JPH08334596A - 使用済燃料貯蔵設備 - Google Patents

使用済燃料貯蔵設備

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Publication number
JPH08334596A
JPH08334596A JP7140214A JP14021495A JPH08334596A JP H08334596 A JPH08334596 A JP H08334596A JP 7140214 A JP7140214 A JP 7140214A JP 14021495 A JP14021495 A JP 14021495A JP H08334596 A JPH08334596 A JP H08334596A
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JP
Japan
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fuel
bracket
storage facility
rack
support hardware
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Pending
Application number
JP7140214A
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English (en)
Inventor
Hidenobu Hasegawa
秀信 長谷川
Tsutomu Tomatsu
勉 戸松
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH08334596A publication Critical patent/JPH08334596A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】燃料ラックの剛性を高めて地震荷重の低減と、
構造の簡素化を図る。 【構成】燃料プール1内に複数の燃料ラック2を収納貯
蔵する使用済燃料貯蔵設備において、燃料プール1の内
壁に上部サポート金物5と下部サポート金物6を取り付
け、この上部サポート金物5と下部サポート金物6より
僅かに高い位置に上部ブラケット3と下部ブラケット4
を燃料ラック2の側面に取り付ける。上部サポート金物
5と上部ブラケット3を積み合わせ、また下部サポート
金物6と下部ブラケット4を積み合わせてその積層部分
にピンを垂直方向から挿入して結合する。複数の対向す
る燃料ラック2,2間は各上下部ブラケット3,4に連
結板7を載置して積み合わせてピン結合する。それぞれ
ピン結合する上下部サポート金物5,6、上下部ブラケ
ット3,4および連結板7に長穴を設けて、この長穴に
より水平方向への融通性を保つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原子炉から取り出された
使用済燃料集合体を燃料プール内の燃料ラックに貯蔵す
る使用済燃料貯蔵設備に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所で使用される燃料集合体は
一定期間の使用後に原子炉炉心から取り出され、燃料プ
ールへ水中移送された後、遮蔽を保つため水中に設置さ
れた燃料ラック内に貯蔵され、崩壊熱除去の目的で一定
期間冷却される。
【0003】このような使用済燃料貯蔵設備は燃料プー
ル内に多数の燃料ラックが配設されたもので、燃料ラッ
クは一般に使用済燃料集合体を垂直に保持するととも
に、その燃料集合体が末臨界状態を維持し得るような構
造、材質を採用している。また、燃料ラックは地震時に
おいても使用済燃料集合体を確実に保持し、末臨界性を
維持するため、燃料プールに強固に固定されている。
【0004】図10により従来の使用済燃料貯蔵設備を説
明する。図中符号1は燃料プールで、この燃料プール1
内に複数の燃料ラック2が設置され、この燃料ラック2
内に原子炉から取り出された多数の使用済燃料集合体19
が収納され、再処理工場へ移送するまでの間水中保管さ
れる。燃料プール1内には使用済燃料集合体19の崩壊熱
除去と放射線の遮蔽の目的で、水18が張られている。
【0005】図11は図10における使用済燃料貯蔵設備の
燃料ラック2を一部縦断で示す正面図で、図12は図11の
平面図を示している。図11および図12から明らかなよう
に燃料ラック2は燃料プール1の底面に据付けられ、角
筒体20により形成された多数個の貯蔵セル内に燃料集合
体19を収納し貯蔵する。
【0006】角筒体20は、例えば溶接等の方法によりベ
ース21に相互に固着され、角筒体20の下端はベース21に
連結される。ベース21は燃料集合体19の下端を支持する
とともに燃料ラック2全体を燃料プール1の底面に固定
する役目を持っている。即ち、燃料プール1の底面に埋
め込まれた基礎ボルト22とナット23により燃料ラック2
は燃料プールに強固に固定される。
【0007】このようにして燃料ラック2は燃料プール
1の底面に強固に固定されているため、地震時に水平荷
重が作用しても転倒することがなく、燃料集合体19の未
臨界性を維持し安全に保持することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の使用済燃料貯蔵
設備によれば、燃料ラック2が燃料プール1内に自立し
て設置され、そのベース21部において燃料プール1の底
面に埋め込まれた基礎ボルト22にナット23を締め付けて
固定した構造のため、燃料ラック2は上端が自由で下端
が固定の片持ばり状となっており、その剛性が不足しが
ちである。
【0009】このため、地震時に原子炉建屋と共振して
過荷重が作用すると燃料ラック2の根本部や燃料プール
1の基礎ボルト22に無理な力が加わることが考られ、こ
れらの部分を厳重に補強しなければならないという欠点
があった。
【0010】この欠点を解決するために例えば燃料プー
ル1の壁面から直角方向に水平に支持材を突き出させ、
この支持材に燃料ラック2の上端を強固に固定して、地
震時における燃料ラック2の根本部および燃料プール1
の基礎ボルト22の過大な荷重を軽減させることも考えら
れる。
【0011】しかしながら、燃料集合体19は崩壊熱を持
つため、この崩壊熱により燃料ラック2および支持材が
加熱されて熱膨張し、燃料ラック2の上端に支持材の熱
膨張による強制的な変位が発生する課題がある。
【0012】また、燃料ラック2はその根本部において
燃料プール1に強固に固定されているため、燃料ラック
2の根本部に大きな曲げモーメントが作用することにな
り、結果的に熱応力を受けるという新たな課題もある。
【0013】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、燃料ラックの剛性を高めて地震時の建屋と
の共振により燃料ラックの根本部および燃料プールの基
礎ボルト部に働く過大な荷重を防止するとともに、燃料
ラックの根本部および燃料プールの基礎ボルト部に働く
荷重を減少させ、これにより補強を軽減して構造を簡素
化した使用済燃料貯蔵設備を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、冷却水を内包
し得る燃料プールと、この燃料プール内に多数配設され
原子炉から取り出された燃料集合体を収納貯蔵する貯蔵
セルを備えた燃料ラックとから構成される使用済燃料貯
蔵設備において、前記燃料プールの内壁面に取り付けら
れこの壁面と直角方向に長穴を有するサポート金物と、
前記燃料ラックの側面に前記サポート金物よりわずかに
高い位置に設けられかつ前記サポート金物の長穴と合致
する長穴を有するブラケットと、前記長穴の短径方向と
同じ直径を持ち前記サポート金物の長穴と前記ブラケッ
トの長穴に垂直方向に挿入されるピンと、前記燃料プー
ル壁側の燃料ラックに隣接する燃料ラックに設けられた
ブラケットと、このブラケットと前記燃料プール壁側の
燃料ラックのブラケットとの上面に載置された連結板と
この連結板に設けられた長穴と、この連結板の長穴と前
記ブラケットの長穴とを重ね合わせてこれらの長穴内に
挿入するピンとを備えたことを特徴とする。
【0015】
【作用】燃料プールの内壁面に少なくとも上下2段にサ
ポート金物を取り付け、これらのサポート金物と取り合
う位置の燃料ラックの外側面に少なくとも2段にブラケ
ットを設置する。これらのサポート金物とブラケット金
物に相対する長穴を設け、これらの長穴を積み合わせて
上方からピンを長穴内に挿入し、サポート金物とブラケ
ットとを互いに連結する。
【0016】一方、燃料ラックの燃料プール壁との反対
面にもブラケットを取り付け、前記燃料ラックと連結す
べき他の燃料ラックのブラケットに連結板を介して連結
する。つまり、ブラケットおよび連結板にも相対する長
穴が設けてあり、連結板の上方からピンを長穴内に挿入
してブラケットと連結板とを互いに連結する。
【0017】しかして、長穴とピンによる連結によれ
ば、長穴の長径方向には変位可能となり、長穴の短径方
向には変位の拘束をし得る。この連結構造を平面での直
角2方向に設けることにより熱変位を吸収するとともに
地震荷重を支持することができる。
【0018】すなわち、燃料プール壁面に上述のサポー
ト金物を平面での直角2方向に設け燃料ラックのブラケ
ットと長穴とピンで取り合うことにより地震時にはその
長穴の短径方向と地震力の方向が一致する燃料プール壁
面のサポート金物が燃料ラックの変位を拘束し、その荷
重を支える。 燃料ラック同士のブラケットと連結板の
ジョイントも同様である。
【0019】一方、燃料の崩壊熱の加熱により燃料プー
ル壁に取り付けられたサポート金物が熱膨張しその長穴
の短径方向に燃料ラックを強制変位させた場合、サポー
ト金物の取り付けてある燃料プール壁面と直角方向の壁
面に取り付けてあるサポート金物にその壁面に平行に燃
料ラックが変位することによる荷重が作用しても、サポ
ート金物の長穴とピンとの隙間によりこの変位が吸収さ
れ燃料ラックのブラケットおよび燃料プールのサポート
金物に荷重を生じさせることはない。
【0020】この連結構造を少なくとも上下2段に設置
して燃料ラックの上端と下端を支持することにより燃料
ラックの固有振動数を上げて剛とし、地震荷重の低減を
図るることができ、もって、燃料ラックの補強および燃
料プール床面の構造見直しによる簡素化を図ることがで
きる。
【0021】
【実施例】図1から図5を参照しながら本発明に係る使
用済燃料貯蔵設備の第1の実施例を説明する。なお、図
1は本発明に係る実施例における使用済燃料貯蔵設備の
4分の1を示す平面図、図2は図1のC−C矢視方向断
面における縦断面図、図3は図2のD部を拡大した部分
断面図、図4は図3のE−E矢視方向断面における平面
図、図5(a),(b)は図3および図4のサポートと
ブラケットを示す斜視図である。各図中、図10から図12
と同一部分には同一符号を付して重複する部分の説明は
省略する。
【0022】この第1の実施例が従来例と異なる点は図
1および図2に示すように、燃料プール1の内壁面に上
部サポート金物5aと下部サポート金物6aを上下2段
にわたって取り付け、これらの上部サポート金物5aと
下部サポート金物6aに対向した燃料ラック2の側面に
上部ブラケット3aと下部ブラケット4aを取り付けた
ことにある。また、燃料プール1の内壁面側の燃料ラッ
ク2と、この燃料ラック2に隣接する燃料ラック2にも
上下部ブラケット3a,4aを取り付けて連結板7によ
り連結したことにある。
【0023】上部サポート金物5aおよび第1の下部サ
ポート金物6aは図3および図4に拡大して示すよう
に、燃料プール1の壁に溶接などの手段で垂直に取り付
けられる板状プレート8と、このプレート8に水平に固
着された板状サポート9から構成されている。
【0024】サポート9は図5(a)に拡大して示した
ように、2個所に長穴10が設けられており、この長穴10
は燃料プール1の壁に平行な方向にその長径方向の軸を
持っている。
【0025】一方、燃料ラック2にも燃料プール1の壁
に取り付けられた第1の上部サポート金物5aおよび第
1の下部サポート金物6aと取り合うような高さに、燃
料ラック2の1面に対して2個の第1の上部ブラッケッ
ト3aおよび1個の第1の下部ブラッケット4aがそれ
ぞれ第1図の平面図において重ならないように取り付け
られている。
【0026】これら第1の上部ブラッケット3aおよび
第1の下部ブラッケット4aにも上記サポート9と同様
に燃料プール1の壁に図5(b)に拡大して示すように
平行な長径方向の軸を持つ長穴10が2個所設けられてい
る。
【0027】しかして、燃料ラック2の重量を燃料プー
ル1の底面で支えるために燃料ラック2の重量が第1の
上部サポート金物5aおよび第1の下部サポート金物6
aに掛からないように第1の上部ブラッケット3aおよ
び第1の下部ブラッケット4aとサポート9との間には
図3に示すように製作公差等を考慮した適切な隙間12を
設けてそれぞれ設置される。
【0028】そして、図3および図4に示すように燃料
プール1に取り付けられたサポート金物5と燃料ラック
2に取り付けられた上部ブラケット3aとはそれぞれ設
けられた長穴10を積ね合わせてその長穴10にピン11を挿
入して連結される。
【0029】このピン11は図3に示すように軸部11aの
直径が長穴10の短径に相当し、長穴10を通って落下しな
いように軸部11aより大きな頭部11bを持ち、軸部11a
の先端は長穴10への挿入性を考慮して円錐形に形成して
いる。このため、図4に示すように長穴10とピン11間に
は隙間13が形成されることとなる。
【0030】また、燃料ラック2の燃料プール1と相対
する面の反対面にも燃料プール1面と同じ高さに第1の
上部ブラケット3aおよび第1の下部ブラケット4aが
設けられ、結局燃料ラック2の周囲の4面に上部ブラケ
ット3および下部ブラケット4が設置されることにな
る。
【0031】燃料ラック2同士は図2に示すように、第
1の上部ブラケット3aおよび第1の下部ブラケット4
aを相対するように配置され、その上面に連結板7が載
置される。
【0032】この連結板7は4個所の長穴10を持ちそれ
ぞれ燃料ラック2に取付られた第1の上部ブラケット3
aおよび第1の下部ブラケット4aの長穴10に対応し、
この長穴10にその短径に相当する直径をもつピン11を
挿入し、燃料プール1への連結と同様の方法で連結す
る。
【0033】第1および第2の上,下部サポート金物5
a、5b、6a、6bを燃料プール1のそれぞれの壁面
に必要個数設置し、燃料ラック2の4面に第1および第
2の上,下部ブラッケット3a,3b,4a,4bを設
置することにより燃料ラック2を燃料プール1に支持す
ることができる。
【0034】また、上下部サポート金物5,6およびブ
ラケット3,4を燃料ラック2の上端付近と下端付近に
設けることにより燃料ラック2を効果的に支持すること
ができる。
【0035】つぎに、上記実施例の作用を説明する。地
震が発生して燃料ラック2に横方向の荷重が作用した場
合、燃料ラック2のブラッケット3から連結板7を介し
て隣の燃料ラック2に荷重が伝達され、最終的には燃料
プール1の壁に取り付けられたサポート金物5,6に荷
重が作用し支持される。
【0036】地震時に、図1に示すA方向に地震力が働
いた場合は、第1の上部サポート金物5aおよび第1の
下部サポート金物6aが燃料ラック2の荷重を支えるこ
ととなり、例えば、第1の上部サポート金物5aの長穴
10と燃料ラック2の第1の上部ブラッケット3aの長穴
10に差し込まれたピン11によりA方向の荷重を伝達す
る。第2の上部サポート金物5bはその長穴10の長径の
方向とピン11との間に隙間13があることから地震荷重を
負担しない。
【0037】一方、原子炉から取り出された燃料の崩壊
熱により燃料ラックおよびサポート金物が加熱されて熱
膨張が発生した場合、A方向の変位は第2の上部サポー
ト金物5bおよび第2の下部サポート金物6bの長穴10
とピン11との隙間13により吸収することができる。
【0038】また、垂直方向に燃料ラック2が熱膨張し
たとしても、図3に示すようにサポート金物5,6と燃
料ラック2のブラケット3,4との製作公差を考慮した
隙間12に余裕を持つことにより吸収し得る。
【0039】さらに、燃料ラック2の1面において、例
えば第1の上部ブラケット3aと第1の下部ブラケット
4aが平面上で重ならない位置にあるため、ピン11に上
方からアクセスでき、燃料ラック2の据付けおよび取り
外しが容易に行える。
【0040】なお、一般に地震による水平力が燃料ラッ
ク2に作用した場合、下端は燃料プール1の底面との間
に摩擦力が発生し、上端の水平力に比べて下端の水平力
が小さくなるため、上部ブラケットを2個とし、下部ブ
ラッケトを1個にできる。
【0041】しかして、この第2の実施例によれば燃料
ラック2,2同士を上下2段で連結し全体を燃料プール
1の内壁金物に荷重を支持させることにより、燃料ラッ
クの剛性を上げて、地震荷重の低減を図ることができる
と同時に燃料の崩壊熱による熱膨張に起因する相対変位
を吸収することができる。これにより、燃料ラックの補
強および燃料プール床面の構造見直しによる簡素化を行
うことができる。
【0042】つぎに図6により本発明に係る第2の実施
例を説明する。
【0043】この第2の実施例では第1の実施例と同様
に燃料プール1の内壁にサポート金物5を取り付ける
が、このサポート金物5は垂直方向のプレート8と水平
方向のサポート9とからなっており、サポート9には固
定ピン14が上向きに予め固定されている。
【0044】本実施例によれば、燃料ラック2を据付け
た場合、上部ブラケット3の長穴10に固定ピン14を挿入
して燃料ラック2をサポート金具5に連結する。したが
って、第1の実施例におけるピン11の取付工程が省略で
きるため、特に水中での燃料ラック2の追加設置工事に
は有効となる。なお、図2に示したように連結板7に下
方に向けて固定ピン14を下向きに予め固定しておいても
上記と同様の効果が得られる。
【0045】つぎに図7および図8により本発明の第3
の実施例を説明する。この第3の実施例は、燃料ラック
2のブラケット3と燃料プール1のサポート金物5のそ
れぞれの長穴10の短径方向にずれが生じてピン11が挿入
できない場合、ブラケット3とサポート9との連結に偏
心ピン15を用いることにある。
【0046】この偏心ピン15は図8に示したように、下
部軸15aの直径が上部軸15bの直径に比べて小さくかつ
偏心しているため、ブラケット3およびサポート金物5
の長穴10の短径をそれぞれ対応する直径に合わせておけ
ば、偏心ピン15の下端をサポート金物5の長穴10に挿入
して回転させて、ブラッケット3の長穴10にも上部を挿
入し得る。
【0047】図9は本発明の第4の実施例を示したもの
で、図2と同一部分には同一符号を付して重複する部分
の説明は省略する。この第4の実施例では燃料プール1
の底面に据付ベース17を設置し、この据付ベース17上に
複数個の燃料ラック2を据付け、これらの燃料ラック2
を固定ボルト16で据付ベース17に強固に固定したことに
ある。
【0048】この第4の実施例では、据付ベース17の端
部17aに折曲して突出した水平面が形成されており、こ
の水平面に第1の下部サポート金物6aと取り合う位置
に図5に示すような長穴10が形成されている。そして、
図3に示したようなピン11を長穴に挿入して第1の下部
サポート金物6aと端部17aとを連結する。また、燃料
プール1と燃料ラック2の上部は前記第1の実施例と同
様に、第1の上部ブラケット3aおよび第1の上部サポ
ート金物5aが設けられ、これらにより連結する。
【0049】この第4の実施例によれば、据付ベース17
が第1の上部サポート金物5aと同様に熱膨張するため
熱応力の発生がなく、また、据付ベース17と複数の燃料
ラック2を予め固定ボルト16により組み立てた後に燃
料プール1内に吊り込めるため、据付け工期の短縮を図
ることができる。
【0050】なお、上記各実施例において、ピン11およ
び偏心ピン15の形状は必ずしも断面が円形である必要は
無く、長穴10に挿入できる形状であれば任意の断面形状
を持っても良い。また、サポート金物5とブラケット3
およびブラケット3と連結板7の組み合わせにおいて、
両方とも長穴を持つ必要は無く、どちらか一方が任意断
面の貫通孔であっても良い。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、燃料ラック同士を上下
2段で連結し全体を燃料プール壁金物に荷重を支持させ
ることにより、燃料ラックの剛性を高めて地震荷重の低
減を図ることができるとともに燃料の崩壊熱による熱膨
張に起因する相対変位を吸収することができる。
【0052】これにより、燃料ラックの構造体に加わる
荷重が低減でき、この構成部材となる補強および各部材
を連結する溶接量も削減できることから、製造工期の短
縮を図るとともに溶接に起因する変形量も小さく抑える
ことができ精度の良い燃料ラックを提供することができ
る。また、燃料プール床面に荷重が集中せず、壁面に分
散するため、燃料プール下地全体の構造の簡素化にも寄
与し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る使用済燃料貯蔵設備の第1の実施
例の1/4を示す平面図。
【図2】図1におけるC−C矢視方向を切断して示す縦
断面図。
【図3】図2におけるD部を拡大して示す部分断面図。
【図4】図3におけるE−E矢視方向から見た平面図。
【図5】(a)は図3におけるサポートを示す斜視図、
(b)は図4におけるブラケットを示す斜視図。
【図6】本発明の第2の実施例における要部を示す縦断
面図
【図7】本発明の第3の実施例における要部を示す縦断
面図。
【図8】図7における偏心ピンを示す斜視図。
【図9】本発明の第4の実施例を示す側面図。
【図10】従来の使用済燃料貯蔵設備を示す縦断面図。
【図11】図10における使用済燃料貯蔵設備内の燃料ラ
ックを一部断面で示す正面図。
【図12】図11における燃料ラックの平面図。
【符号の説明】 1…燃料プール、2…燃料ラック、3…上部ブラケッ
ト、4…下部ブラケット、5…上部サポート金物、6…
下部サポート金物、7…連結板、8…プレート、9…サ
ポート、10…長穴、11…ピン、12,13…隙間、14…固定
ピン、15…偏心ピン、16…固定ボルト、17…据付ベー
ス、18…水、19…燃料集合体、20…角筒体、21…ベー
ス、22…基礎ボルト、23…ナット、24…貯蔵セル。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却水を内包し得る燃料プールと、この
    燃料プール内に多数配設され原子炉から取り出された燃
    料集合体を収納貯蔵する貯蔵セルを備えた燃料ラックと
    から構成される使用済燃料貯蔵設備において、前記燃料
    プールの内壁面に取り付けられこの壁面と直角方向に長
    穴を有するサポート金物と、前記燃料ラックの側面に前
    記サポート金物よりわずかに高い位置に設けられかつ前
    記サポート金物の長穴と合致する長穴を有するブラケッ
    トと、前記長穴の短径方向と同じ直径を持ち前記サポー
    ト金物の長穴と前記ブラケットの長穴に垂直方向に挿入
    されるピンと、前記燃料プール壁側の燃料ラックに隣接
    する燃料ラックに設けられたブラケットと、このブラケ
    ットと前記燃料プール壁側の燃料ラックのブラケットと
    の上面に載置された連結板とこの連結板に設けられた長
    穴と、この連結板の長穴と前記ブラケットの長穴とを重
    ね合わせてこれらの長穴内に挿入するピンとを備えたこ
    とを特徴とする使用済燃料貯蔵設備。
  2. 【請求項2】 前記サポート金物は垂直方向のプレート
    と水平方向のサポートとが一体的に結合したものからな
    ることを特徴とする請求項1記載の使用済燃料貯蔵設
    備。
  3. 【請求項3】 前記サポート金物およびブラケットを上
    下方向に少なくとも2段に設けたことを特徴とする請求
    項1記載の使用済燃料貯蔵設備。
  4. 【請求項4】 前記少なくとも上下2段に設けたサポー
    ト金物およびブラケットを平面上で重ならないように配
    置したことを特徴とする請求項1記載の使用済燃料貯蔵
    設備。
  5. 【請求項5】 前記少なくとも上下2段に設けたサポー
    ト金物およびブラケットを上段における設置個数を下段
    に比べて多くしてなることを特徴とする請求項1記載の
    使用済燃料貯蔵設備。
  6. 【請求項6】 前記ピンは下部軸の径と上部軸の径が相
    違しかつ偏心している偏心ピンであることを特徴とする
    請求項1記載の使用済燃料貯蔵設備。
  7. 【請求項7】 前記サポート金物は上方を向いた固定ピ
    ンを持つことを特徴とする請求項1記載の使用済燃料貯
    蔵設備。
  8. 【請求項8】 前記連結板は下方を向いた固定ピンを持
    つことを特徴とする請求項1記載の使用済燃料貯蔵設
    備。
  9. 【請求項9】 前記ピンは任意の断面形状を持つことを
    特徴とする請求項1記載の使用済燃料貯蔵設備。
  10. 【請求項10】 前記サポート金物とブラケットおよび
    ブラケットと連結板の組み合わせにおいていずれか一方
    は長穴ではなく任意断面の貫通孔を持つことを特徴とす
    る請求項1記載の使用済燃料貯蔵設備。
  11. 【請求項11】 前記燃料プール底面に据付けられ前記
    下段のサポート金物と長穴およびピンで取り合う複数の
    継手を持った据付ベースと複数の燃料ラックを上記据付
    ベースに固定する手段とを備えてなることを特徴とする
    請求項1記載の使用済燃料貯蔵設備。
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