JPH08333425A - 変性炭化水素樹脂及びその用途 - Google Patents

変性炭化水素樹脂及びその用途

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JPH08333425A
JPH08333425A JP14080995A JP14080995A JPH08333425A JP H08333425 A JPH08333425 A JP H08333425A JP 14080995 A JP14080995 A JP 14080995A JP 14080995 A JP14080995 A JP 14080995A JP H08333425 A JPH08333425 A JP H08333425A
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hydrocarbon resin
weight
hydrocarbon
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unsaturated
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JP14080995A
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English (en)
Inventor
Taku Tokita
卓 時田
Toshiyuki Ito
俊幸 伊藤
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】タッキファイヤ−として特定の変性炭化水素樹
脂を使用することにより、アクリル樹脂等極性樹脂への
相容性をさらに改良し、接着剤の接着強度を向上させ
る。 【構成】ビニル芳香族炭化水素と石油精製、石油分解等
の際に副生する炭素数4〜5の不飽和炭化水素を含む留
分とをフリ−デルクラフツ触媒の存在下で共重合させて
得られる炭化水素樹脂であって、該共重合体のビニル芳
香族炭化水素に基づく構造単位100重量部に対する炭
素数4〜5の不飽和炭化水素に基づく構造単位2〜10
0重量部である炭化水素樹脂に不飽和カルボン酸アルキ
ルエステル0.1〜10重量%をグラフト共重合して得
られる、重量平均分子量300〜3000の変性炭化水
素樹脂及び該樹脂からなるアクリル接着剤用タッキファ
イヤ−。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な変性炭化水素樹脂
及びそれからなるアクリル系感圧接着剤用タッキファイ
ヤ−に関する。
【0002】
【従来の技術】粘着付与樹脂を使用する代表的な分野と
して粘着剤分野をあげることができる。アクリル系感圧
接着剤の粘着付与樹脂として、スチレン、ビニルトルエ
ン、α−メチルスチレン等の低分子量重合体や脂肪族系
石油樹脂、芳香族系石油樹脂あるいはロジン、変性ロジ
ン、テルペン樹脂、クマロン樹脂、フェノール樹脂、テ
ルペンーフェノール樹脂、クマロンーインデン樹脂、キ
シレン樹脂等を用いることが試みられている。しかしな
がら前記の樹脂はアクリル系感圧接着剤についていえ
ば、相容性不足により充分な接着力、粘着力が得られな
いという欠点を有していた。また、通常の不飽和炭化水
素含有留分から製造された石油樹脂あるいはロジン、テ
ルペンーフェノール樹脂、クマロンーインデン樹脂等
は、色、熱安定性等に問題を有している。
【0003】本発明者らはこれらを改良するものとし
て、イソプロペニルトルエンと石油精製や石油分解の際
に副生する炭素数4ないし5の留分から選ばれる任意の
留分と特定割合で重合して用いること及びイソプロペニ
ルトルエンの単独重合体を用いることを提案した。(特
開昭49−118729号,特開昭49−128945
号,特公昭54−34033号) これらの炭化水素樹脂は初期色相、耐熱色相及び耐熱安
定性に優れ、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の
低分子量重合体や石油樹脂に較べてアクリル樹脂との相
容性にも優れているため、アクリル系感圧接着剤のタッ
キファイヤーとして使用されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら近年の市
場の要求は接着剤の接着強度不足を指摘している。そこ
で本発明の目的は、タッキファイヤ−である炭化水素樹
脂として特定の変性炭化水素樹脂を使用することで、ア
クリル樹脂等極性樹脂への相容性をさらに改良し、接着
剤の接着強度を向上させることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記の課題を解
決するために、ビニル芳香族炭化水素と石油精製、石油
分解等の際に副生する炭素数4〜5の不飽和炭化水素を
含む留分とをフリ−デルクラフツ触媒の存在下で共重合
させて得られる炭化水素樹脂であって、該共重合体のビ
ニル芳香族炭化水素に基づく構造単位100重量部に対
する炭素数4〜5の不飽和炭化水素に基づく構造単位2
〜100重量部である炭化水素樹脂に不飽和カルボン酸
アルキルエステル0.1〜10重量%をグラフト共重合
して得られる、重量平均分子量300〜3000の変性
炭化水素樹脂及び該樹脂からなるアクリル接着剤用タッ
キファイヤ−を提供するものである。
【0006】本発明に使用するビニル芳香族化合物とし
ては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、イソプロペニルトルエン等を挙げることができる
が、特にはイソプロペニルトルエンを用いた場合に分子
量分布の狭い、良好な性能の炭化水素樹脂を得ることが
できる。通常、イソプロペニルトルエン系の重合体を構
成するイソプロペニルトルエンとしては、オルソ、メ
タ、パラの各異性体、及びこれらの混合物が用いられる
が、パラ異性体20ないし60重量%、メタ異性体40
ないし80重量%、オルソ異性体0ないし10重量%の
混合物を用いるのが好ましい。
【0007】本発明で使用する炭素数4〜5の不飽和炭
化水素としては、石油精製、分解時に副生する炭素数4
〜5の不飽和炭化水素を含む留分から選ばれる任意の留
分が使用できる。石油生成、分解時に副生する炭素数4
〜5の不飽和炭化水素を含む留分(以下、C4,C5留分
という)は、常圧下における沸点範囲が通常−15ない
し+45℃の留分であって、1−ブテン、イソブテン、
2−ブテン、1,3−ブタジエン、1−ペンテン、2−
メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−ペ
ンテン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、シクロペ
ンタジエン等の重合性単量体を含んでいる。本発明にお
いては、C4,C5留分から選ばれる重合性単量体を含む
任意の留分、すなわち、C4,C5留分はもちろん、C4
留分、ブタジエンを除いたC4留分、C5留分、イソプレ
ンを除いたC5留分、シクロペンタジエンを除いたC5留
分等を用いることができる。本発明で使用される炭化水
素樹脂はビニル芳香族化合物100重量部に対して上記
のような炭素数4〜5の不飽和炭化水素2〜100重量
部、好ましくは5〜70重量部を共重合させることによ
り得られる。
【0008】両構成成分の共重合反応はフリ−デル−ク
ラフツ触媒の存在下に行うことが好ましい。フリ−デル
−クラフツ触媒としては、公知のフリ−デル−クラフツ
触媒が使用でき、具体的には塩化アルミニウム、臭化ア
ルミニウム、ジクロロモノエチルアルミニウム、四塩化
チタン、四塩化スズ、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素
の各種錯体等をあげることができる。フリ−デル−クラ
フツ触媒の使用量は、原料の合計100重量部に対して
通常0.05ないし5重量部、好ましくは0.1ないし
2重量部の範囲が好ましい。
【0009】両構成成分の共重合反応は反応熱の除去及
び反応液粘度の抑制、分子量の調整のため、重合性単量
体の濃度が10ないし60重量%程度になるように溶媒
を用いて行うのが好ましい。適当な溶媒としては、たと
えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂
肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチ
ルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素;トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン、メシチレン等の芳香族炭化水
素;及びこれらの混合物をあげることができる。重合温
度は原料組成によって異なるが、通常−50ないし+5
0℃の範囲が好ましい。また反応時間は、通常10分な
いし10時間の範囲が好ましい。重合終了後はアルカリ
水溶液またはメタノ−ル等で触媒を分解した後、水洗
し、未反応の原料及び溶媒等をストリッピングすること
によって除き、目的の炭化水素樹脂を得る。このように
して得られる樹脂の軟化点(環球法)は通常30ないし
150℃である。また、分子量は通常重量平均分子量で
300ないし5000の範囲である。
【0010】本発明で得られる変性炭化水素樹脂を得る
ために、前記炭化水素樹脂にグラフト共重合される変性
単量体は、不飽和カルボン酸アルキルエステルから選ば
れる少なくとも一種である。グラフト共重合する単量体
としては、不飽和カルボン酸アルキルエステルが使用さ
れる。具体的には、アクリル酸,メタクリル酸等の不飽
和モノカルボン酸のアルキルエステル、マレイン酸,フ
マール酸,イタコン酸,クロトン酸,イソクロトン酸,
シトラコン酸,アリルコハク酸,メサコン酸,グルタコ
ン酸,ナジック酸(エンドシス−ビシクロ[2,2,
1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸],メチ
ルナジック酸,テトラヒドロフタール酸,メチルヘキサ
ヒドロフタル酸等の不飽和ジカルボン酸のアルキルエス
テルをあげることができる。アルキルエステルのアルキ
ルとしては、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピ
ル、n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル等の炭
素数1〜4のアルキルの他、これらのアルキル基に水酸
基、ハロゲン等が置換したものを挙げることができる。
【0011】エステル部位に水酸基を含有する不飽和カ
ルボン酸アルキルエステルとして具体的には、ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレ−ト、3−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプ
ロピル(メタ)アクリレ−ト、3−クロロ−2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレ−ト、グリセリンモノ
(メタ)アクリレ−ト、ペンタエリスロト−ルモノ(メ
タ)アクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパンモノ(メ
タ)アクリレ−ト、テトラエチロ−ルエタンモノ(メ
タ)アクリレ−ト、ブタンジオ−ルモノ(メタ)アクリ
レ−ト、ポリエチレングリコ−ルモノ(メタ)アクリレ
−ト等を挙げることができる。
【0012】上記単量体の中では、フマル酸ジ−n−ブ
チル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒ
ドロキシプロピルアクリレ−トが好ましい。これらの単
量体は、単独で使用しても、2種類以上を同時に使用し
ても良い。また、これらの単量体とともに、他のビニル
単量体例えば、スチレン、α−メチルスチレン、(メ
タ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、酢酸
ビニル等を共グラフトしても良い。グラフト量としては
炭化水素樹脂の0.1〜10重量%が好ましく、特には
1〜8重量%が好ましい。グラフト量が0.1重量%よ
り低い場合には、接着剤のベ−スポリマ−としてアクリ
ル共重合体の様な極性を有するポリマ−との相溶性が悪
い。また、グラフト量が10重量%以上では相容性の改
良効果はかわらず、炭化水素樹脂の軟化点の低下が著し
くなる。
【0013】前記炭化水素樹脂に、不飽和カルボン酸ア
ルキルエステルから選ばれる少なくとも一種の変性単量
体をグラフト共重合させる方法として、種々の方法を挙
げることができる。例えば、炭化水素樹脂をを有機溶媒
に溶解し、前記変性単量体及びラジカル重合開始剤を逐
次添加して加熱、攪拌してグラフト共重合反応させる方
法、該炭化水素樹脂を加熱溶融して、得られる溶融物に
変性単量体及びラジカル重合開始剤を添加し、攪拌して
グラフト共重合反応させる方法、該炭化水素樹脂、変性
単量体及びラジカル開始剤を予め混合し、得られる混合
物を押し出し機に供給して加熱混練しながらグラフト共
重合反応させる方法、タブレット状の該炭化水素樹脂
に、変性単量体及びラジカル重合開始剤を有機溶媒に溶
解してなる溶液を含浸させた後、タブレット状の該炭化
水素樹脂が溶解しない最高の温度まで加熱し、グラフト
共重合反応させる方法などを挙げることができる。ま
た、該炭化水素樹脂の不飽和結合が残存している場合
は、ラジカル重合開始剤は必ずしも必要ではなく、ラジ
カル重合開始剤の非存在下で、前記のグラフト共重合反
応を行うことができる。反応温度は、50℃以上、特に
80〜200℃の範囲が好適であり、反応時間は2〜1
0時間程度である。反応方式は、回分式、連続式のいず
れでも良いが、グラフト共重合を均一に行うためには回
分式が好ましい。
【0014】ラジカル重合開始剤を使用してグラフト反
応を行う場合、ラジカル重合開始剤は、ブロック共重合
体と前記グラフト共重合単位との反応を促進するもので
あれば何れでも良いが、特に有機ペルオキシド、有機ペ
ルエステルが好ましい。具体的には、ベンゾイルペルオ
キシド、ジクロルベンゾイルペルオキシド、ジクミルペ
ルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,
5−ジメチル−2,5−ジ(ペルオキシベンゾエ−ト)
ヘキシン−3、1,4−ビス(tert−ブチルペルオ
キシイソプロピル)ベンゼン、ラウロイルペルオキシ
ド、tert−ブチルペルアセテート、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシ
ン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブ
チルペルオキシド)ヘキサン、tert−ブチルベンゾ
エート、tert−ブチルペルフェニルアセテート、t
ert−ブチルペルイソブチレート、tertーブチル
ペル−せc−オクトエート、tert−ブチルペルピパ
レート、クミルペルピパレート及びtert−ブチルペ
ルジエチルアセテートがあり、その他アゾ化合物、例え
ばアゾビス−イソブチルニトリル、ジメチルアゾイソブ
がある。これらのうちでは、ジクミルペルオキシド、、
ジーtert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル
ー2,5−ジ(tertーブチルペルオキシ)ヘキシン
−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチ
ルペルオキシ)ヘキサン、1,4−ビス(tert−ブ
チルペルオキシイソプロピル)ベンゼン等のジアルキル
ペルオキシドが好ましい。このようなラジカル重合開始
剤の使用量は原料炭化水素樹脂に対し、通常0.1〜5
重量%用いられる。
【0015】このようにして得られる変性炭化水素樹脂
の重量平均分子量は300〜3000、好ましくは50
0〜2500である。分子量が300未満の場合は変性
品のブロッキング性が著しく、ハンドリングが困難にな
る。また、分子量が3000より高いと変性炭化水素樹
脂の溶融粘度が高くなり、作業性が悪くなる。さらに、
粘着付与樹脂に求められるタックの性能も著しく低下す
る。該変性炭化水素樹脂の色相はガ−ドナ−色相測定法
において3以下、特には2以下であることが好ましい。
また本発明の変性炭化水素樹脂には、発明の目的を損な
わない範囲において、それ自体公知の配合剤、たとえば
軟化剤、安定剤、充填剤、酸化防止剤等を配合すること
ができる。
【0016】本発明の変性炭化水素樹脂は、極性樹脂と
の相容性に優れるため、アクリル系粘接着剤のタッキフ
ァイヤ−として使用することができる。アクリル系粘接
着剤の主成分であるアクリル系重合体は特には制限はさ
れず、従来この種の感圧接着剤組成物として公知の各種
単独重合体又は共重合体をそのまま使用することができ
る。単量体としては、各種(メタ)アクリル酸エステル
を挙げることができ、具体的には(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸
ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等を挙
げることができ、これらを単独あるいは組み合わせて使
用する。また必要に応じて共重合可能なモノマ−、具体
的には酢酸ビニル、スチレン等を共重合することも可能
である。さらに架橋反応性を付与する場合には(メタ)
アクリル酸グリシジルエステル、N−メチロ−ル(メ
タ)アクリルアミドを併用する。架橋反応性を有するア
クリル系重合体を使用する場合は、架橋剤としてポリア
ミン、ポリイソシアネ−ト、メラミン樹脂、尿素樹脂、
エポキシ樹脂等を適宜使用する。
【0017】上記アクリル系重合体の製造方法は特には
限定されず、各種公知の方法が使用される。例えば、バ
ルク重合法、溶液重合法、懸濁重合法等のラジカル重合
法により容易に重合することができる。上記アクリル系
重合体と本発明の変性炭化水素樹脂は通常、固形分比で
95:5〜50:50の割合で配合される。この様にし
て得られるアクリル系接着剤は色相に優れかつ接着強度
が改良されている。よって、これを適用したラベル、粘
接着テ−プ、両面接着テ−プ等はポリオレフィンを含め
た広範囲の被着体に使用することができる。また、該変
性炭化水素樹脂の用途はこれに限定されるものではな
く、例えば、ホットメルト接着剤、塗料、インキ、製紙
用サイズ剤、ゴム軟化剤等にも使用することができる。
【0018】次に本発明の実施例を提示する。 <炭化水素樹脂の合成> (参考例1)シメン法クレゾ−ル製造プロセスにおいて
シメンヒドロペルオキシドの酸分裂生成物から蒸留分離
して得られるイソプロペニルトルエン(純度99.2
%)100g、石油ナフサの熱分解から得られるC4,
C5の不飽和炭化水素を含む留分10g及びトルエン1
50gをオ−トクレ−ブに仕込、攪拌下に温度を0℃に
保ちながら触媒としてBF3フェノ−ル錯体0.3gを
約10分間で滴下した。その後さらに3時間攪拌を続行
した。次に5重量%水酸化ナトリウム水溶液50mlを
加えて30分間激しく攪拌して触媒を分解した後、水相
を分離し、さらに重合油を中性になるまで水洗した後、
未反応油及び溶媒トルエンを加熱減圧留去し、白色塊状
の炭化水素樹脂を得た。原料単量体の組成は次の通りで
あった。また、得られた炭化水素樹脂の性状は表1に記
した。
【0019】 イソプロペニルトルエン組成 重量% オルソ−イソプロペニルトルエン 5.3 メタ−イソプロペニルトルエン 60.4 パラ−イソプロペニルトルエン 33.5 シメン 0.8 C4,C5留分組成 C3 1.5 イソブタン 0.4 n−ブタン 1.3 1−ブテン 10.5 イソブチレン 19.8 トランス−2−ブテン 8.7 シス−2−ブテン 4.4 1,3−ブタジエン 20.9 n−ペンタン 5.1 イソプレン 5.6 1,3−ペンタジエン 2.8 シクロペンタジエン 3.1 その他(沸点80℃以下の留分) 15.9
【0020】(参考例2)参考例1においてBF3フェ
ノ−ル錯体の添加量を0.25gとした以外は、参考例
1と同様に炭化水素樹脂を合成した。得られた炭化水素
樹脂の性状は表1に記した。樹脂性状の測定は以下の方
法に従った。 色相:ガ−ドナ− ASTM D154−58 軟化点:環球法 分子量:GPC(ポリスチレン換算)
【0021】
【表1】
【0022】<アクリル系重合体の調製> (参考例3:ブチル系アクリル重合体)攪拌装置、冷却
管、滴下ロ−ト及び窒素導入管を備えた反応装置に酢酸
エチル100gを仕込み、80℃まで昇温した。つい
で、予めアクリル酸ブチル97g,アクリル酸3g及び
過酸化ベンゾイル0.2gからなる混合液を仕込んだ滴
下ロ−トより、窒素気流下に3時間かけて滴下し、さら
に温度を保ったまま1時間加熱攪拌し、反応を完結させ
た。得られた重合体は固形分濃度50%であった。 (参考例4:2−エチルヘキシル系アクリル重合体)一
方社油脂工業製 バインゾ−ルR−50(固形分濃度4
4wt%)を使用した。
【0023】<実施例1>攪拌装置、滴下ロ−ト、窒素
道入管を備えた反応装置に参考例1で合成した炭化水素
樹脂250gを入れ、15分間系内を窒素パ−ジした。
ついで窒素を流入したまま装置を170℃に加熱し炭化
水素樹脂を溶融した。ジ−タ−シャリ−ブチルパ−オキ
サイド(以下DTBPO)を1.3gとフマル酸ジ−n
−ブチル(以下フマル酸ジブチル)13gを2時間かけ
て滴下し、滴下終了後更に1時間反応して反応を終了し
た。反応終了後、未反応フマル酸ジブチル及びDTBP
Oの分解物を除去するために180℃、10mmHgの
条件でで30分間、減圧除去を行った。得られた変性炭
化水素樹脂のフマル酸ジブチルの変性量は酸素分析より
3.9wt%であった。色相は1であった。反応条件と
得られた樹脂物性を表2及び表3に記した。
【0024】<実施例2〜7>実施例1と同様の装置を
用いて、炭化水素樹脂とグラフト単量体を変えて、実施
例1と同様の反応条件でグラフト反応を行った。反応条
件と得られた変性炭化水素樹脂の物性を表2及び表3に
記した。
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】<アクリル接着剤の調製及び接着力評価>
評価は以下のように行った。 接着剤外観:目視により○〜△〜×の3段階に分類し
た。 接着強度 :180°剥離試験により行った。 <実施例8>参考例3で合成したアクリル系重合体と実
施例1で合成した変性炭化水素重合体を固形分比で90
/10の割合で混合し充分攪拌した後、コロネ−トL
(ポリイソシアネ−ト系化合物:日本ポリウレタン社
製)を2.7部添加してアクリル系接着剤とした。接着
剤の外観は透明であった。該接着剤を厚さ40μのPE
Tフィルム上に、乾燥後の厚さが30μとなるように塗
布し、80℃で5分乾燥し粘着テープを作成した。この
粘着テープをPETフィルムに500g圧着下に張り付
け試料とし、接着強度を測定した。結果を表4に記し
た。 <実施例9〜12> 使用する変性炭化水素樹脂とアクリル系重合体の組み合
わせを変える以外は実施例8と同様の方法で試料を調製
し、接着強度を測定した。結果を表4に記した。
【0028】<比較例1>変性炭化水素樹脂を使用しな
いこと以外は、実施例8と同様の方法で試料を調製し、
接着強度を測定した。結果を表4に記した。 <比較例2、3>変性炭化水素樹脂の代わりに参考例
1、2の炭化水素樹脂を使用する以外は実施例8と同様
の方法で試料を調製し、接着強度を測定した。結果を表
4に記した。
【0029】
【表4】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビニル芳香族炭化水素と石油精製、石油分
    解等の際に副生する炭素数4〜5の不飽和炭化水素を含
    む留分とをフリ−デルクラフツ触媒の存在下で共重合さ
    せて得られる炭化水素樹脂であって、ビニル芳香族炭化
    水素に基づく構造単位100重量部に対する炭素数4〜
    5の不飽和炭化水素に基づく構造単位2〜100重量部
    である炭化水素樹脂に不飽和カルボン酸アルキルエステ
    ル0.1〜10重量%をグラフト共重合して得られる、
    重量平均分子量300〜3000の変性炭化水素樹脂。
  2. 【請求項2】ビニル芳香族炭化水素がイソプロペニルト
    ルエンであることを特徴とする請求項1項記載の変性炭
    化水素樹脂。
  3. 【請求項3】不飽和カルボン酸アルキルエステルが不飽
    和ジカルボン酸のジアルキルエステルであることを特徴
    とする請求項1項記載の変性炭化水素樹脂。
  4. 【請求項4】不飽和カルボン酸アルキルエステルがフマ
    ル酸ジ−n−ジブチルであることを特徴とする請求項1
    項記載の変性炭化水素樹脂。
  5. 【請求項5】不飽和カルボン酸アルキルエステルが水酸
    基を含有していることを特徴とする請求項1項記載の変
    性炭化水素樹脂。
  6. 【請求項6】水酸基を含有する不飽和カルボン酸アルキ
    ルエステルが2−ヒドロキシプロピルアクリレ−ト、2
    −ヒドロキシエチルアクリレ−トであることを特徴とす
    る請求項5項記載の変性炭化水素樹脂。
  7. 【請求項7】ビニル芳香族炭化水素と石油精製、石油分
    解等の際に副生する炭素数4〜5の不飽和炭化水素を含
    む留分とをフリ−デルクラフツ触媒の存在下で共重合さ
    せて得られる炭化水素樹脂であって、ビニル芳香族炭化
    水素に基づく構造単位100重量部に対する炭素数4〜
    5の不飽和炭化水素に基づく構造単位2〜100重量部
    である炭化水素樹脂に不飽和カルボン酸アルキルエステ
    ル0.1〜10重量%をグラフト共重合して得られる、
    重量平均分子量300〜3000の変性炭化水素樹脂か
    らなるアクリル接着剤用タッキファイヤ−。
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