JPH08330343A - 電子部品の樹脂封止装置およびこれを用いた樹脂封止方法 - Google Patents

電子部品の樹脂封止装置およびこれを用いた樹脂封止方法

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JPH08330343A
JPH08330343A JP7133469A JP13346995A JPH08330343A JP H08330343 A JPH08330343 A JP H08330343A JP 7133469 A JP7133469 A JP 7133469A JP 13346995 A JP13346995 A JP 13346995A JP H08330343 A JPH08330343 A JP H08330343A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱硬化性樹脂を用いてトランスファモールド
法による電子部品の樹脂封止部を形成するにあたり、簡
単な構成により、ランナ部における溶融樹脂への気泡の
混入を極力抑制すること。 【構成】 上金型と下金型によって、プランジャポット
につながるランナ部、このランナ部から枝分かれするゲ
ート部、および各ゲート部につながるキャビティ部が形
成されるようになした電子部品の樹脂封止装置におい
て、上記ランナ部14のうち、少なくとも各ゲート部が
枝分かれ状に設けられる部位の断面形状を、好ましくは
一方の金型にランナ溝14aを、他方の金型に上記ラン
ナ溝に突入する凸条14bを形成することにより、断面
略U字状、略逆U字状、略V字状または略逆V字状に形
成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本願発明は、電子部品の樹脂封止装置およ
びこれを用いた樹脂封止方法に関し、特に、封止樹脂中
に気泡が混入することを効果的に回避ないし低減するた
めの技術に関する。
【0002】
【従来の技術】特に、ICやLSI、ダイオード、トラ
ンジスタ等の半導体装置は、素子を樹脂中に封じ込め
た、いわゆる樹脂パッケージ型の態様をとることが多
い。樹脂パッケージを構成する樹脂材料は、耐熱性能
等、この種の電子部品に与えるべき耐環境性能を考慮し
て、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が用いられる。現在
のところ、熱硬化性樹脂を用いて簡便に成形を行う方法
としては、いわゆるトランスファモールド法が最適とさ
れており、半導体装置等の電子部品の樹脂パッケージの
形成においても、このようなトランスファモールド法が
採用されるのが普通である。
【0003】樹脂パッケージ型の電子部品の製造には、
リードフレームと呼ばれる製造用フレームが用いられ
る。このリードフレームは、金属薄板を所定形状に打ち
抜いたものであり、複数個の電子部品を一括して製造す
るためのものである。このリードフレームには、チップ
ボンディング、ワイヤボンディングが施され、その後こ
のリードフレームは、樹脂パッケージ部を形成するため
の樹脂封止装置に供される。
【0004】このようにリードフレームを用いて樹脂パ
ッケージ型の電子部品を製造する場合の樹脂封止装置
(成形装置)は、大略次のように構成される。すなわ
ち、この樹脂封止装置は、図6に示すように型開き状態
と型締め状態とを選択できる上金型11と下金型12と
を備えている。通常、下金型にプランジャポットが設け
られる。各金型の一方または双方には、プランジャポッ
トにつながるランナ溝14aと、このランナ溝から枝分
かれ状に配置される複数のゲート溝15と、各ゲート溝
につながる複数のキャビティ溝16aとが形成される。
【0005】各キャビティ溝16aは、リードフレーム
上のチップのピッチと対応したピッチで形成される。型
開き状態において、下金型上に上記リードフレームをセ
ットし、一方、プラジャポットには、樹脂タブレットが
投入される。次いで上下の金型は、リードフレームを挟
むようにして型締めされる。樹脂タブレットは金型の熱
により溶融状態となり、プランジャを作動することによ
り、プランジャポット内の溶融樹脂がランナ部14、各
ゲート部15を介して各キャビティ空間16に向けて圧
送され、各キャビティ空間は、溶融樹脂によって充填さ
れる。こうしてプランジャポットからランナ部、ゲート
部ないし各キャビティ部に行き渡った樹脂は、金型の熱
により硬化させられる。こうしてリードフレーム上のチ
ップないしその周囲の所定空間がキャビティ部に充填さ
れた熱硬化性樹脂によって封止される。型開きされた段
階での成形物には、各ゲート部、ランナ部、およびプラ
ンジャポット内で硬化した樹脂(カル部)が付属する
が、これらはその後適当な手法によって除去される。
【0006】ところで、上記のようなトランスファモー
ルド法による電子部品の樹脂封止においては、パッケー
ジ部への気泡の混入が問題となることがある。その主た
る原因は、プランジャを作動させて溶融樹脂を圧送する
とき、このランナ内を流れる樹脂にランナ内にあった空
気が巻き込まれてしまうことによるものである。パッケ
ージ部内に気泡が混入すると、耐熱性能が悪化する他、
たとえば透明な樹脂パッケージ部によって素子を封止し
てなる発光ダイオード(LED)等の光学的電子部品の
場合、その光学的な性能に重大な欠陥が生じる。
【0007】従来、この種の樹脂封止装置の金型におい
て形成されるランナ部14の断面形状は、図6(a) に示
すような六角形あるいは図6(b)に示すような円形が一
般である。これは、流れの断面をできるだけ大きくして
損失を抑えること、金型におけるランナ溝の加工を容易
とすること、を勘案したものと考えられるが、特に溶融
状態での流動性を高めた熱硬化性樹脂が使用される場合
には、上記のような断面をもつランナ部は、気泡の混入
の抑制という観点からはむしろマイナスである。
【0008】すなわち、損失が小さいがゆえに溶融樹脂
圧送時の樹脂流速が高まり、流れに乱れが生じやすいの
である。このような樹脂流れの乱れは、ランナ内の気泡
の巻き込みを増進する。
【0009】このような問題を一応解決しようとするも
のとして、特開昭60−131212号公報には、ラン
ナ部をジグザグ状に形成するというアイデアが開示され
ている。このアイデアは、ランナ部をジグザグ状として
流れの損失を増大させ、もって圧送時の樹脂の流れの速
度を減じて気泡の混入を抑制しようとしたものである。
しかしながら、単にランナ部をジグザグ状とする場合、
溶融樹脂の流れに積極的に乱れを発生させる作用が生
じ、これによって、かえって気泡の混入を増進させるこ
とがある。また金型の製作が厄介となるという問題もあ
る。
【0010】さらに、特開昭61−274910号公報
には、ランナ部の途中に樹脂流動断面を50%以上減少
させる絞りブロック部を設けるというアイデアが示され
ている。このアイデアもまた、ランナ部内の樹脂の流れ
の速度を減じることによって、気泡の混入を抑制しよう
としたものである。しかしながら、絞り部における樹脂
流速が局部的に著しく高まり、その故に樹脂流れに局部
的な乱れが生じ、この乱れがランナ部内の気泡を積極的
に巻き込んでしまうという問題がある。
【0011】本願発明は、以上のような事情のもとで考
え出されたものであって、熱硬化性樹脂を用いてトラン
スファモールド法による電子部品の樹脂封止部を成形す
るにあたり、簡単な構成により、ランナ部における溶融
樹脂への気泡の混入を極力抑制することをその課題とし
ている。
【0012】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0013】本願発明の第1の側面によれば、熱硬化性
樹脂を用いてトランスファモールド法によって電子部品
の樹脂封止を行うための装置が提供され、この装置は、
型開き状態と型締め状態とを選択できる上金型と下金型
とを備えており、両金型の型締め状態において、プラン
ジャポットにつながるランナ部、ランナ部から枝分かれ
状に配置される複数のゲート部、および各ゲート部につ
ながるキャビティ部が形成され、プランジャポット部か
ら溶融状態の樹脂を上記ランナ部、各ゲート部を介して
各キャビティ部に充填するように構成され、上記ランナ
部のうち、少なくとも各ゲート部が枝分かれ状に設けら
れる部位は、断面略U字状、略逆U字状、略V字状また
は略逆V字状となるように構成されていることに特徴づ
けられる。
【0014】好ましい実施例においては、上記断面略U
字状、略逆U字状、略V字状または略逆V字状のランナ
部は、各ゲート部が枝分かれ状に設けられる長さ範囲に
おいて、一様断面となっている。
【0015】さらに、本願発明の好ましい実施例におい
ては、上記断面略U字状、略逆U字状、略V字状または
略逆V字状のランナ部は、いずれか一方の金型に凹溝を
設けるとともに、他方の金型に上記凹溝内に突出する凸
条を設けることにより形成されている。
【0016】本願発明における樹脂封止装置は、上下金
型によって協働して形成されるランナ部の断面形状に特
徴づけられる。すなわち、本願発明におけるランナ部の
断面形状は、略U字状、略逆U字状、略V字状または略
逆V字状となっている。この点は、従来のこの種の樹脂
封止装置におけるランナ部の断面形状が、前述したとお
り、図6(a)(b)に示されるような六角形または円形の一
般断面となっていることと大きく異なる。しかも、本願
発明における上記の断面形状をもつランナ部は、部分的
に設けられるのではなく、少なくとも複数のキャビティ
部につながる各ゲート部が枝分かれ状に設けられる長さ
範囲において一定長さをもっている。このことは、先に
紹介した特開昭60−131212号公報あるいは特開
昭61−274910号公報にそれぞれ示されているラ
ンナ部の形態とも異なる。
【0017】本願発明における上記断面形状をもつラン
ナ部は、流れの断面厚みを所定以下とすることができ
る。したがって、断面積を所定の大きさとしても、溶融
樹脂の流れを層流状態に維持することができ、したがっ
て、かかるランナ部を流れる溶融樹脂中に気泡が混入す
ることが少なくなる。また、このランナ部は、屈曲状の
断面をもっているので、断面積を所定のように確保して
も、平面的な占有スペースを節約することができ、金型
表面上のスペースを有効利用することができる。しか
も、上記のように層流状態が維持されている溶融樹脂流
れがそのまま枝分かれ状の各ゲート部からキャビティ部
内に導入されるので、上記特開昭61−274910号
公報に示されているアイデアの場合のように局部的な溶
融樹脂流速の上昇ないしこれにともなう流れの乱れに起
因する気泡の巻き込みも著しく少ない。さらには、前述
のように、流れの断面厚みは所定以下であっても、断面
積を所望のように設定することが可能であるので、溶融
樹脂圧送時におけるランナ部内での溶融樹脂流量を所定
のように確保することができるので、樹脂圧送操作を効
率的に行うこともできる。
【0018】また、上記のような断面形状をもつランナ
部の形成は、一方の金型に凹溝を設け、他方の金型に上
記凹溝内に突出する凸条を設けるという、簡単な加工を
金型に施すだけでよく、金型の製作もいたって簡単であ
る。
【0019】本願発明の第2の側面によれば、上記第1
の側面にかかる電子部品の樹脂封止装置を用いて電子部
品の樹脂封止を行う方法が提供され、この方法は、光学
的受光素子または光学的発光素子がボンディングされた
製造用フレームを型開き状態の上記金型にセットするス
テップ、透明または半透明の熱硬化性樹脂を樹脂タブレ
ットをプランジャポットに充填するステップ、型締めを
行うステップ、溶融状態とした樹脂をプランジャポット
からランナ部、各ゲート部を介して各キャビティ部に充
填するステップ、金型の熱により上記樹脂を硬化させる
ステップ、を含むことに特徴づけられる。
【0020】このような方法によれば、透明または半透
明樹脂パッケージ内への気泡の混入の著しく少ない発光
ダイオード(LED)等の光学電子部品を製造すること
ができる。
【0021】本願発明のその他の特徴および利点は、添
付図面を参照して行う以下に行う詳細な説明より明らか
となろう。
【0022】
【実施例の説明】以下、本願発明の好ましい実施例を、
図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0023】図1および図2は、本願発明の樹脂封止装
置によって樹脂封止された状態の半製品の一例を示して
いる。この半製品は、発光ダイオードを製造する過程の
ものである。リードフレーム1は、送り孔2が設けられ
たサイドフレーム部3から単位電子部品ごとに各一対延
出させられたリード部4a,4bが形成されたものであ
り、各リード部4a,4bは、タイバー5によってつな
げられている。各一対のリード部の一方4aにはLED
チップ6がそれぞれボンディングされ、こうしてボンデ
ィングされたチップ6と他方のリード部4bとの間がワ
イヤボンディングによって結線される。そして、上記チ
ップ6を中心として、これを囲む所定の空間が、透明な
熱硬化性樹脂によるパッケージ7で封止される。
【0024】パッケージ7には、図2に示すように、レ
ンズ部7aが形成されている。このレンズ部7aは、チ
ップ6から出た光を効率よく照射するためのものであ
る。したがって、もしこの透明な樹脂パッケージ7内に
気泡が存在すると、上記のようなレンズ部7aによる光
学的作用が阻害され、あるいは熱的な特性が気泡の位置
によってまちまちとなってしまう。
【0025】図3および図4は、図1に示される半製品
の形成、すなわち、リードフレーム1に対して樹脂封止
を行うための電子部品の樹脂封止装置10の構成を示し
ており、図3は下金型11の略示平面図、図4は図3の
IV−IV線拡大断面図である。この樹脂封止装置10は、
下金型11と上金型12とを備えており、これらの金型
11,12は、図示しない油圧シリンダ機構等により、
両金型11,12が所定空間を介して上下に離間する型
開き状態と、両金型11,12の金型面が強力に密着さ
せられる型締め状態とを選択できるようになっている。
【0026】図3に示すように、下金型11には、プラ
ンジャポット13が配置される。このプランジャポット
13には、上下動するプランジャ(図示略)が内蔵され
る。この下金型11にはまた、上記プランジャポット1
3につながる凹溝状のランナ溝14aが形成される。
【0027】図示例では、2本のランナ溝14aが平行
に延びるように配置されている。各ランナ溝14aの両
側には、ゲート溝15を介して、複数のキャビティ溝1
6aが一定間隔で整列配置されている。各キャビティ溝
16aは、図1に示した半製品における各チップボンデ
ィング部のピッチと対応したピッチで配置されている。
図示例では、2本のランナ溝14aの両側にそれぞれキ
ャビティ溝16aが形成されているので、4枚のリード
フレームに対して同時に樹脂封止を行うことができる。
【0028】一方、上金型12には、下金型11上に形
成した各キャビティ溝16aと対応するようにして、4
列のキャビティ溝16aが形成されている。また、各金
型11,12内には、金型表面を所定の温度に昇温させ
るためのヒータ(図示略)が内蔵されている。
【0029】さて、本願発明は、上記のようにして下金
型11上に形成されるランナ溝14aと、上金型12の
表面で囲まれる空間として形成されるランナ部14の断
面形状に特徴づけられる。図示例では、下金型11に設
けられる上記ランナ溝14aを台形断面とする一方、上
金型12に、上記下金型11に設けたランナ溝14aに
突入する台形断面の凸条14bを形成することにより、
上記ランナ部14の断面を略U字状ないし略V字状とし
ている。また、上記のような略U字状ないし略V字状断
面とするのは、ランナ部のうち、少なくともゲート部1
5が枝分かれ状に設けられるている所定長さ範囲であ
り、この範囲において一様断面とされる。
【0030】上述のように、本願発明は、ランナ部14
の断面形状に特徴づけられるのであり、上記の構成をも
つ金型11,12を有する樹脂封止装置を用いた電子部
品の樹脂封止工程は、次に説明するように、従前の手法
と同様にして行われる。
【0031】型開き状態において、下金型11上には、
チップボンディング工程およびワイヤボンディング工程
を終えたリードフレーム1が、所定の位置決め状態のも
とでセットされ、併せて、下金型11上のプランジャポ
ット13には、熱硬化性樹脂タブレットが投入される。
この熱硬化性樹脂タブレットは、あらかじめ所定の加熱
をしておく場合もあるが、本願発明においては、かかる
加熱を事前に行わなくとも、ランナ部内での気泡の巻き
込みを低減することができる。
【0032】次いで、上下両金型11,12の型締めを
行う。この場合、上記リードフレーム1を挟みつけるよ
うにして、上下の金型11,12が圧接させられる。上
下金型11,12の各対応するキャビティ溝16a,1
6bによって形成されるキャビティ部16内には、リー
ドフレーム1上のチップボンディング部が配置される。
【0033】プランジャポット13内のプランジャを作
動させると、プランジャポット内で溶融状態となった熱
硬化性樹脂が、ランナ部14ないし各ゲート部15を介
して各キャビティ部16に注入される。この際、ランナ
部14の断面形状は、上述のように、略U字状ないし略
V字状となっていて、その断面厚み寸法Tが所定寸法以
下となっているため、溶融状態の樹脂の流動性がよい場
合であっても、この溶融樹脂のランナ部内での流れに乱
れが生じることが少なく、層流状態を維持することがで
きる。しかも、上記U字状ないしV字状断面のランナ部
14は、ゲート部15が枝分かれ状に設けられている全
領域において一様断面としてあるので、全てのゲート部
15には、乱れのない、層流状態の溶融樹脂が導入され
る。したがって、従来のように、ランナ部を流れる際に
溶融樹脂がランナ部内の気泡を巻き込むことを有効に解
消し、キャビティ部内で成形される樹脂パッケージ内に
不用な気泡が混入することを極力抑制することができ
る。
【0034】また、本願発明は、ランナ部の断面形状を
特殊化しているが、単にランナ部の断面積を絞っている
のではない。すなわち、ランナ部14の断面形状を略U
字状ないし略V字状とすることによって、ランナ部の厚
み寸法Tを所定以下にしたとしても、ランナ部14全体
の断面積を所定以上に設定することも可能である。した
がって、局部的な溶融樹脂の流速増大をまねくことな
く、一定の溶融樹脂流量を確保することもでき、これに
より、効率的な樹脂封止工程を行うことが可能である。
さらには、断面略U字状ないし略V字状とすることによ
って、下金型11に設けられるランナ溝の平面占有面積
を上げることなく、所定の断面積をもったランナ部を形
成することができ、金型表面を有効利用することができ
る。換言すると、本願発明を実施することによって、金
型が必要以上に大型化することはない。
【0035】しかも、金型の製作において、一方の金型
にランナ溝14aを、他方の金型に凸条14bを設ける
だけの簡単な加工をすればよいので、本願発明の実施に
よって、金型製作が煩雑化することもなく、これによっ
てコスト上昇を招くといったこともない。
【0036】以上の結果、本願発明によれば、トランス
ファモールド法によって電子部品の樹脂封止を行う場合
において、金型に簡単な改変を施すだけで、ランナ部内
での溶融樹脂への気泡の混入、およびこれに起因する樹
脂パッケージ内への気泡の混入を効果的に低減ないし解
消することができる。
【0037】もちろん、本願発明の範囲は上述した実施
例に限定されるものではない。実施例では、ランナ部1
4を、下金型に台形断面のランナ溝14aを設け、上金
型に台形断面の凸条14bを設けることにより形成した
が、図5に示すように、一方の金型に断面半円状のラン
ナ溝14aを設け、他方の金型に断面半円状の凸条14
bを設けて形成することにより、断面半円弧状のランナ
部を形成してよい。また、図示例では、下金型にランナ
溝を設け、上金型に凸条を設けたが、これとは逆に、上
金型にランナ溝を設け、下金型に凸条を設ける場合も、
もちろん本願発明の範囲に含まれる。
【0038】さらに、図示例は、透明な熱硬化性樹脂に
よってパッケージ部を形成するLED等の光学電子部品
の樹脂封止について述べたが、本願発明はこれには限定
されず、熱硬化性樹脂にフィラを含んだ、通常は黒色の
樹脂パッケージを形成する、一般的な半導体装置におけ
る樹脂封止にももちろん適用可能である。
【0039】この場合においても、樹脂パッケージ部内
にランナ部内で混入した気泡が入り込むことを効果的に
防止でき、電子部品の特に熱的な特性不良の発生あるい
は特性のバラツキの発生を極力抑制することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の樹脂封止装置によって樹脂封止され
るべき電子部品の一例の説明図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】本願発明の樹脂封止装置の一例の下金型の略示
平面図である。
【図4】図3のIV−IV線拡大断面図である。
【図5】本願発明の樹脂封止装置の他の実施例の説明図
であって、図3のIV−IV線拡大断面に相当する図であ
る。
【図6】従来例の説明図である。
【符号の説明】
10 樹脂封止装置 11 下金型 12 上金型 13 プランジャポット 14 ランナ部 14a ランナ溝 14b 凸条 15 ゲート溝(ゲート部) 16 キャビティ部 16a キャビティ溝 16b キャビティ溝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂を用いてトランスファモー
    ルド法によって電子部品の樹脂封止を行うための装置で
    あって、 型開き状態と型締め状態とを選択できる上金型と下金型
    とを備え、両金型の型締め状態において、プランジャポ
    ットにつながるランナ部、ランナ部から枝分かれ状に配
    置される複数のゲート部、および各ゲート部につながる
    キャビティ部が形成され、プランジャポット部から溶融
    状態の樹脂を上記ランナ部、各ゲート部を介して各キャ
    ビティ部に充填するように構成されており、 上記ランナ部のうち、少なくとも各ゲート部が枝分かれ
    状に設けられる部位は、断面略U字状、略逆U字状、略
    V字状または略逆V字状となるように構成されているこ
    とを特徴とする、電子部品の樹脂封止装置。
  2. 【請求項2】 上記断面略U字状、略逆U字状、略V字
    状または略逆V字状のランナ部は、各ゲート部が枝分か
    れ状に設けられる長さ範囲において、一様断面となって
    いる、請求項1に記載の電子部品の樹脂封止装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2のいずれかに記載の装
    置を用いて電子部品の樹脂封止を行う方法であって、 光学的受光素子または光学的発光素子がボンディングさ
    れた製造用フレームを型開き状態の上記金型にセットす
    るステップ、 透明または半透明の熱硬化性樹脂タブレットをプランジ
    ャポットに装填するステップ、 型締めを行うステップ、 溶融状態とした樹脂をプランジャポットからランナ部、
    各ゲート部を介して各キャビティ部に充填するステッ
    プ、 金型の熱により上記樹脂を硬化させるステップ、 を含むことを特徴とする、電子部品の樹脂封止方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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