JPH083363Y2 - 塵芥貯留装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、塵芥貯留容器に貯留した塵芥を排出口から
搬送装置に排出し、この搬送装置により適所に搬送する
塵芥貯留装置に関する。

（従来の技術） 従来、一方に投入口を他方に排出口を備えた塵芥貯留
容器が設けられるとともに、上記排出口の下方に搬送装
置が設けられ、塵芥貯留容器に貯留された塵芥を排出口
から搬送装置に排出し、搬送装置により例えば塵芥収集
車などに積み込む塵芥貯留装置が提供されている。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、上記従来のような塵芥貯留装置は、建
物の一角にそのままの状態で設置されている場合が多
く、美観が損なわれ、また、周囲に散らばった塵芥や汚
汁により臭気が周囲にただよい不快感を与えるとともに
衛生的に好ましくないという問題があった。

また、塵芥貯留容器と搬送装置とをカバー材で覆って
密閉状態にすることで上述の問題を解決することができ
るものの、この場合には塵芥貯留容器と搬送装置とを覆
うカバー材が大きなものとなり設置スペース上の制約を
受けるとともに、カバー材で覆われた搬送装置の搬出端
部から塵芥収集車などへの円滑な搬出が困難になるとい
う問題があった。

さらに、塵芥貯留容器のみをカバー材により覆っても
よいが、この場合には塵芥の搬出時に搬送装置をいちい
ち移動させて塵芥貯留容器の搬出口に配置する必要があ
り、手間がかかり作業効率の低下を招くとともに、搬送
装置に付着した塵芥により周囲に臭気がただよい不快感
を与えるとともに衛生的に好ましくないという問題があ
った。

（課題を解決するための手段） 本考案の塵芥貯留装置は、一方に投入口を他方に排出
口を備えた塵芥貯留容器が設けられるとともに、上記排
出口の下方に該排出口から排出される塵芥を適所に搬送
する搬送装置が設けられた塵芥貯留装置において、前記
塵芥貯留容器及び搬送装置がカバー材により密閉状態に
覆われるとともに、カバー材には塵芥貯留容器の投入口
と排出口とに対向して扉体が開閉自在にそれぞれ設けら
れ、前記搬送装置は搬送方向の中央部寄りに軸支された
水平軸を中心に回動自在に支持され、搬送装置が上方に
回動されて略起立状態となる格納位置に配置された時に
この搬送装置が上記カバー材内に収納されるとともに、
搬送装置が略水平状態になる作業位置に配置された時に
この搬送装置の搬出端部がカバー材の扉体から適宜長さ
突出配置されるように構成されたものである。

（作用） 塵芥貯留容器から塵芥を排出する場合、塵芥貯留容器
の排出口と対向するカバー材の扉体を開いて搬送装置を
格納位置から作業位置まで回動させ、搬送装置の搬出端
部を扉体から突出配置する。そして、塵芥貯留容器の排
出口から塵芥を搬送装置に排出し、搬送装置により外部
に搬送し、搬送装置の搬出端部に配置された塵芥収集車
などに積み込む。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明する。

第１図及び第２図は本考案に係る塵芥貯留装置を示し
ている。

塵芥貯留装置１は、塵芥を貯留する塵芥貯留容器２
と、塵芥貯留容器２から排出される塵芥を適所に搬送す
るベルトコンベヤ（搬送装置）３と、塵芥貯留容器２と
搬送装置３とを密閉状態に覆うカバー材５とから構成さ
れている。

前記塵芥貯留容器２は、第２図において右側面となる
一方にこの塵芥貯留容器２内に塵芥を投入する投入口21
が設けられるとともに、第２図において左側面となる他
方に塵芥貯留容器２内に貯留された塵芥を排出する排出
口22が設けられている。この塵芥貯留容器２は、従来公
知のもので、ドラム23がその軸芯を中心に回転自在に支
持されるとともに、このドラム23内にブレード25が配設
されており、駆動モータ26を備えた駆動装置によりドラ
ム23を回転駆動させることで、ブレード25の回転作用に
より塵芥貯留容器２内の塵芥が投入口21側から排出口22
側に移送され、この排出口22から排出されるように構成
されている。

前記ベルトコンベヤ３は、第３図に示すように、この
ベルトコンベヤ３の両側方に枠体31が配設され、この枠
体31に軸支された水平軸32を中心に回動自在に設けれて
いる。水平軸32はベルトコンベヤ３の搬送方向の中央部
寄りに配置されており、手動によりベルトコンベヤ３が
略水平状態になる作業位置Ａと、上方に回動されて略起
立状態となる格納位置（二点鎖線参照）Ｂとの間で回動
するようになされている。

さらに、水平軸32の一端部には円板部材33が一体に設
けられている。円板部材33の周面には係合溝35が２箇所
形成されており、枠体31側に固設されたストッパ36のシ
ャフト38をこれら係合溝35に係合させることでベルトコ
ンベヤ３を前記作業位置Ａと格納位置Ｂで保持すること
ができる。

ストッパ36は、第４図及び第５図に示すように、枠体
31側にブラケットを介して固設された本体37内にシャフ
ト38が上下方向に摺動自在に嵌入されたものである。シ
ャフト38は、本体37内に介装されたスプリング39により
その下端部が前記円板部材33の係合溝35と係合するよう
下方に付勢されている。また、シャフト38の上端部には
円盤部材40が一体に設けられており、円盤部材40の下面
周縁にガイド棒41が垂設されている。さらに、本体37の
外周面にはガイド板42が設けられている。前記ガイド板
42の上面はガイド棒41の下端を摺動させてこのガイド棒
41を上方に移動させるガイド面になされている。

よって、シャフト38の一端に一体に固設されたハンド
ル38aの回動操作により、ガイド棒41をガイド板42上に
沿って摺動させることでガイド棒41が上方に持ち上げら
れ、これによりシャフト38がスプリング39の付勢力に抗
して上方に摺動し、シャフト38の下端部と円板部材33の
係合溝35との係合を解除させることができる。

第３図における符号43は、ベルトコンベヤ３が格納位
置Ｂまで回動した時にこの回動を阻止するストッパであ
る。

カバー材５は、塵芥貯留容器２の投入口21及び排出口
22と対向する位置に扉体51がそれぞれ設けられている。
カバー材５は、前記ベルトコンベヤ３を格納位置Ｂに配
置した時にこのベルトコンベヤ３と塵芥貯留容器２とを
密閉状態に覆う。また、ベルトコンベヤ３を作業位置Ａ
に配置した時には、ベルトコンベヤ３の搬出端部がカバ
ー材５の扉体51から適宜長さ突出する。

次に、このように構成された塵芥貯留装置１の動作に
ついて説明する。

まず、塵芥は塵芥貯留容器２の投入口21と対向するカ
バー材５の扉体51を介して塵芥貯留容器２の投入口21に
投入され、塵芥貯留容器２内に貯留される。

そして、塵芥貯留容器２から塵芥を排出する場合に
は、排出口22と対向するカバー材５の扉体51を開き、こ
の後ベルトコンベヤ３を格納位置Ｂから作業位置Ａに回
動させ、ストッパ36のシャフト38を係合溝35に係合させ
ることでこの作動位置Ａで安定的に保持する。これによ
りベルトコンベヤ３の搬出端部が扉体51から適宜長さ突
出して配置される。この後、塵芥貯留容器２のドラム23
を回転させ、塵芥を排出口22からベルトコンベヤ３に排
出し、ベルトコンベヤ３によって扉体51を経てカバー材
５の外部に搬送してベルトコンベヤ３の搬出端部に配置
された塵芥収集車などに積み込む。

（考案の効果） 以上述べたように、本考案のように搬送装置を回動自
在に設け、この搬送装置と塵芥貯留容器とをカバー材で
密閉状態に覆うことで、搬送装置と塵芥貯留容器とが外
部に露出することがないため、美観が損なわれることが
なく、また、周囲に散らばった塵芥や汚汁により臭気が
周囲にただよい不快感を与えることもなく衛生的に好ま
しい。また、装置全体をコンパクトにすることができ大
きな設置スペースを必要としない。しかも、塵芥の搬出
作業を円滑に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る塵芥貯留装置を示す正面図、第２
図は同側面図、第３図はベルトコンベヤを示す拡大の側
面図、第４図はベルトコンベヤを所定の位置で保持する
ストッパを示す断面図、第５図は同側面図である。 １…塵芥貯留装置 ２…塵芥貯留容器 21…投入口 22…排出口 23…ドラム ３…ベルトコンベヤ（搬送装置） 32…水平軸 ５…カバー材 51…扉体 Ａ…ベルトコンベヤの作業位置 Ｂ…ベルトコンベヤの格納位置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】一方に投入口を他方に排出口を備えた塵芥
   貯留容器が設けられるとともに、上記排出口の下方に該
   排出口から排出される塵芥を適所に搬送する搬送装置が
   設けられた塵芥貯留装置において、 前記塵芥貯留容器及び搬送装置がカバー材により密閉状
   態に覆われるとともに、カバー材には塵芥貯留容器の投
   入口と排出口とに対向して扉体が開閉自在にそれぞれ設
   けられ、前記搬送装置は搬送方向の中央部寄りに軸支さ
   れた水平軸を中心に回動自在に支持され、搬送装置が上
   方に回動されて略起立状態となる格納位置に配置された
   時にこの搬送装置が上記カバー材内に収納されるととも
   に、搬送装置が略水平状態になる作業位置に配置された
   時にこの搬送装置の搬出端部がカバー材の扉体から適宜
   長さ突出配置されるように構成されたことを特徴とする
   塵芥貯留装置。