JPH08333249A - TGF−β放出、活性化および合成抑制剤 - Google Patents

TGF−β放出、活性化および合成抑制剤

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JPH08333249A
JPH08333249A JP16310895A JP16310895A JPH08333249A JP H08333249 A JPH08333249 A JP H08333249A JP 16310895 A JP16310895 A JP 16310895A JP 16310895 A JP16310895 A JP 16310895A JP H08333249 A JPH08333249 A JP H08333249A
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JP16310895A
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Yasutoshi Muto
泰敏 武藤
Hisataka Moriwaki
久隆 森脇
Masataka Okuno
正隆 奥野
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Ono Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Ono Pharmaceutical Co Ltd
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】式(I)で示される化合物及びその塩を有効成
分とするTGF−β放出、活性化及び合成抑制剤(Aは
単結合、−NH−;Eは−OCO−、−COO−;R1
は−Z−COOR2 、式(II)の基;Zは単結合、メチ
レン、エチレン、ビニレン;R2 はH、アルキル、−C
2 CONR3 4 ;R3 、R4 はH、アルキル;
5 、R6 はH、アルキル;R7 はアルケニル;R8
−(CH2 n−COOR9 ;nは0〜4;R9 はH、
アルキル)。 【化1】 【効果】 式(I)の化合物及びその非毒性塩は、過剰
なTGF−β誘導による疾患、例えば肝線維症、肝硬
変、肺線維症、骨髄線維症、全身性硬化症等の臓器線維
症、肝硬変、亜急性肝炎、劇症肝炎等の肝再生不全、糸
球体腎炎、腎硬化症、関節リウマチ、眼内増殖性疾患等
の治療及び/又は予防に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、TGF−β放出、活性
化および合成抑制剤に関する。さらに詳しくは、一般式
(I)
【化4】 (式中、すべての記号は後記と同じ意味を表わす。)で
示される化合物、それらの非毒性塩または酸付加塩を有
効成分として含有するTGF−β放出、活性化および合
成抑制剤に関する。
【0002】
【発明の背景】TGF−β(transforming growth fact
or−β)は細胞増殖、分化または種々の細胞機能の促進
または阻害作用、細胞外マトリックス蛋白質や、マトリ
ックスメタロプロテアーゼインヒビターの産生促進等、
種々の活性を有するサイトカインであり、さまざまな組
織、細胞で普遍的に産生される。TGF−βは種々の細
胞で細胞外マトリックス産生を高めることから、肝線維
症、肝硬変の他、肺線維症、骨髄線維症、全身性硬化症
等の臓器線維症、糸球体腎炎、腎硬化症、関節リウマ
チ、眼内増殖性疾患等を引き起こす主たる原因と考えら
れ、TGF−βの放出、活性化および合成を制御するこ
とは、これらの疾病の治療につながるものと考えられる
[Molecular Medicine, 31, 280-343(1994)]。
【0003】また、TGF−βは上皮系細胞の増殖や機
能を抑制し [B.B.R.C., 183, 739-742(1992)] 、細胞死
をも誘導することから[ Proc. Natl. Acad. Sci., USA,
89,5408-5412(1992)] 、肝再生不全(肝硬変、亜急性
肝炎、劇症肝炎等)の病態にも深く関わっており [肝不
全−基礎と臨床−;日本醫事新報社,1994年6月15日
発行] 、TGF−βの放出、活性化および合成抑制はこ
れらの疾病の治療にもつながる)ものと考えられる。
【0004】TGF−βがそれらの生理活性を発現する
には、不活性である潜在型として分泌され、細胞外マト
リックスに補足されたTGF−βが活性化されることが
必要である。この活性化機構は充分には明らかにされて
いないが、培養細胞を用いての研究によりその一部が明
らかにされている。Rifkin等の報告によると、TGF−
βの活性化には2種類の細胞(内皮細胞と平滑筋細胞)
が接触することが必要であり、TGF−βは細胞表面、
または細胞外マトリックス上においてプラスミンにより
活性化される[J. Cell Biol., 109,309(1989)] 。
【0005】また、ヒト平滑筋細胞やウシ血管内皮細胞
において、ビタミンAやbFGF(basic- fibroblast
growth factor ) で誘導されるTGF−βの活性化に
は、プラスミンの関与が報告されている[J. Cell Physi
ol., 155, 323-332(1993)]。一方、骨芽細胞において、
グルココルチコイドで誘導されるTGF−βの活性化に
はリソゾーム酵素(カテプシンB、カテプシンD)の関
与が示唆されている[Endocrinology, 133, 2187-2196(1
993)] 。
【0006】さらに、ある種のガン細胞においては、種
々のプロテアーゼ(セリンプロテアーゼ(プラスミン、
ウロキナーゼ等)、システインプロテアーゼ(カテプシ
ンB、H、L、カルパイン等)、アスパルティクプロテ
アーゼ(ペプシン等)等)がTGF−βの活性化に関与
していることが知られている[J. Immunol., 148, 277-2
84(1992)] 。
【0007】このように潜在型TGF−βの活性化の機
構は細胞によって異なっていることが推測されている
が、肝類洞壁細胞および肺線維芽細胞における潜在型T
GF−βの活性化機構は明らかにされていない。
【0008】
【従来の技術】現在、TGF−βの活性化機構は充分に
は明らかにされていない。また、細胞種によって活性化
に必要なプロテアーゼも異なると推測される。また、肝
または肺由来の細胞においてTGF−βの活性化に作用
するプロテアーゼは知られていないし、もちろんTGF
−βの放出、活性化および合成の抑制剤は知られていな
い。
【0009】また、本発明に用いられる一般式(I)で
示される化合物のうち、 (a)一般式(I)中、Aが単結合、Eが−OCO−、
1
【化5】 (基中、全ての記号は前記と同じ意味を表わす。)であ
る化合物は特願平5-252178号明細書に記載されている。
【0010】(b)一般式(I)中、Aが−NH−、E
が−OCO−、R1 が−Z−COOR2 基(基中、Zは
単結合を表わし、R2は水素原子またはC1〜4のアル
キル基を表わす。)である化合物は特開昭5-286922号明
細書に記載されている。 (c)一般式(I)中、Aが−NH−、Eが−COO
−、R1 が4−エトキシカルボニル基である化合物は特
公昭54-40534号明細書に記載されている。
【0011】(d)一般式(I)中、Aが−NH−、E
が−COO−、R1 が4−Z−COOR2 基(基中、Z
はメチレン、エチレンまたはビニレン基を表わし、R2
はC1〜4のアルキル基を表わす。)である化合物は特
開昭55-55154号明細書に記載されている。
【0012】(e)一般式(I)中、Aが−NH−、E
が−COO−、R1 が4−Z−COOR2 基(基中、Z
は単結合、メチレン、エチレンまたはビニレン基を表わ
し、R2 は水素原子または−CH2 CONR4 5 を表
わし、R4 およびR5 はそれぞれ独立して、水素原子ま
たはC1〜4のアルキル基を表わす。)である化合物は
特開昭51-138642 号明細書または特開昭54-070241 号明
細書に記載されている。
【0013】(f)一般式(I)中、Aが−NH−、E
が−COO−、R1 が3−メトキシカルボニルメチルま
たは4−メトキシカルボニルビニルである化合物は特開
昭63-165357 号明細書に記載されている。 しかし、上記先行技術(a)から(f)の明細書には、
上記の化合物がTGF−βの放出、活性化および合成を
抑制する旨の記載はない。
【0014】
【発明の目的】本発明者等は、肝または肺由来の細胞に
おけるTGF−βの放出、活性化および合成の抑制剤を
見つけるべく鋭意研究を重ねた結果、一般式(I)で示
される化合物が目的を達成することを見出し、本発明を
完成した。
【0015】
【発明の開示】本発明は、一般式(I)
【化6】 (式中、Aは単結合または−NH−を表わし、Eは−O
CO−または−COO−を表わし、R1 は−Z−COO
2 または
【化7】 を表わし、
【0016】Zは単結合、メチレン、エチレンまたはビ
ニレン基を表わし、R2 は水素原子、C1〜4のアルキ
ル基または−CH2 CONR3 4 基を表わし、R3
よびR4 はそれぞれ独立して、水素原子またはC1〜4
のアルキル基を表わし、R5 およびR6 はそれぞれ独立
して、水素原子またはC1〜4のアルキル基を表わし、
7 はC2〜6アルケニル基を表わし、R8 は−(CH
2 n −COOR9 基を表わし、nは0または1〜4の
整数を表わし、R9 は水素原子またはC1〜4のアルキ
ル基を表わす。)で示される化合物、それらの非毒性塩
または酸付加塩を有効成分として含有するTGF−βの
放出、活性化および合成抑制剤に関する。
【0017】一般式(I)中、R2 、R3 、R4
5 、R6 またはR9 によって表わされるC1〜4のア
ルキル基とは、メチル、エチル、プロピル、ブチル基ま
たはそれらの異性体基を表わす。一般式(I)中、R7
によって表わされるC2〜6のアルケニル基とは、エチ
ル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルまたはそれ
らの異性体基に二重結合を1個含有している基(例え
ば、ビニル、アリル、イソプロペニル基)を表わす。
【0018】本発明においては、特に指示しない限り異
性体はこれをすべて包含する。例えば、アルキル基、お
よびアルケニル基には直鎖のもの、分枝鎖のものが含ま
れ、アルケニル基中の二重結合は、E、ZおよびEZ混
合物であるものを含む。また、分枝鎖のアルキル基が存
在する場合等の不斉炭素原子の存在により生ずる異性体
も含まれる。
【0019】
【塩】一般式(I)で示される本発明化合物は、公知の
方法で相当する塩に変換される。塩は、毒性のない水溶
性のものが好ましい。適当な塩としては、アルカリ金属
(カリウム、ナトリウム等)の塩、アルカリ土類金属
(カルシウム、マグネシウム等)の塩、アンモニウム
塩、薬学的に許容される有機アミン(テトラメチルアン
モニウム、トリエチルアミン、メチルアミン、ジメチル
アミン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェ
ネチルアミン、ピペリジン、モノエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノ
メタン、リジン、アルギニン、N−メチル−D−グルカ
ミン等)の塩が挙げられる。
【0020】
【酸付加塩】一般式(I)で示される本発明化合物は、
公知の方法で相当する酸付加塩に変換される。塩は、毒
性のない水溶性のものが好ましい。適当な酸付加塩とし
ては、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸
塩、リン酸塩、硝酸塩のような無機酸塩、または酢酸
塩、乳酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレ
イン酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸
塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トル
エンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、グルクロン酸塩、
グルコン酸塩のような有機酸塩が挙げられる。本発明に
用いられる一般式(I)で示される化合物としては、一
般式(IA)、(IB)、(IC)および(ID)
【0021】
【化8】
【0022】(式中、すべての記号は前記と同じ意味を
表わす。)で示される化合物、それらの非毒性塩または
酸付加塩が好ましい。また、一般式(Ia)、(I
b)、(Ic)および(Id)
【0023】
【化9】
【0024】(式中、R2bおよびR2cは水素原子または
C1〜4のアルキル基を表わし、その他の記号は前記と
同じ意味を表わす。)で示される化合物、それらの非毒
性塩または酸付加塩がより好ましい。具体的な化合物と
しては、
【0025】
【化10】
【0026】
【化11】
【0027】で示される化合物、それらの非毒性塩また
は酸付加塩が挙げられる。
【0028】
【一般式(I)で示される化合物の製造方法】本発明に
用いられる一般式(I)で示される化合物は、特公昭54
-40534号明細書、特開昭55-55154号明細書、特開昭51-1
38642 号明細書、特開昭54-70241号明細書、特開平5-28
6922号明細書、特願平5-252178号明細書または特開昭63
-165357 号明細書中に記載されている方法または公知の
方法によって製造することができる。
【0029】
【発明の効果】本発明に用いられる一般式(I)で示さ
れる化合物、それらの非毒性塩または酸付加塩は、肝類
洞壁細胞および肺線維芽細胞においてTGF−βの放
出、活性化および合成を抑制する作用を有する。従っ
て、一般式(I)で示される化合物、およびそれらの非
毒性塩および酸付加塩は、過剰なTGF−βの誘導によ
る疾患、例えば肝線維症、肝硬変、肺線維症、骨髄線維
症、全身性硬化症等の臓器線維症または肝硬変、亜急性
肝炎、劇症肝炎等の肝再生不全または糸球体腎炎、腎硬
化症、関節リウマチ、眼内増殖性疾患等の治療および/
または予防に有用であることが期待される。また、一般
式(I)で示される化合物、それらの非毒性塩または酸
付加塩の毒性は、非常に低いものであり、医薬として使
用するために十分安全であると判断できる。
【0030】
【医薬品への適用】本発明に用いられる一般式(I)で
示される化合物、それらの非毒性塩および酸付加塩はT
GF−βの放出、活性化および合成を抑制する作用を有
しており、過剰なTGF−β誘導による疾患、例えば肝
線維症、肝硬変、肺線維症、骨髄線維症、全身性硬化症
等の臓器線維症または肝硬変、亜急性肝炎、劇症肝炎等
の肝再生不全または糸球体腎炎、腎硬化症、関節リウマ
チ、眼内増殖性疾患等の治療および/または予防に有用
であることが期待される。
【0031】本発明に含まれる各有効成分およびその非
毒性の塩を上記の目的で用いるには、通常、全身的また
は局所的に、経口または非経口で投与される。投与量
は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間
等により異なるが、通常成人一人あたり、1回に1mg
〜1000mgの範囲で、1日1回から数回経口投与さ
れるか、または1回に1mg〜1000mgの範囲で、
1日1回から数回非経口投与(好ましくは静脈内または
脳室内投与)される。もちろん、前記したように投与量
は種々の条件で変動するので、上記投与量より少ない量
で十分な場合もあるし、また範囲を超えて投与する必要
のある場合もある。本発明の有効成分を投与する際に
は、経口投与のための固体組成物、液体組成物およびそ
の他の組成物、非経口投与のための注射剤、外用剤、坐
剤等として用いられる。
【0032】経口投与のための固体組成物には、錠剤、
丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤などが含まれる。この
ような固体組成物においては、ひとつまたはそれ以上の
活性物質が、少なくともひとつの不活性な希釈剤(乳
糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセル
ロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロ
リドン、メタケイ酸アルミル酸マグネシウム等)と混合
して用いられる。これらの組成物は、常法に従って、不
活性な希釈剤以外の添加物、例えば潤滑剤(ステアリン
酸マグネシウム等)、崩壊剤(線維素グリコール酸カル
シウム等)、溶解補助剤(アルギニン、グルタミン酸、
アスパラギン酸等)や安定化剤(ヒト血清アルブミン、
ラクトース等)を含有していてもよい。錠剤または丸剤
は、必要により胃溶性または腸溶性物質(白糖、ゼラチ
ン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースフタレート等)のフィルムで被覆し
ていてもよい。カプセル剤にはハードカプセルおよびソ
フトカプセルが含まれる。
【0033】経口投与のための液体組成物としては、溶
液剤、乳濁剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤が含
まれる。このような液体組成物においては、一般的に用
いられる不活性な希釈剤(精製水、エタノール等)が含
まれる。これらの組成物は、不活性な希釈剤以外に、湿
潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味料、風味料、芳香
剤、防腐剤を含有していてもよい。経口投与のためのそ
の他の組成物としては、1種または2種以上の活性物質
を含み、常法により処方されるスプレー剤が含まれる。
スプレー剤は、不活性な希釈剤以外に安定化剤(亜硫酸
ナトリウム等)や等張性を与えるための緩衝剤(塩化ナ
トリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸等)を含有し
ていてもよい。スプレー剤の製造には、例えば米国特許
2868691 号、同3095355 号明細書記載の方法を用いるこ
とができる。
【0034】非経口投与のための注射剤としては、無菌
の水性または非水性の溶液剤、懸濁剤、乳濁剤が含まれ
る。このような注射剤においては、1種または2種以上
の活性物質が少なくとも1種の不活性な水性の希釈剤
(注射用蒸留水、生理食塩水等)や不活性な非水性の希
釈剤(プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、オリーブ油、エタノール、ポリソルベート80(登
録商標)等)と混合して用いられている。これらの注射
剤は、さらに防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化
剤(ヒト血清アルブミン、ラクトース等)、溶解補助剤
(アルギニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、ポリビ
ニルピロリドン等)のような補助剤を含有していてもよ
い。これらは、通常、ろ過(バクテリア保留フィルター
等)、殺菌剤の配合または照射によって無菌化される
か、またはこれらの処理をした後、凍結乾燥等の方法に
より固体組成物とし、使用直前に無菌水または無菌の注
射用希釈剤を加えて使用される。
【0035】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、これらは本発明の範囲を制限するもので
はない。
【0036】実施例1: [方法]肺由来線維芽細胞(TIG−7)を10%ウシ
胎児血清含有DMEM( Dulbecco's Modified Eagles
Medium)培養液中で培養した。コンフルエントのTIG
−7胞を10ng/ml b−FGF( basic -fibrob
last growth factor)含有DMEM培養液中で、被験化
合物存在下または非存在下で24時間培養した。培養し
た細胞をDMEM培養液で洗浄し、b−FGFを除去し
た。さらに細胞をDMEM培養液中、被験化合物(20
0mM)の存在下または非存在下で24時間培養した。
培養液を遠心分離して上清を回収した。上清中のTGF
−β量をCCL−64 mink 肺細胞を用いて測定した。
【0037】[結果]
【表1】
【0038】比較化合物:アプロチニン、 化合物1:4−(4−グアニジノベンゾイルオキシ)フ
ェニル酢酸 N, N−ジメチルカルバモイルメチルエス
テル、 化合物2:4−(4−グアニジノベンゾイルオキシ)フ
ェニル酢酸、 化合物3:4−(4−グアニジノフェノキシカルボニ
ル)安息香酸 エチルエステル、 化合物4:4−(4−アミジノフェノキシカルボニル)
−α−メチル−桂皮酸N−アリル−N−エトキシカルボ
ニルメチルアミド。
【0039】実施例2: [方法]105 個の肝伊東細胞を10%ウシ胎児血清含
有DMEM培養液中で7日間培養した。培養液に105
個のクッパー細胞(肝マクロファージ)を加えた。伊東
細胞およびクッパー細胞を20%ウシ胎児血清含有RP
MI培養液中で2日間共同培養した。これらの細胞を1
mg/mlリポポリサッカライド(LPS)含有RPM
I培養液中で被験化合物(100nM)存在下または非
存在下で24時間培養した。培養液を遠心分離して上清
を回収した。上清中のTGF−β量をCCL−64 min
k 肺細胞を用いて測定した。
【0040】[結果]
【表2】
【0041】上記表2の結果より、本発明に用いられる
化合物は肺または肝由来の細胞において、潜在型TGF
−βの放出、活性化および合成を抑制していることがわ
かる。
【0042】製剤実施例1:錠剤の製造 以下の化合物を常法により混合し、打錠して一錠中に1
00mgの活性成分を含有する錠剤100個を得た。 ・4−(4−アミジノフェノキシカルボニル)−α−メチル−桂皮酸 N−アリル−N−エトキシカルボニルメチルアミド……………………10g ・繊維素グリコール酸カルシウム(崩壊剤)…………………………200mg ・ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤)………………………………100mg ・微結晶セルロース……………………………………………………………9.7 g
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/24 ACD A61K 31/24 ACD 31/245 ACV 31/245 ACV

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、Aは単結合または−NH−を表わし、Eは−O
    CO−または−COO−を表わし、R1 は−Z−COO
    2 または 【化2】 を表わし、Zは単結合、メチレン、エチレンまたはビニ
    レン基を表わし、R2 は水素原子、C1〜4のアルキル
    基または−CH2 CONR3 4 基を表わし、R3 およ
    びR4 はそれぞれ独立して、水素原子またはC1〜4の
    アルキル基を表わし、R5 およびR6 はそれぞれ独立し
    て、水素原子またはC1〜4のアルキル基を表わし、R
    7 はC2〜6アルケニル基を表わし、R8 は−(C
    2 n −COOR9 基を表わし、nは0または1〜4
    の整数を表わし、R9 は水素原子またはC1〜4のアル
    キル基を表わす。)で示される化合物、それらの非毒性
    塩または酸付加塩を有効成分として含有するTGF−β
    放出、活性化および合成抑制剤。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の一般式(I)で示され
    る化合物、それらの非毒性塩または酸付加塩を有効成分
    として含有する肝または肺由来の細胞におけるTGF−
    β放出、活性化および合成抑制剤。
  3. 【請求項3】 Aが単結合、Eが−OCO−、R1 が 【化3】 (基中、全ての記号は請求項1の記載と同じ意味を表わ
    す。)である請求項1記載の化合物、それらの非毒性塩
    または酸付加塩を有効成分として含有するTGF−β放
    出、活性化および合成抑制剤。
  4. 【請求項4】Aが−NH−、Eが−COO−、R1 が−
    Z−COOR2 基(基中、R2 は−CH2 CONR4
    5 を表わし、その他の記号は請求項1の記載と同じ意味
    を表わす。)である請求項1記載の化合物、それらの非
    毒性塩または酸付加塩を有効成分として含有するTGF
    −β放出、活性化および合成抑制剤。
  5. 【請求項5】 化合物が、4−(4−アミジノフェノキ
    シカルボニル)−α−メチル−桂皮酸 N−アリル−N
    −エトキシカルボニルメチルアミドである請求項1記載
    の化合物、それらの非毒性塩または酸付加塩を有効成分
    として含有するTGF−β放出、活性化および合成抑制
    剤。
  6. 【請求項6】 化合物が、4−(4−グアニジノベンゾ
    イルオキシ)フェニル酢酸 N, N−ジメチルカルバモ
    イルメチルエステルである請求項1記載の化合物、それ
    らの非毒性塩または酸付加塩を有効成分として含有する
    TGF−β放出、活性化および合成抑制剤。
JP16310895A 1995-06-07 1995-06-07 TGF−β放出、活性化および合成抑制剤 Pending JPH08333249A (ja)

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