JPH08330208A - 加熱装置 - Google Patents

加熱装置

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JPH08330208A
JPH08330208A JP13200295A JP13200295A JPH08330208A JP H08330208 A JPH08330208 A JP H08330208A JP 13200295 A JP13200295 A JP 13200295A JP 13200295 A JP13200295 A JP 13200295A JP H08330208 A JPH08330208 A JP H08330208A
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JP
Japan
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hot plate
heating
substrate
space
heating device
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Withdrawn
Application number
JP13200295A
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English (en)
Inventor
Shuichi Noda
周一 野田
Masanori Kasai
政範 笠井
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 均一なベークを行うと共に、処理時間の短縮
を図り、安定した基板のベークを行うことができるホッ
トプレートを有する加熱装置を提供する。 【構成】 X線マスク4の加熱源として、このX線マス
ク4を載置して加熱を行うホットプレート5と、このホ
ットプレート5を貫通して空間部3に連通するHe導入
管9を配設し、このHe導入管9を介して加熱ガス流に
より空間部3を加熱する加熱ガス手段を備え、ホットプ
レート5と前記加熱ガス手段により、空間部3を有する
X線マスク4を加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種半導体デバイスの
製造工程の中のリソグラフィ工程で用いられる試料基板
のベークのための装置に係り、特にX線露光用マスク基
板のベークに用いて好適なホットプレートを有する加熱
装置の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】Si(シリコン)基板、ホトマスク基板
等の基板にデバイスパターンを形成するリソグラフィ工
程においては、その基板上にレジスト材料を塗布した
後、あるいは、現像した後等に、基板を乾燥するための
ベークは必須である。現在、基板ベークの方法として
は、ベーク炉による方法と、ホットプレートによる方法
がある。
【0003】ベーク炉による方法は、かなり以前より用
いられていた方法で、均一なベークが可能であるが、試
料への熱伝導は主に雰囲気からの伝熱であり、所定のベ
ーク効果を得るためには、通常30分から1時間程度の
ベーク時間を要する。一方、ホットプレートによる方法
は、熱伝導がよく、数分の処理時間でベークが可能であ
り、自動化ラインを構築しやすい等の理由から、現在こ
の方法が一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ホットプレートでは、Si基板やホトマスク基板のよう
に、平坦で一様な厚さの基板の場合には、加熱されたプ
レート表面に基板を真空吸着することにより、均一で短
時間のベークが可能となるが、X線マスク基板のように
裏面に空間部のある基板においては、加熱されたプレー
ト表面に密着しない部分が生じるため、中空部の熱伝導
が著しく低下し、均一なベークが困難となる。
【0005】また、ベーク炉を用いれば、均一なベーク
は可能となるが、処理に時間を要するとともに、自動化
して品質の安定したX線マスクを大量生産するのが困難
となる。本発明は、上記問題点を除去し、均一なベーク
を行うと共に、処理時間の短縮を図り、安定した基板の
ベークを行うことができるホットプレートを有する加熱
装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 (1)裏面に空間部を有する基板を加熱する加熱装置に
おいて、前記基板の加熱源として、この基板を載置して
加熱を行うホットプレートと、このホットプレートを貫
通して前記空間部に連通する管を配設し、この管を介し
て加熱ガス流により、前記空間部を加熱する加熱ガス手
段を備え、前記ホットプレートと前記加熱ガス手段によ
り、前記空間部を有する基板を加熱するようにしたもの
である。
【0007】(2)上記(1)記載の加熱装置におい
て、前記加熱ガスを、前記基板載置時の前記空間部に導
入し、さらにこの導入された加熱ガスを排気する機構を
設けるようにしたものである。 (3)上記(1)記載の加熱装置において、前記ホット
プレートと加熱ガス流の両方を独立、かつ任意の温度に
調整可能にする機構を設けるようにしたものである。
【0008】(4)上記(1)記載の加熱装置におい
て、前記加熱ガスの流量とガス圧力を任意に制御できる
機構を設けるようにしたものである。 (5)上記(1)記載の加熱装置において、前記基板の
前記ホットプレート上への固定にあたり、前記空間部を
除き、接触可能な部分のみを真空吸着するようにしたも
のである。
【0009】(6)上記(1)記載の加熱装置におい
て、前記ホットプレート表面への前記基板載置時に前記
空間部を小さくするために、前記ホットプレート表面に
凸表面を設けるようにしたものである。 (7)裏面に空間部を有する基板を加熱する加熱装置に
おいて、前記基板の加熱源として、この基板を載置して
加熱を行うホットプレートと、このホットプレートを貫
通して前記空間部に連通する管を配設し、この管を介し
て前記空間部に噴出する熱媒体液体加熱手段を備え、前
記ホットプレートと前記熱媒体液体加熱手段により、空
間部を有する基板を加熱するようにしたものである。
【0010】(8)上記(7)記載の加熱装置におい
て、前記基板のホットプレート上への固定にあたり、前
記空間部を密封すると同時に前記基板裏面と前記ホット
プレートが接触可能な部分のみを真空吸着することが可
能な構造を持ち、前記ホットプレートの温度と熱媒体液
体の温度を、それぞれ任意の温度に調節可能となる機構
を設けるとともに、この熱媒体液体を前記空間部に導入
する機構と、この導入した液体を噴出させ、前記ホット
プレートから離れている部分の試料裏面に浴びせる機構
と、その後排液する機構とを設けるようにしたものであ
る。
【0011】(9)上記(8)記載の加熱装置におい
て、前記熱媒体液体としてフッ素系不活性液体を用いる
ようにしたものである。 (10)裏面に空間部を有する基板を加熱する加熱装置
において、前記基板の加熱源として、この基板を載置し
て加熱を行うホットプレートと、このホットプレート上
に、前記空間部を密封すると同時に、この空間部以外の
箇所のみを真空吸着して前記基板を固定する機構と、前
記基板を固定したときに、この基板と前記ホットプレー
トとの間に生じる空間部へ熱媒体液体を導入、循環及び
排出する機構と、前記ホットプレートを天地反転可能と
する機構とを設けるようにしたものである。
【0012】(11)上記(10)記載の加熱装置にお
いて、前記基板の加熱源として、この基板を固定したと
きに、この基板と接触する前記ホットプレートと、前記
空間部に導入する熱媒体液体の両方を用い、前記ホット
プレートと熱媒体液体の両方を独立に温度制御するよう
にしたものである。 (12)上記(10)記載の加熱装置において、前記基
板を前記ホットプレートに固定したときに、前記基板と
前記ホットプレートとの間に生じる空間部に導入された
熱媒体液体を排出するために、この空間部へ不活性ガス
を導入する機構を設けるようにしたものである。
【0013】(13)上記(10)記載の加熱装置にお
いて、前記熱媒体液体としてフッ素系不活性液体を用い
るようにしたものである。
【0014】
【作用】
(A)請求項1〜5記載の加熱装置によれば、ホットプ
レート表面上の試料裏面の空間部への加熱温度及びガス
流量、圧力が自在の加熱ガス(He)導入機構を設ける
ようにしたので、X線マスクのような裏面に空間部分を
持つ試料に対しても、従来のホットプレートと同様の処
理環境で、均一で処理時間の短いベークが可能となる。
【0015】(B)請求項6記載の加熱装置によれば、
加熱表面上に凸表面を設け、基板としてのX線マスクの
メンブレンとホットプレートの加熱表面の間隙を狭くす
るようにしたので、加熱効率が高まり、より制御性の良
いメンブレン部分のベークが可能となる。 (C)請求項7〜9記載の加熱装置によれば、ホットプ
レートの表面上の試料裏面の空間部へ、加熱した熱媒体
液体を導入し、ノズルにより試料裏面に向けて噴出する
機構を設けるようにしたので、X線マスクのような裏面
に空間部分を持つ試料に対しても、従来のホットプレー
トと同様の処理環境で、均一で処理時間の短いベークが
可能となる。
【0016】(D)請求項10〜13記載の加熱装置に
よれば、裏面に空間部のある基板をベークするホットプ
レート上に、基板裏面の空間部を密封すると同時に、空
間部以外の箇所のみを真空吸着して基板を固定する機構
と、基板裏面の空間部へ熱媒体液体を導入、排出する機
構と、ホットプレートを天地反転可能とする機構を設け
るようにしたので、基板をホットプレート上に固定した
後、ホットプレートごとに天地反転させた後に、熱媒体
液体を基板裏面の空間部に導入、排出することが可能と
なり、その空間部の隅々にまで熱媒体液体が行き渡り、
空間部を含む基板全体を均一な温度でベークすることが
できる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について図を参照しな
がら詳細に説明する。図1は本発明の第1実施例を示す
加熱装置の構成図であって、その構造を断面より見た概
略図を示す。図は本発明の特徴となる部分の理解を可能
とする程度に簡略化してある。したがって、敢えて図示
しなくとも容易に想像できる細部についてはその多くを
省略している。
【0018】図1において、8は加熱装置の筐体であ
り、その上部にホットプレート5が取り付けられてい
る。さらに、ホットプレート5上にX線マスク4(基
板)が載置されている。このX線マスク4は、膜厚が1
から2μm程度の非常に薄いメンブレン1と、それを支
持する支持枠2から形成されている。このときメンブレ
ン1の裏面には、支持枠2の厚さ分の空間部3が生じる
ことになり、従来のホットプレートではベークが困難で
あることが分かる。参考までに、図2にX線マスクの構
造の一例を示し、図2(a)はその平面図、図2(b)
はその図2(a)のA−A線断面図である。
【0019】ホットプレート5内には、ヒータ13が埋
め込まれており、ホットプレート5の温度は、熱電対1
0、温度設定器11、サイリスタ12によって任意に調
節可能となっている。ホットプレート5にはX線マスク
4を真空吸着するために、X線マスク4の支持枠2の底
面に対応する箇所のみに貫通穴が開けられ、真空排気管
6に接続されている。
【0020】さらに、ホットプレート5にはX線マスク
4の空間部3に対応する箇所に貫通穴が複数開けられて
おり、一方はガスの導入が可能なようにHe導入管9
に、他方は導入されたガスを排気できるように、真空排
気管6に接続されている。導入するガスは、ベークを行
おうとする温度領域で不活性なガスであれば何でもよい
が、熱伝導効率を考えると、ヘリウムガス(He)が最
も望ましいので、以下、Heを用いて説明する。
【0021】He導入管9には、ヒータ14が巻き付け
られており、X線マスク4の空間部3には、加熱された
Heを導入できる構造となっている。また、マスフロー
コントローラ15によってガス流量を、圧力調整弁16
によってX線マスク4の空間部3内のHe圧力を、任意
に調整可能となる構造となっている。導入するHeの温
度は、熱電対10、温度設定器11、サイリスタ12に
よって任意に調節可能となり、ホットプレート5表面と
メンブレン1の間の熱伝導は、導入Heの温度、流量、
He圧力によって抑制することになる。
【0022】次に、図1を用いて、本発明による加熱装
置の動作を、操作手順にしたがって説明する。まず、ホ
ットプレート5の温度及び導入Heの温度、流量を所定
の値に調節して安定化させておく。次に、X線マスク4
に所定のレジストを塗布する。このとき、レジストはX
線マスク4の上面全体、すなわちメンブレン1及び支持
枠2の上に、均一な厚さで塗布されている(図示な
し)。
【0023】次いで、X線マスク4をホットプレート5
の上に、真空吸着用の貫通穴と支持枠2の位置が一致す
るようにして載置した後、吸着管7を介して真空吸着す
る。このとき、X線マスク4の支持枠2にはかなりの圧
着力がかかるが、空間部3は真空吸着力がかからないの
で、メンブレン1は破損することはない。ベークを行っ
ている間、支持枠2上面の部分のレジストベーキングに
費やされる熱は、ホットプレート5から直に支持枠2を
伝わる熱伝導によってもたらされ、メンブレン1上面の
部分のレジストについては、空間部3を流れる加熱He
よりの熱交換によってベークが行われる。
【0024】なお、ホットプレート5の表面温度と加熱
He温度とを同一に設定しても、メンブレン1の表面温
度と支持枠2の表面温度は一般的には同一にはならない
ので、事前にそれらの実際の温度と各熱電対10の温度
を校正しておく必要がある。次に、一定時間放置した
後、真空吸着を解除し、X線マスク4をとり外すことに
よりベークは終了する。
【0025】図3は本発明の第2実施例を示す加熱装置
の構成図である。この図は、第1実施例を示す図1と略
同様であり、同じ部分には同じ番号を付してその説明は
省略する。この実施例は、ホットプレート5の表面形状
のみに改良を加えたものである。すなわち、ホットプレ
ート5の表面には、X線マスク4を載置したときに、そ
の裏面の空間部3の厚みが小さくなるように凸平面17
を設けてある。この場合、裏面の空間部3の厚さ、すな
わちメンブレン1と凸平面17の間隙は、500μm程
度にするのが望ましい。メンブレン1上への熱伝導効率
を考えると、凸平面17はメンブレン1と接触している
のが最も理想的であるが、メンブレン1は非常に薄いの
で、破損を防ぐために接触は避けなければならない。
【0026】図4は本発明の第3実施例を示す加熱装置
の構造概略図である。図4において、29は加熱装置の
筐体であり、その上部にホットプレート25が取り付け
られている。さらに、ホットプレート25上にX線マス
ク4が載置されている。このX線マスク4は、前記した
ものと同様であり、膜厚が1から2μm程度の非常に薄
いメンブレン1と、それを支持する支持枠2から形成さ
れており、空間部3が形成されている。
【0027】ホットプレート25内には、ヒータ43が
埋め込まれており、ホットプレート25の温度は、熱電
対42、温度設定器41、サイリスタ40によって任意
に調節可能となっている。また、ホットプレート25に
はX線マスク4を真空吸着するために、X線マスク4の
支持枠2の底面に対応する箇所のみに貫通穴が開けら
れ、真空排気管27に接続されている。
【0028】更に、ホットプレート25表面上に、この
貫通穴の内側にはO−リング44が設けられ、X線マス
ク4を真空吸着したときに空間部3を密封できるように
なっている。さらに、密封された空間部3に対応する領
域のホットプレート25上には、次に述べる熱媒体液体
30を噴出するためのノズル46と、この熱媒体液体3
0の排液口45が開けられており、熱媒体液体30を噴
出しメンブレン1の裏面に浴びせた後、排液口45から
排出するようにしてある。
【0029】熱媒体液体30は、ホットプレート25内
に別に装備された加熱恒温槽31の中に蓄えられてお
り、ポンプ38によって流量を制御しながら、導入管3
6からホットプレート25を経由しノズル46に導か
れ、X線マスク4の空間部3内でメンブレン1の裏面に
浴びせた後、排液口45から排液管37を通り、加熱恒
温槽31に還流する構成になっている。
【0030】加熱恒温槽31にはさらに加熱によって高
まった槽内圧を外圧と等しくするために、排気管28が
接続されている。導入管36のポンプ38の下流側に
は、窒素導入管26が挿入されており、自動開閉弁39
を開くことによって窒素を導入可能にしてある。加熱恒
温槽31には、ヒータ35が設けられており、熱媒体液
体30の温度は、熱電対32、温度設定器33、サイリ
スタ34によって任意に調節可能となっている。導入す
る熱媒体液体は、ベークを行おうとする温度領域で不活
性で流動する液体であれば何でもよいが、例えば絶縁性
と熱伝導性の高いフッ素系不活性液体、例えば、住友3
M社製「フロリナート」(商標登録)を用いる。
【0031】次に、図4を用いて本発明の第3実施例の
加熱装置の動作を操作手順に従って説明する。まず、ホ
ットプレート25の温度及び熱媒体液体30の温度を所
定の値に調節して安定させておく。次に、X線マスク4
に所定のレジストを塗布する。このときレジストはX線
マスク4の上面全体、すなわちメンブレン1及び支持枠
2の上に均一な厚さで塗布されている(図示なし)。
【0032】次に、X線マスク4をホットプレート25
の上に、真空吸着用の貫通穴と支持枠2の位置が一致す
るように載置した後、真空吸着する。このとき、X線マ
スク4の支持枠2にはかなりの圧着力がかかるが、空間
部3は真空吸着力がかからないのでメンブレン1は破損
することはない。また、このとき同時に、X線マスク4
の裏面の空間部3は、O−リング44によって密封され
る。
【0033】次に、ポンプ38を起動し、導入管36か
ら導いた熱媒体液体を、ノズル46からX線マスク4の
メンブレン1に向けて噴出させ、メンブレン1に浴びせ
加熱する。このとき、密封された空間部3にたまった熱
媒体液体は、排液口45から排液管37を通り、自然に
加熱恒温槽に還流する。ベークを行っている間、支持枠
2上面の部分のレジストベーキングに費やされる熱は、
ホットプレート25から直ちに支持枠2を伝わる熱伝導
によってもたらされ、メンブレン1上面の部分のレジス
トについては、ノズル46から噴射してメンブレン1に
あたる熱媒体液体からの熱交換によってベークが行われ
る。
【0034】なお、ホットプレート25の表面温度と熱
媒体液体30の温度とを同一に設定しても、メンブレン
1の表面温度と支持枠2の表面温度は一般的には同一に
はならないので、事前にそれらの実際の温度と各熱電対
42、32の温度を校正しておく必要がある。次に、一
定時間この状態に放置した後、ポンプ38を停止し、熱
媒体液体の供給を止め、真空吸着を解除しX線マスク4
を取り外すことにより、ベークは終了する。また、熱媒
体液体30を停止するだけでは、密封された空間部3に
熱媒体液体30が残る場合には、真空吸着を解除する前
に、自動開閉弁39を開き窒素を導入して、密封された
空間部3内を乾燥させてもよい。
【0035】図5は本発明の第4実施例を示す加熱装置
の構造概略図であって、試料基板を載置する加熱装置の
断面構造と、電力その他の供給部の構成を1点破線で区
切って示す。図は本発明の特徴となる部分の理解を可能
とする程度に簡略化してあるので、筐体部分の詳細構造
や、装置外観等は省略する。また、図5に示すように、
ホットプレート52内には、これを加熱するためのヒー
タ53が埋め込まれており、ホットプレート52の表面
には、これを測温するための熱電対58が取り付けられ
ている。ホットプレート52には試料基板を真空吸着す
るための真空排気口54、後で述べる熱媒体液体の導入
口57、熱媒体液体の排気口56がそれぞれ設けられ、
それぞれの配管に接続されている。
【0036】ホットプレート52の表面には、試料基板
を真空吸着したときに、試料基板の裏面外縁部のみを吸
着し、裏面中央部には真空圧力が加わらないように、O
−リング55が取り付けられている。熱電対の引き出し
線a、ヒータの電力線b、真空排気管d、熱媒体液体の
導入管e、排液管はc、取り合い部Aで束ねられ、供給
部からのそれぞれに対応する線、配管a′、b′、
d′、e′、c′に接続されている。
【0037】更に、ホットプレート部52とそこから引
き出されている各線、各配管は、回転軸51により支え
られ、これを支点に180度回転させ、天地反転するこ
とが可能な構造になっている。このとき、取り合い部A
では、ホットプレート52の回転により、各線、各配管
が破断しないようにフレキシブルな構造、材料で配線、
配管されている。
【0038】また、供給部においては、加熱電力の供
給、熱媒体液体の導入、排液、真空吸着のための機構部
が統合されている。ホットプレート52の表面の温度
は、熱電対58により計測され、温度調整器63とサイ
リスタ62により制御される。熱媒体液体68は加熱恒
温槽69に蓄えられ、ヒータ66によって加熱される。
熱媒体液体68の温度は、熱電対67により計測され、
温度調整器65とサイリスタ64により制御される。
【0039】熱媒体液体68は、微量定量ポンプ70に
よって、その流量を精密に制御されながら、ホットプレ
ート部配管eに汲み上げられ、その後ホットプレート5
2上の導入口57に導かれる。ホットプレート52上へ
導かれた熱媒体液体68は、排液口56より排出され、
排液管cを通って加熱恒温槽69へ還流する機構となっ
ている。
【0040】また、加熱恒温槽69には、加熱による槽
内圧力を外圧と等しくするため排気管61が接続されて
いる。さらに、熱媒体液体68の導入管e′には、窒素
導入管59が挿入され、微量定量ポンプ70を停止し、
開閉弁60を開けば、熱媒体液体68の代わりに窒素を
ホットプレート52の導入口57に導入できる機構も設
けている。
【0041】導入する熱媒体液体は、ベークを行おうと
する温度領域で不活性で流動する液体であれば何でも良
いが、例えば絶縁性と熱伝導の高いフッ素系不活性液
体、例えば、住友3M社製「フロリナート」(商標登
録)を用いる。X線マスクの構造は前記した実施例と同
様であり、X線吸収体パターンを支える薄膜(メンブレ
ンという)と、これを支持する支持枠より形成されてい
る。このX線マスクを従来のホットプレートで処理を使
用すると、ホットプレート上へ載置したときに、裏面に
空間部が生じてしまうので、加熱装置のベークが困難で
あることが分かる。
【0042】次に、図6を用いて本発明の第4実施例に
よる加熱装置の動作を、操作手順にしたがって説明す
る。図6はホットプレート部周辺のみを示してあるの
で、以下の説明中、対応する部分がない場合は、図5の
供給部にその部分が示されている。まず、図6(a)に
示すように、ホットプレート52の温度及び熱媒体液体
68の温度を所定の値に調節して安定化させておく。次
に、X線マスク4に所定のレジストを塗布する。このと
きレジストはX線マスクの上面全体、すなわちメンブレ
ン1及び支持枠2の上に均一な厚さで塗布されている
(図示なし)。
【0043】次に、X線マスク4をホットプレート52
の上に、真空吸着排気口54と支持枠2の位置が一致す
るようにして載置した後、真空排気管dより真空排気
し、真空吸着する。このとき、X線マスク4の支持枠2
にはかなりの圧着力がかかるが、空間部3は真空吸着力
がかからないので、メンブレン1は破損することはな
い。またこのとき同時に、X線マスク4の裏面の空間部
3は、O−リング55によって密封される。
【0044】次に、図6(b)に示すように、X線マス
ク載置後即座にホットプレート52を天地反転させると
同時に、微量定量ポンプ70を起動し、熱媒体液体68
を導入管eにより導入口57へ導き、X線マスク4の裏
面の空間部3に導入する。このとき、ホットプレート5
2を天地反転させているので、裏面の空間部3ではメン
ブレン1が空間の底となっており、メンブレン1裏面の
全面に熱媒体液体68が行き渡ることになる。また、熱
媒体液体68は一定流量で流し続け、排気口56から排
出し、排気管cより加熱恒温槽69へ還流させる。
【0045】次に、図6(c)に示すように、一定時間
経過後、ホットプレート52を逆転させて元の状態に戻
すと同時に、微量定量ポンプ70を止め、熱媒体液体6
8の供給を停止すると共に、開閉弁60を開き、窒素導
入管59より熱媒体液体の導入管eへ窒素を導入し、裏
面の空間部3内に溜まった残留熱媒体液体68をパージ
する。
【0046】最後に、図6(d)に示すように、真空吸
着を解除し、X線マスク4を取り外すことにより、ベー
クは終了する。以上の実施例では、ベークを行う対象物
として、X線マスクを用いた場合について述べたが、当
然のことながら同様の形状、すなわち、平板状である
が、その一部に凹凸があり、これをホットプレート上に
載置した時に、試料裏面とホットプレートの間に空間部
が生じ、ホットプレートでベークを行おうとすると、そ
の空間部が加熱面から離れることが問題となる試料につ
いては、全て適用可能である。
【0047】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能
であり、これらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
【0048】
【発明の効果】
(A)請求項1〜5記載の発明によれば、ホットプレー
ト表面上の試料裏面の空間部への加熱温度及びガス流
量、圧力が自在の加熱ガス(He)導入機構を設けるよ
うにしたので、X線マスクのような裏面に空間部分を持
つ試料に対しても、従来のホットプレートと同様の処理
環境で、均一で処理時間の短いベークが可能となる。
【0049】(B)請求項6記載の発明によれば、加熱
表面上に凸表面を設け、基板としてのX線マスクのメン
ブレンとホットプレートの加熱表面の間隙を狭くするよ
うにしたので、加熱効率が高まり、より制御性の良いメ
ンブレン部分のベークが可能となる。 (C)請求項7〜9記載の発明によれば、ホットプレー
トの表面上の試料裏面の空間部へ、加熱した熱媒体液体
を導入し、ノズルにより試料裏面に向けて噴出する機構
を設けるようにしたので、X線マスクのような裏面に空
間部分を持つ試料に対しても、従来のホットプレートと
同様の処理環境で、均一で処理時間の短いベークが可能
となる。
【0050】(D)請求項10〜13記載の発明によれ
ば、裏面に空間部のある基板をベークするホットプレー
ト上に、基板裏面の空間部を密封すると同時に、空間部
以外の箇所のみを真空吸着して基板を固定する機構と、
基板裏面の空間部へ熱媒体液体を導入、排出する機構
と、ホットプレートを天地反転可能とする機構を設ける
ようにしたので、基板をホットプレート上に固定した
後、ホットプレートごとに天地反転させた後に、熱媒体
液体を基板裏面の空間部に導入、排出することが可能と
なり、その空間部の隅々にまで熱媒体液体が行き渡り、
空間部を含む基板全体を均一な温度でベークすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す加熱装置の構成図で
ある。
【図2】基板としてのX線マスクの構造例を示す図であ
る。
【図3】本発明の第2実施例を示す加熱装置の構成図で
ある。
【図4】本発明の第3実施例を示す加熱装置の構造概略
図である。
【図5】本発明の第4実施例を示す加熱装置の構造概略
図である。
【図6】本発明の第4実施例を示す加熱装置の動作の説
明図である。
【符号の説明】
1 メンブレン 2 支持枠 3 空間部 4 X線マスク 5,25,52 ホットプレート 6,27 真空排気管 7 吸着管 8,29 加熱装置の筐体 9 He導入管 10,32,42,58,67 熱電対 11,33,41 温度設定器 12,34,40,62,64 サイリスタ 13,14,35,43,53,66 ヒータ 15 マスフローコントローラ 16 圧力調整弁 17 凸平面 26 窒素導入管 28 排気管 30,68 熱媒体液体 31 加熱恒温槽 36 導入管 37 排液管 38 ポンプ 39 自動開閉弁 44,55 O−リング 45 熱媒体液体の排液口 46 ノズル 51 回転軸 54 真空排気口 56 熱媒体液体の排気口 57 熱媒体液体の導入口 59 窒素導入管 60 開閉弁 61 排気管 63,65 温度調整器 69 加熱恒温槽 70 微量定量ポンプ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 裏面に空間部を有する基板を加熱する加
    熱装置において、(a)前記基板の加熱源として該基板
    を載置して加熱を行うホットプレートと、(b)該ホッ
    トプレートを貫通して前記空間部に連通する管を配設
    し、該管を介して加熱ガス流により前記空間部を加熱す
    る加熱ガス手段を備え、(c)前記ホットプレートと前
    記加熱ガス手段により、前記空間部を有する基板を加熱
    するようにしたことを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の加熱装置において、前記
    加熱ガスを、前記基板載置時の前記空間部に導入し、さ
    らに該導入された加熱ガスを排気する機構を具備するこ
    とを特徴とする加熱装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の加熱装置において、前記
    ホットプレートと加熱ガス流の両方を独立、かつ任意の
    温度に調整可能にする機構を具備することを特徴とする
    加熱装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の加熱装置において、前記
    加熱ガスの流量とガス圧力を任意に制御できる機構を具
    備することを特徴とする加熱装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の加熱装置において、前記
    基板の前記ホットプレート上への固定にあたり、前記空
    間部を除き、接触可能な部分のみを真空吸着するように
    したことを特徴とする加熱装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の加熱装置において、前記
    ホットプレート表面への前記基板載置時に前記空間部を
    小さくするために、前記ホットプレート表面に凸表面を
    設けたことを特徴とする加熱装置。
  7. 【請求項7】 裏面に空間部を有する基板を加熱する加
    熱装置において、(a)前記基板の加熱源として該基板
    を載置して加熱を行うホットプレートと、(b)該ホッ
    トプレートを貫通して前記空間部に連通する管を配設
    し、該管を介して前記空間部に噴出する熱媒体液体加熱
    手段を備え、(c)前記ホットプレートと前記熱媒体液
    体加熱手段により、前記空間部を有する基板を加熱する
    ようにしたことを特徴とする加熱装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の加熱装置において、前記
    基板のホットプレート上への固定にあたり、前記空間部
    を密封すると同時に前記基板裏面と前記ホットプレート
    が接触可能な部分のみを真空吸着することが可能な構造
    を持ち、前記ホットプレートの温度と熱媒体液体の温度
    をそれぞれ任意の温度に調節可能となる機構を設けると
    ともに、該熱媒体液体を前記空間部に導入する機構と、
    該導入した液体を噴出させ、前記ホットプレートから離
    れている部分の試料裏面に浴びせる機構と、その後排液
    する機構とを具備することを特徴とする加熱装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の加熱装置において、前記
    熱媒体液体としてフッ素系不活性液体を用いたことを特
    徴とする加熱装置。
  10. 【請求項10】 裏面に空間部を有する基板を加熱する
    加熱装置において、(a)前記基板の加熱源として該基
    板を載置して加熱を行うホットプレートと、(b)該ホ
    ットプレート上に、前記空間部を密封すると同時に該空
    間部以外の箇所のみを真空吸着して前記基板を固定する
    機構と、(c)前記基板を固定したときに該基板と前記
    ホットプレートとの間に生じる空間部へ熱媒体液体を導
    入、循環及び排出する機構と、(d)前記ホットプレー
    トを天地反転可能とする機構とを具備することを特徴と
    する加熱装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の加熱装置において、
    前記基板の加熱源として、該基板を固定したときに該基
    板と接触する前記ホットプレートと、前記空間部に導入
    する熱媒体液体の両方を用い、前記ホットプレートと熱
    媒体液体の両方を独立に温度制御することを可能にした
    ことを特徴とする加熱装置。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の加熱装置において、
    前記基板を前記ホットプレートに固定したときに、前記
    基板と前記ホットプレートとの間に生じる空間部に導入
    された熱媒体液体を排出するために、該空間部へ不活性
    ガスを導入する機構とを具備することを特徴とする加熱
    装置。
  13. 【請求項13】 請求項10記載の加熱装置において、
    前記熱媒体液体としてフッ素系不活性液体を用いたこと
    を特徴とする加熱装置。
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