JPH08332665A - フィルムの成形方法 - Google Patents

フィルムの成形方法

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JPH08332665A
JPH08332665A JP7140304A JP14030495A JPH08332665A JP H08332665 A JPH08332665 A JP H08332665A JP 7140304 A JP7140304 A JP 7140304A JP 14030495 A JP14030495 A JP 14030495A JP H08332665 A JPH08332665 A JP H08332665A
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thickness
plasticizer
infrared
infrared rays
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Hiromi Tsuji
洋巳 辻
Hiromi Jinno
博実 神野
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
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    • B29C48/92Measuring, controlling or regulating
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軟質樹脂フィルムの幅方向の厚さ分布を赤外
線厚さ計で測定し、ダイのリップ口の間隙を調整する厚
さ制御システムにおいて、リップ開度を調整する調整ボ
ルトと厚さ計の測定位置の割出しを簡単に精度良く行い
つつフィルムを成形する方法を提供する。 【構成】 ダイ出口から押し出された直後のフィルム
に、ダイ出口の間隙を調整する個々の調整ボルト位置に
対応する個々の位置において、上記特定の波長領域の赤
外線を吸収する可塑剤を塗布する。このフィルム上の塗
膜は軌跡を描きながら下流の赤外線厚さ計の走査路まで
到達し、赤外線厚さ計で検出される。これによって、個
々の調整ボルトに対応するフィルム幅上の位置の割出し
が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフィルムの成形方法に関
する。詳しくは本発明は、軟質塩化ビニルフィルム等の
押出成形において、走査式赤外線厚さ計を用いてフィル
ムの幅方向の厚さ分布を測定し、調整ボルト位置に対応
する、厚さ分布データの測定点の割出しを行いつつフィ
ルムを成形する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】軟質塩化ビニルフィルム等の熱可塑性樹
脂フィルムの押出成形は、一般に以下のような工程から
構成される。図1はフィルムの押出成形の工程を表わす
図である。まず、樹脂を押出機1で加熱・溶融・混練
し、Tダイ2よりシート状に吐出し、引取機6の冷却ロ
ール5上で冷却・固化した後、フィルムの流れ方向(以
下「MD方向」という。)またはフィルムの幅方向(以
下「TD方向」という。)に延伸し、所定の厚さのフィ
ルムにして巻取機9で巻芯にロール状に巻取り、フィル
ム巻物10を得ている。
【0003】このような押出成形におけるTD方向のフ
ィルム厚さ制御システムは以下のように構成される。走
行するフィルムの厚さを検出する手段として、β線厚さ
計や赤外線厚さ計等が一般に用いられている。この厚さ
計8が、引取機6から巻取機9間のフィルム走行ライン
を横断する形で設けられた走査路7上をフィルムのTD
方向に往復しながらフィルム厚さを連続的に測定する。
得られた厚さデータと厚み計の測定位置のデータを基に
TD方向のフィルム厚さ分布を算出し、Tダイ出口の幅
方向に多数設けられた調整ボルト4,4を操作すること
によって、目標の厚さ分布からの偏差に従ってTダイ出
口のスリット(以下「リップ」という。)の隙間を調整
し、フィルムの厚さ分布の制御を行っている。自動的に
リップ間隙を調整する手段としては、調整ボルトの熱膨
張を利用したヒートボルト方式やサーボモータで調整ボ
ルトの回転量を制御するサーボモータ方式等が知られて
おり、そのような自動厚さ制御装置3がTダイ出口近く
に設けられる。このようなフィルム厚さ制御システムが
有効に機能するための最も基本的且つ重要なポイント
は、厚さ計の走査路上の測定位置と調整ボルトが正確に
対応づけられていることである。
【0004】図2はTダイから押し出された樹脂の軌跡
を示す図である。Tダイ2から押し出された熱可塑性樹
脂がフィルム12となって冷却ロール5に到達するまで
の間にフィルムの両端が収縮するネックイン現象や、M
D方向の延伸、TD方向の延伸等によって、フィルム上
の各位置の樹脂の軌跡11は複雑に曲がる。従って、フ
ィルム12が厚さ計8の走査路7に到達する地点では、
厚さ計による或る測定位置がTダイに多数設けられた調
整ボルト4,4のうちのどの調整ボルトの位置から押し
出された樹脂の軌跡であるのか対応づけが非常に困難で
ある。そのため、成形後のフィルムの厚さが不均一な場
合に、どの調整ボルトを操作すべきであるのか正確な判
断が困難となる。
【0005】従来はこの調整ボルトの位置に対応する厚
さ計の測定位置の割出し方法として、各調整ボルト直下
のリップから押し出される樹脂に油性のマジックインキ
やクレヨンを当てて色を流し、厚さ計の走査路とその色
の軌跡の交点を目視により認識する方法が用いられてい
た。この方法は比較的簡単に行えるが、精度が劣り、大
きな誤差が生じていた。また、着色したフィルムの巻物
は原料として再利用が不可能なことや、引取機、巻取機
内のロールに色が転写する等々の不都合があった。
【0006】他に試験的に調整ボルトを操作して厚さの
変化を厚さ計で測定し、対応関係を精密に定めようとす
る試みもなされているが、検出精度を上げるためには調
整ボルトの操作量をかなり大きくする必要がある。この
ため厚さ分布が大きく変化し、操作する前の状態に戻す
のに多くの時間を要する。
【0007】更に、Tダイの幅方向に等間隔で置かれた
調整ボルトに対応する厚さ測定位置の割出しを計算によ
って求める方法がある。これは、フィルムのネックイン
現象によって、各調整ボルトを起点とする樹脂の流線の
間隔が、フィルムの両端に近いほど狭く中央ほど広いと
いう事実に基づき、所定の計算を行うものである。例え
ば、特開昭61−284417、特開昭62−2867
24及び特開平3−286830には、フィルム端から
の距離と流線の間隔の関係を1次関数、指数関数、その
他の関数で近似させて、調整ボルトと厚さ測定位置の割
出しを計算によって求める方法が開示されている。しか
し、フィルム端からの距離と流線の間隔の関係は、上記
文献でも指摘されているように1次式、指数式に乗らな
い場合が多い。又、フィルムをTD方向に延伸する場合
はこの方式は使えない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するためなされたものであり、その目的とすると
ころは、走査式赤外線厚さ計が組み込まれているシステ
ムを用いて、調整ボルト位置に対応する厚さ計の測定位
置の割出しを正確且つ容易に行うことができ、フィルム
幅方向の厚さ分布を制御しながら軟質樹脂フィルムの押
出成形を行いうる方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者らはこの課題を解
決するため鋭意検討した結果、Tダイから押し出された
フィルムの表面の、個々の調整ボルトに対応する箇所に
赤外線厚さ計に感応する可塑剤を所定時間塗布し、当該
可塑剤の軌跡と厚さ計の走査路との交点を検出して、調
整ボルトの位置に対応する厚さ計の測定位置の割出しを
行い、得られたプロファイルデータに基づいてダイ出口
の間隙を調整すればよいことを発見するに至った。
【0010】即ち、本発明の要旨とするところは、特定
の波長領域の赤外線に感応する厚さ計を使用して押出成
形された軟質樹脂フィルムの幅方向の厚さ分布を測定
し、得られたプロファイルデータに基づいてダイ出口の
間隙を調整し所要の厚さのフィルムを成形する方法にお
いて、ダイ出口から押し出された直後のフィルムに、ダ
イ出口の間隙を調整する個々の調整ボルト位置に対応す
る個々の位置において、上記特定の波長領域の赤外線を
吸収する可塑剤を塗布し、フィルムの流れ方向下流にお
いて、上記塗布された可塑剤の軌跡のフィルム幅方向の
位置を、フィルム幅方向に移動する上記厚さ計により検
出し、個々の調整ボルトの位置に対応するフィルム幅上
の位置の割出しを行うことを特徴とするフィルムの成形
方法という点にある。
【0011】上記厚さ計として、波長3乃至6μmの赤
外線に感応するものを使用する場合には、波長3乃至6
μmの赤外線を吸収する可塑剤をフィルムに塗布し、ま
た、上記厚さ計として、波長3乃至4μmの赤外線に感
応するものを使用する場合には、波長3乃至4μmの赤
外線を吸収する可塑剤をフィルムに塗布するものであ
る。上記軟質樹脂フィルムとしては、最も一般的には塩
化ビニルフィルムが挙げられるが、本発明は必ずしもこ
れに限定される訳ではなく、他の軟質樹脂フィルムにも
適用可能である。
【0012】なお、本明細書の記載において、「プロフ
ァイルデータ」とは、厚さ計によって得られた厚さデー
タと厚さ計測定位置のデータから得られた、フィルム幅
方向の厚さ分布を表わすデータをいう。
【0013】
【作用】以下、本発明の構成及び作用を、図面を参照し
つつ具体的に説明する。図3は、軟質塩化ビニルフィル
ムの赤外線分光スペクトルを示す。このスペクトルには
波長3.5μmと5.8μmの位置に吸収ピークがあ
る。厚さ計はこの2つのピークを包含するように3μm
乃至6μmの光をフィルムに放射し、フィルムで吸収さ
れ減衰した光量を検出し、フィルム厚さを測定してい
る。波長3.5μmでの吸収ピークは炭素−水素結合に
基づく吸収であり、一般の有機化合物に共通して見られ
るものである。波長5.8μmでの吸収ピークはエステ
ルに基づくカルボニル基の吸収である。このピークは主
原料の塩化ビニルのものではなく、副原料である可塑剤
等の添加剤のものである。
【0014】図4は、軟質塩化ビニルフィルムの副原料
である可塑剤DOA(ジエチルヘキシルアジペート)の
赤外線分光スペクトルを示す。DOAの赤外線分光スペ
クトルは、図3に示した軟質塩化ビニルフィルムと同様
に、波長3.5μmと5.8μmの位置に吸収ピークが
ある。波長5.8μmでの吸収ピークはアジピン酸とジ
オクチルアルコールのエステル結合に基づくカルボニル
基の吸収である。従って、波長3乃至6μmの赤外線に
感応する厚さ計で軟質塩化ビニルフィルムの厚さを測定
する場合には、樹脂中の可塑剤の添加量も検出している
ことになる。本発明は、フィルム面に可塑剤を局所的に
塗布し、フィルム厚さと共に可塑剤の塗膜の厚さを赤外
線厚さ計で検出できることを利用している。
【0015】図5は、本発明の方法に従い、可塑剤を塗
布する実施例を示す図である。Tダイ2にはリップ間隙
を調整するための調整ボルト4がTダイ幅方向に多数設
けられている。Tダイ2の樹脂吐出口の直下において、
調整ボルト4に対応する位置に、液体を微量塗布できる
注射器状の噴出器13を設け、これから可塑剤14を少
量ずつ連続的にフィルム12の表面に所定時間塗布す
る。調整ボルト4の付設位置と樹脂の吐出口は数cmし
か離れていないため、可塑剤を塗布すべき位置は容易に
見いだせる。可塑剤14は、主原料である塩化ビニル樹
脂との親和性に富み、フィルム表面に可塑剤を塗布する
と、極めて容易に表面に付着する。
【0016】このようにして表面に可塑剤が付着したフ
ィルムは、冷却ロール5等のロールに接触しながら引き
取られるが、可塑剤と塩化ビニル樹脂の親和性が良いた
め、可塑剤が冷却ロール5の表面に転写されることな
く、大部分の可塑剤がフィルム表面に付着したまま厚さ
計8の走査路7(図1、図2参照)に到達する。
【0017】厚さ計8としては、走査式赤外線厚さ計が
好適に用いられる。赤外線厚さ計の測定原理は、フィル
ムの厚さ方向に赤外線を投射し、赤外線がフィルムを通
過する間に吸収される光量を検出し、赤外線の減衰量を
求めることにより、フィルムの厚さを測定するというも
のである。赤外線の減衰量とフィルム厚さにはランバー
ト−ベール(Lambert−Beer)の式で表され
る関係があり、この式に従ってフィルム厚さが算出され
る。
【0018】赤外線厚さ計8は、赤外線を放射する投光
器と、フィルムを通過して減衰した赤外線を感知する素
子を内蔵する受光器とから構成されている。赤外線は直
径5mm程度の狭い面積に投射される。測定面積がこの
ように狭いため、フィルムのような広い面積を測定する
場合、この投光器と受光器を一緒に移動しながら順次厚
さを測定する。この方式を走査式という。赤外線厚さ計
8は走査路7上を往復しながら、フィルム厚さデータを
連続して出力する。厚さ計8がフィルムの可塑剤の付着
した部分を通過すると、フィルムの吸光度が瞬間的に大
きく変化する。厚さ計はフィルム厚さと共に厚さ計の走
査位置データも同時に出力するので、吸光度が大きく変
化した時の厚さ計の位置は、フィルム面上に可塑剤の付
着している位置を示し、これを上流に遡れば可塑剤を塗
布した調整ボルトの位置に対応していることになる。
【0019】このような測定を全ての調整ボルトについ
てそれぞれ行えば、各調整ボルトと厚さ測定位置の対照
表が得られる。このようにして調整ボルトの位置に対応
する厚さ測定位置の割出しを行う。この対照表は、例え
ば厚さ計の測定値からTD方向の厚さ分布を求めるデー
タ処理装置内の記憶装置に格納され、その後、可塑剤を
塗布することなく単にフィルムの厚さ分布データ(プロ
ファイルデータ)を測定する場合に、TD方向の位置か
らこれに対応する調整ボルトを特定するのに利用され
る。即ち、例えば、測定位置におけるフィルムのTD方
向に沿って厚さの厚い箇所に対応する調整ボルトを締め
つけて、Tダイのリップ間隔を狭くし、フィルムの厚さ
を均一にするものである。プロファイルデータとは、前
記の如く、走査式赤外線厚さ計によって得られた厚さデ
ータと厚さ計測定位置のデータから得られた、フィルム
幅方向の厚さ分布を表わすデータをいう。
【0020】なお、可塑剤とは、軟質樹脂フィルムに柔
軟性を付与するために使われる添加剤であり、フィルム
材料が塩化ビニル樹脂の場合には、有機酸とアルコール
がエステル結合したDOA(ジ−2−エチルヘキシルア
ジペート)、DOP(ジ−2−エチルヘキシルフタレー
ト)等が一般的に使用されている。しかし上記の可塑剤
に限らず赤外線分光スペクトルで波長3μm乃至6μm
の位置に吸収ピークがあるもので、塩化ビニル樹脂との
親和性のよいものならどのような可塑剤でも良い。より
好ましくは、軟質塩化ビニルフィルムに含まれるものと
同じ可塑剤で、赤外線分光スペクトルで波長3μm乃至
6μmの範囲に吸収ピークがあるものが良い。
【0021】また、赤外線厚さ計には、赤外線の波長3
乃至4μmの狭い波長帯に感応する種類のものもある。
前述したように、波長3.5μmでの吸収ピークは炭素
−水素結合に基づく吸収であり、一般の有機化合物に共
通に見られるものであるから、可塑剤が有機化合物であ
るならこの種の厚さ計で充分検出可能である。
【0022】
【実施例】本発明の実施例を、再度図面を参照しつつ説
明する。フィルムは塩化ビニルのストレッチフィルムで
ある。フィルムの原料としては、塩化ビニル100部に
対して、可塑剤DOAを30部混合したものを用いた。
この原料を押出機1で混練・溶融し、Tダイ2から40
0Kg/時で溶融樹脂をシート状に押し出した。Tダイ
2としては、幅2450mm、69本の調整ボルト4,
4が35mmピッチの等間隔でリップ口近傍に設けられ
ているものを用いた。リップの隙間は平均で0.7mm
であった。Tダイ2から押し出されたシート状の樹脂
は、冷却ロール5,5で固化され、MD方向に延伸され
た後、巻取器で15μmの厚さのフィルムとなって巻取
機9により巻き取られた。なお巻取り速度は180m/
分であった。
【0023】厚さ計8としては、横河電機製赤外線厚さ
計WG8Rを用いた。厚さ計の検出器内の受光素子はI
nSb(インジウムアンチモン)であり、赤外線の3乃
至6μmの波長帯を検出できるものである。厚さ計8は
走査路7上を6m/分の速度で往復運動し、その期間
中、測定データと厚さ計の位置データを連続的に出力す
る機能を有している。
【0024】図6は、このような厚さ計を用いて、可塑
剤を塗布しない通常時のフィルムのTD方向の厚さ測定
データ(プロファイルデータ)であり、横軸に厚さ計の
TD方向に沿った位置をとり、数往復分の厚さデータを
重ね書きした。両端のピークはフィルムのエッジであ
る。フィルムのエッジを除けば、特に大きなピークは無
い。
【0025】図7は、Tダイ西端から10番目の調整ボ
ルト直下の樹脂に噴出器13で可塑剤DOAを100c
c/分の速さで塗布した場合の測定データである。この
図から明らかなように、厚さ計の測定位置が350mm
の箇所に可塑剤の塗膜を極めて明瞭に検出できた。この
データにより、Tダイ西端から10番目の調整ボルトは
厚さ計の測定位置350mmに対応することが判る。
又、可塑剤をフィルムに塗布しても、フィルムが通過す
るロール面になんら痕跡を残さなかった。
【0026】以下、同様にして、多数の調整ボルト4,
4のそれぞれに対応する位置に可塑剤を塗布し、厚さ計
8で同様のデータを収集することにより、フィルムのプ
ロファイルデータ上における各調整ボルトの対応位置を
求めることができるから、これを用いて調整ボルトの調
整を行なって、均一な厚さのフィルムを成形することが
できる。
【0027】
【発明の効果】本発明の調整ボルトに対応する厚さ測定
位置の割出し方法は、従来の油性インク等の色を流す方
法に比べて引取機や巻取機内のロール面を汚すことが無
く、可塑剤の付着したフィルム巻物を原料として再利用
する場合にもなんら不都合がない。また、調整ボルトを
操作しながら厚さの変化を見る方法のように厚みを崩す
ことがない。更に、ネックイン現象を考慮して計算で求
める方法に比べて、本発明は直接的に割り出す方法であ
るので精度が優れている。可塑剤の塗布は、適宜の噴出
器により実施でき、非常に簡便に行える方法である。可
塑剤の塗布を注射器状のものでなく、例えば分注器、デ
ィスペンサー等で行なうことも可能であり、機械化、自
動化は容易である。
【0028】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のでなく、本発明の目的の範囲内において上記の説明か
ら当業者が容易に想到し得るすべての変更実施例を包摂
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィルムの押出成形の工程を説明する正面図で
ある。
【図2】Tダイから押し出された樹脂の軌跡を示す平面
図である。
【図3】軟質塩化ビニルフィルムの赤外線分光スペクト
ルである。
【図4】可塑剤DOA(ジ−2−エチルヘキシルアジペ
ート)の赤外線分光スペクトルである。
【図5】本発明方法に従い可塑剤を塗布する一実施例を
示す正面図である。
【図6】可塑剤塗布前のフィルムの厚さ測定データをプ
ロットしたグラフ(プロファイルデータ)である。
【図7】可塑剤塗布後の厚さ測定データをプロットした
グラフである。
【符号の説明】
1 押出機 2 Tダイ 3 厚さ制御装置 4 調整ボルト 5 冷却ロール 6 引取機 7 厚さ計走査路 8 厚さ計 9 巻取機 10 フィルム巻物 11 樹脂の軌跡 12 フィルム 13 可塑剤噴出器 14 可塑剤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定の波長領域の赤外線に感応する厚さ
    計を使用して押出成形された軟質樹脂フィルムの幅方向
    の厚さ分布を測定し、得られたプロファイルデータに基
    づいてダイ出口の間隙を調整し所要の厚さのフィルムを
    成形する方法において、 ダイ出口から押し出された直後のフィルムに、ダイ出口
    の間隙を調整する個々の調整ボルト位置に対応する個々
    の位置において、上記特定の波長領域の赤外線を吸収す
    る可塑剤を塗布し、フィルムの流れ方向下流において、
    上記塗布された可塑剤の軌跡のフィルム幅方向の位置
    を、フィルム幅方向に移動する上記厚さ計により検出
    し、個々の調整ボルトの位置に対応するフィルム幅上の
    位置の割出しを行うことを特徴とするフィルムの成形方
    法。
  2. 【請求項2】 上記厚さ計として、波長3乃至6μmの
    赤外線に感応するものを使用すると共に、波長3乃至6
    μmの赤外線を吸収する可塑剤をフィルムに塗布するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のフィルムの成形方法。
  3. 【請求項3】 上記厚さ計として、波長3乃至4μmの
    赤外線に感応するものを使用すると共に、波長3乃至4
    μmの赤外線を吸収する可塑剤をフィルムに塗布するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のフィルムの成形方法。
  4. 【請求項4】 上記軟質樹脂フィルムが塩化ビニルフィ
    ルムである請求項1から3までのいずれか1項に記載の
    フィルムの成形方法。
JP7140304A 1995-06-07 1995-06-07 フィルムの成形方法 Pending JPH08332665A (ja)

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Cited By (4)

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