JPH0833379A - ロータ位置検出手段の異常検出装置及び異常検出方法並びにモータ制御装置 - Google Patents
ロータ位置検出手段の異常検出装置及び異常検出方法並びにモータ制御装置Info
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Abstract
率を低くすることができ、モータのロータ位置検出手段
におけるワイヤハーネスの断線、ワイヤハーネスにおけ
る短絡、励磁回路の故障等を検出することができるよう
にする。 【構成】モータの磁極位置を検出するロータ位置検出手
段と、該ロータ位置検出手段から出力される出力値に基
づいてモータの回転数を算出する回転数算出手段11
と、該回転数算出手段11によって算出された回転数に
基づいてロータ位置検出手段の異常を検出する異常検出
手段32とを有する。この場合、ロータ位置検出手段の
ワイヤハーネスが断線したり、ワイヤハーネスにおいて
短絡が発生したりすると、前記モータの回転数特性が変
化する。したがって、2次的回転センサ、レゾルバ異常
検出装置等を配設する必要がないので、コストを低くす
ることができるとともに、システムダウンの確率を小さ
くすることができる。
Description
異常検出装置及び異常検出方法並びにモータ制御装置に
関するものである。
ては、軸角度を検出するためにレゾルバ等のロータ位置
検出手段を使用しているが、該ロータ位置検出手段のワ
イヤハーネス(信号線)が断線したり、ワイヤハーネス
において短絡が発生したり、励磁回路が故障したりする
と、モータの制御が困難になり、運転者に不快感を与え
たり、モータ系の2次的な故障が発生したりする。
の2次的回転センサを配設し、該2次的回転センサによ
って検出された回転数と前記ロータ位置検出手段によっ
て検出された回転数とを比較し、相対回転数差によって
ロータ位置検出手段のワイヤハーネスの断線、ワイヤハ
ーネスにおける短絡、励磁回路の故障等を検出し、モー
タのフェールセーフを行うようにしている。
路を配設し、前記ロータ位置検出手段から受けた電圧波
形を前記コンパレータ回路及びパルス観測回路によって
監視して、ロータ位置検出手段のワイヤハーネスの断
線、ワイヤハーネスにおける短絡、励磁回路の故障等を
検出し、モータのフェールセーフを行うこともできる
(特開平6−98585号公報参照)。
来のモータ制御装置においては、2次的回転センサ、コ
ンパレータ回路、パルス観測回路等を配設する必要があ
るので、モータ制御装置が大型化し、構造が複雑になる
とともに、コストが高くなってしまう。また、2次的回
転センサ自体、コンパレータ回路自体、パルス観測回路
自体等においてワイヤハーネスの断線、ワイヤハーネス
における短絡等が発生する可能性が生じるので、モータ
制御装置全体としてはフェールセーフによるシステムダ
ウンの確率が高くなってしまう。
題点を解決して、大型化したり構造が複雑化したりする
ことがなく、コストを低くし、しかも、フェールセーフ
によるシステムダウンの確率を低くすることができ、モ
ータのロータ位置検出手段におけるワイヤハーネスの断
線、ワイヤハーネスにおける短絡、励磁回路の故障等を
検出することができるロータ位置検出手段の異常検出装
置及び異常検出方法並びにモータ制御装置を提供するこ
とを目的とする。
ータ位置検出手段の異常検出装置においては、モータの
磁極位置を検出するロータ位置検出手段と、該ロータ位
置検出手段から出力される出力値に基づいてモータの回
転数を算出する回転数算出手段と、該回転数算出手段に
よって算出された回転数に基づいてロータ位置検出手段
の異常を検出する異常検出手段とを有する。
出装置においては、前記回転数算出手段は、モータの瞬
時回転数と平均回転数とを算出し、前記異常検出手段
は、前記モータの瞬時回転数と平均回転数との差の絶対
値が第1の設定値より大きいかどうかを判断し、前記差
の絶対値が前記第1の設定値より大きいと判断されたと
きに、ロータ位置検出手段の異常を検出する。
常検出装置においては、前記回転数算出手段は、前記モ
ータの平均回転数を算出し、前記異常検出手段は、前記
平均回転数が第2の設定値より大きいかどうかを判断
し、前記平均回転数が前記第2の設定値より大きいと判
断されたときに、ロータ位置検出手段の異常を検出す
る。
法においては、モータの磁極位置を検出するロータ位置
検出手段から出力される出力値に基づいてモータの瞬時
回転数と平均回転数とを算出する。そして、算出された
瞬時回転数と平均回転数との差の絶対値が第1の設定値
より大きいかどうかを判断し、前記差の絶対値が前記第
1の設定値より大きいと判断されたときに、ロータ位置
検出手段の異常を検出する。
出方法においては、モータの磁極位置を検出するロータ
位置検出手段から出力される出力値に基づいてモータの
平均回転数とを算出する。そして、算出された平均回転
数が第2の設定値より大きいかどうかを判断し、前記平
均回転数が前記第2の設定値よりも大きいと判断された
ときに、ロータ位置検出手段の異常を検出する。
タの磁極位置を検出するロータ位置検出手段と、前記モ
ータへのトルク指令値を検出するトルク指令値検出手段
と、前記ロータ位置検出手段及びトルク指令値検出手段
からの信号によってPWM信号を出力するPWM信号制
御装置と、バッテリからの直流電流を交流電流に変換
し、前記PWM信号制御装置からのPWM信号に対応し
た交流電流を前記モータに対して出力するインバータと
を備える。
れる出力値に基づいてモータの回転数を算出する回転数
算出手段と、該回転数算出手段によって算出された回転
数に基づいて前記ロータ位置検出手段の異常を検出する
異常検出手段と、該異常検出手段によって前記ロータ位
置検出手段の異常が検出されたときに、前記PWM信号
制御装置からのPWM信号を遮断する遮断手段とを有す
る。
前記回転数算出手段は、モータの瞬時回転数と平均回転
数とを算出し、前記異常検出手段は、前記モータの瞬時
回転数と平均回転数との差の絶対値が第1の設定値より
大きいかどうかを判断し、前記差の絶対値が前記第1の
設定値より大きいと判断されたときに、ロータ位置検出
手段の異常を検出する。
は、前記回転数算出手段は、前記モータの平均回転数を
算出し、前記異常検出手段は、前記平均回転数が第2の
設定値より大きいかどうかを判断し、前記平均回転数が
前記第2の設定値より大きいと判断されたときに、ロー
タ位置検出手段の異常を検出する。本発明の更に他のモ
ータ制御装置においては、前記PWM信号制御装置は、
基準三角波を発生させる三角波発生回路と、前記ロータ
位置検出手段及びトルク指令値検出手段によって検出さ
れた電流指令信号とフィードバックされたモータ電流信
号とを比較し、電流偏差信号を出力する電流比較回路
と、該電流比較回路からの電流偏差信号と前記三角波発
生回路からの基準三角波とからPWM信号を出力するP
WM信号発生回路と、該PWM信号発生回路からのPW
M信号を増幅し、前記インバータに対して出力するゲー
ト回路と、前記異常検出手段によって前記ロータ位置検
出手段の異常が検出されたときに、前記PWM信号発生
回路からのPWM信号を遮断するゲート遮断回路とを有
する。
ロータ位置検出手段の異常検出装置においては、モータ
の磁極位置を検出するロータ位置検出手段と、該ロータ
位置検出手段から出力される出力値に基づいてモータの
回転数を算出する回転数算出手段と、該回転数算出手段
によって算出された回転数に基づいてロータ位置検出手
段の異常を検出する異常検出手段とを有する。
ーネスが断線したり、ワイヤハーネスにおいて短絡が発
生したりすると、前記モータの回転数特性が変化する。
したがって、2次的回転センサ、コンパレータ回路、パ
ルス観測回路等を配設する必要がないので、大型化した
り、構造が複雑化したりすることがなく、コストを低く
することができるとともに、フェールセーフによるシス
テムダウンの確率を小さくすることができる。
出装置においては、前記回転数算出手段は、モータの瞬
時回転数と平均回転数とを算出し、前記異常検出手段
は、前記モータの瞬時回転数と平均回転数との差の絶対
値が第1の設定値より大きいかどうかを判断し、前記差
の絶対値が前記第1の設定値より大きいと判断されたと
きに、ロータ位置検出手段の異常を検出する。
ーネスが断線したり、ワイヤハーネスにおいて短絡が発
生したり、励磁回路が故障したりすると、前記モータの
瞬時回転数と平均回転数との関係が変化する。したがっ
て、2次的回転センサ、コンパレータ回路、パルス観測
回路等を配設する必要がないので、大型化したり、構造
が複雑化したりすることがなく、コストを低くすること
ができるとともに、フェールセーフによるシステムダウ
ンの確率を小さくすることができる。
常検出装置においては、前記回転数算出手段は、前記モ
ータの平均回転数を算出し、前記異常検出手段は、前記
平均回転数が第2の設定値より大きいかどうかを判断
し、前記平均回転数が前記第2の設定値より大きいと判
断されたときに、ロータ位置検出手段の異常を検出す
る。
とができる。本発明のロータ位置検出手段の異常検出方
法においては、モータの磁極位置を検出するロータ位置
検出手段から出力される出力値に基づいてモータの瞬時
回転数と平均回転数とを算出する。そして、算出された
瞬時回転数と平均回転数との差の絶対値が第1の設定値
より大きいかどうかを判断し、前記差の絶対値が前記第
1の設定値より大きいと判断されたときに、ロータ位置
検出手段の異常を検出する。
ーネスが断線したり、ワイヤハーネスにおいて短絡が発
生したりすると、前記モータの回転数特性が変化する。
したがって、2次的回転センサ、コンパレータ回路、パ
ルス観測回路等を配設する必要がないので、大型化した
り、構造が複雑化したりすることがなく、コストを低く
することができるとともに、フェールセーフによるシス
テムダウンの確率を小さくすることができる。
出方法においては、モータの磁極位置を検出するロータ
位置検出手段から出力される出力値に基づいてモータの
平均回転数とを算出する。そして、算出された平均回転
数が第2の設定値より大きいかどうかを判断し、前記平
均回転数が前記第2の設定値よりも大きいと判断された
ときに、ロータ位置検出手段の異常を検出する。
とができる。本発明のモータ制御装置においては、モー
タの磁極位置を検出するロータ位置検出手段と、前記モ
ータへのトルク指令値を検出するトルク指令値検出手段
と、前記ロータ位置検出手段及びトルク指令値検出手段
からの信号によってPWM信号を出力するPWM信号制
御装置と、バッテリからの直流電流を交流電流に変換
し、前記PWM信号制御装置からのPWM信号に対応し
た交流電流を前記モータに対して出力するインバータと
を備える。
指令値検出手段からの信号によってPWM信号制御装置
がPWM信号を出力すると、該PWM信号に対応してイ
ンバータがスイッチングされ、交流電流を発生させる。
また、前記ロータ位置検出手段から出力される出力値に
基づいてモータの回転数を算出する回転数算出手段と、
該回転数算出手段によって算出された回転数に基づいて
前記ロータ位置検出手段の異常を検出する異常検出手段
と、該異常検出手段によって前記ロータ位置検出手段の
異常が検出されたときに、前記PWM信号制御装置から
のPWM信号を遮断する遮断手段とを有する。
ーネスが断線したり、ワイヤハーネスにおいて短絡が発
生したりすると、前記モータの回転数特性が変化する。
この時、前記PWM信号を遮断することによってインバ
ータを停止させることができる。したがって、2次的回
転センサ、コンパレータ回路、パルス観測回路等を配設
する必要がないので、大型化したり、構造が複雑化した
りすることがなく、コストを低くすることができるとと
もに、フェールセーフによるシステムダウンの確率を小
さくすることができる。
前記回転数算出手段は、モータの瞬時回転数と平均回転
数とを算出し、前記異常検出手段は、前記モータの瞬時
回転数と平均回転数との差の絶対値が第1の設定値より
大きいかどうかを判断し、前記差の絶対値が前記第1の
設定値より大きいと判断されたときに、ロータ位置検出
手段の異常を検出する。
ーネスが断線したり、ワイヤハーネスにおいて短絡が発
生したりすると、前記モータの回転数特性が変化する。
この時、前記PWM信号を遮断することによってインバ
ータを停止させることができる。したがって、2次的回
転センサ、コンパレータ回路、パルス観測回路等を配設
する必要がないので、大型化したり、構造が複雑化した
りすることがなく、コストを低くすることができるとと
もに、フェールセーフによるシステムダウンの確率を小
さくすることができる。
は、前記回転数算出手段は、前記モータの平均回転数を
算出し、前記異常検出手段は、前記平均回転数が第2の
設定値より大きいかどうかを判断し、前記平均回転数が
前記第2の設定値より大きいと判断されたときに、ロー
タ位置検出手段の異常を検出する。この場合、励磁回路
の故障を検出することができる。
は、前記PWM信号制御装置は、基準三角波を発生させ
る三角波発生回路と、前記ロータ位置検出手段及びトル
ク指令値検出手段によって検出された電流指令信号とフ
ィードバックされたモータ電流信号とを比較し、電流偏
差信号を出力する電流比較回路と、該電流比較回路から
の電流偏差信号と前記三角波発生回路からの基準三角波
とからPWM信号を出力するPWM信号発生回路と、該
PWM信号発生回路からのPWM信号を増幅し、前記イ
ンバータに対して出力するゲート回路と、前記異常検出
手段によって前記ロータ位置検出手段の異常が検出され
たときに、前記PWM信号発生回路からのPWM信号を
遮断するゲート遮断回路とを有する。
ルク指令値検出手段によって検出された電流指令信号
と、モータからフィードバックされたモータ電流信号と
が電流比較回路によって比較され、電流偏差信号が発生
させられる。該電流偏差信号はPWM信号発生回路に対
して出力され、該PWM信号発生回路において、電流偏
差信号と三角波信号とが比較され、PWM信号が発生さ
せられる。
ゲート遮断回路が作動すると、前記PWM信号は遮断さ
れ、インバータは停止させられる。
ながら詳細に説明する。図1は本発明の実施例における
ロータ位置検出手段の異常検出装置の機能図である。図
において、11は図示しないモータに配設され、ロータ
の磁極の絶対位置(以下「磁極位置」という。)を検出
するためのロータ位置検出手段としてのレゾルバ、24
はCPU、31はモータの回転数を検出するための回転
数算出手段、32は前記レゾルバ11に異常が発生した
かどうかを判断する異常検出手段である。
検出手段の異常検出装置の概略図である。本実施例にお
いて、レゾルバ11は1入力2出力の構造を有し、図示
しないモータのロータと連結されたレゾルバロータ1
3、一次側の一次巻線14及び二次側の二次巻線15、
16から成る。該二次巻線15、16は、それぞれ電気
的に位相が90〔°〕ずらされる。
路21、インタフェース回路22、R/D(レゾルバデ
ィジタル)コンバータ23及びCPU24を有する。そ
して、前記一次巻線14がワイヤハーネスR1、R2を
介して励磁回路21に、二次巻線15がワイヤハーネス
S2、S4を介してインタフェース回路22に、二次巻
線16がワイヤハーネスS1、S3を介してインタフェ
ース回路22に接続される。
せられた正弦波電圧VIN VIN=Vsin ωt を一次巻線14に印加すると、二次巻線15、16にそ
れぞれ前記レゾルバ11の出力値としての誘導電圧V
OUT1、VOUT2 VOUT1=K・Vsin ωt・sin θ VOUT2=K・Vsin ωt・cos θ が出力され、前記インタフェース回路22を介してR/
Dコンバータ23に入力される。
VOUT1、VOUT2の振幅比によって磁極位置を示す磁極位
置信号DATAを得ることができ、該磁極位置信号DA
TAがCPU24に対して出力される。該CPU24
は、電動車両の負荷条件、例えばアクセル踏込量等に対
応して相電流の電流波形を形成する。そして、CPU2
4はトルク指令値に対応したパルス幅を有するUVW相
のパルス幅変調信号を図示しないインバータ回路(IN
V)に対して出力する。
極位置を検出するものであって、モータには必要不可欠
である。したがって、前記レゾルバ11のワイヤハーネ
スS1〜S4、R1、R2が断線したり、ワイヤハーネ
スS1〜S4、R1、R2において短絡が発生したり、
励磁回路21が故障したりすると、モータの制御が困難
になり、運転者に不快感を与えたり、モータ系の2次的
な故障が発生したりする。
2(図1)が配設される。該異常検出手段32は、磁極
位置信号DATAに基づいてモータの瞬時回転数及び一
定期間内の平均回転数を常時算出する。前記レゾルバ1
1のワイヤハーネスS1〜S4、R1、R2が断線した
り、該ワイヤハーネスS1〜S4、R1、R2において
短絡が発生したり、励磁回路21が故障したりすると、
前記モータの瞬時回転数と一定期間内の平均回転数との
関係が変化する。したがって、ワイヤハーネスS1〜S
4、R1、R2の断線、該ワイヤハーネスS1〜S4、
R1、R2における短絡、励磁回路21の故障等を容易
にかつ低コストで検出することができる。
常検出装置等を配設する必要がないので、コストを低く
することができるとともに、フェールセーフによるシス
テムダウンの確率を小さくすることができる。図3は本
発明の実施例におけるモータ制御装置のメインルーチン
のフローチャートである。なお、メインルーチンは電動
車両のゼネラルフローについてのものである。 ステップS1 CPU24(図2)の初期設定(I/
O、タイマリセット、RAMクリア等)を行う。 ステップS2 センサ系、バッテリ電圧系等のシステム
に異常がないかどうかをチェックし、異常がない場合は
図示しないメインバッテリとインバータとを接続して起
動制御を行う。 ステップS3 トルク制御を行う。この場合、アクセル
踏込量、車速等の信号を読み込み、トルク指令値を計算
して図示しないモータコントローラに対して出力する。 ステップS4 メータ表示制御を行う。この場合、運転
席の図示しないインストルメントパネルに車速、フェー
ル情報等を表示する。 ステップS5 フェールセーフダイアグを行う。この場
合、前記システムに異常が発生したかどうかを検出し、
異常が発生した時はダイアグコードを記憶したフェール
セーフを行う。 ステップS6 イグニッション(IG)SWがオンに維
持されているかどうかを判断する。イグニッションスイ
ッチがオンになっている場合はステップS3に戻り、イ
グニッションスイッチがオフになっている場合はステッ
プS7に進む。 ステップS7 停止制御を行う。この場合、メインバッ
テリとインバータとを切り離し、CPU24の電源をオ
フにする。
て説明する。図4は本発明の実施例におけるロータ位置
検出手段の異常検出装置の100〔μs〕割込ルーチン
のフローチャートである。 ステップS11 R/Dコンバータ23(図2)の出力
値Aを読み込み、図示しないRAMに一時的に格納す
る。前記出力値Aは瞬間的な磁極位置(絶対角度)を示
す。 ステップS12 今回の出力値Aと前回の出力値A′
(この場合、きわめて微小な時間t(100μ秒)だけ
前の出力値を表す。)とから、きわめて微小な時間tの
間に回転したロータの角度の速度である瞬時回転数B B=A−A′ を算出する。 ステップS13 後述する8〔ms〕割込ルーチンによ
って算出された平均回転数Cと瞬時回転数Bとの差(C
−B)を算出し、該差(C−B)の絶対値|C−B|と
設定値αとを比較して絶対値|C−B|が設定値αより
大きいかどうかを判断する。絶対値|C−B|が設定値
αより大きい場合はステップS15に、絶対値|C−B
|が設定値α以下である場合はステップS14に進む。
なお、設定値αは電動車両の動力性能上ありえない加速
度以上の値に設定される。 ステップS14 レゾルバ11は正常であると判断し、
RAMに設定された図示しないエラーカウンタをクリア
する。 ステップS15 エラーカウンタのカウント値Kをカウ
ントアップする。これは、異常検出手段32(図1)が
ノイズ等によって誤判断するのを防止するために行われ
る。すなわち、1回の条件判定だけでレゾルバ11が異
常であると判断することがないように、例えば、カウン
ト値Kが10になったときに初めてレゾルバ11が異常
であると判断するようにしている。 ステップS16 今回の瞬時回転数Bを前回までの瞬時
回転数の積算値B′に加算して積算値Dを計算し、該積
算値DをRAMに記憶させる。すなわち、平均回転数C
を算出するために、100〔μs〕ごとにサンプリング
した瞬時回転数Bを8〔ms〕分積算する。したがっ
て、80個の瞬時回転数Bの積算値Dが計算される。 ステップS17 図示しない8〔ms〕タイマカウンタ
をカウントアップする。 ステップS18 8〔ms〕が経過したかどうか(8
〔ms〕タイマカウンタのカウント値が80になったか
どうか)を判断する。8〔ms〕が経過した場合はステ
ップS19に進み、8〔ms〕が経過していない場合は
リターンする。 ステップS19 積算値D用のRAM及び8〔ms〕タ
イマカウンタのカウント値用のRAMをクリアし、リタ
ーンする。
検出手段の異常検出装置の8〔ms〕割込ルーチンのフ
ローチャートである。 ステップS21 積算値Dを80で除算して平均回転数
Cを算出する。 ステップS22 平均回転数Cと電動車両の動力性能上
の最高車速以上の設定値としての回転数βとを比較し、
平均回転数Cが回転数βより大きいかどうかを判断す
る。平均回転数Cが回転数βより大きい場合はステップ
S24に、平均回転数Cが回転数β以下である場合はス
テップS23に進む。 ステップS23 図示しないエラーカウンタのカウント
値Kが設定値n(例えば、10)より大きいかどうかを
判断する。カウント値Kが設定値nより大きい場合はス
テップS24に進み、カウント値Kが設定値n以下であ
る場合はリターンする。 ステップS24 エラーフラグをセットする。
ラーフラグがセットされるているかどうかをチェック
し、エラーフラグがセットされている場合は、ダイアグ
コードを記憶するとともに、電動車両を安全に停止さ
せ、ドライバに警告する。次に、前記レゾルバ11(図
1)が正常であるときと、異常が発生したときとの異常
検出手段32の動作について説明する。
正常であるときのR/Dコンバータの検出角度の波形
図、図7は本発明の実施例におけるレゾルバが正常であ
るときの瞬時回転数の波形図、図8は本発明の実施例に
おけるレゾルバが正常であるときの平均回転数の波形図
である。なお、図6において、横軸に実角度を、縦軸に
検出角度を、図7において、横軸に時間tを、縦軸に瞬
時回転数Bを、図8において、横軸に時間tを、縦軸に
平均回転数Cを採ってある。
正常であるときは、R/Dコンバータ23の検出角度は
レゾルバロータ13の実角度の変化に比例する。この場
合、瞬時回転数B及び平均回転数Cはいずれも一定にな
る。図9は本発明の実施例におけるレゾルバが異常であ
るときのR/Dコンバータの検出角度の第1の波形図、
図10は本発明の実施例におけるレゾルバが異常である
ときの瞬時回転数の第1の波形図、図11は本発明の実
施例におけるレゾルバが異常であるときの平均回転数の
第1の波形図である。なお、図9において、横軸に実角
度を、縦軸に検出角度を、図10において、横軸に時間
tを、縦軸に瞬時回転数Bを、図11において、横軸に
時間tを、縦軸に平均回転数Cを採ってある。
4(図2)の断線、ワイヤハーネスS2、S4における
短絡等が発生したときは、R/Dコンバータ23の検出
角度はレゾルバロータ13の実角度の変化に比例せず、
段階的に変化する。この場合、瞬時回転数Bはゼロと動
力性能上ありえない高い値を一定時間ごとに繰り返し、
平均回転数Cは変動する。
が異常であるときのR/Dコンバータの検出角度の第2
の波形図、図13は本発明の実施例におけるレゾルバが
異常であるときの瞬時回転数の第2の波形図、図14は
本発明の実施例におけるレゾルバが異常であるときの平
均回転数の第2の波形図である。なお、図12におい
て、横軸に実角度を、縦軸に検出角度を、図13におい
て、横軸に時間tを、縦軸に瞬時回転数Bを、図14に
おいて、横軸に時間tを、縦軸に平均回転数Cを採って
ある。
3(図2)の断線、ワイヤハーネスS1、S3における
短絡等が発生したときは、R/Dコンバータ23の検出
角度はレゾルバロータ13の実角度の変化に比例せず、
段階的に変化する。この場合、瞬時回転数Bはゼロと動
力性能上ありえない高い値を一定時間ごとに繰り返し、
平均回転数Cは変動する。
が異常であるときのR/Dコンバータの検出角度の第3
の波形図、図16は本発明の実施例におけるレゾルバが
異常であるときの瞬時回転数の第3の波形図、図17は
本発明の実施例におけるレゾルバが異常であるときの平
均回転数の第3の波形図である。なお、図15におい
て、横軸に時間tを、縦軸に検出角度を、図16におい
て、横軸に時間tを、縦軸に瞬時回転数Bを、図17に
おいて、横軸に時間tを、縦軸に平均回転数Cを採って
ある。
2(図2)の断線、ワイヤハーネスR1、R2における
短絡等が発生したときは、R/Dコンバータ23の検出
角度はレゾルバロータ13の実角度の変化に比例し、例
えば、100〔μs〕ごとにサンプリングした場合、時
点T、2T、3T、4T、5T、6T(T=1600
〔μs〕)において0になる。この場合、瞬時回転数B
は常に最大値BMAX を超え、平均回転数Cは常に最大値
CMAX を超える。
常検出装置を備えたモータ制御装置について説明する。
図18は本発明の実施例におけるモータ制御装置のブロ
ック図である。図において、51はモータ制御装置、5
2はトルク指令値検出手段としてのアクセルセンサ、3
3は選択されたレンジを検出するシフトセンサ、34は
主バッテリ48の電圧を検出する主バッテリ電圧計であ
る。前記アクセルセンサ52のアクセル踏込量信号、シ
フトセンサ33の検出信号、主バッテリ電圧計34の電
圧信号等のセンサ入力信号がインタフェース回路36を
介してCPU24に入力される。
信号及びレゾルバ信号入力回路38からのレゾルバ信号
に基づいて、電流比較回路39に対して電流指令信号
(振幅及び位相)を出力する。なお、前記レゾルバ信号
入力回路38は、図2のインタフェース回路22及びR
/Dコンバータ23から成る。前記電流比較回路39に
おいては、前記電流指令信号とモータ49からフィード
バックされたモータ電流信号とを比較し、その偏差をP
WM信号発生回路40に対して出力する。該PWM信号
発生回路40は、入力された前記偏差と三角波発生回路
45からの基準三角波とを比較してスイッチングパルス
を発生させ、該スイッチングパルスをPWM信号として
ゲート回路41に対して出力する。
PWM信号をインバータとしてのブリッジ回路47の上
下段に分割するとともにデッドタイムを形成し、ブリッ
ジ回路47に対して出力する。該ブリッジ回路47は主
バッテリ48からの直流電流をスイッチングして、3相
(U相、V相及びW相)の交流電流を発生させる。前記
構成のモータ制御装置51において、CPU24の異常
検出手段32(図1)の指令によってゲート遮断回路4
6が作動し、該ゲート遮断回路46からゲート遮断指令
信号がゲート回路41に入力されると、前記スイッチン
グパルスは遮断され、ブリッジ回路47のスイッチング
素子は完全に停止状態となる。
発生回路40、ゲート回路41、三角波発生回路45及
びゲート遮断回路46によってPWM信号制御装置37
が構成される。なお、本発明は前記実施例に限定される
ものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させる
ことが可能であり、それらを本発明の範囲から排除する
ものではない。
異常検出装置の機能図である。
異常検出装置の概略図である。
ンルーチンのフローチャートである。
異常検出装置の100〔μs〕割込ルーチンのフローチ
ャートである。
異常検出装置の8〔ms〕割込ルーチンのフローチャー
トである。
ときのR/Dコンバータの検出角度の波形図である。
ときの瞬時回転数の波形図である。
ときの平均回転数の波形図である。
ときのR/Dコンバータの検出角度の第1の波形図であ
る。
るときの瞬時回転数の第1の波形図である。
るときの平均回転数の第1の波形図である。
るときのR/Dコンバータの検出角度の第2の波形図で
ある。
るときの瞬時回転数の第2の波形図である。
るときの平均回転数の第2の波形図である。
るときのR/Dコンバータの検出角度の第3の波形図で
ある。
るときの瞬時回転数の第3の波形図である。
るときの平均回転数の第3の波形図である。
ロック図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 モータの磁極位置を検出するロータ位置
検出手段と、該ロータ位置検出手段から出力される出力
値に基づいてモータの回転数を算出する回転数算出手段
と、該回転数算出手段によって算出された回転数に基づ
いてロータ位置検出手段の異常を検出する異常検出手段
とを有することを特徴とするロータ位置検出手段の異常
検出装置。 - 【請求項2】 前記回転数算出手段は、モータの瞬時回
転数と平均回転数とを算出し、前記異常検出手段は、前
記モータの瞬時回転数と平均回転数との差の絶対値が第
1の設定値より大きいかどうかを判断し、前記差の絶対
値が前記第1の設定値より大きいと判断されたときに、
ロータ位置検出手段の異常を検出する請求項1に記載の
ロータ位置検出手段の異常検出装置。 - 【請求項3】 前記回転数算出手段は、前記モータの平
均回転数を算出し、前記異常検出手段は、前記平均回転
数が第2の設定値より大きいかどうかを判断し、前記平
均回転数が前記第2の設定値より大きいと判断されたと
きに、ロータ位置検出手段の異常を検出する請求項1に
記載のロータ位置検出手段の異常検出装置。 - 【請求項4】 モータの磁極位置を検出するロータ位置
検出手段から出力される出力値に基づいてモータの瞬時
回転数と平均回転数とを算出し、算出された瞬時回転数
と平均回転数との差の絶対値が第1の設定値より大きい
かどうかを判断し、前記差の絶対値が前記第1の設定値
より大きいと判断されたときに、ロータ位置検出手段の
異常を検出することを特徴とするロータ位置検出手段の
異常検出方法。 - 【請求項5】 モータの磁極位置を検出するロータ位置
検出手段から出力される出力値に基づいてモータの平均
回転数とを算出し、算出された平均回転数が第2の設定
値より大きいかどうかを判断し、前記平均回転数が前記
第2の設定値よりも大きいと判断されたときに、ロータ
位置検出手段の異常を検出することを特徴とするロータ
位置検出手段の異常検出方法。 - 【請求項6】 モータの磁極位置を検出するロータ位置
検出手段と、前記モータへのトルク指令値を検出するト
ルク指令値検出手段と、前記ロータ位置検出手段及びト
ルク指令値検出手段からの信号によってPWM信号を出
力するPWM信号制御装置と、バッテリからの直流電流
を交流電流に変換し、前記PWM信号制御装置からのP
WM信号に対応した交流電流を前記モータに対して出力
するインバータとを備えたモータ制御装置において、前
記ロータ位置検出手段から出力される出力値に基づいて
モータの回転数を算出する回転数算出手段と、該回転数
算出手段によって算出された回転数に基づいて前記ロー
タ位置検出手段の異常を検出する異常検出手段と、該異
常検出手段によって前記ロータ位置検出手段の異常が検
出されたときに、前記PWM信号制御装置からのPWM
信号を遮断する遮断手段とを有することを特徴とするモ
ータ制御装置。 - 【請求項7】 前記回転数算出手段は、モータの瞬時回
転数と平均回転数とを算出し、前記異常検出手段は、前
記モータの瞬時回転数と平均回転数との差の絶対値が第
1の設定値より大きいかどうかを判断し、前記差の絶対
値が前記第1の設定値より大きいと判断されたときに、
ロータ位置検出手段の異常を検出する請求項6に記載の
モータ制御装置。 - 【請求項8】 前記回転数算出手段は、前記モータの平
均回転数を算出し、前記異常検出手段は、前記平均回転
数が第2の設定値より大きいかどうかを判断し、前記平
均回転数が前記第2の設定値より大きいと判断されたと
きに、ロータ位置検出手段の異常を検出する請求項6に
記載のモータ制御装置。 - 【請求項9】 前記PWM信号制御装置は、基準三角波
を発生させる三角波発生回路と、前記ロータ位置検出手
段及びトルク指令値検出手段によって検出された電流指
令信号とフィードバックされたモータ電流信号とを比較
し、電流偏差信号を出力する電流比較回路と、該電流比
較回路からの電流偏差信号と前記三角波発生回路からの
基準三角波とからPWM信号を出力するPWM信号発生
回路と、該PWM信号発生回路からのPWM信号を増幅
し、前記インバータに対して出力するゲート回路と、前
記異常検出手段によって前記ロータ位置検出手段の異常
が検出されたときに、前記PWM信号発生回路からのP
WM信号を遮断するゲート遮断回路とを有することを特
徴とする請求項6に記載のモータ制御装置。
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