JPH08334890A - カラー印刷原版及びその製版方法 - Google Patents

カラー印刷原版及びその製版方法

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JPH08334890A
JPH08334890A JP7139175A JP13917595A JPH08334890A JP H08334890 A JPH08334890 A JP H08334890A JP 7139175 A JP7139175 A JP 7139175A JP 13917595 A JP13917595 A JP 13917595A JP H08334890 A JPH08334890 A JP H08334890A
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JP
Japan
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color
photosensitive material
light
cured
plate
Prior art date
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Application number
JP7139175A
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English (en)
Inventor
Masayuki Tsuda
政之 津田
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一般家庭においても特殊な装置を使用するこ
となく、フルカラーの原稿をもとに、はがき等にフルカ
ラーの印刷を行うことができるカラー印刷原版及びその
製版方法を提供すること。 【構成】 各カラー専用の印刷版11を使用して、前記
各カラーのインクを前記各カラー専用の印刷版11に塗
布し、その印刷版11を順次使用してカラー印刷を行な
うようにしたカラー印刷版11であって、前記各カラー
別に設けられた複数の基材4に塗工されたそのカラー専
用の感光性材料3に、そのカラーの波長域の所定の光量
で露光することによって、その露光表面部分の感光性材
料3がカバー部材2に硬化接着し、その後、前記感光性
材料3の硬化した露光表面部分を前記カバー部材2と共
に取り除いて、そのカラーの画線を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷物、写真、手書き
原稿等をもとに、普通紙、はがき等にカラー画像を形成
するためのカラー印刷原版及びその製版方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、はがき等に多色刷りの印刷を行う
方法として、孔版印刷を応用した方法が知られている。
この方法では、各カラー毎に、その各カラーが使用され
ている部分をカーボンによって描いた原稿を用意し、そ
の各原稿を熱溶融性樹脂フィルムからなるスクリーンに
密着させ、フラッシュ等の強い光を与えていた。このこ
とによって、カーボンで描かれた部分が蓄熱し、その蓄
熱した部分に密着しているスクリーンが溶融して孔版ス
クリーンが作成されていた。このようにして、作成され
た各カラー専用の孔版スクリーンと、その孔版スクリー
ンに用いられるインクとにより、被印刷物に重ねて印刷
を行なうことでカラー印刷が実施されていた。
【0003】そこで、近年、写真プリント、もしくはグ
ラビア印刷物等のようなフルカラーの原稿を用いて、簡
易に印刷する方法が開発されている。この方法では、前
記フルカラーの原稿をカラー分解スキャナーによってデ
ジタルデータに変換し、シアン(C)用、マゼンタ
(M)用、イエロー(Y)用の3種のカラー分解マスク
を作成し、それぞれのマスクを用いて各カラー専用の孔
版、あるいは凸版の印刷版を作成し、各カラーインクを
用いて印刷するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような孔版印刷方法では、多色刷りという意味でのカ
ラー印刷は可能であるが、狭い面積での色分けや中間色
が必要となるフルカラー印刷を行うことは不可能であっ
た。また、各カラー毎に原稿を作成する必要があり、手
間がかかった。
【0005】一方、上述したような凸版印刷方法では、
カラー分解マスクを作成するために、特殊な装置が必要
であるため、一般家庭では実現不可能であった。
【0006】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、一般家庭においても特殊な機器
を使用することなく、フルカラーの原稿をもとに、はが
き等にフルカラーの印刷を行うことができるカラー印刷
原版及びその製版方法を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のカラー印刷原版は、複数種類の各カラー専用
の印刷版を使用して、前記各カラーのインクを前記各印
刷版に塗布し、その塗布した各印刷版を順次使用してカ
ラー印刷を行うようにしたカラー印刷版のカラー印刷原
版であって、前記各カラー専用の版の基礎となる複数の
基材と、前記各カラー別に設けられ、かつそれぞれ対応
する波長域の所定の光量で露光されると露光表面部分が
硬化する複数の感光性材料とを備えており、それぞれの
前記基材毎に、互いに異なる前記感光性材料を塗布し、
それぞれ対応する波長域の所定の光量で露光することに
よって前記感光性材料の硬化した露光表面部分を取り除
いて前記カラー印刷版を生成する。
【0008】また、光透過性の部材で構成され、かつ前
記感光性材料の上面に配置されるカバー部材を備え、前
記感光性材料の硬化した露光表面部分を前記カバー部材
に接着させ、そのカバー部材と共に前記硬化した露光表
面部分を取り除くようにすることが望ましい。
【0009】更に、前記感光性材料は、重合することに
よって硬化する重合性物質と、光に反応して前記重合性
物質の重合を開始させる光重合開始剤と、その光重合開
始剤の感光波長を調整するための波長増感剤とで構成す
ることが望ましい。
【0010】また、前記感光性材料は、光の透過率を5
0%以下にすることが望ましい。
【0011】一方、本発明のカラー印刷原版の製版方法
は、特定の波長域の所定の光量で露光されると露光表面
部分が硬化する感光性材料が塗布された基材と、その感
光性材料の上面に配置され、かつ光透過性の部材で構成
されたカバー部材とからなるカラー印刷原版に対して、
前記カバー部材の上側にカラー配色原稿を配置し、その
カラー配色原稿に光源から発せられる光を照射させ、そ
の光がカラー配色原稿を透過、あるいは反射することに
よって前記感光性材料が露光され、前記カラー配色原稿
のカラー配色に応じ、かつ前記感光性材料の露光表面部
分を部分選択的に硬化させると共にその露光表面部分を
前記カバー部材に接着させ、その後、前記カバー部材を
硬化接着した前記露光表面部分と共に取り除き、硬化し
ていない前記感光性材料を白色光によって露光して硬化
させる。
【0012】
【作用】上記の構成を有する本発明のカラー印刷原版
は、各カラー専用の印刷版を使用して、前記各カラーの
インクを前記各カラー専用の印刷版に塗布し、その印刷
版を順次使用してカラー印刷を行なうようにしたカラー
印刷版のカラー印刷原版であって、前記各カラー別に設
けられた複数の基材に塗工されたそのカラー専用の感光
性材料に、そのカラーの波長域の所定の光量で露光する
ことによって、その露光表面部分の感光性材料が硬化す
る。その後、前記感光性材料の硬化した露光表面部分を
取り除いて、そのカラーの画線を得る。
【0013】また、前記感光性材料の上面に配置された
カバー部材に前記感光性材料の硬化した露光表面部分が
接着し、そのカバー部材と共に前記硬化した露光表面部
分を取り除くことができる。
【0014】また、前記感光性材料は、波長増感剤によ
って光重合開始剤の感光波長を調整し、カラー配色原稿
から透過、あるいは反射した光の波長が、前記調整され
た波長と同一の場合に、光重合開始剤及び波長増感剤に
よって重合性物質が重合して硬化する。
【0015】更に、前記感光性材料の光の透過率を50
%以下にしているため、前記感光性材料を薄く塗布して
も、前記露光表面部分のみ硬化させることができる。
【0016】一方、本発明のカラー印刷原版の製版方法
によれば、特定の波長域の所定の光量で露光されると露
光表面部分が硬化する感光性材料が塗布された基材と、
その感光性材料の上面に配置され、かつ光透過性の部材
で構成されたカバー部材とからなるカラー印刷原版に対
して、前記カバー部材の上側にカラー配色原稿を配置
し、そのカラー配色原稿に光源から発せられる光を照射
させ、カラー配色原稿を透過、あるいは反射した光が、
カラー部材を透過することによって前記感光性材料が露
光され、前記カラー配色原稿のカラー配色に応じ、かつ
前記感光性材料の露光表面部分を部分選択的に硬化させ
ると共にその露光表面部分を前記カバー部材に接着さ
せ、その後、前記カバー部材を硬化接着した前記露光表
面部分と共に取り除き、硬化していない前記感光性材料
を白色光によって露光して硬化させて、カラー印刷を行
なうためのカラー印刷版を家庭で作成することができ
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明を具体化したカラー印刷原版及
びその製版方法の実施例について図面を用いて説明す
る。
【0018】本実施例によって製版されるカラー印刷版
の基礎となるカラー印刷原版5は、図1に示されるよう
に、100mm×150mmのアルミ製の基材4の上面
に、感光性材料3を図示しないバーコータによって厚さ
約2mmになるように塗工し、その上部に、光透過性の
カバー部材2が配置されたものである。
【0019】前記カラー印刷原版5は、フルカラー印刷
を行なうには、少なくともシアン印刷版、マゼンタ印刷
版及びイエロー印刷版の3種類が必要となり、それぞれ
レッド、グリーン、ブルー光によって感光するように調
節された感光性材料3が、それぞれの基材4上に塗布さ
れている。
【0020】前記各感光性材料3は、重合することによ
って硬化する重合性物質と、光に反応し前記重合性物質
の重合を開始させる光重合開始剤と、その光重合開始剤
の感光波長を調整するための波長増感剤とで構成された
ものが用いられている。また必要に応じて、感光性材料
3の感光感度を向上させるための感度増感剤が含まれて
いてもよい。
【0021】前記感光性材料3は、透過率が50%以下
になるように調節されており、10〜30%に調節する
ことが望ましい。通常、液状物質は下記の数式に示すラ
ンベルト・ベールの法則に従う。
【0022】
【数1】
【0023】従って、上記透過率の条件を満足させる感
光性材料3の塗布厚は、その感光性材料3に使用される
波長増感剤の吸光係数(物質に固有の値)及びその濃度
から計算可能である。つまり塗布厚を薄くしようとすれ
ば、吸光係数の大きな波長増感剤を用いるか、あるいは
波長増感剤濃度を上げればよい。逆に吸光係数の小さな
波長増感剤を用いた場合、あるいは波長増感剤濃度を低
くした場合には、塗布厚を厚くしなければ上記透過率の
条件は満足できなくなる。
【0024】また、前記感光性材料3の粘度は、25℃
において2000〜100000cpsが望ましく、更に望ましくは8
000〜50000cpsである。
【0025】前記重合性物質は、エチレン系不飽和基を
有する化合物であり、詳しくはアクリル酸及びその塩、
アクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリル
酸及びその塩、メタクリル酸エステル類、メタクリルア
ミド類、無水マレイン酸、マレイン酸エステル類、イタ
コン酸エステル類、スチレン類、ビニルエーテル類、ビ
ニルエステル類、N−ビニル複素環類、アリルエーテル
類、アリルエステル類、及びこれらの誘導体等が挙げら
れる。特に望ましくは、アクリル酸エステル類、あるい
はメタクリル酸エステル類である。
【0026】アクリル酸エステル類の具体例としては、
ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、エ
チルヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、フ
ルフリルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、
トリシクロデカニルオキシアクリレート、ノニルフェニ
ルオキシエチルアクリレート、ヘキサンジオールアクリ
レート、1,3ージオキソランアクリレート、ヘキサン
ジオールジアクリレート、ブタンジオールジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチ
レングリコールジアクリレート、トリシクロデカンジメ
チロールジアクリレート、トリプロピレングリコールジ
アクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールの
カプロラクトン付加物のヘキサアクリレート、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロ
パンのプロピレンオキサイド付加物のトリアクリレー
ト、ポリオキシエチレン化ビスフェノールAのジアクリ
レート、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアク
リレート等が挙げられる。
【0027】メタクリル酸エステル類の具体例として
は、ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレ
ート、エチルヘキシルメタクリレート、ベンジルメタク
リレート、フルフリルメタクリレート、エトキシエチル
メタクリレート、トリシクロデカニルオキシメタクリレ
ート、ノニフェニルオキシエチルメタクリレート、ヘキ
サンジオールメタクリレート、1,3ージオキソランメ
タクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ブ
タンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタク
リレート、トリシクロデカンジメチロールジメタクリレ
ート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、ビ
スフェノールAジメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールのカプロラク
トン付加物のヘキサメタクリレート、トリメチロールプ
ロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパンの
プロピレンオキサイド付加物のトリメタクリレート、ポ
リオキシエチレン化ビスフェノールAのジメタクリレー
ト、ポリエステルメタクリレート、ポリウレタンメタク
リレート等が挙げられる。
【0028】また、これらの重合性物質は単独であって
もよいし、あるいは2種以上を混合したものでもよい。
【0029】前記光重合開始剤は、直接解裂型、水素引
き抜き型、2分子系等の開始剤が使用可能である。これ
らの開始剤の具体例としては、芳香族カルボニル化合
物、アセトフェノン類、有機過酸化物、ジフェニルハロ
ニウム塩、有機ハロゲン化物、2、4、6−置換−S−
トリアジン類、2,4,5−トリアリールイミダゾール
2量体、アゾ化合物、染料ボレート錯体、鉄アレーン錯
体、チタノセン化合物等が挙げられる。
【0030】望ましくは、ベンゾフェノン、ベンジル、
キサントン、チオキサントン、アントラキノン、アセト
フェノン、2,2−ジメチル−2−モルフォリノ−4´
−メチルチオアセトフェノン、ベンゾイルパーオキサイ
ド、3,3′,4,4′−テトラキス(t−ブチルジオ
キシカルボニル)ベンゾフェノン、ジフェニルヨードニ
ウムブロマイド、ジフェニルヨードニウムクロライド、
四塩化炭素、四臭化炭素、2,4,6−トリストリクロ
ロメチル−S−トリアジン、(η5 −2,4−シクロペ
ンタジエン−1−イル)[(1,2,3,4,5,6−
η)−(1−メチルエチル)ベンゼン]鉄(1+) ヘ
キサフルオロホスフェート(1−)等が上げられる。ま
た、これらの光重合開始剤は、単独でも、2種以上を混
合したものでもよい。
【0031】また、前記重合性物質及び前記光重合開始
剤は、各感光性材料いずれも共通に用いてもよいし、そ
れぞれ独自に最適なものを選択してもよい。
【0032】一方、前記波長増感剤は、光重合開始剤の
感光波長を調整するために用いられるものであるから各
感光性材料について互いに異なるものが用いられる。具
体的には、キサンテン系染料、クマリン系染料、メロシ
アニン系染料、チアジン系染料、アジン系染料、メチン
系染料、オキサジン系染料、フェニルメタン系染料、シ
アニン系染料、アゾ系染料、アントラキノン系染料、ピ
ラゾリン系染料、スチルベン系染料、キノリン系染料等
が使用できる。更に、具体的には、R感光性材料に用い
られるものとしては、スクアリリウム系染料、チアジン
系染料、シアニン系染料、メロシアニン系染料が望まし
く、G感光性材料に用いられるものとしては、スチリル
系染料、キサンテン系染料、アジン系染料、アゾ系染
料、スチルベン系染料、シアニン系染料、メロシアニン
系染料が望ましく、B感光性材料に用いられるものとし
ては、クマリン系染料、スチリル系染料、アゾ系染料、
ピラロアゾン系染料、スチルベン系染料、キノリン系染
料、シアニン系染料、メロシアニン系染料が望ましい。
【0033】前記各感光性材料3の組成比としては、重
合性物質を100重量部とすると、光重合開始剤は0.
1〜20重量部、波長増感剤は0.005〜10重量
部、感度増感剤を含有させる場合その量は0.01〜1
0重量部が望ましい。更に、望ましくは、重合性物質1
00重量部に対し、光重合開始剤は0.5〜10重量
部、波長増感剤は0.01〜5重量部、感度増感剤は
0.1〜5重量部である。もちろん上記したように使用
する波長増感染料により、透過率条件を満たすため、そ
の濃度はある程度範囲を規制される場合はある。
【0034】前記カバー部材2は、透明ならば、厚みや
材質は特に限定されるものではないが、ポリカーボネー
ト、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、ポ
リフェニレンサルファイド等が望ましい。
【0035】次に、各感光性材料3の作製方法について
説明する。
【0036】前記重合性物質であるウレタンアクリレー
ト20gと、ペンタエリスリトールトリアクリレート4
0gと、ポリエステルアクリレート40gとを約70℃
に加熱して混合し、更に、波長増感剤であるスクアリリ
ウム色素0.02gと、光重合開始剤である(η5
2,4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1,2,
3,4,5,6−η)−(1−メチルエチル)ベンゼ
ン]鉄(1+) ヘキサフルオロホスフェート(1−)
6gとを加えて溶解させることによってR感光性材料3
aを得た。
【0037】これとは別に、ウレタンアクリレート20
gと、ペンタエリスリトールトリアクリレート40g
と、ポリエステルアクリレート40gとを混合し、更
に、波長増感剤であるメロシアニン系染料0.3g及び
光重合開始剤5gを加えて溶解させ、G感光性材料3b
を得た。ここで光重合開始剤は、前記R感光性材料3a
のものと同一の物質である。
【0038】更に、これとは別に、ウレタンアクリレー
ト20gと、ペンタエリスリトールトリアクリレート4
0gと、ポリエステルアクリレート40gとを混合し、
更に、波長増感剤であるクマリン系染料1g及び光重合
開始剤である3,3′,4,4−テトラキス(t−ブチ
ルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン1gを加えて溶
解させ、B感光性材料3cを得た。
【0039】前記R、G、B各感光性材料3の吸光係数
は、それぞれ10000、400、120であるため、
その各感光性材料3の塗布する厚さを同一にするため
に、それぞれの感光性材料3の濃度を変化させている。
従って上記R、G、B感光性材料3を、各基材上に各々
2mmの厚さで塗工すれば前記透過率の条件を満足でき
ることになる。
【0040】次に、前記カラー印刷原版5からカラー印
刷版11を製版する方法について図2乃至図4を用いて
説明する。本実施例のカラー印刷原版5は、カラー配色
原稿としての透過性のカラーポジ原稿10を用いて、凸
版を製版するものである。そのカラーポジ原稿10は、
透明フィルム上に印刷、あるいはサインペン等で手書き
されたもので、a、b、c、d、e、f、g、hの部分
は順にブラック、ブルー、レッド、マゼンタ、グリー
ン、シアン、イエロー、ホワイト(透明)の8色に色分
けされている。このカラーポジ原稿10を用いて、Rカ
ラー印刷原版5aからなるシアン印刷用凸版11aを製
版する。
【0041】まず始めに、可視光光源としての100W
の白熱電球20の下方に配置されたRカラー印刷原版5
aに対して、カバー部材2側の上部に、カラーポジ原稿
10を密着させ、カラーポジ原稿10面での照度が約2
000luxになるように前記白熱電球20の位置をカ
ラーポジ原稿10から25cm程度に調整し、60秒間
露光する(図2(a))。
【0042】この結果、R感光性材料3aにおいては、
そのR感光性材料3aの光の透過率が10〜30%に設
定されているため、レッドを含む波長域の光によって露
光された部分、すなわちc、d、g、hでも高い光量が
得られる露光表面部分が選択的に硬化して、それ以外の
a、b、e、f及びc、d、g、hの基材4側部分は硬
化しない。このとき硬化したR感光性材料3aは、重合
することによって接着する、例えば、エポキシ系硬化型
接着剤のような機能をするためカバー部材2に接着し、
他の硬化していないR感光性材料部分ではカバー部材2
に接着することがない。従って、カバー部材2を基材4
から引き離すことにより、硬化した露光表面部分のR感
光性材料3aは、カバー部材2と共に基材4から分離す
る。このようにして基材4側の凸版11及びカバー部材
2側の凹版12ができる(図2(b))。その後、直ち
に凸版11を太陽光、あるいは通常の電灯の下で充分に
全面露光させ、シアン印刷用凸版11aを製版する(図
2(c))。
【0043】同様に、Gカラー印刷原版5bについても
実施し、マゼンタ印刷用凸版11bを製版する(図3に
示す)。ただし、G感光性材料3bにおいては、グリー
ンを含む波長域の光によって露光された部分、すなわち
e、f、g、hのカバー部材2側の露光表面部分が選択
的に硬化して、それ以外のa、b、c、d及びe、f、
g、hの基材4側の部分は硬化しない。
【0044】更に、Bカラー印刷原版5cについても実
施し、イエロー印刷用凸版11cを製版する(図4に示
す)。ただし、B感光性材料3cにおいては、ブルーを
含む波長域の光によって露光された部分、すなわちb、
d、f、hのカバー部材2側の露光表面部分が選択的に
硬化して、それ以外のa、c、e、g及びb、d、f、
hの基材4側の部分は硬化しない。
【0045】次に、各カラー印刷用凸版11a、11
b、11cを用いてカラー印刷を行なう方法について説
明する。
【0046】まず、シアン印刷用凸版11aをシアンイ
ンクが満たされたパレットに数回押さえつけて、凸部に
シアンインクを付着させる。次に、A4サイズ(210
mm×290mm)のコピー用紙に、各カラー印刷用凸
版11と同じ大きさの縁取りを、コピー用紙の裏側へも
透けて見えるように油性サインペンで描く。その後、シ
アン印刷用凸版11aのインクが付着した面を上向きに
置き、前記縁取りとシアン印刷用凸版11aの稜線とが
ほぼ一致するようにコピー用紙を重ね合わせ、コピー用
紙側から手で押圧する。その後、コピー用紙とシアン印
刷用凸版11aとを離すことによって、コピー用紙に、
シアンのインクが転写される。
【0047】このコピー用紙に対し、同様にマゼンタ、
イエローのインクを各カラー印刷用凸版11b、11c
によって転写すると、カラーポジ原稿10とほぼ同一の
カラー印刷された印刷物ができる。
【0048】以上説明したことから明らかなように本実
施例のカラー印刷原版5は、各カラー専用の印刷版11
を使用して、前記各カラーのインクを前記各カラー専用
の印刷版11に塗布し、その印刷版11を順次使用して
カラー印刷を行なうようにしたカラー印刷版11のカラ
ー印刷原版5であって、前記各カラー別に設けられた複
数の基材4に塗工されたそのカラー専用の感光性材料3
に、そのカラーの波長域の所定の光量で露光することに
よって、その露光表面部分の感光性材料3がカバー部材
2に硬化接着し、その後、前記感光性材料3の硬化した
露光表面部分を前記カバー部材2と共に取り除いて、そ
のカラーの画線を得ることができるため、カラーポジ原
稿10に使用されている各カラー専用の製版用の原稿を
用意する手間を省くことができる。
【0049】尚、本発明は上述した実施例に限定される
ものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種
々の変更を加えることができる。例えば、実施例では透
過性の原稿を用いているが、一般の雑誌などのカラー印
刷物、写真プリントなどの反射型の原稿を用いても良
い。この場合は、原稿からの反射光を集光してカラー印
刷原版の表面に結像するための光学部品が必要である。
また露光時間(光源を点灯させる時間)を透過性の原稿
の場合の2倍ほど長くするとよい。
【0050】更に、写真等の連続階調の原稿を用いる場
合には、一般に印刷製版に用いられるようなコンタクト
スクリーンを、原稿とカラー印刷原版との間に挿入して
露光すればカラー印刷原版にいわゆる網点が形成され、
その結果、受像紙に、より忠実なカラー画像を印刷する
ことができる。
【0051】また、シアン、マゼンタ、イエローの3色
にブラックを加えた4色によってカラー印刷を行っても
よい。この場合は、可視光域の全体にわたって感光感度
を有するような感光性材料を備えたカラー印刷原版を使
用して、ブラック印刷版を作製する。このような感光性
材料は、波長増感剤として用いる染料を複数選択して混
合して使用すれば得られる。
【0052】更に、本実施例では、カラー印刷原版を製
版する際、硬化した露光表面部分の感光性材料がカバー
部材2に接着し、そのカバー部材2と共に硬化した露光
表面部分の感光性材料を取り除いているが、硬化した露
光表面部分の感光性材料を取り除くことができればどの
ような方法を用いてもよい。例えば、硬化した露光表面
部分の感光性材料をへら等の使用により作業者の手操作
で取り除くことでもよい。また、掃除機等の原理による
吸引機を用いて硬化した感光性材料を取り除くこともで
きる。
【0053】本実施例においては、2000lux程度
になるように調節したが、感光性材料の透過率によって
は、露光光源の光の強度をさらに強く、あるいは弱くし
て、感光性材料の露光表面部分のみ硬化させるようにす
ることもできる。
【0054】また、本実施例では、カラー印刷を行なう
ときに、各版を重ねて印刷できるようにコピー用紙側に
位置決め用の印を付すようにしているが、基材側に位置
決め用の穴を設け、その穴が一致するように印刷するよ
うにしてもよい。
【0055】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように本
発明のカラー印刷原版は、各カラー専用の印刷版を使用
して、前記各カラーのインクを前記各カラー専用の印刷
版に塗布し、その印刷版を順次使用してカラー印刷を行
なうようにしたカラー印刷版のカラー印刷原版であっ
て、前記各カラー別に設けられた複数の基材に塗工され
たそのカラー専用の感光性材料に、そのカラーの波長域
の所定の光量で露光することによって、その露光表面部
分の感光性材料が硬化し、その後、前記感光性材料の硬
化した露光表面部分を取り除いて、そのカラーの画線を
得ることができるため、カラー配色原稿に使用されてい
る各カラー専用の製版用の原稿を用意する手間を省くこ
とができる。
【0056】また、前記感光性材料の上面に配置された
カバー部材に前記感光性材料の硬化した露光表面部分が
接着するため、そのカバー部材と共に前記硬化した露光
表面部分を容易に取り除くことができる。
【0057】また、前記感光性材料は、波長増感剤によ
って光重合開始剤の感光波長を調整し、カラー配色原稿
から透過した光の波長が、前記調整された波長と同一の
場合に、光重合開始剤及び波長増感剤によって重合性物
質が重合して硬化するため、各カラー毎に確実に硬化さ
せることができる。
【0058】更に、前記感光性材料の光の透過率を50
%以下にしているため、前記感光性材料を薄く塗布して
も、前記露光表面部分のみ硬化させることができる。
【0059】一方、本発明のカラー印刷原版の製版方法
によれば、特定の波長域の所定の光量で露光されると露
光表面部分が硬化する感光性材料が塗布された基材と、
その感光性材料の上面に配置され、かつ光透過性の部材
で構成されたカバー部材とからなるカラー印刷原版に対
して、前記カバー部材の上側にカラー配色原稿を配置
し、そのカラー配色原稿に光源から発せられる光を照射
させ、カラー配色原稿を透過、あるいは反射した光が、
カラー部材を透過することによって前記感光性材料が露
光され、前記カラー配色原稿のカラー配色に応じ、かつ
前記感光性材料の露光表面部分を部分選択的に硬化させ
ると共にその露光表面部分を前記カバー部材に接着さ
せ、その後、前記カバー部材を硬化接着した前記露光表
面部分と共に取り除き、硬化していない前記感光性材料
を白色光によって露光して硬化させて、カラー印刷を行
なうためのカラー印刷版を家庭で作成することができる
ため、製版するための特別な装置を必要とせず家庭で容
易にかつ安価に製版することができる等の効果を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラー印刷原版の斜視図である。
【図2】シアン用凸版を作成するときの工程を示す図で
あり、(a)は、レッドを含む波長域の露光表面部分の
感光性材料を硬化させるときの図であり、(b)は、硬
化した露光表面部分の感光性材料を取り除くときの図で
あり、(c)は、基材側に残った感光性材料を硬化させ
るときの図である。
【図3】マゼンタ用凸版を作成するときの工程を示す図
であり、(a)は、グリーンを含む波長域の露光表面部
分の感光性材料を硬化させるときの図であり、(b)
は、硬化した露光表面部分の感光性材料を取り除くとき
の図であり、(c)は、基材側に残った感光性材料を硬
化させるときの図である。
【図4】イエロー用凸版を作成するときの工程を示す図
であり、(a)は、ブルーを含む波長域の露光表面部分
の感光性材料を硬化させるときの図であり、(b)は、
硬化した露光表面部分の感光性材料を取り除くときの図
であり、(c)は、基材側に残った感光性材料を硬化さ
せるときの図である。
【符号の説明】
2 カバー部材 3 感光性材料 3a R光感光性材料 3b G光感光性材料 3c B光感光性材料 4 基材 5 カラー印刷原版 5a Rカラー印刷原版 5b Gカラー印刷原版 5c Bカラー印刷原版 10 カラーポジ原稿 11 印刷用凸版 11a シアン印刷用凸版 11b マゼンタ印刷用凸版 11c イエロー印刷用凸版 12 凹版 20 白熱電球

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数種類の各カラー専用の印刷版を使用
    して、前記各カラーのインクを前記各印刷版に塗布し、
    その塗布した各印刷版を順次使用してカラー印刷を行う
    ようにしたカラー印刷版のカラー印刷原版において、 前記各カラー専用の版の基礎となる複数の基材と、 前記各カラー別に設けられ、かつそれぞれ対応する波長
    域の所定の光量で露光されると露光表面部分が硬化する
    複数の感光性材料とを備え、 それぞれの前記基材毎に、互いに異なる前記感光性材料
    を塗布し、それぞれ対応する波長域の所定の光量で露光
    することによって前記感光性材料の硬化した露光表面部
    分を取り除いて前記カラー印刷版を生成することを特徴
    とするカラー印刷原版。
  2. 【請求項2】 光透過性の部材で構成され、かつ前記感
    光性材料の上面に配置されるカバー部材を備え、 前記感光性材料の硬化した露光表面部分を前記カバー部
    材に接着させ、そのカバー部材と共に前記硬化した露光
    表面部分を取り除くようにしたことを特徴とする請求項
    1に記載のカラー印刷原版。
  3. 【請求項3】 前記感光性材料は、重合することによっ
    て硬化する重合性物質と、光に反応して前記重合性物質
    の重合を開始させる光重合開始剤と、その光重合開始剤
    の感光波長を調整するための波長増感剤とで構成したこ
    とを特徴とする請求項1に記載のカラー印刷原版。
  4. 【請求項4】 前記感光性材料は、光の透過率を50%
    以下にしたことを特徴とする請求項1に記載のカラー印
    刷原版。
  5. 【請求項5】 特定の波長域の所定の光量で露光される
    と露光表面部分が硬化する感光性材料が塗布された基材
    と、その感光性材料の上面に配置され、かつ光透過性の
    部材で構成されたカバー部材とからなるカラー印刷原版
    に対して、前記カバー部材の上側にカラー配色原稿を配
    置し、そのカラー配色原稿に光源から発せられる光を照
    射させ、その光がカラー配色原稿を透過、あるいは反射
    することによって前記感光性材料が露光され、前記カラ
    ー配色原稿のカラー配色に応じ、かつ前記感光性材料の
    露光表面部分を部分選択的に硬化させると共にその露光
    表面部分を前記カバー部材に接着させ、その後、前記カ
    バー部材を硬化接着した前記露光表面部分と共に取り除
    き、硬化していない前記感光性材料を白色光によって露
    光して硬化させることを特徴とするカラー印刷原版の製
    版方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1062967A (ja) * 1996-08-13 1998-03-06 Toray Ind Inc 感光性樹脂凸版材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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