れた被膜を形成することが
知られている。
【0005】例えば、特開平5−202167号公報に
は、ビスフェノール型エポキシ樹脂と長鎖脂肪族型エポ
キシ樹脂とを含む組成物と、第一アミン化合物および第
二アミン化合物とを反応させてなる可撓性エポキシポリ
オール樹脂が提案されているが、長鎖の脂肪族基を有す
るエポキシ樹脂を使用した場合には密着性、防食性など
のエポキシ樹脂特有の性能が低下し、可撓性の付与効果
も不十分であり、また、例えば、特開平2−18271
7号公報には、官能基数が少なくとも3つのポリエステ
ルポリオール、エポキシ樹脂にアルカノールアミンまた
は多価フェノール類の一種以上を付加させたものおよび
ブロックイソシアネート化合物からなる組成物について
プレコートメタル用途に使用することが提案されている
が、防食性、密着性、可撓性の全ての性能を満足できる
塗膜を形成することのできるものは得られていない。
【0006】従って、本発明の目的は、防食性、密着
性、可撓性の全ての性能を満足できる塗膜を形成するこ
とのできるポリオール樹脂組成物を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、二価のアルコールおよび二価イソシアネ
ートから得られる水酸基を両末端に有するウレタン化合
物の水酸基を、ジカルボン酸あるいはジカルボン酸無水
物でエステル化して両末端にカルボキシル基を導入した
後、さらにポリエポキシ化合物を反応させてエポキシ基
を導入してなるエポキシ変性ウレタン化合物から誘導さ
れるポリオール樹脂組成物が、硬化剤との反応により、
上記目的を達成し得ることを知見した。
【0008】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、下記〔化3〕(前記〔化1〕と同じ)の一般式
(I)で表されるエポキシ変性ウレタン化合物にエポキ
シ基との反応性を有する活性水素を少なくとも1個有す
る活性水素含有化合物を付加させて得られるポリオール
樹脂組成物を提供するものである。
【0009】
【化3】
【0010】また、本発明は、上記ポリオール樹脂組成
物と硬化剤とを含有する被覆用樹脂組成物を提供するも
のである。
【0011】以下、先ず本発明のポリオール樹脂組成物
について詳細に説明する。
【0012】本発明に使用される上記一般式(I)で表
されるエポキシ変性ウレタン化合物〔以下、エポキシ変
性ウレタン化合物(I)という〕において、該一般式
(I)中、Eを与えることのできるポリエポキシ化合物
としては、例えば、ハイドロキノン、レゾルシン、メチ
ルレゾルシン、ピロカテコール、フロログルクシノール
などの単核多価フェノール化合物のポリグリシジルエー
テル化合物;ジヒドロキシナフタレン、ビフェノール、
メチレンビスフェノール(ビスフェノールF)、メチレ
ンビス(オルソクレゾール)、エチリデンビスフェノー
ル、イソプロピリデンビスフェノール(ビスフェノ−ル
A)、イソプロピリデンビス(オルソクレゾール)、テ
トラブロムビスフェノールA、1,3−ビス(4−ヒド
ロキシクミルベンゼン)、1,4−ビス(4−ヒドロキ
シクミルベンゼン)、1,1,3−トリス(4−ヒドロ
キシフェニル)ブタン、1,1,2,2−テトラ(4−
ヒドロキシフェニル)エタン、チオビスフェノール、ス
ルホビスフェノール、オキシビスフェノール、フェノー
ルノボラック、オルソクレゾールノボラック、レゾルシ
ンノボラックなどの多核多価フェノール化合物のポリグ
リシジルエーテル化合物;エチレングリコール、プロピ
レングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオー
ル、ポリグリコール、チオジグリコール、グリセリン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソル
ビトール、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物
などの多価アルコール類のポリグリシジルエーテル;マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、グルタル
酸、スベリン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、ダイマー酸、トリマー酸、フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピ
ロメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフ
タル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸等の脂肪
族、芳香族または脂環族多塩基酸のグリシジルエステル
類およびグリシジルメタクリレートの単独重合体または
共重合体;N,N−ジグリシジルアニリン、ビス(4−
(N−メチル−N−グリシジルアミノ)フェニル)メタ
ン等のグリシジルアミノ基を有するエポキシ化合物;ビ
ニルシクロヘキセンジエポキシド、ジシクロペンタジエ
ンジエポキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメ
チル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレー
ト、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチ
ル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカル
ボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシ
クロヘキシルメチル)アジペート等の環状オレフィン化
合物のエポキシ化物;エポキシ化ポリブタジエン、エポ
キシ化スチレン−ブタジエン共重合物等のエポキシ化共
役ジエン重合体、トリグリシジルイソシアヌレート等の
複素環化合物があげられる。
【0013】上記ポリエポキシ化合物の中でも、特に、
単核多価フェノールまたは多核多価フェノールのポリグ
リシジルエーテルおよび脂肪族ポリグリシジルエーテル
からなる群から選ばれた少なくとも一種のポリグリシジ
ルエーテル化合物を用いた場合、とりわけ、下記〔化
4〕(前記〔化2〕と同じ)の一般式(II)で表される
ポリエポキシ化合物(アルキリデンビスフェノールのポ
リグリシジルエーテル)を用いた場合に、耐食性、基材
への密着性などに優れるポリオール樹脂組成物が得られ
るので好ましい。
【0014】
【化4】
【0015】ここで、上記一般式(II)におけるR1
よびR2 で示されるアルキル基としては、例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、アミル、ヘキシル、ヘプチルなどの基があげられ
る。
【0016】上記ポリエポキシ化合物は、理想的にはジ
エポキシ化合物であることが好ましいが、一部モノエポ
キシ化合物であってもよい。
【0017】また、上記ポリエポキシ化合物をP−OH
結合を有するリン酸化合物などで変性してなる変性ポリ
エポキシ化合物を使用することもできる。
【0018】上記一般式(I)中、Aを与えることので
きるジカルボン酸あるいはその無水物としては、例え
ば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、コハク酸、グ
ルタル酸、スベリン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セ
バシン酸、ダイマー酸、トリマー酸、フタル酸、イソフ
タル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチル
テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチル
ヘキサヒドロフタル酸、ナジック酸、メチルナジック
酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸等の脂肪族、
芳香族または脂環族二塩基酸またはその無水物などがあ
げられる。
【0019】上記一般式(I)中、Iを与えることので
きる二価イソシアネート化合物としては、脂肪族、脂環
式および芳香族二価イソシアネートがあげられ、具体的
には、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−ト
リレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、フェニレンジイソシアネート、キシリ
レンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソ
シアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートエ
ステル、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、
4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、
3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソ
シアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、
1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート等があげられる。
【0020】上記一般式(I)中、Gを与えることので
きるグリコール類としては、例えば、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレング
リコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチ
レングリコール、1,4−ブチレングリコール、ヘキサ
メチレングリコール、水添ビスフェノールA、ビス(ヒ
ドロキシエトキシフェニル)プロパン等の低分子量のポ
リオールまたはこれらのエチレンオキシドおよび/また
はプロピレンオキシド付加物、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン/プロピ
レングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポ
リエーテルポリオール、前記低分子量ポリオールとコハ
ク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバチン酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル
酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒド
ロフタル酸等の多塩基酸あるいは炭酸との縮合物である
ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール
などがあげられる。
【0021】本発明に使用される上記エポキシ変性ウレ
タン化合物(I)は、エポキシ当量が好ましくは300
〜20000、更に好ましくは500〜10000であ
ることが必要であり、該エポキシ当量が300未満の場
合には得られるポリオール樹脂の分子量が小さくなりす
ぎるために硬化皮膜の機械的特性が不十分となり、20
000を超えると低温硬化性が不十分となる傾向にあ
る。
【0022】上記エポキシ変性ウレタン化合物(I)の
製法については、特に限定されるものではないが、例え
ば、グリコール類および二価のイソシアネート化合物を
反応して両末端に水酸基を有するウレタン化合物を作
り、それとジカルボン酸あるいはその無水物を反応させ
て、両末端にカルボキシル基を有するウレタンプレポリ
マーを作り、さらにポリエポキシ化合物と反応させて得
ることができる。
【0023】本発明のポリオール樹脂組成物は、上記エ
ポキシ変性ウレタン化合物(I)にエポキシ基との反応
性を有する活性水素を少なくとも1個有する活性水素含
有化合物を付加させることによって得られる、水酸基価
が好ましくは50〜300のポリオール樹脂組成物であ
る。この際、上記エポキシ変性ウレタン化合物(I)の
エポキシ基1個に対し、0.7〜1.1個の活性水素を
有する活性水素含有化合物を付加させるのが好ましい。
【0024】ここで、上記活性水素が、上記エポキシ基
1個に対して0.7個未満では、エポキシ基が未反応で
残存するために水酸基価が小さく、硬化後の物性が不十
分となり、1.1個超では、未反応の活性水素含有化合
物が残存するため、硬化後の物性を低下させる傾向にあ
る。
【0025】上記活性水素含有化合物としては、二級ア
ミン化合物およびカルボキシル基を有する化合物等があ
げられ、特に、アルコール性水酸基を置換基として有す
る化合物が好ましい。
【0026】上記二級アミン化合物としては、例えば、
ジブチルアミン、ジオクチルアミン等のジアルキルアミ
ン化合物;メチルエタノールアミン、ブチルエタノール
アミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミ
ン、ジメチルシアミノプロピルエタノールアミン等のア
ルカノールアミン化合物;モルホリン、ピペリジン、4
−メチルピペラジン等の複素環式アミン化合物があげら
れ、特に、アルカノールアミン化合物を用いた場合に特
性の優れたポリオール樹脂組成物が得られるので好まし
い。
【0027】上記カルボキシル基を有する化合物として
は、例えば、酢酸、プロピオン酸、2,2−ジメチロー
ルプロピオン酸、乳酸、酪酸、オクチル酸、ラウリン
酸、安息香酸、トルイル酸、桂皮酸、フェニル酢酸、シ
クロヘキサンカルボン酸等の脂肪族、芳香族または脂環
式モノカルボン酸があげられ、特に、2,2−ジメチロ
ールプロピオン酸、乳酸等のアルコール性水酸基を有す
るカルボン酸を用いた場合に特性の優れたポリオール樹
脂組成物が得られるので好ましい。
【0028】また、上記活性水素含有化合物は、その5
0モル%を越えない範囲で、P−OH結合を少なくとも
1個有するリンの酸、そのエステルおよびその塩からな
る群から選ばれる少なくとも一種のリン酸化合物で置換
してなる化合物であることが、密着性、防食性等の性能
を向上することができ、下地処理を行なっていないよう
な鋼板、アルミ板などに使用した場合においても十分に
優れた密着性、防食性等を発揮するので好ましい。上記
リンの酸としては、例えば、オルトリン酸、メタリン
酸、ピロリン酸、亜リン酸、ポリリン酸、ホスホン酸、
メタンホスホン酸、ベンゼンホスホン酸、1−ヒドロキ
シエタン−1,1−ジホスホン酸、ホスフィン酸などが
あげられ、該リンの酸のエステルとしては、上記の酸の
アルキル、アルケニルまたは置換アルキル部分エステル
〔上記アルキル基としては、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、ヘキシル、オクチル、イソオクチル、2−
エチルヘキシル、デシル、ドデシル、テトラデシル、オ
クタデシルなどがあげられ、上記アルケニル基として
は、アリル、オクテニル、デセニル、オクタデセニルな
どの炭素原子数1〜30のものが好ましく、上記置換ア
ルキル基としては、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロ
キシプロピル、2−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシ
−2−フェニルエチル等のヒドロキシアルキル基;2−
ヒドロキシ−3−メトキシプロピル、2−ヒドロキシ−
3−ブトキシプロピル、2−ヒドロキシ−3−オクトキ
シプロピル、2−ヒドロキシ−3−オクタデシロキシプ
ロピル、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、2
−ヒドロキシ−3−トルオキシプロピル、2−ヒドロキ
シ−3−オクチルフェノキシプロピル等のアルコキシま
たはアリーロキシヒドロキシアルキル基;2−(3−メ
トキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)エチル、2−(3
−ブトキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)エチル、2−
(3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)エチ
ル、2−(3−トルオキシ−2−ヒドロキシプロポキ
シ)エチル等のアルコキシまたはアリーロキシヒドロキ
シアルコキシアルキル基などのヒドロキシ基および/ま
たはエーテル結合を有するものが好ましい〕があげら
れ、該リンの酸の塩としては、上記の酸のカリウム、リ
チウム、ナトリウム、カルシウム、バリウム、亜鉛等の
塩があげられる。上記リン酸化合物の中でも、特に、P
−OH結合を2個以上有する化合物が好ましく、とりわ
け、オルトリン酸、またはリン酸モノエステル、特にオ
ルトリン酸のモノエステルが好ましい。
【0029】上記エポキシ変性ウレタン化合物(I)と
上記活性水素含有化合物とを反応させる方法としては、
エポキシ樹脂に活性水素含有化合物を付加させる通常の
方法を採用することができる。例えば、ジメチルベンジ
ルアミン等の触媒の存在下に、両者を60〜200℃に
加熱し、3〜10時間反応させる方法等を用いることが
できる。
【0030】本発明のポリオール樹脂組成物は、一般に
は、硬化剤が配合されて被覆用樹脂組成物を得ることが
でき、塗料、接着剤等の用途に用いられる。
【0031】次に、本発明の被覆用樹脂組成物について
説明する。
【0032】本発明の被覆用樹脂組成物は、上述したポ
リオール樹脂組成物と硬化剤とを含有するものである。
上記硬化剤としては、通常ポリオール樹脂用硬化剤とし
て用いられているものであれば特に制限を受けずに使用
することが可能であり、例えば、メラミン、メチロール
メラミン、メチルメラミン、ブチルメラミン、メラミン
樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン、グアナミン樹脂、
メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、フェノール樹脂、ト
リレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタン
ジイソシアネート(MDI)、水添TDI、水添MD
I、イソホロンジイソシアネート、イソシアネート樹脂
および上記イソシアネート化合物と一般ポリオールとを
反応して得られるウレタンプレポリマー樹脂にε−カプ
ロラクタム、オキシム、フェノール、アルコール等のマ
スク剤で変性したブロックイソシアネート樹脂があげら
れる。
【0033】ここで、上記一般ポリオールとしては、例
えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、1,2−プロピレングリコー
ル、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブチレン
グリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブ
チレングリコール、ヘキサメチレングリコール、水添ビ
スフェノールA、ビス(ヒドロキシエトキシフェニル)
プロパン、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール等の低分子量のポリオールまたはこれ
らのエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシ
ド付加物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、ポリエチレン/プロピレングリコール等、レ
ゾルシン、ハイドロキノン、ビスフェノールA、ビスフ
ェノールF、ビスフェノールS等の多価フェノールのエ
チレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド付加
物、アンモニウム、エチレンジアミン、ヘキサメチレン
ジアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン等の
アミン類のエチレンオキシドおよび/またはプロピレン
オキシド付加物などのポリエーテルポリオール、前記低
分子量ポリオールとコハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、セバチン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、テトラヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒド
ロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、トリメリット酸、
ピロメリット酸等の多塩基酸、12−ヒドロキシステア
リン酸、ひまし油脂肪酸等のヒドロキシカルボン酸ある
いは炭酸との縮合物であるポリエステルポリオール、ポ
リカーボネートポリオールなどがあげられる。
【0034】上記硬化剤の使用量は、その目的、硬化温
度、硬化時間などの条件によって異なるが、通常は、ポ
リオール樹脂100重量部に対し、1〜50重量部、好
ましくは5〜20重量部である。上記使用量が1重量部
未満では、硬化は不十分で、密着性、防食性などが劣
り、50重量部を超えると、架橋が進みすぎて十分な可
撓性が得られない傾向にある。
【0035】また、本発明の被覆用樹脂組成物が塗料の
場合には、通常、ポリオール樹脂組成物および硬化剤を
溶解するために溶剤が配合される。該溶剤としては、例
えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系;酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、アセト酢酸エチル、2−エトキシエチ
ルアセテート等のエステル系;ジエチレングリコールジ
メチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエー
テル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテ
ート等のエーテル系;キシレン、トルエン等の芳香族
系;脂肪族系;脂環族系;N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、テルペン類などが
使用でき、これらの溶剤は、任意に2種以上の混合溶剤
として用いることも可能である。
【0036】また、本発明の被覆用樹脂組成物には、上
記ポリオール樹脂組成物の他、必要に応じて、その他の
ポリオール化合物、硬化触媒、モノグリシジルエーテル
類、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ベン
ジルアルコール、コールタール等の反応性または非反応
性の希釈剤(可塑剤)、ガラス繊維、炭素繊維、セルロ
ース、ケイ砂、セメント、カオリン、クレー、水酸化ア
ルミニウム、ベントナイト、タルク、シリカ、微粉末シ
リカ、二酸化チタン、カーボンブラック、グラファイ
ト、酸化鉄、歴青物質などの充填剤もしくは顔料、増粘
剤、チキソトロピック剤、難燃剤、消泡剤等の常用の添
加物を含有してもよく、さらに、キシレン樹脂、石油樹
脂等の粘着性の樹脂類を併用することもできる。
【0037】本発明の被覆用樹脂組成物としての塗料を
調製する方法としては、常法に従い、ポリオール樹脂組
成物にフィラー等の所望の添加物を加え、ガラスビーズ
を入れて所定時間振とう機等で混練りする方法があげら
れる。得られた塗料は、硬化剤を混合したあと、バーコ
ーター等を用いて所定の膜厚で塗布し、乾燥硬化させる
ことによって塗膜を形成させることができる。
【0038】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。尚、各実施例中で部は
特に断りのないかぎり重量部を示し、また、エポキシ当
量とはエポキシ基1個あたりのエポキシ樹脂の分子量で
定義され、水酸基価(OHV)とはポリオール樹脂組成
物1g中のアルコール性水酸基を中和するのに必要な水
酸化カリウムのmg数で定義される。
【0039】実施例1 平均分子量650のポリテトラメチレングリコール97
5部、トリレンジイソシアネート174部およびプロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート300部
を仕込み、80〜90℃で7時間反応させた。その後さ
らにメチルテトラヒドロフタル酸無水物166部を仕込
み、2時間反応させて、両末端にカルボキシル基を持っ
たウレタンプレポリマー(固形分82%)を合成した。
【0040】EP5400(旭電化工業(株)製ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂:エポキシ当量925)40
0部およびプロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート60部を仕込み、120℃まで昇温して溶解さ
せた後、上記で作成したウレタンプレポリマー415部
およびトリフェニルホスフィン0.75部を加え、11
5〜120℃で5時間反応させてエポキシ当量4280
のエポキシ変性ウレタンポリマーを合成した。
【0041】さらに上記エポキシ変性ウレタンポリマー
中に、ジエタノールアミン18部を仕込み、120℃で
5時間反応し、さらにプロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート400部を仕込み、3時間反応して
水酸基価142(固形分)、固形分59%のポリオール
樹脂を作成した。
【0042】実施例2 平均分子量650のポリテトラメチレングリコール81
3部、トリレンジイソシアネート174部およびプロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート250部
を仕込み、80〜90℃で7時間反応させた。その後さ
らにメチルテトラヒドロフタル酸無水物83部を仕込
み、2時間反応させて、両末端にカルボキシル基を持っ
たウレタンプレポリマー(固形分81%)を合成した。
【0043】EP5400、320部およびプロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート60部を仕込
み、120℃まで昇温して溶解させた後、上記で作成し
たウレタンプレポリマー525部およびトリフェニルホ
スフィン0.75部を加え、115〜120℃で5時間
反応させてエポキシ当量5040のエポキシ変性ウレタ
ンポリマーを合成した。
【0044】さらに上記エポキシ変性ウレタンポリマー
中に、ジエタノールアミン15.5部を仕込み、120
℃で5時間反応し、さらにプロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート400部を仕込み、3時間反応
して水酸基価115(固形分)、固形分58%のポリオ
ール樹脂を作成した。
【0045】実施例3 平均分子量650のポリプロピレングリコール975
部、トリレンジイソシアネート174部およびプロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート300部を
仕込み、80〜90℃で7時間反応させた。その後さら
にメチルテトラヒドロフタル酸無水物166部を仕込
み、2時間反応させて、両末端にカルボキシル基を持っ
たウレタンプレポリマー(固形分82%)を合成した。
【0046】EP5400、400部およびプロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート60部を仕込
み、120℃まで昇温して溶解させた後、上記で作成し
たウレタンプレポリマー415部およびトリフェニルホ
スフィン0.75部を加え、115〜120℃で5時間
反応させてエポキシ当量4280のエポキシ変性ウレタ
ンポリマーを合成した。
【0047】さらに上記エポキシ変性ウレタンポリマー
中に、ジエタノールアミン18部を仕込み、120℃で
5時間反応し、さらにプロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート400部を仕込み、3時間反応して
水酸基価142(固形分)、固形分59%のポリオール
樹脂を作成した。
【0048】実施例4 平均分子量650のポリテトラメチレングリコール97
5部、ジフェニルメタンジイソシアネート250部およ
びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
300部を仕込み、80〜90℃で7時間反応させた。
その後さらにメチルテトラヒドロフタル酸無水物166
部を仕込み、2時間反応させて、両末端にカルボキシル
基を持ったウレタンプレポリマー(固形分82%)を合
成した。
【0049】EP5400、400部およびプロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート60部を仕込
み、120℃まで昇温して溶解させた後、上記で作成し
たウレタンプレポリマー420部およびトリフェニルホ
スフィン0.75部を加え、115〜120℃で5時間
反応させてエポキシ当量4030のエポキシ変性ウレタ
ンポリマーを合成した。
【0050】さらに上記エポキシ変性ウレタンポリマー
中に、ジエタノールアミン19.5部を仕込み、120
℃で5時間反応し、さらにプロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート400部を仕込み、3時間反応
して水酸基価143(固形分)、固形分59%のポリオ
ール樹脂を作成した。
【0051】実施例5 1,6−ヘキサンジオールとアジピン酸からなる両末端
に水酸基を有する平均分子量2000もポリエステルポ
リオール1000部、トリレンジイソシアネート43.
5部およびプロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート250部を仕込み、80〜90℃で7時間反応
させた。その後さらにメチルテトラヒドロフタル酸無水
物83部を仕込み、2時間反応させて、両末端にカルボ
キシル基を持ったウレタンプレポリマー(固形分82
%)を合成した。
【0052】EP5400、320部およびプロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート60部を仕込
み、120℃まで昇温して溶解させた後、上記で作成し
たウレタンプレポリマー550部およびトリフェニルホ
スフィン0.75部を加え、115〜120℃で5時間
反応させてエポキシ当量5290のエポキシ変性ウレタ
ンポリマーを合成した。
【0053】さらに上記エポキシ変性ウレタンポリマー
中に、ジエタノールアミン15部を仕込み、120℃で
5時間反応し、さらにプロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート300部を仕込み、3時間反応して
水酸基価111(固形分)、固形分63%のポリオール
樹脂を作成した。
【0054】実施例6 EP4901(旭電化工業(株)製ビスフェノールA型
エポキシ樹脂:エポキシ当量175)1400部、ビス
フェノールA661.0部、モノ(3−ブトキシ−2−
ヒドロキシプロピル)リン酸20.8部およびジメチル
ベンジルアミン2部を仕込み、120℃まで昇温し、3
時間反応させてエポキシ当量1041の変性エポキシ樹
脂を作成した。
【0055】上記で作成した変性エポキシ樹脂450部
およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート60部を仕込み、120℃まで昇温して溶解させた
後、実施例1で作成した両末端にカルボキシル基を有す
るウレタンプレポリマー415部およびトリフェニルホ
スフィン0.75部を加え、115〜120℃で5時間
反応させてエポキシ当量4540のエポキシ変性ウレタ
ンポリマーを合成した。
【0056】さらに上記エポキシ変性ウレタンポリマー
中に、ジエタノールアミン18部を仕込み、120℃で
5時間反応し、さらにプロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート400部を仕込み、3時間反応して
水酸基価151(固形分)、固形分62%のポリオール
樹脂を作成した。
【0057】比較例1 平均分子量650のポリテトラメチレングリコール32
5部、ジフェニルメタンジイソシアネート250部およ
びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
300部を仕込み、80〜90℃で7時間反応させ、末
端にイソシアネート基を持ったウレタンプレポリマー
(固形分66%)を合成した。
【0058】EP5400、400部およびプロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート60部を仕込
み、120℃まで昇温して溶解させた後、上記で作成し
たウレタンポリマー180部を加え、115〜120℃
で5時間反応させ、さらにジエタノールアミン36部を
仕込み、120℃で5時間反応し、さらにプロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート250部を仕込
み、3時間反応して水酸基価208(固形分)、固形分
60%のポリオール樹脂を作成した。
【0059】比較例2 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量18
8)188g、7−エチルオクタデカンジカルボン酸ジ
グリシジルエステル(エポキシ当量291)72.8
g、ビスフェノールA91.2gおよびキシレン70g
を仕込み、窒素雰囲気下、70℃まで昇温し、0.1N
水酸化ナトリウム水溶液3.5mlを加えた。さらに、
減圧下、キシレンを留去しながら、150℃まで昇温
し、1時間撹拌してキシレンを反応系から完全に除去し
た。その後窒素を供給して反応系内を常圧として、直ち
にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
20gを加えた。さらにジエタノールアミン21.5g
を1時間かけて滴下し、150℃で2時間撹拌した。次
にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
20gを加え、さらに150℃で3時間撹拌した後、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート21
0gで希釈し、水酸基価325(固形分)、固形分60
%のポリオール樹脂を得た。
【0060】比較例3 (ポリオール成分の製造)EP5400、400部を1
50℃まで昇温し、撹拌しながらジエタノールアミン4
5部を1時間かけて滴下し、さらに3時間反応させて水
酸基価307の、ポリオール樹脂を得た。これと実施例
5で得られたポリオール樹脂組成物を固形分比1:2で
混合し、適量のプロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテートで希釈し、水酸基価176、固形分60%
のポリオール樹脂を得た。
【0061】上記ポリオール樹脂にメチルエチルケトオ
キシムでブロック化されたトリレンジイソシアネートを
NCOインデックス1.0でブレンドし、固形成分50
%の塗料を調整した。
【0062】使用例1 塗装板の作成 上記で作成したそれぞれのポリオール樹脂100部、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル適量(固形成分
50%となるように調整、比較例−2ではキシレン/エ
チレングリコールモノブチルエーテル(60/40)混
合溶液使用)、ブチルメラミン5部およびcat600
0(三井東圧化学製酸素系触媒)0.5部を分散機で撹
拌し、塗料を調整した。(但し、比較例3はそのまま塗
料とした。)この塗料をNo.12のバーコーターを用い
て厚さ0.3mmのブリキ板(JIS G 3033)
上に塗布し、210℃で1分焼付処理して硬化させて塗
装板を作成した。塗膜の厚さは、約20μmであった。
【0063】性能評価 (折り曲げ加工性)マンドレル試験器により、塗装板を
2つ折りにし、さらに必要に応じて板を間に1ないし3
枚はさみ(0T〜3T)、手動式プレス成型機により1
0kg/cm2 で折り曲げ、折り曲げ部分にセロファン
粘着テープを貼付した後、そのセロファン粘着テープを
強く剥離させた時に生じる亀裂の性状により下記の基準
で評価した。
【0064】(折り曲げ加工性の評価基準) 1:塗膜が完全に剥離 2:塗膜がほとんど剥離 3:塗膜が一部剥離 4:塗膜が完全に残存
【0065】(密着性)ナイフを使用して、塗膜面に、
約1mmの幅で縦横、それぞれ11本の切れ目を入れ、
碁盤目を100個形成した。次に、24mm幅のセロフ
ァン粘着テープを碁盤目に密着させた後、セロファン粘
着テープを強く剥離し、塗膜が剥離しなかった碁盤目の
数を数え、下記評価基準により密着性の評価を行なっ
た。
【0066】(密着性の評価基準) 0:剥離面積で65%以上。 1:剥離面積で35〜65%。 2:剥離面積で15〜35%。 3:剥離面積で5〜15%。 4:剥離面積で5%以下。 5:全く剥離しない。
【0067】(耐水性)塗膜面碁盤目を形成した塗装板
を、125℃で15時間煮沸水に浸漬した後、密着性試
験に供し、塗膜が剥離しなかった碁盤目の数を数え、密
着性と同様の基準で耐水性の評価を行なった。
【0068】(塗膜硬度)JIS K 5400に従
い、鉛筆硬度を測定した。
【0069】以上の試験結果を下記〔表1〕に示す。
【0070】
【表1】
【0071】実施例7 実施例1でジエタノールアミン18部を16.2部に減
らし、代わりにジ(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロ
ピル)リン酸6.1部を使用して水酸基価141、固形
分59%のポリオール樹脂を作成した。
【0072】実施例8 実施例2でジエタノールアミン15.5部を12.4部
に減らし、代わりにジ(3−ブトキシ−2−ヒドロキシ
プロピル)リン酸10.5部を使用して水酸基価11
4、固形分58%のポリオール樹脂を作成した。
【0073】実施例9 実施例3でジエタノールアミン18部を16.2部に減
らし、代わりにジ(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロ
ピル)リン酸6.1部を使用して水酸基価141、固形
分61%のポリオール樹脂を作成した。
【0074】実施例10 実施例4でジエタノールアミン19.5部を17.5部
に減らし、代わりにジ(3−ブトキシ−2−ヒドロキシ
プロピル)リン酸6.8部を使用して水酸基価141、
固形分59%のポリオール樹脂を作成した。
【0075】比較例4 比較例1でジエタノールアミン36部を14.5部に減
らし、代わりにジ(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロ
ピル)リン酸73.3部を使用して水酸基価190、固
形分58%のポリオール樹脂を作成した。
【0076】使用例2 塗装板の作成 上記で作成したポリオール樹脂100部、ポリグリコー
ルモノメチルエーテル適量(固形成分50%となるよう
に調整)、ブチルメラミン5部およびcat6000
(三井東圧化学製酸素系触媒)0.5部を分散機で撹拌
し、塗料を調整した。この塗料をNo.12のバーコータ
ーを用いて厚さ0.6mmのアルミ板(A5052P)
上に塗布し、210℃で1分焼付処理して硬化させて塗
装板を作成した。塗膜の厚さは、約20μmであった。
【0077】上記にて作成した塗装板を用いて使用例1
と同様の試験を行なった。
【0078】また、JIS K−5400に基づき、上
記要領でサンドブラスト板に塗布し、500時間SST
にかけて耐蝕性試験を行なった。
【0079】(耐蝕性評価基準) 3:さび、ふくれ無し。 2:さび、ふくれややみられる。 1:さび、ふくれ多くみられる。
【0080】以上の試験結果を下記〔表2〕に示す。
【0081】
【表2】
【0082】上記〔表1〕及び〔表2〕の結果から以下
のことが明らかである。末端にイソシアネート基を有す
るウレタンプレポリマーとポリエポキシ化合物から得ら
れるエポキシ変性ウレタン化合物を用いて製造されるポ
リオール樹脂組成物(比較例1,4)は、硬度の高い塗
膜が得られるが可撓性が著しく低く、ビスフェノール型
エポキシ樹脂と長鎖脂肪族型エポキシ樹脂から得られる
ポリオール樹脂組成物(比較例2)は、前者と比較した
場合にある程度の可撓性の改善効果が見られるが未だ不
十分であり、密着性、耐水性等に劣る。また、エポキシ
樹脂のみから得られるポリオール樹脂とイソシアネート
化合物の反応で得られる塗膜(比較例3)も高い硬度の
ものが得られるが可撓性が十分でない。
【0083】これに対し、本発明のポリオール樹脂組成
物(実施例1〜10)は、防食性、密着性、可撓性など
の性能の優れた塗膜を形成することができ、さらにリン
酸化合物で変性することでアルミ板の如き本来密着性の
悪い基材に使用した場合でもその効果を十分に発揮する
ことができる。
【0084】
【発明の効果】本発明のポリオール樹脂組成物(請求項
1)は、耐食性、耐水性に優れ、また、鋼板、アルミニ
ウム、亜鉛板等各種基材への密着性が良好な塗膜を形成
することができ、塗料、接着剤等の用途に有用である。
本発明のポリオール樹脂組成物(請求項2)は、耐食
性、基材への密着性などに優れたものである。本発明の
ポリオール樹脂組成物(請求項3,4)は、上記特性が
更に優れたものである。本発明のポリオール樹脂組成物
(請求項5)は、密着性、防食性等の性能が向上したも
のである。本発明の被覆用樹脂組成物(請求項6)は、
耐食性、耐水性に優れ、また、鋼板、アルミニウム、亜
鉛板等各種基材への密着性が良好なものである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記〔化1〕の一般式(I)で表される
    エポキシ変性ウレタン化合物にエポキシ基との反応性を
    有する活性水素を少なくとも1個有する活性水素含有化
    合物を付加させて得られるポリオール樹脂組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 上記一般式(I)中のEを与えることの
    できるポリエポキシ化合物が、下記〔化2〕の一般式
    (II)で表されるポリエポキシ化合物である請求項1記
    載のポリオール樹脂組成物。 【化2】
  3. 【請求項3】 上記活性水素含有化合物が、カルボン酸
    または第二級アミン化合物である請求項1または2記載
    のポリオール樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 上記カルボン酸または第二級アミン化合
    物が、アルコール性水酸基を有する化合物である請求項
    3記載のポリオール樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 上記活性水素含有化合物が、その50モ
    ル%を越えない範囲でP−OH結合を少なくとも1個有
    するリンの酸、そのエステルおよびその塩からなる群か
    ら選ばれる少なくとも一種のリン酸化合物で置換してな
    る化合物である請求項1〜4の何れかに記載のポリオー
    ル樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れかに記載のポリオー
    ル樹脂組成物と硬化剤とを含有する被覆用樹脂組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11209585A (ja) * 1998-01-28 1999-08-03 Asahi Denka Kogyo Kk ポリオール樹脂組成物
JP2008239890A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Adeka Corp 硬化性樹脂組成物及びそれを含有してなる自動車構造用接着剤
WO2016163394A1 (ja) * 2015-04-07 2016-10-13 宇部興産株式会社 水性ポリウレタン樹脂分散体、その製造方法及びその使用

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