JPH08331891A - 誘導電動機の制御方法及び装置 - Google Patents

誘導電動機の制御方法及び装置

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JPH08331891A
JPH08331891A JP7155219A JP15521995A JPH08331891A JP H08331891 A JPH08331891 A JP H08331891A JP 7155219 A JP7155219 A JP 7155219A JP 15521995 A JP15521995 A JP 15521995A JP H08331891 A JPH08331891 A JP H08331891A
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inverter
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Seiichi Funakura
清一 舩倉
Shiyuuya Asakawa
舟也 浅川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 誘導電動機の減速を円滑に行う。 【構成】 誘導電動機をインバ−タで駆動する。インバ
−タの出力電圧Vと出力周波数fとの比V/fを一定に
保つようにインバ−タを駆動する。停止または速度切替
えのための減速時においてインバ−タの入力電圧を検出
する。過電圧時にインバータの駆動を遮断させずに、負
極性の減速勾配でインバータを駆動する。過電圧が解消
された後に過電圧前よりも緩い減速勾配でインバータを
駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、出力電圧及び出力周波
数を変化させることができるインバ−タによって誘導電
動機を制御する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】誘電電動機の正常駆動状態から、周波数
指令値に従いPWM制御インバ−タ等で電動機を減速さ
せる動作において、機械エネルギ−が電動機の発電作用
によってインバ−タ(DC−AC電力変換器)の帰還用
ダイオ−ドを介して直流電源側に帰還即ち回生させる。
この回生時に発生するエネルギ−を何の処理もせずに放
置すると、平滑用コンデンサ(電解コンデンサ)の充電
が進み、この電圧が上昇し、過電圧状態となる。これを
防ぐための回生エネルギ−の処理方法として次の3つが
知られている。 (1) 回生エネルギ−を順変換回路を介して交流電源
側に返す方法。 (2) 平滑用コンデンサに並列にスイッチを介して抵
抗を接続し、回生モ−ド時にスイッチをオンにして回生
エネルギ−を抵抗で消費する方法。 (3) 電動機の減速を緩やかに行って回生エネルギ−
の量を抑えて平滑用コンデンサの電圧上昇を抑える方
法。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】ところで、上記(1)
の交流電源側に帰還させる方法は、順変換回路DC−A
C変換できるようにスイッチを使用して構成するために
構成が複雑になるという欠点を有する。また、上記
(2)の抵抗による消費する方法は、スイッチング素子
とこれを制御する回路が必要になって構成が複雑に成
り、且つ回生エネルギ−の変化に追従して適当にエネル
ギ−を消費することができないという欠点を有する。ま
た、上記(3)の減速時間を延ばす方法は、構成は簡単
であるという長所を有する反面、回生エネルギ−が大き
い場合にはコンデンサの電圧が過電圧レベルを越えて過
電圧保護回路が動作し、インバ−タの直流電源ラインに
接続されている回路遮断機がトリップ動作するか、又は
回生電流が大きいと過電流保護回路にトリップが生じ、
減速制御が不可能になることがある。
【0004】そこで、変発明の目的は、減速制御時にお
けるインバ−タの入力側電圧の上昇を円滑に抑制するこ
とができる誘導電動機の制御方法及び装置を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本願の方法の発明は、交流を直流に変換するための順
変換回路と、この順変換回路の一対の出力端子間に接続
された平滑用コンデンサと、この平滑用コンデンサに並
列に接続され且つ帰還用ダイオ−ドを有しており、且つ
出力電圧及び出力周波数を変えることが可能に形成され
たインバ−タと、このインバ−タに接続された誘導電動
機とから成る装置において前記誘導電動機を減速制御す
る方法であって、前記誘導電動機を減速させるために前
記インバ−タの出力周波数を低下させることを示す所定
の減速勾配△F0 を設定し、前記誘導電動機の減速要求
に応じて前記所定の減速勾配△F0 に従って前記インバ
−タの出力周波数Fnを低下させるステップと、前記所
定の減速勾配△F0 によって前記出力周波数Fnを低下
させている時に前記コンデンサの電圧が所定の過電圧レ
ベルを越えたか否かを判断するステップと、前記コンデ
ンサの電圧が前記所定の過電圧レベルを越えていない時
には前記所定の減速勾配△F0 に従って前記出力周波数
Fnを低下させるが、前記コンデンサの電圧が前記所定
の過電圧レベルを越えている時には前記インバ−タの出
力周波数Fnを前記コンデンサの電圧が前記過電圧を越
えた時の直前の前記インバ−タの出力周波数よりも高く
するステップと、前記コンデンサの電圧が前記過電圧レ
ベルよりも低いレベルに復帰した時点を検出するステッ
プと、前記コンデンサの電圧が前記過電圧レベルよりも
低いレベルに復帰した時点の直後に、前記コンデンサの
電圧が過電圧レベルになる直前の減速勾配よりも傾きの
緩い新しい減速勾配によって前記出力周波数(Fn)を
低下させるステップとを備えていることを特徴とする誘
導電動機の制御方法に係わるものである。本願の装置の
発明は、交流を直流に変換するための順変換回路と、こ
の順変換回路の一対の出力端子間に接続された平滑用コ
ンデンサと、この平滑用コンデンサに並列に接続され且
つ帰還用ダイオ−ドを有しており、且つ出力電圧及び出
力周波数を変えることが可能に形成されたインバ−タ
と、このインバ−タに接続された誘導電動機とから成る
装置において前記誘導電動機を減速制御する装置であっ
て、前記誘導電動機を減速させるために前記インバ−タ
の出力周波数を低下させることを示す所定の減速勾配△
F0 を設定する減速勾配設定手段と、前記所定の減速勾
配△F0 によって前記出力周波数Fnを低下させている
時に前記コンデンサの電圧が所定の過電圧レベルを越え
たか否かを判断する電圧判定手段と、前記コンデンサの
電圧が前記所定の過電圧レベルを越えていない時には前
記所定の減速勾配△F0 に従って前記出力周波数Fnを
低下させるが、前記コンデンサの電圧が前記所定の過電
圧レベルを越えている時には前記インバ−タの出力周波
数Fnを前記コンデンサの電圧が前記過電圧を越えた時
の直前の前記インバ−タの出力周波数よりも高くする出
力周波数切換手段と、前記コンデンサの電圧が前記過電
圧レベルよりも低いレベルに復帰した時点を検出する過
電圧復帰検出手段と、前記コンデンサの電圧が前記過電
圧レベルよりも低いレベルに復帰した時点の直後に、前
記コンデンサの電圧が過電圧レベルになる直前の減速勾
配よりも傾きの緩い新しい減速勾配によって前記出力周
波数(Fn)を低下させる出力周波数制御手段とを備え
ていることを特徴とする誘導電動機の制御装置に係わる
ものである。なお、請求項2及び4に示すように、過電
圧時に、インバ−タの出力周波数を電圧の上昇勾配に比
例させて高め、過電圧中はこの高めた周波数を保持する
ことが望ましい。
【0006】
【発明の作用及び効果】各請求項の発明によれば、誘導
電動機の停止制御時又は速度変更時における減速勾配制
御即ちインバ−タの出力周波数を時間と共に低下させる
制御を実行している時に過電圧状態が発生すると、出力
周波数を高める制御即ち加速制御を行う。これにより回
生エネルギ−が抑制され、インバ−タを遮断させないの
でコンデンサ電圧の上昇の抑制を行うことができ減速が
円滑に達成される。また、過電圧解消後には過電圧発生
直前の減速勾配よりも緩い減速勾配となるので、再び過
電圧状態が生じることを抑制しつつ円滑に減速を進める
ことができる。また、請求項2及び4の発明によれば過
電圧時の出力周波数の上昇値を適切に決定することがで
きる。
【0007】
【実施例】次に、図1〜図6を参照して本発明の実施例
に係わる誘導電動機の制御方法及び装置を説明する。図
1に示すように誘導電動機の制御装置は、3相交流電源
端子1に過電流保護スイッチSW1 を介して接続された
順変換回路としてのダイオ−ドブリッジ回路からなる3
相整流平滑回路2と、この一対の直流出力端子間に過電
流保護スイッチSW2 を介して接続された電解コンデン
サから成る平滑用コンデンサCと、このコンデンサに並
列に接続された3相インバータ回路3と、インバータ回
路3に接続された3相誘導電動機4と、インバータ制御
回路5と、コンデンサ電圧検出ライン6a、6bに接続
された減速勾配制御回路7と、電動機の速度設定器とし
ての働きを有するインバータ出力周波数設定器8と、出
力周波数生成器9とから成る。なお、回生エネルギ−消
費手段として抵抗Rがトランジスタから成るスイッチT
Rを介してコンデンサCに並列接続されている。また、
スイッチSW1 を過電流時にオフにするための過電流継
電器OCRが設けられ、また、スイッチSW2 を過電圧
時にオフするための過電圧継電器OVRが設けられてい
る。
【0008】インバータ回路3は周知の3相ブリッジ型
インバータ回路であって、6個のIGBT即ち絶縁ゲー
ト・バイポーラ・トランジスタから成る第1〜第6のス
イッチQ1 〜Q6 を3相ブリッジ接続し、各スイッチQ
1 〜Q6 に逆並列に帰還用ダイオードD1 〜D6 を接続
したものである。即ち、第1及び第2のスイッチQ1、
Q2 の直列回路から成る第1相アームと、第3及び第4
のスイッチQ3 、Q4の直列回路から成る第2相アーム
と、第5及び第6のスイッチQ5 、Q6 の直列回路から
成る第3相アームをコンデンサCに対して並列ににそれ
ぞれ接続し、各相アームの中点から出力ラインを導出し
たものである。
【0009】誘導電動機4は、1次巻線4a、4b、4
cから成る固定子の他に回転子(図示せず)を有し、こ
の回転子に負荷が結合されているものである。なお、こ
の実施例では1次巻線4a、4b、4cがY結線され、
インバータ回路3の出力ラインに接続されている。
【0010】インバータ制御回路5は、インバータ回路
3のスイッチQ1 〜Q6 を3相PWM制御すると共にV
/f=一定(但しVはインバータ出力電圧、fはインバ
ータ出力周波数)となるように制御するものである。
【0011】電圧検出ライン6a、6bはインバータ回
路3の入力ライン即ちコンデンサCの両端に接続され、
インバータ入力段の直流電圧Vdcを検出する。
【0012】減速勾配制御回路7は、減速勾配制御を実
行すると共に、この減速勾配制御中において過電圧状態
が発生した時に過電圧抑制制御を実行するものである。
【0013】出力周波数設定器8は、電動機4の目標回
転速度に対応するインバータの目標出力周波数を示すア
ナログ値(例えば電圧値)又はディジタル値を設定する
ものである。なお、減速勾配制御の場合には、出力周波
数設定値が前の設定値よりも低い値又はゼロになる。
【0014】出力周波数生成器9は、減速勾配制御回路
7から与えられた減速勾配指令と出力周波数設定器8か
ら与えられたインバータの目標出力周波数とに基づいて
インバータの出力周波数指令を示すアナログ値又はディ
ジタル値をインバータ制御回路5に与えるものである。
【0015】図2は図1のインバータ制御回路5の詳細
を示すものである。このインバータ制御回路5は例えば
特開昭57−40369号公報で周知のV/f=一定の
制御を行うと共にPWM制御を行うものであって、出力
周波数指令ライン11と、電圧決定回路12と、三相正
弦波発生器13と、三角波キャリア発生器14と、3つ
の比較器15、16、17と、ゲートドライブ回路18
とから成る。出力周波数指令ライン11は図1の出力周
波数指令生成器9に接続され、インバータの目標周波数
指令値を電圧決定回路12及び三相正弦波発生回路13
に与える。電圧決定回路12は、ライン11の周波数指
令値Fn に応答してVn /Fn =一定の条件に従う出力
電圧Vn を特性線12aで示すように発生する。三相正
弦波発生器13は、ライン11の周波数指令値Fn で指
定された周波数の三相正弦波電圧Vsu、Vsv、Vswを図
4(A)に示すように発生する。この電圧Vsu、Vsv、
Vswの振幅は電圧決定回路12の電圧Vn に比例するよ
うに制御される。三角波キャリア発振器14は図4に示
すように正弦波電圧Vsu、Vsv、Vswの周波数(例えば
0〜50Hz)よりも十分に高い周波数(例えば20kHz
)の三角波電圧Vtを発生する。比較器15、16、1
7は正弦波電圧Vsu、Vsv、Vswと三角波電圧Vt とを
比較して図4(B)(C)(D)のPWMパルスを出力
する。ゲートドライブ回路18は比較器15、16、1
7から得られた図4(B)(C)(D)のPWM信号を
第1、第3及び第5のスイッチQ1 、Q3 、Q5 のゲー
ト(制御電極)に与えると共に、図4(B)(C)
(D)と逆相のPWM信号を第2、第4及び第6のスイ
ッチQ2 、Q4 、Q6 に与える。なお、この実施例では
三相正弦波発生器13がメモリとD/A変換器で構成さ
れている。このメモリには多数の電圧レベルの正弦波デ
ータが格納されており、電圧決定回路12の電圧Vnに
相当する正弦波データがライン11の周波数Fn に対応
するクロックで読み出され、これがD/A変換されて正
弦波となる。
【0016】図3は図1の減速勾配制御回路7を詳しく
示すものである。この減速勾配制御回路7は、正常加速
時における減速勾配指令△F0 をアナログ又はディジタ
ル値で与える減速勾配設定器21の他に、電圧検出器2
2、過電圧レベル設定器23、過電圧レベル検出用比較
器24、電圧上昇勾配検出器25、過電圧復帰検出器2
6、及び減速勾配生成器27を有する。なお、比較器2
4、過電圧復帰検出器25、電圧上昇勾配検出器26、
及び減速勾生成器27は出力周波数生成器9と共にマイ
クロコンピュータ即ちマイクロプロセッサで構成されて
いる。
【0017】電圧検出器22は、ライン6a、6bに接
続されたコンデンサCの電圧を検出するための分圧回路
と、ここで検出した電圧をディジタル信号に変換するA
/D変換器とから成る。過電圧レベル設定器23は、コ
ンデンサCの定格電圧と過電圧継電器OVRのトリップ
レベルとの間に設定された過電圧レベルVaovをディ
ジタル信号で送出するものである。比較器24は電圧検
出器22で検出された電圧Vd と過電圧レベルVaov
とをディジタル比較し、Vd がVaov以上の時に第1
の出力を発生し、Vd がVaovよりも低い時に第2の
出力を発生するものである。
【0018】電圧上昇勾配検出器25は電圧検出器22
と比較器24に接続され、過電圧区間の初期における単
位時間(単位サンプリング周期)における電圧上昇値を
電圧勾配△Vdcとして求めるものである。即ちこの電圧
上昇勾配検出器25では、1つ前のサンプリングに基づ
く検出電圧Vdcn-1 とこの次のサンプリングに基づく検
出電圧Vdcn との差を求め、単位サンプリング周期で徐
算することによって決定する。
【0019】比較検出器22に接続された過電圧復帰検
出器26は、コンデンサCの電圧Vdcが過電圧レベルV
aov よりも下回る時点即ち図6の過電圧復帰時点t3 及
びt5 を検出し、これを減速勾配生成器27に与えるも
のである。
【0020】減速勾配生成器27は、減速動作(負の減
速動作も含む)に必要な減速勾配指令ΔFを示すデータ
を発生するものである。電動機4の減速勾配はインバー
タの出力周波数の単位時間当りの減少幅に相当する。こ
の実施例では減速勾配生成器27がマイクロコンピュー
タで構成されており、一定の演算周期(例えば数msec
)で減速勾配指令データを発生するように構成されて
いる。従って、各周期毎にインバータの周波数を変化さ
せると減速勾配が変化する。減速勾配指令としての周波
数値が大きくなるに従って減速勾配が大きくなり、この
周波数を負の値にすると出力周波数が上昇し、加速勾配
になる。インバータの入出力電圧が過電圧状態にならな
い場合には、減速勾配設定器21で設定された定常時の
減速勾配ΔF0 がそのまま減速勾配生成器27の出力と
なって出力周波数指令生成器9に送られる。また、過電
圧状態になった時には、減速勾配設定器21で設定した
定常時減速勾配ΔF0 とは異なる新しい加速勾配を与え
る。
【0021】図5は図1のマイクロコンピュータで構成
された出力周波数指令生成器9及び図3の減速勾配生成
器27の動作を示す簡易フローチャートである。まず、
ステップS0 でインバータの出力周波数指令を与えるた
めのプログラムがスタートすると、次のステップS1 に
示すように減速勾配設定器21によって初期減速勾配即
ち正常時減速勾配ΔF0 が設定される。次に、ステップ
S2 において、出力周波数設定器8で設定した最終目標
出力周波数F0 よりも出力周波数生成器9が発生してい
る現在の出力周波数Fn が大きいか否かを判定する。こ
の判定結果が大きくないことを示すNOの出力の時には
減速が不要であるので、ステップS16に進み、減速動作
は発生しない。一方、ステップS2 の判定結果がFn が
F0 よりも大きいことを示すYESの出力の時には、減
速勾配制御に移り、まずステップS3 で比較器24で過
電圧が検出されているか否かが判定される。過電圧が検
出されていないNOの出力の時にはステップS9 で過電
圧復帰フラグが発生したか否かが判定される。過電圧復
帰フラグか発生していないことを示すNOの出力の場合
にはステップS12に移り、減速勾配信号ΔFn としてス
テップS1 で設定した減速勾配設定器21の正常時減速
勾配信号ΔF0 を出力する。この正常時減速勾配信号Δ
F0 は既に説明したように所定時間(単位時間)に変化
させる周波数値で与えられ、次のステップS13において
1つ前の出力周波数Fn-1 から減算される。次に、ステ
ップS14で1つ前の出力周波数Fn-1 がステップS13で
定された新しい出力周波数Fn に更新される。次に、ス
テップS15において現在の出力周波数Fn が目標出力周
波数F0 以下か否かが判断される。この判定結果がFn
がF0 以下を示すYESの時には減速が不要であるの
で、ステップS16に移る。ステップS16では、出力周波
数Fn が目標出力周波数F0 以下の時に目標出力周波数
F0 に制限してこの値をインバータ制御回路5に送り、
ステップS17で減速動作を終了させる。ステップS15で
Fn がF0 以下でないことを示すNOの出力が得られた
時にステップS3 に戻り、減速動作を繰返す。上述の正
常減速時のコンデンサ電流Vdc及び出力周波数Fn は図
6のt1 〜t2 区間で示されている。即ち、過電圧が検
出されていない時には出力周波数がt1 〜t2 において
のΔF0 の傾きで変化する。
【0022】
【過電圧区間動作】ステップS3 で過電圧の検出を示す
YESの出力が得られた時にはステップS4 に移る。ス
テップS4 では過電圧開始フラグが発生したか否が判定
される。この開始フラグは、電圧上昇勾配検出器25が
比較器24の出力転換を検知した時に作成され、t2 、
t4 よりも少し後で発生する。即ち、演算周期即ちサン
プリング周期は図6の過電圧期間t2 〜t3 、t4 〜t
5 の時間幅よりも十分短いので、過電圧期間であるにも
拘らず、開始フラグが発生しない期間が生じる。過電圧
検出期間であるにも拘らず開始フラグが発生しないこと
に基づいて過電圧期間の始まりであることを電圧上昇勾
配検出器25が検出し、ステップS5 に示すように電圧
上昇勾配△Vdcを求める。この電圧上昇勾配△Vdcは前
述したように1サンプリング期間における電圧変化量で
ある。求められた電圧上昇勾配△Vdcは減速勾配生成器
27に送られる。次にステップS6 で開始フラグが発生
すると、ステップS7 において新しい減速勾配△Fが求
められる。新しい減速勾配△Fは減速勾配生成器27に
おいて△F=−△Vdc×Kjの演算することによって求
める。ここで△Vdcは電圧上昇勾配であり、Kjは定数
である。新しい減速勾配△Fは負極性であるので、加速
勾配を意味している。減速勾配及び加速勾配は出力周波
数Fn の変化として示される。ステップS7 で求めた新
しい負極性の減速勾配△Fを出力周波数生成器9に送
る。この負の減速勾配ΔFとは図6(B)のt2 におけ
るFn2−Fn1及びt4 におけるFn4−Fn3を示す。この
負の減速勾配ΔFはステップS13において前の出力周波
数Fn-1 に加算される。負の極性の減速勾配を加算する
ということは図6(B)のt2 、t4 区間に示すように
出力周波数をジャンプ(上昇)させることを意味する。
次に、ステップS14において1つ前の出力周波数Fn-1
が新しい出力周波数Fn に更新される。次に、ステップ
S15で現在の出力周波数Fn が目標出力周波数F0 以下
か否かが判定され、以下の時には前述したステップS16
の動作を経て減速制御が終了し、以下でない時にはステ
ップS3 に戻って減速動作を続ける。この時過電圧中で
あれは、ステップS3 からYESの出力が得られ、ステ
ップS4 に移る。開始フラグは既に発生しているので、
ステップS4 でYESの出力が得られ、ステップS8 の
動作に移る。ステップS8 においては、減速勾配△Fが
ゼロのデ−タが減速勾配生成器27で作成されて出力周
波数信号生成器9に送られる。出力周波数発生器9では
ステップS13〜S17の動作が生じる。減速勾配△Fがゼ
ロということは図6(B)のt〜t3 、t4 〜t5 に示
す用に出力周波数Fn を一定の値Fn2、Fn4に保つこと
を意味する。
【0023】
【過電流後の動作】図6のt3 、t5 で過電圧が解消さ
れると、ステップS3 の出力がNOになり、ステップS
9 に移る。ステップS9 では図6のt3 、t5 時点に同
期して過電圧復帰フラグが得られたことを示すYESの
出力が発生する。これにより、次のステップS10に移
り、 ΔFn =ΔFn-1 −{(ΔFn-1 )/K} の演算が実行される。但し、ここで、ΔFn は新しい減
速勾配、ΔFn-1 は過電圧状態になる直前(t2 、t4
の直前)の減速勾配、Kは定数である。なお、ステップ
S10のΔFn の演算はステップS9 で過電圧復帰フラグ
が得られた後の1回目のサイクルのみで実行される。2
回目以後はステップS9 の出力がNOとなる。次に、ス
テップS11において、過電圧復帰フラグがクリア即ちオ
フにされ、且つ開始フラグがクリアされ、且つ直前の減
速勾配ΔFn-1 が新しい減速勾配ΔFn に更新され、こ
れがステップS12で出力周波数生成器9に送られる。次
に、新しい減速勾配ΔFn がステップS13で直前の出力
周波数Fn-1 から減算にされる。次に、ステップS14に
おいて1つ前の出力周波数Fn-1 が新しい出力周波数F
n に更新される。次に、ステップS15において出力周波
数Fn が目標出力周波数F0 以下か否かが判定される。
以下でない時にはステップS3 に戻る。以下の時には周
波数F0 が出力される。なお、出力周波数Fn が目標出
力周波数F0 よりも低い時にはステップS16で目標出力
周波数F0 に制限してこれをインバータ制御回路5に送
る。過電圧後の減速勾配ΔFn は図6のt3 〜t4 及び
t5 以後の区間に示すように、t1 〜t2 の正常時の減
速勾配ΔF0 よりも緩い。また、t5 以後の減速勾配は
t3 〜t4 のそれよりも更に緩い。また、t2 〜t3 及
びt4 〜t5 区間の出力周波数は過電圧勾配△Vdcを考
慮して決定しているので、再び過電圧状態が生じること
をできるだけ防ぐことができ且つ出来るだけ短時間で目
標出力周波数F0 に減速することができる。
【0024】インバータ出力電圧Vは図6(B)の出力
周波数Fn と同様の傾きを有するように変化させる。即
ち前述したようにV/f=V/Fn =一定の条件を満足
するように出力電圧Vを制御する。本実施例の場合回生
エネルギ−の消費は、コンデンサCの抵抗分による消費
及び抵抗Rによる消費及び回生回路中のその他の抵抗成
分による消費から成る。図1のトランジスタTRは図3
のトランジスタ制御回路28により制御される。トラン
ジスタ制御回路28は電動機4の停止制御または減速制
御操作に応答してトランジスタTRをオンにする。抵抗
R以外の抵抗分で回生エネルギ−を消費することができ
れば、抵抗R及びトランジスタTRの回路を省くことが
できる。また、整流回路2を順変換(AC−DC)と逆
変換(DC−AC)との両方を行うことができる電力変
換器に置き換え、交流側に回生エネルギ−の一部または
全部を戻すこともできる。
【0025】上述の実施例の装置では、電動機4の停止
スイッチ(図示せず)の操作又は速度切替スイッチ(図
示せず)の操作に応答して減速勾配生成器27が動作を
開始し、これによる減速制御中において、過電圧状態が
生じても、インバータの駆動を遮断させないで負の極性
の減速勾配を与えるので、過電圧継電器OVRまたは過
電流継電器OCRがトリップ動作する前にコンデンサC
の電圧Vdcを下げることができる。従って、減速制御を
円滑に進めることができる。また、過電圧時に、電圧上
昇勾配を考慮してジャンプする周波数値を決定するの
で、電動機4の負荷が未知のものであっても、その慣性
の大きさに見合った最適の制御が可能になり、インバー
タの減速時間の設定や調整が不要になるばかりでなく、
円滑に目標出力周波数即ち目標回転状態に到達させるこ
とができる。
【0026】
【変形例】本発明は上述の実施例に限定されるものでな
く、例えば次の変形が可能なものである。 (1) 図2の電圧決定回路12及び三相正弦波発生器
13をアナログ回路とすることができる。 (2) 三相正弦波発生器13からディジタル値で正弦
波データを発生させ、三角波キャリア発振器14からデ
ィジタル値で三角波データを発生させ、比較器15、1
6、17をディジタル比較器とすることができる。 (3) 出力周波数設定器8、出力周波数生成器9、減
速勾配設定器27、減速勾配生成器26をアナログ回路
で形成することができる。 (4) 図6(B)のt2 〜t3 の期間の出力周波数F
n を一定にする代わりに、t3 〜t4 期間と同一の勾配
で出力周波数を下げることができる。 (5) 図5のステップS10で求める減速勾配をステッ
プS5 の電圧上昇勾配△Vdcに比例させて変化させるこ
とができる。 (6) スイッチQ1 〜Q6 をIGBT以外のMOSF
ET等の種々の半導体スイッチとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の誘導電動機の制御装置を示す回路図で
ある。
【図2】図2のインバータ制御回路を詳しく示すブロッ
ク図である。
【図3】図1の減速勾配制御回路を詳しく示すブロック
図である。
【図4】図2のインバータ制御回路の各部の状態を示す
波形図である。
【図5】図1の減速勾配制御回路及び出力周波数生成器
の動作を示す流れ図である。
【図6】減速時における図1のインバータの入力電圧及
び出力周波数の変化を示す図である。
【符号の説明】
3 インバータ回路 4 誘導電動機 5 インバータ制御回路 7 減速勾配制御回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流を直流に変換するための順変換回路
    と、この順変換回路の一対の出力端子間に接続された平
    滑用コンデンサと、この平滑用コンデンサに並列に接続
    され且つ帰還用ダイオ−ドを有しており、且つ出力電圧
    及び出力周波数を変えることが可能に形成されたインバ
    −タと、このインバ−タに接続された誘導電動機とから
    成る装置において前記誘導電動機を減速制御する方法で
    あって、 前記誘導電動機を減速させるために前記インバ−タの出
    力周波数を低下させることを示す所定の減速勾配(△F
    0 )を設定し、前記誘導電動機の減速要求に応じて前記
    所定の減速勾配(△F0 )に従って前記インバ−タの出
    力周波数(Fn)を低下させるステップと、 前記所定の減速勾配(△F0 )によって前記出力周波数
    (Fn)を低下させている時に前記コンデンサの電圧が
    所定の過電圧レベルを越えたか否かを判断するステップ
    と、 前記コンデンサの電圧が前記所定の過電圧レベルを越え
    ていない時には前記所定の減速勾配(△F0 )に従って
    前記出力周波数(Fn)を低下させるが、前記コンデン
    サの電圧が前記所定の過電圧レベルを越えている時には
    前記インバ−タの出力周波数(Fn)を前記コンデンサ
    の電圧が前記過電圧を越えた時の直前の前記インバ−タ
    の出力周波数よりも高くするステップと、 前記コンデンサの電圧が前記過電圧レベルよりも低いレ
    ベルに復帰した時点を検出するステップと、 前記コンデンサの電圧が前記過電圧レベルよりも低いレ
    ベルに復帰した時点の直後に、前記コンデンサの電圧が
    過電圧レベルになる直前の減速勾配よりも傾きの緩い新
    しい減速勾配によって前記出力周波数(Fn)を低下さ
    せるステップとを備えていることを特徴とする誘導電動
    機の制御方法。
  2. 【請求項2】 更に、前記コンデンサ電圧が前記過電圧
    レベルを越えた時の前記コンデンサの電圧の上昇勾配を
    検出するステップを有し、前記インバ−タの出力周波数
    を前記電圧の上昇勾配に比例させて高め、前記コンデン
    サが前記過電圧レベルを越えている期間中は前記高めた
    出力周波数を保持することを特徴とする請求項1記載の
    誘導電動機の制御方法。
  3. 【請求項3】 交流を直流に変換するための順変換回路
    と、この順変換回路の一対の出力端子間に接続された平
    滑用コンデンサと、この平滑用コンデンサに並列に接続
    され且つ帰還用ダイオ−ドを有しており、且つ出力電圧
    及び出力周波数を変えることが可能に形成されたインバ
    −タと、このインバ−タに接続された誘導電動機とから
    成る装置において前記誘導電動機を減速制御する装置で
    あって、 前記誘導電動機を減速させるために前記インバ−タの出
    力周波数を低下させることを示す所定の減速勾配(△F
    0 )を設定する減速勾配設定手段と、 前記所定の減速勾配(△F0 )によって前記出力周波数
    (Fn)を低下させている時に前記コンデンサの電圧が
    所定の過電圧レベルを越えたか否かを判断する電圧判定
    手段と、 前記コンデンサの電圧が前記所定の過電圧レベルを越え
    ていない時には前記所定の減速勾配(△F0 )に従って
    前記出力周波数(Fn)を低下させるが、前記コンデン
    サの電圧が前記所定の過電圧レベルを越えている時には
    前記インバ−タの出力周波数(Fn)を前記コンデンサ
    の電圧が前記過電圧を越えた時の直前の前記インバ−タ
    の出力周波数よりも高くする出力周波数切換手段と、 前記コンデンサの電圧が前記過電圧レベルよりも低いレ
    ベルに復帰した時点を検出する過電圧復帰検出手段と、 前記コンデンサの電圧が前記過電圧レベルよりも低いレ
    ベルに復帰した時点の直後に、前記コンデンサの電圧が
    過電圧レベルになる直前の減速勾配よりも傾きの緩い新
    しい減速勾配によって前記出力周波数(Fn)を低下さ
    せる出力周波数制御手段とを備えていることを特徴とす
    る誘導電動機の制御装置。
  4. 【請求項4】 更に、前記コンデンサ電圧が前記過電圧
    レベルを越えた時の前記コンデンサの電圧の上昇勾配を
    検出する電圧上昇勾配検出手段と、 前記インバ−タの出力周波数を前記電圧の上昇勾配に比
    例させて高め、前記コンデンサが前記過電圧レベルを越
    えている期間中は前記高めた出力周波数を保持する出力
    周波数制御手段とを有していることを特徴とする請求項
    3記載の誘導電動機の制御装置。
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