JPH08334498A - 全方位渦流探傷方法およびその装置 - Google Patents

全方位渦流探傷方法およびその装置

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JPH08334498A
JPH08334498A JP7166832A JP16683295A JPH08334498A JP H08334498 A JPH08334498 A JP H08334498A JP 7166832 A JP7166832 A JP 7166832A JP 16683295 A JP16683295 A JP 16683295A JP H08334498 A JPH08334498 A JP H08334498A
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flaw detection
eddy current
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sensors
omnidirectional
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敬治 中村
Yoshihiro Kamisugi
欣宏 神杉
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一方向の走査で全方位の探傷ができ、短時間
に探傷できる全方位渦流探傷方法およびその装置を提供
すること。 【構成】 センサ本体21に複数の渦流センサ23が探
傷移動方向Xに千鳥状となるように配列して取付ける。
これら複数の渦流センサ23から探傷移動方向Xと交差
する2方向A,Bの2つのセンサからなるセンサ対を、
例えばある状態では、A方向で:1と5、3と7をセン
サ対とし、B方向で:4と9,6と11、8と13をセ
ンサ対とする一方、次の状態では、A方向で:7と1
1、9と13をセンサ対とし、B方向で:1と6,3と
8、5と10をセンサ対とするようにして同時にA,B
の2方向のセンサ対を制御装置26で選択して切り替え
ながら一方向に走査して探傷する。これら渦流センサ2
3のセンサ対からの検出信号を探傷装置27で処理演算
するとともに記録表示するようにして、全方位の探傷が
できるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、一方向へのセンサ本
体の探傷走査で全方位の探傷ができるようにした全方位
渦流探傷方法およびその装置に関し、探傷検査時間の短
縮化を図るようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】原子力プラントや化学プラント、発電プ
ラント等の配管や各種機器等の安全性の確保などのため
種々の検査が行われているが、その一つに表面欠陥の検
査がある。
【0003】従来から行われている表面欠陥の検査法に
は種々のものがあるが、その一つに渦流探傷法がある。
【0004】この渦流探傷を行う渦流探傷装置では、例
えば図3に示すように、センサaとして自己誘導形の試
験コイルb,cを2個1対として用い、探傷対象の隣接
した2つの部分の差異を検出して装置本体dに入力する
ようにし、探傷対象の材質や形状などの緩やかな変化に
対しては2つの試験コイルb,cがともに作用して相殺
するようにして信号が発生しないようにする一方、欠陥
に対しては一方の試験コイルb,(c)のみが作用する
ことで信号を発生させるようにして探傷を行うものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような渦流探傷装
置では、1対のセンサaを探傷対象の表面に沿って移動
走査しながら探傷を行うが、探傷できるのはセンサaの
1対の試験コイルb,cを横切る方向のみであり、長手
方向の長い欠陥に対しては始めと終わりの部分において
のみ信号が現われるが、中央部では2つの試験コイル
b,cが相殺して信号が現われず、必ず2方向の走査が
必要であり、検査に時間がかかるなどの問題がある。
【0006】この発明は、かかる従来技術に鑑みてなさ
れたもので、1方向の走査で全方位の探傷ができ、短時
間に探傷することができる全方位渦流探傷方法およびそ
の装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
この発明の請求項1記載の全方位渦流探傷方法は、一方
向への渦流センサの移動で全方向の探傷を行うに際し、
センサ本体に複数の渦流センサを探傷移動方向に千鳥状
に配列し、これら複数のセンサから探傷移動方向と交差
する少なくとも2方向で2つのセンサからなるセンサ対
を選択しながら切り替えて全方位の探傷を行うことを特
徴とするものである。
【0008】また、この発明の請求項2記載の全方位渦
流探傷方法は、請求項1記載の前記センサ対が探傷移動
の幅方向に複数対となるようにして探傷することを特徴
とするものである。
【0009】さらに、この発明の請求項3記載の全方位
渦流探傷装置は、複数の渦流センサが探傷移動方向に千
鳥状に配列して取付けられたセンサ本体と、このセンサ
本体の前記複数の渦流センサから探傷移動方向と交差す
る少なくとも2方向の2つのセンサからなるセンサ対を
選択しながら切り替える制御手段と、これらセンサ本体
の前記センサ対からの検出信号を処理演算するとともに
記録表示する演算処理手段とでなることを特徴とするも
のである。
【0010】また、この発明の請求項4記載の全方位渦
流探傷装置は、請求項3記載の前記センサ本体に取付け
られる渦流センサを前記センサ対が探傷移動の幅方向に
複数対となるように配列したことを特徴とするものであ
る。
【0011】
【作用】請求項1記載の全方位渦流探傷方法によれば、
センサ本体に複数の渦流センサを探傷移動方向に千鳥状
に配列し、これら複数のセンサから探傷移動方向と交差
する少なくとも2方向で2つのセンサからなるセンサ対
を選択して切り替えながら探傷するようにしており、探
傷方向への一方向の走査でセンサ対は2つの方向に交差
して動かした状態にでき、一方向への渦流センサの移動
で全方向の探傷ができるようになる。
【0012】また、請求項2記載の全方位渦流探傷方法
によれば、請求項1記載の前記センサ対が探傷移動の幅
方向に複数対となるようにしており、探傷できる幅を複
数倍に拡げるようにして、一層広範囲で全方位の探傷が
一方向の走査でできるようになる。
【0013】さらに、請求項3記載の全方位渦流探傷装
置によれば、センサ本体に複数の渦流センサが探傷移動
方向に千鳥状となるように配列して取付け、これら複数
の渦流センサから探傷移動方向と交差する少なくとも2
方向の2つのセンサからなるセンサ対を制御手段で選択
して切り替えながら一方向に走査して探傷するように
し、これらセンサ対からの検出信号を演算処理手段で処
理演算するとともに記録表示するようにして、全方位の
探傷ができるようにしている。
【0014】また、請求項4記載の全方位渦流探傷装置
によれば、請求項3記載の前記センサ本体に取付けられ
る渦流センサを前記センサ対が探傷移動の幅方向に複数
対となるように配列しており、探傷できる幅を複数倍に
拡げるようにして、一層広範囲で全方位の探傷が一方向
の走査でできるようになる。
【0015】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づき詳
細に説明する。図1及び図2はこの発明の全方位渦流探
傷装置の一実施例にかかり、図1は渦流センサ部分の平
面図および側面図、図2は全体構成図である。
【0016】この全方位渦流探傷装置20は探傷対象に
沿って走査されるセンサ本体21を備えている。
【0017】このセンサ本体21は、図1に示すよう
に、探傷対象である溶接部Wの形状に対応して下面に湾
曲した凹面22が形成されるとともに、探傷対象である
溶接部Wの幅に対応して横に長い矩形に形成され、溶接
部Wの長手方向が探傷移動方向Xとされる。
【0018】このセンサ本体21には、探傷移動方向X
に千鳥状に縦横等ピッチで複数の渦流センサ23を取付
けるためのねじ孔24が上下面を貫通するように形成さ
れ、前・中央・後にそれぞれ4個・5個・4個の合計1
3個(1〜13)が形成されるとともに、中央の左右に
自動送り装置等への取付け用のねじ孔25が形成してあ
る。
【0019】したがって、センサ本体21のねじ孔24
のうち、前の4個のねじ孔24(1〜4)および後の4
個のねじ孔24(10〜13)が前後方向に重なるよう
に配列され、中央の5個のねじ孔24(5〜9)が半ピ
ッチずつ左右にずらして前後4個の間に位置するように
配列されて千鳥状の配列となっている。
【0020】このようなセンサ本体21のねじ孔24
(1〜13)にそれぞれ渦流センサ23がねじ込まれ、
13個の渦流センサ23(1〜13)が一体となってい
る。
【0021】このような13個の渦流センサ23(1〜
13)は、図2に示すように、制御手段である制御装置
26を介して演算処理手段を構成する探傷装置27に接
続されており、制御装置26で制御された渦流センサ2
3からの検出信号は、通常の渦流探傷の場合と同様に、
探傷装置27に送られ、演算処理されて探傷結果を表示
するようになっている。
【0022】この制御装置26による渦流センサ23の
制御は、13個の渦流センサ23から探傷移動方向Xと
交差する2つの方向A,Bで2つの渦流センサ23を選
択してセンサ対を切り替えるようにする。
【0023】この渦流センサ23のセンサ対の切り替え
は、例えばある状態では、A方向で:1と5、3と7を
センサ対とし、B方向で:4と9,6と11、8と13
をセンサ対とする一方、次の状態では、A方向で:7と
11、9と13をセンサ対とし、B方向で:1と6,3
と8、5と10をセンサ対とするようにして同時にA,
Bの2方向のセンサ対を選択するようにする。
【0024】あるいは、渦流センサ23のセンサ対の切
り替えを、例えばある状態では、A方向だけのセンサ対
とすべく、1と5、2と6、3と7、4と8、9と13
をセンサ対とし、次の状態では、B方向だけのセンサ対
とすべく、5と10、6と11、7と12、8と13、
4と9をセンサ対とするよう選択する。
【0025】このような制御装置26によって探傷移動
方向Xと交差するA,B2方向にセンサ対を選択して切
り替えながら探傷することで、同時に交差する2方向の
渦流探傷ができ、探傷移動方向Xへの一方向にセンサ本
体21を走査するだけで探傷を完了することができる。
【0026】そして、このようなセンサ本体21は、図
2に示すような自動送り装置28に取付け用のねじ孔2
5を介して取付けられ、探傷対象である溶接部Wに平行
に仮設もしくは常設されたガイドレール29に沿って自
動走行されて自動渦流探傷が行われる。
【0027】次に、このように構成した全方位渦流探傷
装置20の動作とともに、全方位渦流探傷方法について
説明する。
【0028】まず、探傷対象である溶接部Wと平行に自
動送り装置28のガイドレール29を仮設したり、予め
設置してあるガイドレール29に自動送り装置28をセ
ットするとともに、センサ本体21を取付け用のねじ孔
25を介して自動送り装置28に取付け、下面の凹面2
2が溶接部Wと平行になるようにしておく。
【0029】こうして準備が完了した後、探傷を開始す
るため、制御装置26及び探傷装置27で各センサ対の
平衡状態を保持し、自動送り装置28で溶接部Wに沿っ
てセンサ本体21を移動する(この走行方向が探傷移動
方向Xとなる。)。
【0030】この自動送り開始と同時に、制御装置26
で、既に説明したように、センサ本体21の13個の渦
流センサ23のうち探傷移動方向Xと交差する2方向
A,Bのセンサ対を選択しながら切り替える。
【0031】そして、各センサ対からの検出信号を探傷
装置27で演算処理するとともに、記録表示するように
する。
【0032】こうして、自動送り装置28によるセンサ
本体21の送りと制御装置26によるセンサ対の選択切
り替えによってセンサ本体21を溶接部Wに沿う一方向
に走査するだけで、全方位の渦流探傷を行うことができ
る。
【0033】また、このセンサ本体21には、A,Bの
各方向にそれぞれ複数のセンサ対が配置されているの
で、A,B2方向の探傷と同時に、幅方向の探傷範囲が
複数のセンサ対の分だけ拡大でき、一層広範囲の探傷が
1回の走査でできる。
【0034】したがって、これら全方位渦流探傷方法お
よび全方位渦流探傷装置20によれば、従来の渦流探傷
に比べて高能率に探傷ができ、短時間に探傷することが
できる。
【0035】なお、上記実施例では、探傷移動方向に千
鳥状に配列する渦流センサを13個としたが、最少4個
で構成することができ、探傷すべき範囲によって適宜選
択すれば良い。
【0036】また、探傷対象は直線状の溶接部に限ら
ず、管の溶接部など円形の場合であっても良く、湾曲し
たものなどあらゆる形状の探傷対象や表面欠陥の探傷に
適用できるものである。
【0037】
【発明の効果】以上、一実施例とともに具体的に説明し
たようにこの発明の請求項1記載の全方位渦流探傷方法
によれば、センサ本体に複数の渦流センサを探傷移動方
向に千鳥状に配列し、これら複数のセンサから探傷移動
方向と交差する少なくとも2方向で2つのセンサからな
るセンサ対を選択して切り替えながら探傷するようにし
たので、探傷方向への一方向の走査でセンサ対は2つの
方向に交差して動かした状態と同等にでき、一方向への
渦流センサの移動で全方向の探傷ができる。
【0038】また、この発明の請求項2記載の全方位渦
流探傷方法によれば、請求項1記載の前記センサ対が探
傷移動の幅方向に複数対となるようにしたので、探傷で
きる幅を複数倍に拡げるようにして、一層広範囲で全方
位の探傷が一方向の走査でできる。
【0039】さらに、この発明の請求項3記載の全方位
渦流探傷装置によれば、センサ本体に複数の渦流センサ
が探傷移動方向に千鳥状となるように配列して取付け、
これら複数の渦流センサから探傷移動方向と交差する少
なくとも2方向の2つのセンサからなるセンサ対を制御
手段で選択して切り替えながら一方向に走査して探傷す
るようにし、これらセンサ対からの検出信号を演算処理
手段で処理演算するとともに記録表示するようにしたの
で、一方向への渦流センサの移動で全方位の探傷ができ
る。
【0040】また、この発明の請求項4記載の全方位渦
流探傷装置によれば、請求項3記載の前記センサ本体に
取付けられる渦流センサを前記センサ対が探傷移動の幅
方向に複数対となるように配列したので、探傷できる幅
を複数倍に拡げることができ、一層広範囲で全方位の探
傷が一方向の走査でできる。
【0041】そして、これら各発明によれば、一方向の
走査で全方位の探傷ができ、高能率かつ短時間に渦流探
傷をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の全方位渦流探傷装置の一実施例にか
かる渦流センサ部分の平面図および側面図である。
【図2】この発明の全方位渦流探傷装置の一実施例にか
かる全体構成図である。
【図3】従来の渦流探傷装置の概略構成図および渦流セ
ンサ部分の底面図である。
【符号の説明】
20 全方位渦流探傷装置 21 センサ本体 22 凹面 23 渦流センサ 24 センサ取付け用のねじ孔 25 センサ本体取付け用のねじ孔 26 制御装置(制御手段) 27 探傷装置(演算処理手段) 28 自動送り装置 29 ガイドレール 1〜13 渦流センサの位置 X 探傷移動方向 A,B Xと交差する方向 W 溶接部(探傷対象)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方向への渦流センサの移動で全方向の
    探傷を行うに際し、センサ本体に複数の渦流センサを探
    傷移動方向に千鳥状に配列し、これら複数のセンサから
    探傷移動方向と交差する少なくとも2方向で2つのセン
    サからなるセンサ対を選択しながら切り替えて全方位の
    探傷を行うことを特徴とする全方位渦流探傷方法。
  2. 【請求項2】 前記センサ対が探傷移動の幅方向に複数
    対となるようにして探傷することを特徴とする請求項1
    記載の全方位渦流探傷方法。
  3. 【請求項3】 複数の渦流センサが探傷移動方向に千鳥
    状に配列して取付けられたセンサ本体と、このセンサ本
    体の前記複数の渦流センサから探傷移動方向と交差する
    少なくとも2方向の2つのセンサからなるセンサ対を選
    択しながら切り替える制御手段と、これらセンサ本体の
    前記センサ対からの検出信号を処理演算するとともに記
    録表示する演算処理手段とでなることを特徴とする全方
    位渦流探傷装置。
  4. 【請求項4】 前記センサ本体に取付けられる渦流セン
    サを前記センサ対が探傷移動の幅方向に複数対となるよ
    うに配列したことを特徴とする請求項3記載の全方位渦
    流探傷装置。
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