JP2019027941A - 核燃料貯蔵ラック群 - Google Patents
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Abstract
Description
このようなフリースタンディングラックを複数備えた核燃料貯蔵ラック群は、互いに隣り合う位置に配置された核燃料貯蔵ラック同士を連結する連結器を有する。
したがって、核燃料貯蔵ラックの外壁面(側面)の上部及び下部のそれぞれに対して連連結器を設ける場合、ボルトの締結作業の邪魔にならないように、鉛直方向において連結器が重ならないように配置させる必要があった。
また、核燃料配置部分よりも上方に上部連結部を設けるとともに、核燃料配置部分よりも下方に下部連結部を設けることで、核燃料貯蔵ラック間に存在する液体による減速効果が低下することを抑制可能となる。これにより、未臨界性に悪影響を及ぼすことを抑制できる。
図1〜図4を参照して、本実施形態の核燃料貯蔵ラック群10について説明する。図1では、説明の便宜上、本実施形態の核燃料貯蔵ラック群10以外の構成である核燃料貯蔵ピット1を図示する。また、図1では、紙面の都合上、一例として、4つの核燃料貯蔵ラック(具体的には、核燃料貯蔵ラック11〜14)を用いた場合を例に挙げて図示している。図4では、紙面の都合上、核燃料貯蔵ラック群10の一部の構成要素を省略して図示する。
図1及び図2において、X方向は核燃料貯蔵ピット1の幅方向を示している。図1〜図4において、Y方向はX方向に対して直交する核燃料貯蔵ピット1の長さ方向を示している。また、以下の説明では、X方向及びY方向に対して平行な面方向を「水平面方向」という。
図2〜図4において、Z方向は、水平面方向に対して直交(X方向及びY方向に対して直交)する鉛直方向(上下方向でもある)を示している。図1〜図4に示す構造体において、同一構成部分には同一符号を付す。
ここで、核燃料貯蔵ピット1の構成について説明する。核燃料貯蔵ピット1は、Y方向において対向配置された壁部2,4と、X方向において対向配置され、かつ壁部2,4と一体に構成された壁部3,5と、壁部2〜5の下端部と一体とされた床部6と、を有する。
壁部4は、Y方向に対して直交する平面であり、かつ液体7と接触する壁面4aを有する。壁面4aは、Y方向において壁面2aと対向して配置されている。
壁部5は、X方向に対して直交する平面であり、かつ液体7と接触する壁面5aを有する。壁面5aはX方向において壁面3aと対向して配置されている。
床部6は、Z方向に対して直交する平面であり、かつ液体7と接触する床面6aを有する。
核燃料貯蔵ラック群10は、核燃料貯蔵ラック11〜14(複数の核燃料貯蔵ラック)と、複数の鉄道用連結器17,18と、複数の連結解除機構20と、複数の核燃料集合体21と、を有する。
核燃料貯蔵ラック11は、ベースプレート25と、複数の脚部27と、下部支持格子31と、中部支持格子32と、上部支持格子33と、外板35,36と、複数のラックセル39と、外壁面40A〜40Dと、を有する。
複数の脚部27は、ベースプレート25の下面に設けられている。複数の脚部27は、ベースプレート25を支持している。複数の脚部27は、床面6a上に載置されている。
外枠31Aは、内枠31Bを囲む矩形とされた枠体である。外枠31Aは、外壁面40A〜40Dの一部を構成する外面31aを有する。
上記構成とされた下部支持格子31は、複数のラックセル39の下部を支持している。
上記構成とされた中部支持格子32は、複数のラックセル39の高さ方向における中部を支持している。
上部支持格子33は、外板36の上端に配置されている。上部支持格子33は、外板36を挟んだ状態で、Z方向において中部支持格子32と対向するように配置されている。
上部支持格子33は、外枠33Aと、内枠33Bと、を有する。
上記構成とされた上部支持格子33は、複数のラックセル39の高さ方向における上部を支持している。
そして、各外壁面40A〜40Dを構成する外枠31A,32A,33Aの外面31a,32a,33a、及び外板35,36の外面35a,36aは、水平面方向に対して直交する同一平面上に配置されている。
外壁面40Bは、Y方向に対して直交する面である。外壁面40Bは、壁部2の壁面2aと対向する面である。外壁面40Bは、壁面2aから所定の距離離間した位置に配置されている。
外壁面40Dは、X方向に対して直交する面である。外壁面40Dは、外壁面40Aの反対側に配置された面である。外壁面40Dは、核燃料貯蔵ラック13と対向している。
核燃料貯蔵ラック12は、核燃料貯蔵ラック12の外壁面40Bが核燃料貯蔵ラック11の外壁面40Cと対向するように配置されている。
核燃料貯蔵ラック14は、核燃料貯蔵ラック14の外壁面40Bが核燃料貯蔵ラック13の外壁面40Cと対向するように配置されている。
第1及び第2の上部連結部17A,17Bは、X方向またはY方向において、対向するように配置されている。そして、第1の上部連結部17Aと第2の上部連結部17Bとが連結されることで、鉄道用連結器17は、隣り合う位置に配置された核燃料貯蔵ラック11〜14を連結させる。
なお、図7及び図8において、図1〜図6に示す構造体と同一構成部分には同一符号を付す。
したがって、複数の第1の上部連結部17Aを上部支持格子33の外面33aに設けることで、複数の第1の上部連結部17Aを外板35,36に設けた場合と比較して、対向配置された第2の上部連結部17Bに対する第1の上部連結部17Aの位置精度を高めることが可能となる。これにより、第1の上部連結部17Aと第2の上部連結部17Bとの間の連結精度を高めることができる。
このような位置に複数の第1の上部連結部17Aを設けることで、第1の上部連結部17Aを上部支持格子33に固定しやすくなる。また、板材33Dが第1の上部連結部17Aの位置を規制する位置変位抑制部材として機能するので、第1の上部連結部17Aと第2の上部連結部17Bとの間の連結精度をさらに高めることができる。
第2の上部連結部17Bは、核燃料貯蔵ラック11を構成する上部支持格子33の外面33a(外壁面40C)に複数設けられている。複数の第2の上部連結部17Bは、X方向に対して間隔を空けた状態でX方向に配列されている。複数の第2の上部連結部17Bは、核燃料貯蔵ラック12に設けられた1つの第1の上部連結部17AとY方向で対向するように配置されている。
したがって、複数の第2の上部連結部17Bを上部支持格子33の外面33aに設けることで、複数の第2の上部連結部17Bを外板35,36に設けた場合と比較して、対向配置された第1の上部連結部17Aに対する第2の上部連結部17Bの位置の変位を抑制することが可能となる。これにより、第1の上部連結部17Aと第2の上部連結部17Bとの間の連結精度をさらに高めることができる。
このような位置に複数の第2の上部連結部17Bを設けることで、第2の上部連結部17Bを上部支持格子33に固定しやすくなる。また、板材33Dが第2の上部連結部17Bの位置の変位を規制する位置変位抑制部材として機能するので、第1の上部連結部17Aと第2の上部連結部17Bとの間の連結精度をさらに高めることができる。
連結器本体47は、第2の上部連結部17Bと組み合って連結する頭部と、該頭部に一体に形成され、該頭部よりも細い角形中空状の胴部と、連結解除ハンドル49cを連結器本体47の外に延出させる開口部47Aと、を有する。
連結解除ハンドル49cは、F1方向(図10及び図12参照)に常時付勢されている。連結解除ハンドル49cがF2方向(図9及び図11参照)に回転操作されることで、鍵49bと鍵54bの噛み合いが解除されて、鉄道用連結器17の連結が解放される。
第2の上部連結部17Bは、第1の上部連結部17Aを構成する連結器本体47、連結器鍵49、及び緩衝器(図示せず)に対応する連結器本体52、連結器鍵54、及び緩衝器(図示せず)を有する。
連結器鍵54は、連結器鍵49を構成する鍵室49a、鍵49b、連結解除ハンドル49c、及び戻しばね49dと同様な構成とされた鍵室54a、鍵54b、連結解除ハンドル54c、及び戻しばね54dを有する。
同様に、第2の上部連結部17Bの案内部52bが第1の上部連結部17Aの鍵49bに接触すると、案内部52bによって鍵49bが強制的に鍵室49a内で回転して、連結器本体47の中心線に対して鍵49bの平坦面が0°の回転角度に位置する。
これと同時に、第1の上部連結部17Aの鍵49bの平坦面と第2の上部連結部17Bの鍵54bの平坦面とが完全に接合すると、戻しばね49d,54dの付勢力によって鍵49b,54bと一体となって連結解除ハンドル49c,54cがF1方向に回転するため、戻しばね49d,54dが縮小する。
第1及び第2の上部連結部17A,17Bのいずれか一方の連結解除ハンドル49c,54cを戻しばね49d,54dの付勢力に抗して、F2方向に回転させる。
これにより、第1の上部連結部17Aの鍵49bの平坦面と第2の上部連結部17Bの鍵54bの平坦面とが完全に接合した状態で、連結器本体52の中心線に対して鍵49bの平坦面が0°の回転角度に位置するまで鍵49bが回転する。
これにより、鍵49bと鍵54bとの嵌合状態が解除されて、互いに隣り合う位置に配置された核燃料貯蔵ラック11〜14(2つの核燃料貯蔵ラック)同士が分離される。
鉄道用連結器18は、核燃料貯蔵ラック11の外壁面40Cと核燃料貯蔵ラック12の外壁面40Bとの間、核燃料貯蔵ラック11の外壁面40Dと核燃料貯蔵ラック13の外壁面40Aとの間、核燃料貯蔵ラック13の外壁面40Cと核燃料貯蔵ラック14の外壁面40Bとの間、及び核燃料貯蔵ラック12の外壁面40Dと核燃料貯蔵ラック14の外壁面40Aとの間にそれぞれ複数配置されている。
第2の下部連結部18Bは、核燃料貯蔵ラック12を構成する下部支持格子31の外面31a(外壁面40C)に複数設けられている。複数の第2の下部連結部18Bは、X方向に対して間隔を空けた状態でX方向に配列されている。複数の第2の下部連結部18Bは、それぞれ1つの第1の下部連結部18Aと対向配置されている。
したがって、複数の第1及び第2の下部連結部18A,18Bを下部支持格子31の外面31aに設けることで、複数の第1及び第2の下部連結部18A,18Bを外板35,36に設けた場合と比較して、対向配置された第1及び第2の下部連結部18A,18B間の位置精度を高めることが可能となる。これにより、第1の下部連結部18Aと第2の下部連結部18Bとの間の連結精度を高めることができる。
このような位置に複数の第1及び第2の下部連結部18A,18Bを設けることで、第1及び第2の下部連結部18A,18Bを下部支持格子31に容易に固定することができる。
また、板材31Dが第1及び第2の下部連結部18A,18Bの位置を規制する位置変位抑制部材として機能するので、第1の下部連結部18Aと第2の下部連結部18Bとの間の連結精度をさらに高めることができる。
これにより、壁面2a〜4a、及び壁面2a〜4aと接触する外壁面40A〜40Dに局所定な応力集中が発生することを抑制可能になるため、核燃料貯蔵ピット1及び核燃料貯蔵ラック群10の破損を抑制することができる。
連結解除機構20は、固定部61と、引き上げ部62と、第1の解除部材64と、第2の解除部材65と、を有する。
引き上げ部62は、例えば、天井から吊り下げられた状態で固定されていてもよい。また、引き上げ部62は、図7に示す状態から第1及び第2の解除部材64,65の他端側(引き上げ部62側)を引き上げることの可能な構成とされている。
第2の解除部材65は、同一方向に配置された複数の第2の下部連結部18Bの連結解除ハンドル54cの下側に形成された隙間を通過している。
第1及び第2の解除部材64,65としては、例えば、金属製のワイヤ等を用いることが可能である。
核燃料集合体21は、下部ノズル72と、上部ノズル73と、複数の支持格子74と、複数の核燃料棒78と、を有した構成とされており、上部分21A、下部分21B、及び核燃料配置部分21Cを備える。
下部ノズル72は、上部ノズル73の下方に配置されている。下部ノズル72と上部ノズル73との間には、Z方向に配列された複数の支持格子74が設けられている。
核燃料棒78は、上部分78Aと、下部分78Bと、核燃料収容部78Cと、を有する。上部分78Aは、使用済み核燃料81が収容されていない部分である。上部分78Aは、核燃料集合体21の上部分21Aに配置されている。
下部分78Bは、使用済み核燃料81が収容されていない部分である。下部分78Bは、核燃料集合体21の下部分21Bに配置されている。
核燃料収容部78Cは、筒状とされており、内部にペレット状の使用済み核燃料81を収容可能な構成とされている。核燃料収容部78Cは、核燃料集合体21の核燃料配置部分21Cに配置されている。
Claims (7)
- 使用済み核燃料を含む核燃料集合体を収容するとともに、核燃料貯蔵ピット内に貯えられた液体に浸漬された状態で該核燃料貯蔵ピットの底面に対して移動可能に設置されており、かつ複数の外壁面を有する複数の核燃料貯蔵ラックと、
互いに隣り合う位置に配置された前記核燃料貯蔵ラックの前記複数の外壁面のうち、互いに対向する外壁面にそれぞれ設けられた連結部を有するとともに、前記互いに隣り合う位置に配置された核燃料貯蔵ラックを近接させることによって、対向する前記連結部同士を連結させる複数の鉄道用連結器と、
を備える核燃料貯蔵ラック群。 - 前記連結部は、複数設けられており、
複数の前記連結部は、前記外壁面の上部に設けられ、かつ鉛直方向に対して交差する方向に複数配列された上部連結部と、前記外壁面の下部に設けられ、かつ鉛直方向に対して交差する方向に複数配列された下部連結部と、を有しており、
前記上部連結部及び前記下部連結部は、前記鉛直方向において対向配置されている請求項1記載の核燃料貯蔵ラック群。 - 前記複数の核燃料貯蔵ラックは、前記使用済み核燃料を含む前記核燃料集合体が収容された複数のラックセルを有しており、
前記核燃料集合体は、前記ラックセルの上部に配置された上部分と、前記ラックセルの下部に配置された下部分と、前記上部分と前記下部分との間に設けられ、前記使用済み核燃料が配置された核燃料配置部分と、を有しており、
前記使用済み核燃料は、前記核燃料配置部分のみに配置されており、
前記上部連結部は、前記核燃料配置部分よりも上方に設けられており、
前記下部連結部は、前記核燃料配置部分よりも下方に設けられている請求項2記載の核燃料貯蔵ラック群。 - 前記複数の核燃料貯蔵ラックは、平面視格子形状とされており、前記複数のラックセルの上部を支持する上部支持格子と、
平面視格子形状とされており、前記複数のラックセルの下部を支持する下部支持格子と、
前記上部支持格子と前記下部支持格子との間に配置された外板と、
をそれぞれ有しており、
前記外壁面は、前記上部支持格子の外面、前記下部支持格子の外面、及び前記外板の外面を含み、
前記上部連結部は、前記上部支持格子の外面に設けられており、
前記下部連結部は、前記下部支持格子の外面に設けられている請求項2または3記載の核燃料貯蔵ラック群。 - 前記複数の外壁面のうち、前記核燃料貯蔵ピットの壁面と対向する外側面には、前記連結部が配置されていない請求項1から4のうちいずれか一項記載の核燃料貯蔵ラック群。
- 前記複数の鉄道用連結器は、それぞれ連結解除ハンドルを有しており、
前記複数の鉄道用連結器に設けられた前記連結解除ハンドルを一括して引き上げることで、前記複数の鉄道用連結器を構成する前記連結部同士の連結を解除させる連結解除機構を備える請求項1から5のうちいずれか一項記載の核燃料貯蔵ラック群。 - 前記鉄道用連結器は、密着連結器または密着自由連結器である請求項1から6のいずれか一項記載の核燃料貯蔵ラック群。
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