JP2010167584A - フィルムへのマーキング方法およびマーキング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フィルムの幅方向に存在する各膜厚計測位置と、ダイの幅方向に存在する各膜厚調整位置との対応関係の把握を簡便にかつ正確に行えるとともに、フィルムへの傷を最小限にし、フィルムの破断を防止できるマーキングを実現する。
【解決手段】マーキング装置は、フィルム製造装置のダイ3のリップに形成されたスリットから出たフィルム4へ気体を流出してマーキングを行うマーキングノズル11と、マーキングノズル11を保持し特定のヒートボルト30の位置に固定する固定治具12と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】マーキング装置は、フィルム製造装置のダイ3のリップに形成されたスリットから出たフィルム4へ気体を流出してマーキングを行うマーキングノズル11と、マーキングノズル11を保持し特定のヒートボルト30の位置に固定する固定治具12と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、フィルムへのマーキングに関する。特に、押出成形機において、ダイの樹脂吐出スリットに対して設けられフィルムの膜厚を調整する複数の厚み調整部と、押出成形されたフィルムの幅方向の複数位置でフィルムの膜厚を計測する膜厚計測位置と、の対応関係を把握するためのマーキングに関する。
なお、本明細書及び特許請求の範囲では、樹脂フィルム及び、この樹脂フィルムよりも膜厚が厚い樹脂シートを、総称して「フィルム」と称する。
ポリエステル等の合成樹脂からなるフィルムを量産する手法として、ダイを用いた溶融押し出し法が採用されている。ダイを用いた溶融押し出し法によりフィルムを製造するフィルム製造装置は、慣用的に押出成形機と呼ばれている。
以下では、フィルム成形の一例として、主にTダイ(ヒートボルト式リップ調整装置を備えた)法について説明する。
まず、図6を参照して押出成形機について説明する。押出成形機1の押出機2は、溶融した樹脂をダイ3に供給する。金属製のダイ3には、所定の長さを有する細長いスリットを形成するリップ部が備えられており、リップ部のスリットから、薄膜状の樹脂からなるフィルム4が吐出される。このとき吐出されるフィルム4の幅は例えば1mとなっており、その膜厚は数mmとなっている。
吐出されたフィルム4は、冷却ロール5により冷却されてから、延伸機6により縦方向(フィルム4の移動方向)及び幅方向(フィルム4の移動方向に直交する方向)に延伸される。このとき、フィルム4を延伸してなるフィルム4aの幅は、例えば10mとなっており、その膜厚はミクロンオーダの厚さになっている。
縦・幅方向に延伸されたフィルム4aは、膜厚計測器7により、フィルム4aの幅方向の複数箇所での膜厚が測定される。膜厚計測器7としては、β線,X線,赤外線等を利用した光吸収式や、光干渉式の非接触形の膜厚計測器が使用されている。
そして、膜厚計測がされたフィルム4aは、巻取機8に巻き取られる。
制御装置9は、膜厚計測器7で計測した膜厚がフィルム4aの幅方向の各位置で同じになるように、ダイ3のリップ部のスリット隙間をスリット長さ方向の複数箇所で調整するように制御する。
なお、この例では、延伸機6において、フィルム4を縦方向及び幅方向に延伸しているが、縦方向のみ、または幅方向(横方向とも呼ぶ。)のみに延伸することもあり、更に、延伸をしない場合もある。
次に、ダイ3の詳細構造、並びに、ダイ3のリップ部に形成されたスリットのスリット隙間の調整手段(すなわち膜厚調整手段)について説明する。
図7(a)はダイ3の構成を示す断面図であり、図7(b)は図7(a)のB矢視図である(なお、図7(b)では、ボルト支持部31は図示省略している)。
図7(a)(b)に示すように、ダイ3には、細長い(図7(a)において紙面に対して垂直方向に伸びる)スリット3aを形成するリップ部3bが備えられている。リップ部3bは、可動側リップ3b−1と固定側リップ3b−2とで構成されており、可動側リップ3b−1と固定側リップ3b−2との間に形成された空間が、スリット3aとなっている。
樹脂供給路3cから供給された溶融樹脂は、スリット3aから薄膜状樹脂のフィルム4として吐出される。したがって、スリット3aのスリット隙間の寸法Sにより、フィルム4の膜厚が規定されることになる。
このダイ3には、リップ部3bの可動側リップ3b−1の幅方向(フィルム4の幅方向)に沿って、複数本のヒートボルト30が備えられている。各ヒートボルト30は、その一端側が可動側リップ3b−1に固着され、他端側がボルト支持部31に螺合している作動ネジ32の先端に固着されている。
なお、ボルト支持部31は、ダイ3に固定設置されている。
各ヒートボルト30は、軸方向に移動および伸縮することができる。即ち、各ヒートボルト30の軸方向の位置調整としては、軸方向に移動して調整する「粗調整」と、軸方向に伸縮して調整する「微調整」とがある。
このようにして、各ヒートボルト30が軸方向に移動または伸縮することにより、可動側リップ3b−1に対する押し込み力が変化する。つまり、ヒートボルト30が軸方向に伸びると、可動側リップ3b−1に対する押し込み力が強くなり、当該ヒートボルト30が備えられている部分のスリット隙間寸法Sが狭くなり、逆に、ヒートボルト30が軸方向に縮むと、可動側リップ3b−1に対する押し込み力が弱くなり、当該ヒートボルト30が備えられている部分のスリット隙間寸法Sが広くなる。
即ち、ボルト支持部31に螺合している作動ボルト32を軸回りに回転させることによりヒートボルト30は軸方向に移動することができる。このようにして、ヒートボルト30の位置の粗調整(取付位置の調整)をすることができる。この粗調整は、ダイ3から吐出されるフィルム4の膜厚が、フィルム4の幅方向において略等しくなるように、オペレータが各ヒートボルト30を回転させて調整している。
上述した粗調整は、オペレータが手作業により行なう。この粗調整は、押出成形機1の初期立ち上げ時や、長時間の運転をして調整範囲が微調整の範囲を逸脱して大きくなった場合に行う。
また、ボルト支持部31に対する作動ボルト32の軸回り回転を拘束した状態で、このヒートボルト30に備えたヒータに電流を通して発熱させ、この発熱に伴う熱膨張や熱収縮により、軸方向の伸縮を微調整(数μm単位の調整)することができる。各ヒートボルト30に備えた各ヒータに流す電流値は、制御装置9により制御される。
上述した微調整、つまり、各ヒートボルト30のヒータに流す電流通電量の制御は、制御装置9により行なっている。この微調整は、上記粗調整が完了してから、フィルム4を連続して成形している際に、フィルム4aの膜厚を均一に制御することを目的として行う。
つまり、制御装置9は、膜厚計測器7で計測した膜厚が、フィルム4aの幅方向の各位置で均一となるように、各ヒートボルト30のヒータに流す電流通電量を制御することにより各ヒートボルト30の伸縮量(微調整量)を制御して、ダイ3のリップ部3bのスリット隙間寸法Sを調整している。
更に詳述すると、膜厚計測器7は、例えばフィルム4aの幅方向の複数の箇所の膜厚計測位置R1〜R1000の膜厚を計測して、それぞれの膜厚計測データr1〜r1000を出力する。
一方、制御装置9は、複数本のヒートボルト30(No.1〜No.100)に対して、それぞれアクチュエータ操作信号(電流通電量を指示する信号)を送出する。各ヒートボルト30は、アクチュエータ操作信号が入力されると、アクチュエータ操作信号の値に応じた通電量の電流をヒータに流すことにより、熱伸縮して、当該ヒートボルト30が配置されている位置におけるスリット隙間寸法Sを調整して、当該ヒートボルト30が配置されている位置におけるフィルム4の膜厚を変化させる。これにより、スリット隙間寸法Sひいてはフィルム4の膜厚は、アクチュエータ操作信号の値に応じて変化して調整される。
そして、制御装置9は、複数の膜厚計測データから、フィルム4aの幅方向の厚み分布(プロファイル)を求めると共に、フィルム4aの膜厚が幅方向における各位置において均等になるような、アクチュエータ操作信号を各ヒートボルト30に送出している。
かかる制御をフィルム製造時に連続して行うことにより、膜厚が均一なフィルム4aを製造している。
なお、スリット隙間を調整するアクチュエータとしては、ヒートボルトを用いたヒートボルト方式以外にも、サーボモータにより調整用ボルトを駆動するサーボモータ方式がある。また、スリットから流出する樹脂流量を変化させるアクチュエータとして、リップ部3bにヒータを備え、ヒータ熱によりスリット3aから吐出する樹脂粘性率を変化させて樹脂吐出量を変えることにより、フィルム膜厚を調整するリップヒータ方式がある。
このような、ヒートボルト方式以外のアクチュエータを採用した場合においても、制御装置9から送出されるアクチュエータ操作信号の値に応じて、各アクチュエータが作動して、当該アクチュエータが配置されている位置におけるスリット隙間寸法あるいはリップ部温度を変化させひいてはフィルム膜厚の調整ができる。
以上説明したように、押出成形機1では、フィルム4aの膜厚が幅方向の各位置で等しくなるように、膜厚計測器7により、フィルム4aの幅方向の複数の箇所の膜厚を計測する。この計測した膜厚を基に、制御装置9が、フィルム4の幅方向に並んだ各々のヒートボルト30のヒータに流す電流通電量を制御して、各ヒートボルト30の伸縮量(微調整量)を制御する。これにより、ダイ3のリップ部3bのスリット隙間寸法Sを、フィルム4の幅方向の各位置で調整している。
したがって、フィルム4aの膜厚を幅方向の各位置で同じになるように精度良く制御するためには、膜厚計測器7により計測したフィルム4aの幅方向の複数の膜厚計測位置と、フィルム4の幅方向に並ぶようにダイ3に備えた複数のヒートボルト(アクチュエータ)30の配置位置と、の対応関係が精度良く決定されていることが重要である。
仮に、膜厚計測位置とヒートボルト30の配置位置との対応関係が精度良く決定されていない場合には、本来調整すべき幅方向位置とは異なる位置でフィルム膜厚の調整をすることになり、フィルム4aの膜厚を精度良く制御することができず、製品(フィルム)の品質が低下してしまう。
ここで、フィルム4が幅方向の各位置で、幅方向に均一に延伸されるのであれば、ダイ3から吐出されるフィルム4の幅と、膜厚計測器7により計測するフィルム4aの幅との相似的な関係から、膜厚計測位置とヒートボルト30の配置位置との対応関係を単純に決定することができる。
しかしながら、フィルム4aはその幅方向の各位置によって延伸状態が異なるため、上述したような単純な相似関係を利用して対応関係を正確に決定することはできない。
フィルム延伸状態がその幅方向の各位置によって異なるのは、製造するフィルムにネッキング現象等が発生しているからである。
ここで「ネッキング現象」について、図8を参照して説明する。
同図に示すように、ダイ3のスリット3aから吐出されたフィルム4は、幅方向に収縮し、スリット3aの幅方向長さよりも短くなっている。これを一次ネッキングという。このネッキング現象は、樹脂(プラスチック)材料の粘弾性によって生じるものである。
この後、フィルム4は、延伸機6により縦延伸されることにより幅方向に収縮(二次ネッキング)し、幅方向延伸(横延伸)されることにより幅方向に延伸される。
一次ネッキングも二次ネッキングも、フィルムの幅方向の各位置によって収縮量が異なり、また横延伸する場合には、フィルムの幅方向の各位置によって延伸量が異なる。
このようなネッキング現象等により、フィルム延伸状態が幅方向の各位置によって異なってしまう。
そこで、各々の膜厚計測位置とヒートボルト(アクチュエータ)の配置位置との対応関係を把握するため、現状では、以下の1)〜4)の手法が検討されている。
1)特定のヒートボルト(アクチュエータ)に目印を付け、ダイから吐出された直後のフィルムに対して、その特定のアクチュエータに対応する箇所に、人がマジックインキを軽く押さえつけて、マーキングする。そして、このマーキング箇所が膜厚計測器の複数の計測位置のうちのどの部分を通過するかを目視で計測する。このようにして、フィルムの幅方向に存在する膜厚計測位置と、ダイの幅方向に存在する膜厚調整位置との関係を把握する。
2)特定のヒートボルト(アクチュエータ)に目印を付け、ダイから吐出された直後のフィルムに対して、その特定のアクチュエータに対応する箇所に、インクジェットデバイスなどの装置でマーキングする。そして、このマーキング箇所が膜厚計測器の複数の計測位置のうちのどの部分を通過するかを目視で観測する。このようにして、フィルムの幅方向に存在する膜厚計測位置と、ダイの幅方向に存在する膜厚調整位置との関係を把握する。
3)特定のヒートボルト(アクチュエータ)に目印を付け、ダイから吐出された直後のフィルムに対して、その特定のアクチュエータに対応する箇所に、細いワイヤー状のものを軽く押さえつけて、マーキングする。そして、このマーキング箇所が膜厚計測器の複数の計測位置のうちのどの部分を通過するかを目視で観測する。このようにして、フィルムの幅方向に存在する各膜厚計測位置と、ダイの幅方向に存在する各膜厚調整位置との関係を把握する。
4)ダイのスリット隙間調整手法であるヒートボルト方式やリップヒータ方式などを使って、特定の、ヒートボルトなどのスリット隙間調整手段(膜厚調整手段と同義。)を所定量操作し、この特定のスリット隙間調整手段に対応したダイ位置のスリット隙間を変化させて、この部分のフィルム膜厚を意図して変化させる。そして、これが、膜厚計測器で計測した厚みのどの測定位置の厚み変化に相当するかを算出する。このようにして、フィルムの幅方向に存在する膜厚計測位置と、ダイの幅方向に存在する膜厚調整位置との関係を把握する。
しかしながら、上述した手法はそれぞれ以下のような問題があった。
検討例1)では、マジックインキの先端が熱により溶着し、短時間でマジックインキのマークが着かなくなる場合があった。あるいは、フィルムに直接物体を押し当てるため、ダイから押し出された直後のフィルムが傷つき、成形中のフィルムが破断し、運転を中断せざるを得ない場合があった。
また、本手法では、着色インキが下流のロールに付着してロールを汚し、清掃が必要となっていた。さらに、人手によるマーキングのためマーキング位置の精度が悪く、しかも膜厚計測位置と膜厚調整位置を関係付けるのに大半が人手を介して実施していたので、その位置関係精度に誤差を生ずると共に、計測に長い時間を要していた。結果、その間の生産量を低下して経済的損失も大であった。
また、検討例2)では、ダイから出たフィルムに物体が直接触れないため、フィルムが変形し破れて運転を中断させるという事は無い。しかし、ダイからフィルム樹脂が流出する直後の環境は200℃から300℃の高温環境化であるので、インクジェット装置から噴出させるインクが乾燥し、噴出するノズルが詰まる。したがって、長時間この環境下に設置できないという問題があった。
また、ダイから出た直後のフィルムが通過する空間は、フィルムを流出させるダイ、半溶融状態のフィルムを固化させる冷却ロール、および冷却ロールにフィルムを密着させる装置で取り囲んで形成されている。そのため、複雑な装置をこの空間に近づけることができず、インクを噴出する噴出ノズルとインク供給装置との間を接続するパイプなどの接続手段を長くすることが必要となる。
なお、本手法は、検討例1)のマジックインキ等でのマーキング手法と同様、下流のロールがインクの付着で汚れ、清掃が必要になる。さらに、膜厚計測位置でのマーキング位置測定のための可視化手段(例えば撮像・表示装置)あるいは人手による目視測定が必要となる。前者の場合、設備費用がかかり、後者では計測精度、計測時間に問題があった。
また、検討例3)は、検討例1)、2)のようにフィルムを着色してマーキングする手法ではないので、下流のロールが汚れたり、可視化手段が必要となったり、あるいは、着色不能となって装置部品を交換する頻度が多くなる等の問題はない。しかし、ダイから出た半溶融状態のフィルムに物体が接触するのでその物体に樹脂が付着したり、あるいはフィルムを傷つけるためフィルムの破断が生じて、運転が中断したりすることが多い。これらを防止するためには、フィルムに接触させるワイヤーなどの接触体の大きさ、形状、接触強さの微妙な調整が必要となる。
また、検討例4)の方法は、ダイの特定のスリット隙間調整手段を操作する、すなわち外乱を与えることによりフィルムの厚みを意図的に変化させる。そして、外乱を与えたダイのスリット隙間調整箇所が、フィルムのどの位置に相当するのかを、測定厚み変化を解析することにより特定しようとするものである。
しかし、フィルムの厚み変化の解析を精度良く行うためには、製品厚み不良を招くレベルに、ダイのスリット隙間調整手段を操作しなければならず、この間の製品は不良となってしまう。一方、ダイのスリット隙間調整手段の操作量を小さくして、厚み変化の解析を行う場合は、厚み測定の再現性や測定誤差の除去のため、複数回の幅方向厚み計測データを蓄積することが必要であった。さらに、この場合、特定部位のスリット隙間調整手段を操作しても、厚み変化が他の部分にも影響を及ぼすため、ダイのスリット隙間調整手段の位置と、対応するフィルムの膜厚計測位置との相関を出しにくい問題があった。さらに、ダイのスリット隙間調整手段を一旦操作すると、元に戻しても、元の状態に安定するまで時間がかかるという問題もあった。
本発明は、以上説明したような課題を解決することができるフィルム製造工程でのマーキング方法およびマーキング装置を提供することを目的とする。その目的の一例は、フィルムの幅方向における膜厚計測位置と、ダイの幅方向に存在する膜厚調整位置との対応関係の特定作業を簡便かつ短時間に正確に行うことを可能にすることである。その他の目的は、フィルムへの傷を最小限にし、フィルムの破断を防止できるマーキングを可能にすること、マーキングされたフィルムと接触するロールが汚れないこと、フィルムの生産ロスを少なくすること、などである。
本発明のマーキング方法の一態様は、ダイのスリットから薄膜状の樹脂を流出してフィルムを製造するとき、ダイのスリットの薄膜状樹脂の幅方向の複数箇所でスリットの隙間を調整することでフィルムの膜厚を調整し、その後、フィルムの幅方向の複数箇所の膜厚計測位置での膜厚を計測することを含むフィルム製造方法において、各スリット隙間調整位置と各膜厚計測位置との対応関係を特定するために、薄膜状樹脂の、スリットの特定のスリット隙間調整箇所を出た部分にマーキングを実施するマーキング方法である。
そして、上記の課題を解決するために本発明のマーキング方法は、薄膜状樹脂の上記の部分へ気体を噴流してマーキングラインを付けることを特徴とする。該気体の他、液体、または、気体中に液滴もしくは固体微粉末を混合したものを噴流してマーキングラインを付けることが可能である。
また、本発明のマーキング装置の一態様は、フィルムを成形するためにスリットから薄膜状の樹脂を流出するダイと、ダイのスリットの薄膜状樹脂の幅方向の複数箇所に配置され、該複数箇所でスリットの隙間を調整することでフィルムの膜厚を調整する複数のアクチュエータと、成形されたフィルムの幅方向の複数箇所の膜厚計測位置での膜厚を計測する膜厚計測器と、を有するフィルム製造装置において、各スリット隙間調整位置と各膜厚計測位置との対応関係を特定するために、薄膜状樹脂の、スリットの特定のスリット隙間調整箇所を出た部分にマーキングを実施するマーキング装置である。
そして、上記の課題を解決するために本発明のマーキング装置は、薄膜状樹脂の上記の部分へ気体を噴流してマーキングラインを付ける細管が先端に設けられたマーキングノズルを有することを特徴とする。該細管は気体の他、液体、または、気体中に液滴もしくは固体微粉末を混合したものを噴流してマーキングラインを付けるものであってもよい。
また、以上のような本願発明によれば、マーキングノズルの細管からの気体噴流により、ダイから出た半溶融状態のフィルムに、非接触で、細くシャープなライン状のマークを付けることができる。
マーキングノズルの先端は細管であるため、そのマーキングノズルの先端は狭い空間に自由に配置可能である。このため、マーキングノズルの先端を、ダイの幅方向に存在する膜厚調整可能な各々の樹脂流出口の近傍に精度良く配設することができる。その結果、膜厚計測器の幅方向に存在する各膜厚計測位置と、ダイの幅方向に存在する膜厚調整位置との対応関係についても精度良く特定することができる。
また、非接触式のマーキングであるため、フィルムの傷つきが無く、製造装置の運転を停止させるようなフィルムの破断も無くなる。
さらに、気体噴流によるマーキングであるため、従来のインキなどによる着色手法で発生した下流ロールの汚れが無くなり、顔料付着のためのロール清掃も不要となる。また、着色手法のように、インキ乾燥等の短期間でのマーキング不能現象は発生せず、メインテナンス不要で、長期の設置および運転が可能である。
以上説明したように本発明は、フィルムの幅方向における膜厚計測位置と、ダイの幅方向に存在する膜厚調整位置との対応関係の特定作業を簡便かつ短時間に正確に行うことを可能にすることができる。また、フィルムへの傷を最小限にし、フィルムの破断を防止できるマーキングが実現可能となる。また、マーキングされたフィルムと接触するロールを汚すことが無く、フィルムの生産ロスを少なくすることができる。また本発明は、樹脂を押出してフィルムを成形する、丸ダイによるインフレーション成形にも適用できる。
次に本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下では、背景技術の欄で説明した装置や部品と同じものには同一符号を用い、それについての説明は割愛する。
本発明は、図6および図7を使って例示したフィルム製造装置(押出成形機1)に適用可能なものである。図1は本発明によるマーキング装置を備えたフィルム製造装置の構成例を示す図で、図2は、本発明に適用したマーキング装置の構成を説明するための図である。
図1を参照すると、本実施例のマーキング装置は、フィルム製造装置のダイ3のリップに形成されたスリットから出た薄膜状樹脂のフィルム4へ気体を噴出してマーキングを行うマーキングノズル11と、マーキングノズル11を保持し所定のヒートボルト30の位置に固定する固定治具12と、を備える。
固定治具12は、ダイ3に備え付けられたヒートボルト30に差込み固定されている。これにより、ダイ3の幅方向におけるマーキングノズル位置は、そのヒートボルト30に対応する樹脂流出箇所に対し、精度良く、しかも容易に決まる。
マーキングノズル11は図2に示すように、先端が内径2mm以下の細管1aとなっており、細い噴流を噴出する。そのため、ダイ3から出た半溶融状態のフィルム4に細くシャープなマークをつけることができる。なお、マーキングノズル先端に関して、細管1aに替えて、最小幅が2mm以下のスリット状開口を持つノズル先端部にしてもよい。
また、マーキングノズル11には気体導入管13が接続されており、気体導入管13は固定治具12に加工された穴12aの中に挿入されている。これにより、マーキングノズル11が、ダイ3から出たフィルム4に対して前後に移動調整可能となっている。さらに、ヒートボルト30に差し込み固定される固定治具12はリンク構造となっており、リンク調整ボルト14により固定治具12をリンク連結ピン15を中心に回転させてマーキングノズル11の角度を変えることができる(図1の一点鎖線で示す状態を参照)。また、固定治具12のダイ側部分12bとノズル側部分12cを連結するリンク連結ピン15が装着される穴12dを複数設けてリンク連結ピン15の位置を変えることにより、ダイ3の樹脂出口部とマーキングノズル11との間の距離を変えることができる。以上のような構造により、マーキングノズル11の先端部は、ダイ3からの流出直後のフィルム4にその流れ方向に精度良く、かつダイ3の樹脂流出口付近でマーキングすることができる。
さらに、気体導入管13については曲げ加工を自由に行うことができる。そのため、マーキンマーキングノズル11でのマーキング方向に、フィルムを密着させるロールなどの障害物がある場合、障害物を避けるように気体導入管13を屈曲した構造とすることが出来る。
なお、従来法ではコンパクトな且つ自由なマーキング位置設定が難しく、ダイの樹脂流出口からある距離を置いた、ネッキング現象が生じている部分でマーキングせざるを得ない。そのため、ダイのスリット隙間調整位置と若干幅方向にずれた部分にマーキングする事となり、マーキング精度がやや劣っていた。これに対し、本マーキング装置では、細孔ノズルを介しての気体噴流によるマーキングであり、ダイから出た直後のフィルムが通過する狭い空間には、曲げ加工も自由な細管からなるマーキングノズルだけ設置すれば良い。そのため、ダイから流出した直後の樹脂にマーキングでき、マーキング精度が上がる。
また、図3は図1中の矢印X方向からマーキング装置を見た図である。図3の右側に示すように、一つのマーキングノズル11を一つの固定治具12に対して設置する構成でもよいし、図3の左側のように一つの固定治具12に対して複数個のマーキングノズル11を設置する構成であってもよい。
後者の構成のように、マーキングノズル11をダイ幅方向に複数個設置することにより、幅方向の複数の位置で同時に、ダイの各スリット隙間調整部(膜厚調整部)と、フィルムの各膜厚計測位置との対応関係の特定作業を実施できる。その結果、特定作業が短時間で済み、フィルムの製造ロスを最小限に抑えることができる。
さらに、前者と後者の場合とも、固定治具12をダイ幅方向に自由に移動できるスライドベースが設けられている構成であってもよい。この構成は、ダイ幅方向の任意の複数箇所でのマーキングを可能にすることができる。さらに、この構成に固定治具12の移動量を測定できる手段を設けると、マーキング位置も同時に計測できることができる。
また、上記のマーキング装置は、図1に示されるように、気体導入管13の上流側(マーキングノズル11とは反対側)に、気体流量調整バルブ16、流入気体温度調整装置17が接続されている。そのため、本実施例のマーキング装置は、気体流量調整バルブ16により、マーキングノズル11から噴出する気体の流量を調整することができ、また流入気体温度調整装置17により、空気源から気体導入管13に供給される気体の温度を調整することで、マーキングノズル11から噴出する気体の温度を調整することができる。
マーキングノズル11から噴出される気体の流量が多い場合、ダイ3から流出たフィルム4は、ダイ3から冷却ロールに接触するまでのネッキング形状や、冷却後の縦延伸、横延伸のパターンが生産条件と異なるものになってしまう。さらに、マーキングノズル11からの噴出流量が極端に多い場合、ダイ3から流出直後のフィルム4が変形、破れ等を生ずる虞がある。逆に、その噴出流量が少なすぎる場合は、マーキング跡の認識が難しくなる。したがって、こうした懸念を無くすため、気体流量調整バルブ16を設けることが好ましい。
さらに、噴出気体の流量、噴流の大きさと共に、噴出気体の温度も、ダイから流出し冷却ロールに接触するまでのフィルム4のネッキング形状や、フィルム樹脂冷却後の縦延伸または横延伸のパターン、あるいはマーキング部の物性変化に対して影響を及ぼす。したがって、これらの影響を少なくし、且つマーキングの認識ができるよう、流入気体温度調整装置17を備えることが望ましい。
さらに、気体流量調整バルブ16や流入気体温度調整装置17と共に、マーキングノズル11とフィルム4の間の距離を調整すれば、マーキングの強さを自由に変えることができ、フィルム成形条件に影響を与えず、且つマーキング認識も可能な状態でマーキングできる。
また本実施例では、図1に示されるように、気体導入管13に対する気体供給路に外部装置信号により開閉可能なスイッチバルブ18が設置されている。本装置は、このスイッチバルブ19により、マーキングノズル11から気体の流出または気体流出の停止を行う。このようなスイッチバルブ19を設置すれば、フィルムの巻き換え時などの装置運転信号に合わせてスイッチバルブ10を開放し、マーキングすることができる。つまり、ダイの幅方向に存在する膜厚調整位置とフィルムの膜厚計測位置との相関関係を特定する工程を、フィルムの巻き換え時などに実施できる。その結果、上記相関関係を特定する作業を実施することによる生産量低下を最小限に抑えることができる。
図4は本実施例のマーキング装置によりマーキングされたフィルムのマーキングラインを示す図である。上述した本実施例のマーキング装置によれば、ダイから流出するフィルム4に対し、図4に示すようにフィルム4の吐出方向Yに沿って直線にマーキングライン19が付く。マーキングライン19は、ダイ3から流出した溶融樹脂に気体噴流により非接触でマーキングしたものである。本発明のマーキング方法は、物体をフィルムに接触させる方法の場合では無いため、フィルムの傷つきが無く、製造装置の運転を停止させるようなフィルムの破断も無くなる。
さらに、気体噴流によるマーキングであるため、従来のインキなどによる着色手法で発生した下流ロールの汚れが無くなり、顔料付着のためのロール清掃も不要となる。また、着色手法のように、インキ乾燥等の短期間でのマーキング不能現象は発生せず、メインテナンス不要で、長期の設置および運転が可能である。
また、図5の(a)から(c)は、本実施例のマーキング装置でマーキングしたフィルムを膜厚測定装置で観察した場合の厚み測定結果を示すグラフである。なお、図5の(a)は製造工程で延伸させないで成形されたPE(ポリエチレン)系フィルムの膜厚測定結果を、(b)は製造工程で二軸延伸(縦延伸と横延伸)をして成形されたPS(ポリスチレン)系フィルムの膜厚測定結果を、(c)は製造工程で二軸延伸(縦延伸と横延伸)をして成形されたPP(ポリプロピレン)系フィルムの膜厚測定結果を示している。
気体噴流によるマーキングラインが付いたフィルム4の膜厚を、図6に示した押出成形機の膜厚計測器7の、フィルム幅方向に存在する複数の膜厚計測位置(例えば1000箇所)で計測すると、計測結果のマーキングラインの位置にピークが発現する。図5の(a)〜(c)のグラフでは白抜き矢印で指したピーク箇所がマーキング位置に相当する。このため、膜厚計測器7が出力する膜厚計測データから、マーキング位置の特定が容易であり、マーキングライン位置ごとに膜厚計測器7のどの膜厚計測位置を通過したかを把握することが出来る。
マーキングノズル11の先端を、ダイ3の幅方向に存在する膜厚調整可能な各々の樹脂流出口の近傍に精度良く配設することができるので、膜厚計測器7の幅方向に存在する各膜厚計測位置と、ダイ3の幅方向に存在する膜厚調整位置との対応関係についても精度良く特定することができる。また、このようにマーキング位置を一般の膜厚計測器で計測できるため、撮像・表示装置などの可視化手段や、オペレータの目視による特定作業も必須では無くなる。
なお、気体を噴流するマーキング手法として、ノズルから噴出する気体の流量、噴流の大きさが大きいと、マーキング位置を可視化手段あるいは計測した厚みで特定するとき、測定誤差が大きくなったり、フィルムに与える影響が大きくなったりする虞がある。さらには、ダイから流出し冷却ロールに接触するまでのフィルムのネッキング形状や、フィルム冷却後の縦延伸または横延伸のパターンが生産条件と異なるものになる虞がある。このため、マーキングノズル11の気体噴出径や幅は極力小さいことが望ましい。
以上、マーキングラインを付けるためにノズルから噴出させるものとして気体を例示したが、本発明に係るマーキング法には、液体、特に溶融フィルムに衝突後、蒸発しやすい液体や、気体中に液体もしくは固体微粉末を混合したものを適用可能である。
また本明細書では、フィルム成形の一例として、主にTダイ(ヒートボルト式リップ調整装置を備えた)法について説明したが、本発明は、同様な樹脂を押出してフィルムを成形する、丸ダイによるインフレーション成形にも適用できる。
以上のように本発明の好ましい実施形態について幾つかの実施例を挙げて説明したが、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能であることは言うまでもない。
3 ダイ
4 フィルム
11 マーキングノズル
11a 細管
12 固定治具
12a、12d 穴
12b ダイ側部分
12c ノズル側部分
13 気体導入管
14 リンク調整ボルト
15 リンク連結ピン
16 気体流量調整バルブ
17 流入気体温度調整装置
18 スイッチバルブ
19 マーキングライン
30 ヒートボルト
4 フィルム
11 マーキングノズル
11a 細管
12 固定治具
12a、12d 穴
12b ダイ側部分
12c ノズル側部分
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14 リンク調整ボルト
15 リンク連結ピン
16 気体流量調整バルブ
17 流入気体温度調整装置
18 スイッチバルブ
19 マーキングライン
30 ヒートボルト
Claims (12)
- ダイのスリットから薄膜状の樹脂を流出してフィルムを製造するとき、前記ダイのスリットの前記薄膜状樹脂の幅方向の複数箇所で前記スリットの隙間を調整することで前記フィルムの膜厚を調整し、その後、前記フィルムの幅方向の複数箇所の膜厚計測位置での膜厚を計測することを含むフィルム製造方法において、各スリット隙間調整位置と各膜厚計測位置との対応関係を特定するために、前記薄膜状樹脂の、前記スリットの特定のスリット隙間調整箇所を出た部分にマーキングを実施するマーキング方法であって、前記薄膜状樹脂の前記部分へ気体を噴流してマーキングラインを付けることを特徴とするマーキング方法。
- 前記気体の他、液体、または、気体中に液滴もしくは固体微粉末を混合したものを噴流してマーキングラインを付けることを特徴とする請求項1に記載のマーキング方法。
- フィルムを成形するためにスリットから薄膜状の樹脂を流出するダイと、前記ダイのスリットの前記薄膜状樹脂の幅方向の複数箇所に配置され、該複数箇所で前記スリットの隙間を調整することで前記フィルムの膜厚を調整する複数のアクチュエータと、成形された前記フィルムの幅方向の複数箇所の膜厚計測位置での膜厚を計測する膜厚計測器と、を有するフィルム製造装置において、各スリット隙間調整位置と各膜厚計測位置との対応関係を特定するために、前記薄膜状樹脂の、前記スリットの特定のスリット隙間調整箇所を出た部分にマーキングを実施するマーキング装置であって、
前記薄膜状樹脂の前記部分へ気体を噴流してマーキングラインを付ける細管が先端に設けられたマーキングノズルを有することを特徴とするマーキング装置。 - 前記細管は前記気体の他、液体、または、気体中に液滴もしくは固体微粉末を混合したものを噴流してマーキングラインを付けることを特徴とする請求項3に記載のマーキング装置。
- 前記マーキングノズルを保持し、かつ所定の前記アクチュエータの配置箇所に固定する固定手段をさらに有することを特徴とする請求項3に記載のマーキング装置。
- 前記固定手段は、前記薄膜状樹脂の前記部分に対して前記マーキングノズルの先端の位置を変更可能であることを特徴とする請求項5に記載のマーキング装置。
- 前記固定手段を前記薄膜状樹脂の幅方向に沿って移動させる移動手段をさらに有することを特徴とする請求項5又は6に記載のマーキング装置。
- 前記マーキングノズルから噴出されるものの流量を調整する流量調整手段をさらに有することを特徴とする請求項3から7のいずれか1項に記載のマーキング装置。
- 前記マーキングノズルが噴出するものの温度を調整する気体温度調整手段をさらに有することを特徴とする請求項3から8のいずれか1項に記載のマーキング装置。
- 前記固定手段は複数の前記マーキングノズルを前記薄膜状樹脂の幅方向に並べて保持し、かつ複数の前記アクチュエータの配置箇所に固定することを特徴とする請求項5から9のいずれか1項に記載のマーキング装置。
- 前記マーキングノズルからの噴出または噴出の停止を行うように外部信号により開閉されるスイッチバルブをさらに有することを特徴とする請求項3から10のいずれか1項に記載のマーキング装置。
- 前記マーキングノズルの先端の噴出口の径もしくは最小幅が2mm以下であることを特徴とする請求項3から11のいずれか1項に記載のマーキング装置。
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