JPH08336887A - 異形押出し成形品用サイジング装置および同押出し成形品の製造方法 - Google Patents
異形押出し成形品用サイジング装置および同押出し成形品の製造方法Info
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- JPH08336887A JPH08336887A JP7147972A JP14797295A JPH08336887A JP H08336887 A JPH08336887 A JP H08336887A JP 7147972 A JP7147972 A JP 7147972A JP 14797295 A JP14797295 A JP 14797295A JP H08336887 A JPH08336887 A JP H08336887A
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Abstract
も滑らかな成形品が得られるサイジング装置の提供。 【構成】 装置6は、サイジングダイ10と、給水ジャケ
ット12と、減圧チャンバー14とを有している。サイジン
グダイ10は、上,下型10a,10b からなる分割型を有
し、上, 下型10a,10b の給水ジャケット内に配置される
小径半円筒部100a,100b には、外周から、成形品の窓枠
本体外周と、溝部内周とに冷却水を供給する給水孔105a
〜109a, 105b〜109bが設けられている。上, 下型10a,10
b の減圧チャンバー内に配置される大径半円筒部102a,1
02b の中間部に、溝部内周からのみ冷却水を排出する排
水孔111a,111b が設けられている。
Description
ジング装置および同成形品の製造方法に関し、特に、窓
枠,テーブル用板材の縁取り,階段の手摺り,ケーブル
配線用の線樋,各種ガスケット,装飾用長尺材などの複
雑な異形断面形状を持つ押出し成形品の凹状溝部の寸法
精度や表面粗さを高精度に保ちつつ、高速での押出し成
形が可能になるサイジング装置およびこの装置を使用す
る成形品の製造方法に関するものである。
ーブル配線用の線樋など、内方に陥入する溝部を有する
異形断面の押出し成形品では、凹状の溝部の内側寸法精
度が高く、その表面が滑らかなことが要求されている。
こういった部材は、殆どが塩化ビニルなどの非晶性ポリ
マーで製造されている。非晶性ポリマーが好んで用いら
れる理由は、成形収縮率が小さく、押出し時の粘度も高
いため賦形性が良いからである。
品性が悪く、耐薬品性を要求される部位には使用するこ
とができなかった。一方、結晶性ポリマーは、耐薬品性
に優れているものの、成形収縮率が大きく、溶融粘度も
低いため、非晶性ポリマーに比べて、寸法精度が出し難
いという問題があった。結晶性ポリマーのこういった賦
形性を改良する方法のひとつして、炭酸カルシウム,タ
ルク,ガラスビーズなどの粒状あるいは球状の無機フィ
ラーを充填材として添加することが知られている。
品表面の平滑性が低下するという問題と、衝撃強度が低
下するという問題点があり、結晶性ポリマーを使用する
異形断面の押出し成形品で充填材を添加しなくても賦形
性を改良できる方法の開発が望まれていたが、これを実
現するためには、以下に説明する技術的な課題があっ
た。
晶性ポリマーを使用する異形断面の押出し成形品は、そ
の断面形状に相似した形状の吐出ダイから溶融ポリマー
を押出し、この溶融物を得ようとする断面形状のサイジ
ングダイに導入し、整形しながら冷却固化する製造方法
が採用されている。具体的には、図11に示すように、
押出機ヘッド1に隣接して二重壁構造の冷却水槽2を設
置し、先端部だけが押出機ヘッド1側に突出している分
割型のサイジングダイ3を水槽2内に設け、このサイジ
グダイ3に吐出ダイ4から吐出された溶融物を導入して
冷却する方法や、分割型のサイジングダイ3aを長くし
て、これを冷却ジャケツト5中に収容して、その中に溶
融物を導入して冷却する方法(図12参照)があった。
には比較的問題がないが、製造速度を上げると、均一な
冷却が行われなくなり、その結果、寸法精度や表面状態
が悪くなる。また、後者の方法では、前者の方法より熱
交換は、均一に行われるため、寸法精度は向上するが、
製造速度を上げると、サイジングダイ3aと成形品との
摩擦抵抗が著しく増加し、成形品が破断するおそれがあ
った。
3aの両端部をパッキンなどでシールし、ジャケット5
内に供給する冷却水を加圧して、サイジングダイ3aの
合わせ目や、所々に開けた孔などから冷却水が積極的に
侵入するようにし、成形品を直接冷却する方法(図13
参照)がある。しかし、このような方法において、成形
品を水平に押し出す場合には、冷却水が逆流し、逆流し
た冷却水がサイジングダイ3aの入口付近に停滞して、
これが沸騰して成形品の表面にアバタ状の凹凸が発生す
るという問題があった。
てなされたものであって、その目的とするところは、生
産速度を上げても、寸法精度がよく、かつ、表面も滑ら
かな成形品が得られる異形押出し成形品用サイジング装
置および同成形品の製造方法を提供することにある。
め、本発明は、サイジングダイと、冷却水が満たされる
給水ジャケットと、減圧チャンバーとを備えた異形断面
押出し成形品用のサイジング装置であって、前記サイジ
ングダイは、前記給水ジャケット内に配置される入口側
に、前記異形押出し成形品との接触面に冷却水を供給す
る給水孔が設けられ、前記減圧チャンバー内に配置され
る中間部に冷却水が排出される排水孔を設けたことを特
徴とする。前記成形品は、窓枠用のものであり、略H形
断面の窓枠本体と、この窓枠本体に設けられた一対の凹
状溝部とを有し、前記サンジングダイは、前記押出し成
形品の外周形状に対応した空間部を有する分割型であ
り、前記給水孔は、前記窓枠本体の外周と前記溝部の内
周とに冷却水を供給するように前記分割型に設けられる
とともに、前記排水孔は、前記溝部内周から冷却水を排
出するように前記分割型に設けることができる。また、
略H形断面の窓枠本体と、この窓枠本体に設けられた一
対の凹状溝部とを有する異形断面押出し成形品を、押出
した後にサイジング装置で冷却,整形する異形押出し成
形品の製造方法において、前記サイジング装置は、サイ
ジングダイと、冷却水が満たされる給水ジャケットと、
減圧チャンバーとを備え、前記給水ジャケット内に配置
される入口側で、前記押出し成形品と前記サイジングダ
イとの接触面に冷却水を供給し、前記減圧チャンバー内
に配置される中間部で、前記冷却水を排出することを特
徴とする。前記冷却水は、前記給水ジャケット内に配置
される前記サイジングダイの入口側で、前記窓枠本体の
外周と前記溝部の内周とに供給され、前記冷却水の排出
が、前記減圧チャンバー内に配置される前記サイジング
ダイの中間部で、前記溝部内周から行なわせることがで
きる。
れば、まず、給水ジャケット内に配置される入口側で、
成形品とサイジングダイとの接触面に冷却水を供給する
ので、成形品がサイジングダイと接触する面との間に水
膜が形成され、この水膜により、成形品が、冷却水によ
り直接冷却され、成形品を短時間に熱変形温度未満まで
冷却することができる。また、この水膜は、成形品の冷
却だけでなく、サイジングダイと成形品との間に介在し
て、潤滑剤として機能するため、成形品の引抜き抵抗が
大幅に低下し、これにより生産速度を上げることができ
る。一方、給水ジャケット内には、冷却水が満たされて
いるので、その水圧により、サイジングダイと成形品と
の間への冷却水の供給は、確実かつ大量に行なえる。ま
た、冷却水の排出は、減圧チャンバー内に配置されるサ
イジングダイの中間部から行なうので、減圧による強制
的な排水により、冷却水の流れ方向が一定になり、逆流
が発生しない。このとき、冷却水を排出すると、減圧作
用により成形品がサイジングダイに吸い付けられるの
で、成形品の寸法精度や表面精度が向上する。
を参照して詳細に説明する。図1〜図10は、本発明に
かかる異形押出し成形品用サイジング装置および同成形
品の製造方法の一実施例を示している。図1に製造する
異形断面形状の押出し成形品Aの断面形状を示してお
り、同図に示した成形品Aは、窓枠用のものである。
に延びる長さの異なる一対の壁部A 10,A11と、これら
の壁部A10,A11間と直交する方向に延長され、壁部A
10,A11間を連結する連結部A12とを有する窓枠本体A
1 と、壁部A10,A11と連結部A12とで3方が囲まれた
一対の凹状溝部A2 と、本体部A1 に埋設されたテンシ
ョンメンバーA3 とを有している。
幅方向の中心線の延長上において、壁部A10,A11の幅
方向の中心にそれぞれ配置されるとともに、一方の壁部
A11の幅が狭くなる部分の近傍に1本配置されている。
上側の溝部A2 には、例えば、ガラス板やアクリル板、
或いは、ポリカーボネート板が収められ、下側の溝部 2
には、例えば、戸車が差し込まれる。なお、図1に示し
た数値は、得ようとする成形品Aの設計寸法である。
法の一例を示している。同図に示す製造方法では、テン
ションメンバーA3 として、芳香族ポリアミド繊維(デ
ュポン社製:商品名ケブラー49 1140de)を、
また、成形品Aの窓枠本体A 1 形成用の樹脂として、ポ
リブチレンテレフタレート樹脂(三菱化学株式会社製:
商品名ノバデゥール 5040ZS)を使用した。
ンド1に支持されたボビン2に捲回され、このボビン2
から繰り出しながらダンサーローラ3により、450g
/本のテンションを付与して、予熱装置4を通して、押
出機5のクロスヘッドダイに供給する。押出機5の樹脂
押出し温度は、240℃に設定した。押出機5に装着さ
れている吐出ダイス5aは、図3に示すような断面形状
とした。
押出機5から押し出された熱可塑性樹脂が固化する際の
寸法収縮を考慮して、壁部A10,A11および連結部A12
の長さと幅を設計寸法(図1参照)よりも大きくした。
このような形状の吐出ダイス5aからテンションメンバ
ーA3 の外周に樹脂を溶融状態で押出し被覆し、押出機
5から横方向に押し出された中間品をサイジング装置6
に導入した。
/分、サイジング装置6への冷却水の給水量は、900
ml/分、水圧は、0.2kg/cm2 であった。ま
た、後述する減圧チャンバー内の圧力は、40mmHg
に設定した。図4〜図10に、このとき使用したサイジ
ンク装置6の詳細を示している。図4は、サイジング装
置6の全体図であって、サイジング装置6は、サイジン
グダイ10と、冷却水が満たされる給水ジャケット12
と、減圧チャンバー14とを有している。
2と減圧チャンバー14の中心を貫通するようにして配
置され、図5〜図10にその詳細を示すように、成形品
の窓枠本体A1 と一対の溝部A2 に対応した空間部を有
する上,下型10a,10bからなる分割型から構成さ
れ、概略細長い円筒状に形成されている。上, 下型10
a,10bを分離した状態を図7に示している。上型1
0aは、は、給水ジャケット12内に位置される小径半
円筒部100aと、この小径半円筒部100aの後端に
一体に形成された半円板状のフランジ部101aと、こ
のフランジ部101aの後端側に連なる大径半円筒部1
02aとを有している。小径半円筒部100aと大径半
円筒部102aの内側には、押出機5から押し出された
成形品Aの上側の溝部A2 に挿入される凸部103aが
その全長に渡って設けられている。
機5から押し出された成形品Aの窓枠本体A1 の連結部
A12の幅方向の中心線から上方の部分が嵌入される一対
の凹溝104aがその全長に渡って形成されている。一
方、小径半円筒部100aの外周には、3個の給水孔1
05a〜107aと、下型10bとの接合面の両側に設
けられた一対の半円給水孔118a,109aとが貫通
形成されている。これらの給水孔105a〜109a
は、同一円周上に位置していて、この円周上に対応する
凸部103aの位置には、凸部103aの外周を所定の
大きさで切欠した切欠溝110aが形成されている。
個が凸部103aの側面に沿った位置に開口し、中心の
1個が凸部103aの中心上において、切欠溝110a
に開口している(図8参照)。大径半円筒部102aの
後部側の中間位置には、排水孔111aが貫通形成され
ていて、この排水孔111aの貫通位置には、凸部10
3aを分断する溝112aが設けられており、この溝1
12aに排水孔111aが開口している。さらに、大径
半円筒部102aの下面側には、下型10bと嵌合させ
るための突起113aが一対設けられている。
線を中心としたほぼ対称の形状に形成され、上型10a
の小径半円筒部100a,フランジ部101a,大径半
円筒部102aとそれぞれ接合される小径半円筒部10
0b,フランジ部101b,大径半円筒部102bを有
している。小径半円筒部100bと大径半円筒部102
bの内側には、押出機5から押し出された成形品Aの下
側の溝部A2 に挿入される凸部103bがその全長に渡
って設けられている。
機5から押し出された成形品Aの窓枠本体部A1 の下半
分が嵌入される一対の半円状溝104bがその全長に渡
って形成されている。一方、小径半円筒部100bの外
周には、上型10aと対応する位置に、3個の給水孔1
05b〜107bと、上型10aとの接合面の両側に設
けられた一対の半円給水孔108b,109bとが貫通
形成され、給水孔105a〜109bの円周上に対応す
る凸部103bの位置には、凸部103bの外周を所定
の大きさで切欠した切欠溝110bが形成されている。
aと同様な位置に開口している(図8参照)。大径半円
筒部102bの後部側には、排水孔111bが貫通形成
されていて、この排水孔の貫通位置には、凸部103b
を分断する溝112bが上型10aと同じ位置に設けら
れており、この溝112bに排水孔111bが開口して
いる。
突起113aと嵌合する段部113bが設けられてい
る。なお、図5に符号114a,b,115a,b,1
16a,bで示した部分は、サイジングダイ10に設け
られた取付フランジである。図9には、上,下型10
a,10bを組み合わせたときに、これらの型10a,
10b間に形成される空間、すなわち、成形品Aが挿通
される空間部の形状を示している。図5に示すように組
み合わされたサイジングダイ10は、図4に示すよう
に、取付フランジ114a,bを隔壁14aに設けられ
た貫通孔14e内に挿入して、フランジ101a,bに
0ーリングを介装して減圧チャンバー14を画成する隔
壁14aに当接され、給水ジャケット12と減圧チャン
バー14との間を液密的にシールする。また、残りの2
個の取付フランジ部115a,b,116a,bは、減
圧チャンバー14内に設けられた支持体16上に当接し
て、サイジングダイ10の位置決め固定用に使用され
る。
バー14の隔壁14aに固設される両端が開口した筒部
12aと、中心にサイジングダイ10の挿通孔12bが
設けられた蓋部12cとから構成され、挿通孔12bと
サイジングダイ10との間には、Oーリングが介装さ
れ、また、筒部12aと隔壁14aとの間にもOーリン
グを介装して、液密的に密閉されている。
設けられている。注水口12eには、給水ジャケット1
2内の水圧ないしは水量を調整する注水制御装置30が
接続されている。図10にこの注水制御装置30の詳細
を示している。同図に示す注水制御装置30は、給水ジ
ャケット12内に開口する注水口12eに接続された給
水変動緩和タンク30aと、緩和タンク30aの入口側
に接続された流量センサー30aと、流量センサー30
bの上流側に設置された調圧弁30c,流量表示計30
d、圧力ゲージ30e,減圧弁30f,定量ポンプ30
g,給水タンク30h,圧力ゲージ30i,減圧弁30
j,圧力ゲージ30kとを有している。
され、流量センサー30bには、流量表示器30lが接
続されている。また、給水ジャケット12には、ジャケ
ット12内の圧力を検出する水圧センサー30mが設置
され、この水圧センサー30mには、水圧表示器30n
が接続されている。給水タンク30hには、オーバーフ
ロー通路30oが設けられ、給水タンク30hの上流側
には、減圧チャンバー14内に設置されたノズル21に
冷却水を供給する供給路30qが設置されている。
は、給水タンク30hでその上流側の水圧変動が絶縁さ
れ、給水タンク30hの下流側に設置されている減圧弁
30fで注水口12eに供給する冷却水の圧力を設定す
るとともに、流量センサー30bにより供給する冷却水
の流量を検出して、この検出値に基づいて定量ポンプ3
0gの駆動をフィードバック制御している。このような
構成および制御が行なわれる注水制御装置30を設置す
ると、冷却水の水圧変動が、例えば、単に水道水を直接
供給した場合には、2〜4kg/cm2 と非常に大きく
なり、以下のような不具合が発生していたが、このよう
な問題がなくなる。
ット12内の圧力が低くなると、水量が不足し、冷却不
足となり、溝部A2 の平滑性が損なわれ、給水圧が高く
なると、冷却水がサンジングダイ10の入口から逆流
し、成形品Aの形状が大きく乱れてしまい、場合によっ
ては、押出機5のノズルまで到達することもあった。そ
こで、本実施例では、上述したような注水制御装置30
を設置し、給水ジャケット12への給水圧の変動がどの
程度まで許容されるかを実験してみた。この実験結果で
は、給水圧の変動を±2.5%以内に調整すれば、安定
した品質の成形品Aが生産できることが確認された。上
記注水制御装置30では、給水圧の変動をこの範囲内に
押さえることができる。なお、この注水制御装置30で
は、水圧センサー30mの検出信号に基づいて調圧弁3
0cをフィードバック制御してもよい。
空間を隔成する隔壁14aと、隔壁14aに設けられた
出口パッキン14bと、押さえ板14cとを有してい
る。出口パッキン14bは、整形、冷却されたスロット
Aに対応した断面形状を有していて、スロットAの外周
及び内周に密着して、減圧チャンバー14内の気密性を
保持するものであり、中心に透孔が設けられた押さえ板
14cにより隔壁14aに固設されている。
14dが貫通形成され、この孔14dには、図2に示す
ように、開閉バルブ18を介して、減圧タンク20が連
通接続されている。そして、減圧タンク20には、排気
および排水を行なう真空ポンプ22が接続されている。
なお、図4に符号21で示した部材は、サイジングダイ
10の外周に冷却水を噴射して、これを冷却するシャワ
ーノズルである。
0に中間成形品が導入されると、給水ジャケット12内
に配置される入口側で、成形品の窓枠本体A1 の外周
と、溝部A2 の内周とに、給水孔100a〜109a,
100b〜109bを介して冷却水を供給するので、サ
イジングダイ10の上型10aおよび下型10bの内周
面と成形品Aの全外周面との間に水膜が形成され、この
水膜により、成形品Aの外周と溝部A2 の内周とが、冷
却水により直接冷却され、成形品Aは、短時間に熱変形
温度未満まで冷却することができる。
なく、サイジングダイ10と成形品Aとの間に介在し
て、潤滑剤として機能するため、成形品Aの引抜き抵抗
が大幅に低下し、これにより生産速度を上げることがで
きる。一方、給水ジャケット12内には、冷却水が満た
されているので、その水圧により、サイジングダイ10
と成形品Aとの間への冷却水の供給は、確実かつ大量に
行なえるとともに、その圧力変動が注水制御装置30に
より非常に小さくなるように抑えられる。
4内に配置される出口では、外周および内周から、ま
た、中間部では、溝部A2 の内周から排出孔111aを
介してのみ行なうので、減圧による強制的な排水によ
り、冷却水の流れ方向は、常に給水ジャケット12から
減圧チャンバー14の方向となり、逆流が発生しない。
このとき、溝部A2 の内周からのみ冷却水を排出する
と、この溝部A2 の内周が減圧作用によりサイジングダ
イ10の凸部103a,103bに吸い付けられるの
で、溝部A2 内周の寸法精度や表面精度が向上する。
Aは引取機24によって引取られる。以下に示す表1
は、上述した製造方法により得た窓枠用成形品と以下に
説明する比較例の成形品とについて、図1に示すの溝部
の4箇所の幅W1 〜W4 の測定結果を示している。 比較例1〜3 実施例に対して、減圧をせず、製造速度を約3分の1に
低下させた場合(比較例1)であり、このような条件下
までの製造では、溝幅W1 〜W4 の寸法精度のよいもの
が得られた。また、比較例1と同じ条件で、引取速度を
3m/分に上げた比較例2では、冷却不足になり、溝幅
W1 〜W4 の寸法にバラツキが発生し、成形品表面に
は、冷却斑からくる歪みによる細かな凹凸が発生した。
また、比較例3は、減圧せずに冷却水の供給量を増加さ
せた場合であり、この場合には、冷却水の供給を300
ml/分に増加させたところ、サイジングダイ10から
クロスヘッドダイ側に冷却水が逆流し、溝幅W1 〜W4
の寸法精度も悪化し、成形品表面には、滞留した冷却水
の沸騰による痘痕状の欠陥が発生した。
し成形品に適用した場合を例示したが、本発明の実施
は、これに限定されることはなく、例えば、テーブル用
板材の縁取り,階段の手摺り,ケーブル配線用の線樋,
各種ガスケット,装飾用長尺材などの複雑な異形断面形
状を持つ押出し成形品に適用することも可能である。
本発明にかかる異形断面押出し成形品用サイジング装置
および同成形品の製造方法によれば、生産速度を上げて
も、寸法精度がよく、かつ、表面も滑らかな成形品が得
られる。
が適用される成形品の一例を示す断面図である。
説明図である。
示す説明図である。
す断面図である。
の組み立て状態の斜視図である。
の正面図である。
である。
である。
る。
ある。
である。
説明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 サイジングダイと、冷却水が満たされる
給水ジャケットと、減圧チャンバーとを備えた異形押出
し成形品用のサイジング装置であって、 前記サイジングダイは、前記給水ジャケット内に配置さ
れる入口側に、前記異形押出し成形品との接触面に冷却
水を供給する給水孔が設けられ、 前記減圧チャンバー内に配置される中間部に冷却水が排
出される排水孔を設けたことを特徴とする異形押出し成
形品用のサイジング装置。 - 【請求項2】 前記成形品は、窓枠用のものであり、略
H形断面の窓枠本体と、この窓枠本体に設けられた一対
の凹状溝部とを有し、 前記サンジングダイは、前記押出し成形品の外周形状に
対応した空間部を有する分割型であり、 前記給水孔は、前記窓枠本体の外周と前記溝部の内周と
に冷却水を供給するように前記分割型に設けられるとと
もに、 前記排水孔は、前記溝部内周から冷却水を排出するよう
に前記分割型に設けたことを特徴とする請求項1記載の
異形押出し成形品用のサイジング装置。 - 【請求項3】 略H形断面の窓枠本体と、この窓枠本体
に設けられた一対の凹状溝部とを有する異形断面押出し
成形品を、押出した後にサイジング装置で冷却,整形す
る異形押出し成形品の製造方法において、 前記サイジング装置は、サイジングダイと、冷却水が満
たされる給水ジャケットと、減圧チャンバーとを備え、 前記給水ジャケット内に配置される入口側で、前記押出
し成形品と前記サイジングダイとの接触面に冷却水を供
給し、 前記減圧チャンバー内に配置される中間部で、前記冷却
水を排出することを特徴とする異形押出し成形品の製造
方法。 - 【請求項4】 前記冷却水は、前記給水ジャケット内に
配置される前記サイジングダイの入口側で、前記窓枠本
体の外周と前記溝部の内周とに供給され、 前記冷却水の排出が、前記減圧チャンバー内に配置され
る前記サイジングダイの中間部で、前記溝部内周から行
なわれることを特徴とする請求項3記載の異形押出し成
形品の製造方法。
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---|---|---|---|
JP14797295A JP3631530B2 (ja) | 1995-06-15 | 1995-06-15 | 異形押出し成形品用サイジング装置および同押出し成形品の製造方法 |
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