JPH08329970A - 燃料電池 - Google Patents

燃料電池

Info

Publication number
JPH08329970A
JPH08329970A JP7131615A JP13161595A JPH08329970A JP H08329970 A JPH08329970 A JP H08329970A JP 7131615 A JP7131615 A JP 7131615A JP 13161595 A JP13161595 A JP 13161595A JP H08329970 A JPH08329970 A JP H08329970A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
reaction gas
upstream
insulating joint
fuel cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7131615A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Maekawa
全 前川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP7131615A priority Critical patent/JPH08329970A/ja
Publication of JPH08329970A publication Critical patent/JPH08329970A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

(57)【要約】 【目的】 反応ガス排出側配管である上流側配管と下流
側配管とを接続する絶縁継手の内面汚損による絶縁性能
の低下が生じにくい燃料電池を提供する。 【構成】 電解液を含浸させた電解質層を挟んで、電極
を積層したセルを構成する。複数のセルを直列に接続し
た積層体1の上下を、締付板2によって締付け固定す
る。積層体1の側面に、反応ガス供給排出用のガスマニ
ホールド3を設け、ガスマニホールド3に反応ガス供給
・排出配管6を接続する。反応ガス配管は、上流側配管
6aと下流側配管6bに分ける。上流側配管6aの端部
に、先端が上流側配管6aの径よりも狭まった先細ノズ
ル部12を、上流側配管6aの先端を絞り加工すること
により共に同一の材料により形成する。上流側配管6a
を絶縁継手10を介して所定の絶縁距離を保って下流側
配管6bにホースクランプ11により固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電解質を介して燃料と酸
化剤とを化学反応させることにより直接発電を行う燃料
電池に係り、特に、電解質としてリン酸等の液体を含有
する電池積層体を外部と電気的に絶縁するための絶縁構
造を改良した燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、燃料を電気化学プロセスで
酸化させることにより、酸化反応にともなって放出され
るエネルギーを直接電気エネルギーに変換する装置であ
る。火力・水力発電のような発電方式は、熱エネルギー
や運動エネルギーの過程を経て発電が行われるものであ
るが、燃料電池による発電システムはこのような過程を
経ない直接発電であるので、燃料の持つ化学エネルギー
を有効に利用でき、比較的小さな規模でも、40〜50
%という高い熱効率が期待できる。また、発電装置内に
燃焼サイクルを含まないので、近年、公害要因として大
きな社会問題となっているSOx、NOxの排出量が極
めて少ない。そして、冷却水を大量に必要とするという
こともなく、騒音や振動が小さいため、環境特性に極め
て優れているという特徴を有している。
【0003】さらに、燃料電池は、負荷変動に対して応
答性が良く、原理的に高い変換効率が期待できるととも
に、発電に伴って発生する熱が給湯や暖冷房として利用
しやすいため、コージェネレーション(電熱併給)シス
テムとして、総合エネルギー効率を高めることが可能で
ある。
【0004】このような燃料電池の一例として、特開昭
60−93765号に示すものが提案されている。以
下、この従来例を図面に従って説明する。すなわち、本
従来例の燃料電池本体におけるタンクT内に収容された
発電部は、図5に示すように、多数のセル(単電池)を
積層した積層体1によって構成されている。セルは、一
定量のリン酸などの電解液を含浸させた電解質層(マト
リックス)を挟んで、電極(燃料極、空気極)を積層し
たものであり、セル一つ当たりの出力電圧では不十分な
ため、上記のように積層体1として複数のセルを直列に
接続させることにより電圧を向上させて用いられてい
る。各セルの間には、隣り合うセルの燃料極側ガス流路
と空気極側ガス流路とが接する面を仕切り、ガスの相互
流入を防ぐ導電性のセパレータが設けられている。ま
た、積層体1には、数枚の単セル毎にセルの熱を放出す
るための冷却板が配置されている。そして、個々の冷却
板には、伝熱管7が設けられている。
【0005】積層体1の上下は、締付板2によって締付
け固定されている。積層体1の側面には、反応ガス供給
排出用のガスマニホールド3が設けられ、このガスマニ
ホールド3には反応ガス(燃料ガスと空気)供給・排出
用の反応ガス配管6が接続されている。また、積層体1
の側面には、冷却配管によって構成される冷却水供給排
出用の水マニホールド4が設けられている。そして、積
層体1の上部には、電気出力取出し用のブスバー5が設
けられている。
【0006】このような積層体1を中心に構成される発
電部においては、上記のように多数のセルが直列に接続
され、通常数100V以上の電圧が発生するため、アー
スに対して絶縁する必要がある。したがって、積層体1
の底部は支持碍子7によって容器から絶縁支持されてい
る。また、ブスバー5はブッシング絶縁筒8により、冷
却配管は冷却配管用の絶縁継手9により、さらに反応ガ
ス配管6はガス配管用の絶縁継手10によりタンクNの
外部から絶縁されている。
【0007】ここで、ガス配管用の絶縁継手10(排出
側)の絶縁構造の従来例を、図6を参照して説明する。
すなわち、反応ガス配管6は、上流側配管6aと下流側
配管6bとに分けられ、絶縁継手10を介して絶縁のた
めの所定の沿面距離をおいて互いに接続されている(反
応ガスは図中の矢印の方向に流れる)。この絶縁継手1
0は、配管部材の熱膨張やシール部材のクリープ、更に
は電池組立時の位置誤差等を吸収するために可とう性を
有している。そして、上流側配管6a及び下流側配管6
bとの接続部分は、ホースクランプ11により固定さ
れ、ガスシール性が保持されている。
【0008】また、絶縁継手10は、起動・停止に伴っ
て発生する電池内外の圧力差に耐え、さらに、200℃
以上にもなる反応ガスと反応ガスに含まれるリン酸に晒
される状況下で、長期に亘りその絶縁性能を維持する必
要がある。このため、絶縁継手10の材料としては比較
的硬質のフッ素樹脂が用いられ、絶縁継手10の形状
は、可とう性と沿面距離を確保するために蛇腹状に形成
されている場合が多い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な燃料電池において、電池の運転が長期に及ぶにつれ
て、絶縁継手10の内面の一部が汚損すること等により
絶縁性能が低下し、リーク電流(漏れ電流)が発生する
場合がある。このような内面汚損の原因としては、以下
の2点が考えられる。
【0010】起動停止や加湿運転などの運転条件の変
化により結露した反応ガス中の水分、電池からしみ出し
たリン酸等の電解質、さらにマニホールド内部で発生し
た腐食生成物等が、ドレンとして上流側配管6aの内面
から絶縁継手10の内面及び下流側配管6bの内面を徐
々に伝って短絡経路を形成する。
【0011】運転中に電池内部で蒸発したリン酸等の
電解質がミスト化し、反応ガスに乗って絶縁継手10の
内面に直接衝突・付着した後、電池停止時等に吸湿・膨
張して、短絡経路を形成する。
【0012】以上のような絶縁継手10の内面汚損は、
電池の運転に伴い経時的に進行し、絶縁性能の低下とそ
れによるリーク電流を発生させ、保安上重大な問題とな
り、リーク電流が大きくなった場合には電池の運転が困
難になる。また、内面の汚損そのものが絶縁継手10を
形成している材料の劣化を促進する恐れがある。
【0013】これに対処するため、従来から実公平7−
1734号公報に示すものが提案されている。この従来
技術は、図7に示すように、反応ガス排出側における上
流側配管6aを下流側配管6bより細く形成し、その間
を、両端の径をそれぞれ上流側配管6a及び下流側配管
6bに対応させた絶縁継手10により接続したものであ
る。絶縁継手10の接続部の形状としては、図8に示す
ように、上流側配管6aのガス吹き出し口を下流側配管
6bの端部よりも上に位置させたもの、あるいは、図9
に示すように、上流側配管6aのガス吹き出し口を下流
側配管6bの内側に位置させたものが提案されている。
このような構成にすれば、ドレンは絶縁継手10の内面
に伝わらずに下流側配管6bに滴下するとともに、ミス
ト化した電解質も、反応ガスに乗って絶縁継手10の内
面に直接衝突・付着しにくくなるため、短絡経路は形成
されにくい。
【0014】しかしながら、このような従来技術には、
以下の2点で問題がある。まず一つの問題点は、上流側
配管6a及び下流側配管6aに異なった径の配管を用い
なければならない点である。同一流路の配管の寸法は、
本来、反応ガスの組成、運転圧力、流速、流路の圧力損
失のバランスを考慮し、最適な設計寸法で統一すべきで
あり、径の異なる配管を組み合わせて使用することは、
最適な寸法に比べて太い(或いは細い)配管を使用する
こととなり、好ましくない。また、径の異なる配管の製
造、組合せを行うことは、製造工程の複雑化を招き、コ
スト面でも不利となる。
【0015】もう一つの問題点は、絶縁継手10の可と
う性を十分確保できない点である。上述のように、絶縁
継手10は、配管部材の熱膨張やシール部材のクリー
プ、更には電池組立時の位置誤差等を吸収する必要か
ら、可とう性を持たせる必要がある。しかし、図8、図
9に示す従来技術の構成では、横方向の可とう性を持た
せることは困難となる。特に、図9に示す構成の場合に
は、仮に横方法の変位を許容できたとしても、上流側配
管6aの端部は下流側配管6bの内面に達しているの
で、双方の端部が接触して沿面距離が大幅に小さくなる
と共に、液絡が発生しやすくなる恐れがある。
【0016】本発明は、上記のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その目的は、
互いに絶縁接続される反応ガス排出側配管の上流側配管
と下流側配管との直径を等しくし、両配管を接続する絶
縁継手の可とう性を十分に保持しつつ、絶縁継手の内面
汚損による絶縁性能の低下が生じにくい燃料電池を提供
することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、液体の電解質を含浸させ
た電解質層を挟んで燃料極と空気極とが積層された単電
池と、前記単電池が互いに電気的に直列に接続されるよ
うに複数積層された積層体と、前記積層体の側面に各々
の単電池に対して反応ガスを供給及び排出するマニホー
ルドと、前記マニホールドの反応ガス供給側及び反応ガ
ス排出側にそれぞれ接続された反応ガス配管と、前記反
応ガス配管を構成する上流側配管及び下流側配管と、可
とう性を有し、前記上流側配管と前記下流側配管とを絶
縁接続する絶縁継手とを備えた燃料電池において、反応
ガス排出側における前記上流側配管と前記下流側配管と
は等しい直径を有し、反応ガス排出側の前記上流側配管
における前記絶縁継手側の端部に、先端が前記下流側配
管の径よりも小さな径の先細ノズル部が設けられている
ことを特徴とする。
【0018】請求項2記載の発明は、請求項1記載の燃
料電池において、前記先細ノズル部は、前記上流側配管
の端部と一体に形成されていることを特徴とする。
【0019】請求項3記載の発明は、請求項1記載の燃
料電池において、前記先細ノズル部は、前記上流側配管
における前記絶縁継手側の端部に接続された筒状体であ
り、前記上流側配管と前記絶縁継手との間に介挿されて
いることを特徴とする。
【0020】請求項4記載の発明は、請求項1記載の燃
料電池において、前記先細ノズル部は、前記絶縁継手に
おける前記上流側配管側の端部を、内側に筒状に折込ん
だ折込部であることを特徴とする。
【0021】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれか1項に記載の燃料電池において、前記絶縁継手の
内壁における前記先細ノズル部の先端周囲近傍に、中央
に円孔を有するリング状の整流板が形成され、前記整流
板の円孔の径が前記先細ノズル部の先端の径よりも大き
いことを特徴とする。
【0022】
【作用】以上のような構成を有する本発明の作用は以下
の通りである。すなわち、請求項1記載の発明では、結
露した反応ガス中の水分、電池からしみ出した電解質、
マニホールド内部で発生した腐食生成物等が、ドレンと
してマニホールドから上流側配管内面をつたって、重力
により滴下する。このとき、上流側配管の端部には先端
が下流側配管の径よりも小さな先細ノズル部が設けられ
ているので、ドレンの滴下範囲は、絶縁継手及び下流側
配管の内側となる。したがって、ドレンは絶縁継手内面
に付着せずに下流側配管に至る。
【0023】また、運転中に電池内部で蒸発した電解質
がミスト化し、反応ガスに乗って絶縁継手の内面を流れ
る。このとき、反応ガスは先細ノズル部の細くなった先
端を通過するため、その流れが絞られて流速(運動量)
が増加し、その一方で絶縁継手の内面付近はよどみ点と
なる。したがって、反応ガスに乗って移動する電解質ミ
ストは絶縁継手内面に直接衝突・付着することはない。
【0024】請求項2記載の発明では、先細ノズル部は
上流側配管と一体に形成されているので、従来の上流側
配管6aの先端を絞り加工するか、上流側配管の端部に
先細ノズルを溶接加工することによって、他の配管の設
計を変更せずに製造することが可能となる。
【0025】請求項3記載の発明では、先細ノズル部
は、上流側配管に接続された筒状体であるため、従来の
上流側配管の先端に被せるだけで、配管の設計を変更せ
ずに製造することが可能となる。
【0026】請求項4記載の発明では、従来の絶縁継手
を、折込部を設けた絶縁継手に交換するだけで、配管の
設計を変更せずに製造することが可能となる。また、先
細ノズル部が絶縁継手と一体なので、シール面は従来例
と同様にすることができ、さらに先細ノズル部が内部に
折込まれた形状となっているので、密封性が高い。
【0027】請求項5記載の発明では、ドレンは上流側
配管の端部から先細ノズル部の内面をつたって、重力に
より滴下するが、整流板の孔は先細ノズルの径よりも大
きいので、ドレンは整流板にも絶縁継手の内面にも付着
せずに下流側配管に至る。
【0028】また、運転中、ミスト化したリン酸等の電
解質は反応ガスに乗って絶縁継手の内面を流れる。この
とき、整流板が存在するため、流速条件によって影響さ
れる2次流れによる反応ガスの回り込みが阻止される。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に従って具体的
に説明する。
【0030】(1)第1実施例 請求項1及び請求項2記載の発明に対応する一実施例を
第1実施例として、図1に基づいて説明する。なお、図
5、図6に示した従来例と同一の部材には、同一の符号
を付して説明は省略する。
【0031】(a)第1実施例の構成 本実施例の構成を説明する。本実施例においては、図1
に示すように、上流側配管6aと下流側配管6bの直径
は等しく形成されている。上流側配管6aの端部には、
その先端が上流側配管6aの径よりも狭まった先細ノズ
ル部12が設けられている。この先細ノズル部12は、
上流側配管6aの先端を絞り加工することにより共に同
一の材料により形成されるか、又は溶接可能な金属部材
により上流側配管6aの先端に溶接することにより形成
されている。このような上流側配管6aは、絶縁継手1
0を介して所定の絶縁距離を保って下流側配管6bにホ
ースクランプ11により固定されている。
【0032】(b)第1実施例の作用 以上のような構成を有する本実施例の作用は以下の通り
である。すなわち、起動停止や加湿運転などの運転条件
の変化により結露した反応ガス中の水分、電池からしみ
出したリン酸等の電解質、マニホールド内部で発生した
腐食生成物等が、ドレンとして重力により上流側配管6
aの端部から滴下する。このとき、上流側配管6aの端
部には先細ノズル12が形成されているので、ドレンの
滴下範囲は構造上、絶縁継手10の内側となる。したが
って、ドレンは絶縁継手10の内面に付着せずに下流側
配管6bに至る。
【0033】また、運転中に電池内部で蒸発したリン酸
等の電解質がミスト化し、反応ガスに乗って絶縁継手1
0の内面を図中矢印方向に流れる。このとき、反応ガス
は先細ノズル12の細くなった先端を通過するため、そ
の流れが絞られて流速(運動量)が増加し、その一方で
絶縁継手10の内面付近はよどみ点となる。したがっ
て、反応ガスに乗って移動する電解質ミストは、絶縁継
手10の内面に直接衝突・付着することはない。
【0034】(c)第1実施例の効果 以上のような本実施例の効果は以下の通りである。すな
わち、上記のように、ドレンが絶縁継手10の内面に付
着することはないので、電池の停止・運転のいずれの場
合においても、絶縁継手10の内面の汚損を防止でき
る。したがって、リーク電流の発生がなく、信頼性・安
全性の高い燃料電池を構成することができる。
【0035】また、上流側配管6aと下流側配管6bと
は直径が同じであるため、ガス流に対して最適な径に設
定すれば、異なる径を組み合わせることの不都合は回避
でき、、製造工程の簡素化を図ることができる。そし
て、上流側配管6aと下流側配管6bとは十分な絶縁距
離を確保することができるので、絶縁継手10の可とう
性を保持することが可能となり、配管部材の熱膨張やシ
ール部材のクリープ、電池組立時の位置誤差等を吸収す
ることができる。
【0036】さらに、本実施例は、従来の上流側配管6
aの先端を絞り加工するか、あるいは上流側配管6aの
端部に先細ノズル12を溶接するだけで、他の部材の設
計を変更する必要はない。したがって、製造が容易で、
特に、フッ素樹脂等の絶縁材料を加工する場合に比較し
てコスト面で有利となる。
【0037】(2)第2実施例 請求項1及び請求項3記載の発明に対応する一実施例を
第1実施例として、図2に基づいて説明する。なお、請
求項3記載の筒状体はスリーブとし、図1に示した実施
例と同一の部材には、同一の符号を付して説明は省略す
る。
【0038】(a)第2実施例の構成 本実施例の構成を説明する。本実施例においては、図2
に示すように、上流側配管6aの端部がスリーブ13の
後端に挿入されている。このスリーブ13は、その先端
が上流側配管6aの径よりも狭まった先細ノズル状の筒
状体であり、その後端は上流側配管6aと絶縁継手10
との間に介挿された状態でホースクランプ11により固
定されている。スリーブ13の材料は、配管材料と同様
な金属であってもよいし、絶縁継手10と同様な絶縁材
料(フッ素樹脂等)であってもよい。
【0039】(b)第2実施例の作用 以上のような構成を有する本実施例の作用は以下の通り
である。すなわち、ドレンは上流側配管6aの端部から
スリーブ13の内面を伝って重力により滴下する。この
とき、スリーブ13の先端は先細ノズル状となっている
ので、ドレンの滴下範囲は構造上、絶縁継手10の内側
となる。したがって、ドレンは絶縁継手10の内面に付
着せずに下流側配管6bに至る。
【0040】また、運転中、ミスト化したリン酸等の電
解質は反応ガスに乗って絶縁継手10の内面を流れる。
このとき、反応ガスはスリーブ13の細くなった先端を
通過するため、その流れが絞られて流速(運動量)が増
加し、その一方で絶縁継手10の内面付近はよどみ点と
なる。したがって、反応ガスに乗って移動する電解質ミ
ストは、絶縁継手10の内面に直接衝突・付着すること
はない。
【0041】(c)第2実施例の効果 以上のような本実施例の効果は以下の通りである。すな
わち、上記のようにドレンが絶縁継手10の内面に付着
することはないので、第1実施例と同様の効果が得られ
る。
【0042】また、本実施例は、従来の上流側配管6a
の外側にスリーブ13を被せるだけでよく、配管の設計
を変更しなくとも容易に実現でき、特に、追改造が容易
である。
【0043】(3)第3実施例 請求項4記載の発明に対応する一実施例を第3実施例と
して、図3に基づいて説明する。なお、図3に示した従
来例と同一の部材には、同一の符号を付して説明は省略
する。
【0044】(a)第3実施例の構成 本実施例の構成を説明する。本実施例においては、図3
に示すように、上流側配管6aの端部側に対応する絶縁
継手10の内面に、その先端が上流側配管6aの径より
も狭まった先細ノズル状をなす折込部14が形成されて
いる。
【0045】(b)第3実施例の作用 以上のような構成を有する第3実施例の作用は以下の通
りである。すなわち、ドレンは上流側配管6aの端部か
ら折込部14の内面を伝って、重力により滴下する。こ
のとき、折込部14の先端は先細ノズル状となっている
ので、ドレンは絶縁継手10の内面に付着せずに下流側
配管6bに至る。
【0046】また、運転中、ミスト化したリン酸等の電
解質は反応ガスに乗って絶縁継手10の内面を流れる。
このとき、反応ガスは折込部14の細くなった先端を通
過するため、その流れが絞られて流速(運動力)が増加
し、その一方で絶縁継手10の内面付近はよどみ点とな
る。したがって、反応ガスに乗って移動する電解質ミス
トは、絶縁継手10内面に直接衝突・付着することはな
い。
【0047】(c)第3実施例の効果 以上のような本実施例の効果は以下の通りである。すな
わち、上記のようにドレンが絶縁継手10の内面に付着
することはないので、第1実施例及び第2実施例と同様
の効果が得られる。
【0048】また、本実施例は、従来の絶縁継手10を
本実施例の構成のものに交換するだけでよく、他の配管
の設計を変更しなくとも容易に実現でき、追改造が容易
である。特に、同様の特徴を有する第2の実施例では、
スリーブ13が上流側配管6aの端部と絶縁継手10と
の間に介挿されているので従来例と比較してシール面が
増加するのに比べて、本実施例においてはシール面は従
来例と同様にすることができる。そして、折込部14は
絶縁継手10の内側に折込まれた形状となっている。し
たがって、絶縁継手10と上流側配管6との間の密封性
が高まる。
【0049】(4)第4実施例 請求項5記載の発明に対応する一実施例を第4実施例と
して、図4に基づいて説明する。なお、図2に示した実
施例と同一の部材には、同一の符号を付して説明は省略
する。
【0050】(a)第4実施例の構成 本実施例の構成を説明する。本実施例において、第2実
施例と同様に、上流側配管6aの端部と絶縁継手10と
の間に先細ノズル状のスリーブ13が介挿されている。
そして、スリーブ13の先端周囲近傍の絶縁継手10の
内面に、整流板15が設けられている。この整流板15
は、中央に円孔が形成されたリング状で、その円孔の径
はスリーブ13の先細ノズルの先端の径よりも大きく形
成されている。これらスリーブ13及び整流板15の材
料は、配管材料と同様な金属であってもよく、絶縁継手
10と同様な絶縁材料(フッ素樹脂等)であってもよ
い。
【0051】(b)第4実施例の作用 以上のような構成を有する本実施例の作用は以下の通り
である。すなわち、ドレンは上流側配管6aの端部から
スリーブ13の内面を伝って、重力により滴下する。し
かし、スリーブ13の先端は先細ノズル状となってい
て、整流板15の円孔の径は先細ノズルの径よりも大き
いので、ドレンは絶縁継手10の内面及び整流板15に
付着することなく下流側配管6bに至る。
【0052】また、運転中、ミスト化したリン酸等の電
解質は反応ガスに乗って絶縁継手10の内面を流れる。
このとき、反応ガスはスリーブ13の細くなった先端を
通過するため、その流れが絞られて流速(運動量)が増
加し、その一方で絶縁継手10内面付近はよどみ点とな
る。したがって、反応ガスに乗って移動する電解質ミス
トは、絶縁継手10内面に直接衝突・付着することはな
い。更に、整流板15が存在するため、流速条件によっ
て影響される2次流れ16(図中環状の矢印)による反
応ガスの回り込みが阻止される。
【0053】(c)第4実施例の効果 以上のような本実施例の効果は以下の通りである。すな
わち、上記のようにドレンが絶縁継手10の内面に付着
することはないので、第1実施例、第2実施例及び第3
実施例と同様の効果が得られる。
【0054】また、本実施例は、2次流れ16による反
応ガスの回り込みが有効に阻止されるので、電解質ミス
トの絶縁継手10の内面への付着防止効果が、より確実
なものとなる。
【0055】(5)他の実施例 なお、本発明は、以上のような実施例に限定されるもの
ではなく、各部材の材質、形状、組み合わせ等は適宜変
更可能である。たとえば、第4実施例における先細ノズ
ル部は、その構成を第2実施例と同様としたが、これに
限定されるものではなく、第1実施例と同様に先細ノズ
ル部と上流側配管とを一体化した構造と併用した構成に
することも、第3の実施例のように先細ノズル部と絶縁
継手とを一体化した構造と併用した構成にすることも可
能である。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、互いに
絶縁接続される反応ガス排出側配管の上流側配管と下流
側配管との直径を等しくし、両配管を接続する絶縁継手
の可とう性を十分に保持しつつ、絶縁継手の内面汚損に
よる絶縁性能の低下が生じにくい燃料電池を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料電池の第1実施例における上流側
配管と下流側配管とを接続する絶縁継手の拡大縦断面図
である。
【図2】本発明の燃料電池の第2実施例における上流側
配管と下流側配管とを接続する絶縁継手の拡大縦断面図
である。
【図3】本発明の燃料電池の第3実施例における上流側
配管と下流側配管とを接続する絶縁継手の拡大縦断面図
である。
【図4】本発明の燃料電池の第4実施例における上流側
配管と下流側配管とを接続する絶縁継手の拡大縦断面図
である。
【図5】従来の燃料電池の一例を示す縦断面図である。
【図6】従来の燃料電池の一例における上流側配管と下
流側配管とを接続する絶縁継手の拡大縦断面図である。
【図7】従来の燃料電池の一例を示す一部縦断面図であ
る。
【図8】従来の燃料電池の一例における上流側配管と下
流側配管とを接続する絶縁継手の拡大縦断面図である。
【図9】従来の燃料電池の一例における上流側配管と下
流側配管とを接続する絶縁継手の拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1…積層体 2…締付板 3…ガスマニホールド 4…冷却水マニホールド 5…ブスバー 6…反応ガス配管 6a…上流側配管 6b…下流側配管 7…支持碍子 8…ブッシング絶縁筒 9,10…絶縁継手 11…ホースクランプ 12…先細ノズル部 13…スリーブ 14…折込部 15…整流板 16…2次流れ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体の電解質を含浸させた電解質層を挟
    んで燃料極と空気極とが積層された単電池と、前記単電
    池が互いに電気的に直列に接続されるように複数積層さ
    れた積層体と、前記積層体の側面に各々の単電池に対し
    て反応ガスを供給及び排出するマニホールドと、前記マ
    ニホールドの反応ガス供給側及び反応ガス排出側にそれ
    ぞれ接続された反応ガス配管と、前記反応ガス配管を構
    成する上流側配管及び下流側配管と、可とう性を有し、
    前記上流側配管と前記下流側配管とを絶縁接続する絶縁
    継手とを備えた燃料電池において、 反応ガス排出側における前記上流側配管と前記下流側配
    管とは等しい直径を有し、 反応ガス排出側の前記上流側配管における前記絶縁継手
    側の端部に、先端が前記下流側配管の径よりも小さな径
    の先細ノズル部が設けられていることを特徴とする燃料
    電池。
  2. 【請求項2】 前記先細ノズル部は、前記上流側配管の
    端部と一体に形成されていることを特徴とする請求項1
    記載の燃料電池。
  3. 【請求項3】 前記先細ノズル部は、前記上流側配管に
    おける前記絶縁継手側の端部に接続された筒状体であ
    り、前記上流側配管と前記絶縁継手との間に介挿されて
    いることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  4. 【請求項4】 前記先細ノズル部は、前記絶縁継手にお
    ける前記上流側配管側の端部を、内側に筒状に折込んだ
    折込部であることを特徴とする請求項1記載の燃料電
    池。
  5. 【請求項5】 前記絶縁継手の内壁における前記先細ノ
    ズル部の先端周囲近傍に、中央に円孔を有するリング状
    の整流板が形成され、 前記整流板の円孔の径が前記先細ノズル部の先端の径よ
    りも大きいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1
    項に記載の燃料電池。
JP7131615A 1995-05-30 1995-05-30 燃料電池 Pending JPH08329970A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7131615A JPH08329970A (ja) 1995-05-30 1995-05-30 燃料電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7131615A JPH08329970A (ja) 1995-05-30 1995-05-30 燃料電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08329970A true JPH08329970A (ja) 1996-12-13

Family

ID=15062212

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7131615A Pending JPH08329970A (ja) 1995-05-30 1995-05-30 燃料電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08329970A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005135702A (ja) * 2003-10-29 2005-05-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 燃料電池発電装置
JP2007505468A (ja) * 2003-09-12 2007-03-08 フュエルセル エナジー, インコーポレイテッド 電気的な分離を促進するための接続アセンブリ
JP2007103050A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd 燃料電池コージェネシステム
WO2007148550A1 (ja) * 2006-06-21 2007-12-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 燃料電池の配管構造
JP2009129545A (ja) * 2007-11-19 2009-06-11 Honda Motor Co Ltd 燃料電池システムの短絡防止構造
JP2009295295A (ja) * 2008-06-02 2009-12-17 Showa Denko Kk 水冷式ブスバー及びその製造方法
JP2010010073A (ja) * 2008-06-30 2010-01-14 Honda Motor Co Ltd 燃料電池スタック
JP2011086566A (ja) * 2009-10-19 2011-04-28 Toyota Motor Corp 燃料電池システム
JP2016024850A (ja) * 2014-07-16 2016-02-08 本田技研工業株式会社 燃料電池スタック
JP2016066577A (ja) * 2014-09-24 2016-04-28 トヨタ自動車株式会社 燃料電池スタック

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007505468A (ja) * 2003-09-12 2007-03-08 フュエルセル エナジー, インコーポレイテッド 電気的な分離を促進するための接続アセンブリ
JP2005135702A (ja) * 2003-10-29 2005-05-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 燃料電池発電装置
JP2007103050A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd 燃料電池コージェネシステム
WO2007148550A1 (ja) * 2006-06-21 2007-12-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 燃料電池の配管構造
JP2009129545A (ja) * 2007-11-19 2009-06-11 Honda Motor Co Ltd 燃料電池システムの短絡防止構造
JP2009295295A (ja) * 2008-06-02 2009-12-17 Showa Denko Kk 水冷式ブスバー及びその製造方法
JP2010010073A (ja) * 2008-06-30 2010-01-14 Honda Motor Co Ltd 燃料電池スタック
JP2011086566A (ja) * 2009-10-19 2011-04-28 Toyota Motor Corp 燃料電池システム
US9099698B2 (en) 2009-10-19 2015-08-04 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fuel cell system having a water flow disruption portion
JP2016024850A (ja) * 2014-07-16 2016-02-08 本田技研工業株式会社 燃料電池スタック
JP2016066577A (ja) * 2014-09-24 2016-04-28 トヨタ自動車株式会社 燃料電池スタック

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0421250Y2 (ja)
RU2357331C2 (ru) Установка с твердооксидным топливным элементом
JP5119234B2 (ja) 燃料電池モジュール
JPH09259910A (ja) 溶融炭酸塩型燃料電池とこれを用いた発電装置
JPH08329970A (ja) 燃料電池
JP2017076609A (ja) 熱交換器を含む燃料電池モジュール及びそのようなモジュールを作動させる方法
JP2000164238A (ja) 燃料電池
EP2226877B1 (en) Fuel cell
JP2014082201A (ja) 燃料電池装置
JPH0334258A (ja) 円筒型固体電解質型燃料電池
RU2325011C1 (ru) Система топливных элементов
CN109565067B (zh) 具有燃料电池装置的发电机系统、具有这种发电机系统的载具和用于发电机系统的尾管装置
JP6277808B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池スタック、固体酸化物形燃料電池モジュールおよび固体酸化物形燃料電池システム
US20090011309A1 (en) Fuel Cell
JP6522359B2 (ja) 燃料電池モジュール及びこれを有する燃料電池システム
JP2008066263A (ja) 燃料電池車両のセパレータに設けられるガスケット構造
JP2008084812A (ja) 燃料電池車両のスタック汚染を防止するガスケット構造
KR20160051319A (ko) 응축수 제거용 발열부 가지는 연료전지 및 그 제조 방법
JP2015185303A (ja) 固体酸化物形燃料電池スタック、固体酸化物形燃料電池モジュールおよび固体酸化物形燃料電池システム
JP6973759B1 (ja) チューブタイプsofc
US20120003561A1 (en) Fuel cell
CN220815799U (zh) 高压混动车型的排气系统电加热器
US20150171458A1 (en) Fuel cell module, fuel cell, manufacturing method of fuel cell module, and method for supplying oxidant to fuel cell module
JP2005209620A (ja) 燃料電池及び燃料電池スタック
JP2006004759A (ja) 燃料電池の接続管の接続構造