JPH0833159B2 - 風量制御装置 - Google Patents

風量制御装置

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JPH0833159B2
JPH0833159B2 JP1200595A JP20059589A JPH0833159B2 JP H0833159 B2 JPH0833159 B2 JP H0833159B2 JP 1200595 A JP1200595 A JP 1200595A JP 20059589 A JP20059589 A JP 20059589A JP H0833159 B2 JPH0833159 B2 JP H0833159B2
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良恭 松井
隆雄 竹山
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松下精工株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、扇風機、エアコンなどの、風量制御装置に
関するものである。
従来の技術 現在、扇風機の風をできるだけ自然な風に近づけよう
とする試みがなされ、速調ノッチを自動的に切り替え
て、風量を逐次変化させることにより、自然風に似せた
風を人工的に作り出している。
第6図は、従来の風量制御装置の電動機への入力特性
波形であり、強・中・弱からなる一定の風量のパターン
を有し、このパターンを周期Tで繰り返し運転すること
により、変化する風を発生している。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記従来の構成では、一定のパターン
波形を周期Tで繰り返して使用することにより、一定間
隔経過後には、必ず同じ風量が発生することになり、使
用者は、その風のパターンに慣れてしまうため、本来目
的とする快適感が薄れるという課題を有していた。
また、自然風を風速センサーで検出して、そのまま模
倣して風を発生させる方法や、ランダム関数を用いて、
ファンモータの回転数を制御する方法も考えられるが、
この場合は、突発的に急激な変化の風が生じることがあ
り、常に快適な風を得られるとは限らないという課題を
有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、同一パ
ターンの風を繰り返すことなく、しかも、突発的に変化
する風を生じることなく、快適性を持続させることので
きる風量制御装置を提供することを目的とするものであ
る。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために、本発明の風量制御装置
は、回転速度を多段階に設定できる速調ノッチを有する
電動機と、この電動機により回転される羽根と、一定パ
ターンの信号列からなる速調ノッチ運転信号を周期的に
発生する基本信号発生手段と、離散力学系数列An+1=a
An(1−An)に基づいて信号を発生する特殊信号発生手
段と、前記基本信号発生手段が出力する速調ノッチ運転
信号の速調ノッチ毎の通電時間を前記特殊信号発生手段
の出力値より算出した通電時間に変更する通電時間制御
手段と、この通電時間制御手段で変更した運転信号によ
り前記電動機を回転制御する回転制御手段を有する構成
としている。
作用 この構成により、速調ノッチ切換パターンの発生順序
は一定であるが、離散力学系数列で得られる数値に基い
て、各ノッチへの通電時間幅を変化させることにより、
同一パターンの繰り返しを生じない、いわゆる飽きのこ
ないパターンの風が発生することになる。
実施例 以下、本発明の一実施例について、第1図〜第5図を
用いて説明する。
第1図に示すように、扇風機1には、強・中・弱のよ
うに、多段階速調可能な電動機1aと、電動機1aを制御す
る回転制御部1bと、電動機1aの回転軸に取り付けた羽根
1cが備えられている。前記回転制御部1bは選択スイッチ
手段2と、この選択スイッチ手段2で任意に選択された
運転指示に従って、あらかじめ設定してある運転信号列
の1つを発生する基本信号発生手段3を有している。ま
た、前記回転制御部1bは、離散力学系数列に従って信号
を発生する特殊信号発生手段4と、特殊信号発生手段4
の出力信号を、しきい値の範囲に分割する判定手段5
と、前記判定手段5により、層別に分割された出力結果
から、前記運転信号列の速調ノッチごとの通電時間を決
定する通電時間制御手段6を有している。
以上のように構成された本実施例の風量制御装置につ
いて、以下その動作を説明する。
まず、回転制御部1bの選択スイッチ手段2で、例えば
「強ランダム」スイッチを選択すると、基本信号発生手
段3より、第2図に示したように、あらかじめ設定した
運転信号列に通電できる状態となる。次に、特殊信号発
生手段4より、次々と信号が発生されるが、この信号
は、離散力学系数列に従った値を有している。ここで、
まず基本となる離散力学系数列について説明すると、詳
しくは山口昌哉著「カオスとフラクタル 非線形の不思
議」講談社発行に記載されているが、数列xnが式xn+1
f(xn)と書き表される場合を、数学では力学系と表現
され、この数列は初期値x0を定めれば、すべてのnにつ
いてxnが定まる。
また、この式が微分方程式で表される場合は連続力学
系と呼ぶのに対し、変数nが自然数だけをとる場合は離
散力学系と呼ばれている。この数列は決定論的な力学系
であるが、非決定論的な傾向を出すことのできる数列で
ある。すなわち、一定の計算式から算出されるが、非線
形的な結果が得られる数列である。また、離散力学系数
列の一つにロジスティック方程式から差分法で導かれる
数列xn+1=axn(1−xn)があり、3.57<a≦4とした
場合に、初期値xnを0から1の間にとれば、順次x1
x2,x3,……xnの計算を行うと、xn+1は発散することな
く不規則に分布する値をとる。
たとえばa=4に設定した離散力学系数列An+1=4An
(1−An)を使用し、初期値AO=0.7,yn=An+1として逐
次計算を行ってゆくと、Anに対してynは、第4図に示す
ように離散力学系数列の関係に従った値が出力され、次
の判定手段5は、前記出力信号を、設定されたしきい値
を用いて判別することにより、層別に分類することがで
きる。ここでは初期値を0.7,しきい値をAn<0.3,0.3≦A
n<0.5,0.5≦An<0.7,0.7≦Anの4段階に設定し、層別
に分類された結果Ynをそれぞれ、2秒,4秒,6秒,8秒とす
ると、An,yn,Ynは、表1に示される結果となる。
前記のように構成した風量制御装置の動作を、第3図
のフローチャートを用いて説明する。まずステップ21で
初期値を設定し、ステップ22で強に通電できる状態とな
る。次にステップ30でAn+1の計算を行う。次にステップ
31において演算結果をしきい値を基準にして判別し、2
秒通電する場合はステップ32へ、4秒通電する場合はス
テップ33へ、6秒通電する場合はステップ34へ、そして
8秒通電する場合はステップ35へ分岐する。ステップ36
ではAn+1をAnに代入し、そのあと、ステップ23で中への
通電ができる状態となった後、ステップ29bで同様の動
作を繰り返す。
前記動作結果をまとめると、ノッチ切換のパターン
は、第2図に示した強→中→強→弱→中→弱→中であ
り、運転信号列は、第5図(1)に示すパターンを発生
している。このパターンは繰り返し周期をもたないこと
がわかる。
以上のように、上記実施例によれば、風量制御装置に
離散力学系数列を用いることにより、信号列の発生順序
は一定の繰り返しではあるが、その信号パルスごとの通
電時間幅を変えることにより、繰り返し周期をもたない
風を創り出すことができる。また、基本信号発生手段3
の運転信号により、風の変化は設定された範囲内にあ
り、突発的な風の変化を生じることはない。
なお、前記実施例では、初期値AOを0.7と固定した
が、初期値を固定せず、例えば、風量制御装置の電源を
切る直前のAnを記憶しておき、再起動時にその値を初期
値AOに代入することにより離散力学系数列の異なる軌道
を使用することができ、周期の変化を運転するごとに変
えることができる。この実施例を表2にし、変化のパタ
ーンを第4図(2)に示す。
なお本実施例では、特殊信号発生手段の出力信号を、
しきい値により、2秒間隔の層別に分割して、速調ノッ
チごとの通電時間を決定しているが、しきい値を変える
ことにより、通電時間の上限値,下限値,間隔などを自
由に設定することができる。
発明の効果 以上のように本発明は、離散力学系数列を用いて、速
調ノッチの出現順序は一定であっても、速調ノッチ毎の
通電時間制御を行うことにより、運転パターンの繰り返
しを感じない風を創り出すことができ、従来の同一パタ
ーンの繰り返しで生ずる体感上の馴化現象を防ぎ、ま
た、突発的に変化する風の出現も未然に防ぐことがで
き、快適感を持続できるという効果の得られる、優れた
風量制御装置を実現するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構成図、第2図は同基本信
号発生手段の発生信号パターン図、第3図は同回転制御
部のフローチャート図、第4図は同離散力学系数列の関
係を示す特性曲線図、第5図は同回転制御部の出力パタ
ーン図、第6図は従来の風量制御装置の特性波形図であ
る。 1a……電動機、1b……回転制御部(回転制御手段)、1c
……羽根、3……基本信号発生手段、4……特殊信号発
生手段、6……通電時間制御手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転速度を多段階に設定できる速調ノッチ
    を有する電動機と、この電動機により回転される羽根
    と、一定パターンの信号列からなる速調ノッチ運転信号
    を周期的に発生する基本信号発生手段と、離散力学系数
    列An+1=aAn(1−An)に基づいて信号を発生する特殊
    信号発生手段と、前記基本信号発生手段が出力する速調
    ノッチ運転信号の速調ノッチ毎の通電時間を前記特殊信
    号発生手段の出力値より算出した通電時間に変更する通
    電時間制御手段と、この通電時間制御手段で変更した運
    転信号により前記電動機を回転制御する回転制御手段を
    有してなる風量制御装置。
JP1200595A 1989-08-01 1989-08-01 風量制御装置 Expired - Fee Related JPH0833159B2 (ja)

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JPH0364696A JPH0364696A (ja) 1991-03-20
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