JP6985036B2 - 核燃料貯蔵設備 - Google Patents
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Description
具体的には、核燃料貯蔵用ピット内の水中に配置された核燃料貯蔵ラックに使用済み核燃料棒を収容させることで、使用済み核燃料の貯蔵及び冷却を行う。
さらに、特許文献1では、核燃料貯蔵用ピットの底面にラック支持構造物を設ける必要あるため、煩雑であった。
これにより、簡便な構成で、複数の核燃料貯蔵ラックの水平方向の移動、及び複数の核燃料貯蔵ラックのロッキングの発生を抑制することができる。
図1〜図4を参照して、第1の実施形態の核燃料貯蔵設備10について説明する。図2では、図1に示す核燃料貯蔵ラック24を簡略化して図示する。図3は、図1に示す核燃料貯蔵ラック21〜29のうち、核燃料貯蔵ラック24,25の斜視図である。図3では、一部を切欠いた状態で核燃料貯蔵ラック24を図示する。
図1、及び図3において、Xは核燃料貯蔵用ピット11の幅方向を示している。図1〜図4において、Y方向はX方向に対して直交する核燃料貯蔵用ピット11の長さ方向を示している。図2〜図4において、Z方向はX方向及びY方向に対して直交する鉛直方向を示している。図1〜図4において、同一構成部分には同一符号を付す。
壁部31は、Y方向に対して直交し、かつX方向及びZ方向に延在する内側面31aを有する。壁部32は、X方向に対して直交し、かつY方向及びZ方向に延在する内側面32aを有する。
核燃料貯蔵ラック21〜29は、核燃料貯蔵用ピット11の壁部31〜34及び底部35に固定されていない状態で核燃料貯蔵用ピット11の底面35a上に配置されている。核燃料貯蔵ラック21〜29は、フリースタンディングラックである。核燃料貯蔵ラック21〜29は、水36に浸漬されている。核燃料貯蔵ラック21〜29は、核燃料貯蔵ラック群20を構成している。
複数の脚部41は、ベースプレート40の下面に設けられている。複数の脚部41は、ベースプレート40を支持している。複数の脚部41は、底面35a上に載置されている。
下部支持格子43は、X方向及びY方向に配置されている。下部支持格子43は、ラックセル53の下部(具体的には、下端)が挿入される四角柱形状とされた開口部を複数有する。下部支持格子43は、水平面方向に配置され、かつZ方向に延在する複数のラックセル53の下部を支持する。
上述した下部支持格子43、中部支持格子45、及び上部支持格子47よりなる支持格子部材は、複数のラックセル53の水平面方向への移動や転倒を抑制する。
外周板49は、中部支持格子45の外枠と上部支持格子47の外枠との間から露出された複数のラックセル53の側面を四方から覆うように複数枚設けられている。
このように、核燃料貯蔵ラック21〜29が外周板48,49を有することで、地震の際、核燃料貯蔵ラック21〜29間の隙間において流体(水36)が働き、核燃料貯蔵ラック群20の減衰が大きくなるので、核燃料貯蔵用ピット11に作用する荷重を低下させることができる。
壁側ラックセル群55は、核燃料貯蔵用ピット11の壁部31の内側面31aから所定の範囲内に配置されている。壁側ラックセル群55は、核燃料棒59を収容する収容用ラックセル群56と壁部31の内側面31aとを離間させる。
収容用ラックセル群62は、壁側ラックセル群61よりも内側に配置された複数のラックセル53で構成されている。収容用ラックセル群62を構成する複数のラックセル53には、それぞれ核燃料棒59が収容されている。
収容用ラックセル群65は、壁側ラックセル群64よりも内側に配置された複数のラックセル53で構成されている。収容用ラックセル群65を構成する複数のラックセル53には、それぞれ核燃料棒59が収容されている。
収容用ラックセル群67は、壁側ラックセル群66よりも内側に配置された複数のラックセル53で構成されている。収容用ラックセル群67を構成する複数のラックセル53には、それぞれ核燃料棒59が収容されている。
核燃料貯蔵ラック25は、X方向において核燃料貯蔵ラック22と核燃料貯蔵ラック28との間に配置されている。核燃料貯蔵ラック25は、Y方向において核燃料貯蔵ラック24と核燃料貯蔵ラック26との間に配置されている。
核燃料貯蔵ラック25を構成する全てのラックセル53が収容用ラックセル群69を構成している。
収容用ラックセル群73は、壁側ラックセル群72よりも内側に配置された複数のラックセル53で構成されている。収容用ラックセル群73を構成する複数のラックセル53には、それぞれ核燃料棒59が収容されている。
収容用ラックセル群76は、壁側ラックセル群75よりも内側に配置された複数のラックセル53で構成されている。収容用ラックセル群76を構成する複数のラックセル53には、それぞれ核燃料棒59が収容されている。
収容用ラックセル群79は、壁側ラックセル群78よりも内側に配置された複数のラックセル53で構成されている。収容用ラックセル群79を構成する複数のラックセル53には、それぞれ核燃料棒59が収容されている。
収容用ラックセル群82は、壁側ラックセル群81よりも内側に配置された複数のラックセル53で構成されている。収容用ラックセル群82を構成する複数のラックセル53には、それぞれ核燃料棒59が収容されている。
具体的には、連結部材30は、互いに隣り合うように配置された2つの上部支持格子47の間、互いに隣り合うように配置された2つの中部支持格子45の間、及び互いに隣り合うように配置された2つの下部支持格子43の間にそれぞれ複数(図1の場合、一例として2つ)設けられている。連結部材30は、X方向及びY方向に対して複数配置されている。
突出部91は、互いに隣り合う位置に配置された2つの核燃料貯蔵ラック21〜29のうち、一方の核燃料貯蔵ラック(図4の場合、核燃料貯蔵ラック25)の上部支持格子47に設けられている。突出部91は、他方の核燃料貯蔵ラック(図4の場合、核燃料貯蔵ラック24)の上部支持格子47に向かう方向に突出している。
突出部92は、平面とされた下面92aを有する。突出部92は、下面92aが突出部91の上面91aと重なる高さ(言い換えれば、接触可能な高さ)に配置されている。
これにより、安全性を確保した上で、核燃料貯蔵用ピット11の壁部31〜34の内側面31a〜34aと壁側ラックセル群55,61,64,66,72,75,78,81とを接触させることができる。
このような構成とされた核燃料貯蔵設備では、隣接して配置された核燃料貯蔵ラック21〜29間の隙間を非常に小さくすることが可能となるので、耐震性を向上させることができる。
図5を参照して、第2の実施形態の核燃料貯蔵設備100について説明する。図5において、図1に示す構造物と同一構成部分には、同一符号を付す。
核燃料貯蔵ラック25,111〜114,116〜119は、核燃料貯蔵ラック群110を構成している。
なお、第2の実施形態の核燃料貯蔵設備100は、第1の実施形態の核燃料貯蔵設備10と同様な効果を得ることができる。
図6を参照して、第3の実施形態の核燃料貯蔵設備125について説明する。図5において、図1に示す構造物と同一構成部分には、同一符号を付す。なお、第3の実施形態では、弾性体の一例として、皿ばね127を例に挙げて説明する。
特に、核燃料貯蔵ラック21〜29が熱伸びを有する場合には、複数の皿ばね127で熱伸びを吸収することが可能となり、有効である。
図7を参照して、第4の実施形態の核燃料貯蔵ラック130について説明する。図7では、図1に示す構造物と同一構成部分には、同一符号を付す。
着脱部材131としては、例えば、図4に示す連結部材30と同様な構造のものを用いることができるが、これに限定されない。着脱部材131としては、例えば、差し込み構造とされた部材を用いてもよい。
図8を参照して、第5の実施形態の核燃料貯蔵設備140について説明する。図8では、図1に示す構造物と同一構成部分には、同一符号を付す。
放射線遮蔽部材150は、核燃料棒59から放出される放射線を遮蔽する機能を有する。放射線遮蔽部材150としては、例えば、放射線を遮蔽する材料で構成された棒状の部材を用いることが可能である。放射線遮蔽部材150としては、例えば、鉛等の金属材料を用いることが可能である。
つまり、収容用ラックセル群152,154,156,159,162,164,166,168を構成するラックセル53の数を増加させることが可能となる。これにより、収容用ラックセル群152,154,156,159,162,164,166,168に収容可能な使用済み核燃料棒59の数を増加させることができる。
91,92…突出部、93…ボルト、91A…ねじ穴、91a…上面、92a…下面、92A…貫通穴、101〜106…構造物、111A〜113A,117A〜119A…切欠き部、127…皿ばね、131…着脱部材、150…放射線遮蔽部材
Claims (8)
- 内部に水が貯留された核燃料貯蔵用ピットと、
前記核燃料貯蔵用ピット内の水中に配置されて、鉛直方向に延びる内側空間を有するラックセルが格子状に複数配置された核燃料貯蔵ラックと、
を備え、
前記核燃料貯蔵ラックは、複数の前記ラックセルのうち、前記核燃料貯蔵用ピットの壁部の内側面側に配置されたラックセルで構成された壁側ラックセル群、及び前記壁側ラックセル群の内側に配置されたラックセルで構成された収容用ラックセル群を有しており、
前記壁側ラックセル群は、前記核燃料貯蔵用ピットの壁部の内側面と接触しており、
前記壁側ラックセル群と前記収容用ラックセル群とのうち、前記収容用ラックセル群のラックセルのみに収容された使用済み核燃料をさらに備える核燃料貯蔵設備。 - 前記核燃料貯蔵ラックは、複数設けられており、
互いに隣り合う前記核燃料貯蔵ラックを連結する連結部材を備える請求項1記載の核燃料貯蔵設備。 - 前記核燃料貯蔵用ピットの壁部は、複数設けられており、
複数の前記壁部の内側面は、複数の前記核燃料貯蔵ラックのうち、いずれかの核燃料貯蔵ラックと接触している請求項2記載の核燃料貯蔵設備。 - 前記壁側ラックセル群を構成する前記ラックセルに配置され、前記使用済み核燃料から放出される放射線を遮蔽する放射線遮蔽部材を備える請求項1から3のうち、いずれか一項記載の核燃料貯蔵設備。
- 前記壁側ラックセル群は、前記壁部の内側面側に設けられた切欠き部を有する請求項1から4のうち、いずれか一項記載の核燃料貯蔵設備。
- 前記核燃料貯蔵ラックのうち、互いに隣り合う核燃料貯蔵ラックの間に配置されたスペーサを備える請求項2から4のうち、いずれか一項記載の核燃料貯蔵設備。
- 前記核燃料貯蔵ラックのうち、互いに隣り合う核燃料貯蔵ラックの間に挟み込まれた弾性体を備える請求項2から6のうち、いずれか一項記載の核燃料貯蔵設備。
- 前記壁側ラックセル群は、前記収容用ラックセル群に対して着脱可能な構成である請求項1から7のいずれか一項記載の核燃料貯蔵設備。
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