JP2001183491A - 使用済燃料貯蔵ラック - Google Patents

使用済燃料貯蔵ラック

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JP2001183491A
JP2001183491A JP37223599A JP37223599A JP2001183491A JP 2001183491 A JP2001183491 A JP 2001183491A JP 37223599 A JP37223599 A JP 37223599A JP 37223599 A JP37223599 A JP 37223599A JP 2001183491 A JP2001183491 A JP 2001183491A
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JP37223599A
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Kenichi Koyama
健一 小山
Toshiyori Takahashi
敏依 高橋
Shigeyoshi Iwakura
成良 岩倉
Masahiro Kobayashi
正宏 小林
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用済燃料貯蔵ラックの製作時間の短縮およ
び材料費の低減を図り、溶接による熱変形および残留応
力の発生がなく、かつ構造強度に優れた使用済燃料貯蔵
ラックおよびその製造方法を提供する。 【解決手段】 使用済燃料貯蔵ラック10の構成部材のう
ち中性子吸収材を包含する部材からなる仕切板12を、ス
テンレス鋼からなる上部仕切板13、最外周板11およびシ
ートプレート15に囲まれた空間内に閉じ込めることによ
り固定し、且つ仕切板12は一定の間隔で切込み17を設け
た複数の中性子吸収材を包含する部材を格子状に差込む
ことにより組合せ、仕切板12同士の固定は行わない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は使用済燃料貯蔵ラッ
クに係り、特に、原子力発電所で発生する使用済燃料集
合体を貯蔵するのに好適な使用済燃料貯蔵ラックに関す
る。
【0002】
【従来の技術】原子炉から取出された使用済燃料集合体
は、再処理工場へ搬出されるまでの間、原子力発電所内
の燃料貯蔵プールで貯蔵され、冷却される。この場合、
使用済燃料集合体は、ステンレス鋼等の構造材料で燃料
貯蔵セルを構成し、かつ燃料貯蔵プール内に設置された
使用済燃料貯蔵ラック内に貯蔵される。
【0003】使用済燃料集合体は、想定されるいかなる
状況下においても未臨界性を保つために、貯蔵セルを構
成する材料の中性子吸収特性および水の遮蔽効果を考慮
し、一定の間隔を保ちながら、可能な限り高密に貯蔵さ
れることが好ましい。
【0004】近年は、燃料プール内のスペースを有効活
用して、貯蔵容量を増加させるような要望に対応すべ
く、高密度使用済燃料貯蔵ラックが提案されている。例
えば、燃料相互の未臨界性を保持するため、貯蔵燃料間
に中性子吸収能力の大きな材料を介在させた構造の使用
済燃料貯蔵ラックが提案されている。
【0005】このような使用済燃料貯蔵ラックの典型的
な例として、中性子吸収能力に優れたボロンを含有し、
かつ構造強度も良好なボロン添加ステンレス鋼を貯蔵セ
ルを構成する材料として使用し、その材料を正方格子状
に配列することで、貯蔵セルを構成するラック構造が知
られている。
【0006】このような条件を満足するものとして、例
えば特開平05−80189号公報のように、ボロン添
加ステンレス鋼からなる仕切板を、正方格子状に配列し
てラックを構成し、使用済燃料集合体の貯蔵密度の高密
度化を図るものがある。
【0007】この場合は、長尺仕切板に複数のスリット
を設け、このスリットに挿入できる凸部を設けた短尺仕
切板と、前記長尺仕切板とを格子状に組合せ、その交点
を溶接により一体化していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平05−80
189号公報記載の技術では、長尺仕切板には燃料貯蔵
セルの1セル分のピッチ毎に、ラックの高さ方向に数箇
所スリットを設ける必要が有り、これと直角に配設され
る短尺仕切板にも、スリットに差込まれる凸部を同数設
けなければならない。
【0009】したがって、これら多数の機械加工に膨大
な時間を要するとともに、さらに、組立に当たっても、
スリットに凸部を差込みながら溶接する必要が有るた
め、かなりの時間を要していた。
【0010】またさらに、全溶接箇所が健全であること
を非破壊検査により確認する必要が有るため、検査に時
間を要していた。また、溶接時に熱変形するために、組
立て精度の維持が難しく、熱による残留応力が発生する
という問題があった。
【0011】このように、仕切板にスリットや凸部を形
成する機械加工時間、および、それらを互いに嵌合させ
て組み立て、その交点を溶接するために膨大な時間がか
かり、また、溶接による熱変形や残留応力が発生すると
いう課題があった。
【0012】なお、ボロン添加ステンレス鋼は、ボロン
を含まない一般のステンレス鋼等の強度部材に比べ高価
な材料であるが、そのボロン添加ステンレス鋼のみで仕
切板を形成することで、材料費が高価であるという問題
も併せもっていた。
【0013】本発明の目的は、ラックの製作や検査時間
の大幅な短縮と、材料費の低減を図り、溶接による熱変
形および残留応力の発生がなく、かつ、構造強度に優れ
た使用済燃料貯蔵ラックの構造およびその製造方法を提
供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、使用済燃料貯蔵ラックに要求される機
能のうち、強度を担保する構造部材と臨界防止機能を担
保する構成部材とをそれぞれ分離し、臨界防止機能を必
要とする仕切板を、構造強度を有する最外周板、上部仕
切板および底板(以下シートプレートともいう)に囲ま
れた空間内に閉じ込めて固定した。
【0015】つまり、仕切板の構造強度への寄与を低減
することにより、仕切板の格子交点の溶接工程の削減お
よび検査時間の短縮を図り、且つ溶接による熱変形およ
び残留応力の発生が無い使用済燃料貯蔵ラックの製作を
可能とした。また、中性子吸収材を含む部材を機能上必
要な箇所にのみ配置することにより、材料費の低減を可
能とした。
【0016】具体的には、最外周板は使用済燃料貯蔵ラ
ックの剛性を担保する断面係数の部材を使用し、例え
ば、仕切板より厚い板厚を持たせた。また、使用済燃料
集合体の燃料有効長以上の部分の部材は、中性子吸収能
力の低い材料で構成した。また、上部仕切板、最外周
板、底板のうち少なくとも一つはボロン非添加ステンレ
スを用いた。
【0017】また、仕切板は、切込みを形成した複数の
櫛形の板材を格子状に組み合わせ、切込み同士を互いに
差し込むことのみにより、仕切板同士を固定するように
工夫した。これにより溶接工程が省略でき、また、熱変
形も防止できる。
【0018】また、仕切板と上部仕切板との当接部や、
仕切板と最外周板との当接部は、一方の部材に溝を形成
し、他方の部材がその溝に係合もしくは嵌合して固定さ
れる構造を採用した。さらに、仕切板を上下に分割し
て、上段仕切板と下段仕切板とを積み重ねることによ
り、組立時のハンドリングが向上する。上段仕切板と下
段仕切板同士の当接部も、上述のように係合させること
により、組立強度が向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して詳細に説明する。まず、図1〜図4を用い
て本発明に係る使用済燃料貯蔵ラックの第1の実施形態
を説明する。
【0020】本実施形態の使用済燃料貯蔵ラック10
は、使用済燃料集合体22を鉛直方向に収納する格子状
の複数の貯蔵セル18を区画する仕切板12と、仕切板
12の上部を固定し、貯蔵セルの格子状の開口を有する
上部仕切板13と、上部仕切板13に連結され、貯蔵セ
ル18の最外周側面を構成する最外周板11と、最外周
板11に連結され、仕切板12の下部が当接するシート
プレート(底板)15とから構成されている。
【0021】本実施形態では、ラック最外周の側面に設
置された最外周板11が、ラックの構造強度を担保し、
例えば、ボロン非添加ステンレス鋼板、あるいは中性子
吸収材の含有量を少なくした部材で形成されている。
【0022】また、仕切板12は、最外周板11に囲ま
れた空間内に配置され、中性子吸収材を包含する部材、
例えばボロン添加ステンレス鋼板で製作する。また、上
部仕切板13およびシートプレート15は、仕切板12
を支持するステンレス鋼板、あるいは仕切板12よりも
中性子吸収材の含有量を少なくした材料で製作されてい
る。
【0023】このように、使用済燃料貯蔵ラック10
は、ラックとして要求される機能のうち、構造強度を最
外周板11により担保し、臨界防止機能を仕切板12に
より中性子吸収材を包含する部材を一定の間隔で格子状
に配列することにより、隣接する使用済燃料集合体22
同士が相互に影響して臨界に達するのを防止している。
【0024】なお、実際の使用済燃料集合体22の燃焼
度をモニターすることにより、仕切板12の中性子吸収
効果が必要ないと判断される場合、もしくは低線量の使
用済燃料集合体を貯蔵する場合等には、仕切板は一般の
構造材、例えばボロン非添加ステンレス鋼などで構成し
てもよい。
【0025】また、仕切板12は、想定する地震荷重に
も耐え得る構造強度を担保する最外周板11、上部仕切
板13およびシートプレート15により囲まれた空間内
に、供用中想定されるいかなる事象時にも、臨界防止機
能を維持するために必要な寸法、構造を保持したまま閉
じ込められるように構成して固定されている。
【0026】仕切板12と最外周板11との固定は、最
外周板11の内側側面の高さ方向に沿って設けた仕切板
ガイド用溝14と、仕切板12の端部とが嵌め合うこと
により固定され、且つシートプレート15に設けた図示
しない仕切板位置決め用溝内に仕切板12下端部が着座
し、仕切板12端部がせん断壁として機能することによ
り水平方向の移動が拘束されている。
【0027】また、仕切板12は、シートプレート15
の図示しない仕切板位置決め用溝内に着座し、上部仕切
板13自体や最外周板11自体、あるいは、それらを相
互に溶接接合することで上部から押さえつけることがで
き、その結果、仕切板12を、最外周板11、上部仕切
板13、シートプレート15の中に閉じ込めて固定する
ことが可能となり、鉛直方向の移動が拘束される。
【0028】以上の構成により、臨界防止機能を有する
仕切板12同士を、溶接等により連結したり固定したり
しなくても、構造上十分な強度を有する最外周板11内
に保持することができる。なお、符号の16はシートプ
レート15に取り付けたラックベースである。
【0029】本発明の使用済燃料貯蔵ラック10の製作
方法は、以下の工程からなっている。
【0030】最外周板11用の材料に、仕切板12の
ガイド用溝14を形成する加工や、仕切板12用の中性
子吸収材を包含する部材および上部仕切板13用の材料
への切込み加工等を行う機械加工工程。
【0031】最外周板11用材料、シートプレート1
5およびラックベース16などを溶接により一体化する
組立工程。 仕切板12を最外周板11内へ溝14に沿って挿入す
る仕切板挿入工程。
【0032】上部から上部仕切板13を挿入し、上部
仕切板13と最外周板11および上部仕切板13同士を
溶接により一体化し、仕切板12を内部に固定する上部
仕切板固定工程。
【0033】本発明における製作工程によれば、従来の
長尺仕切板に複数のスリットを設け、このスリットに挿
入できる凸部を設けた短尺仕切板と前記長尺仕切板とを
格子状に組合せ、その交点を溶接により一体化する構成
に比べ、複数のスリットおよび凸部の加工工程、格子状
に組合せた仕切板の交点の溶接工程などがなくなるた
め、製作時間の大幅な短縮が図れる。
【0034】また、最外周板11が使用済燃料貯蔵ラッ
ク10の地震時の振動にも耐える構造強度を有するため
には、十分な断面剛性を持つ必要がある。構造物の断面
剛性の特性は、部材の位置により構造物全体への寄与の
程度が異なり、一般的には、構造物の中立軸からの距離
の2乗に比例して大きくなることが知られている。
【0035】本発明では、この特性を応用してラック中
心から離れた位置に、断面剛性の大きい最外周板11
を、主に強度を担保する構造部材として集中的に設置す
ることにより、ラック10全体の構造板の剛性を高める
こととほぼ同等の断面剛性を得ている。
【0036】最外周の板厚は、ラック10を設置しよう
とする場所の耐震条件によって変わるが、例えば、板厚
14mmのステンレス鋼からなる最外周板11のみでラ
ックを構成した場合、その断面剛性は、前記の高密度使
用済燃料貯蔵ラックとして一般的な構造である格子全体
の板厚を、例えば、均一な5mmのボロン添加ステンレ
ス鋼板で構成する場合とほぼ同等である。
【0037】図2に、板厚5mmのボロン添加ステンレ
ス鋼鈑を格子状に組み合わせて構成した高密度使用済燃
料貯蔵ラックと、板厚14mmの最外周板11のみで構
成した使用済燃料貯蔵ラック10との貯蔵体数と、断面
二次モーメントとの関係を示す。
【0038】図から明らかなように、一般的に採用され
る貯蔵体数の範囲で、ボロン添加ステンレス鋼鈑を格子
状に構成した高密度使用済燃料貯蔵ラック(板厚5m
m)と、最外周板のみで構成した使用済燃料貯蔵ラック
(板厚14mm)の断面二次モーメントはほぼ同等であ
り、水平方向の断面剛性はほぼ同等である。
【0039】また、図3に示すように、臨界防止機能を
有する仕切板12(12a,12b)は、多数の切込み
17を設けた複数の中性子吸収材を包含する櫛形の部材
を、互いに上下方向から差込む方式により組合せること
で構成する。
【0040】仕切板12により区画される貯蔵セル18
の数は、使用済燃料貯蔵設備内の配置計画によって変わ
るものであるため、中性子吸収材を包含する部材に設け
た切込み17、および中性子吸収材を包含する部材の数
および幅は任意に変えられる。また、仕切板12は構造
強度に寄与する必要がないことから、中性子吸収材を包
含する部材同士の接合は必ずしも必要ではない。
【0041】図4は、使用済燃料貯蔵ラック10の縦断
面図であるが、使用済燃料貯蔵ラック10への要求機能
のうち、構造強度を担保する構成部材と、臨界防止機能
を担保する構成部材とをそれぞれ分離して構成されてい
る。
【0042】すなわち、臨界防止機能を担保する仕切板
12を、構造強度を担保する最外周板11、上部仕切板
13およびシートプレート15に囲まれた空間内に閉じ
込めるように固定している。
【0043】さらに、仕切板12を構成するそれぞれの
板の上端面には、板断面の形状が三角形の加工20が施
されており、上部仕切板13の下部に設けられた三角形
状の凹み部21と嵌め合い、且つ上部仕切板13同士お
よび最外周板11を溶接により接合することによって、
仕切板12と上部仕切板13の設定位置がずれるのを防
止している。
【0044】このように、格子状に組み合わされた仕切
板12と上部仕切板13の開口が固定され、これによっ
て使用済燃料集合体22の使用済燃料貯蔵ラック10へ
の挿入をスムーズに行うことができる。
【0045】また、臨界防止機能を有する仕切板12の
高さは、使用済燃料集合体22の燃料有効長22a以上
の位置に設定し、且つ使用済燃料集合体22の貯蔵ピッ
チを適正に保つことにより、供用中想定されるいかなる
場合も使用済燃料集合体22同士が相互に影響し合い臨
界に達することはない。
【0046】したがって、燃料有効長以上の部分の材料
を、中性子吸収能力の少ない、例えばボロン非添加ステ
ンレス鋼等の強度部材で形成することにより、従来の全
長に亘りボロン添加ステンレス鋼で構成するラックに比
べて、材料費の大幅な低減が可能となる。
【0047】図5に、本発明の第2の実施形態の使用済
燃料貯蔵ラック10の縦断面図を示す。なお、本例で、
第1の実施形態と同一構造部分には同一の符号を付す。
本実施形態においても基本的な構造は第1の実施形態と
同様であるが、第2の実施形態の中性子吸収材を包含す
る部材からなる仕切板12は、上段仕切板12aおよび
下段仕切板12bの2つの仕切板を積重ねて構成されて
いる。
【0048】それぞれの仕切板12a、12bは、図3
に示したものと同様に、多数の切込み17を設けた複数
の中性子吸収材を包含する部材を、互いに上下に差込む
方式により組合せて構成する。
【0049】また、それぞれの仕切板12は、上段仕切
板12aの上部に位置する板断面の形状が三角形の凸部
20と、上部仕切板13の下部に位置する凹み部21と
が嵌合し、また、上段の仕切板12aの下部に位置する
凹み部21に、下段の仕切板12bの上部に位置する板
断面の形状が三角形の凸部20が嵌合するようになって
いる。
【0050】さらに、上部仕切板13同士および最外周
板11を溶接接合することにより、仕切板12と上部仕
切板13の設定位置がずれるのを防止している。なお、
仕切板の積み重ね段数は、強度、組立性、加工性を考慮
し、必要に応じて2段以上としてもよい。
【0051】これにより、第1の実施形態の効果に加
え、仕切板12を分割することにより、仕切板12の組
立時の中性子吸収材を包含する部材のハンドリング、お
よび最外周板への挿入時の仕切板の取扱い等を容易にす
ることができる。
【0052】図6に、本発明の第3の実施形態の使用済
燃料貯蔵ラック10の概略構造図を示す。本実施形態に
おいても、基本的な構造は第1の実施形態と同様で、且
つ仕切板12の構造は第1の構造でも第2の実施形態の
構造でもよい。なお、本例で、第1または第2の実施形
態と同一構造部分には同一の符号を付す。
【0053】本実施形態では、上部仕切板13の鉛直方
向の固定に、上部固定金具30を採用している。すなわ
ち、仕切板12と最外周板11および上部仕切板13と
の鉛直方向の固定は、上部仕切板13を上部固定ボルト
31を介して上部固定金具30により、上部から押さえ
つけて最外周板11に固定している。
【0054】本実施形態によると、第1および第2の実
施形態の効果に加え、仕切板12を取外すことが可能と
なり、万一、仕切板12に異常が発生した場合や、仕切
板12の中性子吸収材の濃度を変更する必要性が生じた
場合等に、上部固定ボルト31を解除することで、上部
固定金具30および上部仕切板13を取り外し、仕切板
12を取り出すことが容易にできる。
【0055】以上のとおり、第1の実施形態によれば、
使用済燃料貯蔵ラックにおいて、構造強度と臨界防止と
を担保する構成部材をそれぞれ適切に分離し、臨界防止
機能を有する仕切板を構造強度を有する最外周板や上部
仕切板およびシートプレートに囲まれた空間内に固定
し、仕切板の構造強度への寄与を低減すことにより、仕
切板の格子交点の溶接工程を削減でき、製作時間の短縮
を図ることができる。
【0056】また、溶接による熱変形および残留応力の
発生がない使用済燃料貯蔵ラックの製作が可能となる。
さらに、最外周板および上部仕切板をボロン非添加のス
テンレス鋼板で構成することにより、従来の構成部材が
全てボロン添加ステンレス鋼板からなる使用済燃料貯蔵
ラックに比べ、材料費が大幅に低減する。
【0057】また、第2の実施形態によると、上述の効
果に加え、仕切板のハンドリングが容易となる。さら
に、第3の実施形態によると、上述の効果に加え、上部
固定ボルトを解除することで仕切板の取り外しが可能と
なり、異常時や仕切板の取替ニーズが生じた場合に、容
易に取替えることができる。
【0058】
【発明の効果】上述のとおり、本発明によれば、使用済
燃料貯蔵ラックにおいて、構造強度と臨界防止とを担保
する構成部材をそれぞれ適切に分離したので、ラックの
製作や検査時間が大幅に短縮し、材料費が低減し、溶接
による熱変形および残留応力の発生がなく、かつ、強度
に優れたラック構造が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る使用済燃料貯蔵ラックの一実施形
態を示す斜視図。
【図2】本発明に係る使用済燃料貯蔵ラックの断面剛性
を説明するための図。
【図3】本発明に係る使用済燃料貯蔵ラックの仕切板の
一例を示す構成図。
【図4】本発明に係る使用済燃料貯蔵ラックの一実施形
態を示す縦断面図。
【図5】本発明に係る使用済燃料貯蔵ラックの他の実施
形態を示す縦断面図。
【図6】本発明に係る使用済燃料貯蔵ラックのさらに他
の実施形態を示す斜視図。
【符号の説明】
10 使用済燃料貯蔵ラック 11 最外周板 12 仕切板 12a 上段仕切板 12b 下段仕切板 13 上部仕切板 14 仕切板ガイド用溝 15 シートプレート 16 ベース 17 切込み 18 貯蔵セル 20 凸部 21 凹み部 22 使用済燃料集合体 22a 燃料有効長 30 上部固定金具 31 上部固定ボルト
フロントページの続き (72)発明者 岩倉 成良 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所原子力事業部内 (72)発明者 小林 正宏 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所原子力事業部内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用済燃料集合体を鉛直方向に収納する
    格子状の複数の貯蔵セルを区画する仕切板と、前記仕切
    板の上部を固定し、前記貯蔵セルの格子状の開口を有す
    る上部仕切板と、前記上部仕切板に連結され、前記貯蔵
    セルの最外周側面を構成する最外周板と、前記最外周板
    に連結され、前記仕切板の下部が当接する底板とから構
    成される使用済燃料貯蔵ラック。
  2. 【請求項2】 前記最外周板は、前記仕切板より厚い板
    厚を有してなる請求項1に記載の使用済燃料貯蔵ラッ
    ク。
  3. 【請求項3】 前記使用済燃料集合体の燃料有効長以上
    の部分の部材は、中性子吸収能力の低い材料で構成され
    てなる請求項1または2に記載の使用済燃料貯蔵ラッ
    ク。
  4. 【請求項4】 前記上部仕切板、前記最外周板、または
    前記底板のうち、少なくとも一つはボロン非添加ステン
    レスが用いられてなる請求項1、2または3に記載の使
    用済燃料貯蔵ラック。
  5. 【請求項5】 前記仕切板は、切込みを形成した複数の
    櫛形の板材を格子状に組み合わせ、前記切込み同士を互
    いに差し込むことのみにより、前記仕切板同士が固定さ
    れてなる請求項1ないし4のうちいずれかに記載の使用
    済燃料貯蔵ラック。
  6. 【請求項6】 前記仕切板と前記上部仕切板との当接部
    は、前記仕切板の上端部と前記上部仕切板の下端部の溝
    とが係合して固定される構造である請求項1ないし5の
    うちいずれかに記載の使用済燃料貯蔵ラック。
  7. 【請求項7】 前記仕切板と前記最外周板との当接部
    は、前記仕切板の側端部と前記最外周板の内面に形成し
    た溝とが嵌合して固定される構造である請求項1ないし
    6のうちいずれかに記載の使用済燃料貯蔵ラック。
  8. 【請求項8】 前記仕切板は、上段仕切板および下段仕
    切板の上下2つの仕切板を積重ねて構成され、上段仕切
    板の下端部に下段仕切板の上端部が嵌合する構造である
    請求項1ないし7のうちいずれかに記載の使用済燃料貯
    蔵ラック。
JP37223599A 1999-12-28 1999-12-28 使用済燃料貯蔵ラック Pending JP2001183491A (ja)

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