JPH08334751A - 視野角拡大シート及び液晶表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 視野角拡大シートと他の光学素子との間でモ
アレ等の光学トラブルを起こすことなく液晶表示装置の
有する観察方向によって表示品質が大きく変動するとい
う欠点を補い得る視野角拡大シート及び該視野角拡大シ
ートを用いた視野角が広い液晶表示装置を提供する。 【構成】 透明なマトリックス樹脂中に透明な光拡散粒
子を充填してなる視野角拡大シートであって、マトリッ
クス樹脂の屈折率と光拡散粒子の屈折率との差が０．０
５〜０．２の範囲にあることを特徴とする視野角拡大シ
ート及び液晶セルの一面に、該液晶セルに対し垂直方向
に光線を入射するバックライト装置が設けられ、他面に
上記視野角拡大シートが設けられてなることを特徴とす
る液晶表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は視野角拡大シート及び液
晶表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】液晶表示装置は極薄のフラットな構造や
低消費電力に特徴があり、携帯機器を中心に汎用されて
いるが、良好な画面が得られる視野角が狭く、観察者の
位置が動いたり、液晶表示装置の角度が変化すると、画
面が極端に暗くなったり、階調が反転して良好な画質が
得られなくなってしまうという欠点があった。

【０００３】上記液晶表示装置の上記欠点を取り除く試
みとして、例えば、特開平２−３０２７２５号公報に、
少なくとも、外部から電圧を印加できる電極を内面に有
して対向する２枚の基板間に液晶を挟持した液晶パネ
ル、該パネルを挟持する２枚の偏向板から成る液晶表示
装置において、該液晶表示装置を観察する側の前記偏向
板の外側に、拡散透過率と全光線透過率の比が４０％以
上である拡散板を設置した液晶表示装置が開示されてお
り、その実施例３には、実施例１の全光線透過率６０
％、拡散透過率５０％、（ヘイズ率８３％）の樹脂性拡
散板及び実施例２のヘイズ率５０％の片面エッチングガ
ラスと同等品として、ＴｉＯ₂ 粒子を含むアクリル樹脂
をコーティングした拡散板を使用した液晶表示装置が開
示されている。

【０００４】しかし、本発明者らの検討によると、酸化
チタン粒子とアクリル樹脂とからなるシートを上記特開
平２−３０２７２５号公報に記載する通りに液晶表示装
置に拡散板として設置することにより、確かに視野角拡
大効果を得ることはできるが、上記拡散板の構成では、
全反射光が多くなり、迷光が発生するので、液晶表示装
置に映し出される画像の輝度及びコントラストが著しく
低下して実用上大きな障害となることが判った。

【０００５】上記画像の輝度及びコントラストが著しく
低下する原因は、酸化チタンの屈折率（屈折率２．３
５）とアクリル樹脂の屈折率（屈折率１．４９）との大
きな差（屈折率差０．８６）によるものと思料される。
即ち、粒子界面の屈折率差が大きい程、全反射光を生ず
る領域が大きくなり、光線透過率が減少し、外光反射が
増加する結果、前記する如く、輝度及びコントラストが
著しく低下してしまい、画質の劣化を惹起することにな
る。

【０００６】上記特開平２−３０２７２５号公報と同
様、特開昭６２−５５６２４号公報には、光透過型液晶
表示パネルにおいて、少なくとも、前面基板（１）側に
光散乱層（１０）が形成された液晶表示装置が開示され
ている。上記薄膜の光散乱層（１０）は、低屈折率を具
備する薄層とも記載され、例えば、アクリル系樹脂中に
金属酸化物微粒子を分散せしめた光透過性塗料を数μｍ
〜数１０μｍ被着して形成したものと例示され、上記塗
料の膜に替えて、高屈折率材料の表面を粗面化し、厚さ
数μｍ〜数１０μｍの薄板を貼着して用いても構わない
と述べている。

【０００７】しかし、上記アクリル系樹脂中に金属酸化
物微粒子を分散せしめた光透過性塗料から得られる光散
乱層（１０）は、明確な記載はないが、上記構成からす
れば明らかにアクリル系樹脂層の屈折率と金属酸化物微
粒子の屈折率との間に相当大きな屈折率が存し、上記特
開平２−３０２７２５号公報記載の液晶表示装置と同
様、前記する如く、輝度及びコントラストが著しく低下
してしまい、画質の劣化を惹起することになる。

【０００８】上記の如き液晶表示装置とは別に、上記欠
点を取り除く試みとして、特開平６−２７４５３号公報
に、液晶ディスプレイの液晶層よりも観察面側に用いら
れる光学素子であって、該光学素子は少なくとも微小単
位レンズを面状に配列したマイクロレンズアレイ層と偏
向素子層からなり、該偏向素子層は該マイクロレンズア
レイ層より液晶ディスプレイの観察面側に設けられるも
のである液晶ディスプレイ用光学素子が開示されてい
る。

【０００９】しかし、上記特開平６−２７４５３号公報
に開示されている微小単位レンズを面状に配列したマイ
クロレンズアレイ層を用いた光学素子には、マイクロ
レンズの配列に規則性があると、ブラックマトリックス
等の画素等の規則性を有する他の光学素子との間で、画
像が重なり合いもしくは打つ消し合って画像に無用の濃
淡ができる所謂モアレを生ずる。マイクロレンズ部材
の屈折率と該マイクロレンズに接する粘着剤層や無反射
コート層等の部材の屈折率との差が十分に大きいもので
ないと、視野角拡大効果は得られない。光学歪みを残
すことなく長大なマイクロレンズを作製することが困難
である等の問題点がある。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】本発明は叙上の事実に
鑑みなされたものであって、その目的とするところは、
視野角拡大シートと他の光学素子との間でモアレ等の光
学トラブルを起こすことなく液晶表示装置の有する観察
方向によって表示品質が大きく変動するという欠点を補
い得る視野角拡大シート及び該視野角拡大シートを用い
た視野角が広い液晶表示装置を提供するにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の本発明
は、透明なマトリックス樹脂中に透明な光拡散粒子を充
填してなる視野角拡大シートであって、マトリックス樹
脂の屈折率と光拡散粒子の屈折率との差が０．０５〜
０．２の範囲にあることを特徴とする視野角拡大シー
ト、

【００１２】請求項２記載の本発明は、液晶セルの一方
の側に、該液晶セルに対し垂直方向に光線を入射するバ
ックライト装置が設けられ、他方の側に請求項１記載の
視野角拡大シートが設けられてなることを特徴とする液
晶表示装置、をその要旨とするものである。

【００１３】本発明で使用される視野角拡大シートは、
透明なマトリックス樹脂中に透明な光拡散粒子を充填し
てなるものであるが、上記透明なマトリックス樹脂は、
透明性が高く、後述する光拡散粒子との屈折率の差が、
０．０５〜０．２の範囲にあるものであれば特に限定さ
れるものではないが、例えば、アクリル系樹脂、塩化ビ
ニル系樹脂、ウレタン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカ
ーボネート系樹脂等からなる熱可塑性樹脂、エポキシ
（メタ）アクリレート、ウレタン（メタ）アクリレー
ト、ポリエーテル（メタ）アクリレート、ポリエステル
（メタ）アクリレート等からなる光硬化性樹脂、不飽和
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等からなる熱硬化性樹
脂が挙げられ、上記マトリックス樹脂は単独で使用され
てもよく、２種以上を混合して使用されてもよい。

【００１４】上記透明な光拡散粒子は、透明で、上記透
明なマトリックス樹脂中に分散可能であり、前記する透
明なマトリックス樹脂との屈折率の差が、０．０５〜
０．２の範囲にあるものであれば特に限定されるもので
はないが、例えば、プラスチックビーズ、ガラスビー
ズ、セラミックビーズ等から適宜選択使用され、上記プ
ラスチックビーズとしては架橋アクリル系樹脂ビーズ、
架橋スチレン系樹脂ビーズ、セラミックビーズとしては
酸化タングステン粉末等が好適に使用される。

【００１５】上記透明な光拡散粒子の形状は、球体状、
回転楕円体状、卵型状等の連続した曲面から構成される
形状が好ましく、複数の平面からなる多面体は全反射光
を生ずるおそれがあるので余り好ましくない。上記透明
な光拡散粒子の大きさは、粒径が小さい程、視野角の拡
大効果は大きくなるが、一方、上記透明なマトリックス
樹脂中に分散せしめるに際し、余り上記粒径が小さいと
２次凝集のおそれがあるので、０．１〜１０μｍ程度が
好ましい。

【００１６】上記透明な光拡散粒子の充填量は、上記透
明なマトリックス樹脂に対し充填量が多い程、視野角の
拡大効果は大きくなるが、一方、これを用いた液晶表示
装置の画面の正面輝度は低下する。従って、要求される
視野角と上記正面輝度との兼ね合いで最適値が決定され
る。一般的には、上記透明なマトリックス樹脂に対し体
積分率で５〜６０％の範囲の充填量が好ましい。

【００１７】上記透明なマトリックス樹脂中に透明な光
拡散粒子を充填して視野角拡大シートが作製されるが、
該視野角拡大シートの厚さが薄過ぎると、十分な視野角
拡大効果が得られず、逆に、余り厚過ぎると、これを用
いた液晶表示装置の画像のシャープネスが低下する等の
好ましくない現象を呈するので、１０〜２００μｍ程度
が好ましい。

【００１８】上記の如く作製される視野角拡大シートに
おいて、上記透明なマトリックス樹脂の屈折率と上記透
明な光拡散粒子の屈折率との差は０．０５〜０．２の範
囲に限定される。上記透明なマトリックス樹脂の屈折率
と上記透明な光拡散粒子の屈折率との差が０．０５未満
であると、上記視野角拡大シートの光拡散効果が十分に
得られず、又、上記屈折率の差が０．２を超える場合、
上記視野角拡大シートの全反射により入射光のロスと外
光反射が増加し、視野角拡大の利点よりも、輝度及びコ
ントラストで代表される表示装置の画質の劣化が問題と
なる。

【００１９】上記マトリックス樹脂中に光拡散粒子を充
填した視野角拡大シートを作製する手段は、特に限定さ
れるものではないが、例えば、溶融したする上記マトリ
ックス樹脂中に上記光拡散粒子を混合捏和し、シート状
に溶融成形する方法、溶剤に溶解した上記マトリックス
樹脂に上記光拡散粒子を混合分散させ、直接もしくは工
程紙上に塗工した後、転写して視野角拡大シートを作製
する方法が採られてもよい。上記２方法の内、後者の塗
工法は、前者の溶融成形法に比して得られるシートに光
学歪みが残留しにくいので視野角拡大シートの作製手段
としてより好ましいものである。

【００２０】又、上記塗工法によって視野角拡大シート
を作製する際に、図２もしくは図３に示される液晶表示
装置の視野角拡大シート１の直前もしくは直後の光学素
子、例えば、図２においては液晶セル３もしくは偏向板
４、図３においては偏向板４もしくは両図共図示はして
いないが、位相差板等、もともと液晶表示装置に用いら
れる光学素子を基材として予め塗工しておけば、上記視
野角拡大シートを液晶表示装置に組み込むための余分な
接着工程を設ける必要がなくなり、該接着工程を設ける
ことに起因する画質の低下等種々のトラブルを防止し得
るという利点がある。

【００２１】又、視野角拡大シートを光硬化性樹脂組成
物、熱硬化性樹脂によって作製する場合には、溶液キャ
スティング法や塗工法等で膜を直接もしくは転写して形
成した後、硬化工程を設けて上記光学素子上に視野角拡
大シートを貼着して作製される。

【００２２】上記の如く作製された請求項１記載の視野
角拡大シートは、図１に模式的に表される如く、透明な
マトリックス樹脂１１中に、透明な光拡散粒子１２が均
質に分散している。上記視野角拡大シートは、図２に示
す如く液晶セルと偏向板の間もしくは図３に示す如く偏
向板の外側に設置される。図２及び図３のいずれの場合
でも視野角拡大効果は得られ、比較が難しいが、前者の
方が外光反射によるコントラストの低下が少なく、シャ
ープな良質の画質を得易い。

【００２３】又、上記請求項１記載の視野角拡大シート
は、液晶ディスプレイのみならず、背面投写型プロジェ
クションディスプレイの視野角拡大にも有効である。背
面投写型プロジェクションディスプレイに組み込む場
合、集光用フレネルレンズ等の光学素子よりも観察者側
に設置すると良好な視野角拡大効果を得ることができ
る。又、左右視野角拡大用のレンチキュラーレンズと併
用することもできる。この場合、上記請求項１記載の視
野角拡大シートはレンチキュラーレンズより観察者側に
設置される。

【００２４】

【作用】請求項１記載の本発明の視野角拡大シートは、
透明なマトリックス樹脂中に透明な光拡散粒子を充填し
てなる視野角拡大シートであって、マトリックス樹脂の
屈折率と光拡散粒子の屈折率との差が０．０５〜０．２
の範囲にあるものであるので、視野角拡大シートと他の
光学素子との間でモアレ等の光学トラブルを起こすこと
なく、又、画像のシャープネスが低下することなく、液
晶表示装置の有する観察方向によって表示品質が大きく
変動するという欠点を補い得る。

【００２５】請求項２記載の液晶表示装置は、液晶セル
の一方の側に、該液晶セルに対し垂直方向に光線を入射
するバックライト装置が設けられ、他方の側に請求項１
記載の視野角拡大シートが設けられてなるものであるの
で、良好な画面が得られる視野角が狭いという液晶表示
装置の欠点を、液晶表示装置の他の性能を損なうことな
く視野角を拡大することができる。

【００２６】

【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。

【００２７】（実施例１） （粒子分散塗料の調整）ポリメチルメタクリレート（住
友化学社製、商品名：スミペックスＬＯ６）２５重量
部、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパント
リアクリレート（東亜合成化学社製、商品名：アロニッ
クスＭ−３６０）４０重量部、ベンジルジメチルケター
ル（チバガイギー社製、商品名：イルガキュア６５１）
１重量部を暗所でメチルエチルケトン２００重量部に溶
解させ、紫外線硬化性マトリックス樹脂とした。得られ
た上記紫外線硬化性マトリックス樹脂の硬化物の屈折率
は１．５０であった。上記紫外線硬化性マトリックス樹
脂に、平均粒径５μｍのジビニルベンゼン−アクリル共
重合樹脂製微粒子（積水ファインケミカル社製、商品
名：ミクロパールＳＰ−２０５、屈折率１．５７）３５
重量部を加え、攪拌混合し、粒子分散塗料を調整した。

【００２８】（仮支持体への塗布）厚さ２５μｍの透明
なポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）フィルムを仮
支持体とし、該仮支持体フィルム表面に上記粒子分散塗
料を、乾燥後の厚さが３０μｍとなるようにキャスティ
ング法によって塗布した。

【００２９】（偏光板への転写）仮支持体上に塗布され
た上記粒子分散樹脂塗膜を、ラミネーターを用いて１２
０℃×５ｋｇ／ｃｍ² にて偏向板上に転写した。次い
で、偏向板上に転写された上記粒子分散樹脂塗膜を仮支
持体であるＰＥＴフィルム上から超高圧水銀ランプを用
いて、紫外線を１０００ｍＪ／ｃｍ² 照射し、上記粒子
分散樹脂塗膜を硬化させ、然る後、仮支持体のＰＥＴフ
ィルムを剥離して偏向板上に視野角拡大シートを作製し
た。

【００３０】（実施例２）実施例１の平均粒径５μｍの
ジビニルベンゼン−アクリル共重合樹脂製微粒子３５重
量部に替えて、平均粒径８μｍの酸化タングステン粉末
（屈折率１．６８）６０重量部を用いたこと以外、実施
例１と同様にして偏向板上に視野角拡大シートを作製し
た。

【００３１】（比較例１）実施例１の平均粒径５μｍの
ジビニルベンゼン−アクリル共重合樹脂製微粒子３５重
量部に替えて、平均粒径２μｍのソーダガラス粉末（屈
折率１．５２）１６０重量部を用いたこと以外、実施例
１と同様にして偏向板上に視野角拡大シートを作製し
た。

【００３２】（比較例２）実施例１の平均粒径５μｍの
ジビニルベンゼン−アクリル共重合樹脂製微粒子３５重
量部に替えて、平均粒径８μｍの酸化マグネシウム粉末
（屈折率１．７２）４０重量部を用いたこと以外、実施
例１と同様にして偏向板上に視野角拡大シートを作製し
た。

【００３３】（実施例３）実施例１で得られた視野角拡
大シートを、図２に示す構成で組み込み、液晶表示装置
を作製した。猶、視野角拡大シート以外の光学装置は、
市販のＴＦＴ型ＬＣＤテレビ（シャープ社製、商品名：
６Ｅ−３Ｃ）を用いた。

【００３４】（実施例４）実施例２で得られた視野角拡
大シートを、図２に示す構成で組み込み、液晶表示装置
を作製した。猶、視野角拡大シート以外の光学装置は、
実施例１同様、市販のＴＦＴ型ＬＣＤテレビ（シャープ
社製、商品名：６Ｅ−３Ｃ）を用いた。

【００３５】（比較例３）視野角拡大シートを用いない
で、実施例３で用いた市販のＴＦＴ型ＬＣＤテレビ（シ
ャープ社製、商品名：６Ｅ−３Ｃ）を液晶表示装置とし
て準備した。

【００３６】（比較例４）比較例１で得られた視野角拡
大シートを、図２に示す構成で組み込み、液晶表示装置
を作製した。猶、視野角拡大シート以外の光学装置は、
実施例１同様、市販のＴＦＴ型ＬＣＤテレビ（シャープ
社製、商品名：６Ｅ−３Ｃ）を用いた。

【００３７】（比較例５）比較例２で得られた視野角拡
大シートを、図２に示す構成で組み込み、液晶表示装置
を作製した。猶、視野角拡大シート以外の光学装置は、
実施例１同様、市販のＴＦＴ型ＬＣＤテレビ（シャープ
社製、商品名：６Ｅ−３Ｃ）を用いた。

【００３８】（性能評価）上記実施例及び比較例で得ら
れた視野角拡大シート及びこれらの視野角拡大シート
を、図２に示す構成で組み込んだ上記実施例及び比較例
の液晶表示装置の性能について、コントラスト、正
面輝度及び視野角を測定した。猶、コントラスト
は、法線方向で測定した。又、正面輝度は比較例３の
視野角拡大シートを用いない液晶表示装置を１００とし
た相対値で示した。視野角については、コントラスト
５以上で階調反転のない領域を視野と定義して測定し
た。測定結果は表１に示す。

【００３９】

【表１】

【００４０】表１より、上記いずれの本発明の実施例で
得られた液晶表示装置も、視野角拡大シートによって、
真横に近い位置からでも良好な画像が観察された。正面
輝度については、比較例３及び比較例４に比して数値的
に小さい値となっているが、この程度の低下では実用上
で全く上記比較例のものと優劣がない。又、モアレや光
学歪みを原因とするシャープネスの低下やその他画質の
低下も全く見られなかった。

【００４１】

【発明の効果】本発明の視野角拡大シート及び液晶表示
装置は、叙上の如く構成されているので、視野角拡大シ
ートと他の光学素子との間でモアレ等の光学トラブルを
起こすことなく、又、画像のシャープネスを低下させる
ことなく、液晶表示装置の有する観察方向によって表示
品質が大きく変動するという欠点を補い、良好な画面が
得られる視野角を拡大することができる。

【００４２】

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１記載の本発明の視野角拡大シートを模
式的に表らわした一部切欠断面図である。

【図２】請求項２記載の本発明の液晶表示装置の光学素
子の配列を、その一実施例につき説明するための説明図
である。

【図３】請求項２記載の本発明の液晶表示装置の光学素
子の配列を、他の実施例につき説明するための説明図で
ある。

【符号の説明】

１ 視野角拡大シート １１ 透明なマトリックス樹脂 １２ 透明な光拡散粒子 ２ バックライト装置 ３ 液晶セル ４ 偏向板

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 透明なマトリックス樹脂中に透明な光拡
   散粒子を充填してなる視野角拡大シートであって、マト
   リックス樹脂の屈折率と光拡散粒子の屈折率との差が
   ０．０５〜０．２の範囲にあることを特徴とする視野角
   拡大シート。
2. 【請求項２】 液晶セルの一方の側に、該液晶セルに対
   し垂直方向に光線を入射するバックライト装置が設けら
   れ、他方の側に請求項１記載の視野角拡大シートが設け
   られてなることを特徴とする液晶表示装置。