JPH08328293A - 静電潜像現像用トナーおよびその製造方法 - Google Patents

静電潜像現像用トナーおよびその製造方法

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JPH08328293A
JPH08328293A JP7131665A JP13166595A JPH08328293A JP H08328293 A JPH08328293 A JP H08328293A JP 7131665 A JP7131665 A JP 7131665A JP 13166595 A JP13166595 A JP 13166595A JP H08328293 A JPH08328293 A JP H08328293A
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昭裕 中村
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寛 中村
Hideyuki Yoshida
秀幸 吉田
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
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    • G03G13/06Developing
    • G03G13/08Developing using a solid developer, e.g. powder developer

Abstract

(57)【要約】 【目的】 バインダー樹脂中にワックスが球状で均一に
小粒径分散した静電潜像現像用トナーを提供すること。 【構成】 少なくともバインダー樹脂およびワックスか
らなる平均粒径5〜12μmの静電潜像現像用トナーで
あって、該トナーに含有されるワックス粒子はその粒径
が大きくても4μmであり、粒径2μm以上の粒子が5
%以下、粒径1μm以下の粒子が75%以上の割合で分
布しており、かつ、85%以上の該ワックス粒子は次
式: SF=100πR2/4S (式中、Rはワックス粒子の投影面積を、Sはワックス
粒子の投影像における最大長を意味する)で表されるワ
ックスの形状係数(SF)が 100≦SF≦160 を満たす形状を有することを特徴とする静電潜像現像用
トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法、静電印刷法等において形成される静電潜像を現像す
るためのトナー、さらに詳しくは球状のワックスが小粒
径で均一に分散された少なくともバインダー樹脂および
ワックスからなる静電潜像現像用トナーおよびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】静電潜像現像用トナーには、熱ロール定
着方式により複写紙上へ転写されたトナー像を定着させ
る時、定着ローラー上に溶融したトナーが転移し、この
転移したトナーが次の複写紙に再付着する現象(オフセ
ット現象)を防止するため、一般にワックスが添加され
る。
【0003】トナーは、ワックス、バインダー樹脂、着
色剤およびその他所望の添加剤(荷電制御剤、磁性粉
等)と共に混合され、その混合物を溶融混練し、さらに
その混練物を圧延、冷却し、さらに粉砕、分級して得ら
れる。ワックスはバインダー樹脂との相溶性が低いた
め、溶融混練時には溶融したバインダー樹脂中に溶融し
たワックス粒子が島状に分散されるが、一旦細かく分散
されたワックス粒子であっても低粘度の状態であるため
再度結合(再凝集)しやすく、混練物を排出する際に加
わる圧縮力等により、その粒径、大きさが大きく変化し
てしまう。ワックスが再凝集して大きくなると、その形
状はラグビーボール状になり、さらに混練物の圧延、冷
却時に木の葉状の形状に変化してしまう。
【0004】ワックスはバインダー樹脂との相溶性が低
いため、混練物の粉砕時に遊離しやすいが、上述したラ
グビーボール状あるいは木の葉状のワックス粒子を含有
する混練物を粉砕すると、粉砕されたトナー粒子中に遊
離したワックス粒子の混入量が増加するとともにトナー
粒子と類似した粒径の遊離ワックス粒子が混入しやすく
なる。
【0005】上記のような遊離ワックスがトナー製品中
に混入すると、複写時そのワックスが感光体に付着し、
フィルミングの原因になったり、さらにはブラックスポ
ット(黒点融着(BS))が画像中に形成され、複写画
像の画質低下の原因となったりする。
【0006】また、トナー中にラグビーボール状や木の
葉状のワックスが存在すると、トナーの流動性低下を招
く原因となり、帯電特性、トナー補給性、画像品質に悪
影響を及ぼす結果となる。
【0007】今日、画像の高精細化のためにトナーの小
粒径化が計られているが、トナーが小粒径化になればな
る程、ワックスも小粒径で均一に分散させる必要が生
じ、遊離ワックスによる影響もより顕著になってくる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたものであって、トナー中にワックスが小粒径
でしかも球状に均一に分布しているトナーを提供するこ
とを目的としている。
【0009】さらに、本発明は、トナー中にワックスが
小粒径でしかも球状に均一に分布しているトナーの製造
方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は少なくともバイ
ンダー樹脂およびワックスからなる平均粒径5〜12μ
mの静電潜像現像用トナーであって、該トナーに含有さ
れるワックス粒子はその粒径が大きくても4μmであ
り、粒径2μm以上の粒子が5%以下、粒径1μm以下
の粒子が75%以上の割合で分布しており、かつ、85
%以上の該ワックス粒子は次式: SF=100πR2/4S (式中、Rはワックス粒子の投影面積を、Sはワックス
粒子の投影像における最大長を意味する)で表されるワ
ックスの形状係数(SF)が 100≦SF≦160 を満たす形状を有することを特徴とする静電潜像現像用
トナーに関する。
【0011】さらに、本発明は少なくともバインダー樹
脂およびワックスを連続して溶融混練する工程を経て静
電潜像現像用トナーを製造する方法において、該連続溶
融混練工程において溶融混練後の混練物を搬送し吐出部
から排出する際に、搬送による圧力より大きな圧力がか
からないようにすることを特徴とするトナーの製造方法
に関する。
【0012】本発明による静電潜像現像用トナーの平均
粒径は5〜12μm、好ましくは5〜9μmである。こ
のような小粒径のトナーは高精細画像形成に有用であ
る。5μmより小さいと混練粉砕法による製造が困難と
なり、12μmを越えると高画質が得られなくなる。
【0013】本発明におけるトナー中に分散されている
ワックス粒子は、その粒径が大きくても4μmであり、
かつ、ワックス粒子の粒径分布において2μm以上の粒
子は5%以下で、1μm以上2μm未満の粒子は5〜1
5%で、1μm未満の粒子は75%以上の割合で混在し
ている。このような分布は、小粒径トナー中であっても
ワックスが小粒径で均一に分散していることを示してい
る。ワックスがトナー粒子中に上記のような分布をして
いないと、大粒子ワックスやラグビーボール状または木
の葉状のワックスが存在することになり、それらの悪影
響を受けるトナーとなる。好ましくはワックス粒子は、
その粒径が大きくても4μmであり、かつ、該ワックス
粒径分布において2μm以上の粒子は4%以下で、1μ
m以上2μm未満の粒子は6〜13%で、1μm未満の
粒子は80〜95%の割合で混在しているトナーであ
る。さらに好ましくはワックス粒子は、その粒径が大き
くても3μmであり、かつ、該ワックス粒径分布におい
て2μm以上の粒子は3%以下で、1μm以上2μm未
満の粒子は7〜12%で、1μm未満の粒子は85〜9
5%の割合で混在しているトナーである。
【0014】また、本発明のトナーに分散するワックス
は85%以上、好ましくは90%以上の粒子が球状をし
ている。本発明において、球状とは、下記式で表される
形状係数(SF) SF=100πR2/4S (式中、Sはワックス粒子の投影面積を、Rはワックス
粒子の投影像における最大長を意味する)として、10
0≦SF≦160、好ましくは100≦SF≦130を
満たすSF値を有する場合をいう。
【0015】ここにSF値とは粒子の長径/短径の差
(歪み性)を表現するものであり、完全球形であればS
F=100である。
【0016】SF値が上記範囲内の粒子が85%より少
ないとラグビーボール状または木の葉状のワックスの悪
影響を受けることになるために好ましくない。
【0017】なお、本発明においてワックスの粒径分布
およびSF値はトナーをクロロホルムに溶解して遠心分
離し、浮遊してくるワックス粒子を集め、電子顕微鏡写
真を取り、それを画像処理して得られる。
【0018】具体的には走査型電子顕微鏡写真を用いて
イメージアナライザー(ルーゼックス5000;日本レ
ギュレーター社製)にワックス粒子の表面像を入力し、
粒径分布、SF値を計算する。ただし、粒径分布、形状
係数SFの測定値は、機種により大きな差は認められな
いので、特に上記機種で測定されなければならないとい
うことを意味するものではない。
【0019】また、ワックスの粒径、分布における粒径
は、ワックス粒子が完全球形でない場合、該粒子の最大
直径を測定して、該ワックス粒子の粒径としている。
【0020】上記のようなワックス分布を有するトナー
は、少なくともバインダー樹脂およびワックスを溶融混
練する工程を経て作られているが、本発明においては、
この溶融混練工程において溶融混練後搬送による圧力よ
り大きな圧力が混練物吐出時にかからないように連続的
に押し出すことにより得ることができる。
【0021】トナー製造における溶融混練には従来図3
に示すノズル部(8)およびヘッド部(9)からなる排
出部(10)を有する混練押出機が用いられている。図
3においては2軸型の混練機を例示している。原材料は
加熱シリンダー(5)の一端に設けられている原料投入
口から供給され、モーターにより駆動されるパドル
(4)の回転により、搬送部(11)および混練部(1
2)で溶融混練される。溶融混練物は搬送部(11)を
搬送され、排出部吐出口(6)から排出され、そのまま
冷却プレスローラーに投入され、冷却されて、粉砕工程
に送られる。
【0022】かかる装置においては、該排出部(10)
におけるノズル部(8)およびヘッド部(9)の吐出口
(6)の断面積((6′)の斜線で示した円形領域)は
シリンダー(5)における空間断面積(7)(斜線部、
パドル(4)部も含む面積)と比較して著しく小さいた
め、混練部(12)および搬送部(11)中で溶融、混
練され、一旦、均一小粒径に分散されたトナー組成物中
のワックスは排出部(10)において排圧を受けるため
再凝集し、ワックスの均一分散性が得られないばかり
か、ワックス粒子の大きさや形状も均一性に欠くことに
なってしまう。
【0023】このような従来の混練法を使用して、荷電
制御剤、カーボンブラック等のワックス以外の添加剤の
分散性および材料の噛み込み性を向上させるには、スク
リュー回転をアップすることが有効であるが、そうする
とさらに排圧が大きくなるためワックスの分散性は逆に
悪化してしまう。
【0024】また、トナーの高温オフセットの上限を広
げるため、ワックスの添加量を増加させたい場合でも、
分散性が悪化してしまうため容易にその増量を行えな
い。
【0025】かかる問題が、溶融混練後の混練物に搬送
による圧力より大きな圧力が混練物吐出時にかからない
ように混練押し出しすることにより解決される。具体的
には、ノズル部およびヘッド部が装備されていない混練
押出装置を用いて、トナーバインダー樹脂、ワックスお
よびその他の添加剤を溶融、混練し、そして排出する。
【0026】使用するバインダー樹脂は通常使用されて
いる熱可塑性樹脂、例えばスチレン−アクリル系共重合
樹脂またはポリエステル樹脂等を使用すればよい。
【0027】ワックスとしては低分子量ポリプロピレ
ン、低分子量ポリエチレン、エチレンビスアマイド、マ
イクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、密ロ
ウ等のパラフィン系ワックスが好ましく使用され、通常
はトナーのバインダー樹脂として使用する熱可塑性樹脂
に相溶せず、遊離性を有している。
【0028】本発明においては、従来のノズル部および
ヘッド部を取り払い、例えば、図1〜2に示す切断器具
を取り付けることにより、トナー組成物の連続的な混練
運転を行う。なお、これらの器具は連続的に順次排出さ
れる混練物を適当な長さに処理でき、後の粉砕工程に供
するために支障がなければ特に限定されるものではな
い。
【0029】図1ではカッター取付台(2)の中央部の
穴からパドル(4)の回転により吐出されてくる混練物
をカッター(1)の上下方向の動きにより順次切断して
ゆく上下動式カッターが示されている。カッター(1)
は手動または自動いずれにより操作されてもよい。この
カッター取付台(2)は図3に示される従来の混練押出
装置のノズル部(8)およびヘッド部(9)からなる排
出部(10)を取り払ったシリンダーの先端部(3)に
取り付けられる。
【0030】図2ではパドル(4)の回転により吐出さ
れてくる混練物を、カッター(1)の回転運動により順
次切断してゆく回転式カッターが示されている。カッタ
ー(1)は手動または自動いずれにより操作されてもよ
い。
【0031】このように、従来の混練押出装置から排出
部(ノズル部およびヘッド部)を取り外し、排圧が吐出
時に混練物にかからないようにすることにより、球状の
ワックスが小粒径で均一に分散した混練物を連続的に、
しかも効率的に生産することが可能となる。
【0032】かかる方法を使用すると、混練機のパドル
の回転数を上げて混練してもワックスの再凝集は起こら
ず、また、ワックスの添加量を増加して混練してもワッ
クスの再凝集は起こらない。
【0033】以上のようにして得られた混練物を粉砕、
分級して得られるトナーは遊離ワックスが減少し、B
S、フィルミング現象の発生が抑えられ、高画質の画像
が得られる。
【0034】本発明を以下の実施例によりさらに説明す
る。
【0035】
【実施例】実施例1 ・熱可塑性スチレン−アクリル系樹脂(Mn:5800、Mw/Mn:48) 100重量部 ・カーボンブラック(MA♯8;三菱化学工業社製) 7重量部 ・ニグロシン系染料(ニグロシンベースEX;オリエント化学工業社製) 3重量部 ・低分子量ポリプロピレン(ビスコール660P;三洋化成工業社製) 6重量部
【0036】以上の材料をボールミル(日本特殊陶業社
製)により13時間混合、粉砕した。その後、従来使用
されている混練押出装置(PCM−30;池貝鉄工社
製)の排出部を取り外し、図1に示す上下動式カッター
を装備した混練装置を用いて、設定温度125℃、パド
ル回転100rpm、フィード量5kg/hrにて、溶
融、混練し、長さ約1cm毎に切断した混練物を得た。
【0037】該混練物を強冷風(温度:5℃、総風量:
1m3/分)を当てることにより十分冷却した後、粗粉
砕、微粉砕し、分級して平均粒径11.2μmの粒子を
得た。この粒子に疎水性シリカ(H−2000;ヘキス
ト社製)0.2重量%を添加して表面処理し、トナーA
を得た。
【0038】実施例2 低分子量ポリプロピレンを2重量部用いる以外は、実施
例1と同様にして平均粒径11.4μmの粒子を得た。
この粒子に疎水性シリカ(H−2000;ヘキスト社
製)0.2重量%を添加して表面処理し、トナーBを得
た。
【0039】実施例3 混練押出装置として図4に示すように混練押出装置内の
シリンダーを断熱材(13)で7つに仕切り、混練物が
吐出する最も出口側のシリンダーのみを100℃に設定
した以外、実施例1と同様にして平均粒径11.4μm
の粒子を得た。この粒子に疎水性シリカ(H−200
0;ヘキスト社製)0.2重量%を添加して表面処理
し、トナーCを得た。
【0040】実施例4 切断器具として図2に示す回転式カッターを用いた以
外、実施例1と同様にして平均粒径11.3μmの粒子
を得た。この粒子に疎水性シリカ(H−2000;ヘキ
スト社製)0.2重量%を添加して表面処理し、トナー
Dを得た。
【0041】実施例5 混練物の冷却手段として冷却プレスローラーで1.1m
m厚に延伸した後、冷却ベルトの上に垂らして十分冷却
した以外、実施例3と同様にして平均粒径11.2μm
の粒子を得た。この粒子に疎水性シリカ(H−200
0;ヘキスト社製)0.2重量%を添加して表面処理
し、トナーEを得た。
【0042】実施例6 パドル回転を250rpm、フィード量を8kg/hr
にした以外、実施例3と同様にして平均粒径11.5μ
mの粒子を得た。この粒子に疎水性シリカ(H−200
0;ヘキスト社製)0.2重量%を添加して表面処理
し、トナーFを得た。
【0043】実施例7 材料として以下の材料を用いた以外、実施例1と同様に
して平均粒径11.3μmの粒子を得た。
【0044】 ・ポリエステル樹脂 100重量部 ・カーボンブラック(MA♯8;三菱化学工業社製) 7重量部 ・Cr含金油溶性染料(スピロンブラックTRH;保土谷化学社製) 3重量部 ・低分子量ポリプロピレン(TS200;三洋化成工業社製) 6重量部
【0045】この粒子に疎水性シリカ(H−2000;
ヘキスト社製)0.2重量%を添加して表面処理し、ト
ナーGを得た。
【0046】比較例1 混練押出装置として図3に示す従来用いられるノズル部
およびヘッド部を装備した混練押出装置を使用した以
外、実施例1と同様にして平均粒径11.4μmの粒子
を得た。この粒子に疎水性シリカ(H−2000;ヘキ
スト社製)0.2重量%を添加して表面処理し、トナー
Hを得た。
【0047】比較例2 低分子量ポリプロピレンを2重量部用いた以外は、比較
例1と同様にして平均粒径11.3μmの粒子を得た。
この粒子に疎水性シリカ(H−2000;ヘキスト社
製)0.2重量%を添加して表面処理し、トナーIを得
た。
【0048】比較例3 混練押出装置として図3に示す従来用いられるノズル部
およびヘッド部を装備した混練押出装置を使用した以
外、実施例5と同様にして平均粒径11.4μmの粒子
を得た。この粒子に疎水性シリカ(H−2000;ヘキ
スト社製)0.2重量%を添加して表面処理し、トナー
Jを得た。
【0049】比較例4 混練押出装置として図3に示す従来用いられるノズル部
およびヘッド部を装備した混練押出装置を使用した以
外、実施例6と同様にして平均粒径11.3μmの粒子
を得た。この粒子に疎水性シリカ(H−2000;ヘキ
スト社製)0.2重量%を添加して表面処理し、トナー
Kを得た。
【0050】比較例5 材料として実施例7で用いた材料を使用した以外、比較
例1と同様にして平均粒径11.2μmの粒子を得た。
この粒子に疎水性シリカ(H−2000;ヘキスト社
製)0.2重量%を添加して表面処理し、トナーLを得
た。
【0051】以上の実施例および比較例で得られたトナ
ーA〜L中のワックスの最大粒径、100≦SF≦16
0を満たす形状を有するワックス粒子の割合、ワックス
の粒径分布を以下の方法により調べた。
【0052】これらのトナーA〜Lをクロロホルムに溶
解して、遠心分離した。そして、浮遊してきたワックス
を収集し、その電子顕微鏡写真を取った。該写真を画像
処理して上記のデータを得た。その結果を表1に示し
た。
【0053】
【表1】
【0054】また、トナーA、HおよびJについてのワ
ックス粒子の電子顕微鏡写真を図5〜7に示した。トナ
ーAについての図5ではトナー中に球状の小粒径ワック
スが存在していることが示され、トナーHについての図
6ではトナー中に大きいものは10μmを越える長軸を
もつラグビーボール状ワックスが存在していることが示
されている。さらに、トナーJについての図7ではトナ
ー中に15μmを越える長軸をもつ木の葉型ワックスが
存在していることが示されている。
【0055】評価 以上の実施例および比較例で得られたトナーについて耐
刷テストを行い、フィルミングおよびBS(ブラック・
スポット(黒点融着))について調べた。
【0056】トナーGおよびL以外のトナーには、別途
調製したバインダー型キャリア(平均粒径65μm)を
添加し、十分混合して帯電させた。そして、これらを使
用して、感光体を有機感光体に代えた複写機(EP86
00;ミノルタ社製)により6枚間欠にて3万枚複写し
た。その他の条件(帯電、転写、現像バイアス等)は該
トナーに合わせて設定した。トナーGおよびLについて
はそのまま使用し、複写機(EP8600;ミノルタ社
製)で6枚間欠にて3万枚複写した。
【0057】そのうち1万枚および3万枚耐刷後のフィ
ルミングおよびBSについて評価した。
【0058】フィルミングについては、感光体上のフィ
ルミングを評価した。その結果、全く観察されなった場
合は「◎」印、少し観察された場合は「○」印、フィル
ミングが発生し、これにより部分的にカブリが観察され
た場合は「△」印、フィルミングが発生し、これにより
感光体の感度が低下し、カブリが観察された場合は
「×」印で表した。「○」印以上が実用上問題のないト
ナーであった。
【0059】BSについては、感光体上に全く観察され
なかった場合は「○」印、感光体上で観察されたもの
の、画像上では観察されなかった場合は「△」印、画像
上に観察された場合は「×」印で表した。「△」印以上
が実用上問題のないトナーであった。
【0060】これらの結果を表2に示した。
【0061】
【表2】
【0062】以上の結果より、実施例1〜7では従来用
いられている混練押出装置、または、該装置内のシリン
ダーを断熱材で7つに仕切った混練押出装置からノズル
部およびヘッド部を取り去った混練装置を用いることに
より、球状の小粒径ワックスが均一に分散したトナーを
得ることができ、該トナーはフィルミングおよびBSの
ない良好な画像を形成することができる。
【0063】比較例1〜5ではノズル部およびヘッド部
を装備した従来用いられている混練押出装置を用いる
と、球状の小粒径ワックスが均一に分散したトナーを得
ることができず、得られたトナーはフィルミングおよび
BSが発生し、良好な画像を提供することはできなかっ
た。
【0064】また、実施例1、6および比較例4より、
パドル回転数を上げ、フィード量を増加させても、ノズ
ル部およびヘッド部を取り去った混練装置を用いると、
ワックス凝集が起きることなく球状の小粒径ワックスが
均一に分散したトナーが得られることがわかる。
【0065】また、トナーA、HおよびJについてはゆ
るみ見掛け比重を測定し流動性について評価した。その
結果を表3に示した。なお、流動性はトナーのゆるみ見
掛け比重をパウダーテスター(ホソカワミクロン社製)
により測定し、ゆるみ見掛け比重が0.40以上のもの
を「○」、0.35以上0.40未満のものを「△」、
0.35未満のものを「×」として評価した。
【0066】
【表3】
【0067】比較例1および3では実施例1と比較し
て、ゆるみ見掛け比重は低下する。これは図6〜8よ
り、得られたトナー中のワックス形状はラグビーボール
状、木の葉状であるためと考えられ、ゆるみ見掛け比重
の低下は流動性の低下と関連があると考えられる。
【0068】さらに、オフセット発生温度とワックスの
添加量の関係を調べるため、トナーA、BおよびIにつ
いてオフセット発生温度を調べた。その結果を表4に示
した。
【表4】
【0069】比較例2を実施例1および2と比較する
と、ワックスの添加量が多いとオフセット発生温度は高
いが、同じ添加量でも本発明によるトナーのオフセット
発生温度は、従来の装置を用いて混練したトナーのオフ
セット発生温度と比較すると随分高くなっている。これ
は、本発明によるトナー中には小粒径ワックスがより均
一に分散しているためであると考えられる。
【0070】
【発明の効果】本発明によるトナーは、球状のワックス
が小粒径で均一に分散しており、ワックスの遊離に起因
する感光体へのフィルミングおよびそれに伴うBS等は
生じない。また、パドル回転数を上げ、フィード量を増
加させてもワックスの再凝集は起きず、良好な画像を提
供するトナーを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 上下動式カッターの概略斜視図を示す。
【図2】 回転式カッターの概略斜視図を示す。
【図3】 従来の混練押出装置の概略構成図の一部を示
す。
【図4】 シリンダー内部を断熱材で7つに仕切った混
練押出装置の概略構成図を示す。
【図5】 実施例1で得られたトナー中に含有されるワ
ックスの電子顕微鏡写真(SEM写真)を示す。
【図6】 比較例1で得られたトナー中に含有されるワ
ックスの電子顕微鏡写真(SEM写真)を示す。
【図7】 比較例3で得られたトナー中に含有されるワ
ックスの電子顕微鏡写真(SEM写真)を示す。
【符号の説明】
1:カッター、2:カッター取付台、3:シリンダー先
端部、4:パドル、5:シリンダー、6:吐出口、7:
空間断面、8:ノズル部、9:ヘッド部、10:排出
部、11:搬送部、12:混練部、13:断熱材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 秀幸 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 江田 正美 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともバインダー樹脂およびワック
    スからなる平均粒径5〜12μmの静電潜像現像用トナ
    ーであって、該トナーに含有されるワックス粒子はその
    粒径が大きくても4μmであり、粒径2μm以上の粒子
    が5%以下、粒径1μm以下の粒子が75%以上の割合
    で分布しており、かつ、85%以上の該ワックス粒子は
    次式: SF=100πR2/4S (式中、Rはワックス粒子の投影面積を、Sはワックス
    粒子の投影像における最大長を意味する)で表されるワ
    ックスの形状係数(SF)が 100≦SF≦160 を満たす形状を有することを特徴とする静電潜像現像用
    トナー。
  2. 【請求項2】 少なくともバインダー樹脂およびワック
    スを連続して溶融混練する工程を経て静電潜像現像用ト
    ナーを製造する方法において、該連続溶融混練工程にお
    いて溶融混練後の混練物を搬送し吐出部から排出する際
    に、搬送による圧力より大きな圧力がかからないように
    することを特徴とするトナーの製造方法。
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