JPH0833016B2 - コンクリート製組立型地下室の躯体構造 - Google Patents

コンクリート製組立型地下室の躯体構造

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JPH0833016B2
JPH0833016B2 JP2133162A JP13316290A JPH0833016B2 JP H0833016 B2 JPH0833016 B2 JP H0833016B2 JP 2133162 A JP2133162 A JP 2133162A JP 13316290 A JP13316290 A JP 13316290A JP H0833016 B2 JPH0833016 B2 JP H0833016B2
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隆 水口
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は住宅の地下室として好適なコンクリート製組
立型地下室の躯体構造にかかわり、特に複数のプレキャ
ストコンクリート製ブロックを箱型に一体化してなる地
下ユニットをその幅方向に連結して形成した地下室の躯
体構造に関するものである。
「従来の技術」 近年における住宅事情の悪化などから、一般の住宅に
おいても地下室を設置することが行なわれるようになっ
てきた。
従来、住宅の地下室は、地下収蔵庫と構成されたもの
が多いため、その構造も例えば容器状のカプセルを、地
面に掘った穴の中にアンカーボルトを介して据え付け、
穴を埋め戻してなる構成のものなどであった(例えば特
公平1−15663号「地下庫およびその製造方法」参
照)。
しかし、このような構成の地下室は、地下収蔵庫とし
て機能された構成であるため、全体的に内部の大きさが
小さく、住宅の居室として要求される機能を十分満足さ
せるものではなかった。したがって、近年では、地下室
をコンクリート造りとして部屋全体を大型化する傾向に
ある。
このような鉄筋コンクリート製の地下室は、例えば現
場打ちコンクリートにより築造されたものが一般的であ
る。これは、まず、パワーショベル等を用いて地下室の
敷地よりやや広めに堀削工事を行ない、次に、その底部
に砂利等を敷いて、該砂利等を敷いた上にコンクリート
を打設して、いわゆる基礎コンクリートの施工を行な
う。
そして、床鉄筋を格子状に配設して、この床鉄筋にコ
ンクリートを打設し、このとき、側壁が立設される位置
に側壁の鉄筋に連設される突出筋をコンクリートの表面
から突出するように配設しておく。
次に、床部のコンクリートが固まった後に、その所定
の位置に突出した突出筋に側壁の縦筋を連結し、これら
側壁の縦筋に、横筋を連結して、側壁の鉄筋を施工す
る。
次いで、施工した側壁の鉄筋の両側に型枠を組立て
て、その中にコンクリートを打設して側壁を施工する。
そして、側壁のコンクリートが固まった後に、型枠を
解体し、側壁の外側の空間を埋めて完成させるものであ
る。
「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、従来の地下室の技術においては、その
施工作業が現場打ちコンクリートの施工作業となるた
め、現場での作業能率が悪く、工期が長くなるなどの難
点があった。
しかも、現場打ちコンクリートによる施工作業では、
側壁を構築する場合に、側壁鉄筋の両側に型枠を組立て
るための空間を設けなければならず、施工面積よりも広
めに地盤を掘り下げなければならず、コスト高になるな
どの問題点があった。
そこで、本発明者等はこれらの問題点を解決すべく鋭
意研究した結果、地下室全体をプレキャストコンクリー
ト製ブロックの接合により築造すれば、現場での作業能
率が向上し、またブロックの据え付けだけで地下室が形
成されるので、掘削面積も少なくてすむとの考えに至っ
た。
しかしながら、単に地下室の内部を区画し、それぞれ
をブロックに分離してもブロック自身の大きさが大型化
し、またその種類も多くなり、現場での施工作業が複雑
化するなどの解決すべき課題が残されている。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、その目
的とするところは、少ない種類のプレキャストコンクリ
ート製ブロックにより、地下室を形成し得て、現場での
作業能率を向上させることができ、また施工コストの低
減を図ることのできるコンクリート製組立型地下室の躯
体構造を提供することにある。
「課題を解決するための手段」 かかる目的を達成するために本発明は、底板部および
この底板部の周囲を囲む側板部により形成され、上部建
築物の1階床パネルを設置する上面が開口した矩形箱型
の地下ユニットを、その幅方向に少なくとも2つ隣接し
た状態で並べ、隣接する地下ユニットどうしを相互に接
合して、これら地下ユニットを一体に連結してなるコン
クリート製組立型地下室の躯体構造であって、前記地下
ユニットはこの地下ユニットの長手方向に直交する複数
の面で分割された複数のプレキャストコンクリート製ブ
ロックにより構成されるとともに、これらブロックは当
該ブロックを貫通するPC鋼材により一体化されてなり、
しかも、前記地下ユニットを構成する隣接するブロック
の底板部に側板部の下端を貫通する凹部がそれぞれ形成
され、隣接する地下ユニットどうしは、前記凹部内に挿
入された状態で各ブロックの底板部間に架け渡されかつ
底板部にボルト止めされた連結金物により相互に一体化
されてなることを特徴とするものである。
「作用」 前記構成のコンクリート製組立型地下室の躯体構造に
よれば、当該地下ユニットを、その長手方向に直交する
面で分割する形態の複数のプレキャストコンクリート製
ブロックにより築造し、これらブロックの底板部間に連
結金物を底板部の凹部内に挿入することで架け渡して、
連結金物を底板部にボルト止めすることにより隣接する
地下ユニットを繋げていく構成としたので、ブロックを
長手方向および幅方向に連結する単純作業により地下ユ
ニットを形成し得て、現場での組立てを容易に実施する
ことができる。
しかも本発明では、前記ブロックどうしを、当該ブロ
ックの底板部を貫通するPC鋼材により一体化し、ブロッ
クの底板部どうしを底板部間に架け渡された連結金物に
より一体化して地下ユニットをその幅方向に繋げていく
構成としているので、構造体としての強度を向上させる
ことができ、また隣接する地下ユニットどうしが底板部
に架け渡された連結金物により連結されるため、地下ユ
ニットをその長手方向に分割された複数のブロックの接
合により築造する構成であっても、精度よく各ブロック
をつなぎ得て、品質のよい大型地下室を構築することが
できる。
「実施例」 以下、本発明の一実施例を第1図ないし第13図を参照
して説明する。
これらの図において、符号Gが本発明にかかる躯体構
造を備えた地下室であり、この地下室Gは底板部Yおよ
びこの底板部Yの周囲を囲む側板部Sにより上面が開口
した矩形箱型の2種類の地下ユニット1、2と、この地
下ユニット1、2の側板部上端に当該側板部に沿って架
け渡されかつ家屋を構成する建築物Hが載置される長短
2種類の臥梁14、15とを主体として構成されている。
そして、実施例にかかる躯体構造においては、前記地
下ユニット1、2のうち、階段室を構成する地下ユニッ
ト2が、居室を構成する地下ユニット1の間に挾まれて
相互に隣接した状態に並べられ、隣接する地下ユニット
1、2どうしは、地下ユニット1、2を構成するブロッ
クの底板部間に底板部の凹部内に挿入された状態で架け
渡されかつ底板部にボルト止めされた連結金物30により
相互に一体化されていることを最大の特徴としている。
なお、図示例では、前記連結金物30の他にブロックを貫
通するボルト29によっても隣接する地下ユニット1、2
どうしが連結され一体化された構造となっている。
なお、これら地下ユニット1、2は住宅の基礎として
も作用し、この上に家屋などの建物Hが載置されるもの
である。
次に、躯体構造の主要部となる地下ユニットについ
て、第1図ないし第3図を中心として説明すると、居室
を構成する地下ユニット1は、地下ユニットの長手方向
に直交する面で分割された複数のプレキャストコンクリ
ート製ブロック10、11(本体ブロック10、妻壁ブロック
11)により構成されており、またこれらブロックどうし
の接合面に止水用の目地材を介在させて互いに接合させ
られ、これらブロックの底板部を貫通するPC鋼材13で一
体化されるとともに、前記本体ブロック10、妻壁ブロッ
ク11の上端を繋ぐ長短2種類の臥梁14、15により固定さ
れている。
なお、前記ブロック10、11はそれぞれ予め工場におい
て所定の形状、寸法に製作されるもので、これらブロッ
ク10、11のうちブロック10は地下ユニット1の中央部を
構成するようになっており、またブロック11は地下ユニ
ット1の両端部の妻壁部を構成するようになっている。
そして、これらの全てのブロック10、11は、端面どう
しが突き合わされ、これらブロックを貫通するPC鋼材13
を緊張することによってプレストレスが導入され、これ
により各ブロックは強固に連結されて地下ユニットを形
成しているものである。
なお、ブロックの端面には目地材が施工されて地下ユ
ニットに十分な水密性が確保されることは勿論である。
前記ブロック10は、底板部10aおよび相対向する側板
部10b、10cによって縦断面U字型に形成されており、底
板部10aの左右両側にはそれぞれPC鋼材13を通すための
シース管が設けられている。
一方、第4図および第5図に示すように、ブロック10
を構成する底板部10aには、連結金物30を収めるための
凹部10dが形成され、この凹部10d内には連結金物30を止
めるボルト32を螺合するためのインサート31が埋設され
ている。
また、ブロック10を構成する側板部10b、10cのうち地
下ユニット2に接合される側の側板部10cは、その厚さ
Wが他の側板部10bの厚さTの約2/3の大きさに設定され
ており、これにより、側板部どうしを重ね合わせたとき
にこの部分の壁の厚さが厚くならないように配慮されて
いる(第1図参照)。
一方、この厚みの薄く形成された側板部10cには、必
要に応じて第6図に示すように、地下ユニット連結用の
連結ボルト29を通す挿通孔10eが設けられるとともに、
側板部10cの上端には、第7図に示すように、臥梁14、1
5を止める長ボルト16をねじ込むためのインサート17が
埋設されている。図示例では、前記長ボルト16は、おね
じの形成された軸体16aと、この軸体16aの上部に定着板
16bを介して螺合されるナット16cとを主体として構成さ
れている。
なお、前記側板部10b、10cには、第8図および第9図
に示すように、必要に応じてボルト・ナット18a、18bに
より止められる構造の継手金物18が取付けられる。
さて、隣接する地下ユニットを構成するブロック連結
用の連結金物30としては、例えば、第4図および第5図
に示すように、一枚の平板状の鋼鈑F1を主体としたもの
を適用しても良いが、第10図および第11図に示すよう
に、全体がU字型をした鋼鈑F2を主体として構成された
ものを用いることもできる。なお、これらの鋼鈑F1、F2
からなる2種類の連結金物30はブロックを接合する箇所
に応じて適宜選択して使われるものである。
一方、地下ユニット1の両端を構成するブロック11
は、第12図に示すように、矩形に形成された底板部11a
とこの底板部11aの周囲3面を囲む側板部11b、11c、11d
によって形成されており、実施例では側板部11cが地下
ユニット1の妻壁を構成するようになっている。
そして、このブロック11においても、地下ユニット2
に接合される側の側板部11dの厚さWが他の側板部11bの
厚さTの約2/3の大きさに設定され、隣接する地下ユニ
ットの側板部どうしを重ね合わせたときにこの部分の壁
の厚さが厚くならないように配慮されている。
なお、前記底板部11aの左右両側にはそれぞれPC鋼材1
3を通すためのシース管が妻壁に開口して設けられてお
り、またこのシース管の開口部がPC鋼材13の定着部とな
っている。
一方、前記ブロック11の各側板部11b、11c、11dの上
端にも、第7図に示すように、臥梁14、15を止める長ボ
ルト16をねじ込むためのインサート17が埋設されてい
る。
次に、地下ユニット1の間に挾まれる地下ユニット2
の構成について説明する。
この地下ユニット2も、基本的には、前述した地下ユ
ニット1と同様に、地下ユニットの長手方向に直交する
面で分割された複数のプレキャストコンクリート製ブロ
ック(本体ブロック20、妻壁ブロック21)を止水用の目
地材を介在させて互いに連結し、PC鋼材13で一体化して
組立てられてなるもので、前記ブロック20、21の上端に
はこれらブロックを連結するようにして長短2種類の臥
梁14、15が架け渡されている。
また、地下ユニット2を構成する2種類のブロック2
0、21も、基本的に地下ユニット1のブロックと同様
に、ブロック20、21の端面どうしが突き合わされ、これ
らブロックを貫通するPC鋼材13を緊張することによって
プレストレスが導入されるようになっている。
なお、前記ブロック20は底板部20aおよび相対向する
側板部20b、20cによって縦断面U字型に形成され、また
地下ユニット2の両端のブロック21は矩形に形成された
底板部21aとこの底板部21aの周囲3面を囲む側板部21
b、21c、21dによって形成されている点は、先のブロッ
ク10、11と同様である。
しかしながら、この地下ユニット2においては地下ユ
ニット1の間に挾まれて設置される構造上、地下ユニッ
ト2の中央部を構成するブロック20および地下ユニット
の妻壁部を構成するブロック21の対向する左右の側板部
20b、20c、21b、21dがそれぞれ、ブロック10の外壁を構
成する側板部10bの厚さTの約2/3の大きさに形成されて
いることに特徴を有している。
なお、これらのブロック20、21においても、PC鋼材13
のシース管を設ける点、側板部20b、20c、21b、21c、21
dの上端に、それぞれ臥梁14、15を止める長ボルト16を
ねじ込むためのインサート17を埋設する点、必要に応じ
て側板部20b、20cなどに、継手金物18を取付ける点、地
下ユニット連結用の連結金物30を固定する凹部20d、連
結ボルト29を通す挿通孔20eを設ける点などについては
前述したブロック10、11と同様である。
前記ブロック10、11の上端に架け渡される長短2種類
の臥梁14、15について説明すると、各臥梁14、15はそれ
ぞれプレキャストコンクリートによって四角柱状に形成
されていて長手方向に連結されたブロック10、11、20、
21の上端を固定すると共に、上部建築物(図示例では家
屋)の1階床パネルを支持するもので、長尺の臥梁14は
地下ユニット1の長手方向に沿う側板部上に臥梁14の上
下に貫通する長ボルト16により固定されるようになって
いる。
なお、この臥梁14の側部に、第13図に示すように、短
尺の臥梁15を載せる載置部14aが突出形成されており、
短尺の臥梁15の上下を貫通する長ボルト16をインサート
17にねじこむことによって載置部14aに強固に固定でき
るようになっている。
なお、前記短尺の臥梁15は、実施例ではプレキャスト
コンクリート製とされているが、H型鋼により構成して
もよい。
ところで、家屋Hとしては、例えばユニット化した床
パネルを臥梁14の上に敷き込み、その上に1階の壁パネ
ルおよび2階の床パネル、2階の壁パネルを組み上げ、
さらに、軸組、木組等をして、屋根パネルを組み立てて
なる構成のものなどが挙げられるが、家屋の構成はこの
ようなものに限定されるものではなく、在来工法で構築
されるものや、ユニット住宅などであっても良い。
なお、前記各パネル工法による家屋の場合における家
屋と臥梁との接合は、例えば臥梁の上面に、アンカーボ
ルトを突出させて設けておき、このアンカーボルトを介
して壁、床等のパネルを一体化するようにすればよい。
次に、このように構成された躯体構造を有する組立型
地下室の構築方法および作用を説明する。
まず、地下ユニット1、2を構成する各プレキャスト
コンクリート製ブロックは、工場において、予め一定の
寸法、形状にコンクリート等によって一体に打設して形
成される。
そして、これらブロックは、トラックによって作業現
場に運搬されるが、この際、ブロックは地下ユニッドの
長手方向に直交する面で分割された断面U字型に形成さ
れているため、ブロックの種類は地下ユニットの中央部
を形成するU字型のものと、妻壁を形成するものとの2
種類の基本的なブロックで済み、特に大型地下室を構成
する場合には、U字型のブロックの数を増すことにより
対応できるので、ブロック自身を大型化する必要がな
く、現場への運搬性をきわめて良好にすることができ
る。
次に、現場において、地下室を組立てるには、地下室
を構築すべき地面の根切り作業を行ない、所定の大きさ
の穴を掘った後、割栗地業工程、捨てコンクリートの打
設工程を経て、基礎部の施工を行ない、また、この際に
ブロックの据え付けレベルの基準となる鋼管40を埋め込
む(第3図(イ)参照)。
次いで、ブロックをトラックからクレーン等を使って
吊り下ろし、次々にこれらを組合わせて接合していくわ
けであるが、その組立て順序は第3図(ロ)ないし
(ホ)による工程により行なう。
すなわち、一番最初の据え付けは第3図(ロ)に示す
ように、配置の中心部(実施例では地下ユニット2の中
心部)から始め、第3図(ハ)に示すように、このブロ
ック20の左右に地下ユニット1のブロック10を接合す
る。
この際(左右に地下ユニット1のブロック10を接合す
る際)、ブロック10、20の間に連結金物30を差し渡すと
ともに、これらブロックを貫通する連結ボルトを使って
各ブロックを一体化する。
その後、地下ユニット2のブロック20をその軸方向に
接合しながら、その都度、ブロック20の左右に、地下ユ
ニット1のブロック10を据え付け接合していき、最終的
に妻壁を形成するブロック11、21を取付け、各ブロック
のシース穴にPC鋼材13を挿入し、これをジャッキにより
緊張して両端を定着することによりプレストレスを導入
する(第3図(ホ)参照)。なお、PC鋼材13の緊張後、
シース管内にグラウトの充填を行なう。
PC鋼材13の緊張後、第3図(ヘ)に示すように、地下
ユニットの側板部の上に長尺の臥梁14を取付け、さらに
第3図(ト)に示すように、短尺の臥梁15を組つけて地
下室の躯体を完成させる。
以上のようにして、PC鋼材13の緊張と臥梁14、15の取
付けとを終えたならば、ブロックの底板部と基礎コンク
リートとの間にグラウトを注入し、底板部と基礎コンク
リートとの間の隙間をグラウトで充填し、各ブロックの
底板部を基礎に密着させる。
そして、最終的に内部の仕上げ工事等を完了させる
と、第3図(リ)に示すような地下室が完成する。
一方、前記家屋Hの施工は、例えば、家屋の構成がパ
ネルを主体して構成されている場合には、臥梁14、15の
上にユニット化した床パネルを敷き込み、その上に1階
および2階の壁パネルを組み上げ、さらに、軸組、木組
等をして、屋根パネルを組み立てて、建築物を構築する
といった方法が採られる。
なお、1階部分の各壁パネルは、コンクリート製の臥
梁の上面より突出するアンカーボルトへ壁パネルの下端
の穴を落とし込んでボルト締めにより、一体化すれば良
い。
以上の手順によれば、配置の中心からブロックを据え
付けて、ブロックの左右前後にブロックを組立てていく
ようにしたことから、根切り穴の内部において、各ブロ
ックの据え付け、接合作業を精度良く実施していくこと
ができる。すなわち、実施例においては、地下室の中心
に位置する本体ブロックを基準に他のブロックを接合し
ていくため、どのブロックも前記基準とする本体ブロッ
クから大きく離れてしまうことがなくなるので、基準の
ブロックに対してずれを小さくすることができるので、
接合作業を精度良く実施していくことができるものであ
る。
また実施例では、地下ユニットを構成する前記ブロッ
ク10、11、20、21は、その接合される側板部が他の側板
部の約2/3の厚さに形成されているため、側板部どうし
を接合させて重ね合わせても仕切りとなる側壁が特に、
厚みを増すことがないので、複数の地下ユニットをその
幅方向に繋げる構成の地下室であっても、部材の有効利
用が図れ、内部の仕切り壁の厚さが増すことがないとい
った利点を有する。
また実施例では、地下室を構成する地下ユニットを、
その長手方向に直交する面で分割する形態の複数のプレ
キャストコンクリート製ブロックにより築造する構成と
したので、ブロックを長手方向に連結する単純作業によ
り地下ユニットを形成し得て、現場での組立てを容易に
実施することができる。
さらに実施例では、隣接する地下ユニットのブロック
が、ブロックの側板部を貫通するボルトにより一体化さ
れる上に底板部間に架け渡された連結金物30により固定
されるため、地下ユニットの間に段差が形成されるよう
なことがなく、また地下ユニットどうしが強固に連結さ
れるため、構造体としての強度を向上させることができ
る利点がある。また、連結金物30を底板部間に架け渡す
際には底板部に形成した凹部10d、20dが位置合わせ用の
ガイドの役目を果たし、後のボルト32の締結作業が容易
に行なえるとともに、凹部10d、20dが設けられたことに
より連結金物30およびボルト32が底板部の上面から突出
しないため、地下室内の外観上も良好なものとなる。
また、地下室の臥梁を基礎として、この上に家屋Hを
組立てていく構成としているので、従来必要であった基
礎の施工作業を省略することができ、また、これにより
基礎の位置に制限を受けることなく、地下室を形成する
ことができるので、大型の地下室を容易に築造すること
ができるといった利点がある。
なお、本発明は前述した実施例に限定されるものでは
なく、その設計要求などに応じて、ブロックの大きさ、
形状等を変更できることは言うまでもない。また、部屋
のり口などを形成する部分の各ブロックには、必要に応
じて、入り口を構成する開口部などが形成されることは
勿論であり、このような場合には底板部どうしが連結さ
れて地下ユニットが一体化される。
「発明の効果」 以上説明したように本発明は、底板部およびこの底板
部の周囲を囲む側板部により形成され、上部建築物の1
階床パネルを設置する上面が開口した矩形箱型の地下ユ
ニットを、その幅方向に少なくとも2つ隣接した状態で
並べ、隣接する地下ユニットどうしを相互に接合して、
これら地下ユニットを一体に連結してなるコンクリート
製組立型地下室の躯体構造であって、前記地下ユニット
を、この地下ユニットの長手方向に直交する複数の面で
分割された複数のプレキャストコンクリート製ブロック
により構成するとともに、これらブロックを、当該ブロ
ックを貫通するPC鋼材により一体化し、しかも、前記地
下ユニットを構成する隣接するブロックの底板部に側板
部の下端を貫通する凹部をそれぞれ形成し、隣接する地
下ユニットどうしを、前記凹部内に挿入された状態で各
ブロックの底板部間に架け渡されかつ底板部にボルト止
めされた連結金物により相互に一体化したことを特徴と
するものであるから、次のような優れた効果を奏するこ
とができる。
(a)地下室の躯体の主要部となる地下ユニットを、そ
の長手方向に直交する面で分割する形態のプレキャスト
コンクリート製ブロックにより築造する構成としたの
で、ブロックを長手方向に連結する単純作業により地下
ユニットを形成し得て、現場での組立てを容易に実施す
ることができる。
しかも、前記ブロックどうしは、当該ブロックの底板
部間に架け渡された連結金物により一体化されるので、
ブロックどうしを強化に接合一体化することができ、ま
た連結金物の取付け作業も、連結金物をブロックの底板
部の凹部内に挿入し、上からボルトを捩込む作業により
行なうことができるので、その作業能率もよいといった
利点がある。さらに、凹部が設けられたことにより連結
金物およびボルトが底板部の上面か突出しないため、地
下室内の外観上も良好なものとなる。
(b)地下室の主要部となる地下ユニットが、複数のプ
レキャストコンクリート製ブロックの連結により構成さ
れ、また地下ユニットどうしは、前記地下ユニットを構
成するブロックを連結金物を介してボルト止めすること
により連結されるので、現場打ちコンクリートによる地
下室に比べ、根切り穴を掘削も小さくて済み、現場作業
を簡略化できるといった利点もある。
(c)地下ユニットの数を増やしても、その施工工程が
変わることがなく、ブロック長手方向および幅方向への
接合作業を増やすだけで容易に対応できるので、地下室
の大型化に極めて簡単に対応することができる。
(d)前記により、少ない種類のプレキャストコンクリ
ート製ブロックにより、地下室を形成することができる
ので、現場での作業能率を向上させることができ、また
施工コストの低減を図ることのできる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明にかかるコンクリート製組立型地下室の躯
体構造の一実施例を示すもので、第1図は地下室の上に
家屋を載置した状態を示す断面図、第2図はそれを側面
から見た断面図、第3図(イ)ないし(リ)はこの地下
室付き住宅の施工工程を示す斜視図、第4図は連結金物
の構造を示す平面図、第5図は第1図鎖線V円部を拡大
した断面図、第6図は隣接する地下ユニットの側板部の
連結構造を示す断面図、第7図は臥梁と側板部との連結
構造を示す断面図、第8図はブロックどうしを連結する
継手金具の平面図、第9図はその断面図、第10図は連結
金物の他の例を示す平面図、第11図はそれを取付けた状
態を示す断面図、第12図は妻壁部を構成するブロックの
斜視図、第13図は臥梁の接合部の構造を示す断面図であ
る。 G……地下室、H……家屋、1、2、3、4……地下ユ
ニット、10、11、20、21……プレキャストコンクリート
製ブロック、13……PC鋼材、14、15……臥梁、16……長
ボルト、17……インサート、18……継手金物、30……連
結金物。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】底板部およびこの底板部の周囲を囲む側板
    部により形成され、上部建築物の1階床パネルを設置す
    る上面が開口した矩形箱型の地下ユニットを、その幅方
    向に少なくとも2つ隣接した状態で並べ、隣接する地下
    ユニットどうしを相互に接合して、これら地下ユニット
    を一体に連結してなるコンクリート製組立型地下室の躯
    体構造であって、 前記地下ユニットはこの地下ユニットの長手方向に直交
    する複数の面で分割された複数のプレキャストコンクリ
    ート製ブロックにより構成されるとともに、これらブロ
    ックは当該ブロックを貫通するPC鋼材により一体化され
    てなり、しかも、前記地下ユニットを構成する隣接する
    ブロックの底板部に側板部の下端を貫通する凹部がそれ
    ぞれ形成され、隣接する地下ユニットどうしは、前記凹
    部内に挿入された状態で各ブロックの底板部間に架け渡
    されかつ底板部にボルト止めされた連結金物により相互
    に一体化されてなることを特徴とするコンクリート製組
    立型地下室の躯体構造。
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