JPH11304986A - 使用済燃料貯蔵ラックおよびその製造方法 - Google Patents

使用済燃料貯蔵ラックおよびその製造方法

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JPH11304986A
JPH11304986A JP10115698A JP11569898A JPH11304986A JP H11304986 A JPH11304986 A JP H11304986A JP 10115698 A JP10115698 A JP 10115698A JP 11569898 A JP11569898 A JP 11569898A JP H11304986 A JPH11304986 A JP H11304986A
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JP
Japan
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plate
storage rack
strip
lattice
fuel storage
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JP10115698A
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English (en)
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Manabu Maeda
学 前田
Yoshiyasu Suzuki
良保 鈴木
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】使用済燃料貯蔵ラックの構成要素である平板状
格子板および短冊状格子板の構成の簡素化を図るととも
に、およびその組立てに係る作業の容易化が図り、かつ
十分な中性子吸収能を有すると同時に、大きな地震荷重
に対する構造強度の向上を図るものとする。 【解決手段】短冊状格子板15は、幅方向両端縁の互い
に異なる高さ位置に平板状格子板14の厚さよりも突出
長さが小さい突起17を有する。平板状格子板は、短冊
状格子板15との組合せ位置に各突起を嵌入し得るスリ
ット18を有する。これら平板状格子板14と短冊状格
子板15とは突起とスリットとを嵌合した状態で互いに
当接し、その当接した各平板状格子板と各短冊状格子板
とがそれらの当接隅角部で一体化される。最外周側の格
子板をボロン非添加のステンレス鋼製とし、他の格子板
をボロン添加ステンレス鋼とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉から取出さ
れた使用済燃料集合体を燃料プール内に収容して保管す
る場合に適用される使用済燃料貯蔵ラックおよびその使
用済燃料貯蔵ラックの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に原子力発電プラントにおいては、
燃料貯蔵プール内に設置した使用済燃料貯蔵ラックによ
り、原子炉の一定期間運転後に炉心から取出された使用
済燃料を再処理までの間に貯蔵するようにしている。
【0003】図6〜図10は、このような場合に使用さ
れる使用済燃料貯蔵ラックの従来例を示している。図6
は使用済燃料貯蔵ラック全体の平面図であり、図7は図
6に示したラック構成部品を示す分解斜視図である。図
8は、図6のA−A線拡大断面図であり、図9および図
10は、それぞれ図8のB−B線断面図およびC−C線
断面図である。
【0004】図6に示すように、この使用済燃料貯蔵ラ
ック1は、複数の燃料集合体2を複数行および複数列の
行列状配置で区分収納する格子状セル3を有する直方体
状の構成とされており、格子状セル3は、行方向(例え
ば図6のa方向)および列方向(例えば図6のb方向)
のいずれか一方向に燃料集合体2を全て配列した場合の
幅Wに相当する横幅をもつ縦板材からなる複数の平板状
格子板4と、一体の燃料集合体1の幅wに相当する幅を
もつ板材からなる複数の短冊状格子板5との組合せによ
り構成されている。
【0005】各短冊状格子板5は、図7および図8に示
すように、幅方向一端縁に平板状格子板4の厚さtより
も突出長さが大きい複数の突起6を有するとともに、幅
方向他端縁側の突起6対応位置に、別の短冊状格子板5
の突起6が嵌入できる凹部7を有している。一方、平板
状格子板4には、短冊状格子板5の突起6が嵌挿し得る
複数のスリット8を穿設してある。
【0006】そして、図9および図10にも示すよう
に、短冊状格子板5の一端縁を平板状格子板4の一側面
側に直交状態で当接する状態とし、その短冊状格子板5
の一端縁側の突起6を平板状格子板4のスリット8に嵌
挿して貫通状態とする一方、その平板状格子板4の他側
面側に直交状態で別の短冊状格子板4の他端縁を当接さ
せ、この別の短冊状格子板4の凹部7に、貫通した突起
6を嵌合させて組合せている。このようにして組合せた
短冊状格子板5と平板状格子板4とを、それらが当接す
る隅角位置で溶接部9によって一体化し、これにより格
子状セル3を有する使用済燃料貯蔵ラック1を構成して
いる。
【0007】なお、この使用済燃料貯蔵ラック1は使用
済燃料貯蔵プールの底面に設けられたベース10上に、
図示しないボルトおよびナット等により固定され、この
使用済燃料貯蔵ラック1に収容された燃料集合体2の下
端部は、ベース10上に形成した図示しない着座穴に嵌
合支持される。
【0008】ところで近年、使用済燃料貯蔵プール内の
スペースを有効利用するために、貯蔵容量を増加させる
要望がある。これに応えるため、貯蔵燃料間に中性子吸
収能力の大きな材料を介在させ、燃料相互の未臨界性を
保持しながら貯蔵燃料の収納間隔を狭くするとともに、
この介在部材を地震時などにおける貯蔵燃料支持用の強
度部材としても利用することによって、燃料収納の稠密
度を増大できる構成とした使用済燃料貯蔵ラックが提案
されている。
【0009】そして、このような材料として従来では、
中性子吸収能力に優れ、かつ構造強度も良好なボロン添
加ステンレス鋼を使用済燃料貯蔵ラックの全体、つまり
平板状格子板およびすべての短冊状格子板に適用する構
成のものが開発されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の使用済燃料貯蔵ラックにおいては、短冊状格子板5
の突起6を平板状格子板4の一側面側からスリット8に
挿通し、他側面に貫通した突起6に、別の短冊状格子板
5の凹部7を嵌合して組立てることから、組立て作業に
多くの手間が掛る面倒があった。
【0011】また、従来では平板状格子板4および短冊
状格子板5の全ての材料をボロン添加ステンレス鋼とし
ているが、このような材料はボロン添加量が増加するに
つれて、衝撃値や伸びの値が低下する材料特性を有して
いる。このため、大きな地震荷重に対しては、最外周に
位置する平板状格子板および短冊状格子板に大きな力が
加わり、大きな伸びや歪みを生じる可能性があった。
【0012】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、その目的は、構成要素である平板状格子板およ
び短冊状格子板の構成の簡素化が図れる使用済燃料貯蔵
ラック、およびその組立てに係る作業の容易化が図れる
使用済燃料貯蔵ラックの製造方法を提供することにあ
る。
【0013】また、本発明の他の目的は、十分な中性子
吸収能を有するとともに、大きな地震荷重に対する構造
強度の向上が図れる使用済燃料貯蔵ラックを提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明では、原子炉の燃料貯蔵用プー
ル内に設置され、複数の燃料集合体を複数行および複数
列の行列状配置で区分収納する格子状セルを有する直方
体状の使用済燃料貯蔵ラックであって、前記セルが、前
記行方向および列方向のいずれか一方向に沿う全燃料集
合体の配列幅に相当する横幅をもつ縦板材からなる複数
の平板状格子板と、前記燃料集合体の一体の幅に相当す
る横幅をもつ縦板材からなる複数の短冊状格子板とを直
行状態で組合せて構成されるものにおいて、前記短冊状
格子板は幅方向両端縁の互いに異なる高さ位置に前記平
板状格子板の厚さよりも突出長さが小さい突起を有する
一方、前記平板状格子板は前記短冊状格子板との組合せ
位置に前記各突起を嵌入し得るスリットを有し、これら
平板状格子板と短冊状格子板とは前記突起と前記スリッ
トとを嵌合した状態で互いに当接し、その当接した各平
板状格子板と各短冊状格子板とがそれらの当接隅角部で
一体化されていることを特徴とする使用済燃料貯蔵ラッ
クを提供する。
【0015】請求項2の発明では、請求項1記載の使用
済燃料貯蔵ラックにおいて、平板状格子板と短冊状格子
板とは、溶接部により一体化されていることを特徴とす
る使用済燃料貯蔵ラックを提供する。
【0016】請求項3の発明では、請求項1または2記
載の使用済燃料貯蔵ラックにおいて、平板状格子板およ
び短冊状格子板は中性子吸収能を有する材料によって構
成され、そのうち板面がラック外周面となる位置に配置
される平板状格子板および短冊状格子板は、それ以外の
位置に配置される他の平板状格子板および短冊状格子板
に比べて、中性子吸収能が低い材料によって構成されて
いることを特徴とする使用済燃焼集合体貯蔵ラックを提
供する。
【0017】請求項4の発明では、請求項3記載の使用
済燃料貯蔵ラックにおいて、中性子吸収能が低い材料は
ボロン非添加のステンレス鋼であり、他の中性子吸収能
が高い材料はボロン添加ステンレス鋼であることを特徴
とする使用済燃焼集合体貯蔵ラックを提供する。
【0018】請求項5の発明では、請求項3記載の使用
済燃料貯蔵ラックにおいて、中性子吸収能が低い材料
は、他の中性子吸収能が高い材料のボロン添加量よりも
少量のボロンを添加したボロン添加ステンレス鋼である
ことを特徴とする使用済燃焼集合体貯蔵ラックを提供す
る。
【0019】請求項6の発明では、請求項3記載の使用
済燃料貯蔵ラックにおいて、他の中性子吸収能が高い材
料は、ハフニウムであることを特徴とする使用済燃焼集
合体貯蔵ラックを提供する。
【0020】請求項7の発明では、複数の燃料集合体を
複数行および複数列の行列状配置で区分収納する格子状
セルを有する使用済燃焼集合体貯蔵ラックを製造する方
法において、前記行方向および列方向のいずれか一方に
沿う全燃料集合体の配列幅に相当する横幅をもつ複数の
平板状の縦板材と、前記燃料集合体の一体の幅に略相当
する横幅をもつ複数の短冊状の縦板材とを用意し、前記
短冊状の縦板材の幅方向両端縁に互いに高さ位置を異な
らせて前記平板状の縦板材の厚さよりも突出長さが小さ
い突起を形成して平板状格子板とするとともに、前記平
板状の縦板材に前記各突起を嵌入し得るスリットを形成
して短冊状格子板とし、これら平板状格子板と短冊状格
子板とを、前記突起と前記スリットとを嵌合した状態で
互いに直交する方向で当接させる工程と、その当接した
各平板状格子板と各短冊状格子板とを、それらの当接隅
角部で溶接その他の手段で一体化する工程とを順次に繰
り返すことにより、直方体状の使用済燃料貯蔵ラックを
製造することを特徴とする使用済燃料貯蔵ラックの製造
方法を提供する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1〜
図5を参照して説明する。
【0022】図1は使用済燃料貯蔵ラックの平面図であ
り、図2は使用済燃料貯蔵ラックの構成要素である短冊
状格子板と平板状格子板との組合せ状態を説明するため
の分解斜視図である。図3は、図1のD−D線拡大断面
図であり、図4および図5は、それぞれ図3のE−E線
断面図およびF−F線断面図である。
【0023】図1に示すように、本実施形態の使用済燃
料貯蔵ラック11は、複数の燃料集合体12を複数行お
よび複数列の行列状配置で区分収納する格子状セル13
を有する直方体状の構成とされており、格子状セル13
は、行方向(例えば図1のc方向)および列方向(例え
ば図1のd方向)のいずれか一方向に燃料集合体12を
全て配列した場合の幅Wに相当する横幅をもつ縦板材か
らなる複数の平板状格子板14と、一体の燃料集合体1
2の幅wに相当する幅をもつ板材からなる複数の短冊状
格子板15との組合せにより構成されている。
【0024】なお、この使用済燃料貯蔵ラック11は使
用済燃料貯蔵プールの底面に設けられたベース16上
に、図示しないボルトおよびナット等により固定され、
このこの使用済燃料貯蔵ラック11に収容された燃料集
合体12の下端部は、ベース16上に形成した図示しな
い着座穴に嵌合支持される。
【0025】このものにおいて、本実施形態では図2〜
図5に示すように、短冊状格子板15が、幅方向両端縁
の互いに異なる高さ位置に平板状格子板14の厚さtよ
りも突出長さが小さい突起17を有するものとなってい
る。
【0026】一方、平板状格子板14は、短冊状格子板
15との組合せ位置に各突起17を嵌入し得るスリット
18を有するものとなっている。
【0027】そして、これら平板状格子板14と短冊状
格子板15とは、突起17とスリット18とを嵌合した
状態で互いに直交状態で当接し、その当接した各平板状
格子板14と各短冊状格子板15とがそれらの当接隅角
部で溶接部19によって一体化されている。
【0028】このような使用済燃料貯蔵ラック11を製
造する場合には、下記の手順によって行う。
【0029】まず、図示しないが、例えば行方向に沿う
全燃料集合体12の配列幅(図1のW参照)に相当する
横幅をもつ複数の平板状の縦板材と、燃料集合体12の
一体の幅(図1のw参照)に略相当する横幅をもつ複数
の短冊状の縦板材とを用意する。
【0030】そして、図2に示すように、短冊状の縦板
材の幅方向両端縁に互いに高さ位置を異ならせて平板状
の縦板材の厚さよりも突出長さが小さい突起17を形成
して平板状格子板14とするとともに、平板状の縦板材
に各突起17を嵌入し得るスリット18を形成して短冊
状格子板15とする。
【0031】このようにして形成した例えば1枚の平板
状格子板14の両面に、その行に配置されるべき例えば
2列分の複数の短冊状格子板15を、突起17とスリッ
ト18とを嵌合した状態で互いに直交する方向で当接さ
せる。そして、当接した各平板状格子板14と各短冊状
格子板15とを、それらの当接隅角部で溶接し、図4お
よび図5に示すように、溶接部19で一体化する。な
お、この場合の溶接は各セル13の内側で、それぞれ4
隅に対して行う。
【0032】次に、平板状格子板14の一側方に組立て
られた複数の短冊状格子板15のうち、平板状格子板1
4の反対側に突出している未組立て状態の突起17に、
第2の平板状格子板14のスリット18を嵌合させて両
格子板を互いに直交する方向で当接させる。そして、当
接した各平板状格子板14と各短冊状格子板15とを、
それらの当接隅角部で溶接し、それによる溶接部19で
一体化する。さらにこの後、第2の平板状格子板14の
未嵌合状態で残るスリット18に、前記同様にして短冊
状格子板15を組立てて一体化する。このような組立て
を順次に繰り返すことにより、直方体状の使用済燃料貯
蔵ラック11を製造する。
【0033】このような方法によって製造された前記構
成の使用済燃料貯蔵ラック11によれば、短冊状格子板
15の突起17が図2および図3に示すように、その短
冊状格子板15の両端面で、互いに相違する高さに位置
するため、平板状格子板14の両側に短冊状格子板15
を配設し、その突起17を平板状格子板14の高さの相
違するスリット18にそれぞれ干渉することなく、挿入
することができる。
【0034】また、短冊状格子板15の突起17の高さ
が、平板状格子板14の厚さtよりもわずかに小さく設
定されているため、この突起17を平板状格子板14の
スリット18に差し込んだ場合、平板状格子板14の反
対側の面から突出することがなく、したがって、この面
に次に組込むべき短冊状格子板15の端面を、平板状格
子板14の面に密着して当接することができる。
【0035】以上の構成において、平板状格子板14お
よび短冊状格子板15は中性子吸収能を有する材料によ
って構成されている。そして、そのうち板面がラック外
周面となる位置に配置される最外周側の一対の平板状格
子板14aおよび複数枚の短冊状格子板15aは、それ
以外の位置に配置される他の平板状格子板14および短
冊状格子板15に比べて、中性子吸収能が低い材料によ
って構成されている。具体的には、最外周側の平板状格
子板14aおよび短冊状格子板15aは、ボロン非添加
のステンレス鋼によって構成されており、それ以外の位
置に配置される他の平板状格子板14および短冊状格子
板15は、ボロン添加ステンレス鋼によって構成されて
いる。
【0036】このような構成によれば、最外周側の短冊
状格子板15aおよび平板状格子板14aの材料とし
て、ボロンを添加しないステンレス鋼を適用することに
より、衝撃値や伸びの値は構造強度上十分であり、大き
な地震荷重に対しては最外周側の格子板14a,15a
が使用済燃料貯蔵ラック11全体の強度を保つことがで
きる。また、使用済燃料12から発せられる中性子の吸
収に対しては、ボロン添加ステンレス鋼およびステンレ
ス鋼の両方が寄与する。
【0037】したがって、本実施形態によれば、多数の
燃料集合体12を収納する構成とした場合においても、
大きな地震荷重等に対して十分な構造強度を有するとと
もに、十分な中性子吸収能を備えた構成とすることがで
き、使用済燃料貯蔵ラック11の信頼性を向上すること
ができる。
【0038】なお、ボロン非添加のステンレス鋼はボロ
ン添加ステンレス鋼に比して中性子吸収能力に劣るが、
本実施形態では、ボロン非添加のステンレス鋼を使用す
るのは最外周側の格子板14a,15aのみである。し
たがって、例えば一つの使用済燃料貯蔵ラック11の最
外周側に貯蔵される使用済燃料12に対して、隣接する
他の使用済燃料貯蔵ラック11の最外周側に貯蔵される
使用済燃料12との間は、各ラック11,11の最外周
側の格子板14a,15aで二重に遮蔽されるととも
に、使用済燃料貯蔵ラック11,11同士の間に設定さ
れる一定の隙間には水が介在するので、未臨界性上の問
題を補完することができる。
【0039】なお、図示しないが格子状セルの行数と列
数とが大きく異なる平面用済燃料貯蔵ラック11に対し
て、列数と行数の比が大きな長方形状の使用済燃料貯蔵
ラックでは、地震荷重に対して大きな伸びや歪みを生じ
るのは、主に長方形の長辺側の辺を構成する格子板であ
る。したがって、そのような構成の場合には、長辺側の
辺を構成する最外周側の平板状格子板あるいは最外周側
の短冊状格子板のいずれかー方をボロン非添加のステン
レス鋼とすることで、構造強度上の問題を解決すること
ができる。
【0040】なお、以上の実施形態では最外周側の格子
板14a,15aをボロン非添加のステンレス鋼によっ
て構成したが、これらは、最外周側以外の格子板14,
15と比較してボロン添加量の少ないボロン添加ステン
レス鋼によって構成してもよい。
【0041】例えば将来、燃料の高燃焼度化により、使
用済燃料貯蔵ラックの材料に対して、より中性子吸収能
力が要求されることが考えられる。その場合、最外周側
の平板状格子板および短冊状格子板の材料として比較的
ボロン添加量の少ないステンレス鋼を適用すれば、最外
周側以外のボロン添加量の多いステンレス鋼に対し、衝
撃値や伸びの値が良好であるため、構造強度上の優位性
が得られると同時に使用済燃料の未臨界性の問題も補完
可能となる。
【0042】また、前記実施形態では、最外周側以外の
各格子板14,15にボロン添加ステンレス鋼を適用し
たが、本発明はこれに限らず、他に中性子吸収材として
効果のある材料、例えばハフニウム等を適用することも
可能である。
【0043】なお、最外周側の各格子板にボロン非添加
のステンレス鋼または比較的ボロン添加量の少ないステ
ンレス鋼を適用した場合には、使用済燃料貯蔵ラックの
トータルコストの低廉化が図れる。
【0044】
【発明の効果】以上で詳述したように、本発明に係る使
用済燃料貯蔵ラックによれば、構成要素である平板状格
子板および短冊状格子板の簡素化が図れるとともに、十
分な中性子吸収能を有し、かつ大きな地震荷重等に対す
る構造強度の向上も図れ。また、本発明に係る使用済燃
料貯蔵ラックの製造方法によれば、組立てに係る作業の
容易化が図れる等の効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る使用済燃料貯蔵ラックの一実施形
態を示す平面図。
【図2】前記実施形態の使用済燃料貯蔵ラックにおける
短冊状格子板と平板状格子板との組合せ状態を説明する
ための分解斜視図。
【図3】図1のD−D線断面図。
【図4】図3のE−E線断面図。
【図5】図3のF−F線断面図。
【図6】従来の使用済燃料貯蔵ラックを示す平面図。
【図7】従来の使用済燃料貯蔵ラックにおける短冊状格
子板と平板状格子板との組合せ状態を説明するための分
解斜視図。
【図8】図6のA−A線断面図。
【図9】図8のB−B線断面図。
【図10】図8C−C線断面図。
【符号の説明】
11 使用済燃料貯蔵ラック 12 燃料集合体 13 格子状セル 14 平板状格子板 15 短冊状格子板 16 ベース 17 突起 18 スリット 19 溶接部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉の燃料貯蔵用プール内に設置さ
    れ、複数の燃料集合体を複数行および複数列の行列状配
    置で区分収納する格子状セルを有する直方体状の使用済
    燃料貯蔵ラックであって、前記セルが、前記行方向およ
    び列方向のいずれか一方向に沿う全燃料集合体の配列幅
    に相当する横幅をもつ縦板材からなる複数の平板状格子
    板と、前記燃料集合体の一体の幅に相当する横幅をもつ
    縦板材からなる複数の短冊状格子板とを直行状態で組合
    せて構成されるものにおいて、前記短冊状格子板は幅方
    向両端縁の互いに異なる高さ位置に前記平板状格子板の
    厚さよりも突出長さが小さい突起を有する一方、前記平
    板状格子板は前記短冊状格子板との組合せ位置に前記各
    突起を嵌入し得るスリットを有し、これら平板状格子板
    と短冊状格子板とは前記突起と前記スリットとを嵌合し
    た状態で互いに当接し、その当接した各平板状格子板と
    各短冊状格子板とがそれらの当接隅角部で一体化されて
    いることを特徴とする使用済燃料貯蔵ラック。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の使用済燃料貯蔵ラックに
    おいて、平板状格子板と短冊状格子板とは、溶接部によ
    り一体化されていることを特徴とする使用済燃料貯蔵ラ
    ック。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の使用済燃料貯蔵
    ラックにおいて、平板状格子板および短冊状格子板は中
    性子吸収能を有する材料によって構成され、そのうち板
    面がラック外周面となる位置に配置される平板状格子板
    および短冊状格子板は、それ以外の位置に配置される他
    の平板状格子板および短冊状格子板に比べて、中性子吸
    収能が低い材料によって構成されていることを特徴とす
    る使用済燃焼集合体貯蔵ラック。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の使用済燃料貯蔵ラックに
    おいて、中性子吸収能が低い材料はボロン非添加のステ
    ンレス鋼であり、他の中性子吸収能が高い材料はボロン
    添加ステンレス鋼であることを特徴とする使用済燃焼集
    合体貯蔵ラック。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の使用済燃料貯蔵ラックに
    おいて、中性子吸収能が低い材料は、他の中性子吸収能
    が高い材料のボロン添加量よりも少量のボロンを添加し
    たボロン添加ステンレス鋼であることを特徴とする使用
    済燃焼集合体貯蔵ラック。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の使用済燃料貯蔵ラックに
    おいて、他の中性子吸収能が高い材料は、ハフニウムで
    あることを特徴とする使用済燃焼集合体貯蔵ラック。
  7. 【請求項7】 複数の燃料集合体を複数行および複数列
    の行列状配置で区分収納する格子状セルを有する使用済
    燃焼集合体貯蔵ラックを製造する方法において、 前記行方向および列方向のいずれか一方に沿う全燃料集
    合体の配列幅に相当する横幅をもつ複数の平板状の縦板
    材と、前記燃料集合体の一体の幅に略相当する横幅をも
    つ複数の短冊状の縦板材とを用意し、 前記短冊状の縦板材の幅方向両端縁に互いに高さ位置を
    異ならせて前記平板状の縦板材の厚さよりも突出長さが
    小さい突起を形成して平板状格子板とするとともに、前
    記平板状の縦板材に前記各突起を嵌入し得るスリットを
    形成して短冊状格子板とし、 これら平板状格子板と短冊状格子板とを、前記突起と前
    記スリットとを嵌合した状態で互いに直交する方向で当
    接させる工程と、その当接した各平板状格子板と各短冊
    状格子板とを、それらの当接隅角部で溶接その他の手段
    で一体化する工程とを順次に繰り返すことにより、 直方体状の使用済燃料貯蔵ラックを製造することを特徴
    とする使用済燃料貯蔵ラックの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010025701A (ja) * 2008-07-17 2010-02-04 Toshiba Corp 使用済燃料貯蔵ラックおよびその製造方法

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